JP2731826B2 - 加減速性能の計測方法及び計測装置 - Google Patents

加減速性能の計測方法及び計測装置

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JP2731826B2
JP2731826B2 JP5065966A JP6596693A JP2731826B2 JP 2731826 B2 JP2731826 B2 JP 2731826B2 JP 5065966 A JP5065966 A JP 5065966A JP 6596693 A JP6596693 A JP 6596693A JP 2731826 B2 JP2731826 B2 JP 2731826B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鉄道車輛や自動車のブ
レーキ性能に代表される運動体の加減速性能の計測方法
及び計測装置に関する。特には、初速から目標速度の間
に適当な中間速度を設定てその中間速度に達するまでの
時間を測定し、その時間を元に空走時間を算出する等の
手段によって、リアルタイムで上記性能を計測すること
ができる方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】鉄道車輛のブレーキ性能を例にとって従
来技術を説明する。図6は、JISE 4007−19
76に定められた空走時間の求め方を示す図である。図
6には、車輛がブレーキ作動の指令を受け、そのときの
速度“V0 ”から所定の速度“Vn ”に至るまでの速度
の逓減状態が示されている。図6で、A点は、ブレーキ
弁を操作するなど、ブレーキ指令が出された点で、その
後、少しの時間をおいたB点からブレーキ効果が現れ始
め、速度は徐々に下降し、D点から減速度はほぼ一定と
なり、所定の速度“Vn ”に至るE点まで続く。過渡状
態としての曲線BDが存在するのは、ブレーキシリンダ
圧力が立ち上がり始めてから所定の圧力に達するまで
に、ある程度の時間を要するためである。この場合、車
輛が走行したブレーキ距離は、“速度―時間曲線”(太
い実線)と横軸及び縦軸に囲まれた面積ABDEGとに
よって表される。いま、A点から横軸に平行な直線を引
き、EDの延長との交点をC点とすると、AからCまで
の時間t0 が空走時間と呼ばれる。
【0003】従来、この空走時間t0 は、次のような方
法で人手による作業で求められていた。 車輛の速度をペン書きレコーダー等で記録する。 ブレーキ特性カーブがほぼ直線になる部分を見出
し、その部分の直線を引く(図6の線EDC)。 点Cを見出し、AからCまでの時間を読み取る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述の従来の方法に
は、次のような問題点があった。 人手による作業のため手間がかかっていた。 感覚的な判断によって線DCを引くので、妥当な値
を出せるようになるまで経験が必要であった。その場合
にも、求めた値に個人差が生じていた。 車輛の走行試験中にリアルタイムで性能の値を出す
ことができなかった。そのため走行試験の融通性に欠け
ることとなっていた。
【0005】本発明は、人手を要さず、人的な計測バラ
ツキが無く、また、リアルタイムで空走時間to や距離
ベース実平均減速度を計測できる加減速性能の計測方法
及び計測装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の加減速性能の計測方法は、車両等を初速V
0 から目標速度Vn にまで加減速する際の空走時間を測
定することによって加減速性能を計測する方法であっ
て、V0 〜Vn 間の複数の中間速度V1 、V2 、…、V
n-1 を設定する第1ステップ、上記中間速度の中から第
1基準中間速度Va及び第2基準中間速度Vb (b>
a)を選択する第2ステップ、車両等の速度を連続測定
する第3ステップ、加減速指令が出されてから上記中間
速度に到達するまでの時間(t1 、t2 、…)を測定す
る第4ステップ、第1基準中間速度Va、同速度到達時
間ta 、並びに、中間速度Vi (i=a+1、a+2、
……、b)、同速度到達時間ti を用いて、各i につ
