JP2748264B2 - 四サイクルエンジンの動弁装置 - Google Patents
四サイクルエンジンの動弁装置Info
- Publication number
- JP2748264B2 JP2748264B2 JP62034930A JP3493087A JP2748264B2 JP 2748264 B2 JP2748264 B2 JP 2748264B2 JP 62034930 A JP62034930 A JP 62034930A JP 3493087 A JP3493087 A JP 3493087A JP 2748264 B2 JP2748264 B2 JP 2748264B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- intake
- combustion chamber
- valve
- passage
- valves
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02F—CYLINDERS, PISTONS OR CASINGS, FOR COMBUSTION ENGINES; ARRANGEMENTS OF SEALINGS IN COMBUSTION ENGINES
- F02F1/00—Cylinders; Cylinder heads
- F02F1/24—Cylinder heads
- F02F1/42—Shape or arrangement of intake or exhaust channels in cylinder heads
- F02F1/4214—Shape or arrangement of intake or exhaust channels in cylinder heads specially adapted for four or more valves per cylinder
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02F—CYLINDERS, PISTONS OR CASINGS, FOR COMBUSTION ENGINES; ARRANGEMENTS OF SEALINGS IN COMBUSTION ENGINES
- F02F1/00—Cylinders; Cylinder heads
- F02F1/24—Cylinder heads
- F02F2001/244—Arrangement of valve stems in cylinder heads
- F02F2001/245—Arrangement of valve stems in cylinder heads the valve stems being orientated at an angle with the cylinder axis
Landscapes
- Valve-Gear Or Valve Arrangements (AREA)
- Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
この発明は、四サイクルエンジンの動弁装置に関す
る。 〔従来の技術〕 四サイクルエンジンは、シリンダヘッドの燃焼室に傘
形の吸気弁と排気弁を設け、クランクシャフトに連動す
るカムシャフトのカムで開閉している。吸気効率及び排
気効率を高めて、エンジン性能を向上するには、吸気弁
及び排気弁の開口面積を大きくする必要があり、一つの
吸気弁より二つの吸気弁、二つの吸気弁より三つの吸気
弁を設けるように、多弁化した方が開口面積を大きくで
きる。このため、三つの吸気弁と三つの排気弁を燃焼室
に設けたものである。例えば実開昭61-5305号公報参
照。 この場合、一般に、第４図に示すように、シリンダヘ
ツドの燃焼室Ａの中央部に点火栓Ｂを設け、燃焼室Ａの
一側に三つの吸気弁Ｃを配し、燃焼室Ａの他側に三つの
排気弁Ｄを配してある。 〔発明が解決しようとする課題〕 吸気弁Ｃ及び排気弁Ｄには、バルブスプリング、タペ
ットを取付け、これらが隣り合うので、これによって吸
気弁Ｃ及び排気弁Ｄの弁径が弁ピッチＬによって制約さ
れ、三つの吸気弁Ｃは、同径の弁径のものを並べ、同様
