JP2775507B2 - ポリα―オレフインの製造方法 - Google Patents

ポリα―オレフインの製造方法

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JP2775507B2
JP2775507B2 JP2071828A JP7182890A JP2775507B2 JP 2775507 B2 JP2775507 B2 JP 2775507B2 JP 2071828 A JP2071828 A JP 2071828A JP 7182890 A JP7182890 A JP 7182890A JP 2775507 B2 JP2775507 B2 JP 2775507B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、ポリα−オレフィンの製造法に関し、特に
メルトフローレートが50以上の高溶融流動性のポリα−
オレフィンの製造法に関する。
従来の技術 マグネシウム,チタン,ハロゲン及び電子供与性化合
物を含有する成分を主触媒としてポリα−オレフィンを
製造する場合、有機アルミニウム化合物と共に有機珪素
化合物を用いると生成するポリマーの立体規則性が向上
する。しかしながら、同時に触媒の重合活性の低下を引
き起こす。立体規則性を向上させる度合及び重合活性を
低下させる割合は、用いる珪素化合物の種類により大き
く異なる。一般に芳香族基を有する珪素化合物は、良好
な性能を示すが、ポリマーの使用目的によっては、芳香
族基を有する珪素化合物から望ましくない物質が生成す
ることがある。
一方、ポリマーの溶融流動性を向上するために、一般
に水素によりポリマーのメルトフローレイトを高める方
法が採用されているが、この方法ではポリマーの立体規
則性が低下するのが通常である。
最近、(A)マグネシウム化合物、チタン化合物及び
多価カルボン酸エステルを接触させることによって形成
されるマグネシウム、チタン、ハロゲン及び多価カルボ
ン酸エステルを必須成分として含有する固体チタン触媒
成分、(B)有機アルミニウム化合物触媒成分、(C)
一般式SiR1 m(OR2)4-mで表わされる有機ケイ素化合物触
媒成分、から形成される触媒系の存在下に、MFRが10g/1
0分以上のプロピレンブロック共重合体を製造する方法
が提案されている(特開昭63−27517号公報)。
しかし、この方法は、特定のプロピレンプロック共重
合体の製造法であり、得られる共重合体のMFRも40g/10
分未満迄の実施例しか存在しない。
又、上記特開昭63−27517号公報に記載されている
(A)成分、(B)成分及び(C)一般式SiR1R2(OR3)2
で表わされる有機ケイ素化合物触媒成分、から形成され
る触媒の存在下に、オレフィンを重合もしくは共重合さ
せる方法も知られており(特開昭63−223008号公報)、
この方法においては、水素により重合体のメルトフロー
レートを変えても、ポリマーの立体規則性の低下が少な
いとしている。しかし、この方法では、実質的に用いら
れている有機ケイ素化合物はメトキシ基含有ケイ素化合
物であり、又得られるポリマーのMFRも40g/10分未満で
ある。
発明が解決しようとする課題 本発明は、水素によるメルトフローレートへの作用効
果(すなわち、水素リスポンス)が良好で、しかもポリ
マーの立体規則性の低下が少ない有機珪素化合物を組み
合せた触媒を用いた高溶融流動性のポリα−オレフィン
を高収率で得る方法を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段 本発明者らは、有機珪素化合物を一成分とした重合触
媒を用いたα−オレフィンの重合法について鋭意研究を
行った結果、分子の体積が或る程度大きく、しかもエト
キシ基の酸素原子の電子密度が特定の範囲のエトキシ基
含有シラン化合物を、一成分とした特定の重合触媒が、
高活性を示し、高立体規則性のポリα−オレフィンを製
造可能であり、しかも水素リスポンスが良好で、多量の
水素を用いても立体規則性の低下が僅少であることを見
出して本発明を完成した。
発明の要旨 すなわち、本発明は、 (A)マグネシウム、チタン、ハロゲン及び電子供与性
化合物を必須成分とする固体触媒成分、 (B)一般式RnAlX3-n〔但し、Rはアルキル基又はアリ
ール基、Xはハロゲン原子、アルコキシ基又は水素原子
を示し、nは1≦n≦3の範囲の任意の数である。〕で
表される有機アルミニウム化合物及び (C)一般式RnSi(OC2H5)4-n〔但し、Rは炭素数5〜10
個の脂肪族炭化水素基、nと1又は2である。〕で表わ
され、量子化学計算で算出した体積が240〜500Å3、同
じくエトキシ基の酸素原子の電子密度が0.680〜0.800A.
