JP2765605B2 - 油圧作業機の油圧回路 - Google Patents

油圧作業機の油圧回路

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JP2765605B2
JP2765605B2 JP4141622A JP14162292A JP2765605B2 JP 2765605 B2 JP2765605 B2 JP 2765605B2 JP 4141622 A JP4141622 A JP 4141622A JP 14162292 A JP14162292 A JP 14162292A JP 2765605 B2 JP2765605 B2 JP 2765605B2
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玄六 杉山
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、油圧ショベル等の油圧
作業機の油圧回路および弁構造に係り、特に、油圧作業
機に備えられる複数のアクチュエータを同時に操作する
際、各アクチュエータの負荷の大小によらず確実に複合
操作可能な油圧作業機の油圧回路および弁構造に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】この種の油圧作業機の複合操作に関する
油圧回路の従来技術は、特公昭62−25827号公報
にみられる。この公知例とほぼ同等の従来技術について
図5を用い説明する。
【0003】図5は、油圧ショベルのフロント部材を形
成するアームを駆動するアームシリンダ40と、旋回体
を回転させる旋回モータ50とを駆動するための油圧回
路を抜粋したものである。同図5に示すように、この従
来技術による油圧回路は、油圧源2から供給される圧油
を旋回モータ50へと導くための方向切換弁21と、ア
ームシリンダ40へと導く方向切換弁23とを備えてい
る。方向切換弁21、23は、中立時センタバイパス管
路b、rとタンク100とを連通するセンタバイパス通
路110、120と、センタバイパス管路bおよびrか
ら分岐した管路上に設けた逆止弁111、123、Fを
介し圧油を取り込む第1の入力ポート51a、51b、
第2の入力ポート52a、52bと、タンク100へ導
くタンクポート54a、54bと、旋回モータ50およ
びアームシリンダ40へと導く出力ポート55a、55
b、57a、57bとを備えている。一方、油圧源2に
対し下流側に設置した方向切換弁23の第1の入力ポー
ト51bに接続される管路121と第2の入力ポート5
2bに接続される分岐管路122とを結ぶ管路151上
に固定絞りG0を設けている。
【0004】このように構成した従来技術による油圧回
路では、旋回モータ50に圧油を供給するために方向切
換弁21を操作すると、方向切換弁21のセンタバイパ
ス入力ポート53aがブロックされるため、圧油は、逆
止弁111を介し第1の入力ポート51a、または、第
2の入力ポート52aより出力ポート55a、または、
57aに導かれ、管路m、または、nによって旋回モー
タ50へと供給される。また、旋回モータ50から排出
される作動油は、タンクポート54aを介しタンク10
0に戻される。
【0005】この状態で、方向切換弁23を23a側に
操作すると、分岐管路zに流出した圧油が逆止弁12
3、固定絞りG0を介し第2の入力ポート52bに至
り、通路124aおよび出力ポート57bによって管路
fに導かれ、アームシリンダ40のボトム側の油室に供
給される。また、アームシリンダ40のロッド側の油室
から排出される作動油は、管路sを介し方向切換弁23
のタンクポート54bによってタンク100に戻され
る。
【0006】ところで、通常、油圧ショベルではアーム
の自重がロッドを押し出す方向に作用するため、圧油を
アームシリンダ40のボトム側へ供給する操作(以下ア
ームクラウドと記す)を行う場合には、アームシリンダ
40のボトム圧が低くなる。これに対し、旋回モータ5
0の起動時の圧力は高圧となるため、方向切換弁21と
