JP2766276B2 - 書き替え可能な相変化型光メモリ媒体 - Google Patents

書き替え可能な相変化型光メモリ媒体

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JP2766276B2 JP63253346A JP25334688A JP2766276B2 JP 2766276 B2 JP2766276 B2 JP 2766276B2 JP 63253346 A JP63253346 A JP 63253346A JP 25334688 A JP25334688 A JP 25334688A JP 2766276 B2 JP2766276 B2 JP 2766276B2
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  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、書き替え可能な相変化型光メモリ媒体にか
かり、特に、記録された情報の消去時間が短く、かつ、
記録状態が安定であるものに関する。
[従来の技術] 書き替え可能な相変化型光メモリ媒体は、一定の組成
を有するガラス材が非晶質状態にあるときよりも結晶質
状態にあるときのほうが光に対する反射率が大きく、か
つ、光エネルギーを印加することにより非晶質状態と結
晶質状態との相変化を可逆的におこなわせることができ
るという性質を示すことを利用し、これを、例えば、基
板に薄膜状に形成する(以下、これを記録膜という)こ
とにより、反射率の小さい非晶質状態にある部分をON情
報が記録された部分とし、反射率の大きい結晶状態にあ
る部分をOFF情報が記録された部分(あるいは、情報が
記録されていない部分)とすることで一定の情報を記録
し、あるいは、記録されている情報を消去して新たな情
報を記録するという作用をなすいわゆる書き替え可能な
相変化型光メモリ素子(以下、メモリ素子という)を構
成するために用いられる素材である。
この書き替え可能な相変化型光メモリ媒体で構成され
た前記記録膜に第一に要求されるのは、 (a)前記非晶質状態における反射率と結晶質状態にお
ける反射率との差が十分に大きいことである。すなわ
ち、通常、実用的には変調度(=コントラスト比=非晶
質状態における反射率と結晶質状態における反射率との
差÷結晶質状態における反射率×100%)が20%以上で
あることが必要とされる。
次に、前記記録膜を有するメモリ素子が書き替え可能
なメモリ素子として実用に供するためには、 (b)一定の情報を記録し、それを消去して新たな情報
を記録するという操作を繰り返し行なっても所期の製造
を保持できるものでなければならず、実用的には、この
繰り返し可能概数が106以上であることが必要とされ
る。
さらに、メモリ素子としては、 (c)一定の情報を記録したままで長期間の保存に耐え
るものでなければならず、実用的には、通常の保存条件
で10年以上の保存に耐えるものであることが必要とされ
る。換言すると、情報が記録された非晶質状態が、例え
ば、室温で10年間安定に維持できることが必要とされ
る。これはガラス材の物性面からみると熱的安定性とい
うことになるが、この熱的安定性は非晶質化温度(Tx)
と結晶化・活性化エネルギー(E)で決まり、前記程度
の安定性を得るためには、Tx=120℃以上、E=2.0eV以
上であることが必要とされる。
ところで、一般に、前記メモリ素子に情報を記録する
ときは、レーザ光を約1μmφに集光して前記薄膜状に
形成された記録膜に照射して該部分を溶融し、急冷して
非晶質状態にすることで行なわれる。また、記録された
情報を消去するときは、レーザー光の出力を前記記録時
よりも小さくして前記記録膜に照射し、該記録膜の融点
よりも低温で、かつ、ガラス転移点よりも高い温度に加
熱するとともに、その照射時間を前記記録時よりも長く
することにより結晶質状態にすることで行なわれる。
すなわち、このような相変化型光メモリ素子にあって
は、記録時におけるレーザ光の照射時間は十分に短時間
にすることができるが、消去時におけるレーザ光の照射
時間は、記録膜が有効に結晶化されるまでに一定以上の
時間を有することから比較的長い時間が必要である。
この記録あるいは、消去に要する時間の長短は、この
種の相変化型光メモリ素子の性能を決める極めて重要な
因子の一つであり、消去に要する時間が長いとそれだけ
性能が落ちることになるので、この消去時間をできるだ
け短くすることが要請される。例えば、消去時間として
数μsec以上必要であった従来のものでは、1μmφ中
に集光される記録専用のレーザ装置と、一つの部分に照
射される時間を長くするためのビームを長楕円状にした
消去専用のレーザ装置(例えば、半導体レーザ装置が用
いられる)との2つのレーザ装置が必要であった。しか
し、消去時間を、例えば0.2μsec以下にすることができ
れは、これら記録・消去を1つのレーザ装置で行なうこ
とができるようになり、光ヘッドの軽量・小形化、アク
セスタイムの短縮化等も可能となる。
このように、前記記録膜の素材としての書き替え可能
な相変化型光メモリ媒体は、さらに、 (d)消去時間を短くできるもの、換言すると、結晶化
時間の短いものであることも要請される。
以上のような、条件(a、b、c、d)を満たすべ
く、従来から種々の組成の書き替え可能な相変化型光メ
モリ媒体の開発が試みられており、 例えば (イ)前田佳均らによって、三元化合物であるIn3SbTe2