に三つの排気弁Ｄも同径の弁径のものを並べてあって、
吸気弁Ｃあるいは排気弁Ｄ全体としての開口面積が制約
されそれ以上は大きくできない。 また、弁ピッチＬは、バルブスプリングやタペット等
の寸法により決まるものであるため、あまり小さくする
ことはできない。したがって、燃焼室Ａが小型の場合
（ボア径の小さい場合）、弁ピッチＬを変更することが
できないことから、両端の吸気弁Ｃ（排気弁Ｄ）は小さ
くせざるを得ない。よって、この小径の両端の吸気弁Ｃ
（排気弁Ｄ）と同一の弁径で中央（内側）の吸気弁Ｃ
（排気弁Ｄ）を構成すると、弁全体の開口面積が非常に
小さくなる不都合があった。 この発明は、弁全体の開口面積を大きくして吸気効率
及び排気効率を向上させてエンジン出力向上を図ると共
に、燃焼室が小型の場合であっても、十分な開口面積を
確保した上で三つ以上の吸気弁をコンパクトに配置で
き、しかも、燃焼効率に影響を与えることなくシリンダ
ヘッドの小型化も図れる四サイクルエンジンの動弁装置
を得ることを目的とする。 〔課題を解決するための手段〕 本発明は、前記目的を達成するため次の構成を有す
る。 すなわち、本発明は、シリンダヘッドの下部に燃焼室
を形成し、この燃焼室に連通するように、シリンダヘッ
ドの一側に吸気通路を形成すると共に他側に排気通路を
形成し、燃焼室の中央部に一本の点火栓を設け、燃焼室
の一側に三つ以上の吸気弁を配設し、他側に複数の排気
弁を配設した四サイクルエンジンにおいて、前記三つ以
上の吸気弁を前記燃焼室の円周方向に沿って配設し、該
三つ以上の吸気弁のうち円周方向両端に配置された二つ
の吸気弁を同一の弁径で構成し、かつ、両端以外に配置
される内側の吸気弁の弁径を前記両端の吸気弁の弁径よ
りも大きく設定し、さらに、前記三つ以上の吸気弁によ
り開閉される吸気通路は少なくとも吸気通路内の吸気を
燃焼室に隣接する部分を個々に独立させた吸気通路を経
由して燃焼室内に流入させると共に、該独立させた吸気
通路のうち、シリンダヘッド平面視吸気通路中心がカム
シャフト中心軸と略直交する吸気通路の開閉を前記大径
の吸気弁とし、該大径の吸気弁を経由して燃焼室に流入
する吸気流を前記燃焼室中央部の点火栓に指向させる一
方、該点火栓を挟んで前記吸気通路の反対側に形成した
排気通路を少なくとも燃焼室に隣接する部分を個々に独
立させた排気通路とし、シリンダヘッド平面視、大径の
吸気弁を備える前記吸気通路を該個々に独立させた排気
通路に略直線的に連結したことを特徴とする四サイクル
エンジンの動弁装置である。 〔作用〕 本発明によれば、三つ以上の吸気弁のうち円周方向両
端に配置される二つの吸気弁を同一の弁径で構成し、か
つ、該両端の弁の弁径よりも両端以外に配置される内側
の吸気弁の弁径を大きく設定したので、弁全体として可
能な限り大きな開口面積を確保するよう三つ以上の吸気
弁を配置することができる。よって、限られた容積の燃
焼室における弁全体の開口面積が大きくなりエンジン出
力が向上する。 また、両端の吸気弁の弁径よりも内側の吸気弁の弁径
を大きく設定したことから、燃焼室が小型の場合でも、
十分な開口面積を確保しつつ燃焼室において三つ以上の
吸気弁がコンパクトに配置される。 また、前記三つ以上の吸気弁により開閉される吸気通
路は少なくとも吸気通路内の吸気を燃焼室に隣接する部
分を個々に独立させた吸気通路を経由して燃焼室内に流
入させると共に、該独立させた吸気通路のうち、シリン
ダヘッド平面視吸気通路中心がカムシャフト中心軸と略
直交する吸入通路の開閉を前記大径の吸気弁とし、該大
径の吸気弁を経由して燃焼室に流入する吸気流を前記燃
焼室中央部の点火栓に指向させる一方、該点火栓を挟ん
で前記吸気通路の反対側に形成した排気通路を少なくと
も燃焼室に隣接する部分を個々に独立させた排気通路と
し、シリンダヘッド平面視、大径の吸気弁を備える前記
吸気通路を該個々に独立させた排気通路に略直線的に連
結したので、燃焼室付近で大径の弁を経由した吸気を点
火栓に指向させて流し、燃焼後も燃焼室出口付近で燃焼
ガス流を互いに干渉させることなくスムーズに排気でき
る。また、点火栓付近に流れる吸気量を多くして燃焼室
周辺部に流れる量を減少させて、不完全燃焼ガス量を低
く押さえる。また、吸気通路のうち最短距離になる通路
