JP2809337B2 - インビボにおける軟化を調節したカテーテルチューブ - Google Patents

インビボにおける軟化を調節したカテーテルチューブ

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は患者のカテーテル法に関
し、さらに詳しくは体液と接触すると調節された柔軟性
を示すポリウレタンカテーテルチューブに関する。
【0002】
【従来の技術】カテーテル法は、通常、幾つかのタイプ
のカテーテル挿入装置を用いて患者の皮膚を穿刺し、た
とえば血液流のような体腔へカテーテルを挿入すること
を含む。患者の利便性のために、カテーテルは挿入する
間にできるだけ小さい横断面積であることがとても望ま
しい。とはいえ、カテーテル内腔は、カテーテルを介し
て医薬品溶液を投与したりまたは体液を排出するのに必
要な速度を達成するために、十分な大きさでなければな
らないことも明らかである。
【0003】カテーテルチューブの組立のために多数の
重合性物質が研究されてきた。シリコンラバーを使用し
てきたが、しかしながらこの物質は軟化しそして柔軟性
であり、これは十分な引っ張り強度を得るために様々な
添加剤たとえば充填剤および可塑剤を含むことが必要で
ある。柔軟性による破壊を防ぐには厚い壁が必要で、こ
れにより液体が流れるのに十分な内径を得るには大きな
外径が必要となる。
【0004】先行技術の他のカテーテルは硬質のほとん
ど非可撓性の重合物質で作られてきた。このような通常
のカテーテルの例は、米国特許第 4,657,024号において
コネイズ(Coneys)により開示された放射線不透過剤を含
むFEP のストライプを有するフッ素化エチレンプロピレ
ンコポリマー(FEP) のカテーテルである。
【0005】米国特許第4,211,741 でオストイッチ(Ost
ich)は、厚いポリ塩化ビニル層の表面のいずれかまたは
両方に積層したポリウレタンの薄い層を有するカテーテ
ルを開示している。
【0006】最近では、しばしばハイドロゲルと呼ばれ
る水を吸収する親水性ポリマーが開示されている。ルー
サー(Luther)の米国特許第 4,668,221号には挿入のため
の穿刺針上に適合する親水性ポリマーで作られたカテー
テルを開示している。このカテーテルは血液と接触する
と膨潤して軟化しこれにより穿刺針を除去することがで
きる。
【0007】アヌーク(Anuiuk)らの米国特許第 4,883,6
99号には、非親水性ポリウレタン成分および親水性ポリ
ビニルアルコール成分を有するチューブが開示されてい
る。チューブは引っ張り強度を保持しながら水を吸収し
膨潤すると言われている。
【0008】体液と接触すると膨潤して軟化するポリウ
レタンがカテーテル用の興味深い物質として近年開示さ
れている。米国特許第 4,454,309号において、グールド
(Gould) らは、水中で膨潤しそして成形および硬化して
型に合わせた形状の製品を作る親水性ポリウレタンジア
クリレート組成物を開示している。ウォーカー(Walker)
らの米国特許第 4,728,322号および4,781,703 号には、
非親水性の第一の成分と親水性ポリウレタンジアクリレ
ートの第二の成分を含む組成物で組立られたカテーテル
が開示されている。液体と接触すると、液体を吸収する
ため組成物は膨潤してそして軟化し、カテーテルの横断
面積を増加させる。
【0009】クラスとしてのポリウレタンはカテーテル
用物質として幾つかの利点を有する。一般に、これらは
優れた血液適合性を有する。さらに、これらは水を吸収
し、軟化し、これにより一層柔らかくなる。柔軟性は曲
がった血管を介して望ましい位置へカテーテルを通すこ
とにおいて著しい助けとなる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ポリウレタンを用いた
組立の結果として、カテーテル性能において顕著な向上
が得られたとはいえ、ポリウレタンに対する血液適合
性、軟化および可撓性を有するカテーテルについて挿入
の容易性および所望により再位置決めのための十分な機
械的強度および剛性を保持する必要性が残る。本発明は
この要求を満たすものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】カテーテルチューブは硬
質セグメント含有率70-100% でショアD 硬度約60-80を
有する疎水性ポリウレタン少なくとも10重量% を含むポ
リマーのブレンドの剛化ストライプ一個以上を包含する
