JP2760937C - - Google Patents

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JP2760937C
JP2760937C JP2760937C JP 2760937 C JP2760937 C JP 2760937C JP 2760937 C JP2760937 C JP 2760937C
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JP
Japan
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thickness
control
correction
reduction
rolling mill
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English (en)
Original Assignee
川崎製鉄株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】 本発明は熱間圧延機の板厚制御方法に関する。 【0002】 【従来の技術】 通常の熱間板圧延においては、被圧延材の長手方向の板厚分布を小さくし、圧
延機出側板厚を目標の狙い厚に近づけるために、自動板厚制御(以下、AGCと
称する)が導入されている。このAGCとしては、ロックオン方式のゲージメー
タAGCが用いられるのが一般的である(たとえば、特開平2− 11205号公報参
照)。 【0003】 このゲージメータAGCでは、圧延機のミル定数、圧延材の変形抵抗等の予測
精度(いわゆるゲージメータ精度)が十分でないため、出側板厚の平均厚と狙い
厚とに誤差を生じるとか、スキッドマークによる長手方向での変形抵抗の変動な どにより、出側板厚の変動が残ってしまうなどの問題がある。 そこで、ゲージメータ誤差により生じる圧延機出側板厚と狙い厚との誤差を補
正するために、厚み計で測定した実測厚hと狙い厚haimとの差Δhを油圧圧下
装置にフィードバックし、ロールギャップを補正(圧下補正)して狙い厚へ近づ
けるモニターAGCが行われている。 【0004】 従来のモニターAGCは厚み計のサンプリング時間ごとに実測厚hをフィード
バックし、狙い厚haimとの差を0とするようにPI(比例−積分)制御を行う
ものである。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】 しかしながら、上記したPI制御によるモニターAGCには次のような問題が
ある。すなわち、圧延機と厚み計との間の距離に起因する無駄時間により出側板
厚と圧下補正量に位相のずれを生じるため、早く狙い厚に近づけるために制御ゲ
インを上げると、図6の実線で示すようにもともとの板厚変動を増大させてしま
い、狙い厚付近での出側板厚の変動が大きくなる。一方、制御ゲインを下げると
同図の点線で示すように狙い厚付近での出側板厚の変動は抑えられるが、狙い厚
に近づくのが遅くなってしまう。なお、図中、T1はモニターAGCの制御開始
時間である。このように、従来のPI制御によるモニターAGCでは、狙い厚と
板厚変動の両方を満足することは困難である。 【0006】 本発明は、上記のような従来技術の有する課題を解決すべくなされたものであ
って、早く狙い厚に近づけるとともに狙い厚付近での出側板厚変動を抑制するこ
との可能な熱間圧延機の板厚制御方法を提供することを目的とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】 本発明は、圧延機出側に設置した厚み計で測定された板厚をフィードバックし
て目標板厚との偏差を0にするように圧下量を制御する熱間圧延機の板厚制御方
法において、被圧延材の板先端部の平均厚に基づいてフィードバック制御によっ
てロールギャップを補正する初期圧下補正工程と、厚み計のサンプリング時間ご
とにフィードバックされる実測厚に基づいてPI補償を施してフィードバック制
御によってロールギャップを補正する小さい制御ゲインを適用した圧下補正工程
と、を組み合わせたことを特徴とする熱間圧延機の板厚制御方法である。 【0008】 【作 用】 本発明によれば、板先端部の平均厚に基づいてフィードバック制御する初期圧
下補正制御系と、厚み計のサンプリング時間ごとにフィードバックされる実測厚
に基づいてPI補償を施してフィードバック制御する補正圧下補正制御系とを並
列にもつようにしたので、出側板厚を早く狙い厚に近づけ、かつその変動を抑制
することができる。 【0009】 【実施例】 以下、本発明の実施例について図面を参照して詳しく説明する。 図1は本発明の実施例を示す概要図である。図において、1は熱間圧延機で、
被圧延材2を挟んで対向する上下一対のワークロール3a,3bと、これらに転
接する上下一対のバックアップロール4a,4bとを備えており、下部バックア
ップロール4bの圧下量が油圧シリンダ5によって制御される。 【0010】 6は熱間圧延機1の出側に取付けられて被圧延材2の板厚を測定するたとえば
