JP2811789B2 - 異化ヘモグロビン分離用担体 - Google Patents

異化ヘモグロビン分離用担体

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、異化ヘモグロビン分離用担体に関する。
詳しくは、特定の構造を有し、粒径分布の標準偏差が
小さく、小粒径であって、しかも、架橋度が高いため
に、機械的強度及び分離段数が高い、異化ヘモグロビン
分離用担体に関する。
〔従来の技術〕
血液中のヘモグロビン、特に異化ヘモグロビンを分離
定量することにより種々の病気の病態を推定できること
は従来知られている。このためのクロマトグラフィー担
体として、合成ポリマーやシリカゲルを基剤とした分離
用担体が使用されている。
ポリマー系担体としては、例えば、特公平1−15024
号公報において、カルボキシル基を有するアクリル系担
体に関する記述があり、異化ヘモグロビンを短時間で、
精度良く分離、定量できる方法が開示されている。しか
し、該担体は懸濁重合法で製造されており、小粒径で、
しかも粒径分布の狭い担体を製造することが困難であっ
て、結果として分離の段数に劣るという欠点を有してい
た。
一方、シリカゲル系担体は、機械的強度が高く、分離
の段数も高いという利点を有するものの、各種異化ヘモ
グロビンの短時間分離に関しては、性能的に不満足であ
るという欠点を有していた。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は、上記欠点を改良し、異化ヘモグロビンを、
短時間で精度良く分離、定量できるクロマトグラフィー
担体の提供を目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
即ち、本発明は、 (1) グリシジルメタクリレートから誘導される下記
式で示される単位の重量分率が少なくとも3%、 (R1及びR2は水素原子及び/又は陽イオン交換基を有す
る有機基を表わす。) 多価アルコールと1分子中に少なくとも1個の重合性
2重結合を有するカルボン酸とのポリエステルを含む架
橋性モノマー(以下モノマーAと称す)から誘導される
単位の重量分率が80〜97%、グリシジルメタクリレート
以外の1分子中に重合性2重結合を1個持つモノマー
(以下モノマーBと称す)から誘導される単位の重量分
率が0〜5%であり、交換容量が乾燥重量当り0.1〜0.5
ミリ当量である陽イオン交換樹脂からなることを特徴と
する異化ヘモグロビン分離用担体、更には (2) 下記各工程により製造される上記異化ヘモグロ
ビン分離用担体をその要旨とする。
第1工程 グリシジルメタクリレートの重量分率が85〜100%、
上記モノマーAの重量分率が0〜1%、上記モノマーB
の重量分率が0〜15%であるモノマー混合物を、これら
のモノマー混合物を溶解するが生成するポリマーは溶解
しない媒体の存在下に分散重合することによりシードポ
リマーを製造する。
第2工程 第1工程において製造したシードポリマーに、該シー
ドポリマーの2〜20重量倍の重合性モノマーを添加後、
シード重合して原料エポキシポリマーを製造する。
但し、上記重合性モノマーは、該重合性モノマー中、
95〜100重量%の上記モノマーAと、0〜5重量%のグ
リシジルメタクリレート及び/又は上記モノマーBを含
有する。
第3工程 第2工程において、製造した原料エポキシポリマーを
使用して乾燥重量1g当たり0.1〜0.5ミリ当量の陽イオン
交換基を導入する。
以下本発明を詳細に説明する。
本発明の担体のグリシジルメタクリレートから誘導さ
れる単位としてはその重量分率が少なくとも3%、好ま
しくは3%ないし20%の範囲であり、前記式中におい
て、R1及びR2としては水素原子の他、カルボキシル基あ
るいはスルホニル基等の陽イオン交換基を有する有機基
が挙げられる。
このような有機基の具体例としてはカルボキシメチル
基、カルボキシエチル基等のカルボキシアルキル基;ス
ルホニルプロピル基等のスルホニルアルキル基;−CH2C
H2O−CH2CH2 mOCH2 −COOH,−CH2CH2O−CH
2CH2 mOCH2 −SO3H(mは0以上、好ましくは0
ないし5の数を表わし、nは1以上、好ましくは1ない
し4の数を表わす) が挙げられる。
尚、グリシジルメタクリレートから誘導される単位と
しては、製造条件によっては、R1とR2が同時に水素原子
を示すもの、R1とR2の少なくとも一方が陽イオン交換基
を有する有機基を表わすものを同時に含むことがある。
本発明で用いるモノマーAは、多価アルコールと1分
子中に少なくとも1個の重合性二重結合を有するカルボ
ン酸とのポリエステルを含む架橋性モノマーである。該
多価アルコールとしては、テトラメチロールメタン、テ
トラメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ジペ
ンタエリスリトール、エチレングリコール、ポリエチレ
ングリコール、プロピレングリコール、ポリプロピレン
グリコール等を挙げることができ、これらの多価アルコ
ールと1分子中に少なくとも1個の重合性2重結合を有
するカルボン酸のポリエステルであるモノマーの一例と
して、エチレングリコールジアクリレート(又はジメタ
クリレート)、グリセリンジアクリレート(又はジメタ
クリレート)、グリセリントリアクリレート(又はトリ
メタクリレート)、トリメチロールプロパントリアクリ
レート(又はトリメタクリレート)、ジエチレングリコ
ールジアクリレート(又はジメタクリレート)等のアク
リル系架橋性モノマーを挙げることができる。これらは
単独で用いても、混合して用いてもよい。これらの多価
アルコールとカルボン酸とのポリエステルであるモノマ
ーはモノマーA成分中少なくとも50%含まれているのが
好ましい。ここで、モノマーAの種類、量、及び希釈剤
との組合せ等によりシード重合して得られるエポキシポ
リマーの多孔度物性(細孔容積、細孔半径、表面積等)
を変化させることができる。また、上記以外のモノマー
Aとして、ジビニルベンゼン等のポリビニル化合物をモ
ノマーA成分のうち30重量%以下となるように添加し、
併用することによって得られる原料エポキシポリマーの
疎水性を制御して異化ヘモグロビンの保持力を調節する
ことも可能である。
本発明においてモノマーB成分を用いることにより、
原料エポキシポリマーの多孔度物性や疎水性を微妙に変
化させ、異化ヘモグロビンの保持挙動を調節することが
できる。モノマーBは、グリシジルメタクリレート以外
の1分子中に重合性2重結合を1個有するモノマーであ
り、親水性のモノマーから疎水性のモノマーまで種々用
いることができる。この一例として、グリシジルアクリ
レート、2−ヒドロキシエチルアクリレート(又はメタ
クリレート)、グリセリンモノアクリレート(又はメタ
クリレート)、メチルアクリレート(又はメタクリレー
ト)、2−エチルヘキシルアクリレート(又はメタクリ
レート)等が挙げられる。また、陽イオン交換基を有す
るモノマー、例えばアクリル酸、メタクリル酸、クロト
ン酸、マレイン酸等も用いられる。更にモノマーBはこ
れら例示されたモノマーを単独で用いても、混合して用
いても良い。
次に本発明の異化ヘモグロビン分離用担体を製造する
方法について説明する。
異化ヘモグロビン分離用担体は、第1工程において、
分散重合によりシードポリマーを製造し、第2工程にお
いて、第1工程で製造したシードポリマーに、架橋性モ
ノマーを多く含む重合性モノマーを含浸後、重合(シー
ド重合)させることにより肥大化させ、次いで第3工程
により、第2工程で製造した肥大化ポリマー(原料エポ
キシポリマー)に陽イオン交換基を導入する各工程によ
り製造する。
第1工程では、グリシジルメタクリレートを分散重合
することによりシードポリマーを製造するが、所望の粒
径を有するポリマー粒子を得るためには用いる媒体を選
択する必要がある。
乃ち用いる媒体としてはモノマーは溶解するが生成す
るポリマーが溶解しない媒体(生成するポリマーに対し
て貧溶媒)を用いる。
具体的にはメタノール、エタノール、2−プロパノー
ル、2−メチル−2−プロパノール等のアルコール類、
さらにこれらアルコール類と2−メトキシ−エタノール
等のエーテル/アルコール類、テトラヒドロフラン、ジ
オキサン等のエーテル類、さらにこれらの各種溶剤と水
との混合物等を挙げることができる。
また、これらの溶媒のうち、生成するポリマーに対す
る貧溶媒としての性質が強い程、ポリマーの粒径が小さ
くなる傾向がある。
更に、上記のような貧溶媒を主体とする媒体中に良溶
媒を少量添加することによってポリマーの粒径が大きく
なる傾向にある。
この様な溶媒の種々の性質を利用して、所望の粒径を
得られるように溶媒を適宜選択し、これらを単独あるい
は混合して媒体として使用する。
一方、生成するポリマーの粒径に影響を与える他の要
因としては、仕込みのモノマーの濃度が挙げられる。こ
の濃度が高いと粒径は大きくなり、濃度が低いと粒径は
小さくなる傾向がある。
分散重合の際、生成するポリマー粒子の凝集、変形、
融着を防ぎ、その分散安定性を増すために分散安定剤を
用いることが好ましい。分散安定剤としては各種ホモポ
リマー、コポリマー、グラフトポリマー、ブロックポリ
マー等の合成高分子化合物、さらに天然高分子化合物及
びその誘導体等を用いることができる。具体的にはポリ
ビニルピロリドン、ポリビニルメチルエーテル、ポリエ
チレンイミン、ポリアクリル酸、ビニルアルコール−酢
