JP2710323B2 - 電話機組立方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、電話機に係わり、特にその組立てを容易に
する電話機組立方法に関する。 発明の背景 電話機の競合業界においては、その製造における工程
を減らし、簡単化することが増々重要になって来てい
る。各々の工程を省いたり簡略したりすることは労働個
数を減少させ、或いは電話機の自動組立てを容易にさせ
る。 電話の呼信号を発生させるキーパッドは従来、締結要
素を用いて分離した構成部材として組み立てられ、電話
機に適切に締結要素を用いて留められていた。これらの
締結要素は、個々に取り扱わねばならず、従ってかなり
多くの労費を生み、或いは自動組立てを行うにはかなり
多くの資本支出を必要とする。 発明の要約 電話機内にキーパッドを適切に留めるために上記の締
結要素を用いなければならないという問題は、本発明に
よる電話機により解決される。この電話機は、裏面を有
する操作面部分と、この操作面部分を通して延在する配
列された孔を有する中空状ハウジングから構成される。
この中空状ハウジングに接合された部材が上記操作面部
分の裏面に隣接して延在する頂部表面を備えた上方に延
在するペデスタルを支承する。このペデスタルの頂部表
面と上記操作面部分の裏面との間にキーパッドが配置さ
れ、このキーパッドは、該操作面部分における配列され
た孔により収容され且つそれらを通して延在する配列さ
れたボタンを備えている。更に、上記操作面部分の裏面
に対してキーパッドを押圧するペデスタルの頂部表面に
より該キーパッドが適切に保持される。 キーパッドの部材を組み付けるために締結要素を用い
なければならないという問題は、本発明により、ハウジ
ングまたはペデスタルのいずれかに係わる１つ以上の定
位要素により解決される。本発明の一実施例において
は、これらの定位要素は、ハウジングの操作面部分に係
わる定位部材の一部をなし、且つこの定位部材から下方
に延在する多数のピンを備えている。これらのピンは、
キーパッドを構成している部材における相応する孔によ
り収容され、且つこれらの部材は定位部材状に組み付け
られる。キーパッド部材は、該操作面部分の裏面に対し
て組み立てられた部材を押圧するペデスタルの頂部表面
により互いに保持される。 詳細な説明 図面、特に第１図に示したように、本発明に係る電話
機は中空状ハウジング100を備える。このハウジング100
は操作面部分120を備え、この操作面部分120はこれを通
して延在し配列された孔122を有する。本実施例では、
孔122は、行および列のマトリックス状に配列してある
が、以下の説明から明らかなように、これらの孔の大き
さと配列は、電話機のキーパッド400におけるボタンに
対応するように選択される。更に、本実施例では、操作
面部分120は平面をなし、一様な面の裏面124を有する
が、この操作面部分120を湾曲させ、裏面をみね状或い
は高さを一様としなくても、所望の機能を果たすことが
できる。 ハウジング100は、操作面部分120の裏面124を含む内
部に対してアクセスのための底部開口140を有する。図
示された実施例においては、該開口140は、ハウジング1
00に接合された（図示しないファスナーなどにより）ベ
ース部材200により閉じられ、ハウジングとベース部材
の組み合わせによりデスク式電話スタンドの閉鎖容器が
形成される。但し本発明は、キーパッドを備えた壁掛式
電話スタンドまたはキーパッドを有する手持送受話器に
も適用可能である。壁掛式電話スタンドに適用する場合
は、操作面部分120の位置は、変形を加えてダイヤルし
やすいようにハウジングが立て型とされる。手持送受話
器に適用する場合は、ハウジング100は送受話器の表面
（face）として供し、一方ベース部材200は送受話器の
裏面として供する。 ベース部材200はペデスタル210を支承し、このペデス
タル210はその底部220から上方に延在する。またこのペ
デスタル210は、ベース部材200に対し一体であると都合
がよいが、ベース部材に接合された分離した部材であっ
てもよく、またはハウジング100に接合された他の部材
により支承されてもよい。ペデスタル210は頂部表面す
なわち上面214を有しており、この上面214はハウジング
部材100の操作面部分120の裏面124と好適に適合する。
従って本実施例では、上面214は平面をなし、且つ、ベ
ース部材200がハウジング100に接合されたとき、この上
面214が操作面部分120の裏面124に平行に延在するよう
に、傾斜している。更に、ペデスタル210は、ベース部
材200がハウジング100に接合されたとき、上面214が裏
面124に隣接するが、該裏面から一定距離で離間される
高さを有する。本実施例では、上面214は一様なレベル
となっているが、みね状或いは高さが異なっても、所望
の機能を達成することができる。更に、ペデスタルの上
面214は多くの孔218を有するが、その目的は以下に説明
する。 操作面部分120の裏面124とペデスタル210の上面214と
