JP2711297B2 - 官能性末端を有するイソブチレン系ポリマーの製造法 - Google Patents

官能性末端を有するイソブチレン系ポリマーの製造法

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、官能性末端を有するイソブチレン系ポリマ
ーの製造法に関する。
従来の技術及びその問題点 分子末端に水酸基等の官能性基を有するポリマーは、
該官能基を用いてポリマー間に結合を形成させて硬化せ
しめられるものである。このようなポリマーは、テレケ
リックポリマーと呼ばれ、接着剤、シーリング剤、コー
ティング剤等として用いられている。テレケリックポリ
マーの代表例としては分子末端に水酸基を有するポリエ
ーテルやポリエステル等を挙げることができ、これらの
ポリマーは、ポリイソシアネート化合物を用いて硬化せ
しめられ得る。
最近主鎖としてポリイソブチレンを用いる末端官能性
ポリマーが提案されている(米国特許第4276394号明細
書)。ポリイソブチレンは元来耐候性、電気絶縁性や誘
電特性等の電気特性及びガスバリヤー性等に優れてお
り、従って斯かる末端官能性ポリイソブチレンは種々の
新しい用途に期待されている。而して上記末端官能性ポ
リイソブチレンとして、高い末端官能度を有し、且つ狭
い分子量分布を有しているものの開発が特に要望されて
いる。
しかしながら、上記米国特許第4276394号明細書に開
示の方法によれば、高い末端官能度を有し、且つ狭い分
子量分布を有している末端官能性イソブチレン系ポリマ
ーを製造することは不可能である。即ち、該米国特許明
細書には、末端官能性イソブチレン系ポリマーは、開始
剤兼連鎖移動剤及び触媒の存在下にイソブチレンをカチ
オン重合させるイニファー法と呼ばれる方法により製造
されることが開示されている。該米国特許明細書に記載
されている重合方法はバッチ式(回分式)であり、得ら
れるポリマーは、末端官能度が低く、しかも広い分子量
分布を有するものである。この原因としては重合の進行
に伴って原料化合物濃度が変化する、重合速度が速く、
重合時に重合系の温度が急激に変化する、等が考えられ
ていた。
このような欠点を解決するために、連続重合法が提案
されている(例えば特開昭62-131002号公報、Polymer B
ulletin第14号,第251−257頁(1985)等参照)。しか
しながら、連続重合法は、複雑で且つ高価な装置を必要
とし、小規模でのポリマー生産には不適当である。
本発明の目的は、連続重合法によることなく、バッチ
式で、高い末端官能度を有し、且つ狭い分子量分布を有
する末端官能性イソブチレン系ポリマーを製造し得る方
法を提供することにある。
問題点を解決するための手段 即ち、本発明は、 (A) イソブチレンを含有するカチオン重合性モノマ
ー (B) 開始剤兼連鎖移動剤としての下記基 〔ここでYはハロゲン原子又はRCOO−基(Rは一価の
有機基)を示す。R1は多価芳香環基又は置換もしくは未
置換の多価脂肪族炭化水素基を示す。R2及びR3は、同一
又は異なって、水素原子又は置換もしくは未置換の一価
炭化水素基を示す。但しR1が多価脂肪族炭化水素基を示
す場合には、R2及びR3は共に水素原子であることはな
い。〕 で表わされる基を有する有機化合物、及び (C) ルイス酸 を用いてカチオン重合を行ない、ハロゲン原子又はRCOO
−(Rは前記に同じ)に基づく官能性末端を有するイソ
ブチレン系ポリマーを製造するに際し、重合反応系の温
度をほぼ一定に保持できる範囲内で、上記(A)成分及
び(C)成分に(B)成分を間歇的に又は連続的に添加
することを特徴とする官能性末端を有するイソブチレン
系ポリマーの製造法に係る。
本発明の方法によれば、バッチ式で、イニファー法を
用いて、高い末端官能度を有し、且つ狭い分子量分布を
有する末端官能性イソブチレン系ポリマーを製造し得
る。従来のバッチ式では、得られるポリマーの分子量分
布は広いものであったが、本発明の方法ではバッチ式で
ありながらも、分子量分布の狭い所望のポリマーが得ら
れるのである。この理由については、未だ明らかではな
く、現在解明中であるが、イニファー法によるカチオン
重合で得られるポリマーの分子量は、重合反応系内の反
応物濃度に影響されずに、重合温度に影響を受け、従っ