酸ビニルコポリマー、エチルセルロース、ヒドロキシプ
ロピルセルロース等を挙げることができる。特に用いる
媒体に対して溶解するものが好ましい。
さらに分散重合に際して、より重合を安定に進行さ
せ、分散安定性を高めるために、上記分散安定剤に加え
て補助安定剤を用いることもできる。このような補助安
定剤としてはアニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活
性剤、4級アンモニウム塩、長鎖アルコール等が用いら
れる。具体的にはジ(2−エチルヘキシル)スルホコハ
ク酸ナトリウム、ノニルフェノキシポリエトキシエタノ
ール、メチルトリカプリリルアンモニウムクロリド、セ
チルアルコール等を挙げることができる。
また、分散重合において好ましく用いることのできる
重合開始剤としては、2,2′−アゾビスイソブチロニト
リル、4,4′−アゾビス−(4−シアノペンタン酸)、
2,2′−アゾビス−(2−メチルブチロニトリル)、2,
2′−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)等の
アゾ系重合開始剤、又は、過酸化ベンゾイル等の過酸化
物を挙げることができる。
また本発明における分散重合の際の重合温度としては
40℃〜90℃、好ましくは60℃〜80℃を挙げることができ
る。
シードポリマーの粒径は、目的とする肥大化ポリマー
の粒径の1/3以上、2/3以下の範囲が好ましいが、具体的
には0.5μm〜5μmであり、更に好ましくは1μm〜
4μmである。
本発明の第2工程において用いることのできる重合開
始剤としては、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、
4,4′−アゾビス−(4−シアノペンタン酸)、2,2′−
アゾビス−(2−メチルブチロニトリル)、2,2′−ア
ゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ系
重合開始剤、又は過酸化ベンゾイル、ラウロイルパーオ
キシド、オクタノイルパーオキシド、3,3′,5−トリメ
チルヘキサノイルパーオキシド等の過酸化物等を挙げる
ことができる。
さらに、シード重合の際適当な希釈剤をモノマー相に
添加することにより多孔性のポリマー粒子を得ることが
できる。多孔性にすることによって、導入できる官能基
量が増加し、異化ヘモグロビン分離用担体としての性能
が向上し、また表面積が増える為に、樹脂が汚染される
速度が遅くなり、耐久性が向上する。希釈剤としてはハ
ロゲン化炭化水素が好適に用いられ、脂肪族あるいは芳
香族の炭化水素や、そのエステル、ケトン、エーテル等
も使用できる。またモノマー分散液の調製においては、
分散性を高めるために分散安定剤を用いることが好まし
い。このような分散安定剤としては公知のものを用いる
ことができるが、モノマーを微分散安定化するものがよ
く、具体的にはドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウ
ム、ラウリル硫酸ナトリウム、ジアルキルスルホコハク
酸ナトリウム等のアニオン系界面活性剤を挙げることが
でき、更にポリオキシエチレンノニルフェニルエーテ
ル、ポリエチレングリコールモノステアレート、ソルビ
タンモノステアレート等の非イオン系界面活性剤、ポリ
ビニルピロリドン、ポリエチレンイミン、ビニルアルコ
ール−酢酸ビニルコポリマー等の合成高分子を併用する
ことができる。
第2工程で含浸させる重合性モノマーの量はシードポ
リマーに対して2〜20重量倍であり、好ましくは4〜10
重量倍である。この重合性モノマーの主たる成分である
モノマーAの含浸量が低すぎる場合には、シード重合で
得られる原料エポキシポリマーの架橋密度が低くなり、
機械的強度が低下するので、高流速での通液が困難とな
り、迅速な異化ヘモグロビンの分離が不可能となるた
め、臨床分析には適さない。また、第1工程で生成した
グリシジルメタクリレートを主成分とするポリマーが抽
出除去される割合が多くなり好ましくない。一方、モノ
マーAの含浸量が高すぎる場合には、原料エポキシポリ
マーにおけるグリシジルメタクリレート成分の重量分率
が低くなるため、導入される陽イオン交換基量が低くな
り過ぎ好ましくない。
本発明においてはシード重合の際、重合開始剤及び重
合性モノマーを吸収して肥大化したシードポリマーが凝
集、変形、融着することを防止して、その分散安定性を
増すために分散安定剤を用いることが好ましい。このよ
うな分散安定剤としては公知のアニオン系、ノニオン系
の界面活性剤、及びポリビニルピロリドン、ポリエチレ
ンイミン、ビニルアルコール−酢酸ビニルコポリマー等
の合成高分子が使用できる。
