JP2807068B2 - 可変容量式斜板型圧縮機 - Google Patents

可変容量式斜板型圧縮機

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JP2807068B2
JP2807068B2 JP2213494A JP21349490A JP2807068B2 JP 2807068 B2 JP2807068 B2 JP 2807068B2 JP 2213494 A JP2213494 A JP 2213494A JP 21349490 A JP21349490 A JP 21349490A JP 2807068 B2 JP2807068 B2 JP 2807068B2
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    • F04BPOSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS
    • F04B27/00Multi-cylinder pumps specially adapted for elastic fluids and characterised by number or arrangement of cylinders
    • F04B27/08Multi-cylinder pumps specially adapted for elastic fluids and characterised by number or arrangement of cylinders having cylinders coaxial with, or parallel or inclined to, main shaft axis
    • F04B27/0873Component parts, e.g. sealings; Manufacturing or assembly thereof
    • F04B27/0878Pistons

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は斜板型圧縮機の容量制御に関するもので、例
えば自動車空調装置の冷媒圧縮機として使用して有効で
ある。
〔発明の背景〕
両頭ピストンを採用した斜板型圧縮機において、斜板
の回転中心位置をシャフト軸方向にずらすと同時に斜板
の傾斜角を変位させ、ピストンのうち一方側に形成され
た第1作動室側では斜板の傾斜角変位に係わらず上死点
がほぼ一定となるように制御するものはすでに提案され
ている(第1図図示圧縮機)。これは、スプール30背面
の制御圧室200の圧力を制御することにより、斜板10の
傾斜角を制御するものである。従って、斜板10の傾斜角
は作動室における圧力反力としてピストン7に加わる力
と、制御圧室200の圧力よりスプール30に加わる力との
バランスで定められることになる。
しかしながら、この第1図図示のような圧縮機では、
特にデッドボリュームが斜板傾斜角減少とともに大きく
なる側の作動室(第2作動室50)において、デッドボリ
ュームにともなう残存圧力が問題となる。すなわち、デ
ッドボリュームが比較的小さな状態では大きな圧力が第
2作動室50内に残ることとなる。この場合、ピストン7
に加わる反力は大きなものとなるが、デッドボリューム
の増大にともないその圧力は小さくなる。そのため、ス
プール30に加わるスラスト力は、第2図中実線で示すよ
うな傾向となる。すなわち、第2図のP点を頂点とし
て、制御スプール30ストロークが最大側(Q点)に向か
う場合にあっても、少量側(R点)に向かう側であって
も共にスラスト力が減少することになる。
そのため、第2図における実線のような状態では制御
圧室200内の圧力を制御しても、実際には制御スプール3
0の位置が正確に制御できないことになる。この状態を
第3図に示す。制御スプール30に加わる圧力(制御圧室
200内圧力)を上昇するに従い、制御スプールはX点よ
りY点まで連続的に上昇するが、第2図におけるP点に
相当するY点まで制御スプールストロークが増大する
と、その後直ちに最大ストローク(Z点)までスプール
が変位してしまうことになる。これは第2図より明らか
