JP2759305B2 - 医療用チューブ - Google Patents

医療用チューブ

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JP2759305B2
JP2759305B2 JP4084702A JP8470292A JP2759305B2 JP 2759305 B2 JP2759305 B2 JP 2759305B2 JP 4084702 A JP4084702 A JP 4084702A JP 8470292 A JP8470292 A JP 8470292A JP 2759305 B2 JP2759305 B2 JP 2759305B2
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cannula
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肇 辻川
林  俊一
悟 近藤
厚 内海
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  • External Artificial Organs (AREA)
  • Materials For Medical Uses (AREA)
  • Media Introduction/Drainage Providing Device (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、動物、特に人の体内に
液体等を導入、または体内から液体等を導出するために
使用される導管、さらには血管拡張、血栓・塞栓の除去
のために使用されるチューブ、人工血管、人工気管等、
即ち疾病等の検査、観測、予防、治療等の目的に用いら
れるカテーテル(catheter)、カニューレ(cannula)、
ブジー(bougie)その他の医療用チューブに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術・発明が解決しようとする課題】たとえ
ば、医療用チューブは血管(特に冠状動脈)、気管、卵
管、尿管等や各種臓器内に挿入され、液体の注入、吸
入、或いは通路の開存確保等を目的として使用される。
最近のカテーテルは、医療技術の進歩に伴い、上記通常
の機能の他に、内視のための照明用ファイバやイメージ
ガイド、更にはフラッシュ孔付のものまであり、多機能
化している。米国特許第 4,846,812号明細書には、形状
記憶性の樹脂を用いたカニューレが提案されている。
【0003】ところで、医療用チューブを身体内に挿
入、留置あるいは除去する際に、不快な気持ちになった
り、場合によっては痛みや苦しみを伴う(以下本発明に
おいては、この様な不快感や身体上の状況を違和感なる
用語にて総称する)ことが多い。しかしながら、従来の
医療用チューブにおいては、この違和感については特に
問題視されておらず、当然違和感に対する配慮が殆どな
されていないのが実情である。前記米国特許明細書に開
示のカニューレにおいても、この点については、全く配
慮がなされていない。それどころか、前記米国特許明細
書に開示のカニューレは、内層を疏水性樹脂で構成する
二層構造のチューブとすることによって体液による膨潤
を緩和しているものの、その構成材料が高親水性である
ため、体内挿入後、血液等との接触による膨潤を防ぐこ
とができず、違和感を増大させるという重大な欠点を有
するものである。このような違和感は、医療用チューブ
を体内に留置することによる身体的束縛と相まって、肉
体的、精神的苦痛となりかねない。
【0004】また最近、経腸栄養(Enteral Diet)カテ
ーテル(EDカテーテル)が注目されている。EDカテ
ーテルは、成分栄養、経腸栄養、流動食の投与を目的と
して、口または鼻から喉、食道、胃を経由して、十二指
腸に留置するものである。現在EDカテーテルとしては
EVA製またはシリコン樹脂製のものが使用されている
が、EVA製は硬すぎるために挿入容易ではあるが、痛