熱可塑性親水性ポリエーテルウレタン基本ポリマーから
なる。ブレンドの第二の成分は、親水性ポリエーテルウ
レタンまたはポリエステルから選択される。
【0012】好ましいブレンドは疎水性ポリウレタン少
なくとも35重量% を含む。特に好ましいブレンドは疎水
性ポリウレタン約35重量% および親水性ポリエーテルウ
レタン約65重量% を含む。第二の特に好ましいブレンド
は疎水性ポリウレタンおよびポリエステルの各々を約50
重量% 含む。
【0013】ポリエステルはポリエーテル- ポリエステ
ルブロックコポリマーまたは液晶ポリエステルである。
【0014】本発明のカテーテルはポリウレタンカテー
テル固有の柔軟性および生物適合性を維持するが、しか
し血管に位置させたのち通常のポリエーテルウレタンカ
テーテルを再度位置決めすることを困難にする過度の可
撓性という欠点を克服する。剛化の程度および軟化の程
度および速度はストライプの形状ならびに疎水性剛化ポ
リマーブレンドの組成および量により調節される。剛化
ポリマーが完全に包含されるので、血液は血液適合性の
ポリウレタン表面だけに接触する。所望により、挿入お
よび再位置決めのための剛性および血管を通るための柔
軟性の予め決められたバランスを有するカテーテルは、
配置および/または再位置決めにおける可視化助剤とし
て放射線不透過剤を含んでもよい。剛化および基本ポリ
マーの両方の熱可塑性の性質は通常のカテーテルのデザ
インおよび押出し加工により実現される製造の経済性を
保持する。
【0015】本発明は多くの異なった形の実施態様によ
り満足されるとはいえ、ここでは本発明の好ましい実施
態様を詳細に記載するものであり、この開示は本発明の
原則を例示するものとして考えるべきもので、説明し記
載した実施態様に本発明が限定されるものではないこと
は理解されるであろう。本発明の範囲は特許請求の範囲
およびこれらの均等物により判断されるであろう。
【0016】本発明によれば、柔軟性と剛性の間に予め
決めたバランスを提供しそしてこれによりカテーテル性
能全体にわたってポリエーテルウレタンの利点を保持す
るポリエーテルウレタンカテーテルが開示される。本発
明は、14( 大) から28( 小)のいずれかのANSIゲージサ
イズ静注用カテーテルおよび4F( 小) から14F(大) のフ
ランスサイズの中心静脈用カテーテル( または他のカテ
ーテル装置) を意図するものである。カテーテルチュー
ブの実施態様は、第一に静注用カテーテルに関する図の
助けを借りて記載される。ストライプが入ったポリエー
テルウレタンチューブが他の型のカテーテルのいずれに
も、たとえば中心静脈、尿導または気管支吸引カテーテ
ルを組立るのに同様に使用されることは理解されるであ
ろう。図において、同じ構成部材は添字を付けた同様の
参照番号で示される。
【0017】図1 〜3 は、患者の皮膚の穿刺および患者
の血液流れへカテーテルの位置決めのための中空針11と
して示される通常のカテーテル挿入装置に接続するカテ
ーテルチューブ10を示す。カテーテル挿入装置は当該技
術で一般的なものであり、本発明の一部を構成しない。
チューブ10は本体部分12および針11と接触するその先端
14に向かう漸進的テーパー部分13とを含む。
【0018】チューブ10は内腔15を画成し、内腔壁16と
外壁18を有する。図2 に示すように、剛化ポリマーのス
トライプ20の一個以上はチューブの長さの少なくとも一
部に沿って長く付着されそして基本ポリマー22で包含さ
れる。ストライプ20を図2 において環形状として示す
が、これはいずれか他の都合のよい形状たとえば図3 に
示されるように楕円形ストライプ20a でもよい。
【0019】本発明カテーテルの基本的ポリウレタン
は、軟化および可撓性のために水を吸収しそして生物学
的適合性であり、長期間体液と接触してもいずれの毒性
産物も放出しないいずれかの熱可塑性ポリマーである。
好適な基本ポリマーはまた剛化ポリマーとの同時押出し
に対しても適合する。
【0020】ポリウレタン基本ポリマーはまたポリエス
テルウレタン、シリコン- ウレタンブロックコポリマー
または好ましくはポリエーテルウレタンであり、ジイソ
シアネート、ポリグリコールおよび鎖延長剤の反応から
の生成物である。
【0021】好適なジイソシアネートは芳香族ジイソシ
アネートたとえば4,4'- ジフェニルメタンジイソシアネ
ート(MDI) 、ジフェニルメタン- 3,3'- ジイソシアネー
ト、脂環式ジイソシアネートたとえばイソホロンジイソ
