JP2748218B2 - 棒状ワークの高周波移動焼入方法および装置 - Google Patents

棒状ワークの高周波移動焼入方法および装置

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JP2748218B2
JP2748218B2 JP5208611A JP20861193A JP2748218B2 JP 2748218 B2 JP2748218 B2 JP 2748218B2 JP 5208611 A JP5208611 A JP 5208611A JP 20861193 A JP20861193 A JP 20861193A JP 2748218 B2 JP2748218 B2 JP 2748218B2
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quenching
workpiece
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潤二 巳之上
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、棒状ワークの焼入後の
歪みを少なくすることができる棒状ワークの高周波移動
焼入方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、棒状ワーク(以下棒状ワークを単
にワークともいう)の外周面を移動焼入するには、例え
ば、環状の高周波加熱コイル(以下高周波加熱コイルを
単に加熱コイルともいう)および環状の焼入液噴射用の
ジャケットとを同芯状に且つ水平方向に隣り合うように
配置し、これら加熱コイルおよびジャケットを貫通する
ようにワークを水平に配設する。そして、加熱コイルに
高周波電流を通電すると共にジャケットから焼入液を噴
射しつつ、適宜の装置によって、ワークをワークの軸芯
線を中心として回転させながら、ワークを加熱コイルか
らジャケットに向かう方向に移動させるか、或いは、加
熱コイルとジャケットとを一体としてジャケットから加
熱コイルに向かう方向に移動させ、加熱コイルによって
順次加熱されたワークの外周面にジャケットから焼入液
を順次噴射して加熱された外周面を冷却し、外周面に硬
化層を順次形成してゆく方法が採用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た棒状ワークの従来の高周波移動焼入方法には次に述べ
る問題がある。即ち、移動焼入が行われている間、水平
に配設された棒状ワークは、軸芯線を中心として回転し
ており、且つ、両端をセンタによって支持されているの
で、ワークに軸芯線方向の圧力が加わった状態で部分的
な加熱が行われる結果、ワークが焼入中に僅かに曲が
り、焼入終了後に測定したワークの歪みは許容限界を越
えることがある。
【0004】また、移動焼入中のワークに軸芯線方向の
圧力を加えないために、水平に配設されたワークの外周
面下部を例えばローラ等で支持し、ワークの一端を把持
してワークを加熱コイルからジャケットの方向へ水平移
動させながら、且つ、ワークを軸芯線を中心として回転
させながら、加熱コイルおよびジャケットによってワー
クの外周面を移動焼入することもできる。
【0005】この場合には、移動焼入中、ワークに対し
て軸芯線方向の圧力が加わらないけれども、ワークの他
端は上下方向の移動に対する規制が無い上に、ワークが
軸芯線を中心として回転していることによって、ワーク
の一部が加熱されて少し柔らかくなるとワークの他端が
僅かに軸芯線から反れるように曲がることがある。そし
て、焼入後における測定された歪みの大きさは必ずしも
満足できない場合がある。
【0006】本発明は上記事情に鑑みて創案されたもの
であって、焼入後のワークの歪みを少なくすることがで
きる棒状ワークの高周波移動焼入方法および装置を提供
することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため
に、本発明の棒状ワークの高周波移動焼入方法は、棒状
ワークの高周波移動焼入方法であって、水平に且つ水平
方向に移動自在であると共に長手方向に力が加わらない
ような外周面を支持した棒状ワークを、同芯状に且つ棒
状ワークの長手方向に配置した環状或いは螺旋状の高周
波加熱コイルと環状の焼入液噴射用のジャケットとの内
側を通過させ、前記加熱コイルによってワークの外周面
を加熱後、加熱された外周面に前記ジャケットから焼入
液を噴射して冷却すると共に、ワークを加熱中の加熱コ
イルおよび焼入液を噴射中のジャケットは、それぞれ、
前記芯を中心として回転させ、前記加熱コイルは、固定
された1次コイルの内側において回転されるものであ
る。
【0008】また、本発明の棒状ワークの高周波移動焼