方向切換弁23とを単純に列に接続した場合には、負
荷の軽いアームシリンダ40側にほとんどの圧油が流れ
てしまう。これに対し上記のように固定絞りG0を備え
ることにより、アームの負荷が小さくても、分岐管路z
内の圧力は旋回モータ50が回転するために必要な圧力
に保持される。
【0007】逆に、方向切換弁23を23b側に操作す
ると、センタバイパス入力ポート53b、および、第2
の入力ポート52bがブロックされるため、分岐管路z
に流出した圧油は、逆止弁123を介し第1の入力ポー
ト51bに導かれ、通路124b、出力ポート55b、
管路sを経てアームシリンダ40のロッド側の油室に供
給される。一方、アームシリンダ40のボトム側の油室
から排出された作動油は、管路f、出力ポート57b、
タンクポート54bを介し、タンク100へと戻され
る。このように、アームシリンダ40のロッド側の油室
に圧油を供給する場合には、固定絞りG0を通らないの
で回路の圧損が少ない。
【0008】また、アーム単独操作の場合には、方向切
換弁23を23a、23bのどちらに操作しても、管路
r、および、分岐管路zからの圧油が、逆止弁123、
F、および、固定絞りG0を介して、第1の入力ポート
51b、または、第2の入力ポート52bに供給され
る。その際、分岐管路z内の圧力と、センタバイパス管
路r内の圧力とはほぼ等しいため固定絞りG0を通過す
る流量は少なく、この固定絞りG0での圧損は少ない。
【0009】したがって、上述した従来技術による油圧
回路では、旋回体とアームとを複合操作する際、アーム
クラウドの場合には、固定絞りG0により分岐管路z内
の圧力は高圧に保持されるため、旋回モータ50に圧油
を供給することができる。また、それ以外の場合には、
固定絞りG0を流れる作動油量が少ないため、この固定
絞りG0による圧損を低減することができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した従来
技術による油圧回路では、固定絞りG0の流量特性が固
定されているため、下記する不具合点があった。すなわ
ち、例えば、油圧ショベルの作業範囲を拡大するため
に、この油圧ショベルに標準的に備えられるアームに換
え、長さの長いアームに交換した場合、アームシリンダ
40に加わる負荷が増大し、アームクラウド動作時の管
路fの供給圧が減少する。このため、標準的に備えられ
るアームに合わせ設定された固定絞りG0の流量特性で
は、旋回モータ50とアームシリンダ40との複合操作
において、アームクラウド操作を行った場合には、ほと
んどの圧油がアームシリンダ40側へ流れ、旋回体の所
定の旋回力が得られなくなる。
【0011】また、旋回力を向上させるために、上記固
定絞りG0の開口面積の小さなものを用いた場合には、
複合操作時のアーム速度が低下し、作業効率が悪化す
る。
【0012】これらのことから、上述した従来技術のよ
うな固定絞りG0では、旋回、アームの複合操作時に、
各々の方向切換弁の操作量に応じた最適な流量特性を設
定することができなかった。
【0013】本発明は上記従来技術の問題点に鑑がみて
なされたもので、その目的は、アクチュエータに加わる
負荷の状況が変わっても、アクチュエータに対し所定の
駆動力を与えることができる油圧作業機の油圧回路を提
供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、油圧源と、この油圧源から供給される圧油
によって駆動する複数のアクチュエータと、これらのア
クチュエータへの圧油の流れを制御する複数の方向切換
弁とを有し、前記複数の方向切換弁のうち互いの位置関
係が前記油圧源に対し上流側となる第1の方向切換弁と
下流側となる第2の方向切換弁の少なくとも2つの方向
切換弁が、中立位置のとき前記油圧源に接続されるセン
タバイパス管路とタンクとを連通するセンタバイパス通
路と、前記センタバイパス管路の前記油圧源近傍から分
岐した第1の分岐管路に接続される第1の入力ポート
と、前記センタバイパス管路から分岐した第2の分岐管