シアネートおよび4,4'- ジシクロヘキシルメタンジイソ
シアネートおよび脂肪族ジイソシアネートたとえばヘキ
サメチレンジイソシアネートである。最も好ましいジイ
ソシアネートはMDI である。
【0022】ポリグリコール成分はポリエステルグリコ
ール、シリコーングリコールまたは好ましくはポリエー
テルグリコールまたはこれらの混合物である。好適なポ
リエステルグリコールは、たとえばポリカプロラクトン
およびポリエチレンアジペートである。好適なシリコー
ングリコールは、たとえばダウコーニング社から入手可
能であるポリジメチルシロキサングリコール、たとえば
4-3667( 以前はQ 43667)である。
【0023】好ましいポリエーテルグリコールは、ポリ
エチレンオキシドグリコール(PEG)またはポリプロピレ
ンオキシドグリコールと混合されたポリテトラメチレン
オキシドグリコール(PTMEG) である。ここでパーセント
はすべて特記しない限り重量である。PEG は分子量約65
0-16,000、好ましくはし約1,000-2,000 である。PTMEG
は分子量約600-3,300 、好ましくは約1,000-2,000 であ
る。PEG およびPTMEGは様々な供給先から容易に手に入
る。
【0024】鎖延長剤は低分子量の炭素原子10個までの
ジオール( 枝分かれ鎖または枝分かれしていない) ジア
ミンまたはアミノアルコールまたはこれらの混合物であ
る。鎖延長剤の非限定的代表例は、1,4-ブタンジオール
(BDO) ;エチレングリコール;ジエチレングリコール;
トリエチレングリコール;1,2-プロパンジオール;1,3-
プロパンジオール;1,6-ヘキサンジオール;1,4-ビス-
ヒドロキシメチルシクロヘキサンおよびヒドロキノンジ
ヒドロキシエチルエーテル;1,6-ヘキサンジアミンおよ
びエタノールアミンである。好ましい鎖延長剤はBDO お
よび1,6-ヘキサンジオールである。
【0025】好適な親水性ポリウレタン基本ポリマーは
硬質セグメント含有率約20-80 、好ましくは約30-75 %
、引っ張り強度約3,000-10,000 psiおよびショア硬度
少なくとも95A 、好ましくは50 D以上である。ポリウレ
タンを上記ショア硬度範囲にするために予め選択された
硬質セグメントおよび軟質セグメントから成分比を計算
することは当業者の範囲において容易である。硬質セグ
メントおよび軟質セグメントの割合および組成を適切に
選択することにより、柔軟性および可撓性ために約2-40
%の吸水率、好ましくは約5-20 %を有する基本ポリマー
が得られる。さらに、一連の軟化はより大きな疎水性の
軟質セグメントを選択することにより遅延されるかまた
はより大きな親水性の軟質セグメントを選択することに
より促進される。
【0026】基本ポリマーは、バルクまたはワンショッ
ト重合法により調製されうる。本発明の好適なバルク重
合法の一つにおいて、通常の重合装置に所望の硬質セグ
メント- 軟質セグメント比により予め決められた割合の
ポリグリコールおよび延長剤の混合物を充填する。激し
く攪拌しながらジイソシアネートを一度に全部添加す
る。反応が自発的に始まらない場合、混合物を十分加熱
して発熱反応を起こさせる。反応混合物を発熱が完了し
て温度が低下しはじめるまで、一般に約1-5 分の間激し
く攪拌する。透明な均質溶融物をまだ熱いうちに反応器
から取り出し硬化するのが有利である。これにかわる方
法として、ポリグリコールおよびジイソシアネートを攪
拌しながら混合し、最初の発熱がおさまり始めたとき、
攪拌を続けながら延長剤を添加してもよい。
【0027】本発明の基本ポリマーを調製する方法の特
徴は、重合触媒を加えることなく成分からポリマーを調
製することである。たとえば、当該技術における通常の
触媒である有機金属化合物たとえばジブチルスズジラウ
レートは滲出性であり、本発明のカテーテルが体液と接
触するような場合、危険な作用を起こすことがある。
【0028】本発明の包含された剛化ストライプは、2
% 未満の吸水率、ショア硬度50 D以上および基本ポリマ
ーと一緒にダイから同時押出されるための適合性を有す
る疎水性ポリマー少なくとも10 %を含むポリマーのブレ
ンドである。当該技術で公知のように、ポリマーは、溶
融物がダイを通過するときいずれのポリマー溶融物も著
しく分解および/または溶融***を起こさない温度で両
方のポリマーが押出しのために溶融物を形成することが
できる場合、同時押出に対し適合性である。
【0029】好適な疎水性ポリマーは、硬質セグメント
