JP2755656B2

JP2755656B2 - 熱転写記録装置

Info

Publication number: JP2755656B2
Application number: JP3993189A
Authority: JP
Inventors: 晋藤原
Original assignee: Sanyo Denki Co Ltd
Current assignee: Sanyo Denki Co Ltd
Priority date: 1989-02-20
Filing date: 1989-02-20
Publication date: 1998-05-20
Anticipated expiration: 2013-05-20
Also published as: JPH02217276A

Description

【発明の詳細な説明】（イ）産業上の利用分野本発明は熱転写記録装置、特に多色記録を行なう熱転
写記録装置に関する。

（ロ）従来の技術実開昭62−85443号公報等に見られる如く、インクシ
ート上のインクをサーマルヘッドで加熱し、溶融または
昇華させ、記録紙上に転写する装置において、複数色の
インクを重ねて多色表現する場合、転写するインクを確
実に記録紙に定着することで優れた記録画質が表現でき
る。ところで、印写スピードを短縮するために従来、イ
ンクシート及び記録紙を間欠送りするものでは、印写し
ないエリアは高速搬送している。

（ハ）発明が解決しようとする課題しかしながら、高速搬送を行なうと、空白部直前の印
写部分の記録紙のインクの定着率が劣化し、記録画質が
低下するという問題があった。これは、空白部分で急激
に搬送速度が速くなり、はくりスピードが急激に速くな
ると、インクシートのインクの定着が記録紙へ十分行な
われないからと考えられる。

本発明は、上述した記録紙へのインクの定着率を向上
せしめ、記録画質の劣化を防止する熱転写記録装置を提
供することをその課題とする。

（ニ）課題を解決するための手段本発明は、搬送されてくる記録紙とインクシートとを
サーマルヘッドとプラテンとの間に重畳して挿入し、記
録情報に応じてサーマルヘッドを発熱駆動させて、イン
クシート上のインクを記録紙上に転写する転写部と、前
記転写部の下流に位置し、記録紙とインクシートとを剥
離させる剥離部と、サーマルヘッドが非発熱駆動部にお
いて、非発熱駆動領域が前記転写部から剥離部までの重
送領域より短かい場合、サーマルヘッドが発熱駆動され
ている時に比べて早い第１速度で記録紙とインクシート
とを搬送させ、非発熱駆動領域が前記重送領域以上であ
る場合、記録紙とインクシートとを前記第１速度で前記
重送領域に相当する領域だけ搬送させた後、前記第１速
度より早い第２速度で搬送させる間欠送り手段と、を備
えてなる。

（ホ）作用本発明では、転写部から剥離に至る条件を、非発熱駆
動領域の量に応じて適覚選択でき、剥離条件を安定させ
ることができ、色再現性が向上する。

（ヘ）実施例以下、本発明の一実施例を図面に従い説明する。

まず、本発明が適用される熱転写記録装置を第５図に
従い説明する。第５図は断面側面図である。インクシー
トロール（１）から引き出されるインクシート（２）
は、その長手方向に複数の色インクを有するものであっ
て、ガイドシャフト（３）及び第１ヘッドガイドシャフ
ト（４）を経てサーマルヘッド（５）と回動自在なプラ
テン（６）との対接間を通り、インクシート（２）と記
録紙（13）との剥離部を構成する剥離シャフト（７）、
搬送ローラ（８）と圧接ローラ（９）との対接間及びガ
イドシャフト（10）を経て巻取ロール（11）に至る。

一方、一対の保持リール板（90）間に装着された記録
紙ロール（12）から引き出される記録紙（13）は、ガイ
ドローラ（14）を経て第１搬送ローラ（16）とプラテン
ローラ（６）との対接間を通過した後サーマルヘッド
（５）とプラテンローラ（６）との対接間を通り、更に
第２搬送ローラ（18）と第２圧接ローラ（19）との対接
間を経て排出路の排出口に至る。

サーマルヘッド（５）は一対の板上ブラケット（60）
に配設され、プラテンローラ（６）に対して接離自在で
ある。

板状ブラケット（60）は第１枝部（61）及び第２枝部
（62）からなる略Ｖ字状をしており、各枝部の結合部が
軸（63）により回動自在に軸支されている。第１枝部
（61）にはサーマルヘッド（５）、第１ヘッドガイドシ
ャフト（４）及び第２ヘッドガイドシャフト（７）が夫
々平行に配設され、第２枝部（62）にはカム圧接ローラ
（64）を有するカム圧接シャフト（65）が配接されてい
る。また、板状ブラケット（60）は第２枝部（62）の先
端と軸（66）との間に張架されたスプリング（67）によ
って軸（63）を中心に時計方向に回動付勢されている。

