JP4257713B2 - 重荷重用空気入りラジアルタイヤ - Google Patents

重荷重用空気入りラジアルタイヤ Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、空気入りタイヤに関するものであり、特に、左右一対のビード部に設けられたビードコアーと、一方のビード部から他方のビード部に延び、該ビードコアーに巻回されてビード部に係留された、ラジアルコード層よりなるカーカスプライと、該カーカスプライのクラウン部のラジアル方向外側に配置されたベルトとトレッドとを備えた、主として荒れ地走行用の重荷重用空気入りラジアルタイヤに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、空気入りタイヤ、特に、建設車両用空気入りタイヤなどに代表される重荷重用空気入りタイヤに求められる最も重要な要求性能の一つとして、耐摩耗性能があげられる。
【0003】
この耐摩耗性能と密接に関連するタイヤ特性として、タイヤに内圧を充填したときの径成長が知られている。内圧充填時の径成長が小さいタイヤでは、トレッド部のクラウン半径が大きいのでより均一な接地圧分布が得られ、トレッド中央領域からトレッド両側領域まで均一に摩耗して、耐摩耗性能に優れた摩耗寿命の長いタイヤが得られる。
【0004】
内圧充填時の径成長を抑制しタイヤの断面を所望の形状に維持するには、従来の交差ベルトのラジアル方向内側すなわち交差ベルトとカーカスとの間に、タイヤ周方向に対するコード角度が15度以下でトレッド幅の50%以下の狭幅の強化ベルトを配置して、タイヤに内圧を充填したときの張力をこの強化ベルトに負担させるのが効果的である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、建設車両用空気入りタイヤなどに代表される重荷重用空気入りタイヤにおいて、従来の交差ベルトのラジアル方向内側すなわち交差ベルトとカーカスとの間に、周方向に対するコード角度が15度以下でトレッド幅の50%以下の狭幅の強化ベルトを配置すると、トレッド中央領域と比べトレッド両側領域の接地圧が大きくなって、トレッド両側領域がトレッド中央領域より早期に摩耗するという不具合が生じ、さらに、トレッド両側領域にヒールアンドトウ摩耗とよばれる偏摩耗が発生しやすくなる。
【0006】
本発明の目的は、従来のタイヤの上記のような不具合を解消し、耐摩耗性能および耐偏摩耗性能に優れた、主として荒れ地走行に供せられる重荷重用空気入りラジアルタイヤを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明は、左右一対のビード部に設けられたビードコアーと、一方のビード部から他方のビード部に延び、該ビードコアーに巻回されてビード部に係留された、ラジアルコード層よりなるカーカスプライと、該カーカスプライのクラウン部のラジアル方向外側に配置されたベルトとトレッドとを備えた空気入りラジアルタイヤにおいて、(1)該ベルトは、断面幅が比較的狭幅であり、実質的に非伸長性のコードを被覆ゴム中に埋設してなる少なくとも1層のコード層で形成した強化ベルトと、該強化ベルトのラジアル方向外側に配置され、断面幅が比較的広幅であり、実質的に非伸長性のコードを被覆ゴム中に埋設してなる少なくとも2層のコード層で形成した交差ベルトとを含み、該強化ベルトを形成するコード層に埋設されたコードは、その層内では平行でかつタイヤ周方向に対し比較的小さな角度で配列され、該交差ベルトを形成する各コード層は、層内ではコードが互いに平行でかつタイヤ周方向に対し比較的大きな角度で配列され、隣接する層間ではコードが互いに交差するように積層し、(2)該トレッドが、タイヤ赤道面を中心とするトレッド幅の40%を占めるトレッド中央領域と該トレッド中央領域の両側部に位置するトレッド両側領域とで形成され、トレッドパターンのネガティブ率が、該トレッド中央領域では25%以下、該トレッド両側領域では30%以下であり、かつ、トレッド中央領域のネガティブ率がトレッド両側領域のそれの60%以上であることを特徴とする主として荒れ地走行に供せられる重荷重用空気入りラジアルタイヤである。
【0008】
また、強化ベルトを形成するコード層は、断面幅がトレッド幅の20%以上50%以下であり、そのコードは、金属コードであり、かつタイヤ周方向に対する角度αが15度以下であることであることが好ましく、加えて、強化ベルトは2層以上のコード層を、隣接する層間でコードが互いに交差するように積層形成することがより好適である。