き、式 t0i=ta −|(ti −ta )×(V0 −Va )/(V
a −Vi )| により個別空走時間toiを算出する第5ステップ、得ら
れた個別空走時間toiのバラツキを判定する第6ステッ
プ、上記バラツキを小と判定したときは、上式において
i=bについて算出した個別空走時間tobを空走時間と
表示し、上記バラツキを大と判定したときはその旨を表
示する第7ステップ、を含むことを特徴とする。
【0007】ここで、上記中間速度の設定を、 Vi=V0- (V0-Vn)×(100-Ri )/100 (Ri
所定の%値) の式に従って行うことが好ましい。初速Vo や目標速度
n が測定のつど変化する場合であっても、そのたびに
中間速度設定のための複雑な処理を行わなくて済むから
である。
【0008】さらに、上記Ri が100 ×( 1−1/n )
1/2 、100 ×( 1−2/n )1/2 、…、100 ×( 1−i/n
1/2 、……、100 ×( 1/n )1/2 という数列をなす
ことが好ましい。車輛等がVo からVn に至るまでに運
動する距離をn等分して、その1/nを経過するごとの
速度を指標として加減速性能を計測・評価することが、
力学的・統計的に妥当な結果を得やすいからである。
【0009】また、上記第1基準中間速度Va を 75≦| (Vn-Va)/(V0-Vn)|×100 ≦90 となる範囲に選択し、上記第2基準中間速度Vb を 30≦| (Vn-Vb)/(V0-Vn)|×100 ≦65 ただし、 { (Va-Vn)2 −( Vb-Vn)2 }/(Vo-Vn)2 ≧40 となる範囲に選択することが好ましい。基本的には、第
1基準中間速度Va と第2基準中間速度Vb との間の時
間ベース実平均減速度とVa に到達した時間taを基に
空走時間t0 を算出・表示するのであるから、Va は車
輛等の加減速が定常状態に入った後のある程度速やかな
時点の、Vb は同状態が終了する手前の中間速度を選択
することにより、より適正な計測結果を得ることができ
るからである。ただし書き中の式の意味は、第1基準中
間速度Va から第2基準中間速度Vb 至る間に車輌等が
走行する距離が、V0 からVn 間のその距離の40%以
上とすることが好ましいという意味である。部分的なデ
ータで全体の加減速性能を判断することを避けることが
できる。
【0010】上記第6ステップにおいて、 t0i−k1 ≦t0(i+1)≦t0i+k2 (k1、2 は所
定のしきい値) の関係が満足される場合には個別空走時間t0iのバラツ
キを小と判定し、そうでない場合には個別空走時間t0i
のバラツキを大と判定することが好ましい。t0iとt
0(i+1)とが大きく異なるということは、加減速性能に異
常なフラツキがあることを示すよい指標となるからであ
る。
【0011】上記第7ステップにおいて、上記バラツキ
を大と判定したときは、その旨、t0b及びt0i(i=a
+1、a+2、……、b)の平均値を表示することが好
ましい。この場合は人間が加減速性能カーブを見て、そ
の後の処置を判断するのではあるが、少々異常ながら
も、t0b又はt0iの平均値を正規のt0 に採用してもよ
いと判断される場合もあるからである。
【0012】なお、本発明の加減速性能の計測方法及び
計測装置は、次のような各種の運動体の様々な運動性能
の計測について適用できる。 鉄道車輛の走行ブレーキ性能・加速性能 自動車の走行ブレーキ性能・加速性能 航空機車輪のブレーキ性能 船舶の加減速性能 回転機械(ポンプ、ファン、タービン等)の加減速
性能
【0013】本発明の加減速性能の計測装置は、車輌の
速度を検出する速度検出手段と、車輌の加減速の開始を
検出する加減速検出手段と、車輌の加減速が開始された
時点の車輌速度V0 と加減速終了時における所望の車輌
速度Vn との間における複数の中間速度V1 、V2 、…
…、Vn-1 及びその内から第1基準中間速度Va 及び第
2基準中間速度Vb (b>a)を設定する中間速度設定
手段と、車輌速度が上記加減速検出手段により加減速の
開始が検出された時点から上記中間速度設定手段により
設定された各中間速度に達するまでの時間(t1 、t
2 、……)を計測する時間計測手段と、上記中間速度算
定手段により算定された複数の中間速度と上記時間計測
