JP2745584B2 - 透明バリアーフィルムの製造方法 - Google Patents

透明バリアーフィルムの製造方法

Info

Publication number
JP2745584B2
JP2745584B2 JP63278358A JP27835888A JP2745584B2 JP 2745584 B2 JP2745584 B2 JP 2745584B2 JP 63278358 A JP63278358 A JP 63278358A JP 27835888 A JP27835888 A JP 27835888A JP 2745584 B2 JP2745584 B2 JP 2745584B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
oxygen
silicon oxide
barrier film
vapor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP63278358A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02122924A (ja
Inventor
守 関口
直之 秋山
伸彦 今井
隆司 宮本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=17596224&utm_source=***_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP2745584(B2) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by Toppan Inc filed Critical Toppan Inc
Priority to JP63278358A priority Critical patent/JP2745584B2/ja
Publication of JPH02122924A publication Critical patent/JPH02122924A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2745584B2 publication Critical patent/JP2745584B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Coating Of Shaped Articles Made Of Macromolecular Substances (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Physical Vapour Deposition (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、透明高分子基材上に珪素酸化物薄膜を形成
したバリアーフィルムに関し、ガス遮断性、防湿性、透
明性の優れ、特に医薬、食品包装材料等に用いられる透
明バリアーフィルムおよびその製造方法に関する。
<従来技術およびその問題点> 医薬、食品等の包装分野において、内容物の保護性を
高めるために、包装に用いる材料には種々の物性が要求
され、これらの要求される物性は増々高いものが望まれ
るようになってきている。
特に内容物の保護のうち、内容物の変質、酸化防止の
点から、酸素バリアー性、防湿性は、包装材料には欠く
ことのできない事項で、今日これらのバリアー性を付与
することは一般的になりつつあり、その観点から包装材
料の設計が行われている。
また、最近の、薄膜化技術の進歩はめざましく、耐熱
性のない、かつフレキシビリティーな高分子フィルム上
へ、金属、金属酸化物などの薄膜を連続的に成膜する技
術は、装置、方法の両面から活発に行われている。
一方、ガスバリアー、防湿性という機能をこのような
技術を利用して付与するためにいくつかの金属酸化物薄
膜を高分子フィルム上に設けた機能性フィルムが提案さ
れ、一部上市されている。
例えば、酸化珪素、酸化アルミニウム蒸着フィルムは
特公昭53−12953公報、特開昭62−179935公報他)に示
されている。
しかし、上記の蒸着フィルムには、それぞれ問題点を
残しており、特に珪素酸化物の場合、褐色化する傾向が
あり、その原因は、蒸着膜組成に大きく関係していると
考えられる。
この蒸着膜組成は、蒸着時のわずかな真空度の変動、
残留酸素分圧、蒸着材料の種類等、蒸着加工条件により
非常に大きく影響し、その結果、機能として得られる透
明性についてもバラツキが大きく、実用段階で問題点を
残していた。
<発明が解決しようとする課題> 本発明は、上記従来の欠点を解決するものであり、そ
の目的とすることは、珪素酸化物薄膜の成分組成を特定