なように最大ストローク(Q点)におけるスラスト力
(F1)がP点におけるスラスト力F2より小さいことに起
因するものである。そして、一旦最大ストロークになる
とスプール30に働くスラスト力がF1以下に減少するまで
スプール30は最大ストロークを保持されることになる。
そして、スラスト力がF1よりも減少すると直ちに中間ス
トロークL(第2図におけるR点に相当)まで減少して
しまうことになる。
このように、スプール30に働くスラスト力が第2図の
実線のごとく途中に極大点を持つものでは良好な圧力制
御ができないことになる。そこで、第1図図示圧縮機で
はスプリング308を用いて、スプール30に加わるスラス
ト力を補正するようにしていた。すなわち、スプリング
308のバネ力によりスプールに働くスラスト力が第2図
における破線のような傾向となり、極大点を持たず連続
して増大するようにしていた。
ただ、この従来のもののようにスプリング308を設け
る場合、そのスプリング308の設定力は必然的に大きな
ものとならざるを得ず、スプリングに充分な耐久性をも
たせることが困難であった。合わせて、スプリングを大
型化することに伴いスプリングの配設位置が大きなスペ
ースを取ってしまうこととなっていた。さらに、スプリ
ング308の設定力はスラストベアリング15によって受け
られるため、このスラストベアリング15の耐久性も劣化
させることとなっていた。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は上記点に鑑みて案出されたもので、制御スプ
ールに働くスラスト力を制御スプールストロークに応じ
て連続的に増大させるようにするために必要なスプリン
グを、小型のものでも使用できるようにすることを目的
とする。
〔構成および作動〕
上記目的を達成するため、本願発明の圧縮機では、斜
板の傾斜角に係わらず上死点位置がほぼ一定となる側と
作動室(第1作動室)を形成するピストンの投影面積を
他方のピストンの投影面積より大きくするという構成を
採用する。
第1作動室側は、上死点がほぼ一定であるため、斜板
の傾斜角に係わらず流体の吸入、圧縮、吐出が成される
ことになる。換言すればほぼ一定の圧縮反力が第1作動
室側のピストンに印加されることになる。一方第2作動
室側は、デッドボリュームが生じるものであるため、デ
ッドボリュームの増大に応じて反力が一端上昇し、その
後反転して減少することになる。
しかしながら、本発明の圧縮機では、デッドボリュー
ムが生じる第2作動室側のピストンの投影面積は、第1
作動室側のピストンの投影面積より小さなものとなって
いるため、デッドボリュームに起因する反力がピストン
に与える影響は相対的に小さなものとなる。従って、こ
の第2作動室側のデッドボリュームに起因する反力変動
を補うためのスプリングを配置する場合であっても、そ
のスプリングの設定力は小さなものとすることができ
る。
〔発明の効果〕
従って、本発明の斜板型圧縮機では、第2作動室側の
デッドボリュームに伴う反力の影響を抑えることによ
り、スプリングの小型化を図ると同時にスプリングやス
ラストベアリングの耐久性も大幅に向上できることにな
る。
〔実施例〕
以下本発明の一実施例を図に基づいて述べる。第4図
は可変容量式斜板型圧縮機の縦断面図である。アルミニ
ウム合金製のフロントハウジング4、フロントサイドプ
レート8、吸入弁9、フロントシリンダブロック5、リ
アシリンダブロック6、吸入弁12、リアサイドプレート
11及びリアハウジング13は図示されないスルーボルトに
よって一体的に固定された圧縮機の外殻を成している。
シリンダブロック5,6にはシリンダ64,65が夫々5ケ所、
各シリンダ64,65が互いに平行になるように形成されて
いる。図示しない自動車走行用エンジンの駆動力を受け
て回転するシャフト1はベアリング2及びベアリング3
を介してそれぞれフロントシリンダブロック5及びフロ
ントシリンダブロック6に回転自在に軸支されている。
また、シャフト1に加わるスラスト力(図中左方向へ働
く力)はスラスト軸受15を介してフロントシリンダブロ
ック5で受け、止め輪によりシャフト1の図中右方向へ
の動きを規制している。尚、止め輪はシャフト1に形成
された環状溝によって係止されている。
