JP2730383B2 - 交流出力変換器の並列運転制御装置 - Google Patents

交流出力変換器の並列運転制御装置

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JP2730383B2
JP2730383B2 JP4050466A JP5046692A JP2730383B2 JP 2730383 B2 JP2730383 B2 JP 2730383B2 JP 4050466 A JP4050466 A JP 4050466A JP 5046692 A JP5046692 A JP 5046692A JP 2730383 B2 JP2730383 B2 JP 2730383B2
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伸夫 佐志田
融真 山本
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はインバータのような交流
出力変換器を複数台並列接続し,共通の負荷に対して並
列運転する電源システムにおいて,変換器間の電流バラ
ンスを制御する手段に関するものである.
【0002】
【従来の技術】図15は,例えば特公昭53-36137及び特
公昭56-13101に示された従来の交流出力変換器の並列運
転システムを示す構成図である.
【0003】図において,1号インバータ装置1は同じ
構成の2号インバータ装置2と出力母線3を通じて並列
運転しつつ負荷4へ電力を供給している.1号インバー
タ装置1はインバータ本体100,フィルタ用リアクト
ル101,同コンデンサ102を主要構成要素とし,直
流電源5の電力を交流に変換し,出力開閉器103aを
通じて出力母線3へ接続されている.インバータ装置1
と2とが並列運転するためには,1号インバータ装置1
の出力電流 I1 からCT200aにより検出信号I1a
を得,同じく2号インバータ装置2から得られた検出信
号I2aとの差,即ち横流に相当する信号ΔI1 を横流検
出回路151により得る.次に移相器150より,直交
する2つの電圧ベクトルEA とEB を作り,ΔI1 信号
から演算回路152,153によりそれぞれ無効電力対
応成分ΔQと有効電力対応成分ΔPを得る.インバータ
は電圧設定回路7と電圧帰還回路300の信号にもとづ
き,電圧制御回路403が,パルス幅変調回路(以下P
WM回路)400を介して,インバータ本体100のパ
ルス巾変調を行ない,内部発生電圧を制御する.
【0004】前述の無効電対応成分ΔQは電圧制御回
路403へ補助信号的に与えられ、インバータ本体10
0の内部発生電圧を数%程度調節することにより、ΔQ
を零にするように動作する。
【0005】一方前述の有効電力対応成分ΔPはPLL
(フェーズロックドループ)回路を構成するアンプ15
4を通し,基準発振器155の周波数の微調整を行うこ
とによりインバータ本体100の内部発生電圧の位相を
制御し,ΔPを零にするように動作する.
【0006】このようにして,ΔQとΔPをともに零と
するように,電圧と位相を制御するので,2台のインバ
ータ間の横流がなくなり,安定な負荷の分担が行なわれ
る.
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の変換器の並列運
転システムは以上のように構成されているので,次の五
つの問題点があった.第一の問題点は,インバータの内
部発生電圧の位相及び電圧の平均値を制御することによ
って,分担電流をバランスさせるために,制御の応答速
度を向上することが難しく,特に瞬時の横流は制御でき
ないことである.第二の問題点は,横流を有効分と無効
分に分離検出する際にフィルタが必要なため横流制御を
高速にできないことである.このためインバータの出力
を歪の少ない高品質の正弦波に保つ瞬時波形制御などの
高速電圧制御系には適用限界がある.第三の問題点は,
変換器と他の電源とを並列運転することが難しく,特に
変換器と電力系統とを並列運転しようとしても横流を制
御することは難しい.
【0008】第四の問題点は,並列運転の試験調整がむ
ずかしく,各インバータを実際に出力母線3に接続して
運転してみないと試験調整ができないことである.第五
の問題点は,インバータの出力電流には負荷電流に含ま
れる高調波分が含まれているために,横流検出回路に高
調波が流れて制御誤差がでることである.
【0009】この発明は上記のような問題点を解決する
ためになされたもので,分担電流を高速にバランスさ
せ,かつ試験調整の容易な交流出力変換器の並列運転制
御装置を提供するものである.
【0010】また,インバータに限らず,他の瞬時制御
形交流出力変換器の並列運転にも汎用的に適用できる手
段を提供することを目的としている.
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明に係る交流出力
変換器の並列運転制御装置は、変換器の出力を負荷とは
分離された並列運転制御用の模擬母線に並列接続すると
共に、上記模擬母線に流れる信号から上記変換器相互間
に流れる電流の横流分を検出し、この横流分に所定の伝
達関数を乗じて補正信号を作成し、上記補正信号によっ
て上記電圧制御回路の制御信号を補正することにより、
上記横流分を抑制するようにしたものである。また、
換器の出力を負荷とは分離された並列運転制御用の模擬
母線に並列接続し、上記模擬母線に流れる信号から上記
変換器相互間に流れる電流の横流分を検出し、この横流
分に所定の伝達関数を乗じて第1の補正信号を作成する
と共に、上記横流分を主として上記変換器間の位相差に
起因する第1の成分と、主として上記変換器間の電圧差
に起因する第2の成分として検出し、これらの検出信号
により上記変換器の出力電圧位相と平均値とを変化させ
る第2の補正信号を作成し、上記第1及び第2の補正信
号によって上記電圧制御回路の制御信号を補正すること
により、上記横流分を抑制するようにしたものである。
【0012】更に、各変換器毎に当該変換器の駆動制御
信号と同一の制御信号で駆動される並列運転制御用の模
擬変換器を設けてその出力を上記負荷とは分離された並
列運転制御用の模擬母線に並列接続すると共に、上記模
擬母線に流れる信号から上記変換器相互間に流れる電流
の横流分を検出し、この横流分に所定の伝達関数を乗じ
て補正信号を作成し、上記補正信号によって上記電圧制
御回路の制御信号を補正することにより、上記横流分を
抑制するようにしたものである。
【0013】また、以上を、1台または複数台の交流出
力変換器と別の電源系統との並列運転時に適用すること
ができる
【0014】
【作用】この発明では、模擬母線に流れる信号から変換
器及び電源系統の相互間の横流分を検出し、この横流分
に所定の伝達関数を乗じて作成した補正信号によって変
換器の電圧制御回路の制御信号を補正することにより横
流分を抑制する。
【0015】
【実施例】実施例1.以下,この発明の一実施例を図に
ついて説明する.図1において,1号インバータ装置1
は,図示簡略した同じ構成の2号インバータ装置2と出
力母線3を通じて並列運転しつつ,負荷4へ電力を供給
している.5は1号インバータ装置1に接続されている
直流電源,6は2号インバータ装置2に接続されている
直流電源,8は各インバータに出力電圧基準を与える出
力電圧基準回路,9は各インバータの出力が接続された
模擬母線である.そのほか,前述の図15と対応する機
能については同じ番号をつけているが,図15は出力電
圧の平均値を制御する形式のインバータ装置であるのに
対し,図1は出力電圧の瞬時値および平均値を制御する
形式のインバータ装置であるので,同一番号でも必ずし
も同じ機能の回路ではない.