が、結晶として析出する組成において0.05μsecの高速
消去が可能であることが報告されている(昭和62年電子
通信学会半導体材料部門全国大会講演論文集・分冊1−
39参照)。
また、そのほかにも、 (ロ)QxSbyTez(但し、QはIn又はGa、x=34〜44原子
%、y=51〜62原子%、z=2〜9原子%とする)(特
開昭62−241145号公報参照)の組成を有するもの、 あるいは、 (ハ)In50Sb40Te10という組成を有するもの(SPIE、Vo
L529、1985年、P51〜54参照)、 さらには、 (ニ)(In1-xSbx1-yMy(但し、Mの中にはTe、Seが
含まれているとともに、55重量%≦x≦80重量%、0重
量%≦y≦20重量%とする)(特開昭60−177446号公報
参照)という組成を有するもの等が提案されている。
[発明が解決しようとする課題] ところが、前記各従来例は、前記書き替え可能な相変
化型光メモリ媒体として要請される条件(a、b、c、
d)の一部の条件は満たすものの、これら条件を全て満
たすことはできないものであった。例えば、前記従来例
(イ)のIn3SbTe2にあっては、前記条件(a)である変
調度が5.0%であり、実用上必要とされる20%には、は
るかに及ばない。
また、前記従来例(ロ)のQxSbyTezにあっては、前記
条件(c)である繰り返し回数が103回以下であり、実
用上要とされる106回以上ははるかに及ばない。
本発明の目的は、上述の欠点を除去した書き替え可能
な相変化型光メモリ媒体を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明は、上述の課題を解決するためになされたもの
であり、本発明に係る書き替え可能な相変化型光メモリ
媒体は、 (1)所定のエネルギーを加えることによって非晶質状
態と結晶質状態との間の相変化を化学的に行なわせるこ
とができる記録層を有する書き替え可能な相変化型光メ
モリ媒体において、 前記記録層を、In−Sb−Te系の物質、又は、該In−Sb
−Te系物質のTeの一部をSeで置換したIn−Sb−Te−Se系
物質であって、 一般式 (In)(Sb)(M) …(1) (但し、式中、 Inの割合を示すaは4〜28原子%であり、 Sbの割合を示すbは17〜44原子%であり、 MはTe又はTe+Seであり、 Mの割合を示すcは46〜63原子%であり、 M=Te+Seのとき、TeとSeの含量に対するSeの原子
比は0.35原子%以下である。) で表される組成を有し、かつ、結晶質状態における結晶
形がヘキサゴナルである物質で構成したことを特徴とす
る構成、 (2)所定のエネルギーを加えることによって非晶質状
態と結晶質状態との間の相変化を可逆的に行なわせるこ
とができる記録層を有する書き替え可能な相変化型光メ
モリ媒体において、 前記記録層を、In−Sb−Te系の物質、又は、該In−Sb
−Te系物質のTeの一部をSeで置換したIn−Sb−Te−Se系
物質であって、 三角組成図の三角形の各頂点にそれぞれ (In)、(Sb)、(Te又はTe+Se)をとったとき、この
三角組成図上で、一般式 (InTe)(Sb2Te3-ySey1-x …(II) (但し、x=0.2〜0.7、y=0〜1.2とする) で表される物質を示す直線から2原子%以内の組成領域
内にある組成を有する物質で構成したことを特徴とする
構成、 (3)構成2の書き替え可能な相変化型光メモリ媒体に
おいて、 前記記録層を構成する物質がさらに結晶質状態におけ
る結晶形がヘキサゴナルであることを特徴と構成、 (4)構成1ないし3のいずれかの書き替え可能な相変
化型光メモリ媒体において、 前記記録層を構成する物質を、前記構成1ないし3の
いずれかにおける記録層を構成する1gにつきZr、Mo、Ir
又はPtを0.02〜0.18g加えた物質によって構成したこと
を特徴とする構成、 (5)所定のエネルギーを加えることによって非晶質状
態と結晶質状態との間の相変化を可逆的に行なわせるこ
とができる記録層を有する書き替え可能な相変化型光メ
モリ媒体において、 前記記録層を、In−Sb−Te系の物質、又は、該In−Sb
−Te系物質のTeの一部をSeで置換したIn−Sb−Te−Se系
物質であって、 一般式 (In)(Sb)(M) ……(I) (但し、式中、 Inの割合を示すaは4〜28原子%であり、 Sbの割合を示すbは17〜44原子%であり、 MはTe又はTe+Seであり、 Mの割合を示すcは46〜63原子%であり、 M=Te+Seのとき、TeとSeの含量に対するSeの原子
比は0.35原子%以下である。) で表される組成を有し、かつ、前記記録層を構成する物
質1gにつきZr、Mo、Ir又はPtを0.02〜0.18g加えた物質
によって構成したことを特徴とする構成とした。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の書き替え可能な相変化型光メモリ媒体におい
て、記録層を構成する材料は、前記の一般式(I)
{(In)(Sb)(M)}より明らかなように、In
−Sb−Teの三元合金又はIn−Sb−Te−Seの四元合金から
なるものであり、これらの合金において、それぞれの金
属元素の割合は下記の如く限定される。
Inの量(a)=4〜28原子% Sbの量(b)=17〜44原子% M(Te又はTe+Se)の(c)=46〜63原子% ここに、Inの量(a)を4〜28原子%に限定した理由
は、4原子%未満又は28原子%を越えると消去時間が0.