て重合温度を一定に維持さえできれば分子量分布の狭い
ポリマーが得られるものと考えられている。
本明細書において、イソブチレンを含有するカチオン
重合性モノマーとは、イソブチレンのみからなるモノマ
ーに限定されるものではなく、イソブチレンの50重量%
(以下単に「%」と記す)以下をイソブチレンと共重合
し得るカチオン重合性モノマーで置換したモノマーを意
味する。
イソブチレンと共重合し得るカチオン重合性モノマー
としては、例えば炭素数3〜12のオレフィン類、共役ジ
エン類、ビニルエーテル類、芳香族ビニル化合物類、ビ
ニルシラン類、アリルシラン類等が挙げられる。これら
の中でも炭素数3〜12のオレフィン類及び共役ジエン類
が好ましい。
前記イソブチレンと共重合し得るカチオン重合性モノ
マーの具体例としては、例えばプロピレン、1−ブテ
ン、2−ブテン、2−メチル−1−ブテン、3−メチル
−1−ブテン、ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、
ヘキセン、ビニルシクロヘキサン、ブタジエン、イソプ
レン、シクロペンタジエン、メチルビニルエーテル、エ
チルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、スチ
レン、α−メチルスチレン、ジメチルスチレン、モノク
ロロスチレン、ジクロロスチレン、β−ピネン、インデ
ン、ビニルトリクロロシラン、ビニルメチルジクロロシ
ラン、ビニルジメチルクロロシラン、ビニルジメチルメ
トキシシラン、ビニルトリメチルシラン、ジビニルジク
ロロシラン、ジビニルジメトキシシラン、ジビニルジメ
チルシラン、1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジ
シロキサン、トリビニルメチルシラン、テトラビニルシ
ラン、アリルトリクロロシラン、アリルメチルジクロロ
シラン、アリルジメチルクロロシラン、アリルジメチル
メトキシシラン、アリルトリメチルシラン、ジアリルジ
クロロシラン、ジアリルジメトキシシラン、ジアリルジ
メチルシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリ
メトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルメ
チルジメトキシシラン等が挙げられる。これらの中で、
プロピレン、1−ブテン、2−ブテン、スチレン、ブタ
ジエン、イソプレン、シクロペンタジエン等が好適であ
る。これらイソブチレンと共重合し得るカチオン重合性
モノマーは、一種単独でイソブチレンと併用してもよい
し、2種以上で併用してもよい。
本発明で用いられる開始剤兼連鎖移動剤である一般式
(I)で表わされる基を有する化合物の例としては、一
般式(II) AXn (II) 〔式中Aは1〜4個の芳香環を有する基、Xは一般式
(III) (ここでR4及びR5は、同一又は異なって、水素原子、
炭素数1〜20の1価の炭化水素基を示す。Yは前記に同
じ。)で表わされる芳香環に結合した基を示す。nは1
〜6の整数を示す。〕 で表わされる化合物、一般式(IV) BZm (IV) 〔式中Bは炭素数4〜40の炭化水素基を示す。
Zは第3級炭素原子に結合したハロゲン原子又はRCOO
−基(Rは前記と同じ)を示す。mは1〜4の整数を示
す。〕 で表わされる化合物及びα−ハロスチレン単位を有する
オリゴマー等が挙げられるが、これらに限定されるもの
ではない。これらの化合物は単独で用いてもよく、2種
以上併用してもよい。
一般式(II)における1〜4個の芳香環を有する基で
あるAは、縮合反応により形成されたものでもよく、非
縮合系のものでもよい。このような芳香環を有する基の
具体例として、例えば1〜6価のフェニル基、ビフェニ
ル基、ナフタレン基、アントラセン基、フェナンスレン
基、ピレン基、Ph−(CH2)l−Ph基(lは1〜10の整
数)等が挙げられ、これらの芳香環を有する基は炭素数
1〜20の直鎖及び(又は)枝分れの脂肪族炭化水素基
や、水酸基、エーテル基、ビニル基等の官能基を有する
基、ハロゲン原子等で置換されていてもよい。
また、一般式(IV)におけるZは、第3級炭素原子に
結合したF、Cl、Br、Iの如きハロゲン原子又はRCOO−
基であり、一般式(IV)におけるBは炭素数4〜40の炭