【0016】100番以降の番号は,インバータ装置の
構成要素であり,添え字のない番号と添え字がaの番号
は1号インバータ装置1の構成要素,添え字がbの番号
は2号インバータ装置2の構成要素である.
【0017】100はインバータ本体であり,例えば高
周波スイッチングの可能なトランジスタやMOSFETなどの
自己消弧形素子により構成され,図2(a)のような3相
ブリッジインバータや図2(b)のような単相ブリッジイ
ンバータのそれぞれのアームが出力周波数(例えば60
Hz)の10倍から数100倍程度の高周波でスイッチン
グするもので,直流電圧を正弦波の基本波を含んだ矩形
波状の高周波交流電圧に変換する.101,102は低
域通過フィルタを構成するリアクトルとコンデンサであ
り,インバータ本体100の発生した矩形波状の高周波
交流電圧から高調波を除去し,正弦波の出力電圧を得
て,出力開閉器103aを通じて出力母線3へ接続され
ている.
【0018】200aは1号インバータ装置の出力電流
1 を,201はインバータ本体100の出力電流 I
A1を,203aは模擬母線9に流れる電流をそれぞれ検
出する電流センサである.202aはインバータ出力と
模擬母線とを絶縁する絶縁変圧器である.204aは出
力開閉器103aと連動して模擬母線を開閉するスイッ
チである.300はコンデンサ102の電圧(並列運転
時は出力母線電圧となる.)を検出する電圧センサであ
る.
【0019】400はインバータ本体100のスイッチ
ングのタイミングを決めるPWM回路であり,例えばイ
ンバータ本体100が出力すべき基本波分の電圧指令信
号と三角波キャリアの交点でインバータ本体100をス
イッチングさせる三角波比較形PWM回路である.40
1はインバータ本体100の出力電流IA1を制御する瞬
時電流制御回路である.402はインバータ本体100
の出力電流指令値を制限するリミッタ回路である.40
3はコンデンサ102の電圧を制御する瞬時電圧制御回
路である.404は所望の出力電圧を発生する為にコン
デンサ102に流すべき電流値を出力するコンデンサ電
流基準発生回路である.405は1号インバータ装置1
と2号インバータ装置2の間に仮想的にインピーダンス
Zを挿入し,横流を制限するように動作させる為の横流
制限用仮想インピーダンス回路である.
【0020】500,501,502,503,504
は加減算器である.
【0021】2号インバータ装置2は,1号インバータ
装置1と同一の構成で,出力が出力母線3および模擬母
線9を通じて1号インバータ装置1と並列接続されてお
り,103bは2号インバータ装置2の出力開閉器,2
00bは2号インバータ装置2の出力電流I2 を検出す
る電流センサ,203bは2号インバータ装置から模擬
母線に流れる電流を検出する電流センサ,204bは模
擬母線を開閉するスイッチである.
【0022】次に動作について説明する.
【0023】このインバータ装置には電流マイナールー
プが設けられており,瞬時電流制御回路401は,電流
センサ201によりフィードバックされたインバータ本
体100の出力電流IA1がリミッタ回路402からの電
流指令IA1 * と一致するようにリアクトル101に印加
すべき電圧の指令値を出力する.出力母線3にはコンデ
ンサ102及び2号インバータ装置2による電圧がある
ので,リアクトル101に所望の電圧を印加するには,
インバータ本体100が出力母線3の電圧とリアクトル
101に印加すべき電圧との和を発生する必要がある.
従って,電圧センサ300で検出したコンデンサ102
の電圧と電流制御回路401の出力とを加算器500に
て加算し,この信号を電圧指令として三角波比較形PW
M回路400に与える.
【0024】コンデンサ電流基準発生回路404は,コ
ンデンサに流れるべき電流として,コンデンサ102の
電圧指令V1 *より90度位相の進んだ正弦波電流基準を
コンデンサ102の容量に応じて発生する.コンデンサ
102の電圧指令V1 *は減算器504の出力から得られ
ることは後述する.瞬時電圧制御回路403は,コンデ
ンサ102の電圧指令V1 *と電圧検出器300で検出し
たコンデンサ102の電圧との偏差を減算器503にて
演算した信号を入力とし,この偏差を少なくするために
インバータ本体100が出力すべき補正電流信号を出力
する.