み、違和感が強い。また、シリコン樹脂製は柔らかすぎ
て挿入困難である。従って、挿入が容易であると共に、
挿入時および留置時に痛み、違和感の少ないEDカテー
テルが待望されている。
【0005】本発明の目的は、身体内への挿入が容易で
あり、しかも身体内に留置或いは身体内から除去する際
に、痛みおよび違和感の少ない医療用チューブを提供す
ることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記目的を
達成すべく種々検討を重ねてきたところ、下記の特定の
機械的損失正接および横弾性率を有する有機高分子より
なる医療用チューブがこれらを全て満足することを見出
した。また、挿入用チューブの吸水率を特定の範囲とす
ることにより、違和感がより一層改善されることを見出
したものである。
【0007】即ち、本発明に係る医療用チューブは、体
温における機械的損失正接が少なくとも0.5でかつ体
温における横弾性率が1〜1000MPaである有機高
分子よりなることを特徴とするものであり、さらに好ま
しい態様は、該有機高分子の体温における吸水率が5重
量%以下であることを特徴とするものである。
【0008】本発明において、医療用チューブとは検
査、観測、診断、治療・予防或いはその他の目的でヒト
を含む動物体内に挿入して用いる全てのチューブ状医療
器(たとえば、カテーテル、カニューレ、イルリガート
ル、ブジー等)のことである。即ち、該チューブは、特
定の有機高分子からなり液注入・排出機能、体温測定機
能、血圧・血液測定機能、化学分析機能、内視機能、レ
ーザファイバやバルーン等の機能を搭載したもの等、循
環器系、呼吸器系、消化器系、泌尿器系、生殖器系等の
適用領域や使用目的・機能により多種多様にわたる。
【0009】医療用チューブとしては、具体的には静脈
留置カテーテル、心臓カテーテル、血管造影用カテーテ
ル、血管拡張用カテーテル、血栓除去用カテーテル、胆
管カテーテル、気管支チューブ、胃管カテーテル、硬膜
外カテーテル、食道ブジー、中心静脈カテーテル、排液
用チューブ、膵管チューブ、子宮頸管留置カテーテル、
内視鏡用カテーテル、導尿用カテーテル、経鼻酸素カテ
ーテル、吸引カテーテル、套管針カテーテル、EDカテ
ーテル、輸液用チューブ等が例示される。
【0010】また、当該チューブは人間を始めとする哺
乳動物(たとえば、ウシ、ウサギ、ウマ、ヒツジ、サ
ル、イヌ、ネコ等)等に使用可能である。従って、本発
明における体温とは、これら動物の各々の体温を意味
し、動物種によりその温度は異なる。
【0011】本発明の医療用チューブを構成する有機高
分子は、体温(T℃)における機械的損失正接(tan
δT ) が少なくとも0.5、好ましくは少なくとも1.
0、より好ましくは少なくとも2.0のものである。t
anδT が、0.5未満である場合、硬すぎるために体
内挿入状態において常に周囲の組織にツッパリ感を与
え、即ち違和感を生ぜしめ、またその部分の筋肉を動か
した時、痛みを伴う場合すらあるためである。
【0012】本発明の医療用チューブは、体温における
横弾性率(GT ) が1〜1000MPa、好ましくは1
0〜500MPa、より好ましくは20〜100MPa
である。当該医療用チューブのGT が1000MPaを
越えれば、当該チューブ自体が硬すぎるために、体内挿
入状態において常に周囲の組織にツッパリ感を与え、即
ち違和感を生ぜしめる等のtanδTが、0.5未満で
ある場合と同様の欠点がある。一方、GT が1MPa未
満のものでは、機械的強度が低いために通常の医療用チ
ューブにあっては、チューブは体内圧力で圧潰するとい
う問題がある。特に、静脈留置カテーテル(以下、単に
カニューレという)、EDカテーテル等は長時間体内に
留置させところから、極力違和感を少なくすることが要
求される。
【0013】本発明において上記の2物性は、以下に示
す方法にて測定した値である。 tanδ:動的損失弾性率Aと動的貯蔵弾性率Bとをそ
れぞれ測定し、A/Bを求めた値である。 GT :測定機としてRMS800(Rheometrics, Inc.)
