JP2797247B2 - プレス金型装置の製造方法 - Google Patents

プレス金型装置の製造方法

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JP2797247B2
JP2797247B2 JP21482494A JP21482494A JP2797247B2 JP 2797247 B2 JP2797247 B2 JP 2797247B2 JP 21482494 A JP21482494 A JP 21482494A JP 21482494 A JP21482494 A JP 21482494A JP 2797247 B2 JP2797247 B2 JP 2797247B2
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貞二 渡辺
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、固定のパンチと、該パ
ンチの上方で昇降作動するダイと、ワークを浮動状態で
受けるべくパンチを囲んで配置されるブランクホルダと
を備え、少なくともダイのワークへの当接面の一部に合
成樹脂被覆層が形成されるプレス金型装置の製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、かかるプレス金型装置は、特公昭
59−11370号公報等により既に知られており、こ
のものでは、ダイの表面の一部を合成樹脂被覆層で形成
するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、パンチやダ
イは、ワークに直接当接する部分(専用部)と、それ以
外の部分(汎用部)とに分けて考えることができ、専用
部に比べて汎用部の容積が一般的に大きいにもかかわら
ず、従来のものは専用部および汎用部が一体に形成され
ており、上記従来のように、ダイの表面の一部を合成樹
脂被覆層で形成するときには、合成樹脂被覆層の形成時
に比較的大きなダイ全体を取り扱う必要があり、作業性
に劣っている。しかも上記従来のものでは、ダイへの合
成樹脂被覆層形成時に、パンチに対応するマスターモデ
ルにダイが組付けられるものであり、合成樹脂被覆層成
形後のダイを用いて構成したプレス金型装置では、その
プレス下死点で合成樹脂被覆層の形成精度に不良が生じ
るおそれがある。
【0004】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、ダイの表面の一部を合成樹脂被覆層で形成す
る際の作業性を向上するとともに、プレス下死点での精
度不良が生じることを防止したプレス金型装置の製造方
法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、固定のパンチと、該パンチの上方で昇降
作動するダイと、ワークを浮動状態で受けるべくパンチ
を囲んで配置されるブランクホルダとを備え、少なくと
もダイのワークへの当接面の一部に合成樹脂被覆層が形
成されるプレス金型装置の製造方法において、パンチ、
ダイおよびブランクホルダを、ワークに当接するパンチ
専用部、金属製のダイ専用部本体に合成樹脂被覆層が形
成されて成るダイ専用部およびブランクホルダ専用部
と、それらの専用部にそれぞれ着脱可能に結合されて対
応する専用部を支持するパンチ汎用部、ダイ汎用部およ
びブランクホルダ汎用部とに分解可能に構成しておき、
プレス成形後のワークの板厚に相当するマスターシート
を貼付したパンチ専用部に、そのパンチ専用部に対して
プレス下死点の状態に位置決めしたブランクホルダ専用
部と、該ブランクホルダ専用部との間にプレス成形後の
ワークの板厚に相当する板を挟むようにしてブランクホ
ルダ専用部に対して位置決めされたダイ専用部本体とを
組付け、マスターシートおよびダイ専用部本体間への合
成樹脂の注入により合成樹脂被覆層を形成することを特
徴とする。
【0006】
【作用】上記方法によれば、パンチ、ダイおよびブラン
クホルダが、パンチ専用部、ダイ専用部およびブランク
ホルダ専用部とに分割可能であるので、種類の異なるワ