U.(アトミックユニット)のエトキシ基含有シラン化合
物 とからなる触媒の存在下、α−オレフィンを重合するこ
とからなるポリα−オレフィンの製造方法を要旨とす
る。
固体触媒成分 本発明で用いられる触媒の一成分である固体触媒成分
(以下、成分Aという)は、マグネシウム,チタン,ハ
ロゲン及び電子供与性化合物を必須成分とするが、この
ような成分は通常マグネシウム化合物、チタン化合物及
び電子供与性化合物、更に前記各化合物がハロゲンを有
しない化合物の場合は、ハロゲン含有化合物を、それぞ
れ接触することにより調製される。
(1)マグネシウム化合物 マグネシウム化合物は、一般式MgR1R2で表わされる。
式において、R1及びR2は同一か異なる炭化水素基、OR基
(Rは炭化水素基)、ハロゲン原子を示す。より詳細に
は、R1及びR2の炭化水素基としては、炭素数1〜20個の
アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アルアル
キル基が、OR基としては、Rが炭素数1〜12個のアルキ
ル基、シクロアルキル基、アリール基、アルアルキル基
が、ハロゲン原子としては塩素、臭素、ヨウ素、弗素等
が挙げられる。
それら化合物の具体例を下記に示すが、化学式におい
て、Me:メチル、Et:エチル、Pr:プロピル、Bu:ブチル、
He:ヘキシル、Oct:オクチル、Ph:フェニル、cyHe:シク
ロヘキシルをそれぞれ示す。
MgMe2,MgEt2,Mgi−Pr2,MgBu2,MgHe2,MgOct2、MgE
tBu,MgPh2,MgcyHe2,Mg(OMe)2,Mg(OEt)2,Mg(OBu)2
Mg(OHe)2,Mg(OOct)2,Mg(OPh)2,Mg(OcyHe)2,EtMgCl,B
uMgCl,HeMgCl,i−BuMgCl,t−BuMgCl,PhMgCl,PhCH2MgCl,
EtMgBr,BuMgBr,PhMgBr,BuMgI,EtOMgCl,BuOMgCl,HeOMgC
l,PhOMgCl,EtOMgBr,BuOMgBr,EtOMgI、MgCl2,MgBr2,Mg
I2
上記マグネシウム化合物は、成分Aを調製する際に、
金属マグネシウム又はその他のマグネシウム化合物から
調製することも可能である。その一例として、金属マグ
ネシウム、ハロゲン化炭化水素及び一般式XnM(OR)m-n
アルコキシ基含有化合物〔式において、Xは水素原子、
ハロゲン原子又は炭素数1〜20個の炭化水素基、Nは硼
素、炭素、アルミニウム、珪素又は燐原子、Rは炭素数
1〜20個の炭化水素基、mはMの原子価、m>n≧0を
示す。〕を接触させる方法が挙げられる。該アルコキシ
基含有化合物の一般式のX及びRの炭化水素基として
は、メチル(Me)、エチル(Bt)、プロピル(Pr)、i
−プロピル(i−Pr)、ブチル(Bu)、i−ブチル(i
−Bu)、ヘキシル(He)、オクチル(Oct)等のアルキ
ル基、シクロヘキシル(cyHe)、メチルシクロヘキシル
等のシクロアルキル基、アリル、プロペニル、ブテニル
等のアルケニル基、フェニル(Ph)、トリル、キシリル
等のアリール基、フェネチル、3−フェニルプロピル等
のアルアルキル基等が挙げられる。これらの中でも、特
に炭素数1〜10個のアルキル基が望ましい。以下、アル
コキシ基含有化合物の具体例を挙げる。
Mが炭素の場合の化合物 式C(OR)4に含まれるC(OMe)4,C(OEt)4,C(OPr)4,C(O
Bu)4,C(Oi-Bu)4,C(OHe)4,C(OOct)4:式XC(OR)3に含
まれるHC(OMe)3,HC(OEt)3,HC(OPr)3,HC(OBu)3,HC(O
He)3,HC(OPh)3;MeC(OMe)3,MeC(OEt)3,EtC(OMe)3,E
tC(OEt)3,cyHeC(OEt)3,PhC(OMe)3,PhC(OEt)3,CH2Cl
C(OEt)3,MeCHBrC(OEt)3,MeCHClC(OEt)3;ClC(OMe)3
ClC(OEt)3,ClC(Oi-Bu)3,BrC(OEt)3;式X2C(OR)2に含
まれるMeCH(OMe)2,MeCH(OEt)2,CH2(OMe)2,CH2(OE
t)2,CH2ClCH(OEt)2,CHCl2CH(OEt)2,CCl3CH(OEt)2,C
H2BrCH(OEt)2,PhCH(OEt)2
Mが珪素の場合の化合物 式Si(OR)4に含まれるSi(OMe)4,Si(OEt)4,Si(OB
u)4,Si(Oi-Bu)4,Si(OHe)4,Si(OOct)4,Si(OPh)4:式
XSi(OR)3に含まれるHSi(OEt)3,HSi(OBu)3,HSi(OH
e)3,HSi(OPh)3;MeSi(OMe)3,MeSi(OEt)3,MeSi(OB
u)3,EtSi(OEt)3,PhSi(OEt)3,EtSi(OPh)3;ClSi(OMe)
3,ClSi(OEt)3,ClSi(OBu)3,ClSi;(OPh)3,BrSi(OE
t)3;式X2Si(OR)2に含まれるMe2Si(OMe)2,Me2Si(OE
t)2,Et2Si(OEt)2;MeClSi(OEt)2;CHCl2SiH(OEt)2;CC
l3SiH(OEt)2;MeBrSi(OEt)2:X3SiORに含まれるMe3SiOM
e,Me3SiOEt,Me3SiOBu,Me3SiOPh,Et3SiOEt,Ph3SiOE
t。