を使用し、周波数1.0Hzのねじり振動を加える条件
のもとで測定した値である。
【0014】また、好ましい態様として、有機高分子の
吸水率が5重量%以下、好ましくは2重量%以下、特に
好ましくは1.5重量%以下のものが推奨される。吸水
率が5重量%を越えると、チューブの膨潤により周囲の
組織を圧迫することとなり、違和感を生じさせる場合が
多い。本発明の医療用チューブをカニューレ、EDカテ
ーテル等として適用する場合は、特にその傾向が強い。
吸水率は、本発明の医療用チューブを適用する動物の体
温(例えば、ヒト体温である36.5℃)において測定
したものであり、試料を体温に相当する温度の水に24
時間浸漬して吸水状態としたものを150℃×30分乾
燥し、析出する水分をカールフィッシャー水分測定装置
にて定量することによって測定したものである。
【0015】本発明の医療用チューブは、チューブを体
内に挿入した状態、換言すれば体温において上記の柔軟
性を有し、かつ挿入前の室温あるいは人工的に用意した
低温度(例えば10−15℃)において充分な剛直性を
有することが刺通抵抗の観点から好ましい。
【0016】また、本発明を、例えば図1に示す如き、
金属性内針(例えば、ステンレス製内針)を有するカニ
ューレに適応する場合、体内に挿入する直前における剛
直性が不足すると、挿入の際にカニューレが内針からめ
くれて刺通抵抗を大きく増大させる問題、さらには場合
によっては患者に対して激痛を生じさせるという問題が
あるが、このめくれを防止する観点からも充分な剛直性
を有することが好ましい。また、EDカテーテルは、口
または鼻から喉、食道、胃を経由して、十二指腸に留置
するものであるから、充分な剛直性を有することが好ま
しい。具体的には、GT-10/GT (ここにGT-10は体温
より10℃低い温度における横弾性率)が少なくとも
2、好ましくは少なくとも3、特に好ましくは少なくと
も8であることが望ましい。
【0017】本発明において有機高分子としては、体温
における機械的損失正接が少なくとも0.5であり、か
つ体温における横弾性率が1〜1000MPaであると
いう条件を満足するものであれば、挿入対象となる動物
に対して無害である限りいかなる材料のものでもよい。
具体的には、ポリウレタン、スチレン−ブタジエン共重
合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体等が好ま
しく、特にポリウレタンが好ましい。
【0018】ポリウレタンを製造するのに使用されるイ
ソシアネート成分としては、通常ポリウレタンに使用さ
れるものであれば特に制限はなく、例えば2,4−また
は2,6−トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフ
ェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソ
シアネート、m−またはp−フェニレンジイソシアネー
ト、イソホロンジイソシアネート等が例示され、これら
単独または2種以上の組み合わせにて使用される。イソ
シアネート成分としては、特に4,4’−ジフェニルメ
タンジイソシアネートが好ましい。
【0019】またポリオール成分としては、1分子中に
少なくとも2個以上の活性水素、特に水酸基を有するも
のが用いられ、例えばジオールやトリオール等の多価ア
ルコール、脂肪族アミン、芳香族アミン等を開始剤と
し、これにアルキレンオキサイドを付加して製造される
ポリオキシアルキレンポリオール、酸とアルコールの縮
合により製造されるポリエステルポリオール、あるいは
ポリテトラメチレングリコール、ポリブタジエンポリオ
ール、ポリプロピレングリコール、ポリ1,4−ブチレ
ングリコールアジペート、ポリエチレングリコールアジ
ペート、ポリテトラメチレングリコール、ポリエチレン
グリコール、ビスフェノール−A+プロピレンオキサイ
ド、特に好ましいものとしてビスフェノール−A+プロ
ピレンオキサイド等が使用される。ポリオールの好まし
い重量平均分子量は200─2000程度である。
【0020】鎖延長剤としては、エチレングリコール、
1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコール等のグ
リコール、ジエタノールアミン、トリエタノールアミ
ン、トリレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等のア
ミン類、トリメチロールプロパンのTDI(トリレンジ
イソシアネート)アダクト、トリフェニルメタントリイ
ソシアネート、ビス(2−ハイドロキシエチル)ハイド
ロキノン、ビスフェノール−A+エチレンオキサイド、
ビスフェノール−A+プロピレンオキサイド等のポリイ
ソシアネート等が挙げられる。鎖延長剤としては、特に
1,4−ブタンジオールが好ましい。
【0021】これらイソシアネート成分、鎖延長剤およ
びポリオール成分のモル比は、1.5〜3:0.5〜
2:1、好ましくは1.8〜2.5:0.8〜1.5:
1であり、カニューレ、EDカテーテル共により好まし
くは1.9〜2.2:0.9〜1.2:1である。
【0022】また、必要に応じて反応を促進する為に触
媒が使用される。触媒としてはトリエチルアミン、テト
ラメチルヘキサメチレンジアミン、トリレンジアミン等
の第3級アミン類またはスタナスオクチレート、スタナ
スオレエート、ジブチル錫ジラウレートの如き錫系触媒
に代表される金属触媒があり、これらはおのおの単独あ
るいは混合して使用される。
【0023】上記イソシアネート、ポリオール、鎖延長
剤及び必要に応じて触媒を用いてウレタンの合成を行
う。合成方法は、たとえば特開昭61−293214号
公報、特開昭63−244341号公報等に開示されて
いる方法を採用することができる。
【0024】本発明の医療用チューブは、上記の如き材
料を使用して、自体既知の手段、例えば押出成形等によ
って作成することができる。
【0025】本発明の医療用チューブの外径及び肉厚
は、例えばカニューレにおいては、外径0.5mm〜
2.8mm、肉厚0.05mm〜0.4mm、好ましく
は外径0.6mm〜2.3mm、肉厚0.1mm〜0.