ークを加工する際には、各専用部のみを交換すればよく
多機種少量生産に適した金型装置とすることができ、ま
たダイに合成樹脂被覆層を形成する際には、パンチ専用
部、ダイ専用部本体およびブランクホルダ専用部を取り
扱えばよく、作業性を向上することが可能となる。しか
もパンチ専用部に対してプレス下死点の状態に位置決め
したブランクホルダ専用部と、該ブランクホルダ専用部
に対して位置決めされたダイ専用部本体とをパンチ専用
部に組付けた状態で合成樹脂被覆層を形成するので、製
作されたダイ専用部を組付けた金型装置のプレス下死点
で合成樹脂被覆層の成形精度に不良が生じることはな
い。
【0007】
【実施例】以下、図面により本発明の一実施例について
説明する。
【0008】図1ないし図16は本発明の一実施例を示
すものであり、図1はパンチおよびブランクホルダの平
面図、図2は型閉じ状態に在るプレス金型装置を図1の
2−2線に沿って切断した拡大断面図、図3は型閉じ状
態に在るプレス金型装置を図1の3−3線に沿って切断
した拡大断面図、図4はパンチ専用部本体の縦断面図、
図5はダイ専用部本体の縦断面図、図6はパンチ専用部
本体およびダイ専用部本体のすり合わせ状態を示す断面
図、図7はパンチ用反転モデル成形状態を示す断面図、
図8はパンチ専用部本体にパンチ用反転モデルを組付け
た状態を示す断面図、図9は図7の状態での合成樹脂注
入時を示す断面図、図10はパンチ専用部本体に合成樹
脂被覆層が形成された状態を示す断面図、図11はパン
チ専用部にマスターシートを貼付した状態の断面図、図
12はパンチ専用部にブランクホルダ専用部を組付けた
状態での断面図、図13は図12の13−13線断面
図、図14は図12の状態にさらにダイ専用部本体を組
付けた状態での断面図、図15は図14の15−15線
断面図、図16は図15の状態での合成樹脂注入時を示
す断面図である。
【0009】先ず図1ないし図3を併せて参照して、こ
のプレス金型装置は、固定のパンチ21と、該パンチ2
1の上方で昇降作動するダイ24と、ワークWを浮動状
態で受けるべくパンチ21を囲んで配置されるブランク
ホルダ27とを備える。而して、パンチ21は、ワーク
Wに当接するパンチ専用部22が、固定のパンチ汎用部
23に着脱可能に結合されて成り、ダイ24は、ワーク
Wに当接するダイ専用部25が、図示しない昇降駆動手
段に連結されるダイ汎用部26に着脱可能に結合されて
成る。またブランクホルダ27は、ワークWに当接する
ブランクホルダ専用部28が、図示しないクッションで
浮動支持されたブランクホルダ汎用部29に着脱可能に
結合されて成る。
【0010】パンチ専用部22は、金属製のパンチ専用
部本体30のワークWへの当接面の少なくとも一部に設
けられた凹部31に、パンチ専用部本体30の表面に面
一となるようにして合成樹脂被覆層32が充填、形成さ
れて成るものであり、またダイ専用部25は、金属製の
ダイ専用部本体33のワークWへの当接面の少なくとも
一部に設けられた凹部34に、ダイ専用部本体33の表
面に面一となるようにして合成樹脂被覆層35が充填、
形成されて成るものである。
【0011】パンチ汎用部23のパンチ専用部本体30
との当接面には、パンチ専用部本体30側に突出する複
数たとえば一対の位置決めピン36,36が植設されて
おり、それらの位置決めピン36,36を嵌合させるこ
とによりパンチ汎用部23に対してパンチ専用部22を
位置決めする位置決め孔37,37がパンチ専用部本体
30に設けられる。それらの位置決め孔37,37は貫
通孔であり、各位置決め孔37,37の上部は上方に臨
む段部37a,37aを介して大径に形成される。一
方、位置決め孔37,37が設けられる部分でパンチ専
用部本体30にその上方で対向するブランクホルダ専用
部28には、各位置決め孔37,37と同軸である有底
の位置決め嵌合孔38,38が設けられる。
【0012】またパンチ専用部本体30には、複数たと
えば4個所に挿通孔39,39…が設けられており、そ
れらの挿通孔39,39…に挿通される締付けボルト4
0,40…がパンチ汎用部23に螺合して締付けられる
ことによりパンチ専用部本体30すなわちパンチ専用部