【0025】インバータ本体100の出力電流指令値I
A1 * は,コンデンサ電流基準発生回路404,瞬時電圧
制御回路403の出力と,電流センサ200が出力する
1号インバータ装置1の負荷電流信号IL1 * を加算器5
02にて演算し,その結果をリミッタ回路402にて制
限した信号である.従って,無負荷状態においては,イ
ンバータ本体100がコンデンサ102に流れるべき電
流を供給することによって無負荷電圧を確立する.この
場合,瞬時電圧制御回路403は電流制御の誤差やコン
デンサ102の容量の設計値と実際値との誤差により生
じるコンデンサ電流基準発生回路404の出力の過不足
分を補正する.次に,負荷4が投入されると,負荷電流
信号IL1 * が電流センサ200から電流マイナーループ
へ指令として与えられ,インバータが負荷電流を分担す
ることになる.ここでリミッタ回路402は負荷起動時
における突入電流等の過電流をインバータ本体100が
供給しないように,電流制御回路401への指令値をイ
ンバータ本体100の電流許容値以下に制限するもので
ある.
【0026】このように構成することによって,インバ
ータはそれ自身の電流マイナーループで過電流に対し保
護され,また,負荷電流の歪や急変に対して速やかに追
従することにより,出力電圧を常に正弦波に保つことが
できる.この方式の特徴はこのような制御がインバータ
の高周波PWMのスイッチングのたびに行われるため,
応答が非常に速いことである.例えば,10kHz のスイ
ッチング周波数を用いると100μsec 毎に制御が行わ
れるので,負荷の急変などの外乱に対する過渡現象はお
よそ100μsec の10倍程度で完了し,優れた制御性
能を得ることができる.
【0027】1号インバータ装置1と2号インバータ装
置2の電圧制御系の応答と精度が全く同一の場合は,以
上の制御系構成で横流は流れないが,実際には構成部品
の精度,制御ゲイン,主回路定数などのばらつきによ
り,このままでは横流の少ない安定した並列運転が困難
である.例えば,1号インバータ装置1と2号インバー
タ装置2の電圧センサが,それぞれ−0.5%,+0.5
%の誤差を持っていたとすると,単独運転時の出力電圧
差ΔVが1%となり,仮にインバータ間の配線インピー
ダンスが1%以下だとすると,横流が100%以上流れ
ることになる.
【0028】本発明は,次のようにして,インバータ間
に流れる横流を検出し,この横流に対してのみインピー
ダンスがあたかも存在するように制御回路を構成するこ
とにより,横流を抑制する.
【0029】1号インバータ装置1の出力は絶縁変圧器
202a,スイッチ204aを介して模擬母線9に並列
接続されており,2号インバータ装置2の出力も同様に
絶縁変圧器202b,スイッチ204bを介して模擬母
線9に接続されている.今スイッチ204a,bがon
しているとすると,模擬母線9は主回路の等価回路から
負荷を除いた回路になっているので,ここを流れる電流
は各インバータ間の横流成分ΔI(例えば1号インバー
タ装置に対しては:ΔI1=I1−IL/n)のみとな
る.従って電流センサ203では変換器相互間に流れる
横流のみが検出される.
【0030】横流制限用仮想インピーダンス回路405
は、ΔI1×Z(ΔI1は横流、Zは仮想的なインピーダ
ンスの伝達関数)を演算して補正信号とし、この補正
号を出力電圧基準回路8から出力される出力電圧指令値
*から減じ、これをコンデンサ102の電圧指令V1 *
とする。コンデンサ102の電圧は前述の電圧制御系に
より、電圧指令V1 *に瞬時に追従する。
【0031】ここで図3を用いて,横流制限用仮想イン
ピーダンス回路405によりインバータが横流に関して
のみZの出力インピーダンスを持ち,横流以外の電流成
分には低インピーダンスの電圧源として動作することを
説明する.図3は図1の瞬時横流制御部を簡略化したブ
ロック図であり,図において,700a,700bはそ
れぞれ1号インバータ装置1,2号インバータ装置2の
電圧指令値V1 *及びV2 *から出力電圧までの伝達関数を
示す.その他の番号は前述の図1で既に説明済みであ
り,同一機能については同一番号をつけている.既に使
用している記号もあるが,次の記号を改めて定義する. VB :出力母線電圧 V* :出力電圧指令値 V1 * :1号インバータコンデンサ電圧指令値 V2 * :2号インバータコンデンサ電圧指令値 IL :負荷電流 I1 :1号インバータ出力電流 I2 :2号インバータ出力電流 ΔI1:1号インバータ横流(=I1−IL/2) ΔI2:2号インバータ横流(=I2−IL/2) G1 :1号インバータ電圧制御系伝達関数 G2 :2号インバータ電圧制御系伝達関数 Z :横流制限用仮想インピーダンス値 これらの記号を用いて,次に,横流制限用仮想インピー
ダンスの効果を示す関係式を導く.
【0032】キルヒホッフの法則より,次式が成立す
る. IL=I1+I2 (1) (1)式より,ΔI1,ΔI2は次式となる. ΔI1=I1−IL/2=(I1−I2)/2 (2) ΔI2=I2−IL/2=(I2−I1)/2 (3) ΔI2=−ΔI1 (4) 図3及び(4)式より,V1 *,V2 *は次式となる. V1 *=V*−Z×ΔI1 (5) V2 *=V*−Z×ΔI2=V*+Z×ΔI1 (6) G1,G2の定義より,次式が成立する. VB=V1 *×G1 (7) VB=V2 *×G2 (8) (5)〜(8)式より,次式が成立する. VB=V*×G1−Z×ΔI1×G1 (9) VB=V*×G2+Z×ΔI1×G2 (10) (9)−(10)式より,ΔI1を求めると次式となる.
【数1】
【0033】(9)+(10)式を求め,2で除すと,次式と
なる.
【数2】
【0034】(11)式より,横流は仮想インピーダンス値
Zにより抑制できることがわかる.即ち,G1,G2は電
圧制御系を前述のような瞬時電圧制御形などで構成する
ことにより,出力周波数においてゲインをほぼ1とする
ことができるので,(11)式は次式となる.