入装置は、棒状ワークの高周波移動焼入装置であって、
棒状ワークを水平に且つ水平方向に移動自在であると共
に長手方向に力が加わらないような外周面を支持するワ
ーク支持装置と、ワーク支持装置によって支持された棒
状ワークの軸芯線を中心とするように且つ棒状ワークの
接手方向に配置された環状或いは螺旋状の高周波加熱コ
イルと環状の焼入液噴射用のジャケットと、前記加熱コ
イルを前記軸芯線を中心として回転させる加熱コイル回
転機構と、前記ジャケットを前記軸芯線を中心として回
転させるジャケット回転機構と、前記ワーク支持装置に
よって支持されたワークをワークの長手方向に移動させ
て前記加熱コイルとジャケットとの内側を通過させるワ
ーク移動装置とを具備しており、前記加熱コイルは、固
定された1次コイルの内側を加熱コイル回転機構によっ
て回転駆動されるように構成されている。
【0009】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の棒状ワークの
高周波移動焼入方法を実現することができる高周波移動
焼入装置の一実施例を説明する。図1〜図8は本実施例
を説明するための図面であって、図1は概略構成図、図
2は加熱コイルおよび加熱コイル回転機構の縦断面説明
図、図3はジャケットおよびジャケット回転機構の縦断
面説明図、図4の(a)は加熱コイルの正面説明図、
(b)、(c)、および(d)はそれぞれ(a)のB1
線、B2 線、およびB3 線矢視断面図、図5はワーク支
持装置50の断面図、図6はワーク移動装置60の正面図、
図7は加熱コイルに関連する電気回路図、図8はワーク
Wの斜視図である。
【0010】本実施例の装置で移動焼入するワークは、
図8に示す円柱状の丸棒状ワークWを採り上げた。W1
はワークWの外周面であり、W2 は軸芯線であって、ワ
ークWの両端面の中心W3 同士を結ぶ直線である。
【0011】図1に示すように、本実施例の移動焼入装
置は、ワークWを水平に且つ水平方法に移動自在である
と共に、ワークWの長手方向の力がワークWに加わらな
いように、即ち、ワークWには長手方向の圧力も張力も
かからないように、外周面W1を支持するワーク支持装
置50と、ワーク支持装置50によって水平に支持され
たワークWの軸芯線W2に中心が合致するように、且つ
ワークWの長手方向に配置された環状の加熱コイル10
と環状の焼入液噴射用のジャケット30と、加熱コイル
10をワークWの軸芯線W2を中心として回転させる加
熱コイル回転機構20と、ジャケット30をワークWの
軸芯線W2を中心として回転させるジャケット回転機構
40と、ワーク支持装置50によって支持されたワーク
Wを長手方向に移動させて加熱コイル10とジャケット
30との内側を通過させるワーク移動装置60とを備え
たことを基本構成としている。
【0012】以下、移動焼入装置を詳細に説明する。ま
ず、前記のワーク支持装置50について説明する。図1に
示すように、ワーク支持装置50は、水平方向に直線状に
配置された複数のローラ51を備えている。図5に示すよ
うに、各ローラ51の外周面にはV字状の溝52が全周にわ
たって形成されており、また、各ローラ51は、1対の軸
受54間に回動自在に橋架された水平な軸53に外嵌してい
る。ローラ51上に載置されたワークWは、後述するワー
ク移動装置60によってワークWが水平に移動されたとき
に、ワークWの軸芯線W2 が加熱コイル10およびジャケ
ット30の中心を通過するように、ローラ51が配設されて
いる。
【0013】図1に示すように、移動焼入開始前にワー
クWが水平に配置される焼入開始ステーションS1 およ
び焼入が終わったワークWが到着する焼入終了ステーシ
ョンS2 には、それぞれ、複数個のローラ51が設けられ
ている。
【0014】次に、加熱コイル10に関連する電気回路
を説明する。図7に示すように、高周波電源15の出力
は、トランス13の1次捲線に接続されている。トラン
ス13の2次捲線の出力は、1ターンの固定された1次
コイル14に接続されている。ワークWを加熱する加熱
コイル10は、1次コイル14に対する2次コイルでっ
て、図2に示すように、1次コイル14の内側に、1次
コイル14と同芯状に配置されている閉路された環状の
コイルである。
【0015】加熱コイル10は、また、図4に示すよう
に、四角金属筒をリング状に形成したものであって、中
空部分16は加熱コイル10の冷却液の流通路となってい
る。中空部分16に中空部分16を塞止するように設けた1
枚の仕切板17の一方側および他方側の加熱コイル10の側
面には、冷却液供給口18および冷却液排出口19がそれぞ
れ反対向きに開設されている。
【0016】図3に示すように、環状のジャケット30の
内側面には、焼入液Lを噴射する多数の焼入液噴射孔31
が開設されている。32は、多数の焼入液通過孔33が開設