2μsecより長くなるからである。
また、Sbの量(b)を17〜44原子%に限定した理由
は、17原子%未満又は44原子%を越えると消去時間が0.
2μsecより長くなるからである。
さらに、M(Te又はTe+Se)の量(c)を46〜63原子
%に限定した理由は、46原子%未満又は63原子%を越え
ると消去時間が0.2μsecより長くなるからである。
また、MがTe+Seの場合、TeとSeの合量に対するSeの
原子比は0.35以下合に限定される。その理由は、0.35を
越えると、コントラスト比が20%未満となるからであ
る。
さらに、三角組成図で、前記一般式(II) (InTe)(Sb2Te3-ySey1-x (但し、x=0.2〜0.7、y=0〜1.2とする) で表わされる物質を示す直線から2原子%以内にある組
成を有するIn−Sb−Teの三元合金又はIn−Sb−Te−Seの
四元合金からなる材料が、前記条件(d)である消去時
間が0.2μsec以下と短く、かつ、その他の条件(a、
b、c)も十分に満足すること、及び、上記材料に、該
材料1gにつきZr、Mo、Ir又はPtを0.02〜0.18g加えた材
料は、Zr、Mo、Ir、Ptが核化剤として働き、結晶化速度
を速くするだけでなく結晶化時に析出する結晶の粒径を
小さくそろえる作用をするので、記録の消し残りの問題
が解消し、コントラスト比の低下を防止することができ
る。
[作用] 本発明の光メモリ媒体において、前記一般式(I)で
表わされる組成の材料からなる材料又は、 一般式 (InTe)(Sb2Te3-ySey1-x …(II) で表わされる組成からなる材料は、例えば、InSb4Te7
InSb2Te4、In2Sb2Te5等の組成を有すると推定される結
晶質状態の物質と非晶質状態の物質とが共存し、これが
ため、記録・消去の相変化において分相を伴わず、その
結果、消去時間が極めて短くてすみ(0.2μsec以下)、
また、X線回折法による観測によればこれら結晶の結晶
形が全てヘキサゴナル(hexagonal)であることが確認
され、これがため、反射率が高いこと(変調度20%以
上)、さらには、前記組成の材料は結晶化温度Tx≧120
℃でかつ結晶化エネルギーE≧2.0eVであって極めて安
定性に富むこと(繰り返し回数;106以上)が確認されて
いる。また、種々の実験の結果、前記一般式(i)及び
三角組成図における、前記一般式(II)で表わされる組
成の物質を示す直線から2原子%以内愛の組成領域内に
ある組成を有する物質は、互いにほぼ同じ特性を示すこ
とが確認されている。
そして、前記組成の材料に、該材料1gにつきZr、Mo、
Ir又はPtを0.02〜0.18g加えた組成を有するガラス材は
消去時間がさらに短いとともに他の特性は前記Zr等を加
えない場合とほぼ同じであることが確認されている。
[実施例] 以下、本発明を実施例によりさらに説明するが、本発
明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1 基板として、ガラス基板を用い、この基板上に通常の
スパッタリング法によりSiO2を2000オングストロームの
厚さにスパッタした。
次にスパッタターゲットとして、式 In26Sb25Te49 (式中の数字は原子%を示す) で表わされる組成の合金ターゲットを用い、これを高周
波マグネトロン型スパッタ装置内の所定位置に取り付
け、2×10-6Torr以下の真空度で、Arガスを0.005Torr
の分圧となるように導入し、30W以下の高周波電力を印
加することにより800オングストロームの厚さに成膜
し、しかる後、通常のスパッタリング法により、SiO2
3000オングストロームの厚さに形成した。