Mが硼素の場合の化合物 式B(OR)3に含まれるB(OEt)3,B(OBu)3,B(OHe)3,B(O
Ph)3
Mがアルミニウムの場合の化合物 式Al(OR)3に含まれるAl(OMe)3,Al(OEt)3,Al(OP
r)3,Al(Oi-Pr)3,Al(OBu)3,Al(Ot-Bu)3,Al(OHe)3,A
l(OPh)3
Mが燐の場合の化合物 式P(OR)3に含まれるP(OMe)3,P(OEt)3,P(OBu)3,P(O
He)3,P(OPh)3
更に、前記マグネシウム化合物は、周期表第II族又は
第IIIa族金属(M)の有機化合物との錯体も使用するこ
とができる。該錯体は一般式MgR1R2・n(MR3 m)で表わ
される。該金属としては、アルミニウム、亜鉛、カルシ
ウム等であり、R3は炭素数1〜12個のアルキル基、シク
ロアルキル基、アリール基、アルアルキル基である。
又、mは金属Mの原子価を、nは0.1〜10の数を示す。M
R3 mで表わされる化合物の具体例としては、AlMe3,AlEt
3,Ali−Bu3,AlPh3,ZnMe2,ZnEt2,ZnBu2,ZnPh2,CaE
t2,CaPh2等が挙げられる。
(2)チタン化合物 チタン化合物は、三価及び四価のチタンの化合物であ
り、それらを例示すると、四塩化チタン、四臭化チタ
ン、トリクロルエトキシチタン、トリクロルブトキシチ
タン、ジクロルジエトキシチタン、ジクロルジブトキシ
チタン、ジクロルジフェノキシチタン、クロルトリエト
キシチタン、クロルトリブトキシチタン、テトラブトキ
シチタン、三塩化チタン等を挙げることができる。これ
らの中でも、四塩化チタン、トリクロルエトキシチタ
ン、ジクロルジブトキシチタン、ジクロルジフェノキシ
チタン等の四価のチタンハロゲン化物が望ましく、特に
四塩化チタンが望ましい。
(3)電子供与性化合物 電子供与性化合物としては、カルボン酸類、カルボン
酸無水物、カルボン酸エステル類、カルボン酸ハロゲン
化物、アルコール類、エーテル類、ケトン類、アミン
類、アミド類、ニトリル類、アルデヒド類、アルコレー
ト類、有機基と炭素もしくは酸素を介して結合した燐、
ヒ素およびアンチモン化合物、ホスホアミド類、チオエ
ーテル類、チオエステル類、炭酸エステル等が挙げられ
る。これのうちカルボン酸類、カルボン酸無水物、カル
ボン酸エステル類、カルボン酸ハロゲン化物、アルコー
ル類、エーテル類が好ましく用いられる。
カルボン酸の具体例としては、ギ酸、酢酸、プロピオ
ン酸、酪酸、イソ酪酸、吉草酸、カプロン酸、ピバリン
酸、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸等の脂肪族
モノカルボン酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、ア
ジピン酸、セバシン酸、マレイン酸、フマル酸等の脂肪
族ジカルボン酸、酒石酸等の脂肪族オキシカルボン酸、
シクロヘキサンモノカルボン酸、シクロヘキセンモノカ
ルボン酸、シス−1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、
シス−4−メチルシクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸
等の脂環式カルボン酸、安息香酸、トルイル酸、アニス
酸、p−第三級ブチル安息香酸、ナフトエ酸、ケイ皮酸
等の芳香族モノカルボン酸、フタル酸、イソフタル酸、
テレフタル酸、ナフタル酸、トリメリト酸、ヘミメリト
酸、トリメシン酸、ピロメリト酸、メリト酸等の芳香族
多価カルボン酸等が挙げられる。
カルボン酸無水物としては、上記のカルボン酸類の酸
無水物が使用し得る。
カルボン酸エステルとしては、上記のカルボン酸類の
モノ又は多価エステルを使用することができ、その具体
例として、ギ酸ブチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、イソ
酪酸イソブチル、ピバリン酸プロピル、ピバリン酸イソ
ブチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、メタ
クリル酸エチル、メタクリル酸イソブチル、マロン酸ジ
エチル、マロン酸ジイソブチル、コハク酸ジエチル、コ
ハク酸ジブチル、コハク酸ジイソブチル、グルタル酸ジ
エチル、グルタル酸ジブチル、グルタル酸ジイソブチ
ル、アジピン酸ジイソブチル、セバシン酸ジブチル、セ
バシン酸ジイソブチル、マレイン酸ジエチル、マレイン
酸ジブチル、マレイン酸ジイソブチル、フマル酸モノメ
チル、フマル酸ジエチル、フマル酸ジイソブチル、酒石
酸ジエチル、酒石酸ジブチル、酒石酸ジイソブチル、シ
クロヘキサンカルボン酸エチル、安息香酸メチル、安息
香酸エチル、p−トルイル酸メチル、p−第三級ブチル
安息香酸エチル、p−アニス酸エチル、α−ナフトエ酸
エチル、α−ナフトエ酸イソブチル、ケイ皮酸エチル、
フタル酸モノメチル、フタル酸モノブチル、フタル酸ジ
ブチル、フタル酸ジイソブチル、フタル酸ジヘキシル、
フタル酸ジオクチル、フタル酸ジ2−エチルヘキシル、
フタル酸ジアリル、フタル酸ジフェニル、イソフタル酸
ジエチル、イソフタル酸ジイソブチル、テレフタル酸ジ
エチル、テレフタル酸ジブチル、ナフタル酸ジエチル、
ナフタル酸ジブチル、トリメリト酸トリエチル、トリメ