手段により計測された複数の時間とから、算出式 toi=ta −|(ti −ta )×(Vo −Va )/(V
a −Vi )| に基づいて個別空走時間toi=(i=a+1、a+2、
……、b、b>a)を算出する個別空走時間算出手段
と、上記個別空走時間算出手段により算出された個別空
走時間が所定のばらつきの範囲内にあるか否かを判断す
るばらつき判断手段と、上記ばらつき判断手段の判断結
果に応じてその判断結果を視認可能に出力する結果表示
手段と、を具備することを特徴とする。
【0014】
【実施例】以下、図面及び計算例を参照しつつ説明す
る。図1は、本発明の一実施例に係る加減速性能の計測
方法を用いて、計測しようとする対象の車輛にブレーキ
をかけてから停止するまでの、相対速度(縦軸)と時間
(横軸)との関係を表すグラフである。グラフに描かれ
た太い実線でA−B−CD−E−F−G−H−Iが車輛
が停止するまでの時間と速度をプロットした線である。
Aの時点でブレーキ指令が出されてはいるが、時間遅れ
があって、BあるいはCの時点から本格的にブレーキが
効き始めて着実な減速が始まっている。
【0015】図1において、縦軸は、車輛の速度Vi
ブレーキをかける前の車輛の速度Vo で割った値を%表
示した値、すなわち相対速度を表す。横軸は、減速指令
(ブレーキ指令)が出されてからの経過時間を表す。車
輛は初速V0 から目標速度Vn =0(停止)まで徐々に
減速される。V0 からVn に至るまでの間に7個の中間
速度V1 〜V7 が設定されており、目標速度はVn =V
8 とする。
【0016】この例においては、中間速度はVi =V0
−(V0 −V8 )×(100-R1 )/100(Ri は所定の%
値)の式に従って設定されている。ここで、さらに、R
i は、 100×(1−1/8)1/2 、100 ×(1−2/8)1/2
……、 100×(1−7/8)1/2という数列をなしている。
すなわちRi は以下となる。 R1 = 100× (7/8)1/2 = 100×0.935 =93.5 R2 = 100× (6/8)1/2 = 100×0.866 =86.6 R3 = 100× (5/8)1/2 = 100×0.796 =79.6 R4 = 100× (4/8)1/2 = 100×0.707 =70.7 R5 = 100× (3/8)1/2 = 100×0.612 =61.2 R6 = 100× (2/8)1/2 = 100×0.500 =50.0 R7 = 100× (1/8)1/2 = 100×0.354 =35.4
【0017】またVi は、V8 =0のため以下となる。 Vi =V0 −(V0 −V8 )×(100−Ri )/100 =V0 −V0 ×(100−Ri )/100 =V0 −V0 +V0 ×Ri/100 =V0 ×Ri/100 ∴ Vi /V0 ×100 =Ri したがって、初速V0 から停止するまでブレーキをかけ
る本実施例の場合は、Vi /V0 を%表示するとRi
等しくなる。
【0018】Ri を所定%値としておけば、初速Vo
目標速度Vn が測定のつど変化する場合であっても、そ
のたびに中間速度設定のための複雑な処理を行わなくて
すむという利点がある。Ri を 100×(1−i/n)1/2
いう数列とする理由は、車輛がVo からVn に至るまで
に走行する距離(実ブレーキ距離Sr )をn等分して、
その 1/nを走行するごとの速度を指標としてブレーキ性
能を解析することが好ましいからである。もちろん、R
i を 100×(1−i/n )という数列として、一定速度変
化ごとに中間速度を選択することとしてもよい。
【0019】次に、上記中間速度Vi の中から第1基準
中間測度Va 及び第2基準中間速度Vb (b>a)を選
択する第2ステップについて説明する。Va 、Vb は、
後のステップにおいて空走時間to を算出する際の元と
なる速度である。Va は車輛の加減速が定常状態に入っ
た時点の、Vb は同状態が終了する直前の中間速度V i
を選択することが好ましい。本実施例では、Va −V2
(その際R2 =86.6%)、Vb =V6 (その際R6 =50
%)が選択されている。
【0020】ちなみに、V2 の時点は、図1の速度―時