次に、こうして作成した記録膜の初期化について説明
する。
上述のようにしてスパッタによって形成した膜はその
ままでは(すなわち、“as−depo"のままでは)、非晶
質と結晶質の中間の状態になっているのでが普通であ
る。これは、スパッタ時の電子衝撃の影響でアモルファ
ス状態が結晶質のほうに移る中間状態で膜が形成されて
しまうためと考えられる。このような状態は、いわば雑
音(ノイズ)が記録されている状態であるから、これ
を、何も記録されていない状態にしておかないと、一定
の意味のある情報を記録することができない。この何も
記録されていない状態にすることを初期化という。
この初期化は、要するに、前記中間状態にある記録膜
を結晶質状態にすればよいのであるが、それは、以下の
ようにして行なう。
まず、前記記録膜に半導体レーザパルスを照射してこ
れを溶融・急冷し、非晶質化することによって前記中間
状態を解消し、しかる後、これを弱い光で加熱するか、
あるいは、真空中で加熱することによって結晶化する。
結晶化されているか否かの確認は、再生レーザパルスの
反射光を測定することで容易にできる。
こうして形成した記録膜の物性は下記の通り、全ての
物性において満足すべきものであった。
コントラスト比 20%以上 繰り返し回数106回以上 結晶化温度(Tx) 130℃ 結晶化の活性化エネルギー(E) 2.0eV 消去時間 0.2μsec (別表−1参照) なお、上述の各種物性の測定方法は下記の通りであ
る。
コントラスト比…非晶質状態における反射率(Ra)と結
晶化状態における反射率(Rc)とを測定し、下記式によ
り求めた。
コントラスト比(%)=(Rc−Ra)/Rc×100 繰り返し回数…記録した後、その反射率(Ra)を測定し
次に、消去した後、その反射率(Rc)を測定する。これ
を繰り返し、コントラスト比が15%に低下するまでの回
数をもって繰り返し回数とした。
結晶化温度(Tx)…理学電機(株)製の高感度示差走査
熱量計DSC8240Bにより測定した(昇温度速度10℃/mi
n)。
結晶化の活性化エネルギー(E)…5、10及び20℃/min
の3種類の昇温度速度を用いて結晶化温度を求め、キッ
シンジャープロットにより算出した。
消去時間…8mwの出力を有するレーザビームの前記記録
膜に照射し、溶融・急冷して非晶質化した後、これにパ
ルス幅を0.05μsecづつ順次増加させた結晶化(消去)
レーザパレスを照射して各部分を次々と結晶化させる。
こうして結晶化処理を終わったら、次にこの結晶化処理
を施した部分に0.5mw、1μsecの再生用レーザパルスを
順次照射していき、その反射光における反射光を測定す
る。反射光の強度が飽和する部分における前記結晶化レ
ーザパレスのパレス幅を求めれば(前記結晶化レーザの
照射位置と再生用レーザの照射位置とを対応ずけておく
ことにより求めることができる)、それがすなわちこの
条件下での求めるべき消去時間である。
このような測定をレーザ出力を変えて種々行ない、各
条件下における時間消去を求め、こうして求めた消去時
間のうち最少のものをこの記録膜の消去時間とした。
実施例2〜6 IN、Sb、Te及びSeを本発明の限定範囲内で別表−1に
示したように種々変動させた以外は実施例1と同様にし
て光メモリ媒体を得た。得られた実施例2〜6の光メモ
リ媒体は、その各種物性値を別表−1に示したように、
実施例1のメモリ媒体と同等のすぐれた性能を有してい
た。
実施例7〜22 核化材として所定量のZr、Mo、Ir及びPtをそれぞれ加
えた以外は実施例1〜6と同様にして光メモリ媒体を得
た。
得られた実施例7〜22の光メモリ媒体は、その各種物
性値を別表−1に示したように、いずれも消去時間が0.