リト酸トリブチル、ピロメリト酸テトラメチル、ピロメ
リト酸テトラエチル、ピロメリト酸テトラブチル等が挙
げられる。
カルボン酸ハロゲン化物としては、上記カルボン酸類
の酸ハロゲン化物を使用することができ、その具体例と
して、酢酸クロリド、酢酸ブロミド、酢酸アイオダイ
ド、プロピオン酸クロリド、酪酸クロリド、酪酸ブロミ
ド、酪酸アイオダイド、ピバリン酸クロリド、ピバリン
酸ブロミド、アクリル酸クロリド、アクリル酸ブロミ
ド、アクリル酸アイオダイド、メタクリル酸クロリド、
メタクリル酸ブロミド、メタクリル酸アイオダイド、ク
ロトン酸クロリド、マロン酸クロリド、マロン酸ブロミ
ド、コハク酸クロリド、コハク酸ブロミド、グルタル酸
クロリド、グルタル酸ブロミド、アジピン酸クロリド、
アジピン酸ブロミド、セバシン酸クロリド、セバシン酸
ブロミド、マレイン酸クロリド、マレイン酸ブロミド、
フマル酸クロリド、フマル酸ブロミド、酒石酸クロリ
ド、酒石酸ブロミド、シクロヘキサンカルボン酸クロリ
ド、シクロヘキサンカルボン酸ブロミド、1−シクロヘ
キセンカルボン酸クロリド、シス−4−メチルシクロヘ
キセンカルボン酸クロリド、シス−4−メチルシクロヘ
キセンカルボン酸ブロミド、塩化ベンゾイル、臭化ベン
ゾイル、p−トルイル酸クロリド、p−トルイル酸ブロ
ミド、p−アニス酸クロリド、p−アニス酸ブロミド、
α−ナフトエ酸クロリド、ケイ皮酸クロリド、ケイ皮酸
ブロミド、フタル酸ジクロリド、フタル酸ジブロミド、
イソフタル酸ジクロリド、イソフタル酸ジブロミド、テ
レフタル酸ジクロリド、ナフタル酸ジクロリド等が挙げ
られる。又、アジピン酸モノメチルクロリド、マレイン
酸モノエチルクロリド、マレイン酸モノメチルクロリ
ド、フタル酸ブチルクロリドのようなジカルボン酸のモ
ノアルキルハロゲン化物も使用し得る。
アルコール類は、一般式ROHで表わされる。式におい
てRは炭素数1〜12個のアルキル、アルケニル、シクロ
アルキル、アリール、アルアルキルである。その具体例
としては、メタノール、エタノール、プロパノール、イ
ソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、ペンタ
ノール、ヘキサノール、オクタノール、2−エチルヘキ
サノール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール、
アリルアルコール、フェノール、クレゾール、キシレノ
ール、エチルフェノール、イソプロピルフェノール、p
−ターシャリーブチルフェノール、n−オクチルフェノ
ール等である。エーテル類は、一般式ROR1で表わされ
る。式においてR,R1は炭素数1〜12個のアルキル、アル
ケニル、シクロアルキル、アリール、アルアルキルであ
り、RとR1はは同じでも異ってもよい。その具体例とし
ては、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジ
ブチルエーテル、ジイソブチルエーテル、ジイソアミル
エーテル、ジ−2−エチルヘキシルエーテル、ジアリル
エーテル、エチルアリルエーテル、ブチルアリルエーテ
ル、ジフェニルエーテル、アニソール、エチルフェニル
エーテル等である。
成分Aの調製法としては、マグネシウム化合物(成
分1)、チタン化合物(成分2)及び電子供与性化合物
(成分3)をその順序に接触させる。成分1と成分3
を接触させた後、成分2を接触させる。成分1,成分2
及び成分3を同時に接触させる等の方法が採用し得る。
又、成分2を用いて接触させる前にハロゲン含有化合物
と接触させることもできる。
ハロゲン含有化合物としては、ハロゲン化炭化水素、
ハロゲン含有アルコール、水素−珪素結合を有するハロ
ゲン化珪素化合物、周期表第IIIa族、IVa族、Va族元素
のハロゲン化物(以下、金属ハライドという。)等が挙
げられる。
ハロゲン化炭化水素としては、炭素数1〜12個の飽和
又は不飽和の脂肪族、脂環式及び芳香族炭化水素のモノ
及びポリハロゲン置換体である。それら化合物の具体的
な例は、脂肪族化合物では、メチルクロライド、メチル
ブロマイド、メチルアイオダイド、メチレンクロライ
ド、メチレンブロマイド、メチレンアイオダイド、クロ
ロホルム、ブロモホルム、ヨードホルム、四塩化炭素、
四臭化炭素、四沃化炭素、エチルクロライド、エチルブ
ロマイド、エチルアイオダイド、1,2−ジクロルエタ
ン、1,2−ジブロムエタン、1,2−ジヨードエタン、メチ
ルクロロホルム、メチルブロモホルム、メチルヨードホ
ルム、1,1,2−トリクロルエチレン、1,1,2−トリブロモ
エチレン、1,1,2,2−テトラクロルエチレン、ペンタク
ロルエタン、ヘキサクロルエタン、ヘキサブロモエタ
ン、n−プロピルクロライド、1、2−ジクロルプロパ
ン、ヘキサクロロプロピレン、オクタクロロプロパン、
デカブロモブタン、塩素化パラフィン等が、脂環式化合
物ではクロロシクロプロパン、テトラクロルシクロペン
タン、ヘキサクロロシクロペンタジエン、ヘキサクロル
シクロヘキサン等が、芳香族化合物ではクロルベンゼ
ン、ブロモベンゼン、o−ジクロルベンゼン、p−ジク
ロルベンゼン、ヘキサクロロベンゼン、ヘキサブロモベ
ンゼン、ベンゾトリクロライド、p−クロロベンゾトリ
クロライド等が挙げられる。これらの化合物は、一種の
みならず二種以上用いてもよい。
ハロゲン含有アルコールとしては、一分子中に一個又