扇状の偏心カム（68）を有するカム支持シャフト（7
0）は、カム圧接シャフト（65）の上方にこのシャフト
と平行に配設され、カム圧接ローラ（64）と偏心カム
（68）とが対向している。

而して、カム支持シャフト（70）が図示しない駆動モ
ータにて適宜に回動されることにより、サーマルヘッド
（５）はプラテンローラ（６）に対して接離される。即
ち、偏心カム（68）がカム支持シャフト（70）より上方
に位置せしめられる時、板状ブラケット（60）はスプリ
ング（67）により軸（63）を中心に時計方向に回動付勢
され、サーマルヘッド（５）はプラテン（６）に圧接す
る。一方、偏心カム（68）がカム支持シャフト（70）よ
り下方に位置せしめられる時、偏心カム（68）はカム圧
接シャフト（65）を押し下げ、従って、板状ブラケット
（60）はスプリング（67）の付勢力に抗して軸（63）を
中心に反時計方向に回動し、サーマルヘッド（５）は、
プラテンローラ（６）から離隔する。

なお、インクシート（２）を挾んで対向配置されたラ
ンプ（110）及びカラーセンサ（111）は、インクシート
（２）の色を検出するものであり、使用されるインクシ
ート（２）が複数の色インクを有する場合にそのカラー
検出信号が使用される。

上記各部品は、一対の固定側板（80）及びこれら固定
側板の若干内側にこれらと平行であり、かつシャフト
（81）を中心に回動自在に配された一対の可動側板（8
2）に取着されている。

一対の固定側板（80）間には、インクシートロール
（１）、ガイドシャフト（３）、サーマルヘッド
（５）、剥離シャフト（７）及びこの周辺部、搬送ロー
ラ（８）、ガイドシャフト（10）及び巻取ロール（11）
が取着されている。

一対の可動側板（82）間には、記録紙ロール（12）、
ガイドローラ（14）、第１圧接ローラ（17）、プラテン
ローラ（６）、第２搬送ローラ（18）及び第２圧接ロー
ラ（19）等が取着されている。

そして、上述の装置は、図示しないステッピングモー
タ等からなる間欠送り手段にて、プラテンローラ
（６）、第２搬送ローラ（18）、搬送ローラ（８）、巻
取ロール（11）が回転駆動され、インクシート（２）及
び記録紙（13）が搬送される。記録情報に応じて発熱す
るサーマルヘッド（５）とプラテンローラ（６）とが圧
接された転写部（Ａ）で転写を行い、剥離シャフト
（７）の剥離部（Ｂ）上で溶融インクの記録紙（13）へ
の定着を行なっている。

第４図は転写部の要部を示す斜視図である。転写部
（Ａ）から記録紙（Ｂ）とインクシート（２）は重送
し、剥離シャフト（７）の位置で記録紙（Ｂ）とインク
シート（２）が分離する。

さて、本発明者は、この重送距離（１）内に被転写情
報が存在するときは、高速で搬送させると安定した剥離
が行なえないが、サーマルヘッドの転写条件で決まる所
定速度で搬送させることで安定した剥離が行なえること
を確認した。尚、本実施例では、使用するサーマルヘッ
ド（５）は12DPM、重送距離（１）は16mmであるので、
重送ライン数は192ライン（12×16）である。

更に、転写後、空白部がある場所でも、重送距離部分
は高速搬送を行なわず、所定速度で搬送することが必要
であることが判った。

本発明は上述した事実に基いてなされたもので、本発
明を第１図ないし第３図に従い更に詳述する。

第１図は本発明装置の構成を示すブロック図である。
マイクロプロセッサなどからなる制御回路（100）は第
２図のフローチャート図に従ったサーマルヘッドの熱制
御シーケンス及び搬送シーケンスのプログラムが組込ま
れたROM（101）からの入力に従い各回路を制御する。画
像入力としてCRT（102）からの信号はビデオインターフ
ェース（103）を介してスクリーンダンプし、画像デー
タとしてインターフェース（104）介して入力される。
入力された画像データに従い制御回路（100）はサーマ
ルヘッドを駆動するサーマルヘッド駆動回路（105）、
搬送ローラを駆動する搬送ローラ駆動回路（106）、及
びプラテンローラ等を駆動する駆動モータ（107）等を
制御する。