【0009】
さらに、交差ベルトを形成するコード層は、いずれも断面幅がトレッド幅の50%超え80%以下であり、そのコードは、金属コードであり、かつタイヤ周方向に対する角度βが15度より大きく40度以下であることが好ましい。
【0010】
さらにまた、トレッドパターンのネガティブ率が、該トレッド中央領域では10乃至25%で、該トレッド両側領域では15乃至30%であって、トレッド中央領域のネガティブ率がトレッド両側領域のネガティブ率の60乃至100%であることが好ましい。
【0011】
加えて、交差ベルトのラジアル方向外側に、断面幅が比較的広幅であり、実質的に伸長性のコードをゴム引きしてなる少なくとも1層のコード層で形成した保護ベルトを配設することが好ましく、また、保護ベルトは、断面幅がトレッド幅の60%以上110%以下であり、そのコードは、金属コードであり、かつタイヤ周方向に対する角度γが15度より大きく60度以下であることがより好適である。
【0012】
空気入りタイヤは、それぞれのサイズに応じて、JATMA(日本)、TRA(米国)およびETRTO(欧州)などが発行する規格に定められた標準リムに装着して使用され、この標準リムが通常正規リムと称される。
【0013】
本明細書でもこの慣用呼称に従い、「正規リム」とは、米国のタイヤとリムの協会TRAが発行する1997年版のYEAR BOOKに定められた適用サイズにおける標準リムを指す。
【0014】
同様に、「正規荷重」および「正規内圧」とは、米国のタイヤとリムの協会TRAが発行する1997年版のYEAR BOOKに定められた適用サイズプライレーティングにおける最大荷重および最大荷重に対応する空気圧を指す。
【0015】
本明細書において、「トレッド幅」とは、タイヤを「正規リム」にリム組みして「正規内圧」を充填し、「正規荷重」を静的に負荷したときのトレッドの接地幅を指す。
【0016】
本明細書において、
「実質的に非伸長性の金属コード」とは、破断時の伸び(Eb)が1乃至3%の金属コード好ましくはスチールコードを指し、
「実質的に伸長性の金属コード」とは、破断時の伸び(Eb)が4乃至7%の金属コード好ましくはスチールコードを指し、
「ベルト層の断面幅」とは、タイヤの回転軸を含む断面におけるベルト層の幅を指し、
「ネガティブ率」とは、見かけのトレッド接地面積全体のうち、溝などがあって実際には接地していない部分の面積が占める割合を意味する。
【0017】
タイヤの耐摩耗性能はトレッド部の接地圧分布と密接な相関関係があり、接地圧が低い個所では摩耗が少なく、接地圧が高いと早く摩耗する。トレッド部の接地圧分布が不均一であって、例えばトレッドの中央領域で接地圧が高くトレッドの両側領域で接地圧が低いタイヤでは、トレッド両側領域のゴムが残っているうちにトレッド中央領域のゴムが摩耗してしまうので、トレッドゴムを十分には活用していないことになる。換言すれば、トレッド中央領域からトレッド両側領域まで接地圧分布を均一にして、摩耗速度を均一化することによって、タイヤの摩耗寿命を長くすることができ、結果的には耐摩耗性能に優れた空気入りタイヤが得られる。
【0018】
従来の典型的な重荷重用空気入りラジアルタイヤでは、ベルトには、断面幅が比較的広幅(具体的には、トレッド幅の50〜80%程度)であり、実質的に非伸長性の金属コードを被覆ゴム中に埋設し、かつこの金属コードをタイヤ周方向に対して比較的大きな角度(具体的には15〜40度程度)で配列した少なくとも2層の金属コード層を、層内ではコードが互いに平行であり、隣接する層間ではコードが互いに交差するように、積層することによって形成した交差ベルトが採用されている。
【0019】
このような交差ベルトを備えたタイヤは、トレッドの中央領域で接地圧が高く、トレッドの両側領域で接地圧が低い傾向を示すことが多い。
上記のような傾向を示すタイヤの接地圧分布を均一にするには、トレッドの中央領域での内圧充填時の径成長を抑制し、トレッド部のクラウン半径を大きくすればよい。
【0020】
トレッドの中央領域での径成長を抑えるには、上記の交差ベルトとカーカスプライとの間に、断面幅が比較的狭幅(具体的には、トレッド幅の20〜50%程度)で、タイヤ周方向に対して比較的小さなコード角度(具体的には、15度以下)の金属コード層で形成した強化ベルトを配置することが最も効果的な設計手法である。