3mmである。また、EDカテーテルにおいては外径
1.0mm〜4.0mm、肉厚0.1mm〜1.2m
m、好ましくは外径1.6mm〜3.5mm、肉厚0.
2mm〜0.7mmである。
【0026】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらに何ら限定されるものではない。
【0027】実施例1〜10・比較例1〜5 カニューレ構成用の有機高分子として、表1に示す種々
のものを用いて、押出成型によってカニューレを製造
し、これにSUS304製の内針を挿入したものを製造
した。表1には材料の化学種並びに36.5℃および2
6.5℃において測定した諸物性を示す。表示する材料
のうち材料1〜10はそれぞれ本発明の実施例1〜10
のカニューレで使用対象とするもの、材料21〜25は
それぞれ比較例1〜5で使用対象とするものである。な
お、表1に示したポリウレタンについては、使用したイ
ソシアナート成分、ポリオール成分および鎖延長剤の種
類と量(モル比)とを表2に示す。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】試験例1 本発明挿入用チューブの違和感の有無を調べた。図1
は、本試験に使用したカニューレ1の断面図である。即
ち、実施例1〜10および比較例1〜5に記載の材料よ
りなり、外径1.32mm、内径0.96mm、肉厚0.1
8mm、長さ70mmの留置部4およびポリプロピレンより
なるハブ2を有するカニューレを、通常の押出成型法
(芯線使用)を経て製造し、これに先端部が鋭利となっ
たSUS304製の内針3を挿入したものを作成した。
なお、当該留置部はその先端部がテーパ状に細くなって
おり、先端部の肉厚は、中央部のほぼ半分程度となって
いる。
【0031】上記の如くして作成した各々のカニューレ
につき、ヒトに適用した場合の違和感を以下の方法にて
試験し、その結果を表3に示した。
【0032】(試験方法)それぞれ10名の健常人に対
して、左腕の尺側皮静脈に各カニューレを挿入し、血液
が流出するのを確かめてから内針3のみを引き抜き、ハ
ブ側より血液が流出することを確かめ、3分後にカニュ
ーレを動かして違和感の有無を調べた。
【0033】(判定方法)次の判定規準によって各人の
違和感を得点で表し、10人の得点の平均値を求めた。
【0034】5点:ほとんど違和感なし 4点:多少違和感あり 3点:違和感あり 2点:比較的強い違和感あり 1点:強い違和感あり
【0035】試験例2 試験例1で使用した各カニューレについて、刺通抵抗お
よびめくれ現象の有無を調べた。
【0036】(1) めくれ現象評価法 カニューレを100mm/minの刺通速度で薬包紙(白パラ
フィン紙、中サイズ:105mm×105mm)6枚に穿刺
して、その際のカニューレ先端のめくれの有無を目視に
より判定し、比較例のものと比較した。その結果は表3
に示した。
【0037】(2) 刺通抵抗評価法 試験例1で使用した各々のカニューレを、測定装置とし
て引張試験機オートグラフ、島津S500Dを用い、1
00mm/minの刺通速度でゴム板(NRJISK6301
厚さ1.5mm、ショアA硬度30)に穿刺したときの
カニューレ先端部に続く平行部の刺通抵抗(gf)を測
定し、比較例のものと比較した。その結果は表3に示し
た。
【0038】
【表3】
【0039】実施例11〜12・比較例6〜7 実施例8に記載の材料よりなり、外径3.5mm、内径
3.0mm、肉厚0.25、長さ1200mmのチューブ
(実施例11)および実施例9に記載の材料よりなり、
外径3.5mm、内径3.0mm、肉厚0.25、長さ12
00mmのチューブ(実施例12)を通常の押出成形(チ
ューブ成形)によって作成し、その片端に入口部を設
け、他端には吐出部およびそれに続く部位に0.5gの
重りを設けて、EDカテーテルを作成した。また、比較
としてエチレンビニルアセテート共重合体(EVA)製
(比較例6)およびシリコン樹脂製(比較例7)の外径
3.5mm、径3.0mm、肉厚0.25、長さ1200mm
のチューブよりなる上記と同様のEDカテーテルを作成
した。
【0040】試験例3 本発明挿入用チューブの、挿入性、挿入時以後の痛みお
よび違和感の有無を調べた。
【0041】(試験方法)上記の如くして作成した各々