に多くの吸気を流すので通路抵抗が少ない。 〔実施例〕 以下、本発明を図面に示す実施例によって説明する。 シリンダヘツド１の燃焼室２の中央部に点火栓３を螺
着する。燃焼室２の一側には、三つの吸気弁4a,4b,4aを
燃焼室２の円周方向に沿って取付ける。吸気弁4a,4b,4a
は、それぞれ傘型で弁バネ５で閉じる方向に付勢してあ
り、クランクシャフトに連動するカムシャフト６のカム
７の回転で、ロッカアーム８を介して押し開くようにな
っている。同様に、燃焼室２の他側には、三つの排気弁
9a,9b,9aを燃焼室２の円周方向に沿って取付ける。排気
弁9a,9b,9aも前記吸気弁4a,4bと同様に傘型で弁バネ10
で閉じる方向に付勢してあり、クランクシャフトに連動
するカムシャフト11のカム12でロッカアーム13を介して
押し開くようになっている。 そして、本実施例においては、三つの吸気弁4a,4b,4a
のうち円周方向両端に配置される二つの吸気弁4a,4bを
同一の弁径で構成し、かつ、これら両端の吸気弁4a,4a
の弁径よりも両端以外に配置される内側の吸気弁4bの弁
径を大きく設定している。一方、排気側についても、同
様に、三つの排気弁9a,9b,9aのうち円周方向両端に配置
される排気弁9a,9aを同一の弁径で構成し、かつ、排気
弁9a,9aの弁径よりも両端以外に配置される内側の排気9
bの弁径を大きく設定してある。そして、全体として可
能な限り大きな開口面積を確保するよう、内側中央の大
径の吸気弁4bおよび排気弁9bと、両端の小径かつ同径の
吸気弁4a,4aおよび排気弁9a,9aとを燃焼室２にコンパク
トに配置している。 又、本実施例においては、吸気通路14の上流側を単一
の通路14aで形成すると共にこの単一の通路14aの下流側
の通路途中にて燃焼室２に向けてリブ16,16により二箇
所分岐させ、三つの分岐通路14b,14b,14bを吸気弁4a,4
b,4aに対応させる。前記三つの吸気弁4a、4b、4aにより
開閉される吸気通路14は少なくとも吸気通路14内の吸気
を燃焼室２に隣接する部分を個々に独立させた分岐通路
14b,14b,14bを経由して燃焼室内に流入させる。 それと共に、該独立させた分岐通路14b,14b,14bのう
ち、シリンダヘッド１平面視吸気通路14中心がカムシャ
フト６中心軸と略直交する分岐通路14bの開閉を前記大
径の吸気弁4bとし、該大径の吸気弁4bを経由して燃焼室
に流入する吸気流を前記燃焼室中央部の点火栓３に指向
させる。その一方、排気側についても、吸気側と同様
に、排気通路15の上流側を単一の通路15aで形成すると
共に通路途中にて燃焼室２に向けてリブ17で二箇所分岐
させ、このリブ17で仕切られた三つの分岐通路15b,15b,
15bを排気弁9a,9b,9aに対応させている。これにより、
該点火栓３を挟んで前記吸気通路14の反対側に形成した
排気通路15を燃焼室２に隣接する部分を個々に独立させ
た三つの分岐通路15b,15b,15bとする。そして、シリン
ダヘッド１平面視、大径の吸気弁4bを備える前記分岐通
路14bを該個々に独立させた排気通路15bに略直線的に連
結した。 以上の構成を有する本実施例によれば、吸気側及び排
気側それぞれにおいて、互いの弁バネ5,10を干渉させる
ことなく即ち弁ピッチを変更することなく、限られた容
積の燃焼室２における弁全体の開口面積を大きくし、吸
気効率及び排気効率を高めてエンジン出力を向上させる
ことができる。また、燃焼室２が小型のもの（ボア径の
小さいもの）でも、十分な開口面積を確保した上で三つ
の吸気弁4a,4b,4aと三つの排気弁9a,9b,9aをコンパクト
に配置することが可能になる。 吸気通路14の上流側を単一の通路14aで形成したの
で、吸気通路14の上流側における総幅が仕切り（リブ）
の無い分狭くでき、シリンダヘッド１の全幅を小さく設
定することができる。一方、燃焼室２付近では、各吸気
弁4a,4b,4aに流れる吸気がそれぞれ独自の分岐通路14b,
14b,14bによって燃焼室２内に良好に導かれるため、燃
焼効率の向上が図れる。したがって、燃焼効率に影響を
与えることなくシリンダヘッド１の小型化を図ることが
できる。なお、本実施例では、排気側における単一の通