化水素基、好ましくは脂肪族炭化水素基である。Bで示
される炭化水素基の炭素数が4未満になるとハロゲン原
子又はRCOO−基の結合する炭素が第3級炭素原子でなく
なり、重合が進みにくくなって好適に使用し難くなる。
α−ハロスチレン単位を有するオリゴマーとしては、
例えばα−クロロスチレンのオリゴマーや、α−クロロ
スチレンとこれと共重合し得る単量体とを共重合させた
オリゴマー等が挙げられる。
本発明の方法において、一般式(I)で表わされる結
合状態のハロゲン原子又はRCOO−基を2個以上有する化
合物、又は一般式(I)で表わされる結合状態のハロゲ
ン原子又はRCOO−基と他の反応性官能基とを有する化合
物を開始剤兼連鎖移動剤として用いると、両末端官能性
の重合体、所謂テレケリック重合体を得ることができ、
その末端官能化度を高くできるので非常に有効である。
前記開始剤兼連鎖移動剤の具体例としては、例えば αクロロスチレンのオリゴマーのようなハロゲン原子含
有有機化合物又はRCOO−基含有有機化合物が挙げられる
が、これらに限定されるものではない。これら化合物の
中で好ましいものとしては、 のような安定な炭素陽イオンを生成しうる−C(CH32
Cl又は−C(CH32Brを有するハロゲン原子含有有機化
合物や、 のようなCH3COO−基含有有機化合物等が挙げられる。
これらの化合物は開始剤連鎖移動剤として使用される
成分であり、その使用量により、得られるポリマーの分
子量をコントロールすることができるが、通常イソブチ
レンを含有するカチオン重合性モノマーに対して0.01〜
20%程度、好ましくは0.1〜10%程度の割合で使用する
のがよい。
本発明に用いるルイス酸は、触媒として使用される成
分である。ルイス酸としては、従来公知のものを広く使
用でき、例えば一般式MX′n(Mは金属原子、X′はハ
ロゲン原子)で表される化合物、具体的にはBCl3、AlCl
3、SnCl4、TiCl4、VCl5、FeCl3、BF3等が挙げられる。
これらのルイス酸のうち、BCl3、SnCl4、TiCl4等が好ま
しく、BCl3が特に好ましい。
上記ルイス酸の使用量は、開始剤兼連鎖移動剤のモル
数に対し、0.1〜10倍程度が好ましく、2〜5倍程度が
より好ましい。
本発明において、重合溶媒としては、不活性溶媒であ
る限り従来公知のものを広く使用でき、その具体例とし
ては、例えばクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭
素、クロロエタン、塩化メチレン、1,1−ジクロロエタ
ン、1,2−ジクロロエタン、1,1,1−トリクロロエタン、
1,1,2−トリクロロエタン、1,1,2,2−テトラクロロエタ
ン、テトラクロロエチレン等のハロゲン化炭化水素化合
物、n−ヘキサン、n−ペンタン等の脂肪族炭化水素化
合物等が挙げられる。これらは、一種単独で、又は2種
以上混合して使用され得る。
本発明においては、上記溶媒に更にニトロ基を有する
有機化合物を添加した溶媒を使用するのが好ましく、こ
の場合には本発明の所期の効果が顕著に発現される。ニ
トロ基を有する有機化合物としては、従来公知のものを
広く使用でき、例えばニトロメタン、ニトロエタン、1
−ニトロプロパン、2−ニトロプロパン、ニトロベンゼ
ン、ニトロトルエン、o−,m−もしくはp−ジニトロベ
ンゼン等が挙げられる。これらは、1種又は2種以上混
合して使用され得る。これらニトロ基を有する有機化合
物の中では、2個以下のニトロ基を有するニトロ化炭化
水素が好ましい。
上記ニトロ基を有する有機化合物と上記溶媒との混合
割合としては、特に限定されるものではないが、通常後
者100重量部(以下単に「部」と記す)に対して前者を
0.1〜100部程度、好ましくは0.5〜20部程度とするのが
よい。
本発明の方法を実施するに際しては、重合反応系の温
度をほぼ一定に保持できる範囲内で、上記(A)成分及
び(C)成分に(B)成分を間歇的に又は連続的に添加
することが要求される。このようにしないと、本発明の
所期の目的を達成することが不可能になる。本発明で
は、重合反応系の温度変化が通常25℃程度以下、好まし
くは20℃程度以下に止まるように、上記操作を行なうの
がよい。
間歇的に添加する場合は、1つの成分を2回以上、更
には3回以上に分けて添加することが好ましいが、更に