することでガスバリアー性、防湿性が極めて安定に保
ち、かつ、透明性の優れたバリアー性フィルムおよびそ
の製造方法を提供するものである。
<課題を解決するための手段> 本発明は、高分子フィルム上に実質的にSiO,Si2O3,Si
O2の混合系からなる酸化珪素蒸着成膜を設けた透明バリ
アーフィルムである。
また、本発明は、高分子フィルム上に珪素酸化物を酸
素アシストしながら真空蒸着する透明バリアーフィルム
の製造方法である。
ここで酸素アシストする手段としては、酸素ガスを導
入してえられる酸素プラズマを発生させ、またはイオン
ビームによりフィルム上の酸素濃度を高くすることによ
りそれぞれ反応性を高める。
以下具体的に説明する。
まず、第1図に示した装置を用い、10-4〜10-5Torr以
下の真空系内で、ポリカーボネート、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリアミド、ポリエチレン等の高分子フィ
ルムの巻出しロール(8)から連続的に一定速度で送り
出し、この高分子フィルムがダンサーロール(5)、エ
ススパンダーロール(6)を経て、冷却ロール(9)の
位置で、冷却されながら、蒸着材料(500)から蒸発し
た珪素酸化分子(200)を第2図に示した高純度ガス(7
00)をマスクロコントローラー(600)により、一定量
真空槽内に供給すると共に13.56MHz高周波電源(40
0)、マッチングボックス(300)高周波コイル(201)
を設け、酸素プラズマ状態を生成し、この酸素プラズマ
アシストしながら成膜する。
そして、この蒸着した高分子フィルムをエキスパンダ
ーロール(6)、ダンサーロール(5)を経て巻取りロ
ール(3)により連続的に巻取る。
高周波電源(400)としては、13.56MHzのものでな
く、2450MHzのマイクロ波を利用したものであってもよ
い。
他の方法は、抵抗加熱、誘導加熱、電子ビーム加熱等
の通常の加熱方法を用いた真空蒸着法により、珪素また
は珪素酸化物を高分子フィルム上に蒸着し、次いでこの
蒸着フィルムを70℃以上、高分子フィルムの熱変形温度
以下の温度で熱水、蒸気等の加熱処理を行う製造方法で
ある。
ここで、高分子フィルム上に成膜する珪素酸化物は、
SiO,Si2O3,SiO2の混合系または、一部水酸化物を含む混
合系からなる。
本発明の透明高分子フィルム上に膜した珪素酸化物薄
膜厚は300〜3000Åであり、好ましくは700〜1500Åであ
る。300Å以下であるとガスバリアー性等の機能が十分
でなく、3000Å以上になると膜厚が厚すぎるためプラス
チックフィルムのもつフレキシビリティーが損なわれか
つ、膜にクラック等が生じ、結果としてガスバリアー性
のバラツキ、劣化につながってしまう。
そして、前記透明バリアー性フィルムを包装材料とし
て使用する場合、珪素酸化物側にヒートシール性樹脂層
を設けた積層材料とすればよい。
このヒートシール樹脂層としては、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体等の一般
に用いられているポリオレフィンで、積層方法として
は、フィルムを接着剤を介して積層してもよいし、押出
しコーティングにより積層してもよい。
<作用> 本発明のフィルムの金属酸化物の成膜は、酸化珪素の
場合、SiO,Si2O3,SiO2の混合系または一部水酸化物を含
む混合系からなりSi,Si2Oの低級酸化物を含まないの
で、透明性が優れたバリアー性フィルムである。
これは、成膜の状態が、酸素、水蒸気により処理をす
ることにより、酸化が三次元的に促進され、見かけ上の
成膜の緻密性が向上し、2.4Å程度の酸素分子や水蒸気
分子郡に対する高いバリアー性を程する。
一方、金属成分や低級酸化物成分が含有すると、成膜
全体としての十分な緻密性が得られず、この結果、酸素
や水蒸気に対するバリアー性が部分的に異なってしま
い、結果的にバリアー性を低下させてしまった。
<実施例1> 第1図に示した蒸着装置を用い巻出しロールに厚さ12
μのポリエチレンテレフタレートフィルムをセットし、
また蒸着材料として一酸化珪素を入れ、槽内を9×10-6
Torrまで排気した。
次に、高純度ガスをマスフロコントローラーで調整し
ながら導入し、かつ高周波電力を印加し、酸素プラズマ
雰囲気をつくりながら、一酸化珪素を電子ビーム加熱に
より蒸発させ、フィルム上に蒸着膜厚が1000Åになるよ
うに連続的に成膜した。
(蒸着条件) 高周波電力(13.56MHz) 1Kw 真空度 5×10-5Torrになるように酸素ガスでコントロール 蒸着速度 60Å/sec(水晶発振式モニターによりモニタリング) 得られたフィルムの酸素透過量、水蒸気透過量には、
以下の通りであった。
酸素透過量 1.5cc/m2・24hrs・atm(25℃,100%RH) 水蒸気透過量 2.0g/m2・24hrs また、分光光度計を用いて700〜400nmの波長での透過