15μsecと実施例1〜6の光メモリ媒体に比べてすぐれ
ていた。
実施例23〜28 第1図に示す三角組成図における点Sb2 Te3とInTeと
を結ぶ直線は、前記請求項(2)に記載の発明の書き替
え可能な相変化型光メモリ媒体での組成を示すものであ
る。
ここで、三角組成図とは、正三角形の各辺と各々の辺
に対向する頂点とのなす距離を100%とし、前記三角形
内に表示される点と前記各辺とのなす距離で該辺と対向
する各頂点に表示される元素の組成%を示すことによ
り、前記各頂点に示される元素で構成される種々の組成
の物質を前記正三角形内にペロットされる点で表示する
ようにした図である。第1図の三角組成図は、前記各頂
点に(In)、(Sb)、(Te又はTe+Se)をとったもので
ある(「図解合金状態図読本」横山享著.昭和終55年2
月オーム社刊.170〜171頁参照)。
以下に、この図の読み方を簡単に説明する。
例えば、図における三角形の一辺である頂点(In)と
頂点(Te又はTe+Se)と結ぶ直線上における点(InTe)
(前記各頂点を結ぶ直線の中点でもある)を考える。
いま、各辺を以下のように定義する。
第1の辺…頂点(In)と頂点(Te又はTe+Se)とを結ぶ
直線 第2の辺…頂点(In)と頂点(Sb)とを結ぶ直線 第3の辺…頂点(Te又はTe+Se)と頂点(Sb)とを結ぶ
直線 そうすると、前記点(InTe)で表される物質の組成は
以下のようになる。
In…Inの組成は、前記点(InTe)と頂点(In)に対向す
る辺である第3の辺とのなす距離(%)で表される(た
だし、前記頂点(In)と該頂点(In)に対向する辺であ
る第3の辺となす距離を100とする)。この場合、前記
点(InTe)は前記第2の辺の中点であるから、前記頂点
(In)と該頂点(In)に対向する辺である第3の辺とな
す距離を100とした場合、前記点(InTe)と頂点(In)
に対向する辺である第3の辺どのなす距離は50となるか
ら、Inの組成は50%であるとよむことができる。
Te又はTe+Se…Te又はTe+Seの組成は前記点(InTe)と
頂点(Te又はTe+Se)に対向する辺である第2の辺との
なす距離(%)で表される(ただし、前記頂点(Te又は
Te+Se)と該頂点(Te又はTe+Se)に対向する辺である
第2の辺とのなす距離を100とする)。この場合も前記
(In)の場合と同様に、50%と読むことができる。
Sb…Sbの組成は、前記点(InTe)と頂点(Sb)に対向す
る辺である第1の辺とのなす距離(%)で表される(た
だし、前記頂点(Sb)と該頂点(Sb)に対向する辺であ
る第1の辺とのなす距離100とする)。この場合は、前
記点(InTe)と頂点(Sb)に対向する辺である第1の辺
とのなす距離は0であるから、Sbの組成は0%であると
読むことができる。
すなわち、前記点(InTe)が表される物質は、Inが50
%、Te又はTe+Seが50%、Sbが0%の組成を有する物質
であると読むことができる。
なお、第1図において、三角形の各辺に表示してある
数字は、以下の意味を持つ。
すなわち、例えば、前記頂点(Te又はTe+Se)と頂点
(In)とを結ぶ直線(前記第1の辺)上における数字
は、前記頂点(Te又はTe+Se)から頂点(In)までの距
離を100とした場合に、前記頂点(Te又はTe+Se)から
前記数字で示される点までの距離を示したものであっ
て、これにより、この点を通り、前記第3の辺に平行な
直線を予定して、この直線上にある点で表される物質の
組成のうち、Inの組成がこの数値で示される組成である
ことを表している。すなわち、例えば、前記第1の辺上
における点(InTe)(表示されている数字は50である)
を通り、前記第3の辺に平行な直線上における点は、全
て、Inの組成が50%である物質を表すものである。同様
にして、前記第2の辺及び第3の辺に示された数字は、
それぞれSb及びTe又はTe+Seを組成しているものであ
る。
第1図中、符号A、B、C、D、Eで示される各点は
一般式、 (InTe)(Sb2Te3-ySey1-x …(II) において、y=0としたときの一般式、 (InTe)(Sb2Te31-x で、それぞれ、x=0.2、0.33、0.5、0.666、0.7とした
場合の物質の組成比を示す点であり、以下に、これら各
xの値における組成について前記実施例1と同様にして
光メモリ媒体を得た。得られた実施例23〜28の光メモリ
媒体は、その物性値を別表−1に示したように、実施例
1の光メモリ媒体と同等又はそれ以上のすぐれた性能を
有していた。
本発明者等の知見によれば、以上の結果が得られる理
由は、以下のようにであると推察される。
実施例23(点A(x=0.2)の場合) 本実施例の場合を前記一般式(I)にしたがって表す
と、In5Sb40Te55(原子%)となり、これを結晶化させ