シャフト1の後端は支持部405に摺動自在に挿入さ
れ、また、支持部405はベアリング3を介してスプール3
0に回転自在に軸支されている。尚、シャフト1後端と
支持部405との間には、スプール30に図中右側へ向かう
予荷重を与えるスプリング308が配設されている。又、
支持部405に働くスラスト力(図中右方向へ働く力)は
スラスト軸受14を介してスプール30で受け、止め軸によ
り支持部405がスプール30から外れるのを防いでいる。
スプール30はリアシリンダブロック6の円筒部66及びリ
アハウジング13の円筒部135内に軸方向摺動可能に配さ
れている。
斜板10の中央部には球面凹部107が形成され、この球
面凹107には支持部405の端部に形成された球支持部406
が配され、斜板10は摺動可能な状態で球面支持部406に
支持されている。
斜板10のフロント側面にはスリット105が形成されて
おり、シャフト1には平板部165が形成されている。そ
して、平板部165がスリット105内壁に面接触するように
して配されることにより、シャフト1に与えられた回転
駆動力を斜板10に伝えるものである。
また、斜板10両面側にはシュー18及びシュー19が摺動
自在に配設されている。一方、フロントシリンダブロッ
ク5のシリンダ64及びリアシリンダブロック6のシリン
ダ65内にはピストン7が摺動可能に配されている。上述
のようにシュー18及び19は斜板10に対し、摺動自在に取
り付けられている。またシュー18及び19はピストン7の
内面に対し、回転可能に係合している。従って、斜板10
の回転を伴う摺動運動は、このシュー18及び19を介しピ
ストンに往復運動として伝達される。尚、シュー18,19
は斜板10上に組み付けられた状態で、外面が同一球面上
にくるように形成されている。
本発明では第1作動室60を形成するシリンダ65の内径
の方が、フロント側のシリンダ64の内径より大きくなっ
ている。そして、ピストン7はこのシリンダに摺動自在
に配設されるため、ピストン径もリア側の方がフロント
側より大きなものとなっている。本来のものでは、ピス
トンの内リア側の投影面積の方が、フロント側の投影面
積より約2倍大きくなるように形成されている。
前記シャフト1の平板部165には長溝166が設けられて
おり、また、斜板10にはピン通し孔が形成されている。
シャフト1の平板部165は斜板10のスリット105に配され
た後、ピン80及び止め輪によりシャフト1の長溝166に
係止される。この長溝166内のピン80の位置により斜板
の傾きが変わるのであるが、傾きが変わると共に斜板中
心(球面凹部107球面支持部406)の位置も変わる。すな
わち、第4図中右側の第1作動室60においては、斜板10
の傾きが変わってピストン7のストロークが変化して
も、ピストン7の作動室60側の上死点は殆ど変わらずデ
ッドボリュームの増加が実質的に生じないように長溝16
6が設けられている。一方、図中左方向の第2作動室50
では斜板の傾きが変ると共にピストン7の上死点は変化
するため、デッドボリュームも変化する。
尚、長溝166は厳密には曲線状となるが、実際の形成
に当たってはほぼ直線の長溝で近似できることになる。
さらに本例では長溝166の形成により平板部165の形状が
過大となることがないように、長溝166はシャフト1の
軸線上に配設されている。
図中符号21は軸封装置であり、シャフト1を伝って冷
媒ガスや潤滑オイルが外部へ洩れるのを防いでいる。図
中符号24は作動室50,60に開口し、吐出室90,93と連通す
る吐出口であり、この吐出口24は、吐出弁23によって開
閉される。吐出弁は図示しない弁押さえと共に図示しな
いボルトによりフロントサイドプレート8及びリアサイ
ドプレート11に固定されている。図中符号25は作動室5
0,60と吸入室72,74とを連通する吸入口で、吸入弁9及
び吸入弁12によって開閉される。
図中400は制御圧室200に導入される信号圧力を、吐出
空間93内圧力と、吸入空間74内圧力との間で連続的に制
御する制御弁である。
上記構成により圧縮機の作動について述べる。図示し
ない電磁クラッチが接続され、シャフト1にエンジンか
ら駆動力が伝えられると圧縮機は起動する。
圧縮機が長期間停止していた状態から始動する場合に