されている均圧板であって、各焼入液噴射孔31から噴射
される焼入液Lの圧力を極力均一にする役目をする。
【0017】加熱コイル回転機構20は、加熱コイル10の
回転を行うのみならず、加熱コイル10へ冷却液の供給と
排出を行う機能も備えており、図2に示すように、冷却
液供給部20Aと、冷却液排出部20Bと、回転装置20Cと
を備えている。
【0018】冷却液供給部20Aは、冷却液供給回転部20
A1 と、冷却液供給固定部20A2 とを備えている。冷却
液供給回転部20A1 は、加熱コイル10の上部の側面に接
着によって固定した絶縁性の冷却液通過管201 と、加熱
コイル10の下部の側面に接着によって固定した絶縁性の
L型部材202 と、これら冷却液通過管201 とL型部材20
2 とに、それぞれ上端部分と下端部分が接着によって取
り付けられた断面4角形で中空部分205 を有する環状の
冷却液供給回転部材210 とを備えている。
【0019】冷却液供給固定部20A2 は、冷却液供給回
転部材210 の外周面に嵌合された1対の玉軸受214 と、
これら玉軸受214 を介して冷却液供給回転部材210 の外
周面に取り付けられた環状の冷却液供給固定部材220
と、この冷却液供給固定部材220 の内周面に全周にわた
って穿設された断面4角形状の環状の溝211 とを備えて
いる。
【0020】冷却液供給回転部材210 は、側面に設けた
開口203 と外周面に設けた複数の開口204 とを有し、中
空部分205 は、開口203 と冷却液通過管201 を介して加
熱コイル10の冷却液供給口18に連通しており、また、開
口204 を介して冷却液供給固定部材220 の前記溝211 に
連通している。そして、この溝211 は溝211 の底面に設
けた貫通孔211 を介して、冷却液供給固定部材220 の外
周面に取り付けられているカプラ213 (図示しない冷却
液供給管が接続される)の内部に連通している。
【0021】なお、冷却液供給固定部20A2は、更
に、冷却液供給回転部材210と冷却液供給固定部材2
20との間から冷却液の漏洩を防止するOリング215
と、玉軸受214のオイルシール217と、玉軸受21
4の固定用のスナップリング216とを備えている。
【0022】冷却液排出部20Bは、冷却液供給部20Aの
前記した冷却液供給固定部20A1 、冷却液供給回転部20
A2 、冷却液通過管201 、L型部材202 、開口203 、20
4 、中空部分205 、玉軸受214 、Oリング215 、スナッ
プリング216 、オイルシール217 、冷却液供給回転部材
210 、溝211 、開口212 、カプラ213 、および冷却液供
給固定部材220 に、それぞれ、対応する冷却液供給固定
部20B1 、冷却液供給回転部20B2 、冷却液通過管 201
B、L型部材 202B、開口 203B、 204B、中空部分 2
05B、玉軸受 214B、Oリング 215B、スナップリング
216B、オイルシール217 B、冷却液供給回転部材 210
B、溝 211B、開口 212B、カプラ 213B、および冷却
液供給固定部材 220Bを備えている。
【0023】回転装置20Cは、冷却液供給回転部材210
の側面に固定されたリングギヤ231と、このリングギヤ2
31 に噛み合っている歯車232 と、歯車232 を回転駆動
するモータ233 とを備えている。
【0024】ジャケット回転機構40は、ジャケット30の
外周面に嵌合された焼入液供給固定部40Aと、ジャケッ
ト30を回転駆動する回転装置40Bとを備えている。焼入
液供給固定部40Aは、前記した加熱コイル10の冷却液供
給部20Aの冷却液供給固定部20A2 と同じ構造であっ
て、冷却液供給固定部20A2 の冷却液供給固定部材22
0、玉軸受214 、Oリング215 、スナップリング216 、
オイルシール217 、溝211、開口212 、およびカプラ213
に、それぞれ対応する焼入液供給固定部材420 、玉軸
受414 、Oリング415 、スナップリング416 、オイルシ
ール417 、溝411 、開口412 、およびカプラ413 を備え
ている。
【0025】なお、ジャケット30の外周面には、前記焼
入液供給固定部材420 の溝411 に連通する複数の開口34
が開設されている。
【0026】回転装置40Bは、ジャケット30の側面に固
定されたリングギヤ431 と、このリングギヤ431 に噛み
合っている歯車432 と、歯車432 を回転駆動するモータ
433とを備えている。
【0027】図6に示すように、ワーク移動装置60は、
水平に配設されたロッド61と、ロッド61を進退させるシ
リンダ62とを備えている。ロッド61が進出されると、ロ
ッド61の先端が、焼入開始ステーションS1 に配置され
たワークWの後端を押し進めてワークWを加熱コイル10