路15aおよび分岐通路15b,15b,15bの構成により更なるシ
リンダヘッド１の小型化および燃焼効率の向上が図れ
る。 また、燃焼室２付近で大径の弁4bを経由した吸気を点
火栓３に指向させて流し、燃焼後も燃焼室２出口付近で
燃焼ガス流を互いに干渉させることなくスムーズに排気
できる。また、点火栓３付近に流れる吸気量を多くして
燃焼室２周辺部に流れる量を減少させて、不完全燃焼ガ
ス量を低く押さえる。また、吸気通路14のうち最短距離
になる通路（分岐通路14b）に多くの吸気を流すので通
路抵抗が少なくなる。 〔発明の効果〕 以上説明したように、この発明によれば、四サイクル
エンジンの動弁装置において、弁全体の開口面積を大き
くして吸気効率及び排気効率を向上させてエンジン出力
を向上させることができる。また、燃焼室が小型の場合
であっても、十分な開口面積を確保しつつ燃焼室に三つ
以上の吸気弁をコンパクトに配置することができる。ま
た、吸気通路の上流側における総幅が狭くなると同時に
燃焼室付近では吸気が独自の分岐通路によって燃焼室内
に導かれるので、燃焼効率に影響を与えることなくシリ
ンダヘッドの小型化を図ることができる。 また、燃焼室付近で大径の弁を経由した吸気を点火栓
に指向させて流し、燃焼後も燃焼室出口付近で燃焼ガス
流を互いに干渉させることなくスムーズに排気できる。
また、点火栓付近に流れる吸気量を多くして燃焼室周辺
部に流れる量を減少させて、不完全燃焼ガス量を低く押
さえる。また、吸気通路のうち最短距離になる通路に多
くの吸気を流すので通路抵抗が少ない。
る。 〔従来の技術〕 四サイクルエンジンは、シリンダヘッドの燃焼室に傘
形の吸気弁と排気弁を設け、クランクシャフトに連動す
るカムシャフトのカムで開閉している。吸気効率及び排
気効率を高めて、エンジン性能を向上するには、吸気弁
及び排気弁の開口面積を大きくする必要があり、一つの
吸気弁より二つの吸気弁、二つの吸気弁より三つの吸気
弁を設けるように、多弁化した方が開口面積を大きくで
きる。このため、三つの吸気弁と三つの排気弁を燃焼室
に設けたものである。例えば実開昭61-5305号公報参
照。 この場合、一般に、第４図に示すように、シリンダヘ
ツドの燃焼室Ａの中央部に点火栓Ｂを設け、燃焼室Ａの
一側に三つの吸気弁Ｃを配し、燃焼室Ａの他側に三つの
排気弁Ｄを配してある。 〔発明が解決しようとする課題〕 吸気弁Ｃ及び排気弁Ｄには、バルブスプリング、タペ
ットを取付け、これらが隣り合うので、これによって吸
気弁Ｃ及び排気弁Ｄの弁径が弁ピッチＬによって制約さ
れ、三つの吸気弁Ｃは、同径の弁径のものを並べ、同様
に三つの排気弁Ｄも同径の弁径のものを並べてあって、
吸気弁Ｃあるいは排気弁Ｄ全体としての開口面積が制約
されそれ以上は大きくできない。 また、弁ピッチＬは、バルブスプリングやタペット等
の寸法により決まるものであるため、あまり小さくする
ことはできない。したがって、燃焼室Ａが小型の場合
（ボア径の小さい場合）、弁ピッチＬを変更することが
できないことから、両端の吸気弁Ｃ（排気弁Ｄ）は小さ
くせざるを得ない。よって、この小径の両端の吸気弁Ｃ
（排気弁Ｄ）と同一の弁径で中央（内側）の吸気弁Ｃ
（排気弁Ｄ）を構成すると、弁全体の開口面積が非常に
小さくなる不都合があった。 この発明は、弁全体の開口面積を大きくして吸気効率
及び排気効率を向上させてエンジン出力向上を図ると共
に、燃焼室が小型の場合であっても、十分な開口面積を
確保した上で三つ以上の吸気弁をコンパクトに配置で
き、しかも、燃焼効率に影響を与えることなくシリンダ
ヘッドの小型化も図れる四サイクルエンジンの動弁装置
を得ることを目的とする。 〔課題を解決するための手段〕 本発明は、前記目的を達成するため次の構成を有す
る。 すなわち、本発明は、シリンダヘッドの下部に燃焼室
を形成し、この燃焼室に連通するように、シリンダヘッ
ドの一側に吸気通路を形成すると共に他側に排気通路を
形成し、燃焼室の中央部に一本の点火栓を設け、燃焼室
の一側に三つ以上の吸気弁を配設し、他側に複数の排気
弁を配設した四サイクルエンジンにおいて、前記三つ以
上の吸気弁を前記燃焼室の円周方向に沿って配設し、該
三つ以上の吸気弁のうち円周方向両端に配置された二つ
の吸気弁を同一の弁径で構成し、かつ、両端以外に配置