含有率70-100 %およびショアD 硬度少なくとも50、好ま
しくは60-80 のポリウレタン、またはショアD 硬度50-8
0 を有するポリエーテル- ポリエステルブロックコポリ
マーたとえばハイトレル(Hytrel)(商標名)( デュポ
ン) およびリテフレックス(Riteflex)(商標名)( ヘキ
スト セラネス Hoechst Celanese ) およびこれらのア
ロイである。好ましいポリエーテルはリテフレックス
(商標名)372 およびハイトレル(商標名)7246であ
り、両方ともショアD 硬度72である。
【0030】剛化ストライプは最も好ましくは上述のよ
うなポリエーテル- ポリエステルブロックコポリマーと
ブレンドされる、またはポリウレタン基本ポリマーとブ
レンドされる硬質セグメント含有率約70-100% を有する
ポリウレタンである。ブレンドは高硬質セグメントポリ
ウレタン約10-90 重量% 、好ましくは約20-70 重量%を
含む。剛化ストライプに対し特に好適な高硬質セグメン
トポリウレタンは、商標名イソプラスト(ISOPLAST)でデ
ュポン社から入手可能なポリウレタンである。本発明の
カテーテルは通常の同時押出法のいずれかにより基本ポ
リマーおよび剛化ポリマーから組立られる。好適な同時
押出装置は、たとえばフロリダ州クリアウォーターのゲ
ンカ ケーブル社(Genca Cable Company )またはニュー
ジャージー州、トトワのウェイン マシン アンド ダ
イ社(Wayne Machine and Die Company) から購入しても
よいし、または所望により通常の同時押出装置を本発明
のいずれか特定の製品の組立のためにデザインすること
もできる。
【0031】本発明のストライプを入れたカテーテル
は、約 1-12 、好ましくは約 3-9、最も好ましくは6 個
のストライプを有する。所望により、一個以上のストラ
イプが押出される前に剛化基本ポリマーに配合される三
酸化ビスマスまたは硫酸バリウムのような通常の放射線
不透過剤を含むこともできる。放射線不透過剤の約15-7
0 重量% 、好ましくは約20-60 重量% がストライプ中に
存在してもよい。これにかわり、放射線不透過剤は基本
ポリマーに溶融配合されてから押出されてもよい。
【0032】本発明のストライプを入れたカテーテルに
おいて、ストライプの全容量パーセントは基本ポリマー
の約10-80 % 、好ましくは約20-50 % であり、適当なス
トライプ断面を提供する同時押出ダイを選択することに
より都合良く達成されうる。
【0033】親水性基本ポリマー単独から組立られるカ
テーテルチューブは挿入のために剛性を有し、そして柔
軟性のために挿入に続いて水吸収性を有するが、しかし
ながら前進および再位置決めに対し早く柔軟になり過ぎ
る。本発明のカテーテルチューブは、一方の可撓性と他
方の剛性のあいだに所望の予め決められたバランスをも
たらすことが見いだされた。これは実施例IVの手法に従
って測定される曲げ強さとして表される。
【0034】本発明の好ましくいカテーテルは、非常に
有利でそして通常“ フローティング(floating) "法と
して使用される静脈内カテーテル化法に特に有利になる
軟化プロフィールを有する。この技術において、カテー
テルおよび針を血管へ挿入し、逆流を確認し、カテーテ
ルを針から約1/4 インチ前進させる。次いで、針とハブ
を取り除き、静脈内灌流を始める。灌流に対応して静脈
が通常挿入後1 分以内に膨張すると、カテーテルを最終
位置まで前進(フロート) させる。
【0035】フローティングにより位置決めされるカテ
ーテルは、挿入のために乾燥時そして逆流の確認、ハブ
の除去および最初の前進のために挿入後約1 分間は高い
曲げ強さを有するのが好ましい。患者の利便性および安
全性のために次の軟化はフローティング段階の間および
その後望ましく、これは一般に約3-5 分間で完了する。
【0036】図4 は親水性基本ポリマーのみからなるカ
テーテルおよびこれに以下に示すストライプを入れたカ
テーテルの曲げ強さにより与えられた経時的軟化プロフ
ィールを示し、その際データは各々に対して5 回の実験
の平均である: A. 親水性基本ポリマー単独( 剛化ストライプなし) B. 100 % 硬質セグメントポリウレタン( イソプラス
TM ) のストライプ C. ポリエステル( ハイトレルTM) 先行技術ストライ
プ D. 実施例V のカテーテル E. 実施例VIのカテーテル F. 米国特許第 5,061,254号、実施例20のカテーテル