は、圧縮機内部に圧力差を生じていない。従って、制御
圧室200内の圧力も、吸入空間74内圧力とさほど差がな
いことになる。このように、スプール30の前後では、圧
力差が生じなくなっている。すなわち、起動時において
は、支持部107に対して斜板10を傾斜させる方向には荷
重が加わっていない。そして、スプリング308の設定荷
重によりスプール30は図中右側へ変位し、斜板10はその
傾斜角が最小となった状態で保持されている。
このような状態でシャフト1が回転を開始すると、シ
ャフト1の回転は斜板10を介してピストン7を往復駆動
することになる。このピストン7の往復移動に伴い作動
室50,60内で冷媒の吸入、圧縮、吐出が行われることに
なる。
そして、吸入ポート85(冷凍サイクルの蒸発器につな
がる)より吸入される冷媒ガスは、中央部の吸入空間70
へ入り、次いで吸入通路を通り、フロント・リア側の吸
入室72,74へ入る。その後、ピストン7の吸入行程にお
いて、吸入弁12を介して吸入口25より作動室50,60内へ
吸入される。吸入された冷媒ガスは圧縮行程で圧縮さ
れ、所定圧まで圧縮されれば吐出口24より吐出弁23を押
し開いて吐出室90,93へ吐出される。高圧の冷媒ガスは
吐出通路を通り、吐出ポートより冷凍サイクルの図示し
ない凝縮器に吐出される。
この際、フロント側第2の作動室50はデッドボリュー
ムが大きいため、リア側の第1作動室60よりも圧縮比が
小さく、第2作動室50内の冷媒ガスの圧力は吐出空間内
圧力(リア側第1作動室60の吐出圧力が導かれている)
よりも低くなる。従って、フロント側第2作動室50での
冷媒ガスの吸入、吐出作用は行われない。
圧縮機の起動時には、上述したように圧縮機吐出容量
を最小容量とする。しかし冷凍サイクルより要求される
圧縮機の能力が高い場合には、圧縮機の吐出容量を増大
させる必要がある。
ここで、圧縮機に要求される能力、すなわち冷房負荷
は、圧縮機の吸入側圧力と相関関係があることが知られ
ている。すなわち、冷房負荷が高く、圧縮機に大きな容
量が必要とされる場合には、蒸発器におけるスーパーヒ
ートに伴い、吸入側圧力が高くなる。逆に、冷房負荷が
小さく、圧縮機に要求される吐出容量が少なくてよい場
合には、蒸発器での大きなスーパーヒートがなく、吸入
側圧力は低くなる。
本例の制御弁400では、この吸入側の圧力が低くなっ
た時、信号圧通路402を高圧導入通路403と連通する。そ
のため、制御圧室200には、吐出空間93内の圧力が導入
される。
圧縮機の起動に伴い、吐出空間93内の圧力が上昇して
くると、この圧力上昇を受けて、制御圧室200内の圧力
も上昇することになる。
そのため、スプール30に対し、圧力差により図中左方
向へ働く力(制御圧室200と吸入空間74との圧力差によ
る)は圧縮機の回転に伴い次第に上昇する。そして、こ
の力が前述した球面支持部405を図中右方向へ押す力及
びスプリング308の合力に打ち勝つと、スプール30は次
第に図中左方向へ移動し始める。そしてシャフト1の長
溝166とピン80の作用により斜板10はその回転中心(球
面支持部405)を図中左方向へ移動しつつその傾きを大
きくしてゆく。更に制御圧室200内圧力が上がってゆく
と、スプール30はその肩部305がリアサイドプレート11
に当たるまで図中左方向へ移動し、最大容量状態を実現
する。これが第4図の状態である。第4図の状態では、
吸入ポートより吸入される冷媒ガスは中央の吸入空間70
に入り、吸入通路を通ってそれぞれ吸入室72及び74へ流
入する。そして、吸入行程では吸入口25より吸入弁9及
び12を介して、それぞれ作動室50及び60へ入り、次いで
ピストン7の変位と共に圧縮され、吐出口24より吐出弁
23を介して、それぞれ吐出空間90及び93へ入り、吐出通
路を通り吐出ポートより吐出され、外部配管で合流する
ものである。この状態では作動室50及び作動室60共に冷
媒ガスの吸入、吐出作用を行っている。
圧縮機が作動を開始した後、冷房負荷が低減し吸入側
の圧力が再度減少してくると、その圧力に応じて制御弁
400は信号圧通路402へ出力する圧力を制御することにな
る。すなわち、高圧通路403を介して導入される吐出圧
と、低圧通路404を介して導入される吸入圧との間で適