のEDカテーテルを、それぞれ6名の健常人の鼻から
喉、食道、胃を経由して、十二指腸に24時間留置し、
その挿入性、留置時における痛みおよび違和感を調べ、
その結果を表4に示した。
【0042】
【表4】
【0043】なお、本試験例で使用したEVAおよびシ
リコン樹脂の26.5℃および36.5℃における特性
は、次の通りである。
【0044】 EVA シリコン樹脂 tan δT : 5×10-2 3×10-2 tan δT-10: 5×10-2 3×10-2T : 22MPa 10.5MPa GT-10: 25MPa 10.5MPa GT-10/GT 1.1 1.0 吸水率: 0.4wt% 0.1wt%
【0045】
【発明の効果】以上の試験結果から明らかな様に、本発
明の医療用チューブは、動物体内への挿入時には優れた
剛直性を有するので容易に体内への挿入が可能であり、
また動物体内に挿入した状態で充分な耐圧潰性、耐座屈
性を示しながら、しかも従来品と比較して柔軟であるの
で長時間体内に留置させても違和感が少ない。
【0046】特に吸水率が5重量%以下のものは、従来
の親水性が高いチューブのように、血管内等で膨潤する
ことがないので、より違和感が少なく使用することがで
きるという利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の試験例で使用されたカニューレの断面
図である。
【符号の説明】 1 カニューレ 2 ハブ 3 内針 4 留置部 5 プラグ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松本 孝 大阪市北区本庄西三丁目9番3号 株式 会社ニッショー内 (72)発明者 辻川 肇 大阪市北区本庄西三丁目9番3号 株式 会社ニッショー内 (72)発明者 林 俊一 名古屋市中村区岩塚町字高道1番地 三 菱重工業株式会社名古屋研究所内 (72)発明者 近藤 悟 名古屋市中村区岩塚町字高道1番地 三 菱重工業株式会社名古屋研究所内 (72)発明者 内海 厚 兵庫県伊丹市池尻4丁目3番地 三菱電 線工業株式会社伊丹製作所内 (72)発明者 開出 保 兵庫県尼崎市東向島西之町8番地 三菱 電線工業株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61L 29/00

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 体温における機械的損失正接が少なくと
    も0.5でかつ体温における横弾性率が1〜1000M
    Paである有機高分子よりなることを特徴とする医療用
    チューブ。
  2. 【請求項2】 体温よりも10℃低い温度における横弾
    性率が、体温における横弾性率の少なくも2倍である有
    機高分子よりなることを特徴とする請求項1記載の医療
    用チューブ。
  3. 【請求項3】 有機高分子の体温における吸水率が5重
    量%以下である請求項1記載の医療用チューブ。
  4. 【請求項4】 該有機高分子がポリウレタンである請求
    項1記載の医療用チューブ。
  5. 【請求項5】 ポリウレタンがポリエーテル系ポリウレ
    タンまたはポリエステル系ポリウレタンである請求項4
    記載の医療用チューブ。
  6. 【請求項6】 ポリウレタンにおけるイソシアネート成
    分、鎖延長剤およびポリオール成分のモル比が1.5〜
    3:0.5〜2:1である請求項4記載の医療用チュー
    ブ。
  7. 【請求項7】 ポリウレタンにおけるイソシアネート成
    分、鎖延長剤およびポリオール成分のモル比が1.8〜
    2.5:0.8〜1.5:1である請求項6記載の医療
    用チューブ。
  8. 【請求項8】 ポリウレタンにおけるイソシアネート成
    分、鎖延長剤およびポリオール成分のモル比が1.9〜
    2.2:0.9〜1.2:1である請求項7記載の医療
    用チューブ。
  9. 【請求項9】 静脈留置カテーテルである請求項1記載
    の医療用チューブ。
  10. 【請求項10】 経腸栄養カテーテルである請求項1記
    載の医療用チューブ。
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