γ線厚さ計などの板厚計で、7はこの板厚計6からの被圧延材2の板厚検出値h を入力するコントローラであり、その演算結果は油圧シリンダ5を制御する油圧
圧下制御装置8に出力される。 コントローラ7は、図2のブロック線図に示すように、初期の板先端部の板厚
に基づいてロールギャップをフィードバック制御する初期圧下補正制御系9と、
板厚計6のサンプリング時間ごとにフィードバックされる実測厚に基づいてロー
ルギャップをフィードバック制御する補正圧下補正制御系10との並列な2つのフ
ィードバック制御系により構成される。このコントローラ7によって2つの並列
な制御系9,10より出力されたロールギャップ補正量(ΔS1+ΔS2)は油圧圧
下制御装置8に送られ、油圧シリンダ5を動かしてロールギャップを制御する。 【0011】 このように構成されたコントローラ7において、初期圧下補正制御系9では、
まず、サンプリング時間tごとに板厚計6で測定されたサンプリング点の板先端
部の板厚hを平均厚演算回路11に入力して、その数点の平均厚h*を演算する。
その後、狙い厚haimとの偏差Δh1を算出(図3(a))して、この偏差Δh1をロ
ールギャップ補正量ΔS1(図3(b))として速やかに出力して、フィードバック
制御によりロールギャップの補正を行う。この初期圧下補正量とされるロールギ
ャップ補正量ΔS1は出力後において被圧延材2がワークロール3を噛み抜ける
までホールドされ、これにより出側板厚hは早く狙い厚に近づくことになる。 【0012】 なお、この板先端部の平均厚h*は板全長の平均厚h**とは異なるため、初期
圧下補正制御系9からの出力ΔS1だけでは出側板厚と狙い厚とに誤差を生じる
ことになる。そこで、補正圧下補正制御系10は板先端部平均厚h*と板全長の平
均厚h**との誤差を補正するために必要な機能であり、これによって補正圧下補 正量ΔS2により狙い厚精度が向上する。 【0013】 すなわち、補正圧下補正制御系10においては、サンプリング時間tごとに板厚
計6によってフィードバックされる実測厚hと狙い厚haimの偏差Δh2を算出(
図4(a))してPI演算回路12においてPI補償を施し、その補正圧下補正量と
してのロールギャップ補正量ΔS2(図4(b))を初期圧下補正量ΔS1の出力後
に出力する(図4(c))。 【0014】 これによって、初期圧下補正量ΔS1によって出側板厚が狙い厚に近づいてい
るので、補正圧下補正制御系10でのPI制御の制御ゲインは従来のPI制御によ
るモニターAGCの制御ゲインより小さくすることができ、狙い厚付近での出側
板厚の変動を抑制することが可能となる。 図5は、本発明のPI制御によるモニターAGCを適用したときの出側板厚の
推移を示したものである。時間T1においてロールギャップ補正量ΔS1を出力し
て初期圧下補正を開始し、時間T2でロールギャップ補正量ΔS2を出力してPI
制御による圧下補正を開始したところ、狙い厚精度が向上した。 【0015】 【発明の効果】 以上説明したように、本発明によれば、板先端部の平均厚に基づいてフィード
バック制御する初期圧下補正制御系と厚み計のサンプリング時間ごとにフィード
バックされる実測厚に基づいてPI補償してフィードバック制御する補正圧下補
正制御系とを並列にもつようにしたので、出側板厚を早く狙い厚に近づけ、かつ
その変動を抑制することができ、これによって製品の板厚精度を向上させること
ができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】 本発明の実施例を示す概要図である。 【図2】 本発明に用いられるコントローラのブロック線図である。 【図3】 初期圧下補正制御系の動作の説明図である。 【図4】 補正圧下補正制御系の動作の説明図である。 【図5】 本発明法によって制御された出側板厚の推移を示す特性図である。 【図6】 従来法によって制御された出側板厚の推移を示す特性図である。 【符号の説明】 1 熱間圧延機 2 被圧延材 3 ワークロール 4 バックアップロール 5 油圧シリンダ 6 板厚計 7 コントローラ 8 油圧圧下制御装置 9 初期圧下補正制御系 10 補正圧下補正制御系 11 平均厚演算回路 12 PI演算回路

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 圧延機出側に設置した厚み計で測定された板厚をフィードバ
    ックして目標板厚との偏差を0にするように圧下量を制御する熱間圧延機の板厚
    制御方法において、被圧延材の板先端部の平均厚に基づいてフィードバック制御
    によってロールギャップを補正する初期圧下補正工程と、厚み計のサンプリング
    時間ごとにフィードバックされる実測厚に基づいてPI補償を施してフィードバ
    ック制御によってロールギャップを補正する小さい制御ゲインを適用した圧下補
    工程と、を組み合わせたことを特徴とする熱間圧延機の板厚制御方法。

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