JP2711657B2 - ビンの支持具 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、ビンを首部で保持するビンの支持具に関
し、更に詳しくは、基底面として役立ち、しかも傾斜し
て立っている支柱を有するビンの支持具に関する。 （従来の技術） 首部を有する種々の容器、特に酒類のビンを保持する
種々の装置がこれまで提供されてきた。 これらのビンの支持具には、ビンを保持するための従
来の置き棚やテーブルのような面にビンを支持するため
のクレードルの他に、立っている支柱の開口部にビンの
首部を通してビンを支持する形式のビンの支持具があ
る。 ベロキン、ジュニアの米国特許第3901389号明細書で
は、ワインのビンの首部を入れてビンを支持する開口部
を多数個設けた垂直の支柱を開示している。 この特許に示されたビンの支持具の詳細な形態は、ビ
ンの首部を入れる複数個の開口部を間隔をおいて設け
た、傾斜した平らな板または壁面となっている。ビン
は、この装置が載っているテーブルとほとんど水平に保
たれている。また、支持するテーブルまたは支持する面
に対してある角度をなして立っているベース・ブラケッ
トは、その一端が支柱に取付けてあり、その他端が支持
するテーブルまたは支持する面に取付けてある。 レベル及びその他の米国特許第3885698号明細書は、
エアゾール容器の保持具を開示しており、傾斜した位置
にエアゾール容器を保持することができる傾斜した支持
面を有するベース・プレートを包含している。 ブッチャーの米国意匠特許第60440号明細書は、円筒
状の容器の端部を取り囲むカラーを開示している。この
カラーと容器の他端は、支持する面上にある。 ラウド及びその他の米国意匠特許第253802号明細書
は、ビンの支持具を開示している。この支持具は垂直に
立っている板または壁面を備えており、この板または壁
面には傾斜した孔が設けられている。 （発明が解決しようとする課題） 首部でビンを支持する先行技術におけるビンの支持具
は、多数の要素を準備しなければならない。これらの要
素は、通常は支柱と基台またはブラケットである。 別個に製造した後、組み立てなければならない２個の
要素を必要とする上に、この種の支持具の外観は平凡で
あり、不細工でもある。 このような事情に鑑みて、本発明は、ただ１つの支柱
のみにおいて構成され、テーブル等の載置面から離し
て、ビンをほぼ水平かやや下向きに傾斜させて支持する
ビンの支持具を提供することを目的としている。 （課題を解決するための手段） 上記目的を達成するために、本発明は、内容量が定ま
っているビンの首部を１つの開口部で支持してビンを寝
かせた状態で支持するビンの支持具であって、 １枚の板状の支柱からなり、この支柱は、その支柱の
一対の側面を貫通する開口部と、前記側面に対して所定
の角度を有する基底面を有しており、 前記ビンは首部のみが前記開口部の両端に支持され、
かつ前記基底面が載置面上に当接することにより前記支
柱が傾斜して静止するようになっており、 前記ビンと支柱との全体の重心が、前記基底面の前縁
と後縁上の垂直面の間に位置し、かつ前記ビンと支柱の
それぞれの重心が、前記垂直面間の外側に相対向して位
置するように、傾斜させた前記支柱にビンが保持される
ことを特徴としている。 この構成により、一枚の板状の支柱に設けた開口部に
ワイン等の内容積が定まったビンの首部をはめ込んで、
それ自体では立つことができない支柱をテーブル上に所
定の角度に傾斜させてこの支柱にビンを寝かせた状態の
まま支持することができる。 （実施例） 図面に基づいて本発明を具体的に説明する。 第１図には、水平な支持体Ｔまたはテーブルの上にワ
イン等の内容積が定まったビンを寝かせた状態で支持し
たビンの支持具が置かれている。 このビンの支持具は、一枚の板状の支柱10からなり、
木材、プラスチックまたはその他の適当な素材で作られ
ている。支柱10の底部は支持具を支えるための基底面12
となり、この第１の基底面12は、その全体がテーブルＴ
上に接して載っている。第２図に示されているように、
基底面は正多角形であり、好ましくは長方形である。 ビンＢは、支柱10に設けた１つの開口部30の孔にはめ
込められ、ビンの首部が開口部30の両端（前端と後端）
に支持され、支柱10と一体となってテーブル上にほぼ水
平に静止した状態で保持される。 支柱10は、形状が傾斜した角柱状であり、側面14とそ
れに平行な側面16（第３図参照）からなる第１の一対の
側面14,16を有する。また、支柱10は、この一対の側面1
4,16に対して垂直でありかつ互いに平行な第２の一対の
側面18,20を有する。さらに、支柱10の上端に、第２の
基底面22を有しており、この基底面22は第１の基底面12
と平行である。 第３図に示すように、側面16は、テーブルＴの水平な
面に対して60゜の角度をなし、側面14は直線Ｖによって
示される垂直面Ｐに対して30゜の角をなしている。 開口部30は、側面14から側面16へ抜けていて、すなわ
ち支柱10を貫いて延びている。開口部30は、第３図に示
されている位置では、やや上向きに傾斜していて、ビン
Ｂは、その首部を開口部30の中に差し込んでいるので、
支柱10、すなわち支持具を貫いている。ビンは、その首
部の端部では、開口部から上方に傾斜している。そのた
め、ビンの口または開口部は、ビンＢの底部より低位に
あることが好ましい。 好ましい形態においては、支柱10は、木材で作られて
いる。一対の側面14,16は、幅が51/2インチ（14cm）で
あり、支柱の、これら２面間の厚さは１インチ（2.54c
m）である。開口部30の中心は第２の側面18,20から等距
離にある。開口部30の直径は、15/8インチ（4.1cm）で
ある。 開口部30は、支柱10を垂直に貫いているのではなく
て、その軸は垂直面Ｐに対して20゜の角をなしている。
側面14における開口部30の前端は、側面16における開口
部30の後端より高くなっている。 C.G.10で示されている支柱の中心は、基底面12の外側
（すなわち基底面の前縁14aと後縁16a上の垂直面P,Qの
外側）に位置する。 それ故、支柱10は、基底面12の全体をテーブルに当接
させた時、それ自体では立つことができずに倒れてしま
う。ビンＢの首部を開口部30に差し込んだとき、ビンＢ
の重心C.G.B.は、第３図に示すように基底面12と側面16
の接合によって形成される垂直面Ｑよりいくらか左側に
あり、その結果、ビンと支柱のそれぞれの重心が、垂直
面P,Q間の外側に相対向して位置する。 また、支柱10とビンＢは、C.G.C.で表される一体とな
ったときの重心を有する。この重心C.G.C.は、基底面12
のはるか上方にあり、垂直面ＰとＱの間に位置する。 したがって、これらの重心の関係が、第１図と第３図
に示されているように組み合わせたときに、支柱10とビ
ンＢが安定した状態となる。 ビンＢと支柱10の全重量は、基底面12を通ってテーブ
ルＴに達する。その他の支持要素または支柱構造を全く
必要としない。基底面12が支柱10とビンＢに対する唯一
の支持体となっている。 ここに開示したように、このビンの支持具は、２対の
平行な側面を有し、長方形の基底面から上方に伸びる傾
斜した角柱状であることが望ましいが、その他の形態も
可能であることが当業者にとっては明らかであろう。 したがって、本発明の特許請求の範囲から逸脱するこ
となく種々の改良、変更が可能である。 （発明の効果） 本発明は、それ自体では立つことができない一枚の支
柱をテーブル上に傾斜させた状態で、この支柱の開口部
にビンの首部を差し込んで支持することにより、ビンと
支柱とが一体となって、静止させることができる。 その結果、食事前にワイン等のお酒が入ったビンが、
自立できない支柱に支持されてテーブル上に横たわる不
思議さを経験でき、また、ショウウインドー等での酒類
の展示ディスプレイにも役立つことができる。 また、支柱は、いろいろ素材で作ることができ、必要
に応じて、装飾を施したり、彩色したりすることもで
き、表現に幅を持たせてを多様化したディスプレイを提
供できる。