間特性カーブを直線と仮定した場合、実ブレーキ距離S
r のうちの 2/8=1/4 を走行した時点である。また、V
6 の時点は、同距離Sr のうちの 6/8=3/4 を走行した
時点である。したがって、この実施例では、実ブレーキ
距離Sr の 1/4〜3/4 の部分、つまり、実ブレーキ距離
r の中央部分の半分、言い替えると、車輛のブレーキ
が効き始めてから車輛が止まるまでの全距離の中央部分
の半分、の区間を基準として、ブレーキ性能を計測・評
価しようとしているのである。この区間は、比較的、ブ
レーキ特性が安定しているので計測に適している。
【0021】車輛等の速度を連続測定する第3ステッ
プ、各速度Vi に到達するまでの時間を測定する第4ス
テップについては、種々の公知の測定方法を用いること
ができる。
【0022】次に個別空走時間t0iを算出する第5ステ
ップについて説明する。この個別空走時間t0iは、第1
基準中間速度Va からその後の中間速度Vi になるまで
の間の時間ベース実平均減速度βa-i に対応する空走時
間という意味である。この実施例では以下のように算出
する。 t0i=ta −|(ti −ta )×(V0 −Va )/(Va −Vi )| =t2 −|(ti −t2 )×(V0 −V2 )/(V2 −Vi )| i=3: t03=t2 −|(t3 −t2 )×(V0 −V2 )/(V2 −V3 )| = 6.7−|(8.2 −6.7)×(100−86.6)/(86.6 −79.6) | = 6.7−2.9 =3.8 (秒) i=4: t04=t2 −|(t4 −t2 )×(V0 −V2 )/(V2 −V4 )| = 6.7−|(9.8 −6.7)×(100−86.6)/(86.6 −70.7) | = 6.7−2.6 =4.1 (秒) 以下同様に計算して以下となる。 t05=4.0 t06=4.0
【0023】この計算の意味を詳細に説明する。図2
は、t03を計算する際の考え方を表す図である。図に
は、車輛のブレーキ特性カーブABCDが太い実線で示
されている。Cは速度V2 (第1基準中間速度)、時間
2 の点であり、ブレーキ特性が安定し始めて少し経過
した時点である。Dは速度V3 、時間t3 の点である。
CD間を直線と考えて、図2における個別空走時間t03
を算出する。そのためには、t2 から、点CとLの間の
長さに対応する時間t20を引いてやればよい。
【0024】図2において、Zは、A(速度V0 )から
引かれた水平線と、直線CDを左上に延長した線との交
点である。線AZの長さが個別空速時間t03に対応す
る。直線CDの傾きは、V2 →V3 間の時間ベース実平
均減速度β2-3 に等しく、その値は下式で与えられる。 β2-3 =(V2 −V3 )/(t3 −t2 ) これを用いて、LC間長さすなわち時間t20は下式で与
えられる。 t20=(V0 −V2 )/β2-3 =(V0 −V2 )/{(V2 −V3 )/(t3 −t2 )} =(t3 −t2 )(V0 −V2 )/(V2 −V3
【0025】次に、個別空走時間t0iのバラツキを判定
する第6ステップについて説明する。本実施例では、t
0(i+1)>t0i+0.3、又は、t0(i+1)<t0i−0.2
のときにバラツキ大と判定することとしている。バラツ
キ大ということは、ブレーキ特性カーブのウネリが大き
いことを意味している。t0(i+1)がt0iより大きくなる
傾向のほうがバラツキのしきい値が大きいのは、一般的
に車輛のブレーキ特性カーブにおいては、このような傾
向があるからである。上記と逆の傾向はあまり一般的で
ないため、低いバラツキのしきい値で特性の異常を検知
し、人間の介入を求めることとしている。本実施例の場
合、バラツキは上記の基準内なので、バラツキ小と判定
し、i=b=6のときの個別空走時間t06=4.0を、
第7ステップにおいて空走時間と表示する。
【0026】距離ベース実平均減速度βs の算出につい
て説明する。まず、ブレーキ距離Sを求める。その方法
は、速度Vを、加減速指令が出された時t=0からtn
まで積分する。このような積分をする積分器は従来より
用いられていたものが使用できる。次に、上述の計算で
求めた空走時間t0 を用いて、式βs =(V0 −Vn2