添加回数を多くすることは差し支えなく、5回以上或い
は10回以上にしてもよい。
本発明の方法において、重合初期の段階の重合温度と
しては、−10〜−120℃程度が好ましく、更に好ましく
は−20〜−80℃程度、特にと好ましくは−50〜−80℃程
度するのがよい。重合時間は、反応容器を冷却する能力
や重合のスケール等により異なり、一概には言えないが
通常1〜300分程度、好ましくは5〜120分程度である。
また重合時のモノマー濃度としては、0.1〜8モル/l程
度が好ましく、0.5〜5モル/l程度がより好ましい。
本発明において、上記カチオン重合性モノマーの重合
反応の停止は、特に限定されるものではなく、従来の慣
用手段をいずれも適用することができる。本発明では、
特にメタノール等のアルコール類の添加により重合反応
を停止させるのが好ましい。
発明の効果 本発明の方法によれば、連続重合法によることなく、
バッチ式で、高い末端官能度を有し、且つ狭い分子量分
布を有する末端官能性イソブチレン系ポリマーを製造し
得る。また、本発明の方法では、複雑で且つ高価な装置
をなんら必要としないので、小規模でのポリマーの生産
にも適するものである。
実施例 以下に実施例を掲げて本発明をより一層明らかにす
る。
実施例1 2lのステンレス製オートクレーブに撹拌用羽根、三方
コック及び眞空ラインを取付けて、眞空ラインで真空に
引きながら重合容器を100℃で1時間加熱することによ
り乾燥させ、室温まで冷却後、三方コックを用いて窒素
で常圧に戻した。
その後、三方コックの一方から窒素を流しながら、注
射器を用いてオートクレーブに水素化カルシウム処理に
より乾燥させた主溶媒である1,1−ジクロロエタン1100m
lを導入した。更に塩化カルシウム処理により乾燥させ
た添加溶媒であるニトロエタン45mlを導入した。
次に、酸化バリウムを充填したカラムを通過させるこ
とにより脱水したイソブチレンが200g入っているニード
ルバルブ付耐圧ガラス製液化ガス採取管を三方コックに
接続した後、容器本体を−70℃のドライアイス−アセト
ン浴に浸漬し、重合容器内部を撹拌しながら1時間冷却
した。冷却後、真空ラインにより内部を減圧にした後、
ニードルバルブを開け、イソブチレンを耐圧ガラス製液
化ガス採取管から重合容器に導入した。その後、三方コ
ックの一方から窒素を流すことにより常圧に戻し、更に
撹拌下に1時間冷却を続け、重合容器内を−50℃まで冷
却した。
次に、三塩化ホウ素溶液(三塩化ホウ素210ミリモル
含有)を注射器を用いて三方コックから添加した後、1,
4−ビス(α−クロロイソプロピル)ベンゼン(以下
「p−DCC〕という)60ミリモルを溶解させた200mlの1,
1−ジクロロエタン溶液を50mlずつ3分毎に4回加えた
後50分間経過した時点で、予め−40℃以下に冷却してお
いたメタノールを添加することにより重合を停止させ
た。
重合停止後、重合容器を室温まで戻して反応混合物を
ナス型フラスコに取出し、未反応のイソブチレン、1,1
−ジクロロエタン、ニトロエタン及びメタノールを留去
し、残ったポリマーを1000mlのn−ヘキサンに溶解後、
中性になるまでこの溶液の水洗を繰返した。その後、こ
のn−ヘキサン溶液を300mlまで濃縮し、2lのアセトン
にこの濃縮溶液を注ぎ込むことによりポリマーを沈澱分
離させた。
このようにして得られたポリマーを再び1000mlのn−
ヘキサンに溶解させ、無水硫酸マグネシウムで乾燥さ
せ、過し、n−ヘキサンを減圧留去することにより、
イソブチレン系ポリマーを得た。
得られたポリマーの収量より収率を算出すると共に、
n及びw/nをGPC法により、また末端構造を1H−N
MR(300MHz)法により各構造に帰属するプロトンの共鳴
信号の強度を測定、比較することにより求めた。結果を
下記第1表に示す。
また、重合処法は実施例1と全く同じであるが、モノ
マー、溶剤及びBCl3を含む系中にp−DCCを一度に加え
た時の結果を比較例1として第1表に示す。
比較例1では、p−DCCを一度に加えているので温度
は30℃も上がっている。比較例1の方法では、これ以上
のスケールアップは、昇温のため難しいと思われる。し
かし、実施例1の方法では、特に大規模な冷却装置を用
いなくてもスケールアップは可能である。
実施例2 10lのステンレス製容器に撹拌用羽根、三方コック、