22がパンチ汎用部23上に固定される。しかも挿通孔
39,39…の上部は、各締付けボルト40,40…の
頭部40a,40a…を受けるようにして上方に臨む段
部39a,39a…を介して大径に形成される。一方、
ブランクホルダ専用部28の各締付けボルト40,40
…に対応する部分には、挿通孔39,39…と同軸であ
る有底のねじ孔41,41…が締付けボルト40,40
…側に開口して設けられる。
【0013】さらにパンチ専用部本体30の下端部には
締付け駒72が締着されており、この締付け駒72を、
パンチ汎用部23との間に挟持可能なオートクランパ7
3がパンチ汎用部23上に配設される。
【0014】ブランクホルダ汎用部29のブランクホル
ダ専用部28との当接面には、ブランクホルダ専用部2
8側に突出する複数たとえば一対の位置決めピン42,
42が植設されており、それらの位置決めピン42,4
2を嵌合させることによりブランクホルダ汎用部29に
対してブランクホルダ専用部28を位置決めする位置決
め孔43,43がブランクホルダ専用部28に設けられ
る。それらの位置決め孔43,43は貫通孔であり、各
位置決め孔43,43の上部は、上方に臨む段部43
a,43aを介して大径に形成される。一方、位置決め
孔43,43が設けられる部分でブランクホルダ専用部
28にその上方で対向するダイ専用部本体33には、各
位置決め孔43,43と同軸である位置決め嵌合孔4
4,44が設けられる。
【0015】またブランクホルダ汎用部29側の複数た
とえば4個所には、ブランクホルダ専用部28の外側面
に嵌合可能な固定ピン45,45…が配設されており、
それらの固定ピン45,45…がブランクホルダ専用部
28に嵌合されることによりブランクホルダ専用部28
がブランクホルダ汎用部29上に固定される。
【0016】ダイ汎用部26のダイ専用部本体33との
当接面には、ダイ専用部本体33側に突出する複数の位
置決めピン46,46…が植設されており、それらの位
置決めピン46,46…を嵌合させることによりダイ汎
用部26に対してダイ専用部25を位置決めする位置決
め孔47,47…がダイ専用部本体33に設けられる。
またダイ汎用部26には、複数の挿通孔49,49…が
設けられており、それらの挿通孔49,49…に挿通さ
れる締付けボルト48,48…がダイ専用部本体33に
螺合して締付けられることによりダイ専用部本体33す
なわちダイ専用部25がダイ汎用部26に固定されるこ
とになる。
【0017】このようなプレス金型装置は、次に説明す
る第1ないし第10の工程を順次経過して製造される。
【0018】先ず第1の工程では、パンチ専用部本体3
0およびダイ専用部本体33をそれぞれ製作する。すな
わち図4で示すように、凹部31を有するパンチ専用部
本体30をたとえばフルモールド法による鋳造で製作
し、また図5で示すように、凹部34を有するダイ専用
部本体33をたとえばフルモールド法による鋳造で製作
する。この際、パンチ専用部本体30には、凹部31に
合成樹脂を注入するための湯口51、ならびに凹部31
に通じる複数の揚り口(図示せず)をそれぞれ形成して
おき、またダイ専用部本体33には、凹部34に合成樹
脂を注入するための湯口52(図3参照)、ならびに凹
部34に通じる複数の揚り口(図示せず)をそれぞれ形
成しておく。しかも凹部31を除いてパンチ専用部本体
30の肩部を含む外側面に倣い加工または放電加工を施
すとともに、凹部34を除いてダイ専用部本体33の肩
部を含む内側面に倣い加工または放電加工を施した後、
図6で示すように、両専用部本体30,33の周方向す
り合わせを行ない、その後、凹部31,34の脱脂処理
をシンナー等によって施す。
【0019】第2の工程では、図7で示すように、金属
製のパンチ用マスターモデル53に基づいて石膏または
合成樹脂によりパンチ用反転モデル54を製作する。す
なわち底板55上に載置したパンチ用マスターモデル5
3を囲むようにして枠56を設け、枠56内に石膏また
は合成樹脂を流し込むことにより、パンチ用反転モデル
54を製作する。
【0020】第3の工程では、パンチ専用部本体30に
パンチ用反転モデル54を組付けてパンチ専用部本体3