率を測定し、その透明性を評価した。その結果は第3図
のグラフから明らかなように、可視領域で極めて高い透
明性を示した。
さらに、蒸着した成膜面をX線光電子分光法(XPS)
を用いSi2pのナロースペクトルをとり、Si2pの成分を測
定した。その結果は、第4図のグラフに示す。
この結果成膜はSiO,Si2O3,SiO2の成分からなっている
ことが判明した。
<比較例1> 実施例1と同じ条件で、酸素ガスを導入しないで蒸着
を行い、同様に酸化珪素の成膜を形成したフィルムを得
た。
そして、実施例1と同様に酸素透過量、水蒸気透過
量、透明性および成膜の成分を評価した。
酸素透過量 1.6cc/m2・24hrs・atm(25℃,100%RH) 水蒸気透過量 1.9g/m2・24hrs 透明性は、第5図のグラフから明らかなように若干褐
色を帯び、実施例1に比較して、可視領域での透明性が
劣るものである。
また、成膜の成分は、第6図のグラフから明らかなよ
うにSi,Si2Oの成分を含んでいた。
<実施例2> 実施例1と同様に材料を用い、槽内を9×10-6Torrま
で排気し、高純度ガスをマスフロコントローラーで調整
しながら導入し、かつ酸素イオンビームとして高分子フ
ィルムに当てながら酸化珪素を電子ビーム加熱により蒸
着させ、フィルム上に蒸着膜厚が1000Åになるように連
続的に成膜した。
(蒸着条件) 高周波電力(13.56MHz) 1Kw イオンソース出力 300V 30mA イオン電流密度 20μA/cm2 真空槽圧力 5.2×10-5Torr 蒸着速度 60Å/sec(水晶発振式モニターによりモニタリン
グ) 得られたフィルムの表面形状をSEM写真により観察し
たところ、イオンソースによりアシストした蒸着膜は、
アシストしない蒸着膜のものより緻密であった。
また、酸素透過量は、1.2cc/m2・24hrs・atm(25℃,1
00%RH)、水蒸気透過量1.8g/m2・24hrsであった。
<効果> 以上のように透明高分子フィルム上の酸化珪素の薄膜
組成として、Si,Si2O成分を完全にSiO,Si2O3,SiO2,Si
(OH)等に酸化させることで、従来の酸素バリアー、
防湿性を満足したまま、透明性が極めて向上した。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明のフィルムを得る、または方法を実施
する装置の一例を示す説明図、第2図は、第1図の蒸着
源部分を示す説明図、第3図は、実施例1の光線透過率
の測定結果を示すグラフ、第4図は、実施例1の蒸着成
膜の成分の測定結果を示すグラフ、第5図は、比較例1
の光線透過率の測定結果を示すグラフ、第6図は、比較
例1の蒸着成膜の成分の測定結果を示すグラフである。
1……高分子フィルム、2……真空系内 3……巻取りロール、4……制御ロール 5……ダンサーロール、6……エキスパンダーロール 8……巻出しロール、9……冷却ロール 10……蒸着源、11……蒸着源パワー 200……珪素酸化分子、201……高周波コイル 300……マッチングボックス、400……高周波電源 500……蒸着材料、600……マスフロコントローラー 700……酸素ガス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−283136(JP,A) 特開 平2−34328(JP,A) 特開 昭63−111167(JP,A) 特開 昭58−194735(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】真空系内で高分子フィルム上に珪素酸化物
    を、酸素プラズマを発生させまたはイオンビームによる
    酸素アシストしながら真空蒸着する透明バリアーフィル
    ムの製造方法。
JP63278358A 1988-11-02 1988-11-02 透明バリアーフィルムの製造方法 Expired - Lifetime JP2745584B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63278358A JP2745584B2 (ja) 1988-11-02 1988-11-02 透明バリアーフィルムの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63278358A JP2745584B2 (ja) 1988-11-02 1988-11-02 透明バリアーフィルムの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02122924A JPH02122924A (ja) 1990-05-10
JP2745584B2 true JP2745584B2 (ja) 1998-04-28