/{2×(S−t00 )} によって、距離ベース実平
均減速度βs を算出する。
【0027】このブレーキ距離Sを算出するに際し、ブ
レーキのかかった車輪の滑走を判定し、滑走時において
は別途測定または設定した車輌の基準速度を基にブレー
キ距離を算出することができる。車輪の滑走を判定する
方法としては、例えば、複数の車輪の速度を測定して、
減速時には、そのうちから最上位の速度を車輌の基準速
度に選択し、この基準速度からある値を引いた速度以下
となった車輪について“滑走”していると判定する方法
が挙げられる。また、車輌の速度をドップラー型速度計
等を用いて直接測定し、この速度を基準速度としてもよ
い。
【0028】次に、図3〜図5を参照しつつ本発明に係
る加減速性能計測装置の一実施例について説明する。こ
こで、図3は、本実施例における加減速性能計測装置の
構成を示す構成図である。図4及び図5は、本実施例の
加減速性能計測装置に用いられるMPUによって実行さ
れる本装置の動作を制御するための制御プログラムの手
順を示すフローチャートである。
【0029】図3に示されているように、本実施例にお
ける加減速性能計測装置(以下、「本装置」と言う。)
は、車輌の速度を計測する速度センサ1と、波形整形回
路2と、ブレーキ検出スイッチ3と、時間計数回路4
と、D/A変換器5と、表示器6と、I/O回路7と、
プリンタ8と、マイクロプロセッサユニット(MPUと
言う。)9と、を具備している。
【0030】本実施例の速度センサ1は、車軸の回転に
連動して回転する着磁回転体10と、リードスイッチ1
1とを有する。着磁回転体10は円盤状に形成されてお
り、少くとも周縁部分が磁性部材からなり、N、Sそれ
ぞれ2極づつ磁極が形成されている。そして、この着磁
回転体10の周縁部近傍には、リードスイッチ11が設
けられており、例えば着磁回転体10のN極がこのリー
ドスイッチ11の近傍を通過する際に、このリードスイ
ッチ11の接点が開成状態から閉成状態となるものであ
る。したがって、リードスイッチ11の接点の開閉成の
間隔は、本装置が搭載される車輌の速度に対応するよう
になっている。
【0031】波形整形回路2は、リードスイッチ11の
開閉成をMPU9にディジタル信号として入力するに適
した信号とするための波形整形及び信号変換の機能を有
するものである。
【0032】ブレーキ検出スイッチ3は、図示されない
ブレーキ装置の始動に連動しており、ブレーキ装置が始
動された時に閉成するようになっている。そして、MP
U9はこのブレーキ検出スイッチ3の閉成を検出するこ
とで、ブレーキ装置が動作を開始したと判定するように
なっいる(詳細は図4及び図5に示されたフローチャー
トの説明の際に説明する)。
【0033】時間計数回路4は、ブレーキ検出スイッチ
3の閉成からの経過時間を計数する(詳細は後述)ため
の計数回路であり、ブレーキ検出スイッチ3の閉成から
一定間隔でパルスを出力するようになっている。そし
て、この時間計数回路4の出力パルス数をMPU9で計
数することによって、ブレーキ検出スイッチ3の閉成時
からの経過時間が算出されることとなる。
【0034】D/A変換器(図3においては「D/A」
と略記)5は、MPU9から出力されたディジタル信号
形式の表示データ(詳細は後述)を、表示器6に表示す
るために必要なアナグロ信号に変換するものである。そ
して、このD/A変換器5で変換された表示データは、
表示器6において文字表示されるようになっている。
【0035】I/O回路(図3において「I/O」と略
記)7は、MPU9から出力されたデータを、プリンタ
8で印字するのに適した信号に変換するためのもので、
MPU9から出力されたデータ(詳細は後述)はプリン
タ8により印字されるようになっている。
【0036】MPU9は、中央処理部、読み出し専用メ
モリ(ROM)、入出力ポート等を有してなり、それ自
体周知のもので、後述するフローチャート(図4及び図
5参照)に基づいたプログラムを実行し、先に説明した
加減速性能の計測処理を行うものである。
【0037】図4及び図5には、上述したMPU9で実
行されるプログラムのフローチャートが示されており、
以下、同図を参照しつつ本装置による加減速性能の計測
処理について一連の手順を説明する。