【数3】
【0035】単独運転の場合の個々のインバータ装置の
出力電圧差をΔVとすると,(13)式は次式となる.
【数4】 例えば,ΔVが1%の場合は,Z=50%に選ぶと,横
流はΔV/(2×Z)=1%/100%=1%となる.
【0036】次に(12)式の右辺第2項は,(13)式を代入
すると次式となる.
【数5】
【0037】ΔVは1%程度と小さいので,(ΔV)2
≒0 と考えることができる.従って,(12)式は右辺第
1項のみとなり,次式となる.
【数6】 (16)式より,並列運転時の母線電圧VB は,単独運転時
の個々のインバータ装置の出力電圧平均値になり,仮想
インピーダンス値Zの影響はない.
【0038】Zは出力周波数において横流を制限する為
の適当なインピーダンス値を持っていれば,どのような
伝達関数でもよい.例えば,この回路が比例回路であれ
ばZは抵抗として,微分回路であればZはリアクトルと
して,積分回路であればZはコンデンサとして,比例,
積分,微分の組み合わせ回路であればZは抵抗,コンデ
ンサ,リアクトルの組み合わせた回路として動作する.
また,Zは正負非対象のリミッタなどの非線形要素を含
む回路でも,出力周波数において横流を制限する為の適
当なインピーダンス値さえ持っていれば,安定に横流を
制限することができる.
【0039】以上の説明では単純化のため,電流,電圧
がベクトル量であることを無視した説明となっている
が,ベクトル量であっても同じ関係が成立する.
【0040】次に,主回路を並列運転する前に模擬母線
だけを並列接続して,試験調整する方法について説明す
る.通常の並列運転時にはスイッチ204を出力開閉器
103と連動して開閉させることにより,インバータが
実際に並列運転しているときだけ並列制御を行うが,出
力開閉器103をoffしたままでスイッチ204だけ
onするとインバータを出力母線3から切り離したまま
で並列運転制御を調整することができる.従って,装置
をはじめて並列運転するときにも事前に十分な調整をす
ることができ,又,たとえば装置の点検時に1号インバ
ータ装置だけで負荷4に給電しながら負荷に影響を与え
ることなく2号インバータの調整をすることもできる.
【0041】以上説明した図1の制御方式は単相インバ
ータの例であるが,各相ごとにあるいは2相分に同様の
制御回路を設けることにより3相インバータにも適用で
きる.
【0042】また以上の説明では簡単のために同じ容量
の2台のインバータで説明したが,異なる容量のn台の
変換器の並列運転にも適用できる.この場合は,全ての
変換器が容量に比例して負荷を分担するように構成すれ
ばよい.
【0043】実施例2.次に,横流を2つの成分に分離
して平均値制御する例を図4により説明する.
【0044】実施例1のように,1号および2号インバ
ータ装置が仮想インピーダンスZだけによって並列運転
しているとすると,前述のように両者の間には,両者の
電圧差ΔVに対し,ΔI=ΔV/(2×Z)の横流が流
れる.この横流の有効電力成分は,インバータにより可
逆変換されるため,例えば2台のインバータが無負荷で
並列運転している場合には,一方のインバータの直流電
源から他方のインバータの直流電源に対して有効電力が
流れることになる.直流電源5,6がサイリスタ整流器
のように電力回生できないものである場合,この有効電
力の流入により直流電圧が上昇してしまい,過電圧にな
る恐れがある.
【0045】図4では,各装置に個別の電圧基準発生回
路を持ち,このような有効電力の流入を抑制して,直流
過電圧にならないで安定に並列運転するために,横流Δ
1を2つの成分ΔI1P,ΔI1Qに分離して制御してい
る.
【0046】(14)式より横流 ΔI1
【数7】 である.図5はV1 *およびV2 *の絶対値が一致していて
2 *がV1 *よりも位相角θだけ遅れている場合について
のベクトル図を示す.ここで,仮想インピーダンスZの
抵抗分をR,リアクタンス分をXとすると,Z=R+j
Xと表すことができ,そのインピーダンス角αを α=argZ=tanー1(X/R) (17) とする.このベクトル図より横流ベクトルΔI1および
ΔI2は,母線電圧ベクトルVB よりもαだけ遅れた仮
想電圧ベクトルErに平行な成分を持たず,この仮想電
圧ベクトルよりも90゜進んだ別の仮想電圧ベクトルE
xに平行な成分だけしか持っていない.
【0047】図6はV1 *およびV2 *に位相差がなく,V
2 *の絶対値がV1 *の絶対値よりも小さい場合についての
ベクトル図を示す.このベクトル図より横流ベクトルΔ
1およびΔI2は,母線電圧ベクトル VB よりもαだ
け遅れた仮想電圧ベクトルErに平行な成分だけを持
ち,Exに平行な成分を持っていない.
【0048】図5および図6から,各横流成分ΔI1
よび ΔI2のうちV1 *およびV2 *間の位相差に起因す
る成分は,これらの横流ベクトルの,仮想電圧ベクトル
Erに垂直な成分(仮想電圧ベクトルExに平行な成
分)であることが分かる.つまり,各横流成分ΔI1
よびΔI2のうち両電圧指令値V1 *およびV2 *間の位相
差に起因する成分は負荷母線電圧ベクトルVB を90°
−αだけ位相を進めて得た電圧Exを基準とした各横流
成分ΔI1, ΔI2の無効分に等しい.
【0049】また同様に,各横流成分ΔI1および Δ
2のうち両電圧指令値V1 *およびV2 *間の電圧絶対値
差に起因する成分は,これらの横流ベクトルの,仮想電
圧ベクトルErを基準とした各横流成分ΔI1, ΔI2
の有効分に等しいことが分かる.