次に本発明の動作を第２図のフローチャート図に従い
説明する。

印写を開始すると、ステップS1において、サーマルヘ
ッド（５）をプラテンローラ（６）に圧接し、ステップ
S2へ進む。ステップS2においては、入力される画像デー
タに基いて、サーマルヘッド（５）を駆動し、インクシ
ート（２）、および記録紙（13）を搬送し、記録紙（1
3）上にインクを転写する。このときの搬送は、速度10m
sec/lineの低速搬送で行なっている。

続いて、ステップS3において、無印刷パルスのライン
があるか否か判断される。無印加パルスのラインがある
と判断されるとステップS4へ進み、空白ラインが192ラ
イン迄すなわち、重送距離迄の間印写速度（10msec/lin
e）より早い第１の速度である中速（7msec/line）でイ
ンクシート（２）及び記録紙（13）を搬送し、ステップ
S5へ進む。

次いでステップS5では空白ラインが192ライン以上で
あるか否か判断される。空白ラインが192ライン以上あ
る場合には、ステップS6へ進み、ステップS6でインクシ
ート（２）及び記録紙（13）を更に高速の第２の速度で
ある高速（3msec/line）で搬送し、ステップS7に進む。

一方、ステップS5において、空白ラインが192ライン
以内であると判断されるとステップS7に進む。

ステップS7で、空白ラインが終了すると、ステップS2
へ戻り、ステップS2で印写を再開する。また、ステップ
S3において、無印加パルスのラインがないと判断される
と、ステップS8で指定色印写が終了したか否か判断さ
れ、指定色印写終了していない場合ステップS2へ戻り印
写を続行し、前述の動作が繰り返される。

指定色の印写が終了するとステップS8からステップS9
へ進み、中速（7msec/line）で192ライン分、すなわち
重送距離分だけインクシート（２）および記録紙（13）
を搬送する。そして、ステップS10でサーマルヘッド
（５）をプラテンローラ（６）から離間させ、ステップ
S11で次色の印写を行うか否か判断される。

次色の印写を行なう場合には、ステップS11からステ
ップS12へ進み、記録紙（13）を印写の先頭位置まで巻
戻し、続いてステップS13でインクシート（２）を次色
の先頭位置まで搬送した後、ステップS1に戻り、次色の
印写が開始される。

そして、ステップS11で次色の印写を行なわないと判
断されると印写が終了する。

第３図は上述の動作における印写データ、サーマルヘ
ッド駆動電圧のデータ、メディア（インクシート（２）
および記録紙（13））の搬送速度を示すタイミング図で
ある。

而して、以上のように駆動することで、間欠送りの場
合、印写スピードを落すことなく、安定したインク転写
条件を実現でき、記録画質の劣化が防止できる。

尚、上述した記録紙（13）とインクシート（２）の重
送距離の192ラインは、転写部から剥離部までの距離で
ある為、機構の構式、サーマルヘッドの記録密度によっ
て変化する。また、搬送スピードはサーマルヘッドの転
写条件により変るものである。

（ト）発明の効果以上説明したように、本発明によれば、印写スピード
を落すことなく、安定した剥離条件でインクシートと記
録紙を剥離することができ、印写の高速化と記録画質の
向上を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の構式を示すブロック図、第２図は本発
明の動作を説明するフローチャート図、第３図は同タイ
ミングチャート図、第４図は本発明の要部斜視図であ
る。第５図は本発明が適用される熱転写記録装置を示す
断面側面図である。（５）……サーマルヘッド、（６）……プラテンロー
ラ、（７）……剥離シャフト、（Ａ）……転写部、（Ｂ）……剥離部、（100）……制御回路、（101）……
ROM、（104）……インターフェース、（105）……サー
マルヘッド駆動回路、（106）……搬送ローラ駆動回
路、（107）……駆動モータ。

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】搬送されてくる記録紙とインクシートとを
サーマルヘッドとプラテンとの間に重畳して挿入し、記
録情報に応じてサーマルヘッドを発熱駆動させて、イン
クシート上のインクを記録紙上に転写する転写部と、前記転写部の下流に位置し、記録紙とインクシートとを
剥離させる剥離部と、サーマルヘッドが非発熱駆動部において、非発熱駆動領
域が前記転写部から剥離部までの重送領域より短かい場
合、サーマルヘッドが発熱駆動されている時に比べて早
い第１速度で記録紙とインクシートとを搬送させ、非発
熱駆動領域が前記重送領域以上である場合、記録紙とイ
ンクシートとを前記第１速度で前記重送領域に相当する
領域だけ搬送させた後、前記第１速度より早い第２速度
で搬送させる間欠送り手段と、を備えてなる熱転写記録
装置。