【0021】
しかしながら、前述のように、建設車両用空気入りタイヤなどに代表される重荷重用空気入りタイヤにおいて、交差ベルトのラジアル方向内側すなわち交差ベルトとカーカスとの間に、周方向に対するコード角度が比較的小さく、かつ断面幅が比較的狭い強化ベルトを配置すると、トレッド中央領域と比べトレッド両側領域の接地圧が大きくなって、トレッド両側領域がトレッド中央領域より早期に摩耗するという不具合が生じ、さらに、トレッド両側領域にヒールアンドトウ摩耗とよばれる偏摩耗が発生しやすくなる。
【0022】
そこで、本発明によるタイヤは、
(1)該ベルトは、断面幅が比較的狭幅であり、実質的に非伸長性のコードをゴム引きしてなる少なくとも1層のコード層で形成した強化ベルトと、該強化ベルトのラジアル方向外側に配置され、断面幅が比較的広幅であり、実質的に非伸長性のコードをゴム引きしてなる少なくとも2層のコード層で形成した交差ベルトとを含み、
該強化ベルトを形成するコード層に埋設されたコードは、その層内では平行でかつタイヤ周方向に対し比較的小さな角度で配列され、
該交差ベルトを形成する各コード層は、層内ではコードが互いに平行でかつタイヤ周方向に対し比較的大きな角度で配列され、隣接する層間ではコードが互いに交差するように積層し、
(2)該トレッドが、タイヤ赤道面を中心とするトレッド幅の40%を占めるトレッド中央領域と該トレッド中央領域の両側部に位置するトレッド両側領域とで形成され、トレッドパターンのネガティブ率が、該トレッド中央領域では25%以下、該トレッド両側領域では30%以下であり、かつ、トレッド中央領域のネガティブ率がトレッド両側領域のそれの60%以上であるので、タイヤの接地圧分布が均一になり、耐摩耗性能および耐偏摩耗性能に優れたタイヤが得られる。
【0023】
すなわち、本発明によるタイヤでは、従来と比べトレッド両側領域のネガティブ率が小さくなっているので、トレッド両側領域の接地圧が低下し、トレッド中央領域からトレッド両側領域までのタイヤの接地圧分布が均一になった。
【0024】
また、本発明によるタイヤでは、トレッド中央領域のネガティブ率がトレッド両側領域のそれの60%以上であるので、偏摩耗発生を抑制する効果があることが分かった。従来のように、トレッド両側領域のネガティブ率がトレッド中央領域のネガティブ率と比べて極めて大きいと、タイヤが負荷回転したときにトレッドに設けられたラグ部の動きがトレッド両側領域で大きくなり、偏摩耗が発生しやすくなる。本発明によるタイヤでは、トレッド中央領域のネガティブ率をトレッド両側領域のネガティブ率と同等の値にできるだけ近づけることで、ネガティブ率のバランスが取れたタイヤが得られ、偏摩耗の発生が抑制される。
【0025】
尚、強化ベルトを形成するコード層は、断面幅をトレッド幅の20%以上50%以下の範囲にすることが好ましい。前記コード層の断面幅がトレッド幅の20%未満のときは、トレッドの中央領域での径成長を抑制する作用が十分に発揮できなくなる傾向があり、また、50%よりも大きいときは、ベルト端の伸び量が大きいことによるベルト端セパレーションの発生が懸念されるからである。
【0026】
また、強化ベルトを形成するコード層のコードは、金属コードとし、かつタイヤ周方向に対する角度αを15度以下の範囲にすることが好ましい。前記角度αが15度よりも大きいと、トレッドの中央領域での径成長を抑制する作用が十分に発揮できなくなる傾向があるからである。
【0027】
強化ベルトは2層以上のコード層を、隣接する層間でコードが互いに交差するように積層形成することが、トレッドの中央領域での径成長をより一層抑制できる点でより好適である。
【0028】
交差ベルトを形成するコード層は、いずれも断面幅がトレッド幅の50%超え80%以下の範囲であることが好ましい。前記コード層の断面幅がトレッド幅の80%よりも大きいと、ベルト端の伸びが大きくなるため、ベルト端セパレーションの発生の恐れがあるからであり、また、前記コード層の断面幅がトレッド幅の50%以下だと、交差ベルトとしての機能を発揮できなくなる傾向があるからである。
【0029】
また、交差ベルトを形成するコード層のコードは、金属コードとし、かつタイヤ周方向に対する角度βを15度より大きく40度以下の範囲にすることが好ましい。前記角度βが15度以下だと、外層の張力負担が高くなり、耐カット性の悪化が生じる恐れがあり、また、40度よりも大きいと、内圧時の径成長を強化ベルト層があっても抑えることができなくなるためである。