0の凹部31およびパンチ用反転モデル54間に合成樹
脂を注入して合成樹脂被覆層32を形成する。すなわち
先ず図8で示すように、反転した状態にあるパンチ用反
転モデル54上に反転状態にあるパンチ専用部本体30
を組付け、その組付け状態をクランプ具57,57でク
ランプする。次いで湯口51に、厚紙等を巻いて漏斗状
に形成した注入管58を差込むとともに、図示しない複
数の揚り口にビニルパイプ等から成る揚りパイプ59,
59…を差込み、注入管58および各揚りパイプ59,
59…のパンチ専用部本体30への接続部間隙を粘土等
で埋めておく。この状態で、パンチ専用部本体30の凹
部31とパンチ用反転モデル54との間に生じている空
隙60に、図9で示すように、硬化剤が混入されている
合成樹脂を注入管58から注入することにより、凹部3
1を埋めるようにして合成樹脂被覆層32が形成される
ことになり、この合成樹脂被覆層32は、パンチ用専用
部本体30の表面と面一となっている。
【0021】第4の工程では、パンチ用反転モデル54
をパンチ専用部本体30から取外してパンチ専用部22
を仕上げる。すなわち図10で示すように、パンチ専用
部本体30から、注入管58および各揚り管59,59
…をハンマー等で切除するとともに、合成樹脂被覆層3
0の表面に生じたピンホール等の補修を行なってパンチ
専用部22を仕上げる。このパンチ専用部22は、ダイ
専用部本体30の凹部31に合成樹脂被覆層32を充
填、形成する際のダイ用反転モデルとして用いられるこ
とになる。
【0022】第5の工程では、図11で示すように、合
成樹脂被覆層32をパンチ専用部本体30の表面に形成
して成るパンチ専用部22の表面に、プレス成形後(図
2および図3で示す状態)のワークWの板厚に相当する
厚みを有し、たとえばワックス等から成るマスターシー
ト61を貼付する。この際、マスターシート61は、そ
の複数枚を貼付するようにして、各マスターシート61
相互間の隙間を粘土等で埋めるようにしてもよい。また
マスターシート61の表面には離型剤を塗布しておく。
【0023】第6の工程では、図12および図13で示
すように、マスターシート61を貼付済みのパンチ専用
部22にブランクホルダ専用部28を組付ける。この
際、パンチ専用部22と、ブランクホルダ専用部28と
の水平方向の位置決めを果たすために、パンチ専用部2
2とパンチ汎用部23との位置決めのためにパンチ専用
部本体30に設けられている位置決め孔37,37に、
それらの位置決め孔37,37の上部の段部37a,3
7aに係合する位置決めピン63,63を挿入、固定
し、各位置決めピン63,63の上部をブランクホルダ
専用部28の位置決め嵌合孔38,38にそれぞれ嵌合
する。またパンチ専用部22に対するブランクホルダ専
用部28の上下方向位置をプレス下死点状態にするとと
もにパンチ専用部22およびブランクホルダ専用部28
の底面を平行に保持するために、パンチ汎用部23にパ
ンチ専用部22を固定するためにパンチ専用部22に設
けられている挿通孔39,39…、ならびにそれらの挿
通孔39,39…に対応してブランクホルダ専用部28
に設けられているねじ孔41,41…を利用する。すな
わち挿通孔39,39…の上部に設けられている段部3
9a,39a…で下端を受けるようにして所定の長さの
円筒状であるスペーサ64,64…の下端部を挿通孔3
9,39…に挿入し、各スペーサ64,64…の上端を
ブランクホルダ専用部28に当接させた状態で、パンチ
専用部22の下方から挿通孔39,39…およびスペー
サ64,64…に挿通したボルト65,65…をねじ孔
41,41…に螺合して締付ける。而して、パンチ専用
部22に組付けられている状態のブランクホルダ専用部
28を固定の載置台71上に載せておく。
【0024】第7の工程では、図14で示すように、ブ
ランクホルダ専用部28およびダイ専用部本体33間に
プレス成形後のワークWの板厚に相当する板66を挟む
ようにして、マスターシート61を貼付した状態にある
パンチ専用部22およびブランクホルダ専用部28にダ
イ専用部本体33を組付ける。この際、ブランクホルダ
