JP2816195B2 - ラリー用空気入りラジアルタイヤ - Google Patents

ラリー用空気入りラジアルタイヤ

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JP2816195B2
JP2816195B2 JP1221009A JP22100989A JP2816195B2 JP 2816195 B2 JP2816195 B2 JP 2816195B2 JP 1221009 A JP1221009 A JP 1221009A JP 22100989 A JP22100989 A JP 22100989A JP 2816195 B2 JP2816195 B2 JP 2816195B2
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rally
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protector
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ラリー等のモータースポーツ用の車両に装
着されるラリー用空気入りラジアルタイヤに関する。
〔従来の技術〕
不整地を走行するラリー用空気入りラジアルタイヤ
は、岩石などの障害物に当たることにより、サイドウオ
ール部に亀裂が生じ、その亀裂が成長しカツトバースト
に到ることが多い。従来このようなサイドウオールの亀
裂及びその成長を防止・抑制するラリー用空気入りラジ
アルタイヤとしては、第3図に示されるように、サイド
ゲージ確保のために、滑らかな平面をもつ広幅プロテク
ター50の採用、耐亀裂成長性のよりサイドゴム質の採用
及びビード部よりタイヤ半径方向外側にテキスタイルコ
ードからなるインサート部材52を挿入してきたが、耐カ
ツト性も不十分で、フレツクスゾーン内にインサート部
材52の端末があるため、インサート部材52の端末からの
セパレーシヨンの危険性がありその効果は不十分であっ
た。
〔発明が解決する課題〕
本発明は上記事実を考慮し、サイドウオールの耐カツ
ト性を大幅に向上させることができるラリー用空気入り
ラジアルタイヤを得ることが目的である。
〔課題を解決する手段〕
請求項(1)記載の本発明は、タイヤのサイドウオー
ル外表面に配置されシヨアA硬度50以上及び300%伸展
モジユラス値55kg/cm2以上のゴム材により構成されたサ
イドプロテクターと、このサイドプロテクターの外表面
にタイヤ周方向に沿って形成され形成領域のタイヤ半径
方向中央部においてその高さが最も高くタイヤ半径方向
両端部に向かって高さが漸減する複数本の環状リブと、
ビードコアのタイヤ幅方向内側から外側へ折り返された
折り返し端部が前記サイドプロテクターのタイヤ半径方
向外側のベルト下部まで延設されかつ各コードがタイヤ
周方向に対して78゜〜86゜で互いに交差する少なくとも
2層のカーカスと、を有することを特徴としている。
また、請求項(2)記載の本発明は、タイヤの周方向
に対する角度が70゜〜85゜でかつ前記少なくとも2層の
カーカスの各コードの角度より小さい角度とされ前記少
なくとも2層のカーカスの折り返し部の軸方向最外側の
カーカスのコードと交差するテキスタイルコードにより
構成されるとともに前記サイドプロテクターと前記カー
カスとの間に前記カーカスと離間しかつ前記サイドプロ
テクターをカバーする範囲のタイヤ幅方向内側に配置さ
れた少なくとも1枚以上の互いに交差するテキスタイル
コード層を有することを特徴としている。
また、請求項(3)記載の本発明は、前記テキスタイ
ルコード層と前記カーカスとの間に配置され前記サイド
プロテクターのシヨアA硬度及び300%伸展モジユラス
値と同等以下のシヨアA硬度及び300%伸展モジユラス
値を有するゴム材を有することを特徴としている。
〔作用〕
本発明のラリー用空気入りラジアルタイヤのサイドウ
オールが岩石等に当った場合には、サイドプロテクター