本発明のシード重合における重合温度としては通常40
℃〜90℃、好ましくは50℃〜80℃である。
第2工程で得られる肥大化ポリマー(原料エポキシポ
リマー)の好ましい粒径範囲は1.5μm〜7μmであ
り、さらに好ましくは2μm〜5μmである。
また、90%以上の粒子が平均粒径±1μmの範囲にあ
ることが好ましい。
次いで、第3工程により陽イオン交換基を導入する。
その導入方法としては、グリシジルメタクリレート由来
のエポキシ基を、水、グリセリン、エチレングリコール
等により開環変性し生成した水酸基に陽イオン交換基を
結合させる方法(例えばモノハロゲノアルキルカルボン
酸、モノハロゲノアルキルスルホン酸等を反応させてカ
ルボキシアルキル基又はスルホニルアルキル基を結合さ
せる方法、具体的には、モノクロロ酢酸を反応させてカ
ルボキシメチル基を結合させる等)、あるいは該エポキ
シ基に直接あるいはスペーサーを介して陽イオン交換基
を結合させる方法(例えばヒドロキシアルキルカルボン
酸、具体的にはグリコール酸を反応させ、開環したエポ
キシ基に直接カルボキシメチル基を結合する、或いはエ
ポキシ基にエチレングリコール又はポリ(2〜6程度
の)エチレングリコールを反応し、スペーサを形成した
後でモノハロゲノアルキルカルボン酸、モノハロゲノア
ルキルスルホン酸を反応させる等)等を挙げることがで
きる。
陽イオン交換基としては強酸性及び弱酸性の交換基が
挙げられ、なかでもカルボキシル基が好ましい。ここで
グリシジルメタクリレート由来のエポキシ基が開環変性
して生成する2つの水酸基の少なくとも1つは有機基が
導入される。陽イオン交換基の導入量、即ち、交換容量
は樹脂の滴定により求めることができるが、良好な分離
を得る為には乾燥重量1g当たり0.1〜0.5ミリ当量である
ことが好ましい。交換容量を上記範囲とする為には、原
料エポキシポリマーに占めるグリシジルメタクリレート
から誘導される単位の重量分率が少なくとも3%である
ことが必要である。
以上の工程により製造した本発明の異化ヘモグロビン
分離用担体において、グリシジルメタクリレートから誘
導される単位、モノマーAから誘導される単位、モノマ
ーBから誘導される単位の各々の重量分率は、熱分解ガ
スクロマトグラフィー等の分析手段により推定すること
ができる。特に、シード重合時に重合性モノマーをシー
ドポリマーの4重量倍以上含浸させ、その重合転化率が
70%以上である場合は、生成ポリマーの各モノマーから
誘導される単位の重量分率は、該原料モノマーの仕込み
比に近いことが認められる。
〔作用及び効果〕
本発明の異化ヘモグロビン分離用担体は、異化ヘモグ
ロビンの分離に適した担体である。特定の製造方法によ
り製造することにより、シードポリマーの性質を肥大化
ポリマーに反映させた担体である。即ち、シードポリマ
ーの粒径が均一である為、得られる肥大化ポリマーの粒
径の均一性が高い。この為、従来の同じ平均粒径の担体
を用いたよりも高速で溶離液を流す事ができ、分離パタ
ーンもシャープで理論段数も高い。また、極性の高いモ
ノマー(グリシジルメタクリレート)単位を多く含むシ
ードポリマーに、極性の低い架橋性モノマー(モノマー
A)を主たる成分とする重合性モノマーを吸収させ重合
する為に、単純な共重合とは異なり、極性の高いモノマ
ー単位から成るシードポリマー成分が肥大化ポリマー粒
子の表層に集まりやすく、その結果、架橋度が高いにも
拘わらず、陽イオン交換基導入率が高い異化ヘモグロビ
ン分離用担体を得ることができ、優れた分離性能を発現
する。
また、この異化ヘモグロビン分離用担体は、架橋度が
高い為に、機械的強度に優れ、溶離液を高速で流すこと
ができ、迅速な分析が可能となる。さらに、溶離液の濃
度を変化させても膨潤収縮が少なく、グラジエントモー
ドでの溶離に適している。また、該モノマーAから誘導
される重量分率を80〜97%と高い割合にするため、本発
明の担体を異化ヘモグロビンの分離に用いる時、イオン
交換作用のみならず、疎水性相互作用も組み合わされる
ので、分析が良好に行なえるものである。このような本
発明の異化ヘモグロビンの分離用担体の特徴は従来にな
いものである。また、本発明の担体は特定の方法で製造
されるためその小粒化が可能であり、その結果、低い測
定圧力と優れた分離性能を与えるものであり、異化ヘモ
グロビンの分離を極めて迅速に効率良く行なうことがで
きる。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこ
れら実施例に限定されるものではない。
実施例1 (1) 原料エポキシポリマーの製造 ポリビニルピロリドン(商品名K−30:東京化成株式
会社製、平均分子量40,000)7.2g、グリシジルメタクリ
レート50g及び2,2′−アゾビスイソブチロニトリル0.5g