【0030】
トレッドパターンのネガティブ率は、該トレッド中央領域では10乃至25%で、該トレッド両側領域では15乃至30%であって、トレッド中央領域のネガティブ率がトレッド両側領域のネガティブ率の60乃至100%であることが好ましい。トレッドパターンのネガティブ率を上記範囲に設定することによって、偏摩耗が顕著に抑制される傾向があるからである。
【0031】
加えて、交差ベルトのラジアル方向外側に、断面幅が比較的広幅であり、実質的に伸長性のコードをゴム引きしてなる少なくとも1層のコード層で形成した保護ベルトを配設することが、耐カット性等の点から好ましい。
【0032】
保護ベルトは、断面幅がトレッド幅の60%以上110%以下であり、そのコードは、金属コードであり、かつタイヤ周方向に対する角度γが15度より大きく60度以下であることがより好適である。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、本発明に基づく実施例1乃至3の建設車両用空気入りラジアルタイヤ、比較例の建設車両用空気入りラジアルタイヤおよび従来例の建設車両用空気入りラジアルタイヤについて説明する。タイヤサイズは、いずれも、40.00R57である。
【0034】
図1は本発明に従う実施例1の建設車両用空気入りラジアルタイヤの左半分のトレッドパターンの一部正面図で、図2は実施例1のタイヤの左半分の一部断面略図である。
本発明に従う実施例1のタイヤは、左右一対のビード部に設けられたビードコアー(図示省略)と、一方のビード部から他方のビード部に延び、ビードコアーに巻回されてビード部に係留されたラジアルコード層よりなるカーカスプライ1と、カーカスプライ1のクラウン部ラジアル方向外側に配置されたベルトとトレッド5とを備えている。
ベルトは、強化ベルト2と、強化ベルト2のラジアル方向外側に配置された交差ベルト3とを含んでいる。
強化ベルト2は、破断時の伸び(Eb)が2%の実質的に非伸長性のスチールコードを、層内ではコードが互いに平行に延び、隣接する層間ではコードが互いに交差するように、被覆ゴム中に埋設した2層のコード層21、22を積層して成り、コード層21の周方向に対するコード角度α が左上がりの8度で、コード層22の周方向に対するコード角度α が右上がりの8度で積層されている。コード層21の断面幅が420mmで、トレッド幅TW=964mmの44%で、コード層22の断面幅が400mmで、トレッド幅TWの41%である。
交差ベルト3は、破断時の伸び(Eb)が2%の実質的に非伸長性のスチールコードを、層内ではコードが互いに平行に延び、隣接する層間ではコードが互いに交差するように、被覆ゴム中に埋設した2層のコード層31、32を積層して成り、コード層31の周方向に対するコード角度β が左上がりの25度でコード層32の周方向に対するコード角度β が右上がりの15度で積層されている。コード層31の断面幅が740mmで、トレッド幅TWの77%で、コード層32の断面幅が600mmで、トレッド幅TWの62%である。
交差ベルト3のラジアル方向外側には、さらに、保護ベルト4が配置されている。保護ベルト4は、破断時の伸び(Eb)が6%の実質的に伸長性のスチールコードを被覆ゴム中に埋設した2層のコード層41、42よりなり、コード層41の周方向に対するコード角度γ が右上がりの23度でコード層42の周方向に対するコード角度γ が左上がりの20度で積層されている。コード層41の断面幅が800mmで、トレッド幅TWの83%で、コード層42の断面幅が700mmで、トレッド幅TWの73%である。
図1に示すように、トレッド5が、タイヤ赤道面ELを中心としトレッド幅TWの40%を占めるトレッド中央領域TCと、トレッド中央領域TCの両側部に位置するトレッド両側領域TSとで形成されている。図中、ELはタイヤ赤道面を示し、TEはトレッド端を示す。
実施例1のタイヤのトレッド5には、タイヤ赤道面EL近傍から左右のトレッド端TEに向けて、タイヤの横断方向に湾曲しながら延びる多数の横断方向溝6が、周方向に間隔を置いて配置されている。
実施例1のタイヤのトレッドパターンのネガティブ率が、トレッド中央領域TCでは17.5%で、トレッド両側領域TSでは26.6%であって、トレッド中央領域TCのネガティブ率がトレッド両側領域TSのネガティブ率の69%である。