【0037】図4 から明らかなように、基本ポリウレタ
ンの1 インチカテーテル( 曲線A )およびハイトレル
(商標名)ストライプを有する先行技術カテーテルが乾
燥時にそれぞれ33および47 gの曲げ強さを有することが
わかる。対照的に、本発明の1インチカテーテル( 曲線D
およびE ) はそれぞれ71および68 gの乾燥曲げ強さを
有し、挿入のためのかなり大きな乾燥剛性である。
【0038】また、図4 から基本ポリウレタンのカテー
テル( 曲線A ) および米国特許第 5,061,254号実施例20
の剛化したカテーテル( 曲線F ) が挿入後最初の1 分間
で非常に軟化し、次いでこれ以上軟化せずに、フローテ
ィングを困難にする。100 %硬質セグメントポリウレタ
ンのストライプを有するカテーテル( 曲線B ) はいずれ
の程度にも軟化しない。ポリエステルストライプを有す
るカテーテル(C) は、実質的にすべての軟化が挿入後最
初の1 分間でも生じる(A)と同様の軟化プロフィールを
示す。曲線D およびE は本発明のカテーテルについての
軟化プロフィールを示す。これらのカテーテルについ
て、軟化は最初の1 分間でかなりなものになり次いで一
定時間にわたって続くことがわかる。
【0039】比較軟化プロフィールがまた軟化速度とし
ても表される。すなわち、挿入後最初の1 分間で先行技
術のカテーテルF は、約85 %軟化するがしかし5 分後に
別に6 % が軟化しただけである。
【0040】対照的に、本発明のカテーテルD は、挿入
後最初の1 分間で約40 %まで軟化するが、しかし5 分後
に別の14 %まで軟化を続けた。
【0041】本発明カテーテルE は、挿入後最初の1 分
間で約48 %まで軟化するが、しかし5 分後に別の28 %ま
で軟化を続けた。
【0042】本発明カテーテルによりもたらされる乾燥
剛性および軟化プロフィールは先行技術のカテーテルと
比較して向上した挿入フローティング、曲げ抵抗および
曲げ回復を提供し、これにより使用の容易性とより優れ
た患者の安全性および利便性を提供する。
【0043】以下の実施例を本発明を説明するために提
供するが、これらはいずれにしても限定するものと考え
るべきではない。
【0044】
【実施例】実施例 I 基本ポリマー合成のための一般的方法 所望の硬質セグメント含有率を有する基本ポリウレタン
を調製するために必要なポリグリコールおよびBDO の計
算した量を60℃で樹脂ボトルに集め、4 mmHgにて30分間
減圧ストリップした。混合物を雰囲気温度まで冷却し、
全ヒドロキシ含有率に基づいてMDI 2 当量を激しく攪拌
しながら一度に全部加えた。発熱が約80℃に達すると、
混合物をテフロン引きしたトレーへ注入し、約60分間11
0 ℃で後硬化した。
【0045】変法において、ポリグリコールおよびジイ
ソシアネートを攪拌しながら混合し、そして最初の発熱
がおさまり始めたとき、延長剤を続けて攪拌しながら添
加した。
【0046】実施例 II 同時押出によりストライプを入れたカテーテルの調製方
法メインの押出機からの基本ポリマー溶融流れと同時押
出機からの放射線不透過剤を続ける剛化ポリマー溶融流
れを、押出し機ヘッドの上流、下流部分における連続ス
トライプまたは層として集めるまで別々に維持した。押
出し機ヘッドから、次いで流れを通過させそして完全な
チューブ部材としてチューブダイ( 同軸またはクロスヘ
ッド) から出てきた。
【0047】押出し機、同時押出機およびダイの正しい
選択により、ストライプ、層または他の形状の数および
厚さそしてこれにより基本ポリマー、剛化ポリマーおよ
び放射線不透過剤の容量%を、特定の同時押出されたチ
ューブの要求にしたがって調節された。図4 の比較軟化
プロフィールデータは6 個のストライプを有する22ゲー
ジカテーテルについてのものである。
【0048】実施例 III 実施例Iで記載したように調製された62 %硬質セグメン
ト含有率のポリエーテルウレタン基本ポリマー約65容量
% および硫酸バリウム50重量% を含むポリエステル- ポ
リエーテル剛化ポリマー( ハイトレルTM7246 )約35容量
% を同時押出して22ゲージの6 ストライプカテーテルを
得た。このカテーテルの軟化プロフィールは図4 の曲線
C で示される。
【0049】実施例 IV カテーテルチューブ軟化の測定 曲げ強さ測定は、200 g 荷重セルを備えたインストロン
(Instron ) 1122 型ユニバーサル試験機を用いて22ゲー