をエタノール342g中に溶解させ、窒素ガスで溶存酵素を
置換後70℃で8時間分散重合を行なった。放冷後、ポリ
マー粒子を単離し、水で洗浄した。この重合における重
合転化率は90%であり、また、走査電子顕微鏡で観察し
たところ、粒径が1.4〜1.5μmの極めて粒度分布の狭い
球状粒子であることが確認された。これをシードポリマ
ーとして以下の操作を行なった。
まず、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル0.7g、エ
チレングリコールジメタクリレート70g、1,2−ジクロロ
メタン70g、ドデシル硫酸ナトリウム1.31g及び水560g
を、大部分の油滴の粒径が、0.1〜3μmの範囲となる
ように微分散し、乳化液を調製した。次いで、この乳化
液を、先の分散重合で得られたシードポリマー10g、ド
デシル硫酸ナトリウム0.1g及び水100gから成る水性分散
液に、室温にて2時間かけて滴下し、そのままの温度で
13時間ゆっくり撹拌しながら油滴をシードポリマーに吸
収させた。次いで、これに2%ポリビニルアルコール水
溶液263gを加え、70℃で8時間シード重合を行なった。
放冷後、遠心分離して単離し、水、及びメタノールで洗
浄した。乾燥後の収率は80%であった。この重合で得ら
れたポリマー粒子は、走査電子顕微鏡により観察したと
ころ、平均粒径3.0μmであり、90%以上の粒子が平均
粒径±1μm以内にあることが確認された。熱分解ガス
クロマトグラフィーにより組成分析を行なったところ、
グリシジルメタクリレート単位の重量分率は5.9%、エ
チレングリコールジメタクリレート単位の重量分率は9
4.1%と推定された。また、BET法により比表面積を推定
したところ、10.5m2/gの多孔質粒子であった。
(2) 陽イオン交換基の導入 (1)で得られた原料エポキシポリマー50gを10%H2S
O4水溶液535g中、50℃の温度下で5時間加熱することに
より加水分解を行ない、エポキシ環の開環反応を行なっ
た。反応終了後、ポリマーをろ別し、脱塩水にて十分に
洗浄し、乾燥した。こうして得られた水酸基を有するポ
リマー50gに24%NaOH水溶液190mlを添加し、室温にて30
分間撹拌した。次いで、モノクロロ酢酸80gの2−プロ
パノール溶液200mlを50℃にて撹拌下に滴下し、その
後、90℃にて5.5時間反応させた。反応終了後、ポリマ
ーをろ別し脱塩水2500g、1N−HCl250mlで洗浄し、更に
洗浄液が中性になるまで脱塩水で洗浄を行ないカルボキ
シメチル基を有する樹脂を得、更に熱水で洗浄し精製し
た。得られた樹脂の陽イオン交換容量は乾燥重量1g当た
り0.26ミリ当量であった。
(3) 異化ヘモグロビンの分離評価 (2)で得られたカルボキシメチル基を有する樹脂2.
1g(湿潤状態)を定圧ポンプにて内径6mm、長さ40mmの
ステンレス製カラムに充填し、得られた充填カラムを島
津社製高速液体クロマトグラフLC−6Aシステムに接続し
た。試料としてはヘモグロビンAlc標準サンプル(米国B
IO−RAD社製)を所定量の蒸留水と混合して調製し、そ
の試料10μをカラムに導入して異化ヘモグロビンの分
離評価を行なった。溶離液としては70ミリモルのりん酸
緩衝液(pH6.2)を用い、イソクラチックモードで溶出
させた。溶離液の送液流速は毎分1.5mlに設定した。検
出は415nmの可視光吸収で行なった。得られたクロマト
グラムを第1図に示す。Alc成分が0.66分、Ao成分が2.7
1分に溶出し極めて迅速な分離が可能であった。
実施例2 ポリビニルピロリドンK−30(商品名)3.6g、グリシ
ジルメタクリレート60g及び2,2′−アゾビスイソブチロ
ニトリル0.3gをエタノール145.9gに溶解させ、窒素ガス
で溶存酸素を置換後70℃で12時間分散重合を行なった。
放冷後、ポリマー粒子を単離し、水で洗浄した。この重
合における重合転化率は88%であり、また、走査電子顕
微鏡で観察したところ、粒径が2.5〜2.7μmの極めて粒
度分布の狭い球状粒子であることが確認された。次に、
これをシードポリマーとして実施例1と同様にして、シ
ード重合を行なった。まず2,2′−アゾビスイソブチロ
ニトリル0.7g、ジエチレングリコールジメタクリレート
70g、1,2−ジクロロエタン28g、トルエン28g、ドデシル
硫酸ナトリウム1.31g及び水560gを、大部分の油滴の粒
径が、0.1〜3μmの範囲となるように微分散し、乳化
液を調製した。次いで、この乳化液を、先の分散重合で
得られたシードポリマー10g、ドデシル硫酸ナトリウム
0.1g及び水100gから成る水性分散液に、室温にて2時間
かけて滴下し、そのままの温度で13時間ゆっくり撹拌し
