JP2725186B2 - 乾燥サワードーの製造方法 - Google Patents

乾燥サワードーの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、パン類の製造に際し使用される乾燥サワ
ードーの製造方法に関するものである。
(従来の技術) 従来、伝統的なパン製造法では、パン生地を作り、そ
の生地に微生物を自然発生させ、その微生物を日々植え
継いで得られた培養物をサワードーと称して使用してい
る。
具体的には、小麦粉やライ麦粉に澱粉、水を加え、こ
れを所定の温度に置くことにより、自然落下菌により微
生物を発生させて、サワードーを得ている。また、元種
のサワードーに、穀粉を同量程度混合して冷暗所などに
保存しておき、所望時に水を加えて培養することにより
サワードーを得る方法もあり、このサワードーの一部を
さらに元種サワードーとして用いている。
ところが、上記したサワードーは、気候風土、植え継
ぎ法などに影響を受け易く、広範囲に安定して供給する
ことは困難である。このためサワードーを乾燥化させて
供給し、この乾燥サワードーを使用時に戻す方法も採ら
れている。
具体的には、元種サワードーを高水分の条件下で穀粉
などを混合して培養し、この培養物を真空凍結乾燥(フ
リーズドライ)などして、乾燥サワードーを得ている
(例えば特開昭59−146539号、特開昭61−293332号)。
ここで、特開昭59−146539号には、ラクトバチルス菌
の乳酸菌を小麦粉を主体とする培地に培養して乾燥処理
をしたもの菓子類に添加する手段が記載されている。
また、特開昭61−293332号には、酵母、酢酸菌を小麦
粉培地に接種し、種継ぎを行なった後に遠心分離などの
手段で70〜80%水分のペースト状菌体を得て、種々形態
に加工(圧搾、流動層乾燥、凍結、気流乾燥、低温除湿
乾燥)する手段が記載されている。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、従来の乾燥サワードーの製造方法によ
れば、高水分で培養した後に乾燥するので、例えば凍結
乾燥させる場合には、凍結障害が生じてしまい、サワー
ドー自体の品質を低下させてしまうという問題点があ
る。
このような弊害を回避するため、乾燥時に、高水分の
培養物に穀粉を添加して、含有水分を低下させて乾燥す
る方法もあるが、この方法では培養濃度が希釈されてし
まうので、乾燥時の成分濃度が薄く、製パン使用時に戻
してもサワードーとしての特性が充分に発揮されないと
いう問題点がある。また、この他には、高水分の培養物
を圧搾して、含有水分を低下させて乾燥する方法も考え
られるが、乾燥作業に手間がかかり、作業能率が悪いと
いう問題点がある。
この発明は上記問題点を解決することを基本的な目的
とし、サワードーを能率よく培養でき、しかも品質を損
なうことなく、能率よく乾燥することができる乾燥サワ
ードーの製造方法を提供するものである。
(課題を解決するための手段) 上記問題点を解決するため、この発明の乾燥サワード
ーの製造方法は、サワードーと穀粉との混合物の水分を
20〜40重量%に調整した後に培養し、この培養物を乾燥
して乾燥サワードーを得ることを特徴とするものであ
る。
なお、サワードーとしては、穀粉と水を主原料とする
生地に天然に生育させたものや、人為的に乳酸菌、酢酸
菌、酵母菌等を生育させたものを用いる。
また、このサワードーには例えば元種サワードーに穀
粉、水を加え所要時間培養して得たものを用いることが
できる。
穀粉としては小麦粉、大麦粉、ハト麦粉、ライ麦粉な
どの麦粉や米粉、そば粉などを例示することができる。
上記したサワードーと穀粉との混合比は重量比で1:0.