は二個以上の水酸基を有するモノ又は多価アルコール中
の、水酸基以外の任意の一個又は二個以上の水素原子が
ハロゲン原子で置換された化合物を意味する。ハロゲン
原子としては、塩素、臭素、ヨウ素、弗素原子が挙げら
れるが、塩素原子が望ましい。
それら化合物を例示すると、2−クロルエタノール、
1−クロル−2−プロパノール、3−クロル−1−プロ
パノール、1−クロル−2−メチル−2−プロパノー
ル、4−クロル−1−ブタノール、5−クロル−1−ペ
ンタノール、6−クロル−1−ヘキサノール、3−クロ
ル−1,2−プロパンジオール、2−クロルシクロヘキサ
ノール、4−クロルベンズヒドロール、(m,o,p)−ク
ロルベンジルアルコール、4−クロルカテコール、4−
クロル−(m,o)−クレゾール、6−クロル−(m,o)−
クレゾール、4−クロル−3,5−ジメチルフェノール、
クロルハイドロキノン、2−ベンジル−4−クロルフェ
ノール、4−クロル−1−ナフトール、(m,o,p)−ク
ロルフェノール、p−クロル−α−メチルベンジルアル
コール、2、クロル−4−フェニルフェノール、6−ク
ロルチモール、4−クロルレゾルシン、2−ブロムエタ
ノール、3−ブロム−1−プロパノール、1−ブルム−
2−プロパノール、1−ブロム−2−ブタノール、2、
ブロム−p−クレゾール、1−ブロム−2−ナフトー
ル、6−ブロム−2−ナフトール、(m,o,p)−ブロム
フェノール、4−ブロムレゾルシン、(m,o,p)−フロ
ロフェノール、p−イオドフェノール:2,2−ジクロルエ
タノール、2,3−ジクロル−1−プロパノール、1,3−ジ
クロル−2−プロパノール、3−クロル−1−(α−ク
ロルメチル)−1−プロパノール、2,3−ジブロム−1
−プロパノール、1,3−ジブロム−2−プロパノール、
2,4−ジブロムフェノール、2,4−ジブロム−1−ナフト
ール:2,2,2−トリクロルエタノール、1、1、1−トリ
クロル−2−プロパノール、β,β,β−トリクロル−
tert−ブタノール、2,3,4−トリクロルフェノール、2,
4,5−トリクロルフェノール、2,4,6−トリクロルフェノ
ール、2,4,6−トリブロムフェノール、2,3,5−トリブロ
ム−2−ヒドロキシトルエン、2,3,5−トリブロム−4
−ヒドロキシトルエン、2,2,2−トリフルオロエタノー
ル、α,α,α−トリフルオロ−m−クレゾール、2,4,
6−トリイオドフェノール:2,3,4,6−テトラクロルフェ
ノール、テトラクロルハイドロキノン、テトラクロルビ
スフェノールA、テトラブロムビスフェノールA、2,2,
3,3−テトラフルオロ−1−プロパノール、2,3,5,6−テ
トラフルオロフェノール、テトラフルオロレゾルシン等
が挙げられる。
水素−珪素結合を有するハロゲン化珪素化合物として
は、HSiCl2,H2SiCl2,H3SiCl,HCH3SiCl2,HC2H5SiC
l2,H(t-C4H9SiCl2,HC6H5SiCl2,H(CH3)2SiCl,H(i-C3
H7)2SiCl,H2C2H5SiCl,H2(n-C4H9)SiCl,H2(C6H4CH3
SiCl,HSiCl(C6H5)2等が挙げられる。
金属ハライドとしては、B,Al,Ga,In,Tl,Si,Ge,Sn,Pb,
As,Sb,Biの塩化物、弗化物、臭化物、ヨウ化物が挙げら
れ、特にBCl3,BBr3,BI3,AlCl3,AlBr3,GaCl3,GaBr
3,InCl3,TlCl3,SiCl4,SnCl4,SbCl5,SbF5等が好適
である。
成分1,成分2及び成分3、更に必要に応じて接触させ
ることのできるハロゲン含有化合物との接触は、不活性
媒体の存在下、又は不存在下、混合攪拌するか、機械的
に共粉砕することによりなされる。接触は40〜150℃の
加熱下で行うことができる。
不活性媒体としては、ヘキサン、ヘプタン、オクタン
等の飽和脂肪族炭化水素、シクロペンタン、シクロヘキ
サン等の飽和脂環式炭化水素、ベンゼン、トルエン、キ
シレン等の芳香族炭化水素が使用し得る。
本発明における成分Aの望ましい調製法は、特開昭63
−264607号、同58−198503号、同62−146904号公報等に
開示されている方法である。より詳細には、 (イ)金属マグネシウム、(ロ)ハロゲン化炭化水
素、(ハ)一般式XnM(OR)m-nの化合物(前記のアルコキ
シ基含有化合物と同じ)を接触させることにより得られ
るマグネシウム含有固体を(ニ)ハロゲン含有アルコー
ルと接触させ、次いで(ホ)電子供与性化合物及び
(ヘ)チタン化合物と接触させる方法(特開昭63−2646
07号公報)、 (イ)マグネシウムジアルコキシドと(ロ)水素−珪
素結合を有するハロゲン化珪素化合物を接触させた後、
(ハ)ハロゲン化チタン化合物を接触させ、次いで
(ニ)電子供与性化合物と接触させ(必要に応じて更に
ハロゲン化チタン化合物と接触させる)る方法(特開昭
62−146904号公報)、 (イ)マグネシウムジアルコキシドと(ロ)水素−珪
素結合を有するハロゲン化珪素化合物を接触させた後、
(ハ)電子供与性化合物と接触させ、次いで(ニ)チタ
ン化合物と接触させる方法(特開昭58−198503号公報)
である。
これらの内でも特にの方法が最も望ましい。
上記のようにして成分Aは調製されるが、成分Aは必
要に応じて前記の不活性媒体で洗浄してもよく、更に乾