ながら油滴をシードポリマーに吸収させた。
次いで、これに2%ポリビニルアルコール水溶液263g
を加え、70℃で8時間シード重合を行なった。放冷後、
遠心分離して単離し、水及びメタノールで洗浄した。乾
燥後の収率は85%であった。この重合で得られたポリマ
ー粒子は、走査電子顕微鏡により観察したところ、平均
粒径5.0μmであり、90%以上の粒子が平均粒径±1μ
m以内にあることが確認された。また、熱分解ガスクロ
マトグラフィーにより組成分析を行なったところ、グリ
シジルメタクリレート単位の重量分率は8.6%、ジエチ
レングリコールジメタクリレート単位の重量分率は91.4
%であった。
次いで、得られた原料エポキシポリマーを実施例1と
同様の方法で処理してカルボキシメチル基を有する樹脂
を得、更に熱水で洗浄し精製した。得られた樹脂の陽イ
オン交換容量は乾燥重量1g当たり0.34ミリ当量であっ
た。
得られたカルボキシメチル基を有する樹脂2.2g(湿潤
状態)を定圧ポンプにて内径4.6mm、長さ70mmのステン
レス製カラムに充填した。得られた充填カラムを実施例
1と全く同様にして、異化ヘモグロビンの分離評価を行
なった。溶離液の送液流速は毎分1.5mlに設定した。Alc
成分が1.71分、Ao成分が5.90分に溶出し迅速な分離が可
能であった。
実施例3 ポリビニルピロリドンK−30(商品名)5.2g、グリシ
ジルメタクリレート45g、2−ヒドロキシエチルメタク
リレート5g及び2,2′−アゾビスイソブチロニトリル0.5
gをエタノール230gに溶解させ、窒素ガスで溶存酸素を
置換後70℃で4時間分散重合を行ない、その後、0.1%
ドデシル硫酸ナトリウム水溶液230gを加え、減圧下で水
を含むエタノールを約280ml留去した。得られた水性分
散液からポリマー粒子を一部取り出し、洗浄後、走査電
子顕微鏡で観察したところ、粒径が1.7〜1.8μmの極め
て粒度分布の狭い球状粒子であることが確認された。次
に、このポリマー粒子の水性分散液をそのまま用いてシ
ード重合を行なった。まず2,2′−アゾビスイソブチロ
ニトリル0.7g、エチレングリコールジメタクリレート70
g、1,2−ジクロロエタン28g、トルエン28g、ドテシル硫
酸ナトリウム1.31g及び水560gを、大部分の油滴の粒径
が、0.1〜3μmの範囲となるように微分散し、乳化液
を調製した。次いで、この乳化液を、先の分散重合で得
られたシードポリマーの水性分散液110gに、室温にて2
時間かけて滴下し、そのままの温度で13時間ゆっくり撹
拌しながら油滴をシードポリマーに吸収させた。次い
で、これに2%ポリビニルアルコール水溶液263gを加
え、70℃で8時間シード重合を行なった。放冷後、遠心
分離して単離し、水、アセトン及びメタノールで洗浄し
た。乾燥後の収率は82%であった。
この重合で得られたポリマー粒子は、走査電子顕微鏡
により観察したところ、平均粒径3.5μmであり、90%
以上の粒子が平均粒径±1μm以内にあることが確認さ
れた。また、熱分解ガスクロマトグラフィーにより組成
分析を行なったところ、グリシジルメタクリレート単位
の重量分率は10.6%、エチレングリコールジメタクリレ
ート単位の重量分率は88.4%であり、2−ヒドロキシエ
チルメタクリレートの重量分率は1.0%と推定された。
次いで、得られた原料エポキシポリマーを実施例1と
同様の方法で処理してカルボキシメチル基を有する樹脂
を得、更に熱水で洗浄し精製した。得られた樹脂の陽イ
オン交換容量は乾燥重量1g当たり0.30ミリ当量であっ
た。
得られたカルボキシメチル基を有する樹脂2.1g(湿潤
状態)を定圧ポンプにて内径6mm、長さ40mmのステンレ
ス製カラムに充填した。得られた充填カラムを実施例1
と全く同様にして、異化ヘモグロビンの分離評価を行な
った。溶離液の送液流速は毎分1.5mlに設定した。Alc成
分が1.02分、Ao成分が3.83分に溶出し迅速な分離が可能
であった。
実施例4 ポリビニルピロリドンK−30(商品名)4.5g、グリシ
ジルメタクリレート42.5g、グリシジルアクリレート5.0
g、ステアリルメタクリレート2.5g、及び2,2′−アゾビ
スイソブチロニトリル0.5gをエタノール195gに溶解さ
せ、窒素ガスで溶存酸素を置換後70℃で6時間分散重合
を行ない、実施例1と同様に後処理を行なった。得られ
たポリマー粒子を走査電子顕微鏡で観察したところ、粒
径が1.9〜2.1μmの極めて粒度分布の狭い球状粒子であ
ることが確認された。次に、これをシードポリマーとし
て実施例1と同様にして、シード重合を行なった。まず
2,2′−アゾビスイソブチロニトリル0.5g、エチレング
リコールジメタクリレート50g、1,2−ジクロロエタン50