真空ラインを取付けて、真空ラインで真空に引きながら
重合容器を100℃で1時間加熱することにより乾燥さ
せ、室温まで冷却後、三方コックを用いて窒素で常圧に
戻した。
その後、三方コックの一方から窒素を流しながら、注
射器を用いてオートクレーブに水素化カルシウム処理に
より乾燥させた主溶媒である1,1−ジクロロエタン2800m
lを導入した。次いで、塩化カルシウム処理により乾燥
させた添加溶媒であるニトロエタン160mlを導入した。
次に、酸化バリウムを充填したカラムを通過させるこ
とにより脱水したイソブチレンが500g入っているニード
ルバルブ付耐圧ガラス製液化ガス採取管を三方コックに
接続した後、容器本体を−70℃のドライアイス−アセト
ンバスに浸漬し、重合容器内部を撹拌しながら1時間冷
却した。冷却後、真空ラインにより内部を減圧にした
後、ニードルバルブを開け、イソブチレンを耐圧ガラス
製液化ガス採取管から重合容器に導入した。その後、三
方コックの一方から窒素を流すことにより常圧に戻し、
さらに撹拌下に1時間冷却を続け、重合容器内を−60℃
まで冷却した。
次に、三塩化硼素溶液(三塩化硼素530ミリモル含
有)を注射器を用いて三方コックから添加した。三塩化
硼素溶液を加えた後、p−DCC170ミリモルを溶解させた
500mlの1,1−ジクロロエタン溶液を30分要して連続的に
滴下ロートから滴下した。p−DCC溶液を滴下している
間、重合溶液の温度をほぼ−60℃に保った。p−DCC滴
下終了後、重合溶液を−60℃で1時間撹拌した後、予め
−40℃以下に冷却しておいてメタノールを添加すること
により重合を停止させた。
重合停止後、重合容器を0℃まで戻して反応混合物を
飽和重曹水5lと共に1時間撹拌した。更に有機層を水5l
で2回洗浄した後、反応混合物をナス型フラスコに取り
出し、未反応のイソブチレン、1,1−ジクロロエタン、
ニトロエタンを留去し、残ったポリマーを500mlのn−
ヘキサンに溶解後、5lのアセトンにこの濃縮溶液を注ぎ
込むことによりポリマーを沈澱分離させた。
このようにして得られたポリマーを再び5lのn−ヘキ
サンに溶解させ、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、
過し、n−ヘキサンを減圧留去することにより、イソブ
チレン系ポリマーを得た。
得られたポリマーの収量より収率を算出すると共に、
n及びw/nをGPC法により、また末端構造を1H−N
MR(300MHz)法により各構造に帰属するプロトンの共鳴
信号の強度を測定、比較することにより求めた。結果を
第2表に示す。
実施例2よりp−DCCを連続的に添加した場合、1バ
ッチ当り500gのスケールでも望ましいポリイソブチレン
系ポリマーが得られることが明らかになった。また、p
−DCCを連続的に添加すると温度の上昇幅をかなり小さ
くできることが明らかになった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−127301(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A) イソブチレンを含有するカチオン
    重合性モノマー、 (B) 開始剤兼連鎖移動剤としての下記基 [ここで、Yはハロゲン原子又はRCOO−基(Rは一価の
    有機基)を示す。 R1は多価芳香環基又は置換もしくは未置換の多価脂肪族
    炭化水素基を示す。R2及びR3は、同一又は異なって、水
    素原子又は置換もしくは未置換の一価炭化水素基を示
    す。但しR1が多価脂肪族炭化水素基を示す場合には、R2
    及びR3は共に水素原子であることはない。] で表される基を有する有機化合物、及び (C) ルイス酸 を用いてカチオン重合を行い、ハロゲン原子又はRCOO−
    (Rは前記に同じ)に基づく官能性末端を有するイソブ
    チレン系ポリマーを製造するに際し、重合反応系の温度
    をほぼ一定に保持できる範囲内で、上記(A)成分及び
    (C)成分に(B)成分を間歇的に又は連続的に添加す
    ることを特徴とする官能性末端を有するイソブチレン系
    ポリマーの製造法。
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