路に接続される第2の入力ポートと、タンクに接続され
るタンクポートと、前記アクチュエータに接続される出
力ポートとを備え、前記第1の方向切換弁の形状を、当
該第1の方向切換弁の操作量が最大値となる以前にこの
第1の方向切換弁の前記センタバイパス通路を閉塞する
閉塞位置を有する形状に設定し、前記第2の方向切換弁
の前記第2の分岐管路上に、前記センタバイパス管路か
らの流入だけを許容するように設けた逆止弁と、この逆
止弁と前記第2の入力ポートとの間から分岐され、前記
第1の分岐管路と前記第2の分岐管路とを接続する管路
上に設けた流量制御手段とを備えた油圧作業機の油圧回
路において、前記流量制御手段に前記第1の方向切換
弁の操作量に応じて動作するとともに、その第1の方向
切換弁の操作量が前記最大値に至るまで動作し続け、流
量特性を調整する調整手段を備えたことを特徴とする。
【0015】
【作用】本発明による油圧作業機の油圧回路は上記のよ
うに構成しているので、油圧源に対し上流側および下流
側に設けた第1、第2の方向切換弁が共に中立位置の場
合には、油圧源から供給される圧油は方向切換弁のセン
タバイパス通路を介し、タンクへと導かれる。
【0016】また、油圧源に対し、上流側に設けた第1
の方向切換弁が中立位置であって、下流側に設けた第2
の方向切換弁が操作された場合、第2の方向切換弁に
は、油圧源近傍から分岐した第1の分岐管路により第1
の入力ポートに圧油が導かれるとともに、センタバイパ
ス管路から分岐した第2の分岐管路により逆止弁を介し
第2の入力ポートへと圧油が導かれる。その際、第1の
分岐管路と第2の分岐管路とをむすぶ管路上には流量制
御手段が設けられており、第1の入力ポート、および、
第2の入力ポートと出力ポートとの接続状態に応じてい
ずれか一方の入力ポートにほとんどの圧油が供給され
る。
【0017】また、第1の方向切換弁だけが操作された
場合には、この第1の方向切換弁の操作量に応じてセン
タバイパス通路の開口面積が狭まり、センタバイパス管
路から第2の方向切換弁に流入する圧油の油量は減少す
る。さらに、第1の方向切換弁の操作量が大きくなり、
センタバイパス通路が閉塞すると、第2の方向切換弁へ
の圧油の供給が遮断される。
【0018】また、第1の方向切換弁、および、第2の
方向切換弁が共に操作される状態にある場合、第1の方
向切換弁のセンタバイパス通路の開口面積が第1の方向
切換弁の操作量に応じて狭まるため、センタバイパス管
路から第2の方向切換弁に供給される圧油の油量は減少
するが、第1の分岐管路からの圧油が第1の入力ポー
ト、および、第2の入力ポートに供給される。
【0019】その際、第1の入力ポートと出力ポートと
が連通状態のときには、アクチュエータに加わる負荷の
状態に応じた流量が第1の入力ポート側に供給される。
一方、第1の方向切換弁の操作量に応じて、流量制御手
段に設けた調整手段が動作し、第1の分岐管路と第2の
分岐管路間の流量が制御されるため、第1の方向切換弁
のセンタバイパス通路の開口面積の減少と相俟って、セ
ンタバイパス管路からの圧油の流入は極わずかなものと
なる。逆に、第2の入力ポートと出力ポートとが連通状
態のときには、第2の入力ポートに供給される圧油が流
量制御手段を介し供給されるため、この第2の方向切換
弁に接続されるアクチュエータの負荷の状態、および、
第1の方向切換弁の操作量に応じて調整される流量制御
手段の流量特性により制御された油量がアクチュエータ
へと供給される。
【0020】したがって、本発明の油圧回路によれば、
アクチュエータに加わる負荷の状況が変わっても、特に
複合動作時に、各アクチュエータに対し所定量の圧油を
供給することができ、これに応じた駆動力を与えること
ができる。
【0021】
【実施例】以下、図を用い本発明による実施例を説明す
る。
【0022】図1、2は本発明の請求項1、3に係る第
1の実施例の説明図で、図1はこの第1の実施例による
油圧回路図、図2は第1の方向切換弁に対応する旋回用
の方向切換弁の操作量と、この旋回用の方向切換弁のセ
ンタバイパス通路の開口面積、および、流量制御手段に