【0050】図4に戻って説明を続ける.411は電流
センサ203によって検出された横流ΔI1 を二つの直
交成分ΔI1P,ΔI1Q(直流信号)に変換する変換器で
あり,これらの変換器は同期整流回路または掛算器と平
滑フィルタにより構成される.成分ΔI1Pは電流ΔI1
の電圧Erを基準とした有効分であり,ΔI1Qは電流Δ
1 の電圧Erを基準とした無効分である.
【0051】ΔI1Pは加減算器506により設定器40
9からの電圧指令値から減算され,基準電圧として平均
値電圧制御回路408に入力される.一方インバータ装
置の出力電圧は,電圧検出器300,平均値回路410
を介して平均値のフィードバック電圧として加減算器5
05により基準電圧から減算される.
【0052】ΔI1Qは位相調器412の入力端に導か
れる。位相調整器412から出力された位相信号は、
相器413により発振器414の出力位相を調整して、
出力電圧の位相基準となる正弦波信号sinωtを作成
する。
【0053】掛算器407には平均値電圧制御回路40
8から出力される出力電圧基準の絶対値|V*|と
器413から出力される正弦波信号sinωtとが入力
され、出力電圧指令値V*=|V*|・sinωtが出力
される。この信号V*が減算器504に入力される。
【0054】以上のように、横流ΔI1のインバータ相
互間の位相差に起因する成分ΔI1Qにより出力電圧位相
を制御する信号を補正し、電圧絶対値差に起因する成分
ΔI1Pにより電圧を制御する信号を補正することによ
り、横流が少なくなるように制御する。なお、この制御
は、横流分が有害にならない範囲で比較的ゆっくりと制
御すればよい。
【0055】実施例3.次に,横流の検出にインバータ
を模擬する模擬インバータを使用する例を,図7に基づ
いて説明する.図において,206はインバータ本体1
00と共通のPWM回路400によって駆動される模擬
インバータであり,その出力は,絶縁変圧器202,ス
イッチ204を介して模擬母線9に接続されている.な
お,模擬インバータ出力には,図示していないが,リア
クトル101,コンデンサ102と等価のフィルタが接
続されている.上記模擬インバータ206の直流入力に
は絶縁アンプ205が接続されているが,絶縁アンプ2
05によって主回路の直流電源5,6から絶縁するとと
もに直流電源の電圧と比例した直流電圧を得ることを目
的としている.模擬インバータ206はインバータ本体
100の容量が数十kVA以上であっても数十VA程度
の小さなものでよく,またその出力電圧は,上記絶縁ア
ンプの出力電圧と絶縁変圧器202とにより任意に選ぶ
ことができる.
【0056】このように接続することにより,模擬母線
9の回路は,並列運転を行う主回路から負荷4をのぞい
た等価回路を構成する.従って電流センサ203によっ
て横流ΔIだけを検出することができ,上記実施例1,
2と同様の動作をする.この実施例ではインバータ本体
とは独立した模擬インバータを使用するので,負荷電流
に含まれる高調波成分によって実際の出力電圧が歪んだ
場合でも,横流制御が影響を受けることはなく,また,
並列変換器間の独立性をより高めることができる.な
お,絶縁アンプ205はDC/DCコンバータ等でもよ
く,直流電圧を入力してそれに比例した適当なレベルの
直流電圧を出力できればよく,絶縁もしなくても良い.
【0057】実施例4.次に,負荷電流を並列台数で割
って算出したインバータ1台当たりの分担する負荷電流
基準を電流マイナーループに与えて負荷電流分担させる
実施例を,図8により説明する.図において,406は
1号インバータ装置1が分担すべき負荷電流値を検出す
る電流検出回路である.
【0058】図9は電流検出回路406の詳細を示すブ
ロック図である.406tは加算器,406uは,イン
バータ装置の並列台数をnとすると,1/nのゲインを
持つ増幅回路である.加算器406tにて1号インバー
タ装置1の出力電流I1 と2号インバータ装置2の出力
電流I2 を加算して負荷電流IL を求め,この信号を増
幅回路406uに入力して,負荷電流IL を並列台数n
(この場合はn=2)で割った値IL/n を演算し,こ
れを1号インバータ装置1が分担すべき負荷電流値IL1
* として出力する.
【0059】電流検出回路406から出力された負荷電
流分担指令値IL1 * は,加算器502にてコンデンサ電
流基準発生回路404および瞬時電圧制御回路403の
出力と加算され,その結果をリミッタ回路にて制限した
信号がインバータの出力電流指令値IA1 * として瞬時電
流制御回路401に与えられる.負荷4が投入される
と,負荷電流IL の1/2を分担するように電流検出回
路406から電流マイナーループへ指令値(IL1 * )が
与えられ,それぞれのインバータが負荷電流を1/2ず
つ分担するように制御される.この実施例では,負荷電
流の分担制御はほとんど負荷電流指令によって行われる
ので,仮想インピーダンス回路405による横流制御は
わずかの分でよくなるため,より精度良く横流制御する
ことができる.
【0060】実施例5.次に,実施例3の模擬インバー
タを使用した回路にインバータの分担する負荷電流指令
を与える例を図10によって説明する.図において,2
06は模擬母線9に接続された模擬インバータ,406
はインバータ装置1の分担する負荷電流を検出する電流
検出回路である.模擬インバータ206によって模擬母
線9に横流ΔIに相当する電流だけが流れ,この信号が
電流センサ203によって検出されて横流制御される.
一方,電流検出回路406によって各々のインバータ電
流I1,I2から検出された負荷電流分担指令値IL1 *
電流マイナーループへ与えられる.
【0061】実施例6.次に,変換器と他の電源系統と
を並列運転するシステムに本発明を適用した例を図11
により説明する.