される内側の吸気弁の弁径を前記両端の吸気弁の弁径よ
りも大きく設定し、さらに、前記三つ以上の吸気弁によ
り開閉される吸気通路は少なくとも吸気通路内の吸気を
燃焼室に隣接する部分を個々に独立させた吸気通路を経
由して燃焼室内に流入させると共に、該独立させた吸気
通路のうち、シリンダヘッド平面視吸気通路中心がカム
シャフト中心軸と略直交する吸気通路の開閉を前記大径
の吸気弁とし、該大径の吸気弁を経由して燃焼室に流入
する吸気流を前記燃焼室中央部の点火栓に指向させる一
方、該点火栓を挟んで前記吸気通路の反対側に形成した
排気通路を少なくとも燃焼室に隣接する部分を個々に独
立させた排気通路とし、シリンダヘッド平面視、大径の
吸気弁を備える前記吸気通路を該個々に独立させた排気
通路に略直線的に連結したことを特徴とする四サイクル
エンジンの動弁装置である。 〔作用〕 本発明によれば、三つ以上の吸気弁のうち円周方向両
端に配置される二つの吸気弁を同一の弁径で構成し、か
つ、該両端の弁の弁径よりも両端以外に配置される内側
の吸気弁の弁径を大きく設定したので、弁全体として可
能な限り大きな開口面積を確保するよう三つ以上の吸気
弁を配置することができる。よって、限られた容積の燃
焼室における弁全体の開口面積が大きくなりエンジン出
力が向上する。 また、両端の吸気弁の弁径よりも内側の吸気弁の弁径
を大きく設定したことから、燃焼室が小型の場合でも、
十分な開口面積を確保しつつ燃焼室において三つ以上の
吸気弁がコンパクトに配置される。 また、前記三つ以上の吸気弁により開閉される吸気通
路は少なくとも吸気通路内の吸気を燃焼室に隣接する部
分を個々に独立させた吸気通路を経由して燃焼室内に流
入させると共に、該独立させた吸気通路のうち、シリン
ダヘッド平面視吸気通路中心がカムシャフト中心軸と略
直交する吸入通路の開閉を前記大径の吸気弁とし、該大
径の吸気弁を経由して燃焼室に流入する吸気流を前記燃
焼室中央部の点火栓に指向させる一方、該点火栓を挟ん
で前記吸気通路の反対側に形成した排気通路を少なくと
も燃焼室に隣接する部分を個々に独立させた排気通路と
し、シリンダヘッド平面視、大径の吸気弁を備える前記
吸気通路を該個々に独立させた排気通路に略直線的に連
結したので、燃焼室付近で大径の弁を経由した吸気を点
火栓に指向させて流し、燃焼後も燃焼室出口付近で燃焼
ガス流を互いに干渉させることなくスムーズに排気でき
る。また、点火栓付近に流れる吸気量を多くして燃焼室
周辺部に流れる量を減少させて、不完全燃焼ガス量を低
く押さえる。また、吸気通路のうち最短距離になる通路
に多くの吸気を流すので通路抵抗が少ない。 〔実施例〕 以下、本発明を図面に示す実施例によって説明する。 シリンダヘツド１の燃焼室２の中央部に点火栓３を螺
着する。燃焼室２の一側には、三つの吸気弁4a,4b,4aを
燃焼室２の円周方向に沿って取付ける。吸気弁4a,4b,4a
は、それぞれ傘型で弁バネ５で閉じる方向に付勢してあ
り、クランクシャフトに連動するカムシャフト６のカム
７の回転で、ロッカアーム８を介して押し開くようにな
っている。同様に、燃焼室２の他側には、三つの排気弁
9a,9b,9aを燃焼室２の円周方向に沿って取付ける。排気
弁9a,9b,9aも前記吸気弁4a,4bと同様に傘型で弁バネ10
で閉じる方向に付勢してあり、クランクシャフトに連動
するカムシャフト11のカム12でロッカアーム13を介して
押し開くようになっている。 そして、本実施例においては、三つの吸気弁4a,4b,4a
のうち円周方向両端に配置される二つの吸気弁4a,4bを
同一の弁径で構成し、かつ、これら両端の吸気弁4a,4a
の弁径よりも両端以外に配置される内側の吸気弁4bの弁
径を大きく設定している。一方、排気側についても、同
様に、三つの排気弁9a,9b,9aのうち円周方向両端に配置
される排気弁9a,9aを同一の弁径で構成し、かつ、排気
弁9a,9aの弁径よりも両端以外に配置される内側の排気9
bの弁径を大きく設定してある。そして、全体として可
能な限り大きな開口面積を確保するよう、内側中央の大
径の吸気弁4bおよび排気弁9bと、両端の小径かつ同径の
吸気弁4a,4aおよび排気弁9a,9aとを燃焼室２にコンパク