Family

ID=17596224

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63278358A Expired - Lifetime JP2745584B2 (ja) 1988-11-02 1988-11-02 透明バリアーフィルムの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2745584B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4672569B2 (ja) * 1994-09-14 2011-04-20 大日本印刷株式会社 インモールドラベル容器およびその製法
JP2000313859A (ja) * 1999-04-28 2000-11-14 Sliontec Corp 粘着テープ
JP2002187231A (ja) 2000-10-13 2002-07-02 Dainippon Printing Co Ltd バリア性フィルムおよびその製造法
JP2007046081A (ja) * 2005-08-08 2007-02-22 Nitto Denko Corp 透明ガスバリア膜の製造方法およびそれにより得られる透明ガスバリア膜
JP5282422B2 (ja) * 2008-03-14 2013-09-04 凸版印刷株式会社 透明ガスバリアフィルム
JP5222786B2 (ja) * 2009-05-26 2013-06-26 株式会社トーシン 樹脂成形品の表面処理方法、及びその表面処理後に形成される表面層を有する樹脂成形品の製造方法
JP6241059B2 (ja) * 2012-09-10 2017-12-06 東洋紡株式会社 透明バリアフィルム

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0234328A (ja) * 1988-07-25 1990-02-05 Mitsubishi Monsanto Chem Co ガスバリヤ性積層フィルム
JPH0655471B2 (ja) * 1988-04-19 1994-07-27 三菱化成株式会社 ガスバリヤ性の優れた透明プラスチックフィルム
JPH0825244B2 (ja) * 1988-05-10 1996-03-13 三菱化学株式会社 ガスバリヤ性の優れた透明プラスチックフィルム

Also Published As

Publication number Publication date
JPH02122924A (ja) 1990-05-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR20040030059A (ko) 증착 필름
JPH07304127A (ja) ガスバリヤー性包装材料およびその製造方法
JP2017177343A (ja) 積層フィルムおよびその製造方法
JP4028124B2 (ja) 透明バリアフィルムとその作製方法、作製装置、及びこれを用いた積層材及び包装容器
JP2745584B2 (ja) 透明バリアーフィルムの製造方法
AU2003262703A1 (en) Plasma treated metallized film
US5900271A (en) Method for making plastic film with barrier layers
JP4478223B2 (ja) 酸化アルミニウム蒸着フィルムおよびその製造法
JPS63223163A (ja) 透明ガスバリアフイルムの製造方法
JP4090551B2 (ja) 透明バリア性フィルム
US20060159860A1 (en) Plasma treated metallized film
JP2870003B2 (ja) 蒸着フィルムの製造方法
JPH0317252A (ja) バリアーフィルムの製造方法
JP4124293B2 (ja) 酸化アルミニウム蒸着フィルム
JP4240581B2 (ja) 透明バリア性フィルムおよびその製造法
JPS60219042A (ja) 耐透湿性透明合成樹脂体
JP2006116737A (ja) ガスバリア性積層フィルム
JP3689932B2 (ja) ガス遮断性透明フィルム
JP3448872B2 (ja) 透明バリヤーフィルムの製造方法
JPS62101428A (ja) 包装用フイルム
JP4332919B2 (ja) ガスバリア材の製造方法
JP2874222B2 (ja) 透明バリヤーフィルムの製造方法
JP3293618B2 (ja) 透明蒸着フィルム及びその製造方法
JP3747953B2 (ja) ガス遮断性透明フィルム
JP4303839B2 (ja) オ−バ−ラップ用フィルム