g、ドデシル硫酸ナトリウム0.94g及び水400gを、大部分
の油滴の粒径が、0.1〜3μmの範囲となるように微分
散し、乳化液を調製した。次いで、この乳化液を、先の
分散重合で得られたシードポリマー10g、ドデシル硫酸
ナトリウム0.1g及び水100gから成る水性分散液に、室温
にて2時間かけて滴下し、そのままの温度で13時間ゆっ
くり撹拌しながら油滴をシードポリマーに吸収させた。
次いで、これに2%ポリビニルアルコール水溶液188gを
加え、70℃で8時間シード重合を行なった。放冷後、遠
心分離して単離し、水及びメタノールで洗浄した。乾燥
後の収率は88%であった。この重合で得られたポリマー
粒子は、走査電子顕微鏡により観察したところ、平均粒
径3.6μmであり、90%以上の粒子が平均粒径±1μm
以内にあることが確認された。また、熱分解ガスクロマ
トグラフィーにより組成分析を行なったところ、グリシ
ジルメタクリレート単位の重量分率は13.2%、エチレン
グリコールジメタクリレート単位の重量分率は84.4%で
あり、この結果よりグリシジルアクリレート及びステア
リルメタクリレート単位の合計の重量分率は2.4%と推
定された。次いで、得られた原料エポキシポリマーを実
施例1と同様の方法で処理してカルボキシメチル基を有
する樹脂を得、更に熱水で洗浄し精製した。得られた樹
脂の陽イオン交換容量は乾燥重量1g当たり0.45ミリ当量
であった。
得られたカルボキシメチル基を有する樹脂2.1g(湿潤
状態)を定圧ポンプにて内径6mm、長さ40mmのステンレ
ス製カラムに充填した。得られた充填カラムを実施例1
と全く同様にして、異化ヘモグロビンの分離評価を行な
った。溶離液の送液流速は毎分1.5mlに設定した。Alc成
分が1.14分、Ao成分が10.51分に溶出し迅速な分離が可
能であった。
実施例5 ポリビニルピロリドンK−30(商品名)7.2g、グリシ
ジルメタクリレート49.85g、エチレングリコールジメタ
クリレート0.15g及び2,2′−アゾビスイソブチロニトリ
ル0.5gをエタノール342gに溶解させ、窒素ガスで溶存酸
素を置換後70℃で6時間分散重合を行ない、実施例1と
同様に後処理を行なった。得られたポリマー粒子を走査
電子顕微鏡で観察したところ、粒径が1.4〜1.5μmの極
めて粒度分布の狭い球状粒子であることが確認された。
次に、これをシードポリマーとして実施例1と全く同様
にして、シード重合を行なった。まず2,2′−アゾビス
イソブチロニトリル0.5g、エチレングリコールジメタク
リレート50g、1,2−ジクロロエタン60g、ドデシル硫酸
ナトリウム0.94g及び水400gを、大部分の油滴の粒径
が、0.1〜3μmの範囲となるように微分散し、乳化液
を調製した。次いで、この乳化液を、先の分散重合で得
られたシードポリマー12.5g、ドデシル硫酸ナトリウム
0.125g及び水125gから成る水性分散液に、室温にて2時
間かけて滴下し、そのままの温度で13時間ゆっくり撹拌
しながら油滴をシードポリマーに吸収させた。次いで、
これに2%ポリビニルアルコール水溶液200gを加え、70
℃で8時間シード重合を行なった。放冷後、遠心分離し
て単離し、水、アセトン及びメタノールで洗浄した。乾
燥後の収率は94%であった。この重合で得られたポリマ
ー粒子は、走査電子顕微鏡により観察したところ、平均
粒径2.3μmであり、90%以上の粒子が平均粒径±1μ
m以内にあることが確認された。また、熱分解ガスクロ
マトグラフィーにより組成分析を行なったところ、グリ
シジルメタクリレート単位の重量分率は18.8%、エチレ
ングリコールジメタクリレート単位の重量分率は81.2%
であった。次いで、得られた原料エポキシポリマーを実
施例1と同様の方法にしてカルボキシメチル基を有する
樹脂を得、更に熱水で洗浄し精製した。得られた樹脂の
陽イオン交換容量は乾燥重量1g当たり0.43ミリ当量であ
った。
得られたカルボキシメチル基を有する樹脂2.1g(湿潤
状態)を定圧ポンプにて内径6mm、長さ40mmのステンレ
ス製カラムに充填した。得られた充填カラムを実施例1
と全く同様にして、異化ヘモグロビンの分離評価を行な
った。溶離液の送液流速は毎分1.5mlに設定した。Alc成
分が0.74分、Ao成分が2.92分に溶出し迅速な分離が可能
であった。
実施例6 実施例1と全く同様の処方で分散重合を行ないポリマ
ー粒子を得た。次に、得られたポリマー粒子をシードポ
リマーとして実施例1と同様の方法でシード重合を行な
った。まず2,2′−アゾビスイソブチロニトリル0.7g、
エチレングリコールジメタクリレート66.5g、グリシジ
ルメタクリレート3.5g、1,2−ジクロロエタン70g、ドデ
シル硫酸ナトリウム1.31g及び水560gを、大部分の油滴