対応する可変絞りの開口面積との関係を示す図である。
なお、図5に示した従来技術による油圧回路と共通する
部分については共通の符号を付している。
【0023】図1に示すように、この第1の実施例によ
る油圧回路は、油圧源2から供給される圧油を旋回モー
タ50へと導くための方向切換弁21と、アームシリン
ダ40へと導く方向切換弁23とを備えている。なお、
油圧源2に対し方向切換弁21が上流側に、方向切換弁
23が下流側となるように設置しており、方向切換弁2
1が第1の方向切換弁に、方向切換弁23が第2の方向
切換弁に相当する。方向切換弁21、23は、中立時セ
ンタバイパス管路b、rとタンク100とを連通するセ
ンタバイパス通路110、120と、センタバイパス管
路bおよびrから分岐した管路上に設けた逆止弁11
1、123、Fを介し圧油を取り込む第1の入力ポート
51a、51b、第2の入力ポート52a、52bと、
タンク100へ導くタンクポート54a、54bと、旋
回モータ50およびアームシリンダ40へと導く出力ポ
ート55a、55b、57a、57bとを備えている。
一方、方向切換弁23の第1の入力ポート51bに接続
される管路121と第2の入力ポート52bに接続され
る分岐管路122とを結ぶ管路151上には、流量制御
手段としての可変絞り300を設けている。なお、セン
タバイパス管路bから分岐した管路zが第1の分岐管路
に、センタバイパス管路rから分岐した管路122が第
2の分岐管路に相当する。
【0024】また、方向切換弁21には、パイロットバ
ルブ303の操作量に応じ、パイロットポンプ301、
リリーフ弁302で設定されるパイロット圧が供給さ
れ、このパイロット圧により位置が切換わる。さらに、
パイロットバルブ303は、操作レバーの操作量に応じ
てパイロット圧を調整する減圧弁303A、303Bを
備えている。この減圧弁303A、および、303Bに
よって導かれるパイロット圧のうち高圧側のパイロット
圧がシャトル弁304により選択され、管路305を介
し、可変絞り300に導かれる。
【0025】また、減圧弁303A、および、303B
によって導かれるパイロット圧は、パイロットバルブ3
03を形成する操作レバーの操作量に比例するととも
に、方向切換弁21の移動に伴うセンタバイパス通路1
10の開口面積、および、可変絞り300の開口面積と
も密接な関係を持っている。この第1の実施例の方向切
換弁21の形状は、図2に示すようにその操作レバーが
中立位置からわずかに操作された状態でセンタバイパス
通路110の開口面積が急激に減少し、さらに操作され
るに伴ってほぼ比例的に緩やかに減少し、操作レバーの
最大操作量以前の位置Cでセンタバイパス通路110を
閉塞するように設定している。このような設定は、例え
ば、スプ−ルとランドの形状を考慮することによって実
現することができる。さらに、操作レバーの操作量がC
よりも大きくなったとき、可変絞り300がパイロット
圧によって図1に対し右方向に移動し始めるようにばね
を調整しており、その開口面積が次第に減少する。
【0026】このように構成した第1の実施例による油
圧回路では、方向切換弁21、および、方向切換弁23
を共に中立位置とした場合には、センタバイパス管路b
がセンタバイパス通路110、120によってタンク1
00と連通するため、油圧源2から吐出される圧油はタ
ンク100に戻される。
【0027】また、旋回モータ50に圧油を供給するた
めにパイロットバルブ303の操作レバーを操作する
と、減圧弁303A、および、減圧弁303Bから供給
されるパイロット圧によって方向切換弁21が移動し、
センタバイパス通路110の開口面積が減少する。この
ため、センタバイパス通路110が絞りとなって、セン
タバイパス管路rへの流出流量は減少する。一方、多く
の圧油は、逆止弁111を介し第1の入力ポート51
a、または、第2の入力ポート52aより出力ポート5
5a、または、57aに導かれ、管路m、または、nに
よって旋回モータ50へと供給される。また、旋回モー