【0062】図11はインバータ装置1と交流電源系統
10とが出力母線3を介して並列運転しながら負荷4に
電力を供給するとともに,模擬母線9により並列制御し
ている構成を示すブロック図である.なお,インバータ
1の内部で図1,3もしくは図4とほぼ同様の部分は簡
略化して表現している.また,添え字sは出力母線側の
構成要素を示している.
【0063】103sは交流電源系統側の開閉器、20
0sは交流電源系統10の電流Isを検出する電流セン
サ、415はインバータ装置1の分担する電流を決める
電流分担回路、415tは加算器、415uはインバー
タ装置の分担する電流の分担率β(0≦β≦1)を決め
るゲインβを持つ増幅回路である。
【0064】電流分担回路415ではインバータ装置1
の出力電流I1 と交流電源系統10の電流Isとを加算
器415tで加算して負荷電流IL を求め,この信号を
増幅回路415uでβ倍してインバータ装置1の分担す
べき負荷電流IL1 * として出力する.インバータ装置1
は図1もしくは8の実施例と同様に電流分担回路415
の出力する指令値IL1 * を供給するように動作する.β
はインバータ装置の容量と負荷の容量との比率から決め
ればよく,また,外部からの指令により連続的に変化さ
せれば,インバータ装置と交流電源系統との間で負荷電
流の分担を緩やかに移行させることもできる.
【0065】この実施例でも,上記実施例1と同様に,
インバータ装置と交流電源系統との間の横流ΔI1 は,
仮想インピーダンスZとの制御によって実質的に零に制
御される.
【0066】実施例7.次に,変換器と他の電源系統と
を並列運転するシステムに模擬インバータによる並列運
転制御を適用した例を図12により説明する.
【0067】図12でも,図11と同様にインバータ装
置1と交流電源系統10とが負荷4に電力を供給しなが
ら並列母線3によって並列運転している.インバータ本
体を模擬する模擬インバータ406aは,変圧器202
a,スイッチ204aを介して模擬母線9に接続されて
おり,交流電源系統は,同じように絶縁変圧器202s
とスイッチ204sを介して模擬母線9に接続されてい
る.
【0068】この実施例でも,上記実施例3,4と同様
に,インバータ装置と交流電源系統との間の横流ΔI1
は,仮想インピーダンスZと,ΔI1P,ΔI1Qの制御と
によって実質的に零に制御される.
【0069】以上,説明した実施例では,電流マイナー
ループの指令値に,インバータの出力フィルタの並列コ
ンデンサ102に流れるべき電流値を与えることによっ
て,制御性を向上させているが,図1におけるコンデン
サ電流基準発生回路404は省略してもよい.これは電
圧制御回路403が1号インバータ装置1の出力電圧を
出力電圧基準V1 *に一致するように動作し,その結果コ
ンデンサ電流基準の信号に替る信号を発生するので,正
弦波インバータの制御系として支障なく動作するからで
ある.この場合は,電圧制御回路403の増巾率が充分
大きい方が電圧制御に偏差が少なくなる.
【0070】また,以上の説明では,制御回路の構成が
電流マイナーループを持つ瞬時電圧制御形となっている
場合について説明したが,電流マイナーループを持たな
くとも高速に出力電圧を制御できる電圧制御系であれ
ば,横流制限用仮想インピーダンス回路を追加すること
により,安定に交流出力変換器を並列運転することがで
きる.
【0071】実施例8. 以上の説明では本発明をインバータの並列運転に用いる
場合について説明したが、他の変換器でもよく、例えば
図13に示すような、高周波のインバータとサイクロコ
ンバータを組合せ、直流から高周波矩形波さらに低周波
正弦波に変換する高周波リンク形変換器などの瞬時電圧
制御の可能な変換器にも同じ原理を適用できる。この場
合、模擬変換装置は主回路を模擬した変換器とする。
【0072】図13に示す変換器では、トランジスタQ
1からQ4のスイッチングによりトランスTRの2次に図
14(a)に示すような矩形波を得る。次に同図(b)に示す
ようにインバータのスイッチングと同期した鋸歯状波を
作り、それと図中に線X1−X2で示す出力電圧指令信号
との交点を同図(c)のように求める。この信号とインバ
ータの電圧RSの極性にもとづき、同図(e)のようにサ
イクロコンバータのスイッチを選択することにより同図
(d)のように信号X1-X2に対応した電圧を図13のUN
間に得ることができる。
【0073】以上の説明から明らかなように,図13の
回路は図2の(b)と同等の単相PWM電圧を得ることが
できる.さらに3相出力の場合は図13のトランスTR
の2次側の回路を3組用いた3相高周波リンク変換器を
用いるようにしてもよい.
【0074】以上の説明では,横流の直交成分ΔI1P
ΔI1Qを横流ΔI1 と分離して検出しているが,出力電
流I1と分担すべき負荷電流IL1 *をそれぞれ直交成分I
1P,I1QとIL1 * P,IL1 * Qに分離し,次式から横流の直
交成分を検出してもよい. ΔI1P=I1P−IL1 * P ΔI1Q=I1Q−IL1 * Q
【0075】図1,図4,図7,図8,図10,図1
1,図12に示した原理を実現するには,アナログ演算
増巾器等を用いたディスクリート回路でもよいし,マイ
クロプロセッサやディジタルシグナルプロセッサなどに
よるディジタル制御でソフトウェア処理により実現する
こともできる.
【0076】
【発明の効果】以上のように,請求項1に係る発明によ
れば,出力電圧の瞬時値を制御する瞬時電圧制御回路
に,模擬母線で検出した変換器相互間に流れる電流の横
流分に応じた信号を与えることにより,簡単な回路構成
で,横流を速やかに抑制する効果がある.又,主回路を
接続しなくても並列運転の調整ができ,試験調整が容易
になるという効果もある.