の粒径が、0.1〜3μmの範囲となるように微分散し、
乳化液を調製した。次いで、この乳化液を、先の分散重
合で得られたシードポリマー10g、ドデシル硫酸ナトリ
ウム0.1g及び水100gから成る水性分散液に、室温にて2
時間かけて滴下し、そのままの温度で13時間ゆっくり撹
拌しながら油滴をシードポリマーに吸収させた。次い
で、これに2%ポリビニルアルコール水溶液263gを加
え、70℃で8時間シード重合を行なった。放冷後、遠心
分離して単離し、水、アセトン及びメタノールで洗浄し
た。乾燥後の収率は81%であった。この重合で得られた
ポリマー粒子は、走査電子顕微鏡により観察したとこ
ろ、平均粒径3.1μmであり、90%以上の粒子が平均粒
径±1μm以内にあることが確認された。また、熱分解
ガスクロマトグラフィーにより組成分析を行なったとこ
ろ、グリシジルメタクリレート単位の重量分率は10.3
%、エチレングリコールジメタクリレート単位の重量分
率は89.7%と推定された。次いで、得られた原料エポキ
シポリマーを実施例1と同様の方法で処理し、カルボキ
シメチル基を有する樹脂を得た。得られた樹脂の陽イオ
ン交換容量は乾燥重量1g当たり0.35ミリ当量であった。
得られたカルボキシメチル基を有する樹脂2.1g(湿潤状
態)を定圧ポンプにて内径6mm、長さ40mmのステンレス
製カラムに充填した。得られた充填カラムを実施例1と
全く同様にして、異化ヘモグロビンの分離評価を行なっ
た。溶離液の送液流速は毎分1.5mlに設定した。Alc成分
が1.22分、Ao成分が10.74分に溶出し迅速な分離が可能
であった。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の分離用担体を用いて異化ヘモグロビン
を分離した際のクロマトグラムを示す図である。 1……Alo、2……Ao
フロントページの続き (72)発明者 安中 雅彦 神奈川県横浜市緑区鴨志田町1000番地 三菱化成株式会社総合研究所内 (56)参考文献 特開 昭58−760(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01N 33/72 G01N 30/88

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】グリシジルメタクリレートから誘導される
    下記式で示される単位の重量分率が少なくとも3%、 (R1及びR2は水素原子及び/又は陽イオン交換基を有す
    る有機基を表わす。) 多価アルコールと1分子中に少なくとも1個の重合性2
    重結合を有するカルボン酸とのポリエステルを含む架橋
    性モノマーから誘導される単位の重量分率が80〜97%、
    グリシジルメタクリレート以外の1分子中に重合性2重
    結合を1個持つモノマーから誘導される単位の重量分率
    が0〜5%であり、交換容量が乾燥重量当り0.1〜0.5ミ
    リ当量である陽イオン交換樹脂からなることを特徴とす
    る異化ヘモグロビン分離用担体。
  2. 【請求項2】下記各工程により製造される請求項(1)
    に記載の異化ヘモグロビン分離用担体。 第1工程 グリシジルメタクリレートの重量分率が85〜100%、多
    価アルコールと1分子中に少なくとも1個の重合性2重
    結合を有するカルボン酸とのポリエステルを含む架橋性
    モノマーの重量分率が0〜1%、グリシジルメタクリレ
    ート以外の1分子中に重合性2重結合を1個持つモノマ
    ーの重量分率が0〜15%であるモノマー混合物を、これ
    らのモノマー混合物を溶解するが生成するポリマーは溶
    解しない媒体の存在下に分散重合することによりシード
    ポリマーを製造する。 第2工程 第1工程において製造したシードポリマーに、該シード
    ポリマーの2〜20重量倍の重合性モノマーを添加後、シ
    ード重合して原料エポキシポリマーを製造する。 但し、上記重合性モノマーは、該重合性モノマー中、95
    〜100重量%の多価アルコールと1分子中に少なくとも
    1個の重合性2重結合を有するカルボン酸とのポリエス
    テルを含む架橋性モノマーと、0〜5重量%のグリシジ
    ルメタクリレート及び/又はグリシジルメタクリレート
    以外の1分子中に重合性2重結合を1個持つモノマーを
    含有する。 第3工程 第2工程において、製造した原料エポキシポリマーを使
    用して乾燥重量1g当たり0.1〜0.5ミリ当量の陽イオン交
    換基を導入する。
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