トに配置している。 又、本実施例においては、吸気通路14の上流側を単一
の通路14aで形成すると共にこの単一の通路14aの下流側
の通路途中にて燃焼室２に向けてリブ16,16により二箇
所分岐させ、三つの分岐通路14b,14b,14bを吸気弁4a,4
b,4aに対応させる。前記三つの吸気弁4a、4b、4aにより
開閉される吸気通路14は少なくとも吸気通路14内の吸気
を燃焼室２に隣接する部分を個々に独立させた分岐通路
14b,14b,14bを経由して燃焼室内に流入させる。 それと共に、該独立させた分岐通路14b,14b,14bのう
ち、シリンダヘッド１平面視吸気通路14中心がカムシャ
フト６中心軸と略直交する分岐通路14bの開閉を前記大
径の吸気弁4bとし、該大径の吸気弁4bを経由して燃焼室
に流入する吸気流を前記燃焼室中央部の点火栓３に指向
させる。その一方、排気側についても、吸気側と同様
に、排気通路15の上流側を単一の通路15aで形成すると
共に通路途中にて燃焼室２に向けてリブ17で二箇所分岐
させ、このリブ17で仕切られた三つの分岐通路15b,15b,
15bを排気弁9a,9b,9aに対応させている。これにより、
該点火栓３を挟んで前記吸気通路14の反対側に形成した
排気通路15を燃焼室２に隣接する部分を個々に独立させ
た三つの分岐通路15b,15b,15bとする。そして、シリン
ダヘッド１平面視、大径の吸気弁4bを備える前記分岐通
路14bを該個々に独立させた排気通路15bに略直線的に連
結した。 以上の構成を有する本実施例によれば、吸気側及び排
気側それぞれにおいて、互いの弁バネ5,10を干渉させる
ことなく即ち弁ピッチを変更することなく、限られた容
積の燃焼室２における弁全体の開口面積を大きくし、吸
気効率及び排気効率を高めてエンジン出力を向上させる
ことができる。また、燃焼室２が小型のもの（ボア径の
小さいもの）でも、十分な開口面積を確保した上で三つ
の吸気弁4a,4b,4aと三つの排気弁9a,9b,9aをコンパクト
に配置することが可能になる。 吸気通路14の上流側を単一の通路14aで形成したの
で、吸気通路14の上流側における総幅が仕切り（リブ）
の無い分狭くでき、シリンダヘッド１の全幅を小さく設
定することができる。一方、燃焼室２付近では、各吸気
弁4a,4b,4aに流れる吸気がそれぞれ独自の分岐通路14b,
14b,14bによって燃焼室２内に良好に導かれるため、燃
焼効率の向上が図れる。したがって、燃焼効率に影響を
与えることなくシリンダヘッド１の小型化を図ることが
できる。なお、本実施例では、排気側における単一の通
路15aおよび分岐通路15b,15b,15bの構成により更なるシ
リンダヘッド１の小型化および燃焼効率の向上が図れ
る。 また、燃焼室２付近で大径の弁4bを経由した吸気を点
火栓３に指向させて流し、燃焼後も燃焼室２出口付近で
燃焼ガス流を互いに干渉させることなくスムーズに排気
できる。また、点火栓３付近に流れる吸気量を多くして
燃焼室２周辺部に流れる量を減少させて、不完全燃焼ガ
ス量を低く押さえる。また、吸気通路14のうち最短距離
になる通路（分岐通路14b）に多くの吸気を流すので通
路抵抗が少なくなる。 〔発明の効果〕 以上説明したように、この発明によれば、四サイクル
エンジンの動弁装置において、弁全体の開口面積を大き
くして吸気効率及び排気効率を向上させてエンジン出力
を向上させることができる。また、燃焼室が小型の場合
であっても、十分な開口面積を確保しつつ燃焼室に三つ
以上の吸気弁をコンパクトに配置することができる。ま
た、吸気通路の上流側における総幅が狭くなると同時に
燃焼室付近では吸気が独自の分岐通路によって燃焼室内
に導かれるので、燃焼効率に影響を与えることなくシリ
ンダヘッドの小型化を図ることができる。 また、燃焼室付近で大径の弁を経由した吸気を点火栓
に指向させて流し、燃焼後も燃焼室出口付近で燃焼ガス
流を互いに干渉させることなくスムーズに排気できる。
また、点火栓付近に流れる吸気量を多くして燃焼室周辺
部に流れる量を減少させて、不完全燃焼ガス量を低く押
さえる。また、吸気通路のうち最短距離になる通路に多
くの吸気を流すので通路抵抗が少ない。
【図面の簡単な説明】
第１図乃至第３図は本発明の一実施例を示し、第１図は