ジカテーテルチューブの1 インチおよび2 インチ片( 通
常ハブからチップまで測定) において行った。チューブ
を曲げるために必要な軸方向力の圧縮測定は、1,5,20お
よび30分間から24時間、正常食塩水中チューブを浸軟さ
せた後に行い、37℃と約90-100% の相対湿度に雰囲気調
節されたチャンバー内で実施した。曲げ強さ(g) をチュ
ーブ断面に対し補正し、実際のカテーテル化法の剛性/
柔軟性特性を反映させる。
【0050】実施例 V 実施例III に記載と同じように、ストライプを入れたカ
テーテルチューブを、50% リテフレックスTMポリエステ
ルおよび50% 高硬質セグメントポリウレタン(イソプラ
ストTM) の剛化ポリマーから調製した。軟化データを図
4 の曲線D に示す。
【0051】実施例 VI 実施例III に記載と同じように、ストライプを入れたカ
テーテルチューブを、イソプラストTM35重量% およびポ
リエーテルウレタン基本ポリマー65% の剛化ポリマーか
ら調製した。軟化データを図4 の曲線E に示す。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1 は組立たカテーテル挿入装置を備えた本発
明の静脈注入用カテーテルの斜視図である。
【図2】図2 は、線 2-2に沿った図1 のカテーテルの実
施態様の断面図である。
【図3】図3 は、線 2-2に沿った図1 のカテーテルの実
施態様の断面図である。
【図4】図4 は本発明の好ましい二つのカテーテルと親
水性基本ポリマーおよび先行技術のカテーテルのものと
の軟化プロフィールを比較する。
【符号の説明】
10 カテーテルチューブ 11 針 20 ストライプ 22 基本ポリマー
フロントページの続き (73)特許権者 595117091 1 BECTON DRIVE, FR ANKLIN LAKES, NEW JERSEY 07417−1880, UNI TED STATES OF AMER ICA (72)発明者 ムトル・カラケル アメリカ合衆国テキサス州76132,フォ ート・ワース,グレン・メドー・ドライ ブ 6713 (72)発明者 デービッド・イー・スパイルヴォゲル アメリカ合衆国ノース・カロライナ州 27615,ローリー,ストローブリッジ・ コート 101 (72)発明者 ロバート・エイ・トーラー アメリカ合衆国ユタ州84092,サンディ, サウス・ディアー・ブルック・サークル 9759 (56)参考文献 特開 平4−221571(JP,A) 特開 平4−226670(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61L 29/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のポリマーのブレンドからなる剛化
    ストライプを一個以上封入する親水性熱可塑性ポリエー
    テルウレタンからなるチューブであって、ブレンドにお
    ける前記複数のポリマーのうちの第一ポリマーが硬質セ
    グメント含有率70-100% および少なくとも50D のショア
    D 硬度を有する疎水性ポリウレタンであり、そして前記
    複数のポリマーのうちの第二ポリマーが前記親水性熱可
    塑性ポリエーテルウレタンおよびポリエステルからなる
    群から選択されるものであるチューブ。
  2. 【請求項2】 前記親水性熱可塑性ポリエーテルウレタ
    ンが硬質セグメント含有率約20-80%、ショア硬度少なく
    とも95A および吸水率約2-40% を有する請求項1 のチュ
    ーブ。
  3. 【請求項3】 前記疎水性ポリウレタンが吸水率2%以下
    である請求項1 のチューブ。
  4. 【請求項4】 前記ブレンドが前記疎水性ポリウレタン
    10-90%を含む請求項1のチューブ。
  5. 【請求項5】 前記ブレンドが硬質セグメント含有率70
    -100% でショアD 硬度60-80 の前記ポリウレタン約35重
    量% および前記親水性熱可塑性ポリエーテルウレタン約
    65重量% からなる請求項1 のチューブ。
  6. 【請求項6】 前記ブレンドが硬質セグメント含有率70
    -100% でショアD 硬度60-80 の前記ポリウレタン約50重
    量% および前記ポリエステル約50重量% からなる請求項
    1 のチューブ。
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