専用部28と、ダイ専用部本体33との水平方向の位置
決めを果たすために、ブランクホルダ専用部28とブラ
ンクホルダ汎用部29との位置決めのためにブランクホ
ルダ専用部28に設けられている位置決め孔43,43
に、それらの位置決め孔43,43の上部の段部43
a,43aに係合する位置決めピン67,67を挿入、
固定し、各位置決めピン67,67の上部をダイ専用部
本体33に設けられている位置決め嵌合孔44,44に
それぞれ嵌合する。しかも位置決め嵌合孔44,44の
上端開口縁にカラー74,74を係合させておき、該カ
ラー74,74を貫通するボルト75,75を位置決め
ピン67,67に螺合して締付ける。これにより板66
を相互間に挟んだブランクホルダ専用部28およびダイ
専用部本体33相互の位置が固定的に定められることに
なり、次の第8の工程での合成樹脂注入時にダイ専用部
本体33が浮き上がることはない。
【0025】第8の工程では、パンチ専用部22に貼付
したマスターシート61と、ダイ専用部本体38の凹部
34との間に合成樹脂を注入して合成樹脂被覆層35を
形成する。すなわち先ず図14および図15で示すよう
に、ダイ専用部本体33に設けられている湯口52に、
厚紙等を巻いて漏斗状に形成した注入管69を差込むと
ともに、図示しない複数の揚り口にビニルパイプから成
る揚りパイプ70…を差込み、注入管69および各揚り
パイプ70…のダイ専用部本体33への接続部間隙を粘
土等で埋めておく。この状態で、ダイ専用部本体33の
凹部34と、パンチ専用部22に貼付されているマスタ
ーシート61との間に生じている空隙68に、図16で
示すように、硬化剤が混入されている合成樹脂を注入管
69から注入する。それにより凹部34を埋めるように
して合成樹脂被覆層35が形成されることになり、この
合成樹脂被覆層35は、ダイ専用部本体33の表面と面
一となっている。
【0026】第9の工程では、パンチ専用部22を取外
してダイ専用部25を仕上げるとともにパンチ専用部2
2を再度仕上げる。すなわちダイ専用部本体33から、
注入管69および各揚り管70…をハンマー等で切除す
るとともに、合成樹脂被覆層35の表面に生じたピンホ
ール等の補修を行なってダイ専用部25を仕上げるとと
もに、マスターシート61を外した後の合成樹脂被覆層
32の表面を円滑化するようにしてパンチ専用部22に
再仕上げ処理を施す。
【0027】第10の工程では、パンチ専用部22、ダ
イ専用部25およびブランクホルダ専用部28をパンチ
汎用部23、ダイ汎用部26およびブランクホルダ汎用
部29にそれぞれ組付け、これによりプレス金型装置の
製造が完了する。
【0028】次にこの実施例の作用について説明する
と、パンチ21、ダイ24およびブランクホルダ27
は、ワークWにそれぞれ当接するパンチ専用部22、ダ
イ専用部25およびブランクホルダ専用部28と、それ
らの専用部22,25,28にそれぞれ着脱可能に結合
されて対応する専用部を支持するパンチ汎用部23、ダ
イ汎用部26およびブランクホルダ汎用部29とに分割
可能であり、パンチ専用部22およびダイ専用部25
は、金属製のパンチおよびダイ専用部本体30,33に
それぞれ設けられた凹部31,34に、合成樹脂被覆層
32,35がそれぞれ充填、形成されて成るので、合成
樹脂被覆層32,35の形成時には、比較的小型、軽量
のパンチ専用部本体30およびダイ専用部本体33を扱
えばすみ、作業性を向上することができる。
【0029】またパンチ用マスターモデル53を用いて
形成したパンチ用反転モデル54によりパンチ専用部本
体30に合成樹脂被覆層32を形成してパンチ専用部2
2を構成するとともに、そのパンチ専用部22をダイ用
反転モデルとして利用するようにしてパンチ専用部22
にマスターシート61を貼付し、そのマスターシート6
1を貼付済みのパンチ専用部22にダイ専用部本体33
を組付けるようにしてダイ専用部本体33に合成樹脂被
覆層35を形成するので、パンチ用マスターモデル53
を1つだけ準備しておけば、パンチ専用部本体30およ
びダイ専用部本体33に合成樹脂被覆層32,35を形
成することができ、仕上げ加工および倣い加工等の機械