タ50から排出される作動油は、タンクポート54aを
介しタンク100に戻される。
【0028】この状態で、方向切換弁23を23a側に
操作すると、すなわち、アームクラウド動作を行うと、
第1の入力ポート51bがブロックされるため、センタ
バイパス管路rに流出した圧油が逆止弁Fを介し分岐管
路122に導かれるとともに、分岐管路zに流出した圧
油が逆止弁123、可変絞り300を介し分岐管路12
2に導かれ、分岐管路zからの圧油と合流し第2の入力
ポート52bに導かれる。この第2の入力ポート52b
に導かれた圧油は、通路124aおよび出力ポート57
bによって管路fに導かれ、アームシリンダ40のボト
ム側の油室に供給される。また、アームシリンダ40の
ロッド側の油室から排出される作動油は、管路sを介し
方向切換弁23のタンクポート54bによってタンク1
00に戻される。その際、図2に示すように旋回用のパ
イロットバルブ303の操作レバーの操作量に応じて、
方向切換弁21のセンタバイパス通路の開口面積、およ
び、可変絞り300の開口面積が減少するために、セン
タバイパス管路rへの流出流量が減少し、かつ、分岐管
路z内の圧力も高圧に保持されるため可変絞り300を
通過する流量も減少し、アームシリンダ40側へ供給さ
れる圧油の量が減少する。すなわち、この作業機の操作
者が、旋回速度を上げようとして旋回用の操作レバーの
操作量を大きくしたときには、アームシリンダ40側へ
の圧油の供給量が減少し、一方、アームの動作速度の方
を優先するために旋回用の操作レバーの操作量を少なく
したときには、方向切換弁21のセンタバイパス通路の
開口面積、および、可変絞り300の開口面積が比較的
大きくなり、アームシリンダ40側に多量の圧油が供給
されることになる。
【0029】一方、方向切換弁23を23b側に操作す
ると、第2の入力ポート52bがブロックされ、管路1
21と管路sとが通路124bによって連通するため、
分岐管路zからの圧油は第1の入力ポート51bを介
し、アームシリンダ40のロッド側の油室に導かれる。
その際、アームシリンダ40のロッド側の圧力は高圧と
なるため、流量制御を行わずとも、旋回モータ50側に
も圧油が供給される。したがって、旋回用の操作レバー
の操作によって方向切換弁21のセンタバイパス通路1
10の開口面積が減少しても、アームシリンダ40、お
よび、旋回モータ50へは所定量の圧油が供給される。
【0030】また、アーム単独操作の場合には、方向切
換弁23を23a、23bのどちらに操作しても、管路
r、および、分岐管路zからの圧油が、逆止弁123、
F、および、可変絞り300を介して、第1の入力ポー
ト51b、または、第2の入力ポート52bに供給され
る。その際、分岐管路z内の圧力と、センタバイパス管
路r内の圧力とはほぼ等しいため可変絞り300を通過
する流量は少なく、この可変絞り300での圧損は少な
い。
【0031】したがって、この第1の実施例による油圧
回路では、可変絞り300、および、方向切換弁21の
センタバイパス通路の開口面積が、作業機を操作する操
作者の旋回用の操作レバーの操作量に応じて制御される
ため、アームシリンダ40に加わる負荷の状況が変わっ
ても、旋回モータ50に対し所定流量の圧油を供給する
ことができ、これにより所定の旋回力を与えることがで
きる。
【0032】図3、図4は、本発明の請求項1、2、3
に係る第2の実施例の説明図であり、図3はこの第2の
実施例の構成図、図4はこの第2の実施例に備えられる
旋回用の操作レバーの操作量と可変絞り300、およ
び、旋回用の方向切換弁のセンタバイパス通路の開口面
積との関係を示す図である。なお、第1の実施例の説明
図である図1、図2と共通する部分については同一符号
を付しており、その説明は省略する。
【0033】この第2の実施例は、分岐管路zにつなが
る管路151上に設けられた可変絞り300と、この可
変絞り300に対しパイロット圧を供給する駆動手段と
しての電磁比例弁520と、シャトル弁304によって
導かれる高圧側のパイロット圧を検出する圧力検出器6
00とを備えている。さらに、複合操作時アーム動作を