【0038】MPU9は、始動スイッチの投入により、
ステップ100から実行を開始し、次のステップ102
へ進んで、加減速性能の計測処理を行うにあたり必要な
各種変数等の初期値設定を行う。本実施例において初期
設定されるものとして具体的には、中間速度を決定する
定数であるR1 〜R8 、最終速度V8 、変数iであり、
1 〜R8 は先に説明した数値に、最終速度V8 =0
に、i=1に、それぞれ設定される。
【0039】初期化終了後は、ステップ104において
ブレーキ装置が始動されたか否かが判定される。本実施
例においては、ブレーキ検出スイッチ3が閉成されたか
否かを判断することによって減速が開始されたか否か、
すなわちブレーキ装置が始動されたか否かが判断される
ようになっている。そして、未だブレーキ装置が始動さ
れてないと判断された場合(NO)は再度同じ判断が繰
り返される一方、ブレーキ装置が始動されたと判断され
た場合(YES)はステップ106へ進み次述するよう
な処理が行われる。
【0040】すなわち、ブレーキ装置が始動された時点
における車輌の速度V0 の算出が行われる。波形整形回
路2を介して速度センサ1からMPU9に入力される信
号は、先に説明したように本装置が搭載された車輌が一
定距離走行した度に入力されるものであるので、この入
力信号の数をブレーキ装置の始動が検出された時点の例
えば1秒間について計数することによって、その時点の
速度V0 が算出されるようになっている。そして、速度
0 が算出された後は、ステップ108において中間速
度V1 〜V7 の算出が行われる。
【0041】この中間速度V1 〜V7 の算出は、先に述
べたようにVi =V0 −(V0 −V8 )×(100−R
i )/100(但し、本実施例においてはV8 =0)に
基づいて算出されるものである。ここで、本実施例にお
いてRi (i=1〜7)は、先に方法の説明で示した定
数が初期化(ステップ102)の際に設定されるように
なっている。尚、中間速度V1 〜V7 の具体的算出につ
いては、既に方法の説明において説明したので、ここで
の詳細な説明は省略する。
【0042】中間速度V1 〜V7 が算出された後は、本
装置が搭載された車輌の速度がステップ108で算出さ
れた中間速度V1 〜V7 に達したか否かの判断が行われ
る(ステップ110)。この判定は、中間速度V1 から
順に行われ、所定の中間速度Vi (i=1〜8)に達し
たと判断されると、ブレーキ装置が始動された時点から
その所定の中間速度Vi が検出された時点までの経過時
間ti が決定される(ステップ112)。この経過時間
i は、MPU9が時間計数回路4の計数結果を入力す
ることによって決定されるようになっている。このよう
にしてある一つの中間速度Vi 及び経過時間ti が決定
されたところで、変数iを一つ増やし(ステップ11
4)、この変数iが8に達するまで上述と同様にして他
の中間速度Vi 及び経過時間ti が決定される(ステッ
プ116)。
【0043】すべての中間速度Vi 及び経過時間ti
決定されたところで、この算出されたデータを基に個別
空走時間toi(i=8〜8)の算出が行われる(ステッ
プ118)。この個別空走時間toi(i=3〜8)の物
理的意味及び具体的算出過程については、既に方法の説
明の際に説明したのでここでの詳細な説明は省略する。
【0044】個別空走時間toi(i=3〜6)が算出さ
れた後は、これら算出データが所定のばらつきの範囲に
あるか否かが判定される(図5のステップ120参
照)。本実施例においては、to(i+1)>toi+0.3又
はto(i+1)<toi−0.2を満たす際に、ばらつきが大
であると判定している。もし、ばらつきが大と判定され
た場合は、ばらつきが大である旨の文字表示が表示器6
に行われる。一方、ばらつきが大でない場合(ステップ
120のOK)は、プリンタ8に個別空走時間tobが印
字され(ステップ124)、一連の計測動作が完了する
(ステップ126)。なお、本実施例においては、個別
空走時間toiのばらつきは上述した基準を超えないの
で、tobすなわちto6が印字出力されることとなる。
【0045】本実施例においては、減速の場合を例に採