を300%伸展モジユラス値を55kg/cm2以上としたため、
サイドプロテクターに形成されたリブが弾性変形するこ
とによってサイドウオールからの入力を負担する。この
ため、入力を緩和できる。また、サイドプロテクターに
亀裂が発生した場合には、リブにより亀裂が成長するこ
とを防止できる。さらにサイドプロテクターのタイヤ半
径方向中央部のリブの高さが高く、サイドプロテクター
のタイヤ半径方向両端部のリブの高さが低くなってお
り、かつリブが柔軟性を持っている。このため、岩石等
が斜め上下方向からサイドウオールに当接した場合に
も、複数のリブが岩石等に当接し外力を負担できる。従
って、外力が分散され亀裂が発生しにくい。
また、カーカスがタイヤ周方向に78゜〜86゜の角度を
持って交差しているため、外力が効果的に分散できる。
またカーカスの折り返し端がタイヤ半径方向外側ベルト
下部まで延設されているため、サイドウオールのタイヤ
半径方向外側部のカーカスが4層構造となり、サイドウ
オールのタイヤ半径方向外側部の亀裂の耐貫通性が向上
できる。
また、プロテクターを構成するゴム材のシヨアA硬度
を50以上としたため、外力に対する耐カツト性を向上で
きる。
また、タイヤの周方向に対する角度が70゜〜85゜でか
つカーカスのコードの角度より小さい角度とされ、外側
のカーカスのコードと交差するテキスタイルコードによ
り構成されたテキスタルコード層を、サイドプロテクタ
ーとカーカスとの間にカーカスと離間し、かつサイドプ
ロテクターをカバーする範囲のタイヤ幅方向内側に少な
くとも1枚以上を配置した場合には、サイドウオールの
リブ部分のゴム層は内圧充填時においても、テキスタイ
ルコード層により、無張力又は圧縮状態とされるため、
耐カツト性がさらに向上する。またサイドウオールの湾
曲部分にテキスタイルコード層の端部がないため、端部
に発生するセパレーシヨンの発生を防止できる。
またテキスタイルコード層とカーカス層との間にプロ
テクターと同等以下のシヨアA硬度及び300%伸展モジ
ユラス値を有するゴム材を挿入した場合には、亀裂の耐
貫通性が向上する。
従って、本発明においては上記効果の相乗により、従
来技術と比較して大幅に耐カツト性が向上する。
〔実施例〕
以下本発明の第1実施例を第1図に従って説明する。
第1図に示される如く、ラリー用空気入りラジアルタ
イヤ10のカーカス12のタイヤ幅方向両端部は、タイヤ半
径方向内周部にリング状に配置されたビードコア14の回
りにそれぞれタイヤ幅方向内側からタイヤ幅方向外側へ
向けて折り返されており、それぞれ折返し端部12Aとさ
れている。またカーカス12のコードのタイヤ周方向に対
する角度は78゜〜86゜とされている。
また、ラリー用空気入りラジアルタイヤ10のタイヤ半
径方向最外側部には、トツプトレツド15が配置されてい
る。
カーカス12のトツプトレツド15側(第1図上側)に
は、カーカス16が配置されている。カーカス16のタイヤ
幅方向両端部は、カーカス12に沿つてビードコア14の回
りにそれぞれタイヤ幅方向内側からタイヤ幅方向外側へ
向けて折り返されており、それぞれ折返し端部16Aとさ
れている。またカーカス16のコードのタイヤ周方向に対
する角度は、78゜〜86゜とされており、カーカス12のコ
ードと交差する方向とされている。
このカーカス16のトツプトレツド15側(第1図上側)
には、ベルト層18、20が順次配置されている。
また、カーカス12の折返し端部12A及びカーカス16の
折返し端部16Aは、それぞれタイヤ半径方向外側ベルト
下部まで延設されており、カーカス12のタイヤ半径方向
外側端12B及びカーカス16のタイヤ半径方向外側端16B
は、それぞれベルト層18のタイヤ幅方向両端部18Aとカ
ーカス16との間に挿入されている。
ラリー用空気入りラジアルタイヤ10のサイドウオール
10Aのタイヤ半径方向外側部はサイドプロテクター22と
されている。このサイドプロテクター22を構成するゴム
材のシヨアA硬度は50以上及び300%伸展モジユラス値
は55kg/cm2以上とされている。またサイドプロテクター