【0077】また,請求項2に係る発明によれば,横流
を2つの成分に分離した平均値制御を加えることによ
り,上記請求項1に係る発明の効果に加えて,有効電力
の横流により変換器直流側電圧が上昇することを避ける
ことができ,より安定した並列運転をさせることができ
る.
【0078】また,請求項3に係る発明によれば,主回
路の変換器本体と独立した模擬変換器を模擬母線に接続
して横流を検出することにより,負荷電流の影響を避け
ることができ,また,変換器相互間の独立性をより高め
ることができる.
【0079】また,請求項4に係る発明によれば,上記
請求項3に係る発明の効果に加えて,有効電力の横流に
より変換器直流側電圧が上昇することを避けることがで
き,より安定した並列運転をさせることができる.
【0080】また,請求項5ないし8に係る発明によれ
ば,変換器と別の電源系統とが共通母線に接続されてい
るシステムの場合に上述したそれぞれ請求項1ないし4
に係る発明と同様の効果を奏する.
【0081】また,請求項9に係る発明によれば,電流
マイナーループにより,過電流に強く,かつ,いっそう
精度の高い装置を得ることができる.
【0082】また,請求項10に係る発明によれば,分
担すべき負荷電流指令値を電流マイナーループに与える
ことより,負荷電流分担をいっそう精度良く制御するこ
とができる.
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1を示すブロック図である.
【図2】この発明に用いる変換器の一例を示す回路図で
ある.
【図3】図1を簡略化したブロック図である.
【図4】この発明の実施例2を示すブロック図である.
【図5】この発明の実施例2を説明するベクトル図であ
る.
【図6】この発明の実施例2を説明するベクトル図であ
る.
【図7】この発明の実施例3を示すブロック図である.
【図8】この発明の実施例4を示すブロック図である.
【図9】図8の電流検出回路のブロック図である.
【図10】この発明の実施例5を示すブロック図であ
る.
【図11】この発明の実施例6を示すブロック図であ
る.
【図12】この発明の実施例7を示すブロック図であ
る.
【図13】この発明の実施例8の変換器を示す回路図で
ある.
【図14】この発明の実施例8の変換器の動作説明図で
ある.
【図15】従来方式の構成を示すブロック図である.
【符号の説明】
1 1号インバータ装置 2 2号インバータ装置 3 出力母線 4 負荷 5,6 直流電源 8 出力電圧基準回路 9 模擬母線 10 交流電源系統 202 絶縁変圧器 205 絶縁アンプ 206 模擬インバータ 403 瞬時電圧制御回路 405 横流制限用仮想インピーダンス回路 406 電流検出回路 408 平均値電圧制御回路 411 横流を分離する変換器 412 位相調整器 413 移相器 414,417 発振器 415 電流分担回路 416 PLL回路

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数台の交流出力変換器の出力を共通の
    母線に接続し、負荷電流を分担しつつ並列運転する並列
    変換器システムにおいて、上記各々の変換器は、出力電
    圧基準と自己の出力電圧帰還信号との偏差を入力して
    力電圧の瞬時値を制御する電圧制御回路を有する瞬時電
    圧制御形変換器とし、上記各々の変換器の出力を上記負
    荷とは分離された並列運転制御用の模擬母線に並列接続
    すると共に、上記模擬母線に流れる信号から上記変換器
    相互間に流れる電流の横流分を検出し、この横流分に所
    定の伝達関数を乗じて補正信号を作成し、上記補正信号
    によって上記電圧制御回路の制御信号を補正することに
    より、上記横流分を抑制るようにしたことを特徴とす
    る交流出力変換器の並列運転制御装置。
  2. 【請求項2】 複数台の交流出力変換器の出力を共通の
    母線に接続し、負荷電流を分担しつつ並列運転する並列
    変換器システムにおいて、上記各々の変換器は、出力電
    圧基準と自己の出力電圧帰還信号との偏差を入力して
    力電圧の瞬時値を制御する電圧制御回路を有する瞬時電
    圧制御形変換器とし、上記各々の変換器の出力を上記負
    荷とは分離された並列運転制御用の模擬母線に並列接続
    し、上記模擬母線に流れる信号から上記変換器相互間に
    流れる電流の横流分を検出し、この横流分に所定の伝達
    関数を乗じて第1の補正信号を作成すると共に、上記横
    流分を主として上記変換器間の位相差に起因する第1の
    成分と主として上記変換器間の電圧差に起因する第2
    の成分として検出しれらの検出信号により上記変換
    器の出力電圧位相と平均値とを変化させる第2の補正信
    号を作成し、上記第1及び第2の補正信号によって上記
    電圧制御回路の制御信号を補正することにより、上記
    流分抑制るようにしたことを特徴とする交流出力変
    換器の並列運転制御装置。
  3. 【請求項3】 複数台の交流出力変換器の出力を共通の
    母線に接続し、負荷電流を分担しつつ並列運転する並列
    変換器システムにおいて、上記各々の変換器は、出力電
    圧基準と自己の出力電圧帰還信号との偏差を入力して
    力電圧の瞬時値を制御する電圧制御回路を有する瞬時電
    圧制御形変換器とし、上記各変換器毎に当該変換器の駆
    動制御信号と同一の制御信号で駆動される並列運転制御
    用の模擬変換器を設けてその出力を上記負荷とは分離さ
    れた並列運転制御用の模擬母線に並列接続すると共に、
    上記模擬母線に流れる信号から上記変換器相互間に流れ
    る電流の横流分を検出し、この横流分に所定の伝達関数
    を乗じて補正信号を作成し、上記補正信号によって上記
    電圧制御回路の制御信号を補正することにより、上記横
    流分を抑制るようにしたことを特徴とする交流出力変
    換器の並列運転制御装置。