加工工数を極力低減して全体の工数低減を図りつつ、パ
ンチ21およびダイ24の一部を合成樹脂により形成す
ることが可能となる。
【0030】さらにパンチ専用部22に対してプレス下
死点の状態に位置決めしたブランクホルダ専用部28
と、該ブランクホルダ専用部28に対して位置決めされ
たダイ専用部本体33とをパンチ専用部22に組付けた
状態で合成樹脂被覆層35を形成するものであり、比較
的小型、軽量のパンチ専用部22、ブランクホルダ専用
部28およびダイ専用部本体33を相互に位置決めする
ことは容易であり、プレス下死点の状態での合成樹脂被
覆層35の形成であるので、ダイ専用部25を組付けた
金型装置のプレス下死点で合成樹脂被覆層35の成形精
度に不良が生じることはない。
【0031】しかもパンチ専用部22およびブランクホ
ルダ専用部28の水平方向の位置決めにあたっては、パ
ンチ専用部本体30に設けられている位置決め孔37,
37にそれらの位置決め孔37,37の段部37a,3
7aに係合するようにして挿入、固定した位置決めピン
63,63を、ブランクホルダ専用部28に設けられた
位置決め嵌合孔38,38に嵌合するようにし、パンチ
専用部22に対するブランクホルダ専用部28の上下方
向位置をプレス下死点状態にするとともにパンチ専用部
22およびブランクホルダ専用部28の底面を平行に保
持するためには、パンチ専用部22に設けられている挿
通孔39,39…の上部に設けられている段部39a,
39a…で下端を受けるようにして挿通孔39,39…
に下端部を挿通したスペーサ64,64…をブランクホ
ルダ専用部28に当てるようにしている。またブランク
ホルダ専用部28およびダイ専用部本体33の水平方向
の位置決めを果たすために、ブランクホルダ専用部28
に設けられている位置決め孔43,43に、それらの位
置決め孔43,43の上部の段部43a,43aに係合
するようにして挿入、固定した位置決めピン67,67
を、ダイ専用部本体33の位置決め嵌合孔44,44に
それぞれ嵌合するようにしている。すなわち、パンチ専
用部22をパンチ汎用部23に位置決め、固定するため
の位置決め孔37,37ならびに挿通孔39,39…
と、ブランクホルダ専用部28をブランクホルダ汎用部
29に位置決めするための位置決め孔43,43とを利
用して、プレス下死点状態を定めるようにしているの
で、プレス下死点状態を得るためにパンチ専用部22、
ダイ専用部25およびブランクホルダ専用部28に施す
穿孔加工を最小限とすることができる。
【0032】以上、本発明の実施例を詳述したが、本発
明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の
範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計
変更を行なうことが可能である。
【0033】たとえばパンチ専用部22を合成樹脂被覆
層32を有しない金属製のものとしたプレス金型装置に
も本発明を適用可能である。
【0034】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、パンチ、
ダイおよびブランクホルダを、ワークに当接するパンチ
専用部、金属製のダイ専用部本体に合成樹脂被覆層が形
成されて成るダイ専用部およびブランクホルダ専用部
と、それらの専用部にそれぞれ着脱可能に結合されて対
応する専用部を支持するパンチ汎用部、ダイ汎用部およ
びブランクホルダ汎用部とに分解可能に構成しておき、
プレス成形後のワークの板厚に相当するマスターシート
を貼付したパンチ専用部に、そのパンチ専用部に対して
プレス下死点の状態に位置決めしたブランクホルダ専用
部と、該ブランクホルダ専用部との間にプレス成形後の
ワークの板厚に相当する板を挟むようにしてブランクホ
ルダ専用部に対して位置決めされたダイ専用部本体とを
組付け、マスターシートおよびダイ専用部本体間への合
成樹脂の注入により合成樹脂被覆層を形成するので、種
類の異なるワークを加工する際には、各専用部のみを交
換すればよく多機種少量生産に適した金型装置とするこ
とができ、またダイに合成樹脂被覆層を形成する際に