平面図、第２図は第１図Ｘ−Ｘ矢視断面図、第３図は第
１図Ｙ−Ｙ矢視断面図、第４図は従来例を示す燃焼室の
底面図である。 １……シリンダヘツド、２……燃焼室、３……点火栓、
4a,4a……吸気弁（両端に配置された吸気弁に相当）、4
b……吸気弁（両端以外に配置された内側の吸気弁に相
当）、9a,9b,9a……排気弁、14……吸気通路、14a……
単一の通路、14b,14b,14b……分岐通路、15……排気通
路。
平面図、第２図は第１図Ｘ−Ｘ矢視断面図、第３図は第
１図Ｙ−Ｙ矢視断面図、第４図は従来例を示す燃焼室の
底面図である。 １……シリンダヘツド、２……燃焼室、３……点火栓、
4a,4a……吸気弁（両端に配置された吸気弁に相当）、4
b……吸気弁（両端以外に配置された内側の吸気弁に相
当）、9a,9b,9a……排気弁、14……吸気通路、14a……
単一の通路、14b,14b,14b……分岐通路、15……排気通
路。
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 １．シリンダヘッドの下部に燃焼室を形成し、この燃焼
室に連通するように、シリンダヘッドの一側に吸気通路
を形成すると共に他側に排気通路を形成し、燃焼室の中
央部に一本の点火栓を設け、燃焼室の一側に三つ以上の
吸気弁を配設し、他側に複数の排気弁を配設した四サイ
クルエンジンにおいて、 前記三つ以上の吸気弁を前記燃焼室の円周方向に沿って
配設し、 該三つ以上の吸気弁のうち円周方向両端に配置された二
つの吸気弁を同一の弁径で構成し、かつ、両端以外に配
置される内側の吸気弁の弁径を前記両端の吸気弁の弁径
よりも大きく設定し、 さらに、前記三つ以上の吸気弁により開閉される吸気通
路は少なくとも吸気通路内の吸気を燃焼室に隣接する部
分を個々に独立させた吸気通路を経由して燃焼室内に流
入させると共に、 該独立させた吸気通路のうち、シリンダヘッド平面視吸
気通路中心がカムシャフト中心軸と略直交する吸気通路
の開閉を前記大径の吸気弁とし、該大径の吸気弁を経由
して燃焼室に流入する吸気流を前記燃焼室中央部の点火
栓に指向させる一方、 該点火栓を挟んで前記吸気通路の反対側に形成した排気
通路を少なくとも燃焼室に隣接する部分を個々に独立さ
せた排気通路とし、 シリンダヘッド平面視、大径の吸気弁を備える前記吸気
通路を該個々に独立させた排気通路に略直線的に連結し
たことを特徴とする四サイクルエンジンの動弁装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62034930A JP2748264B2 (ja) | 1987-02-18 | 1987-02-18 | 四サイクルエンジンの動弁装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62034930A JP2748264B2 (ja) | 1987-02-18 | 1987-02-18 | 四サイクルエンジンの動弁装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS63201305A JPS63201305A (ja) | 1988-08-19 |
| JP2748264B2 true JP2748264B2 (ja) | 1998-05-06 |
Family
ID=12427911
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP62034930A Expired - Fee Related JP2748264B2 (ja) | 1987-02-18 | 1987-02-18 | 四サイクルエンジンの動弁装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2748264B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2801031B2 (ja) * | 1989-07-28 | 1998-09-21 | ヤマハ発動機株式会社 | 内燃エンジン |
| JP5909307B1 (ja) * | 2015-12-26 | 2016-04-26 | 康仁 矢尾板 | 耐ノッキング性を向上させたエンジン |