22の外表面には、タイヤ周方向に沿って環状リブ24が形
成されており、この環状リブ24はタイヤ半径方向中央部
においてその高さHが最も高くタイヤ半径方向両端部に
向かってその高さが漸減されている。
次に、本実施例の作用に付いて説明する。
本発明のラリー用空気入りタイヤ10のサイドプロテク
ター22のリブ24の頂部24Aが岩石等に当った場合には、
リブ24が弾性変形し岩石等による入力を負担するため、
入力を緩和できる。また、サイドプロテクター22に亀裂
が発生した場合には、リブ24により亀裂が成長すること
が防止できる。さらにリブ24の高さHがタイヤ半径方向
中央部が高く両端部が低くなっており、かつリブ24が柔
軟性を持っているため、プロテクター22に岩石等が斜め
上下方向から当接した場合にも、複数のリブ24が岩石等
に当接して外力を負担する。従って、外力が分散されプ
ロテクター22に亀裂が発生しにくい。
また、カーカス12、16がタイヤ周方向に78゜〜86゜の
角度を持って互いに交差しているため、外力が効果的に
分散でき、かつカーカス12、16の各折り返し端12A、16A
がタイヤ半径方向外側のベルト18のタイヤ幅方向両端部
18Aまで延設されているため、ラリー用空気入りタイヤ1
0のサイドウオール10Aのタイヤ半径方向外側部において
カーカスが4層構造となっている。このため、サイドウ
オール10Aの亀裂の耐貫通性が向上できる。
また、プロテクター22をシヨアA硬度は50以上とした
ため、外力に対する耐カツト性を向上できる。
次に、本発明の第2実施例に付いて第2図に従って説
明する。
なお、第1実施例と同一部材に付いては、同一符号を
付して説明を省略する。
第2図に示される如く、ラリー用空気入りラジアルタ
イヤ10のサイドプロテクター22のリブ24とカーカス12の
折り返し端部12Aとの間には、テキスタイルコード層26
がカーカス12の折り返し端部12Aと離間して配置されて
いる。このテキスタイルコード層26を構成するテキスタ
イルコードのタイヤ周方向に対する角度は、70゜〜85゜
でカーカス12のコードと交差する方向とされており、か
つカーカス12のコードの角度より小さい角度とされてい
る。
また、テキスタイルコード層26のタイヤ半径方向外側
端26Aは、サイドプロテクター22のタイヤ半径方向外側
端22Aの下部の近傍まで延設されており、テキスタイル
コード層26のタイヤ半径方向内側端26Bは、サイドプロ
テクター22のタイヤ半径方向内側端22Bのタイヤ半径方
向内側まで延設されている。
またテキスタイルコード層22とカーカス12の折り返し
端部12Aとの間にサイドプロテクター22を構成するゴム
材と同等のシヨアA硬度及び300%伸展モジユラス値を
有するサイドゴム28が配置されている。
従って、サイドウオール10Aに亀裂が発生した場合
に、テキスタイルコード層26により、亀裂がカーカス1
2、16を貫通することを阻止できるとともに、サイドプ
ロテクター22は内圧充填時においても、テキスタイルコ
ード層26により、無張力又は圧縮状態となるため、耐カ
ツト性がさらに向上する。また負荷転動時の湾曲領域に
テキスタイルコード層26の端部26A、26Bがないため、セ
パレーシヨンの発生を防止できる。
なお、上記第2実施例においては、サイドプロテクタ
ー22とカーカス12の折り返し端部12Aとの間にサイドプ
ロテクター22を構成するゴム材と同等のシヨアA硬度及
び300%伸展モジユラス値を有するサイドゴム28を配置
したが、これに代えてサイドゴム28の材質をサイドプロ
テクター22を構成するゴム材より低いシヨアA硬度及び
300%伸展モジユラス値としてもよい。
(実施例1) 第1表に実施例1〜4及び従来例の各タイヤの仕様を
を示す。
タイヤサイズ: 195/65R15 リムサイズ : 6JJ−15 正規荷重 : 505kg 正規内圧 : 2.0kg/cm2 各タイヤは、カーカス角度と折り返し高さ、環状サイ
ドプロテクターの有無、テキスタイルコード層の有無と