り説明したが、本発明はこれに限定される必要のないこ
とは勿論で、例えば加速の場合であっても基本的に本実
施例と同様にして加速性能計測装置が実現できることは
勿論である。この場合、加速開始の検出は、図3のブレ
ーキ検出スイッチ3に代えて、例えばアクセルペダルに
連動して開閉成するスイッチを設け加速検出スイッチと
するとよい。
【0046】また、本実施例においては、個別空走時間
のばらつきが所定の範囲でないと判定された場合、表示
器6にばらつきが大である旨を表示するだけにしたが、
この際、同時にプリンタ8により個別空走時間の平均値
及びtobをプリントするようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る加減速性能の計測方法
を用いて計測しようとする対象の車輛において、ブレー
キをかけてから停止するまでの間の相対速度(縦軸)と
時間(横軸)との関係を表すグラフである。
【図2】t03を計算する際の考え方を表す図である。
【図3】本発明の一実施例に係る加減速性能計測装置の
構成を示す構成図である。
【図4】、
【図5】本実施例の加減速性能計測装置に用いられるM
PUによって実行される本装置の動作を制御するための
制御プログラムの手順を示すフローチャートである。
【図6】JIS E 4007−1976に定められた
空走時間の求め方を示す図である。
【符号の説明】
1 速度センサ 2 波形整形回路 3 ブレーキ検出スイッチ 4 時間計数回路 5 D/A変換器 6 表示器 7 I/O回路 8 プリンタ 9 マイクロプロセッサユニット(MPU)
フロントページの続き (72)発明者 二階堂 敦司 東京都豊島区北大塚1−16−6 大塚ビ ル 株式会社 アイドニック内 (56)参考文献 特開 平3−215751(JP,A) 特開 昭60−91269(JP,A) 特開 昭50−16581(JP,A)

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両等を初速V0 から目標速度Vn にま
    で加減速する際の空走時間を測定することによって加減
    速性能を計測する方法であって;V0 〜Vn 間の複数の
    中間速度V1 、V2 、…、Vn-1 を設定する第1ステッ
    プ;上記中間速度の中から第1基準中間速度Va 及び第
    2基準中間速度Vb (b>a)を選択する第2ステッ
    プ;車両等の速度を連続測定する第3ステップ;加減速
    指令が出されてから上記中間速度に到達するまでの時間
    (t1 、t2 、…)を測定する第4ステップ;第1基準
    中間速度Va 、同速度到達時間ta 、並びに、中間速度
    i (i=a+1、a+2、……、b)、同速度到達時
    間ti を用いて、各i につき、式 t0i=ta −|(ti −ta )×(V0 −Va )/(V
    a −Vi )| により個別空走時間toiを算出する第5ステップ;得ら
    れた個別空走時間toiのバラツキを判定する第6ステッ
    プ;上記バラツキを小と判定したときは、上式において
    i=bについて算出した個別空走時間tobを空走時間と
    表示し、上記バラツキを大と判定したときはその旨を表
    示する第7ステップ;を含むことを特徴とする加減速性
    能の計測方法。
  2. 【請求項2】 上記中間速度の設定を、 Vi=V0- (V0-Vn)×(100-Ri )/100 (Ri
    所定の%値) の式に従って行う請求項1記載の加減速性能の計測方
    法。
  3. 【請求項3】 上記Ri が100 ×( 1−1/n )1/2 、10
    0 ×( 1−2/n )1/ 2 、…、100 ×( 1−i/n )1/2
    ……、100 ×( 1/n )1/2 という数列をなす請求項2記
    載の加減速性能計測方法。
  4. 【請求項4】 上記第1基準中間速度Va を 75≦| (Vn-Va)/(V0-Vn)|×100 ≦90 となる範囲に選択し、上記第2基準中間速度Vb を 30≦| (Vn-Vb)/(V0-Vn)|×100 ≦65 ただし、 { (Va-Vn)2 −( Vb-Vn)2 }/(Vo-Vn)2 ≧40 となる範囲に選択する請求項1記載の加減速性能の計測