るとInSb4Te7とSb2Te3の組成式で表わされる結晶の混合
したものが析出する。
InSb4Te7は、結晶質状態の物質と非晶質状態の物質と
が共存し、このため、記録・消去の相変化において分相
を伴わないので各原子の必要拡散距離が短くてすみ、そ
の結果、結晶化に要する時間、すなわち、消去時間が短
くてすむものと考えられる。
また、三元化合物そのものが結晶及び非晶質になり、
分相を伴わないので相変化が無理なく行なわれ、高い繰
り返し回数を保持できるものと考察される。
さらに、X線回折法による観測によれは、これら結晶
の結晶形が全てヘキサゴナル(hexagonal)であること
が確認されるが、このような結晶系では、Teが密充填に
なっている構造であるため屈折率が高く、これがため、
反射率が高いものと推察される。
また、Sb2Te3も結晶形がヘキサゴサルであるので、反
射率が高く、拡散に必要な時間も短く、したがって、結
晶化に要する時間が短時間ですむものと推察される。
実施例24(点B(x=0.333)の場合) 本実施例を一般式(I)にしたがって表すと、IN8.44
Sb33.34(原子%)となり、これを結晶化させると、InS
b4Te7で表される組成の結晶が析出するが、前記点Aの
場合と同じ理由により、同じ特性が得られるものと考え
られる。
実施例25(点C(x=0.5)の場合) 本実施例を一般式(I)にしたがって表すと、In
14.29Sb28.57Te57.14(原子%)となり、これを結晶化
させると、InSb2Te4の組成で表される結晶が析出する
が、前記点Aの場合とまったく同じ理由により、同じ特
性が得られるものと考えられる。
実施例26(点D(=0.666)の場合) 本実施例を一般式(I)にしたがって表すと、In
22.22Sb22.22Te55.56(原子%)となり、これを結晶化
させると、In2Sb2Te5で表される組成の結晶が析出する
が、前記点Aの場合と全く同じ理由により、同じ特性が
得られるものと考えられる。
実施例27(点Ex=0.7)の場合) 本実施例を一般式(I)にしたがって表すと、In
24.14Sb20.69Te55.17(原子%)となり、これを結晶化
させると、In2Sb2Te5で表される組成の結晶が析出する
が、前記点Aの場合とまったく同じ理由により、同じ特
性が得られるものと考えられる。
実施例28(x=0.4の場合) 本実施例を一般式(I)にしたがって表すと、In
10.53Sb31.58Te57.89(原子%)となり、これを結晶化
させると、x=0.333のときのInSb4Te7の結晶と、x=
0.5のときのInSb2Te4の結晶とが混合して析出する。
この場合、両者とも互いに類似した原子配列なので相
変化に伴って拡散しなければならない距離も短くてす
み、前記各店の場合と同様の特性が得られるものと考え
られる。なお、この組成の物質は前記第1図の三角組成
図において点Sb2Te3と点InTeとを結ぶ直線上における点
Bと点Cとの間に位置する点で示される。
実施例29〜32 次に、前記一般式(I)におけるTeを一部Seに置き換
えたものを、実施例1と同様にして光メモリ媒体を得た
場合の実施例29〜32について述べる。一般にSeはTeに容
易に置き換えることが可能である。そして、ある程度ま
での置換では結晶形は変わらない。
実施例29(x=0.5でy=0.5の場合)の場合、前記一
般式(I)にしたがってその組成を表すと、 In16.67Sb33.33Te41.67Se8.33(InSb2Te2.5Se0.5)(原
子%)となるが、析出結晶の結晶形はヘキサゴナルであ
った。また、Seは、Teより共有結合強度が大であるの
で、TeをSeに置き換えることで非晶質状態の結晶化温度
が上昇するという利点もある。但し、y=1.2を越すと
結晶形が変化してコントラスト比が減少するので、y=
1.2以下とする必要があった。
得られた実施例29〜32の光メモリ媒体は、その物性値
を別表−1に示したように、実施例23の光メモリ媒体と
同等のすぐれた性能を有していた。
一般に、非晶質状態のものが結晶化するのに結晶の核
となるものがあると早く結晶化することは知られてい
る。本発明物等はこの実施例に着目して種々実験究明し
た結果、前記一般式 (InTe)(Sb2Te3-ySey1-x …(II) で表される材料にあっては、Zr、Mo、Ir又はPtが有効な
核になり得ることをみいだすことができた。そして、こ
の場合、添加する量は、前記材料1gにつきZr等を0.02〜
0.18g加えることが適切であり、それより少ない場合
は、核として機能せず、また、多すぎると他の特性を変
える作用をなすことが確認されている。
そして、これら核物質の有効度合いの優劣は、Zr>Mo
>Ir>Ptであった。消去時間の短縮効果は、Zrの場合に
はZrを加えない場合の消去時間の1/2〜1/3(0.1μsec以