優先するか、あるいは、旋回動作を優先するかを指定す
る入力スイッチ500と、この入力スイッチ500から
の信号、および、圧力検出器600からの検出信号を入
力し、この入力信号に基づき可変絞り300への供給圧
力を演算し、この演算結果に応じた駆動信号を電磁比例
弁520へ出力する演算手段510とを備えている。
【0034】演算手段510は、入力スイッチ500か
らの信号、および、圧力検出器600からの検出信号を
取り込む入力部510aと、アーム動作と旋回動作のい
ずれを優先するかによって、圧力検出器600からの信
号に対応する旋回用操作レバーの操作量と可変絞り30
0の開口面積との関係を予め設定するデータ部510c
と、入力部510aからの信号を入力し、さらに、デー
タ部510cに格納されているデータを読み込み電磁比
例弁520への出力信号を演算する演算部510bと、
この演算部510bからの信号を入力し電磁比例弁52
0への駆動信号に変換、出力する出力部510dとから
なる。
【0035】前記した第1の実施例で述べたように、旋
回動作時にアームクラウドを行う際、旋回動作を優先す
る場合には、分岐管路z内の圧力が高い値を保持するよ
うに可変絞り300の開口面積を小さくするとともに、
旋回用の方向切換弁のセンタバイパス通路の開口面積を
小さくすれば良く、逆にアーム動作を優先する場合に
は、可変絞り300、および、旋回用の方向切換弁のセ
ンタバイパス通路の開口面積を大きくなるようにすれば
良い。このため、この第2の実施例では、旋回動作を優
先する場合に対応するデータと、アーム動作を優先する
場合に対応する2種類のデータを予めデータ部510c
に格納する。すなわち、図4に示すように、圧力検出器
600によって検出される圧力信号に対応する旋回用の
操作レバーの操作量と、可変絞り300の開口面積との
関係を、アーム動作優先か、あるいは、旋回動作優先か
に応じて、その開口面積を選択できるようになってい
る。入力スイッチ500からの信号が、アーム動作優先
を指示している場合には、操作レバー操作量に対し可変
絞り300の開口面積が比較的緩やかに減少するように
設定されるのに対し、旋回動作を優先する場合には、比
較的急峻に減少するように設定される。
【0036】また、旋回用の方向切換弁のセンタバイパ
ス通路の開口面積は、第1の実施例と同様に、中立位置
近傍で急激に開口面積が減少し、最大操作量となる以前
の位置Cで閉塞するようになっている。
【0037】この第2の実施例は上記のように構成して
いるため、演算部510bでは、入力スイッチ500に
よって指示された信号に応じて、データ部510cに格
納されている旋回用の操作レバーに対する可変絞り30
0の開口面積に関するデータの選択を行う。例えば、入
力スイッチ500によって、旋回動作優先が指示された
場合には、データ部510cに格納される急峻に開口面
積が減少するデータを選択、読み込むようになってい
る。そして、圧力検出器600からの圧力信号に基づき
可変絞り300の開口面積を求め、この開口面積とする
ための可変絞り300への供給圧を算出し、出力する。
【0038】出力部510dでは、演算部510bから
の信号を入力すると、この入力信号に応じて電磁比例弁
520への駆動信号を演算出力する。例えば、演算部5
10bより可変絞り300の開口面積を狭くするよう
に、すなわち、高圧を付与するように指示されたとき
(旋回動作優先)、電磁比例弁520の駆動コイルに対
し高電流の駆動信号を出力する。逆に、演算部510b
より低圧を付与するように指示されたとき(アーム動作
優先)、低電流の駆動信号を出力する。
【0039】電磁比例弁520は、演算手段510から
の駆動信号を入力すると、この入力信号に応じて可変絞
り300への圧油の供給、遮断を行い、可変絞り300
の開口面積を制御する。
【0040】したがって、この第2の実施例によれば、
入力スイッチ500によりアーム動作、または、旋回動
作のどちらを優先するかを指示すると、分岐管路z内の
圧力が、入力スイッチ500からの指示信号、圧力検出