Citations (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| GB192954A (en) | 1922-03-16 | 1923-02-15 | Harry Ralph Ricardo | Improvements in or relating to cylinders for internal combustion engines |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS60216013A (ja) * | 1984-04-11 | 1985-10-29 | Yamaha Motor Co Ltd | 内燃機関の吸気弁構造 |
| JPH0433377Y2 (ja) * | 1985-05-15 | 1992-08-11 |
-
1987
- 1987-02-18 JP JP62034930A patent/JP2748264B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| GB192954A (en) | 1922-03-16 | 1923-02-15 | Harry Ralph Ricardo | Improvements in or relating to cylinders for internal combustion engines |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS63201305A (ja) | 1988-08-19 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| US3045655A (en) | Cylinder head for internal combustion reciprocating engines | |
| US5477823A (en) | Control valve for engine intake control system | |
| JPH01301911A (ja) | 内燃機関 | |
| US4401067A (en) | Valve porting for internal combustion engine having oblong cylinder | |
| JP2748264B2 (ja) | 四サイクルエンジンの動弁装置 | |
| JPH07102915A (ja) | ４サイクルエンジン | |
| JPS60192812A (ja) | 内燃機関の動弁機構 | |
| JPH0658088B2 (ja) | ４サイクル内燃機関の吸気装置 | |
| JPH0374521A (ja) | 多弁式エンジンの吸気装置 | |
| JPH08158933A (ja) | ４サイクルエンジン | |
| JPH0263091B2 (ja) | ||
| CN110836132A (zh) | 用于内燃发动机的直接燃料喷射、每汽缸两阀门的推杆配气机构燃烧*** | |
| JPH0120295B2 (ja) | ||
| KR0135619Y1 (ko) | 내연기관의 실린더 헤드 | |
| JPS6024913Y2 (ja) | 内燃機関 | |
| JPS63113115A (ja) | 四サイクルエンジンの吸気装置 | |
| JPS6237936Y2 (ja) | ||
| JPH0232826Y2 (ja) | ||
| JPH0372819B2 (ja) | ||
| JP3328848B2 (ja) | エンジンの吸気装置 | |
| JP2756157B2 (ja) | ４サイクルエンジン | |
| JPS6343568B2 (ja) | ||
| JP2751064B2 (ja) | ６弁式４サイクルエンジン | |
| JP2824676B2 (ja) | ４サイクルエンジンの動弁装置 | |
| JPH01211612A (ja) | 副燃焼室付き四サイクルエンジン |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |