JP2732490B2 - 電子機器用高力高導電性銅合金の製造方法 - Google Patents

電子機器用高力高導電性銅合金の製造方法

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JP2732490B2 JP6056348A JP5634894A JP2732490B2 JP 2732490 B2 JP2732490 B2 JP 2732490B2 JP 6056348 A JP6056348 A JP 6056348A JP 5634894 A JP5634894 A JP 5634894A JP 2732490 B2 JP2732490 B2 JP 2732490B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子機器用高力高導電
性銅合金の製造方法に関するものであり、さらに詳しく
述べるならば、トランジスタや集積回路(IC)などの
ような半導体機器のリード材に好適な、高い強度、導電
性等に加えて優れたエッチング性及び曲げ加工性を備え
た銅合金の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ICパッケージの動向として軽薄短小化
が言われているが、最近では表面パッケージの普及によ
り、その傾向は益々促進されている。さらにICチップ
の高機能化に伴う多ピン化、低熱抵抗化によるパッケー
ジ形態の変遷としては、従来多様されてきたDIPに代
表されるピン挿入型パッケージから実装密度向上を目的
とした表面実装が主流になるにつれて、SOJ,SO
P,QFPなどの表面実装パッケージへ移行している。
最近では多ピン化に伴いリードピッチを縮小したファイ
ンピッチQFPが増加し、さらにTSOP,TQFPな
どに代表されるパッケージの薄板化が進行している。
【0003】多ピン、狭ピッチのフレームはエッチング
加工によりつくられるのが大半であるが、エッチングは
板厚方向だけではなく、板幅方向へサイドエッチも起こ
ることから、リード幅やリード間隔の加工限界は板厚に
依存し、板厚は薄いほど加工上有利となる。また、パッ
ケージの薄肉化の要求から、リードフレーム材を薄くす
る必要があり、その結果、板厚は最近では0.15mm
→0.125mm→0.10mmと薄くなっている。こ
のようなリードフレームの薄板化、リードの狭小化はフ
レーム全体やリードの剛性を低下させ、アセンブリー工
程中でのインナーリードの変形、デバイス実装時のアウ
ターリードの変形を引き起こしている。
【0004】このような半導体機器のリードフレーム材
には一般に次のような特性が要求されている。 (1)インナーリードあるいはアウターリードが容易に
変形することがない機械的強度を有すること。 (2)リードフレームのパターン形成において、優れた
エッチン性及びプレス加工性を有すること。 (3)リードフレームの発熱に対して、効率良く熱放散
することが可能な高い熱伝導率を有すること。ICの高
集積化、多ピン化に伴い消費電力が大きくなるため発生
する熱の放散対策がIC設計上の重要な問題となる。銅
は、もともと熱伝導度で42アロイをはるかに上回る特
性をもっているので、銅合金は熱放散性において有利で
ある。 (4)電気的特性に優れていること。 (5)実装における半田付け性に優れること及び半田接
合部の信頼性が高いこと (6)ボンディングのためのAgメッキ性に優れるこ
と。 (7)加熱工程で銅合金表面が酸化しにくい耐熱酸化性
に優れていること。 (8)繰り返し曲げ性に優れていること。 (9)適正な価格であること。 以上半導体機器のリードフレーム材について要求される
性能について説明したが、本発明は同様な性能が要求さ
れる他の電子機器用材料としても使用される。
【0005】しかしながら、これらの各種の要求特性に
対し、従来より使用されているりん青銅、コバール(商
品名)及び42合金には何れも一長一短があり、前記特
性の全てを満足し得るものではなかった。特に、リード
の多ピン化、小型化の進展に伴って形状の複雑化やピン
の狭小化が進み、材料に一層良好なリード強度、エッチ
ング性及び曲げ加工性が求められていることを考慮すれ
ば、上記従来材はこれらの点で十分な性能を有している
とは言い難かった。
【0006】 また、電子機器用Cu−Cr−Zr系合
金自体は公知であって、例えば特開平5−117789
号公報によると、その製法としては半連続鋳造鋳塊を熱
間圧延し、両面面削後冷間圧延する方法が採用されてい
る。しかし、この処理法では十分な特性が得られない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明
は、Cu−Cr−Zr系合金について、銅系材料の優れ
た電気的特性、熱の伝導性を生かすと同時に、半導体機
器のリード材として十分に満足できる強度、ばね特性、
エッチング性、及び曲げ加工性をも兼備した銅合金の製
造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、(a)重量割
合でCr:0.05〜0.4%、及びZr:0.03〜
0.25%を含有すると共に、残部がCu及び不可避的
不純物からなる銅合金、(b)Cr:0.05〜0.4
%、Zr:0.03〜0.25%,Zn:0.06〜
2.0%を含有すると共に、残部がCu及び不可避的不
純物からなる銅合金、あるいは(c)Cr:0.05〜
0.4%、Zr:0.03〜0.25%、及びZn:
0.06〜2.0%を含有し、更にTi,Fe,Ni,
Sn,In,Mn,P,Mg及びSiの1種以上:総量
で0.01〜1.0%をも含有すると共に、残部がCu
及び不可避的不純物からなる電子機器用高力高導電性銅
合金の製造方法において、 (イ)次の何れかの方法による溶体化処理: (a)700℃以上の温度での焼鈍、該温度からの水冷
連続的に行う溶体化処理;(b)熱間圧延終了温度を
700℃以上とし、その直後に100℃/分以上の冷却
速度で水冷を行う熱間圧延、 (ロ)加工度20〜60%の冷間圧延、 (ハ)300〜700℃の温度での時効処理、 (ニ)加工度30%以下の冷間圧延、及び (ホ)350〜700℃の温度での歪取焼鈍、 からなる工程を順次行うことを特徴とするエッチング性
の優れた電子機器用高力高導電性銅合金の製造方法に関
する。上記溶体化処理は、Cr及びZrを固溶させ、さ
らにTi,Fe,Ni,Sn,In,Mn,P,Mg及
びSiの1種以上が含有される場合は、これらも固溶さ
せてCrのヒゲバリ状介在物の生成を阻止するために行
う。本発明において「エッチング性の優れた」とは、圧
延板にエッチングで開かれた孔のエッチング面に5μm
以上の突起物がないことである
【0009】Cr Crは、本合金を時効処理したときに単独で母相中に析
出して合金の強度及び耐熱性を向上させる作用を発揮す
るが、その含有量が0.05%未満では析出が不十分で
あるために所望の効果が期待できず、一方0.4%を超
えてCrを含有させると溶体化処理後にも未固溶Crが
母相中にCr相として残留し、その結果、圧延垂直断面
をエッチングした時にヒゲバリ状介在物として存在し、
エッチング性を著しく阻害する。以上の理由によりCr
含有量は0.05〜0.4%と定めた。
【0010】Zr Zrには、時効処理によりCuと化合物を形成して母相
中に析出しこれを強化する作用があるが、その含有量が
0.03%未満では析出が不十分であるために所望の効
果が得られず、一方0.25%を超えてZrを含有させ
ると、溶体化処理後にも未固溶Zrが母相中にZr相と
して残留するようになってエッチング性、導電率及び加
工性の著しい低下を招くことから、Zr含有量は0.0
3〜0.25%と定めた。
【0011】Zn Znは、半田の耐熱剥離性を向上させる作用を有してい
るため必要により添加される成分であるが、その含有量
が0.06%未満では前記作用による所望の効果が得ら
れず、一方2.0%を超えてZnを含有させると導電率
が劣化することから、Zn含有量は0.06〜2.0%
と定めた。
【0012】Ti,Fe,Ni,Sn,In,Mn,
P,Mg及びSi これらの成分は、何れも合金の導電性を大きく低下させ
ずに析出強化や固溶強化により向上させる作用を有して
おり、従って必要により1種または2種以上の添加がな
されるが、その含有量が総量で0.01%未満であると
前記作用による所望の効果が得られず、一方、総量で
l.0%を超える含有量になると合金の導電性及び加工
性を著しく劣化する。このため、単独添加あるいは2種
以上の場合添加がなされるTi,Fe,Ni,Sn,I
n,Mn,P,Mg及びSiの含有量は総量で0.01
〜1.0%と定めた。続いて、上記組成の銅合金の製造
工程を説明する。
【0013】溶体化処理 溶体化処理は、Cr、Zr及びTi等を母相中に固溶す
ることにより、後の時効処理で高強度の材料を得るとと
もにエッチング性を良好にするためである。溶体化処理
温度が高いほうがCr、Zr及びTi等のマトリックス
中へ固溶量が増し、時効後の強度が高くなりかつエッチ
ング性が良好になる。従って溶体化処理温度を700℃
以上とすることにより高強度を確保する。溶体化処理の
際の冷却速度が遅い場合には強化作用のないCrの不均
一析出物が発生し、強度の低下を招きまたエッチング性
を阻害するため、冷却速度は速いことが望まれる。
【0014】本合金の場合、溶体化処理を行う方法とし
て次の2通りが可能である。そのひとつは、好ましくは
2mm以下程度の板厚で焼鈍、水冷を連続的に行うライ
ンを用いる方法であり、この場合、前記理由により焼鈍
温度を700℃以上とし、焼鈍温度から水冷する必要が
ある。もうひとつの方法は、熱間圧延後水冷を行うこと
によって溶体化処理を兼ねる方法である。この際、前記
理由により熱間圧延の終了温度を700℃以上とし、そ
の直後に100℃/分以上の冷却速度で水冷を行えば強
度の低下を抑えられることがわかった。この方法では熱
間圧延直後に冷間圧延を行うことができるので、工程短
縮となり製造コストの点で有利である。溶体化処理後の
硬さはHv45〜90の範囲であることが好ましい。
【0015】冷間圧延 本発明においては、溶体化処理後に冷間圧延を行って、
加工硬化と、次の時効工程での析出物の析出を促進する
ことにより、高強度を得る。第1回目の冷間圧延は50
%以上の加工度で行う。冷間圧延の加工度を50%以上
とするのは、50%未満では上述の効果が不十分とな
り、所望の強度が得られないためである。冷間圧延後の
硬さはHv130〜160の範囲であることが好まし
い。
【0016】時効処理 時効処理は、強度及び導電性を向上させるために本Cu
−Cr−Zr系合金では必要である。時効処理温度を3
00〜700℃とする理由は、300℃未満では時効処
理に時間がかかり経済的ではなく、700℃を超える
と、Cr及びZrが固溶してしまい、時効硬化型の合金
と特徴である強度及び導電性が得られないためである。
時効処理後の硬さはHv160〜200の範囲内である
ことが好ましい。
【0017】2回目冷間圧延 本発明においては時効処理後冷間圧延を行うことによ
り、加工硬化をもたらし、又前段の時効処理で生成した
析出物の微細化を図りさらに著しい強度上昇を起こさせ
る。この際の加工度を30%以上とするのは30%未満
では強度の上昇が見られず、また加工度を70%以下と
するのは、70%を超えると、最終製品の曲げ加工の際
曲げ部に肌荒れが発生するためである。第2回冷間圧延
後の硬さはHv180〜220の範囲内にあることが好
ましい。さらに、2回目冷間圧延の加工度は1回目冷間
圧延より少なく30〜40%の範囲とすることが好まし
い。
【0018】歪取焼鈍 本発明においては、以上の加工及び熱処理状態からばね
性を向上させかつ延性を回復させるために、350〜7
00℃で歪取焼鈍を行う。歪取焼鈍温度を350℃〜7
00℃とした理由は、350℃未満では十分なばね性と
延性が得られないためであり、700℃を超えると析出
物の再固溶が生じ、強度が著しく低下するためである。
【0019】
【作用】以上説明したように、本発明においては溶体化
処理によりCr,Zrの未固溶分を実質的になくし、か
つその後の高い加工度での1回目冷間圧延を可能にす
る。次に時効処理と2回目の冷間圧延により、時効析出
物を微細化しかつ加工硬化状態を得ることにより強度を
上昇させる。最後に歪取焼鈍により加工歪を除去する。
【0020】
【実施例】続いて、本発明の効果を、特に好ましい組成
範囲を示す実施例により更に具体的に説明する。まず、
電気銅あるいは無酸素銅を主原料とし、銅クロム母合
金、銅ジルコニウム母合金、亜鉛、チタン、ニッケル、
スズ、インジウム、マンガン、マグネシウム及び銅リン
母合金を副原料とし、高周波溶解炉にて図1、2の表に
示す各種成分組成の銅合金を真空中あるいはAr雰囲気
中で溶製し、厚さ30mmのインゴットに鋳造した。次
に、これら各インゴットを熱間加工及び溶体化処理、1
回目の冷間圧延、時効処理、最終の冷間圧延、歪取焼鈍
を表1、2に示す条件で順次行い、0.15mmの板と
した。なお、溶体化処理は表1、2の方法で行い、その
中で焼鈍−水冷は厚みが1.5mmの板について行った
処理であり、また熱圧−水冷は厚みが8mmの板につい
て表中の熱間圧延仕上温度について行った処理である。
熱圧−水冷の場合は熱間圧延後直ちに冷間圧延を行っ
た。
【0021】そして、得られた板材から各種の試験片を
採取して材料試験を行い、電子機器材料としての特性を
評価した。なお、評価した特性は、強度、伸び、導電
性、エッチング性、曲げ性、及び半田耐熱剥離性であ
る。強度及び伸びは引張試験により測定し、導電性は導
電率(%IACS)を求めた。
【0022】「エッチング」については、液温35℃、
45°ボーメ塩化第二鉄を用いて試料に幅10mm,長
さ10mmの孔を開け、圧延方向に対し直角のエッチン
グ面をSEMで観察することによりエッチング性の評価
を行った。平滑なエッチング面が見られた場合を○、エ
ッチング面に5μm以上の突起物が見られた場合を×と
した。
【0023】曲げ加工性については、図5に示すように
10mmの試験片を内側曲げ半径0.4mm(板厚)で
圧延方向と直角に、片側に90°の曲げを繰り返し行
い、破断までの曲げ回数(往復で1回とする)を測定し
た。試験はn=5で行い、その平均値で評価を行った。
【0024】半田耐熱剥離性の調査は、素材に5μm厚
の半田(90%Sn−10%Pb)メッキを施した後、
150℃の高温槽に1000時間まで保持し、この間1
00時間毎に取り出して90°曲げ往復1回を施して半
田剥離の開始時間を調べる方法によった。なお1000
時間まで剥離のなかったものは調査結果を「1000
h」と表示した。
【0025】これらの調査結果を図3、4の表に示す。
これらの表に示される結果からは次のことが明らかであ
る。即ち、本発明合金1〜16は、いずれも強度、導電
性、曲げ性、応力緩和特性が共に優れており、また、そ
の他の特性についても十分に良好な評価が得られるもの
である。
【0026】これに対して、比較合金は17はCr含有
量が十分でないため強度が劣っており、また比較合金1
8、19はZr,Cr含有量がそれぞれ上限値を超えて
いるためエッチング性及び曲げ性が劣っている。次に、
比較合金20はZn含有量が上限値を超えているため導
電性が劣っている。比較合金21は溶体化処理温度が下
限値より低いために、また比較合金22は溶体化処理時
の冷却速度が低いため強度が劣っている。比較合金22
は溶体化処理後の加工度が、また比較合金24は最終冷
間圧延の加工度が下限値を下回っているため強度が劣っ
ている。比較合金24は歪取焼鈍の温度が上限値を超え
ているために、強度が劣っている例である。
【0027】なお、本発明の実施例合金No.4のTi
に代えて、0.08%のNi,0.07%のIn,0.
05のMn,0.02%のP,0.05%のMg,0.
06%のSiをそれぞれ単独添加した合金につき、本発
明合金4と同じ熱処理及び加工を行ったとこど同様の結
果が得られた。
【0028】
【発明の効果】本発明の製造方法を採用することによ
り、強度、導電性、エッチング性及び曲げ性の良好な銅
合金を得ることが可能となり、電子機器類の小型化、薄
肉化に大きく寄与し得るなど、産業上極めて有用な効果
がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明合金の組成ならびに製造条件を示す図表
である。
【図2】比較合金の組成ならびに製造条件を示す図表で
ある。
【図3】表1の合金の特性を示す図表である。
【図4】表2の合金の特性を示す図表である。
【図5】曲げ試験方法の説明図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C22F 1/00 630 8719−4K C22F 1/00 630A 8719−4K 630K 661 8719−4K 661A 681 8719−4K 681 682 8719−4K 682 683 8719−4K 683 685 8719−4K 685Z 686 8719−4K 686Z 691 8719−4K 691B 8719−4K 691C 692 8719−4K 692A 694 8719−4K 694A

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量割合で、Cr:0.05〜0.4%
    及びZr:0.03〜0.25%を含有すると共に、残
    部がCu及び不可避的不純物からなる電子機器用高力高
    導電性銅合金の製造方法において、 (イ)Cr及びZrを固溶させてCrのヒゲバリ状介在
    物の生成を阻止するために次の何れかの方法により行う
    溶体化処理: (a)700℃以上の温度での焼鈍、該温度からの水冷
    を連続的に行う溶体化処理;(b)熱間圧延終了温度を
    700℃以上とし、その直後に100℃/分以上の冷却
    速度で水冷を行う熱間圧延、 (ロ)加工度50%以上の冷間圧延、 (ハ)300〜700℃の温度での時効処理、 (ニ)加工度30〜70%の冷間圧延、及び (ホ)350〜700℃の温度での歪取焼鈍、 からなる工程を順次行うことにより、圧延板にエッチン
    グで開かれた孔のエッチング面に5μm以上の突起物が
    なくエッチング性に優れた電子機器用高力高導電性銅合
    を製造する方法。
  2. 【請求項2】 重量割合で、Cr:0.05〜0.4
    %、Zr:0.03〜0.25%,Zn:0.06〜
    2.0%を含有すると共に、残部がCu及び不可避的不
    純物からなる電子機器用高力高導電性銅合金の製造方法
    において、 (イ)Cr及びZrを固溶させてCrのヒゲバリ状介在
    物の生成を阻止するために次の何れかの方法により行う
    溶体化処理: (a)700℃以上の温度での焼鈍、該温度からの水冷
    連続的に行う溶体化処理;(b)熱間圧延終了温度を
    700℃以上とし、その直後に100℃/分以上の冷却
    速度で水冷を行う熱間圧延、 (ロ)加工度50%以上の冷間圧延、 (ハ)300〜700℃の温度での時効処理、 (ニ)加工度30〜70%の冷間圧延、及び (ホ)350〜700℃の温度での歪取焼鈍、 からなる工程を順次行うことにより、圧延板にエッチン
    グで開かれた孔のエッチ ング面に5μm以上の突起物が
    なくエッチング性に優れた電子機器用高力高導電性銅合
    を製造する方法。
  3. 【請求項3】 重量割合で、Cr:0.05〜0.4
    %、Zr:0.03〜0.25%、及びZn:0.06
    〜2.0%を含有し、更にTi,Fe,Ni,Sn,I
    n,Mn,P,Mg及びSiの1種以上:総量で0.0
    1〜1.0%をも含有すると共に、残部がCu及び不可
    避的不純物からなる電子機器用高力高導電性銅合金の製
    造方法において、 (イ)Cr及びZrならびにTi,Fe,Ni,Sn,
    In,Mn,P,Mg及びSiの1種以上を固溶させて
    Crのヒゲバリ状介在物の生成を阻止するために次の何
    れかの方法により行う溶体化処理: (a)700℃以上の温度での焼鈍、該温度からの水冷
    連続的に行う溶体化処理;(b)熱間圧延終了温度を
    700℃以上とし、その直後に100℃/分以上の冷却
    速度で水冷を行う熱間圧延、 (ロ)加工度50%以上の冷間圧延、 (ハ)300〜700℃の温度での時効処理、 (ニ)加工度30〜70%の冷間圧延、及び (ホ)350〜700℃の温度での歪取焼鈍、 からなる工程を順次行うことにより、圧延板にエッチン
    グで開かれた孔のエッチング面に5μm以上の突起物が
    なくエッチング性に優れた電子機器用高力高導電性銅合
    を製造する方法。
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