器600、および、旋回用操作レバーの操作量に応じた
圧力に設定されるため、前述した第1の実施例同様、作
業内容に応じて複合操作時の各アクチュエータの駆動力
を可変にすることができる。
【0041】上述した第1、第2の実施例では、アーム
と旋回の複合動作についてのみ記したが、例えば旋回、
アームクラウドに加えブーム下げ動作の3動作を複合し
て行うと、やはり旋回モータへの圧油の供給が減少し、
旋回加速性が悪化する。このため、ブームの動作を検出
する、例えば、ブーム用方向切換弁のパイロット圧を検
出し、ブーム用操作レバーの操作量に対する可変絞りの
開口面積の関係を、演算手段内のデータ部に記憶させ、
これに基づき可変絞りへの供給圧力を制御するようにし
ても良い。
【0042】また、流量制御手段として可変絞りを用い
説明したが、この可変絞りに変えて圧力補償機能を備え
た流量制御弁、あるいは、可変リリーフ弁を用いても良
い。
【0043】
【発明の効果】上述したように本発明によれば、アクチ
ュエータに加わる負荷に応じて、各アクチュエータへの
圧油の供給量を容易に調整することができるため、アク
チュエータに加わる負荷の状況が変わっても、複合動作
時に各アクチュエータに対し所定の駆動力を与えること
ができ、操作者の意図した通りのアクチュエ−タの動作
を実現でき、さらに、従来に比べ作業効率を向上させる
ことができる。また、流量制御手段に備えられ、流量特
性を調整する調整手段は、第1の方向切換弁の操作量が
最大値に至るまで動作し続けるものであることから、従
来は第1の方向切換弁のセンタバイパス通路が閉塞する
閉塞位置から操作量の最大値に相当する端部位置までの
間は、製作誤差を考慮した制御不実施領域として存在
し、すなわち、それまでデッドスペースと考えられて活
用されていなかったものを、本発明では流量制御手段を
通過する流量の特性を制御する制御領域として有効に活
用することができ、この観点から従来に比べて第1の方
向切換弁のメータリング特性を向上させることができ
る。 また特に請求項2に記載の発明では、流量制御手段
に備えられる上述の調整手段は、第1の方向切換弁の操
作量が、そのセンタバイパス通路の閉塞位置に相当する
操作量となってから最大値に至るまでの間動作し続けて
流量を調整するものであることから、第1の方向切換弁
のセンタバイパス通路を閉じる特性、すなわち第1の方
向切換弁を通過する流量の特性とは独立して、流量制御
手段における流量特性を調整することができ、したがっ
て、この流量制御手段における流量特性を変更したい場
合に、第1の方向切換弁における流量特性を変更するこ
となく独立して変更作業をおこなうことができ、当該流
量制御手段における流量特性の変更作業が簡単である。
【0044】また、特に、請求項に記載の発明で
は、複合動作における各アクチュエータの動作速度の優
先順を指示することができ、この指示に応じた速度で各
アクチュエータが動作するため、作業内容に応じて各ア
クチュエータの駆動力を可変にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による油圧作業機の油圧
回路図である。
【図2】本発明の第1の実施例における旋回用の操作レ
バー操作量と可変絞り、および、旋回用の方向切換弁の
開口面積との関係を示す図である。
【図3】本発明の第2の実施例の要部の構成を示す図で
ある。
【図4】本発明の第2の実施例における旋回用の操作レ
バー操作量と可変絞り、および、旋回用の方向切換弁の
開口面積との関係を示す図である。
【図5】従来技術による油圧作業機の油圧回路図であ
る。
【符号の説明】