宜圧力を混合し信号圧力とする。
この際、斜板10の傾斜角はピストン7を介して斜板10
側には得られる圧縮反力とスプリング308の設定力及び
制御圧室200よりスプール30に加わる圧力のバランスで
定められることになる。ところで、ピストン7に加わる
圧縮反力は第1作動室50側と第2作動室60側とではその
挙動が異なることになる。第5図に示すように、第1作
動室60側では投影面積も大きくなっているため、圧縮反
力がピストン7に与える影響も第2作動室50側よりは大
きくなる。さらに、第6図に示すように圧縮反力Ff,Fr
がそれぞれ第1作動室,第2作動室側で特性が異なるこ
とになる。
第1作動室60側では、ピストン7のストローク量変位
に係わらず、冷媒の吸入圧縮吐出が行われ得るため、圧
縮反力Frは、吸入圧と吐出圧との中間値でほぼ一定に推
理することになる。換言すれば、圧縮機吸入側圧力及び
吐出側圧力が、圧縮機吐出容量の変化に係わらず、ほぼ
一定である場合、この圧縮反力Frも圧縮機の容量に係わ
らず常に一定値に推移する。一方、第2作動室50側の圧
縮反力Ffは第2作動室50にデッドボリュームが生じるた
め、このデッドボリュームの大きさに応じて変動するこ
とになる。すなわち、デッドボリュームが生じると高圧
の圧縮冷媒が第2作動室50内に残るため、デッドボリュ
ームの増大に応じて第2作動室50内の圧力が増大する
(第6図中Q−P間)。デッドボリュームが所定値以上
になると、もはや冷媒は作動室内のみで膨張収縮を繰り
返し、冷媒の第2作動室への吸入及び第2作動室からの
吐出はなされなくなる(第6図中P点)。その後さらに
第2作動室64のデッドボリュームが大きくなれば、それ
に応じて第2作動室側の圧縮反力Ffが減少していく(第
6図中P−O間)。尚、ここで圧縮反力が第1作動室側
(Fr)と第2作動室側Ffとでその絶対値が相違するの
は、ピストンの投影面積が第1作動室側及び第2作動室
側で相違すること及び圧力作用面と圧縮反力に伴うモー
メント中心までとの距離が第1作動室側及び第2作動室
側で相違することによる。
本例の圧縮機では、第1作動室側のピストン投影面積
を大きくしているため、第6図に示すように第1作動室
側の圧縮反力Frを相対的に大きくでる。さらに、ピスト
ン7の投影面積の差異に対応する力Fsがピストン7に加
わり、これらの合力(F)を低く押さえることができ
る。そのため、本発明の圧縮機では、スプールストロー
クとスラスト力との関係を連続的な右上がり傾向(第6
図破線で示す)にするに必要なスプリング308の設定力
も小さなものとすることができる。
参考として第7図に示すものは、第1作動室60と第2
作動室50とで同一の投影面積を有するピストン7を用い
た場合(第1図図示)の第1作動室60側圧縮反力Frと第
2作動室50側圧縮反力Ffとの関係を示す。この第6図と
第7図の対比より明らかなように、本例によればピスト
ンの投影面積を第1作動室側で大きくしたことに伴い、
圧縮反力の合力(F)を大幅に減少することができる。
尚、上述の例ではスプリング308をシャフト1の後端
にのみ配置したが、第8図に示すようにさらに吸入室74
にも補助スプリング309を配設するようにしてもよい。
この場合にはスプリング308と補助スプリング309との合
力によりピストン7の圧縮反力に対向することとなり、
両スプリング308及び309をより一層小型化することがで
きる。その結果、両スプリング308及び309の設定荷重が
減少でき、スラストベアリングの耐久性がより一層向上
することとなる。
また、上述の実施例では、スプール30を用い、制御圧
室200の圧力を制御することにより、斜板10の傾斜角を
制御していたが、本発明の圧縮器では、ピストン7の投
影面積を第1作動室60側及び第2作動室50側で相違させ
たことに伴い斜板室70を制御圧室として用いることもで
きる。すなわち、斜板室の圧力がピストン7に加わるこ
とになり、各ピストン7はその投影面積が第1作動室60
側及び第2作動室50側とで相違するため、その投影面積
の差異に対応する圧力がピストン7の背面に加わること
になる。換言すれば、斜板室70内の圧力を高くすれば、
ピストン7を第1作動室60の上死点側(第9図中右側)
へ押圧する圧力が高くなることになる。その結果、その
斜板室70内の圧力が高い状態ではピストン7は第1作動
室60の上死点側へ押し付けられ、下死点側への移動の範
囲は小さくなる。そのため、第1作動室60ではピストン
のストロークが小さく吐出量が減少する。一方第2作動
室50側では大きなデッドボリュームが生じ有効な圧縮仕
事は行われない。
それに対し、斜板室70の圧力が小さな状態ではピスト
ン7を第1作動室60の上死点側へ押さえ付ける圧力も小
さくなり、ピストン7の往復ストロークは増大する。特
に本例では作動スプリング310をスプリング308の設定方
向と逆方向に配置しているため、斜板10は最大傾斜角と
なるように変位し、圧縮の吐出容量は最大となる。
第10図は第9図図示圧縮機のピストン圧縮反力と支持
部ストローク比との関係を示す。第10図に示すように、
ピストンの圧縮反力Ff,Fr及びスプリング308の設定力と
の合力Fsが連続的な単調増加傾向となるため、斜板室7
内の圧力Fを制御することにより支持部のストローク引
いては圧縮器の吐出容量を一次的に規制することができ
る。
また、上述の実施例では、第1作動室側のピストン7
の投影面積を第2作動室側の投影面積の倍になるように
設定したが、この投影面積の比は、スプリング308の設
定力とを考慮の上適宜設定することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来の可変容量式斜板型圧縮機を示す断面図、
第2図は第1図圧縮機におけるスプールのスラスト力と
スプールストロークとの関係を示す説明図、第3図はス
プリング308を用いない状態における制御圧室内圧力と
制御スプールストロークとの関係を示す説明図、第4図
は本発明の一実施例を示す圧縮機の断面図、第5図はピ
ストン7に加わる反縮反力を図示する説明図、第6図は
第4図圧縮機における圧縮反力を示す説明図、第7図は
第1図図示圧縮機における反縮反力を示す説明図、第8
図は本発明の他の実施例を示す圧力機の断面図、第9図
は本発明の更に他の実施例を示す圧縮器の断面図、第10
図は第9図図示圧縮機の圧縮反力を示す説明図である。 1……シャフト,7……ピストン,10……斜板,30……スプ
ール,50……第2作動室,60……第1作動室,308……スプ
リング。
フロントページの続き (72)発明者 笹谷 英顕 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本 電装株式会社内 (72)発明者 鈴木 誠一郎 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本 電装株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F04B 27/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内部にシリンダ室を有するシリンダブロッ
    クと、 このシンリンダブロック内に回転自在に配置されたシャ
    フトと、 このシャフトに揺動可能に連結し、シャフトと一体回転
    する斜板と、 前記シリンダ室内に摺動自在に配置され、前記斜板の揺
    動運動を受けて前記シリンダ室内を往復移動するピスト
    ンと、 このピストンの両側の端部のそれぞれに前記シリンダ室
    内面との間で形成され、流体の吸入、圧縮、突出を行う
    斜板室と、 前記斜板に係合し、前記斜板の回転中心位置を前記シャ
    フトの軸方向に変位させると供に、前記斜板の傾斜角を
    変位させ、前記ピストンのうち一方の側に形成される第
    1作動室では前記斜板の傾斜角に係わらずその上死点位
    置がほぼ一定になるよう制御するスプールと、 このスプールに前記ピストンのうち他方の側に形成され
    る第2作動室での残存圧力に対抗する設定荷重を予め加
    えるスプリングとを備え、 前記ピストンのうち前記第1作動室側のピストンの投影
    面積を、他方の側のピストンの投影面積より大きくなる
    よう形成したことを特徴とする可変容量式斜板型圧縮
    機。
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