    方法。
  5. 【請求項5】 上記第6ステップにおいて、 t0i−k1 ≦t0(i+1)≦t0i+k2 (k1、2 は所
    定のしきい値) の関係が満足される場合には個別空走時間t0iのバラツ
    キを小と判定し、そうでない場合には個別空走時間t0i
    のバラツキを大と判定する請求項1記載の加減速性能の
    計測方法。
  6. 【請求項6】 上記第7ステップにおいて、上記バラツ
    キを大と判定したときは、その旨、t0b及びt0i(i=
    a+1、a+2、……、b)の平均値を表示する請求項
    1記載の加減速性能の計測方法。
  7. 【請求項7】 上記請求項1〜請求項5の各方法によっ
    て得られた空走時間t0 とブレーキ距離S(Vを、加減
    速指令が出された時t=0からtn まで積分した値)を
    用い、 距離ベース実平均減速度βs =(V0 −V n)2/{2×
    (S−t00 ) }を算出することを特徴とする加減速
    性能の計測方法。
  8. 【請求項8】ブレーキ距離Sを算出するに際し、 ブレーキのかかった車輪の滑走を判定し、 滑走時においては別途測定または設定した車輌の基準速
    度を基にブレーキ距離を算出する請求項7記載の加減速
    性能の計測方法。
  9. 【請求項9】 車輌の速度を検出する速度検出手段と、 車輌の加減速の開始を検出する加減速検出手段と、 車輌の加減速が開始された時点の車輌速度V0 と加減速
    終了時における所望の車輌速度Vn との間における複数
    の中間速度V1 、V2 、……、Vn-1 及びその内から第
    1基準中間速度Va 及び第2基準中間速度Vb (b>
    a)を設定する中間速度設定手段と、 車輌速度が上記加減速検出手段により加減速の開始が検
    出された時点から上記中間速度設定手段により設定され
    た各中間速度に達するまでの時間(t1 、t2、……)
    を計測する時間計測手段と、 上記中間速度算定手段により算定された複数の中間速度
    と上記時間計測手段により計測された複数の時間とか
    ら、算出式 toi=ta −|(ti −ta )×(Vo −Va )/(V
    a −Vi )| に基づいて個別空走時間toi=(i=a+1、a+2、
    ……、b、b>a)を算出する個別空走時間算出手段
    と、 上記個別空走時間算出手段により算出された個別空走時
    間が所定のばらつきの範囲内にあるか否かを判断するば
    らつき判断手段と、 上記ばらつき判断手段の判断結果に応じてその判断結果
    を視認可能に出力する結果表示手段と、を具備すること
    を特徴とする加減速性能計測装置。
  10. 【請求項10】 加減速検出手段は車輌のブレーキ装置
    又は加速装置の始動に連動して開閉成するスイッチ素子
    である請求項9記載の加減速性能計測装置。
  11. 【請求項11】 結果表示手段は、ばらつき判断手段に
    より個別空走時間が所定のばらつきの範囲を越えている
    と判断された場合にばらつきが大である旨を表示する表
    示手段と、 ばらつき判断手段により個別空走時間が所定のばらつき
    の範囲内であると判断された場合、個別空走時間算出手
    段により算出された複数の個別空走時間の内、i=bに
    ついて算出された個別空走時間を印刷する印刷手段と、
    からなることを特徴とする請求項9記載の加減速性能計
    測装置。
  12. 【請求項12】 結果表示手段は、ばらつき判断手段に
    より個別空走時間が所定のばらつきの範囲を越えている
    と判断された場合にばらつきが大である旨を表示する表
    示手段と、 個別空走時間算出手段により算出された複数の個別空走
    時間の内、i=bについて算出された個別空走時間と、
    個別空走時間算出手段により算出された複数の個別空走
    時間の平均値とを印刷する印刷手段と、からなることを
    特徴とする請求項9記載の加減速性能計測装置。
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