2 油圧源 21 方向切換弁(第1の方向切換弁) 23 方向切換弁(第2の方向切換弁) 40 アームシリンダ(アクチュエータ) 50 旋回モータ(アクチュエータ) 51a、51b 第1の入力ポート 52a、52b 第2の入力ポート 54a、54b タンクポート 55a、55b、57a、57b 出力ポート 100 タンク 110、120 センタバイパス通路 122 分岐管路(第2の分岐管路) 123 逆止弁(第1の逆止弁) 151 管路 300 可変絞り(流量制御手段) 301 パイロットポンプ 303 パイロットバルブ 304 シャトル弁 305 パイロット管路 500 入力スイッチ(入力手段) 510 演算手段 520 電磁比例弁(駆動手段) 600 圧力検出器(検出手段) b、r センタバイパス管路 F 逆止弁(第2の逆止弁) z 分岐管路(第1の分岐管路)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油圧源と、この油圧源から供給される圧
    油によって駆動する複数のアクチュエータと、これらの
    アクチュエータへの圧油の流れを制御する複数の方向切
    換弁とを有し、 前記複数の方向切換弁のうち互いの位置関係が前記油圧
    源に対し上流側となる第1の方向切換弁と下流側となる
    第2の方向切換弁の少なくとも2つの方向切換弁が、中
    立位置のとき前記油圧源に接続されるセンタバイパス管
    路とタンクとを連通するセンタバイパス通路と、前記セ
    ンタバイパス管路の前記油圧源近傍から分岐した第1の
    分岐管路に接続される第1の入力ポートと、前記センタ
    バイパス管路から分岐した第2の分岐管路に接続される
    第2の入力ポートと、タンクに接続されるタンクポート
    と、前記アクチュエータに接続される出力ポートとを備
    え、前記第1の方向切換弁の形状を、当該第1の方向切
    換弁の操作量が最大値となる以前にこの第1の方向切換
    弁の前記センタバイパス通路を閉塞する閉塞位置を有す
    る形状に設定し、 前記第2の方向切換弁の前記第2の分岐管路上に、前記
    センタバイパス管路からの流入だけを許容するように設
    けた逆止弁と、この逆止弁と前記第2の入力ポートとの
    間から分岐され、前記第1の分岐管路と前記第2の分岐
    管路とを接続する管路上に設けた流量制御手段とを備え
    た油圧作業機の油圧回路において、 前記流量制御手段に前記第1の方向切換弁の操作量に
    応じて動作するとともに、その第1の方向切換弁の操作
    量が前記最大値に至るまで動作し続け、流量特性を調整
    する調整手段を備えたことを特徴とする油圧作業機の油
    圧回路。
  2. 【請求項2】 前記調整手段は、前記第1の方向切換弁
    の操作量が、前記第1の方向切換弁の前記センタバイパ
    ス通路の前記閉塞位置に相当する操作量となってから動
    作を開始し、前記最大値に至るまで動作し続けて前記流
    量特性を調整するものであることを特徴とする請求項1
    に記載の油圧作業機の油圧回路。
  3. 【請求項3】 前記流量制御手段の流量特性を設定する
    入力手段と、 この入力手段によって設定された流量特性に基づき前記
    調整手段を操作する操作力を算出し、この算出結果に応
    じた信号を出力する演算手段と、 この演算手段からの信号を入力し、この信号に応じた駆
    動信号を前記調整手段へ出力する駆動手段とを備えたこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載の油圧作業機の
    油圧回路。
  4. 【請求項4】 前記流量制御手段が可変絞りであること
    を特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の油圧作業
    機の油圧回路。
  5. 【請求項5】 前記流量制御手段が圧力補償機能を有す
    る流量制御弁であることを特徴とする請求項1〜3のい
    ずれかに記載の油圧作業機の油圧回路。
  6. 【請求項6】 前記流量制御手段が可変リリーフ弁であ
    ることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の油
    圧作業機の油圧回路。
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