JP2768652B2 - 樹脂成形品 - Google Patents
樹脂成形品Info
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Description
無機フィラーを含有し、自動車のメーターケース等とし
て好適な、明度が高く、かつ遮光性に優れた樹脂成形品
に関する。
しての需要を中心に、明度が高くかつ遮光性に優れた樹
脂成形品が強く望まれている。従来、この要求を満足す
るために、ポリオレフィンに多量の酸化チタンを配合す
ることが行なわれているが、このような樹脂成形品は、
多量の酸化チタンを含むために比重が大きく、しかも成
形性が悪く、物性も悪いという欠点がある上、経済性の
点でも問題があった。
くつかの提案がなされている。例えば、特開昭60−6
0146号公報及び特開昭56−109235号公報に
は、ポリオレフィンに酸化チタンと共に特定の無機フィ
ラーを配合することが開示されている。
開示された技術は、前記欠点を解消する点で効果が不十
分で、酸化チタンの配合量を大幅に低減することができ
ない。本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、酸化
チタンの配合量を低減し、しかも明度を保持しつつ遮光
性を飛躍的に向上させた樹脂成形品を提供することを目
的とする。
に、本発明によれば、3〜25重量%の酸化チタンおよ
び3〜30重量%の板状無機フィラーを含有するポリオ
レフィン樹脂からなり、明度が90%以上で、遮光性が
4.71cd/m2以下であることを特徴とする樹脂成
形品が提供される。
0.6cd/m2以下であることを特徴とする樹脂成形
品が提供される。さらに、樹脂成形品として、メーター
ケースが提供される。
明する。まず、各成分について詳述する。 ポリオレフィン ポリオレフィンとしては、特に限られないが、エチレ
ン,プロピレン,ブチレン等のα−オレフィンの単独重
合体,α−オレフィンと他のα−オレフィンとの共重合
体,ブロック共重合体等を使用することができる。これ
らの中では、プロピレン単独重合体又は結晶性エチレン
−プロピレン共重合体、特にプロピレン単独重合体が好
ましい。なかでも、MI(メルトインデックス)が10
g/10分以上、特に15〜60g/10分のプロピレ
ン単独重合体又は結晶性エチレン−プロピレン共重合体
が好ましい。ポリオレフィンの含有量は、後述する酸
化チタンと板状無機フィラー含有量の残余であるから
通常、ポリオレフィン、後述する酸化チタン、およ
び板状無機フィラーの各成分の合計量の60〜94重
量%、好ましくは75〜90重量%である。60重量%
未満では成形性が不良となり、かつ得られる成形品の衝
撃強度が低くなる場合があり、94重量%を超えると遮
光性が不良となる。
いずれのものでも使用できる。また、ルチル形,アナタ
ーゼ形のいずれでもよいが、塩素法で得られたルチル形
のものが特に好ましい。酸化チタンの含有量は、前記
〜成分の合計量の3〜25重量%、好ましくは4〜2
0重量%である。3重量%未満では得られる成形品の遮
光性が悪くなり、25重量%を超えると比重が大きくな
ると共に、衝撃強度が低下し、しかも経済的でなくな
る。
ものを指すが、アスペクト比(フレークの平均直径/平
均厚み)が3以上であるものが好適である。板状無機フ
ィラーとしては、特に限られないが、タルク,マイカ,
セリサイト及びクレーから選ばれる1種類以上を好まし
く使用でき、特にタルク,マイカが好適である。板状無
機フィラーの含有量は、前記〜成分の合計量の3〜
30重量%、好ましくは5〜25重量%である。3重量
%未満では得られる成形品の遮光性の改良効果及び剛性
の改良効果がいずれも少なく、30重量%を超えると、
成形性が悪くなるとともに、比重が大きくなり、かつ衝
撃強度が低下する。
ーボンブラックを添加することにより得ることもでき
る。このようなカーボンブラックとしては、その種類に
限定はなく、例えばチャンネルブラック,ファーネスブ
ラック,サーマルブラック,アセチレンブラック等のい
ずれのものでも使用することができる。カーボンブラッ
クの添加量は、〜成分の合計量の5〜150ppm
(重量ppm)、好ましくは10〜100ppmであ
る。5ppm未満では、得られる成形品の遮光性の改良
効果が少なく、150ppmを超えると明度が低下する
と共に、酸化チタンが少ないときには色相が白色ではな
くてグレーになることがある。本発明の成形品の製法に
限定はなく、まず、樹脂組成物として、二軸混練機など
の通常の混練機を用いて製造し、次いで、例えば射出成
形法によりメーターケースなどの成形品を製造すること
ができる。この場合、本発明の成形品には酸化防止剤、
耐候剤、離型剤、帯電防止剤等の各種添加剤を必要に応
じて添加することができる。
的に示すが、本発明は下記実施例に限定されるものでは
ない。実施例1 MIが20g/10分のプロピレン単独重合体75重量
%、酸化チタン7重量%及びタルク18重量%をドライ
ブレンドした後、二軸混練機(2FCM:神戸製鋼社
製)を用いて温度200℃で混練しペレットを得た。得
られたペレットを80℃で3時間乾燥した後、射出成形
により目的とする成形品を得、かつ試験片を作成し、そ
の遮光性及び明度を測定した。
なわち、図中1は上部に筒状の試料固定部2を有する試
料ホルダ、3は上記試料固定部2にボルト4,4によっ
て固定された板状の試料、5は試料固定部2の基端部に
取り付けられた光源、6は試料固定部の先端開口部に対
向して配設された輝度計である。なお、上記試料固定部
2の内面は、試料固定箇所から基端側(図中Xで示す箇
所)は白色艶有塗装がなされ、試料固定箇所から先端側
(図中Yで示す箇所)は黒色艶消塗装がなされている。
本装置においては、光源5から試料3に光を照射し、試
料を透過した光の輝度を輝度計6で測定することによ
り、試料3の遮光性を調べた。この場合、輝度が低いほ
ど遮光性が良好である。
は東京光学機械社製TOPCON色彩輝度計BM−5を
用い、光源5としては12v,3.4Wの電球を用い、
測定光源電圧は12Vとした。また、試料3のサイズは