下)であった。
実施例33 実施例30の組成の合金ターゲットに、合金ターゲット
1gにつきZrを0.1g加えた合金ターゲットを作成し、実施
例1と同様にして光メモリ媒体を得た。得られた光メモ
リ媒体の消去時間は0.1μsec以下、結晶化温度(Tx)は
130℃であった。
実施例34〜35 実施例34〜35も前記実施例31と同様に各組成の合金1g
につき所定量のZr、Mo、Ir及びPtをそれぞれ加えて、実
施例1と同様にして光メモリ媒体を得た。
得られた実施例34〜35の光メモリ媒体はその各種物性
値を別表−1に示したように、いずれも消去時間が0.1
μsec以下、結晶化温度(Tx)は125℃以上であった。
実施例36 In、Sb、Teの合金の組成がそれぞれ8、32、60原子%
であるが材料1gに対してIrを0.05g加えたものを合成し
てこれをスパッタターゲットとして用いて前記実施例1
と同様にスパッタ法によって記録膜を形成した例であ
る。
これによって形成されるメモリ媒体の組成は、一般式
(II) (InTe)(Sb2Te3-ySey1-x (但し、x=0.2〜0.7、y=〜1.2とする) で表される物質を示す直線上にはないが、この直線から
2原子%以内の組成領域内(第1図中点線で囲まれる領
域内)にある組成を有するのであり、前記各実施例とほ
ぼ同じ特性を有している(例えば、消去時間:0.15μse
c)ことが確認されている。
比較例 第1図におけるF点及びG点は本発明の範囲以外の組
成を有する材料を示すものであり、本発明者等は、比較
のために、これらの消去時間を実測しているので、以下
に掲げる。
点F 組成(原子%) In17Sb17Te66 消去時間 3μsec 点G 組成(原子%) In15Sb40Te45 消去時間 1μsec 相変化型メモリ素子の記録膜形成方法 次に、本発明の実施例にかかる書き替え可能な相変化
型メモリ媒体を基板上に形成して相変化型メモリ素子の
記録膜を形成する方法について説明する。
この記録膜の形成は、通常のスパッタ法又は真空蒸着
法によってガラス基板やプラスチック基板表面に形成さ
れる。
スパッタ法を用いる場合、そのスパッタターゲットと
しては、例えば、以下のようにして合成したものを用い
る。すなわち、純度5N以上のインジウム(In)、アンチ
モン(Sb)、テルル(Te)、セレン(Se)を、Arで置換
した真空グローブボックス中において、透明石英ガラス
製のアンプルの中に所定のガラス組成になるようにして
入れ、次に、これを10-5Torrの真空に排気して封じる。
次いで、これを揺動される炉で850℃で15時間よく混合
しながら溶融し、しかる後、冷却してスパッタターゲッ
ト材を得る。
このようにして得たスパッタターゲット材をArガス中
(Arガス置換した真空グローブボックス中)にて溶融
し、ステンレス製の金型に流し込み、冷却・固化後研磨
して75〜100mmφ、厚さ5mm程度の円盤状のターゲットを
形成してこれを用いるか、あるいは、InTeの組成のター
ゲットと、Sb2Te3との2つのターゲットを作り、Sb2Te3
のターゲットの上に適宜の大きさに形成されたInTeのタ
ーゲットをおいて、複合ターゲットとしてもよい。複合
ターゲットにした場合、InTeの組成のターゲットと、Sb
3Te3のターゲットとの面積比を変えることによって、 (InTe)(Sb2Te31-x のxを変えることができる。
また、Zrの小さなターゲット(例えば、内径5mmφ)
を作り、これを3〜4ケSb2Te3ターゲットの上において
基板を回転させながらスパッタを行なうことにより、Zr
をドープすることができる。
スパッタ法で成膜した膜の組成は光電子分光分析法
(ESCA)によって分析し、目標組成になるようにSb又は
Teの小円盤ターゲットを用意し、これを上述のようにし
て作成した合金型ターゲットの上においてスパッタを行
ない、目標組成になるように補正する。真空蒸着による
場合もほぼ同様であり、あらかじめ所定の組成に合成し
た材料を用いてフラッシュ蒸着してもよいし、あるい
は、In、Sb、Teの3元蒸発によってもよい。また、Zrを
混入する場合は、Zrを原子ビーム加熱法によって蒸発さ
せればよい。
実施例の利点 以上詳述した実施例の利点をまとめると以下のように
なる。
化合物InTe、Sb2Te3の融解温度は各々690℃、616℃
であるが、これらの化合物化した(InTe)(Sb2Te3
1-xは、x=0.333で560℃、x=0.5で565℃と低くなっ
ている。すなわち、これにより、二元化合物よりも小さ
いレーザパワーで記録できることになり、記録感度がよ
いという利点がある。
各頂点に(IN)、(Sb)、(Te又はTe+Se)をとっ
たとき、この三角組成図上で、一般式(II)(InTe)
(Sb2Te3-ySey1-x(但し、x=0.2〜0.7、y=0〜1.