5〜1:2.5の範囲内とするのが望ましい。この混合物の水
分含有量の調整はサワードーと穀粉との混合物への水の
添加量を調整することにより行なうことができる。この
混合物はそぼろ状であることが望ましい。水分調整され
た混合物の培養は、例えば20〜35℃で10〜35時間(望ま
しくは17〜28時間)行うものとする。この培養物の望ま
しい特性を示すと、食パン、ハードロール用としては水
分36%、pH3.9〜4.3、酸度0.5〜0.7であり、ライブレッ
ド用では水分28%程度、pH3.9〜4.1、酸度1.9〜2.7であ
る。
得られた培養物は、真空乾燥、真空凍結乾燥、気流乾
燥などの公知の乾燥法により、例えば、含有水分量が1
〜3重量%程度となるように乾燥する。
乾燥したサワードーは、通常は、ピンミル、ターボミ
ル、ロールミル等により粉砕して供給する。
この粉砕物は、粒径を揃えるように一般には篩にか
け、所望により乳酸菌を混合する。
なお、乾燥工程以降は、湿気の入らない状態で処理す
るのが望ましく、最終歩留りを100〜105%に調整する。
得られた乾燥サワードーは常法により戻して、パン
類、菓子類に添加して使用する。
(作用) すなわちこの発明によれば、サワードーと穀粉との混
合物の含有水分を上記範囲内で低水分に調整した後に培
養したので、適度に培養がなされ、後工程で品質を損な
うことなく、効率よく乾燥させることができる。
なお、混合物がそぼろ状となっていることにより取扱
いが容易で作業性が向上し、さらに安定した醗酵状態が
得られる。
(実施例1) 以下に、この発明の一実施例を説明する。
重量比で元種サワードー(マザースポンジ)2に対
し、小麦粉6と水3とを加えて、28℃で5時間培養し、
冷蔵庫で保存して、元種として3日毎に植え継いだ。
上記により培養された元種サワードー100重量部に小
麦粉100重量部を加えてミキサーで混合した。この混合
物は水分含有量が約28%で、そぼろ状となっていた。こ
の混合物を28℃で28時間培養した。
得られた培養物を、真空凍結乾燥すべく、−20℃、0.
6Torrの条件下で30分間の真空凍結し、その後50℃で20
時間保持して真空乾燥させた。
得られた乾燥サワードーの最終水分は2%であった。
(実施例2) 次に、第2の実施例は、重量比で元種サワードー(マ
ザースポンジ)2に対し、小麦粉2、水1を加えて、28
℃で17時間培養し、冷蔵庫で保存して、元種として7日
毎に植え継いだ。
上記により培養された元種サワードー100重量部にソ
バ粉100重量部を加えてミキサーで混合した。得られた
混合物は水分含有量が約28%で前記実施例と同様にそぼ
ろ状であった。この混合物を28℃で28時間培養した。
得られた培養物を、上記と同様に真空凍結乾燥して、
最終水分が2%である乾燥サワードーを得た。
(実施例3) また次に、重量比で元種サワードー(マザースポン
ジ)4に対し、ライ麦粉10、水7を加えて、38℃で5時
間培養し、冷蔵庫で保存して、元種として3日毎に植え
継いだ。
上記により培養されたサワードー100重量部にライ麦
粉100重量部を加えて混合した。混合物は水分含有量約3
6%でそぼろ状があった。この混合物を38℃で28時間培
養した。
得られた培養物を、上記と同様に真空凍結乾燥して、
最終水分が2%である乾燥サワードーを得た。
なお、実施例1〜実施例3により得た乾燥サワードー
は、各種ミルなどにより粉砕して、篩にかけて粉末状と
した。
(評価例) 次に、実施例1で得たサワードーと従来法により高水
分で培養した後、乾燥させて得たサワードー(いずれも
粉末乾燥状態)とを用いて、後述のパン製法(70%中種
法)の配合と工程により食パンを得た。なお、さらに比
較のため、サワードーを添加することなく、同様の工程
で食パンを得た(コントロール)。
なお、乾燥サワードーは、以下の工程にて戻して使用
した。
粉末サワードー10重量部に小麦粉(イーグル・商品
名)10重量部と水20重量部とを加え、ミキサーにて27〜
28℃の捏上温度となるように低速1分、高速3分で混合
し、この混合物を28℃で2日間培養して戻した。
〈製法〉 70%中種法 得られた食パンの評価を行なったところ、第1表に示
される結果が得られた。
すなわち、第1表に示されるように、実施例の乾燥サ
ワードーを用いた食パンは外観(色、艶、皮質)、内相
状態が改良されており、さらに、食感、フレーバーとも
に優れていた。また、この食パンは、老化も遅いという
結果が得られた。これは、本発明により得た乾燥サワー
ドーが、戻して使用する際に菌の増殖が早く、サワード
ーの特性が強くでるためと考えられる。
(発明の効果) 以上説明したように、この発明によれば、サワードー
と穀粉との混合物の水分を20〜40重量%に調整した後に
培養し、この培養物を乾燥して乾燥サワードーを得るの
で、適度に培養がなされ、後工程で品質を損なうことな
く、効率よく乾燥させることができるという効果があ
る。したがってこの乾燥サワードーを戻して、製パンな
どに用いれば、外観、内相のみならず、食感、フレーバ
ーなどに優れたパン類などを得ることができるという効
果がある。また種継ぎしないので、これによる悪影響が
ない。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】サワードーと穀粉との混合物の水分を20〜
    40重量%に調整した後に培養し、ついで種継ぎすること
    なくこの培養物を常法により乾燥することを特徴とした
    乾燥サワードーの製造方法。
JP63170245A 1988-07-08 1988-07-08 乾燥サワードーの製造方法 Expired - Lifetime JP2725186B2 (ja)

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