幅50mm×50mm、厚み1mmとし、光源5から試
料3までの距離は約14mm、試料3から輝度計6まで
の距離は約200mm、試料固定部2の内径は約20m
m、試料3から試料固定部2の開口部までの距離は約1
8mmとした。結果を図1に示す。
ン、タルクに加えてカーボンブラックを10ppm配合
した以外は、実施例1と同様にして試験片を作成し、同
様の測定を行なった。結果を図1に示す。実施例3 実施例2において、カーボンブラックを20ppmにし
た以外は、実施例2と同様に行なった。結果を図1に示
す。実施例4 実施例2において、カーボンブラックを30ppmにし
た以外は、実施例2と同様に行なった。結果を図1に示
す。
た以外は、実施例2と同様に行なった。結果を図1に示
す。実施例6 実施例2において、カーボンブラックを50ppmにし
た以外は、実施例2と同様に行なった。結果を図1に示
す。実施例7 実施例2において、カーボンブラックを60ppmにし
た以外は、実施例2と同様に行なった。図1の結果よ
り、微量のカーボンブラックを添加することにより、遮
光性が向上することがわかる。
した後、二軸混練機(2FCM:神戸製鋼社製)で20
0℃にて混練し、目的とする樹脂組成物のペレットを得
た。得られたペレットを乾燥した後、射出成形を行なっ
て試験片を作成し、下記の遮光性、明度、色相、曲げ弾
性率、IZOD衝撃強さの測定をそれぞれ行なった。な
お、表1に示すPP−AはMIが20g/10分のプロ
ピレン単独重合体、PP−BはMIが30g/10分で
エチレン含有量が5重量%のエチレン−プロピレン共重
合体である。
た。 明度:遮光性の測定で用いた試料と同様の試料を用い、
色差計(MS2020プラス:Macbth社製)に
て、CIE−1976のD65光源によって測定を行な
った。明度は、Lab表示のLで示した。 色相:遮光性の測定で用いた試料と同様の試料を用い、
D65の標準光源下で目視により判断した。 曲げ弾性率:JIS K7203に準拠して測定した。 IZOD衝撃強さ:JIS K7111に準拠してノッ
チ無しで測定した。
しなくとも十分な遮光性が得られるものの(実施例11
参照)、カーボンブラックを微量添加することで飛躍的
に遮光性が向上することが判明した(実施例8と実施例
11との比較)。また、カーボンブラックの添加量が多
すぎると明度が低下し、色相がグレーとなることがわか
る(実施例8と比較例1との比較)。また、酸化チタン
の量が少ないと遮光性が悪くなり、かつ色相がグレーと
なることがわかる(実施例8と比較例2との比較)。ま
た、曲げ弾性率の値から板状フィラーの量が少ないと剛
性が著しく低下することがわかる(実施例8と比較例3
との比較)。さらに、IZOD衝撃強さの値から、板状
フィラーの量が多いと衝撃強度が著しく低下することが
わかる(実施例9と比較例4との比較)。
品は、少ない酸化チタンの添加で明度を保持しつつ遮光
性が飛躍的に向上したもので、剛性、衝撃強さなどの物
性、比重、経済性等の点でも優れた特性を有し、自動車
のメーターケース等として好適に使用できるものであ
る。
示すグラフである。
図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 3〜25重量%の酸化チタンおよび3〜
30重量%の板状無機フィラーを含有するポリオレフィ
ン樹脂からなり、明度が90%以上で、遮光性が4.7
1cd/m2以下であることを特徴とする樹脂成形品。 - 【請求項2】 前記遮光性が、0.6cd/m2以下で
あることを特徴とする請求項1に記載の樹脂成形品。 - 【請求項3】 前記樹脂成形品が、メーターケースであ
ることを特徴とする請求項1又は2記載の樹脂成形品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7280283A JP2768652B2 (ja) | 1995-10-27 | 1995-10-27 | 樹脂成形品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7280283A JP2768652B2 (ja) | 1995-10-27 | 1995-10-27 | 樹脂成形品 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3072135A Division JP2500081B2 (ja) | 1991-03-13 | 1991-03-13 | ポリオレフィン樹脂組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08208894A JPH08208894A (ja) | 1996-08-13 |
JP2768652B2 true JP2768652B2 (ja) | 1998-06-25 |
Family
ID=17622836
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7280283A Expired - Fee Related JP2768652B2 (ja) | 1995-10-27 | 1995-10-27 | 樹脂成形品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2768652B2 (ja) |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2989681B2 (ja) * | 1991-03-14 | 1999-12-13 | 花王株式会社 | ポリエステル樹脂組成物及びポリエステル繊維 |
-
1995
- 1995-10-27 JP JP7280283A patent/JP2768652B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08208894A (ja) | 1996-08-13 |
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