とジャケット30の内側に押し込み、通過させる。
【0028】次に、本実施例の移動焼入装置の動作を説
明する。まず、焼入開始ステーションS1 のローラ51上
にワークW(図1で1点鎖線で示す)を載置する。そし
て、前記カプラ213 に加熱コイル10の冷却液の供給を開
始すると、加熱コイル10の冷却液は、カプラ213 、溝21
1 、開口204 、冷却液供給回転部材210 の中空部分205
、開口203 、冷却液通過管201 、冷却液供給口18を経
て加熱コイル10の中空部分17に入り、加熱コイル10を冷
却した後、冷却液排出口19、冷却液通過管 201B、開口
203B、冷却液排出回転部材 210Bの中空部分 205B、
開口 204B、溝 211B、開口 212B、およびカプラ 213
Bを経て排出される。
【0029】また、カプラ413 に焼入液Lの供給を開始
すると、焼入液Lは、カプラ413 、開口412 、溝411 、
開口34、ジャケット30の均圧板32の焼入液通過孔33を通
過して焼入液噴出孔31から噴射される。一方、高周波電
源15を動作させると、高周波電流は、トランス13の1次
捲線11、2次捲線12、および1次コイル14を介して加熱
コイル10に通電される。
【0030】更に、モータ233 を起動し、歯車232 を介
してリングギヤ231 を回転させると、加熱コイル10、冷
却液供給回転部20A1 、および冷却液排出回転部20B1
の回転が開始される。また、モータ433 を起動し、歯車
432 を介してリングギヤ431を回転させると、ジャケッ
ト30の回転が開始される。
【0031】次いで、ワーク移動装置60のシリンダ62を
動作させてロッド61を進出させると、ロッド61の先端が
ワークWの後端を押し進めるので、ワークWは矢印Pの
方向に移動して、加熱コイル10の内側を通過しワークW
の外周面W1 が加熱され、更に加熱された外周面W1 が
ジャケット30の内側を通過するときにジャケット30から
噴射された焼入液Lによって冷却されて外周面W1 に硬
化層が形成される。
【0032】焼入が終了したワークW(図1で2点鎖線
で示す)が焼入終了ステーションS2 に至ると、ロッド
61の進出が停止されて移動を止める。この後、シリンダ
62が動作してロッド61は後退する。また、ワークWは
焼入終了ステーションS2 から取り出される。
【0033】上記の焼入に際して、ワークWはロッド61
によって後端を押されているけれども、焼入中にはワー
クWはローラ51上に載置されているので、ワークWに対
して長手方向の力がかかっておらず、しかも従来の移動
焼入と異なってワークWを軸芯線W2 を中心として回転
させず、代わりに加熱コイル10とジャケット30とを回転
させているので、ワークWが回転しないから、ワークW
の端部が軸芯線W2 から焼入中に反れることもない。即
ち、加熱および冷却中におけるワークWの曲がりは極め
て少ないので、焼入終了後のワークWの歪みも小さくな
っている。
【0034】なお、上記実施例の移動焼入装置において
は、加熱コイル10は環状の1ターンのコイルである場
合を説明したが、例えば、2ターンの螺旋状の閉回路コ
イルとすることもできる。
【0035】更に、本実施例ではワーク移動装置60は
シリンダ62とロッド61とを使用してワークWの後端
を押す場合を説明したが、これにこだわるものではな
く、例えば、ワークWの先端部分の外周面を把持してワ
ークWを引いたり、或いはワークWがパイプであるとき
には、ワークWの先端部分の内周面をいわゆる内径チャ
ック等で把持して引くこともできる。また、本実施例で
説明したローラ51に適宜の回転駆動機構(例えば、軸
53に取り付けた歯車をチェインリンクによって回転さ
せる)を設け、且つ、ワークWの上側に、ローラ51に
対向し、ワークをスプリング等によって下方に押圧して
いるローラを設けたワーク移動装置とすることもでき
る。
【0036】また、本実施例の加熱コイル回転機構20
で使用した玉軸受214、214B、およびジャケット
回転機構40で使用した玉軸受414の代わりに、例え
ば無給油ベアリング、或いは適宜のブッシュ等を用いる
ことができる。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る棒状
ワークの高周波移動焼入方法は、棒状ワークの高周波移
動焼入方法であって、水平に且つ水平方向に移動自在で
あると共に長手方向に力が加わらないような外周面を支
持した棒状ワークを、同芯状に且つ棒状ワークの長手方
向に配置した環状或いは螺旋状の高周波加熱コイルと環
状の焼入液噴射用のジャケットとの内側を通過させ、前
記加熱コイルによってワークの外周面を加熱後、加熱さ
れた外周面に前記ジャケットから焼入液を噴射して冷却
すると共に、ワークを加熱中の加熱コイルおよび焼入液
を噴射中のジャケットは、それぞれ、前記芯を中心とし