燥してもよい。
又、成分Aは、更に有機アルミニウム化合物の存在
下、オレフィンと接触させて成分A中に生成するオレフ
ィンポリマーを含有させてもよい。有機アルミニウム化
合物としては、本発明で用いられる触媒の一成分である
後記の有機金属化合物の中から選ばれる。
オレフィンとしては、エチレンの他プロピレン、1−
ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ベンテン等の
α−オレフィンが使用し得る。オレフィンとの接触は、
前記の不活性媒体の存在下行うのが望ましい。接触は、
通常100℃以下、望ましくは−10〜+50℃の温度で行わ
れる。成分A中に含有させるオレフィンポリマーの量
は、成分A1g当り通常0.1〜100gである。
成分Aとオレフィンの接触は、有機アルミニウム化合
物と共に電子供与性化合物を存在させてもよい。電子供
与性化合物は、成分Aを調製させる際に用いられる化合
物の中から選択される。オレフィンと接触した成分Aは
必要に応じて前記の不活性媒体で洗浄することができ、
又更に乾燥することができる。
有機アルミニウム化合物 有機アルミニウム化合物としては、一般式RnAlX
3-n(但し、Rはアルキル基又はアリール基、Xはハロ
ゲン原子、アルコキシ基又は水素原子を示し、nは1
n3の範囲の任意の数である。)で示されるものであ
り、例えばトリアルキルアルミニウム、ジアルキルアル
ミニウムモノハライド、モノアルキルアルミニウムジハ
ライド、アルキルアルミニウムセスキハライド、ジアル
キルアルミニウムモノアルコキシド及びジアルキルアル
ミニウムモノハイドライドなどの炭素数1ないし18個、
好ましくは炭素数2ないし6個のアルキルアルミニウム
化合物又はその混合物もしくは錯化合物が特に好まし
い。具体的には、トリメチルアルミニウム、トリエチル
アルミニウム、トリプロピルアルミニウム、トリイソブ
チルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウムなどのト
リアルキルアルミニウム、ジメチルアルミニウムクロリ
ド、ジエチルアルミニウムクロリド、ジエチルアルミニ
ウムブロミド、ジエチルアルミニウムアイオダイド、ジ
イソブチルアルミニウムクロリドなどのジアルキルアル
ミニウムモノハライド、メチルアルミニウムジクロリ
ド、エチルアルミニウムジクロリド、メチルアルミニウ
ムジブロミド、エチルアルミニウムジブロミド、エチル
アルミニウムジアイオダイド、イソブチルアルミニウム
ジクロリドなどのモノアルキルアルミニウムジハライ
ド、エチルアルミニウムセスキクロリドなどのアルキル
アルミニウムセスキハライド、ジメチルアルミニウムメ
トキシド、ジエチルアルミニウムエトキシド、ジエチル
アルミニウムフェノキシド、ジプロピルアルミニウムエ
トキシド、ジイソブチルアルミニウムエトキシド、ジイ
ソブチルアルミニウムフェノキシドなどのジアルキルア
ルミニウムモノアルコキシド、ジメチルアルミニウムハ
イドライド、ジエチルアルミニウムハイドライド、ジプ
ロピルアルミニウムハイドライド、ジイソブチルアルミ
ニウムハイドライドなどのジアルキルアルミニウムハイ
ドライドが挙げられる。これらの中でも、トリアルキル
アルミニウムが、特にトリエチルアルミニウム、トリイ
ソブチルアルミニウムが望ましい。又、これらトリアル
キルアルミニウムは、その他の有機アルミニウム化合
物、例えば、工業的に入手し易いジエチルアルミニウム
クロリド、エチルアルミニウムジクロリド、エチルアル
ミニウムセスキクロリド、ジエチルアルミニウムエトキ
シド、ジエチルアルミニウムハイドライド又はこれらの
混合物若しくは錯化合物等と併用することができる。
エトキシ基含有シラン化合物 本発明で用いられるエトキシ基含有シラン化合物(以
下、成分Cという。)は、一般式RnSi(OC2H5)4-nで表わ
され、量子化学計算で算出した分子の体積が240〜500Å
3、エトキシ基の酸素原子の電子密度が0.680〜0.800A.
U.(アトミックユニット)のものである。
量子化学計算は、以下の方法による。分子の体積は、
分子軌道法プログラムであるMOPAC〔アメリカ、インデ
ィアナ大学内にある化学用の各種プログラムの普及を目
的とする非営利機関であるQCPB(量子化学プログラム交
換機構)から購入〕のMNDO法(半経験的分子軌道法の一
種)〔J.Am.Chem.Soc.,ジャーナル オブ アメリカン
ケミカル ソサイティ)99巻,4899頁,4907頁(1977
年);同100巻,3607頁,(1978年)〕及びVander Waals
半径〔J.Phys.Chem.,(ジャーナル オブ フィジカル
ケミストリー)68巻,441〜451頁(1964年)〕から求
めたものであり、エトキシ基の酸素原子の電子密度は、
上記MOPACのMNDO法により算出したものである。なお、
計算にはDEC社(DIGITAL BQUIPMENT CORPORATION)製の
VAX 11/785を用いた。
成分Cの一般式におけるRは、炭素数5〜10個の脂肪
族炭化水素基、すなわちアルキル基及びアルケニル基で
ある。
成分Cは、上記計算方法で求めた240〜500Å3の体積
と、0.680〜0.800A.U.の酸素原子の電子密度を持つもの
であるが、特に240〜350Å3の体積と0.685〜0.700A.U.