【0035】
本発明に従う実施例2のタイヤは、トレッドパターンのネガティブ率が、トレッド中央領域TCで20.6%で、トレッド両側領域TSで25.9%であって、トレッド中央領域TCのネガティブ率がトレッド両側領域TSのネガティブ率の80%であることを除いて、上記実施例1のタイヤとほぼ同じである。
【0036】
図3は、本発明に従う実施例3のタイヤの左半分の一部断面を示したものである。
実施例3のタイヤは、強化ベルト2は、破断時の伸び(Eb)が2%の実質的に非伸長性のスチールコードを、被覆ゴム中に埋設した1層のコード層21で形成し、コード層21の周方向に対するコード角度α が左上がりの8度であり、コード層21の断面幅が420mmであり、トレッド幅TW=964mmの44%であり、また、交差ベルト3は、破断時の伸び(Eb)が2%の実質的に非伸長性のスチールコードを、層内ではコードが互いに平行に延び、隣接する層間ではコードが互いに交差するように、被覆ゴム中に埋設した3層のコード層31、32、33を積層して成り、コード層31の周方向に対するコード角度β が右上がりの25度、コード層32の周方向に対するコード角度β が左上がりの25度、コード層33の周方向に対するコード角度β3 が右上がりの15度で積層され、コード層31の断面幅が640mmでトレッド幅TWの66%であり、コード層32の断面幅が740mmでトレッド幅TWの77%であり、コード層33の断面幅が600mmでトレッド幅TWの62%であり、トレッドパターンのネガティブ率が、トレッド中央領域TCで20.6%で、トレッド両側領域TSで25.9%であって、トレッド中央領域TCのネガティブ率がトレッド両側領域TSのネガティブ率の80%であることを除いて、上記実施例1のタイヤとほぼ同じである。
【0037】
比較例のタイヤは、トレッドパターンのネガティブ率が、トレッド中央領域TCで17.3%で、トレッド両側領域TSで34.1%であって、トレッド中央領域TCのネガティブ率がトレッド両側領域TSのネガティブ率の51%であることを除いて、上記実施例1のタイヤとほぼ同じである。
【0038】
従来例のタイヤは、ベルトには強化ベルト2が含まれていないこと、および6枚のベルト層のうち、内側の2枚のベルト層は、強化ベルトではなく交差ベルトであって、破断時の伸び(Eb)が2%の実質的に非伸長性のスチールコードを、層内ではコードが互いに平行に延び、隣接する層間ではコードが互いに交差するように、被覆ゴム中に埋設したコード層を積層して成り、最内側のコード層の周方向に対するコード角度が左上がりの20度で、最内側から2枚目のコード層の周方向に対するコード角度が右上がりの25度で積層されていて、最内側のコード層の断面幅が600mmで、トレッド幅TWの62%で、最内側から2枚目のコード層の断面幅が640mmで、トレッド幅TWの66%であることを除いて、上記比較例のタイヤとほぼ同じである。
【0039】
上記実施例1乃至3の建設車両用空気入りラジアルタイヤ、上記比較例の建設車両用空気入りラジアルタイヤおよび上記従来例の建設車両用空気入りラジアルタイヤについて、耐摩耗性の比較試験を実施した。
この比較試験は、上記の供試タイヤを正規リム(29.00/6.0)に正規内圧(700kPa)でリム組みし、正規荷重(60000kg)を負荷して速度15km/hで、室内ドラム試験機によって一定時間走行後のトレッドの摩耗量を測定し、比較するものである。
【0040】
上記実施例1乃至3の建設車両用空気入りラジアルタイヤおよび上記比較例の建設車両用空気入りラジアルタイヤについて、耐偏摩耗性の比較試験を実施した。
この比較試験は、上記の供試タイヤを正規リム(29.00/6.0)に正規内圧(700kPa)でリム組し、正規荷重(60000kg)を負荷して速度15km/hで、室内ドラム試験機によって一定時間走行後のトレッドのハンプ位置近傍におけるヒールアンドトウ摩耗量を測定し、比較するものである。
【0041】
上記耐摩耗性の比較試験の結果では、上記従来例のタイヤを100とすると、上記比較例のタイヤは88で、上記実施例1のタイヤは83、上記実施例2のタイヤは79、そして上記実施例3のタイヤは81であった。数字が小さいほどトレッドの摩耗量が少なく、耐摩耗性に優れたタイヤであることを示している。