2とする)で表わされる物質を示す直線から2原子%以
内の組成領域内にある組成を有するIn−Sb−Te−Se系材
料は消去時間が0.2μsec以下と極めて短い。
前記におけるIn−Sb−Te−Se4元合金材料に、該
材料1gにつきZr、Mo、Ir又はPtを0.02〜0.18g加えた組
成を有する材料は、さらに消去時間が0.1μsec以下と短
い。
記録状態(非晶質状態)の熱的安定性は、結晶化温
度(Tx)と活性化エネルギーEで決まるが、前記実施例
のものは、いずれも、Tx=120℃以上、E=2.0eV以上で
あり、極めて安定性に富み、記録・消去の繰り返し可能
回数は106回以上である。
[発明の効果] 以上詳述した通り所定割合のInとSbとM(Te又はTe+
Se)とからなる材料で記録層を構成した本発明の光メモ
リ媒体は、 a)記録状態と消去状態における反射率差が大きい(20
%以上)。
b)記録・消去を極めて多数回繰り返して行なうことが
できる(106回以上)。
c)記録を長期間に亘り安定に保存することができる
(10年以上)。
d)記録の消去時間が極めて短い(0.2μsec以下)。
という極めてすぐれた効果を有するものである。
また前記記録層に必要に応じてZr、Mo、Ir及びPtから
選ばれる核化剤を含有させると、上記a)、b)、
c)、d)の利点は更に顕著になる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例にかかる書き替え可能な相変化
型光メモリ媒体を示す三角組成図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B41M 5/26

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定のエネルギーを加えることによって非
    晶質状態と結晶質状態との間の相変化を可逆的に行なわ
    せることができる記録層を有する書き替え可能な相変化
    型光メモリ媒体において、 前記記録層を、In−Sb−Te系の物質、又は、該In−Sb−
    Te系物質のTeの一部をSeで置換したIn−Sb−Te−Se系物
    質であって、 一般式 (In)(Sb)(M) …(1) (但し、式中、 Inの割合を示すaは4〜28原子%であり、 Sbの割合を示すbは17〜44原子%であり、 MはTe又はTe+Seであり、 Mの割合を示すcは46〜63原子%であり、 M=Te+Seのとき、TeとSeの含量に対するSeの原子比は
    0.35原子%以下である。) で表される組成を有し、かつ、結晶質状態における結晶
    形がヘキサゴナルである物質で構成したことを特徴とす
    る書き替え可能な相変化型光メモリ媒体。
  2. 【請求項2】所定のエネルギーを加えることによって非
    晶質状態と結晶質状態との間の相変化を可逆的に行なわ
    せることができる記録層を有する書き替え可能な相変化
    型光メモリ媒体において、 前記記録層を、In−Sb−Te系の物質、又は、該In−Sb−
    Te系物質のTeの一部をSeで置換したIn−Sb−Te−Se系物
    質であって、 三角組成図の三角形の各頂点にそれぞれ (In)、(Sb)、(Te又はTe+Se)をとったとき、この
    三角組成図上で、一般式 (InTe)(Sb2Te3-ySey1-x …(II) (但し、x=0.2〜0.7、y=0〜1.2とする) で表される物質を示す直線から2原子%以内の組成領域
    内にある組成を有する物質で構成したことを特徴とする
    書き替え可能な相変化型光メモリ媒体。
  3. 【請求項3】請求項2に記載の書き替え可能な相変化型
    光メモリ媒体において、 前記記録層を構成する物質がさらに結晶質状態における
    結晶形がヘキサゴナルであることを特徴とする書き替え
    可能な相変化型光メモリ媒体。
  4. 【請求項4】請求項1ないし3のいずれかに記載の書き
    替え可能な相変化型光メモリ媒体において、 前記記録層を構成する物質を、前記請求項1ないし3の
    いずれかにおける記録層を構成する物質1gにつき、Zr、
    Mo、Ir又はPtを0.02〜0.18g加えた物質によって構成し
    たことを特徴とする書き替え可能な相変化型光メモリ媒
    体。
  5. 【請求項5】所定のエネルギーを加えることによって非
    晶質状態と結晶質状態との間の相変化を可逆的に行なわ
    せることができる記録層を有する書き替え可能な相変化
    型光メモリ媒体において、 前記記録層を、In−Sb−Te系の物質、又は、該In−Sb−
    Te系物質のTeの一部をSeで置換したIn−Sb−Te−Se系物
    質であって、 一般式 (In)(Sb)(M) ……(I) (但し、式中、 Inの割合を示すaは4〜28原子%であり、 Sbの割合を示すbは17〜44原子%であり、 MはTe又はTe+Seであり、 Mの割合を示すcは46〜63原子%であり、 M=Te+Seのとき、TeとSeの含量に対するSeの原子比は
    0.35原子%以下である。) で表される組成を有し、かつ、前記記録層を構成する物
    質1gにつきZr、Mo、Ir又はPtを0.02〜0.18g加えた物質
    によって構成したことを特徴とする書き替え可能な相変
    化型光メモリ媒体。
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