  4. 【請求項4】 複数台の交流出力変換器の出力を共通の
    母線に接続し、負荷電流を分担しつつ並列運転する並列
    変換器システムにおいて、上記各々の変換器は、出力電
    圧基準と自己の出力電圧帰還信号との偏差を入力して
    力電圧の瞬時値を制御する電圧制御回路を有する瞬時電
    圧制御形変換器とし、上記各変換器毎に当該変換器の駆
    動制御信号と同一の制御信号で駆動される並列運転制御
    用の模擬変換器を設けてその出力を上記負荷とは分離さ
    れた並列運転制御用の模擬母線に並列接続し、上記模擬
    母線に流れる信号から上記変換器相互間に流れる電流の
    横流分を検出し、この横流分に所定の伝達関数を乗じて
    第1の補正信号を作成すると共に、上記横流分を主とし
    て上記変換器間の位相差に起因する第1の成分と主と
    して上記変換器間の電圧差に起因する第2の成分として
    検出しれらの検出信号により上記変換器の出力電圧
    位相と平均値とを変化させる第2の補正信号を作成し、
    上記第1及び第2の補正信号によって上記電圧制御回路
    の制御信号を補正することにより、上記横流分抑制
    るようにしたことを特徴とする交流出力変換器の並列運
    転制御装置。
  5. 【請求項5】 1台または複数台の交流出力変換器の出
    力と別の電源系統とを共通の母線に接続し、負荷電流を
    分担しつつ並列運転する並列変換器システムにおいて、
    記変換器は、出力電圧基準と自己の出力電圧帰還信号
    との偏差を入力して出力電圧の瞬時値を制御する電圧制
    御回路を有する瞬時電圧制御形変換器とし、上記変換器
    の出力と上記電源系統とを上記負荷とは分離された並列
    運転制御用の模擬母線に並列接続し、上記模擬母線に流
    れる信号から上記変換器及び電源系統相互間に流れる電
    流の横流分を検出し、この横流分に所定の伝達関数を乗
    じて補正信号を作成し、上記補正信号によって上記電圧
    制御回路の制御信号を補正することにより、上記横流分
    抑制るようにしたことを特徴とする交流出力変換器
    の並列運転制御装置。
  6. 【請求項6】 1台または複数台の交流出力変換器の出
    力と別の電源系統とを共通の母線に接続し、負荷電流を
    分担しつつ並列運転する並列変換器システムにおいて、
    記変換器は、出力電圧基準と自己の出力電圧帰還信号
    との偏差を入力して出力電圧の瞬時値を制御する電圧制
    御回路を有する瞬時電圧制御形変換器とし、上記変換器
    の出力と上記電源系統とを上記負荷とは分離された並列
    運転制御用の模擬母線に並列接続し、上記模擬母線に流
    れる信号から上記変換器及び電源系統相互間に流れる電
    流の横流分を検出し、この横流分に所定の伝達関数を乗
    じて第1の補正信号を作成すると共に、上記横流分を主
    として上記変換器及び電源系統の相互間の位相差に起因
    する第1の成分と主として上記変換器及び電源系統の
    相互間の電圧差に起因する第2の成分として検出し
    れらの検出信号により上記変換器の出力電圧位相と平均
    値とを変化させる第2の補正信号を作成し、上記第1及
    び第2の補正信号によって上記電圧制御回路の制御信号
    を補正することにより、上記横流分抑制るように
    ことを特徴とする交流出力変換器の並列運転制御装
    置。
  7. 【請求項7】 1台または複数台の交流出力変換器の出
    力と別の電源系統とを共通の母線に接続し、負荷電流を
    分担しつつ並列運転する並列変換器システムにおいて、
    記変換器は、出力電圧基準と自己の出力電圧帰還信号
    との偏差を入力して出力電圧の瞬時値を制御する電圧制
    御回路を有する瞬時電圧制御形変換器とし、上記各変換
    器毎に当該変換器の駆動制御信号と同一の制御信号で駆
    動される並列運転制御用の模擬変換器を設けてその出力
    と上記電源系統とを上記負荷とは分離された並列運転制
    御用の模擬母線に並列接続し、上記模擬母線に流れる信
    から上記変換器及び電源系統相互間に流れる電流の横
    流分を検出し、この横流分に所定の伝達関数を乗じて補
    正信号を作成し、上記補正信号によって上記電圧制御回
    路の制御信号を補正することにより、上記横流分抑制
    るようにしたことを特徴とする交流出力変換器の並列
    運転制御装置。
  8. 【請求項8】 1台または複数台の交流出力変換器の出
    力と別の電源系統とを共通の母線に接続し、負荷電流を
    分担しつつ並列運転する並列変換器システムにおいて、
    記変換器は、出力電圧基準と自己の出力電圧帰還信号
    との偏差を入力して出力電圧の瞬時値を制御する電圧制
    御回路を有する瞬時電圧制御形変換器とし、上記各変換
    器毎に当該変換器の駆動制御信号と同一の制御信号で駆
    動される並列運転制御用の模擬変換器を設けてその出力
    と上記電源系統とを上記負荷とは分離された並列運転制
    御用の模擬母線に並列接続し、上記模擬母線に流れる信
    から上記変換器及び電源系統相互間に流れる電流の横
    流分を検出し、この横流分に所定の伝達関数を乗じて第
    1の補正信号を作成すると共に、上記横流分を主として
    上記変換器及び電源系統の相互間の位相差に起因する第
    1の成分と主として上記変換器及び電源系統の相互間
    の電圧差に起因する第2の成分として検出しれら
    検出信号により上記変換器の出力電圧位相と平均値とを
    変化させる第2の補正信号を作成し、上記第1及び第2
    の補正信号によって上記電圧制御回路の制御信号を補正
    することにより、上記横流分抑制るようにしたこと
    を特徴とする交流出力変換器の並列運転制御装置。
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