上記の耐偏摩耗性の比較試験の結果では、上記比較例のタイヤを100とすると、上記実施例1のタイヤは86、上記実施例2のタイヤは75、そして上記実施例3のタイヤは80であった。数字が小さいほどトレッドの偏摩耗量が少なく、耐偏摩耗性に優れたタイヤであることを示している。
上記耐摩耗性の比較試験の結果と上記の耐偏摩耗性の比較試験の結果を表1に示す。
【0042】
【表1】
Figure 0004257713
【0043】
上記比較試験の結果から、実施例1〜3は、耐摩耗性と耐偏摩耗性に優れていることが分かる。
【0044】
【発明の効果】
本発明によって、耐摩耗性と耐偏摩耗性に優れた重荷重用空気入りラジアルタイヤの提供が可能になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のタイヤのトレッドパターン図(左半分)である。
【図2】 本発明のタイヤの断面略図(左半分)である。
【図3】 本発明の他のタイヤの断面略図(左半分)である。
【符号の説明】
1 カーカスプライ
2 強化ベルト
3 交差ベルト
4 保護ベルト
5 トレッド
6 横断方向溝
EL タイヤ赤道面
TE トレッド端
TW トレッド幅
TC トレッド中央領域
TS トレッド両側領域

Claims (7)

  1. 左右一対のビード部に設けられたビードコアーと、一方のビード部から他方のビード部に延び、該ビードコアーに巻回されてビード部に係留された、ラジアルコード層よりなるカーカスプライと、該カーカスプライのクラウン部のラジアル方向外側に配置されたベルトとトレッドとを備えた空気入りラジアルタイヤにおいて、
    (1)該ベルトは、断面幅が比較的狭幅であり、実質的に非伸長性のコードを被覆ゴム中に埋設してなる少なくとも1層のコード層で形成した強化ベルトと、該強化ベルトのラジアル方向外側に配置され、断面幅が比較的広幅であり、実質的に非伸長性のコードを被覆ゴム中に埋設してなる少なくとも2層のコード層で形成した交差ベルトとを含み、
    該強化ベルトを形成するコード層に埋設されたコードは、その層内では平行でかつタイヤ周方向に対し比較的小さな角度で配列され、
    該交差ベルトを形成する各コード層は、層内ではコードが互いに平行でかつタイヤ周方向に対し比較的大きな角度で配列され、隣接する層間ではコードが互いに交差するように積層し、
    (2)該トレッドが、タイヤ赤道面を中心とするトレッド幅の40%を占めるトレッド中央領域と該トレッド中央領域の両側部に位置するトレッド両側領域とで形成され、トレッドパターンのネガティブ率が、該トレッド中央領域では25%以下、該トレッド両側領域では30%以下であり、かつ、トレッド中央領域のネガティブ率がトレッド両側領域のそれの60%以上であることを特徴とする主として荒れ地走行に供せられる重荷重用空気入りラジアルタイヤ。
  2. 強化ベルトを形成するコード層は、断面幅がトレッド幅の20%以上50%以下であり、そのコードは、金属コードであり、かつタイヤ周方向に対する角度αが15度以下である請求項1記載の重荷重用空気入りラジアルタイヤ。
  3. 強化ベルトは2層以上のコード層を、隣接する層間でコードが互いに交差するように積層形成する請求項1又は2記載の重荷重用空気入りラジアルタイヤ。
  4. 交差ベルトを形成するコード層は、いずれも断面幅がトレッド幅の50%超え80%以下であり、そのコードは、金属コードであり、かつタイヤ周方向に対する角度βが15度より大きく40度以下である請求項1、2又は3記載の重荷重用空気入りラジアルタイヤ。
  5. トレッドパターンのネガティブ率が、該トレッド中央領域では10乃至25%で、該トレッド両側領域では15乃至30%であって、トレッド中央領域のネガティブ率がトレッド両側領域のネガティブ率の60乃至100%である請求項1〜4のいずれか1項記載の重荷重用空気入りラジアルタイヤ。
  6. 交差ベルトのラジアル方向外側に、断面幅が比較的広幅であり、実質的に伸長性のコードをゴム引きしてなる少なくとも1層のコード層で形成した保護ベルトを配設する請求項1〜5のいずれか1項記載の重荷重用空気入りラジアルタイヤ。
  7. 保護ベルトは、断面幅がトレッド幅の60%以上110%以下であり、そのコードは、金属コードであり、かつタイヤ周方向に対する角度γが15度より大きく60度以下である請求項6記載の重荷重用空気入りラジアルタイヤ。
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