サイドウオール部ゴム質を除いて全て寸法、構造は同一
である。
各例につき、亀裂成長性、サイドプランジヤー試験、
低内圧ロングラン試験、実地走行試験を実施している。
第2表に示される、これらの試験結果によって、上記
説明した本発明のラリー用空気入りラジアルタイヤが特
に優れたものであることが明らかになっている。
〔発明の効果〕 本発明は上記の構成としたのでタイヤサイド部の耐カ
ツト性を充分に向上させることができる優れた効果を有
する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1実施例のラリー用空気入りラジア
ルタイヤを示すタイヤ幅方向に沿って切断した左上半分
の断面図、第2図は本発明の第2実施例のラリー用空気
入りラジアルタイヤを示すタイヤ幅方向に沿って切断し
た左上半分の断面図、第3図は従来のラリー用空気入り
ラジアルタイヤを示すタイヤ幅方向に沿って切断した右
上半分の断面図である。 10……ラリー用空気入りラジアルタイヤ、 12、16……カーカス、 14……ビードコア、 15……トツプトレツド、 22……プロテクター、 24……リブ、 26……テキスタイルコード層、 28……サイドゴム。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−1605(JP,A) 特開 昭54−42705(JP,A) 特開 昭59−145607(JP,A) 特開 昭61−81207(JP,A) 特開 昭62−279107(JP,A) 特開 昭64−67405(JP,A) 実開 昭62−111205(JP,U) 特公 昭47−42441(JP,B2) 特公 昭45−30402(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B60C 9/00 - 13/04

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】タイヤのサイドウオール外表面に配置され
    シヨアA硬度50以上及び300%伸展モジユラス値55kg/cm
    2以上のゴム材により構成されたサイドプロテクター
    と、このサイドプロテクターの外表面にタイヤ周方向に
    沿って形成され形成領域のタイヤ半径方向中央部におい
    てその高さが最も高くタイヤ半径方向両端部に向かって
    高さが漸減する複数本の環状リブと、ビードコアのタイ
    ヤ幅方向内側から外側へ折り返された折り返し端部が前
    記サイドプロテクターのタイヤ半径方向外側のベルト下
    部まで延設されかつ各コードがタイヤ周方向に対して78
    ゜〜86゜で互いに交差する少なくとも2層のカーカス
    と、を有することを特徴とするラリー用空気入りラジア
    ルタイヤ。
  2. 【請求項2】タイヤの周方向に対する角度が70゜〜85゜
    でかつ前記少なくとも2層のカーカスの各コードの角度
    より小さい角度とされ前記少なくとも2層のカーカスの
    折り返し部軸方向最外側のカーカスのコードと交差する
    テキスタイルコードにより構成されるとともに前記サイ
    ドプロテクターと前記カーカスとの間に前記カーカスと
    離間しかつ前記サイドプロテクターをカバーする範囲の
    タイヤ幅方向内側に配置された少なくとも1枚以上の互
    いに交差するテキスタイルコード層を有することを特徴
    とする請求項(1)記載のラリー用空気入りラジアルタ
    イヤ。
  3. 【請求項3】前記テキスタイルコード層と前記カーカス
    との間に配置され前記サイドプロテクターのシヨアA硬
    度及び300%伸展モジユラス値と同等以下のシヨアA硬
    度及び300%伸展モジユラス値を有するゴム材を有する
    ことを特徴とする請求項(2)記載のラリー用空気入り
    ラジアルタイヤ。
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