て回転させ、前記加熱コイルは、固定された1次コイル
の内側において回転されるものである。 このため、この
方法による場合には、焼入中にワークに長手方向の力が
加わることがなく、また、ワークの端部が軸芯線から反
れることもないので、焼入中におけるワークの曲がりが
きわめて小さい結果、焼入後のワークの歪みも十分に小
さく満足できる値となっている。
【0038】また、本発明に係る棒状ワークの高周波移
動焼入装置は、棒状ワークの高周波移動焼入装置であっ
て、棒状ワークを水平に且つ水平方向に移動自在である
と共に長手方向に力が加わらないような外周面を支持す
るワーク支持装置と、ワーク支持装置によって支持され
た棒状ワークの軸芯線を中心とするように且つ棒状ワー
クの長手方向に配置された環状或いは螺旋状の高周波加
熱コイルと環状の焼入液噴射用のジャケットと、前記加
熱コイルを前記軸芯線を中心として回転させる加熱コイ
ル回転機構と、前記ジャケットを前記軸芯線を中心とし
て回転させるジャケット回転機構と、前記ワーク支持装
置によって支持されたワークをワークの長手方向に移動
させて前記加熱コイルとジャケットとの内側を通過させ
るワーク移動装置とを具備しており、前記加熱コイル
は、固定された1次コイルの内側を加熱コイル回転機構
によって回転駆動されるように構成されている。 このた
め、この装置による場合には、焼入中にワークに長手方
向の力が加わることがなく、また、ワークの端部が軸芯
線から反れることもないので、焼入中におけるワークの
曲がりがきわめて小さい結果、焼入後のワークの歪みも
十分に小さく満足できる値となっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を実現することができる高周波移
動焼入装置の一実施例の概略構成図である。
【図2】図1に示す移動焼入装置の加熱コイルおよび加
熱コイル回転機構の縦断面説明図である。
【図3】図1に示す移動焼入装置のジャケットおよびジ
ャケット回転機構の縦断面説明図である。
【図4】図1に示す移動焼入装置の(a)は加熱コイル
の正面説明図、(b)、(c)、および(d)はそれぞ
れ(a)のB1 線、B2 線、およびB3 線矢視断面図で
ある。
【図5】図1に示す移動焼入装置のワーク支持装置の断
面図である。
【図6】図1に示す移動焼入装置のワーク移動装置の正
面図である。
【図7】図1に示す移動焼入装置の加熱コイルに関連す
る電気回路図である。
【図8】棒状ワークWの斜視図である。
【符号の説明】
10 加熱コイル 20 加熱コイル回転機構 30 ジャケット 40 ジャケット回転機構 50 ワーク支持装置 60 ワーク移動装置 W 棒状ワーク W1 外周面 W2 軸芯線

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 棒状ワークの高周波移動焼入方法におい
    て、 水平に且つ水平方向に移動自在であると共に長手方向に
    力が加わらないような外周面を支持した棒状ワークを、
    同芯状に且つ棒状ワークの長手方向に配置した環状或い
    は螺旋状の高周波加熱コイルと環状の焼入液噴射用のジ
    ャケットとの内側を通過させ、前記加熱コイルによって
    ワークの外周面を加熱後、加熱された外周面に前記ジャ
    ケットから焼入液を噴射して冷却すると共に、 ワークを加熱中の加熱コイルおよび焼入液を噴射中のジ
    ャケットは、それぞれ、前記芯を中心として回転させ、
    前記加熱コイルは、固定された1次コイルの内側におい
    て回転されるものであることを特徴とする 棒状ワークの
    高周波移動焼入方法。
  2. 【請求項2】 棒状ワークの高周波移動焼入装置におい
    て、 棒状ワークを水平に且つ水平方向に移動自在であると共
    に長手方向に力が加わらないような外周面を支持するワ
    ーク支持装置と、 ワーク支持装置によって支持された棒状ワークの軸芯線
    を中心とするように且つ棒状ワークの長手方向に配置さ
    れた環状或いは螺旋状の高周波加熱コイルと環状の焼入
    液噴射用のジャケットと、 前記加熱コイルを前記軸芯線を中心として回転させる加
    熱コイル回転機構と、 前記ジャケットを前記軸芯線を中心として回転させるジ
    ャケット回転機構と、 前記ワーク支持装置によって支持されたワークをワーク
    の長手方向に移動させて前記加熱コイルとジャケットと
    の内側を通過させるワーク移動装置とを具備しており、 前記加熱コイルは、固定された1次コイルの内側を加熱
    コイル回転機構によって回転駆動されることを特徴とす
    棒状ワークの高周波移動焼入装置。
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