は、パンチ専用部、ダイ専用部本体およびブランクホル
ダ専用部を取り扱えばよく、作業性を向上することが可
能であり、パンチ専用部に対してプレス下死点の状態に
位置決めしたブランクホルダ専用部と、該ブランクホル
ダ専用部に対して位置決めされたダイ専用部本体とをパ
ンチ専用部に組付けた状態で合成樹脂被覆層を形成する
ことにより、製作されたダイ専用部を組付けた金型装置
のプレス下死点で合成樹脂被覆層の成形精度に不良が生
じることを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】パンチおよびブランクホルダの平面図である。
【図2】型閉じ状態に在るプレス金型装置を図1の2−
2線に沿って切断した拡大断面図である。
【図3】型閉じ状態に在るプレス金型装置を図1の3−
3線に沿って切断した拡大断面図である。
【図4】パンチ専用部本体の縦断面図である。
【図5】ダイ専用部本体の縦断面図である。
【図6】パンチ専用部本体およびダイ専用部本体のすり
合わせ状態を示す断面図である。
【図7】パンチ用反転モデル成形状態を示す断面図であ
る。
【図8】パンチ専用部本体にパンチ用反転モデルを組付
けた状態を示す断面図である。
【図9】図7の状態での合成樹脂注入時を示す断面図で
ある。
【図10】パンチ専用部本体に合成樹脂被覆層が形成さ
れた状態を示す断面図である。
【図11】パンチ専用部にマスターシートを貼付した状
態の断面図である。
【図12】パンチ専用部にブランクホルダ専用部を組付
けた状態での断面図である。
【図13】図12の13−13線断面図である。
【図14】図12の状態にさらにダイ専用部本体を組付
けた状態での断面図である。
【図15】図14の15−15線断面図である。
【図16】図15の状態での合成樹脂注入時を示す断面
図である。
【符号の説明】
21・・・パンチ 22・・・パンチ専用部 23・・・パンチ汎用フィルタ 24・・・ダイ 25・・・ダイ専用部 26・・・ダイ汎用部 27・・・ブランクホルダ 28・・・ブランクホルダ専用部 29・・・ブランクホルダ汎用部 33・・・ダイ専用部本体 35・・・合成樹脂被覆層 61・・・マスターシート 66・・・板 W・・・ワーク

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定のパンチ(21)と、該パンチ(2
    1)の上方で昇降作動するダイ(24)と、ワーク
    (W)を浮動状態で受けるべくパンチ(21)を囲んで
    配置されるブランクホルダ(27)とを備え、少なくと
    もダイ(24)のワーク(W)への当接面の一部に合成
    樹脂被覆層(35)が形成されるプレス金型装置の製造
    方法において、パンチ(21)、ダイ(24)およびブ
    ランクホルダ(27)を、ワーク(W)に当接するパン
    チ専用部(22)、金属製のダイ専用部本体(33)に
    合成樹脂被覆層(35)が形成されて成るダイ専用部
    (25)およびブランクホルダ専用部(28)と、それ
    らの専用部(22,25,28)にそれぞれ着脱可能に
    結合されて対応する専用部を支持するパンチ汎用部(2
    3)、ダイ汎用部(26)およびブランクホルダ汎用部
    (29)とに分解可能に構成しておき、プレス成形後の
    ワーク(W)の板厚に相当するマスターシート(61)
    を貼付したパンチ専用部(22)に、そのパンチ専用部
    (22)に対してプレス下死点の状態に位置決めしたブ
    ランクホルダ専用部(28)と、該ブランクホルダ専用
    部(28)との間にプレス成形後のワーク(W)の板厚
    に相当する板(66)を挟むようにしてブランクホルダ
    専用部(28)に対して位置決めされたダイ専用部本体
    (33)とを組付け、マスターシート(61)およびダ
    イ専用部本体(33)間への合成樹脂の注入により合成
    樹脂被覆層(35)を形成することを特徴とするプレス
    金型装置の製造方法。
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