【図面の簡単な説明】 第１図は、テーブルのような支持面上にあってワインの
ビンを支持している、本発明のビンの支持具の斜視図で
ある。 第２図は、第１図に示されたビンの支持具の平面図であ
る。 第３図は、右回りに30゜傾斜している側面の、第２図に
示す３−３線縦断面図である。 図面の符号 10……支柱（ビンの支持具） 12……基底面 14,16……一対の側面 30……開口部 Ｂ……ビン

Claims (1)

1. (57)【特許請求の範囲】 １．内容量が定まっているビンの首部を１つの開口部で
   支持してビンを寝かせた状態で支持するビンの支持具で
   あって、 １枚の板状の支柱（10）からなり、この支柱（10）は、
   その支柱の一対の側面（14,16）を貫通する開口部（3
   0）と、前記側面（14,16）に対して所定の角度を有する
   基底面（12）を有しており、 前記ビンは首部のみが前記開口部（30）の両端に支持さ
   れ、かつ前記基底面（12）が載置面上に当接することに
   より前記支柱（10）が傾斜して静止するようになってお
   り、 前記ビンと支柱との全体の重心（C.G.C.）が、前記基底
   面の前縁（14a）と後縁（16a）上の垂直面（P,Q）の間
   に位置し、かつ前記ビンと支柱のそれぞれの重心（C.G.
   10.;C.G.B.）が、前記垂直面（P,Q）間の外側に相対向
   して位置するように、傾斜した前記支柱にビンが保持さ
   れることを特徴とするビンの支持具。 ２．ビンの底よりもビンの口を低く保つことによって、
   前記開口部がビンを保持することを特徴とする請求項１
   に記載のビンの支持具。 ３．前記支柱が木材で製造されていることを特徴とする
   請求項１に記載のビンの支持具。 ４．前記支柱がプラスチックで製造されていることを特
   徴とする請求項１に記載のビンの支持具。 ５．前記支柱が傾斜した角柱状であることを特徴とする
   請求項１に記載のビンの支持具。 ６．前記基底面が長方形であることを特徴とする請求項
   １に記載のビンの支持具。 ７．前記基底面が多角形であり、しかも前記支柱が傾斜
   した角柱状であることを特徴とする請求項１に記載のビ
   ンの支持具。 ８．前記支柱が２対の平行な側面を有することを特徴と
   する請求項１に記載のビンの支持具。 ９．前記角度が約60゜であることを特徴とする請求項１
   に記載のビンの支持具。 １０．前記基底面が長方形であり、前記支柱が前記基底
   面から立ち上がる平行な２対の側面を有し、かつ前記支
   柱が前記基底面と平行な第２の基底面を有することを特
   徴とする請求項１に記載のビンの支持具。