の該電子密度をもつものが望ましい。
上記のような体積と電子密度を満たす成分Cの具体例
を、化学式にて以下に例示する。式において、Me:CH3,E
t:C2H5,Pr:C3H7,Bu:C4H9,Pe:C5H11,He:C6H13をそれぞれ
示す。
〔(n-Pr)(Me)CH〕2Si(OEt)2,(t-Pe)2Si(OEt)2,〔(t-B
u)CH22Si(OEt)2,〔(Et)(Me)CH・CH22Si(OEt)2,(n
-He)2Si(OEt)2,〔(Et)(Me)2C・CH22Si(OEt)2,〔(t-B
u)(CH2)22Si(OEt)2;(n-Pe)Si(OEt)3,(t-Pe)Si(OEt)
3,(n−Pr)(Me)CH・Si(OEt)3,(t-Bu)CH2・Si(OE
t)3,(Et)(Me)CHCH2・Si(OEt)3,(n-He)Si(OEt)3,〔(E
t)(Me)2C・CH2・Si(OEt)3,(t、Bu)(CH2)2Si(OEt)3:CH2
=CH(CH2)3・Si(OEt)3,CH2=CH(CH2)4・Si(OEt)3,CH2
=CH(CH2)5・Si(OEt)3,CH2=CH(CH2)6・Si(OEt)3,(M
e)CH=CH(CH2)3・Si(OEt)3;〔CH2=CH(CH2)42Si(OE
t)2,等が挙げられる。
本発明で用いられる触媒は、成分A,成分B及び成分C
からなるが、それらの構成割合は、成分Bが成分A中の
チタン1グラム原子当り1〜2,000グラムモル、望まし
くは20〜500グラムモル、成分Cが成分B1モルに対して
0.001〜10モル、望ましくは0.01〜1.0モルとなるように
用いられる。
α−オレフィンの重合 本発明は、上記の触媒を用いてα−オレフィンを重合
し、ポリα−オレフィンを製造するものである。α−オ
レフィンとしては炭素数3〜10個のものであり、その具
体例としてプロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4
−メチル−1−ペンテン等が挙げられる。重合は、α−
オレフィンの単独重合の他、α−オレフィンとエチレン
若しくは他のα−オレフィンとのランダム共重合も含
む。
重合反応は、気相、液相のいずれでもよく、液相で重
合させる場合は、ノルマルブタン、イソブタン、ノルマ
ルペンタン、イソペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オク
タン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン
等の不活性炭化水素中及び液状モノマー中で行うことが
できる。重合温度は、通常−80℃〜+150℃、好ましく
は40〜120℃の範囲である。重合圧力は、例えば1〜60
気圧でよい。
又、共重合においてα−オレフィンに共重合させる他
のオレフィンの量は、α−オレフィンに対して通常30重
量%迄、特に0.3〜15重量%の範囲で選ばれる。重合反
応は、連続又はバッチ式反応で行い、その条件は通常用
いられる条件でよい。又、重合反応は一段で行ってもよ
く、二段以上で行ってもよい。
本発明は、特にメルトフローレート(MFR)が50g/10
分以上のポリα−オレフィンの製造に適しており、MFR
は公知の分子量調節剤、特に水素により調整することが
できる。
発明の効果 本発明は、特にMFRが50g/10分以上、望ましくは70g/1
0分以上、更に望ましくは100g/10分以上の高MFRのポリ
α−オレフィンの製造において、分子量調節剤としての
水素を多量に用いても熱ヘプタン不溶分(HI)が96%以
上の高立体規則性を維持したまま、高収率でポリα−オ
レフィンを製造することができる。しかも、本発明で用
いられるシラン化合物は、芳香族基を有しないにもかか
わらず、芳香族基を有するシラン化合物を用いた場合と
同等或いはそれ以上の触媒性能を示す。
実施例 本発明を実施例及び比較例により具体的に説明する。
なお、例におけるパーセント(%)は特に断らない限り
重量による。
ポリマー中の結晶性ポリマーの割合を示すヘプタン不
溶分(以下HIと略称する。)は、改良型ソックスレー抽
出器で沸騰n−ヘプタンにより6時間抽出した場合の残
量である。MFRの測定は、ASTM−D 1238に従った。
実施例1 成分Aの調製 還流冷却器をつけた1の反応容器に、窒素ガス雰囲
気下、チップ状の金属マグネシウム(純度99.5%、平均
粒径1.6mm)8.3g及びn−ヘキサン250mlを入れ、68℃で
1時間攪拌後、金属マグネシウムを取出し、65℃で減圧
乾燥するという方法で予備活性化した金属マグネシウム
を得た。
次に、この金属マグネシウムに、n−ブチルエーテル
140ml及びn−ブチルマグネシウムクロリドのn−ブチ
ルエーテル溶液(1.75モル/l)を0.5ml加えた懸濁液を5
5℃に保ち、更にn−ブチルエーテル50mlにn−ブチル
クロライド38.5mlを溶解した溶液を50分間で滴下した。
攪拌下70℃で4時間反応を行った後、反応液を25℃に保
持した。
次いで、この反応液にHC(OC2H5)3 55.7mlを1時間で
滴下した。滴下終了後、60℃で15分間反応を行い、反応
生成固体をn−ヘキサン各300mlで6回洗浄し、室温で
1時間減圧乾燥し、マグネシウムを19.0%、塩素を28.9
%を含むマグネシウム含有固体31.6gを回収した。
還流冷却器、攪拌機及び滴下ロートを取付けた300ml
の反応容器に、窒素ガス雰囲気下マグネシウム含有固体
6.3g及びn−ヘプタン50mlを入れ懸濁液とし、室温で攪
拌しながら2,2,2−トリクロルエタノール20ml(0.02ミ
リモル)とn−ヘプタン11mlの混合溶液を滴下ロートか
ら30分間で滴下し、更に80℃で1時間攪拌した。得られ
た固体を濾別し、室温のn−ヘキサン各100mlで4回洗
浄し、更にトルエン各100mlで2回洗浄して固体成分を
得た。
上記の固体成分にトルエン40mlを加え、更に四塩化チ
タン/トルエンの体積比が3/2になるように四塩化チタ
ンを加えて90℃に昇温した。攪拌下、フタル酸ジn−ブ
チル2mlとトルエン5mlの混合溶液を5分間で滴下した
後、120℃で2時間攪拌した。得られた固体状物質を90
℃で濾別し、トルエン各100mlで2回、90℃で洗浄し
た。更に、新たに四塩化チタン/トルエンの体積比が3/
2になるように四塩化チタンを加え、120℃で2時間攪拌
した。得られた固体状物質を110℃で濾別し、室温の各1
00mlのn−ヘキサンにて7回洗浄して成分A5.5gを得
た。
プロピレンの重合 攪拌機を取付けた1.5lのステンレス製をオートクレー
ブに、窒素ガス雰囲気下、上記で得られた成分A9.7mg、
n−ヘプタン1中に0.8モルのトリエチルアルミニウ
ム(以下TEALと称する。)を含む溶液4ml及びn−ヘプ
タン1中に0.08モルのt−アミルトリエトキシシラン
を含む溶液1mlを混合し5分間保持したものを入れた。
次いで、分子量制御剤としての水素ガス2.0l及び液体プ
ロピレン1を圧入した後、反応系を70℃に昇温して、
1時間プロピレンの重合を行った。重合終了後、未反応
のプロピレンをパージし、HI 97.2%の白色のポリプロ
ピレン粉末を得た。触媒の重合活性(Rc)は25.3kg/g・
成分A・時間であった。ポリマーのMFRは75.9g/10分で
あった。
又、t−アミルトリエトキシシランの体積及びそのエ
トキシ基の酸素原子の電子密度を前記に従い計算し、そ
の結果を第1表に示した。
更に、水素の使用量を第1表に示す通りに変化させた
以外は、上記と同様にしてプロピレンの重合を行い、そ
れらの結果を第1表を示した。
実施例2〜8 t−アミルトリエトキシシランの代りに第1表に示す
シラン化合物を用い、かつ水素の使用量を第1表に通り
にした以外は、実施例1と同様にしてプロピレンの重合
を行い、それらの結果を第1表に示した。又、それら化
合物の体積及び該電子密度を計算し、その結果を第1表
に示した。
比較例1〜7 シラン化合物として第2表に示す化合物を用い、かつ
水素使用量を第2表の通りにした以外は、実施例1と同
様にしてプロピレンの重合を行い、それらの結果を第2
表に示した。、又、それら化合物の体積及び該電子密度
の計算値は第2表に示す通りである。
参考例1〜5 シラン化合物として第3表に示す芳香族基含有化合物
を用い、かつ水素使用量を第3表の通りにした以外は、
実施例1と同様にしてプロピレンの重合を行い、それら
の結果を第3表に示した。又、それら化合物の体積及び
該電子密度の計算値は第3表に示す通りである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の方法を示すフローチャート図であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古橋 裕之 埼玉県入間郡大井町西鶴ケ岡1丁目3番 1号 東燃株式会社総合研究所内 (72)発明者 村田 昌英 埼玉県入間郡大井町西鶴ケ岡1丁目3番 1号 東燃株式会社総合研究所内 (72)発明者 植木 聰 埼玉県入間郡大井町西鶴ケ岡1丁目3番 1号 東燃株式会社総合研究所内 (56)参考文献 特開 平2−229806(JP,A) 特開 平2−283703(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08F 4/60 - 4/70

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)マグネシウム、チタン、ハロゲン及
    び電子供与性化合物を必須成分とする固体触媒成分、 (B)一般式RnAlX3-n〔但し、Rはアルキル基又はアリ
    ール基、Xはハロゲン原子、アルコキシ基又は水素原子
    を示し、nは1≦n≦3の範囲の任意の数である。〕で
    表される有機アルミニウム化合物及び (C)一般式RnSi(OC2H5)4-n〔但し、Rは炭素数5〜10
    個の脂肪族炭化水素基、nは1又は2である。〕で表さ
    れ、量子化学計算で算出した体積が240〜500Å3、同じ
    くエトキシ基の酸素原子の電子密度が0.680〜0.800A.U.
    (アトミックユニット)のエトキシ基含有シラン化合物 とからなる触媒の存在下、α−オレフィンを重合するこ
    とからなるポリα−オレフィンの製造方法。
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