の間には、定位部材300とキーパッド400が配置される。
更に第２図に示したように、定位部材300は、操作面部
分120の配列の孔122に対応する配列孔322を囲繞する平
面フランジ部分320を有する。該孔322は、底部から上部
方向に互いに収束する傾斜側壁を有する上方に延在する
カラー（collar）部分325によりそれぞれ輪郭づけられ
ている。これらのカラー部分325の大きさと形状は、該
定位部材300が該操作面部分120の該裏面124に配置され
たとき、該操作面部分120の孔122によりそれぞれ収容さ
れ、且つ該孔の周囲を占めるように定められる。このよ
うにして、カラー部分325は定位部材300を操作面部分12
0に対して位置づけるように供し、そして次にこの定位
部材300は、フランジ部分320から下方に延在し且つこの
定位部材に対してキーパッド400を位置づけるように供
する多数のピン328を備えている。 ここで、第１図および第３図に示したように、キーパ
ッド400は、静電シールド430、ボタン部材410、および
スイッチ接点部材450から成る。該ボタン部材410は、ゴ
ムまたは同様の弾性材料から成形された単一部材である
と好都合である。ボタン部材410は、ボタン部分422の配
列を囲繞する平面フランジ部分420を備え、該配列ボタ
ン部分は定位部材300のカラー部分325に対応し、且つそ
れにより収容される。更に、ボタン部分422は、定位部
材300、静電シールド430およびボタン部材410がハウジ
ング100の操作面部分120の裏面124に組み付けられたと
き、ボタン部分が、操作面部分の孔122と定位部材のカ
ラー部分325の両者を通して、且つその上方に延在する
ような高さを有する。 ボタン部分422はそれぞれ、これらのボタン部分を輪
郭付けする薄肉ウェブ部分424によりフランジ部分420に
接合される。これらのウェブ部分424は、各ボタン部分4
22の上部表面に下向きの力が作用するとき、各ボタン部
分422を下方に移動可能にならしめる。更に、各ボタン
部分422の底部表面は、ボタン部分が押下げられたと
き、スイッチ接点部材と係合するように移動する下方に
延在する導電性突出部426を備える。上記下向きの力を
除去すると、ウェブ部分424が関連のボタン部分422をノ
ーマルポジションに戻すように供する。 第１図にわかり易く示したように、ボタン部材400の
フランジ部分420は、定位部材300の多数のピン328にそ
れぞれ応じて且つそれを収容する多数の孔428を有す
る。上記の多数のピン328は該孔428と協働して、実質的
に、定位部材300のカラー部分325内に該ボタン部分422
の中心の位置づけを行う。これは、ボタン部分422が押
下げられたとき、或いは押下げ力が除去されたとき、カ
ラー部分325（第３図）の傾斜側壁とともにそれらのボ
タン部分422の動きがさえぎられることを回避するよう
に作用する。 スイッチ接点部材450は、定位部材300の多数のピン32
8にそれぞれ応じて且つそれらを収容する多数の孔458に
よりボタン部材410の下に、適切に配置される。このス
イッチ接点部材450は、その上部表面に、ボタン部材410
のボタン部分の配列に相応するスイッチ接点要素452の
配列を備える。本実施例においては、１対のスイッチ接
点要素452が各ボタン部分422と関連し、またこれらのス
イッチ接点要素は、フレキシブルプリント回路上の隔置
された導電路から構成される。それぞれの対のスイッチ
接点要素452は、関連するボタン部分が押下げられた結
果としてその関連するボタン部分422の下側の導電性突
出部426により係合されたとき、橋絡、すなわち電気的
に接続される。しかしながら、それぞれのボタン部分42
2はスイッチ接点要素のアクチュエータとして供するこ
とができ、またそれぞれのスイッチ接点要素は、当該ボ
タン部分が他のバネ式接点または固定接点と係合するこ
とにより変形するバネ式接点からなることができるとい
うことは御承知おき願いたい。 本実施例においては、スイッチ接点要素452が全て接
続される導電路は、フレキシブルプリント回路の後方部
分455上に延在する。このテイル部分455は、導電路を、
多周波信号発生器などの電話機の他の構成要素に電気的
に接続するように供する。当該電話機の上記構成要素お
よびその他の構成要素は本発明の範囲外なので、ここで
はその説明は省略する。 静電シールド430は、ボタン部材410の上に配置され、
そしてボタン部分422の１つを押下する人の指から生じ
る静電気を除去するために用いられる。この静電シール
ド430は、ボタン部材410のボタン部分422の配列に相応
する孔432の配列を備えた薄形導電性部材からなる。上
記の孔432は、静電シールドがボタン部材410のフランジ
部分420上に載置されるように、ボタン部分422とウェブ
部分424がこれらの孔を通過できるような大きさを有す
る。更に静電シールド430は、定位部材300の多数のピン
328にそれぞれ相応し、且つそれらを収容する多数の孔4
38を有する。これにより静電シールド430はボタン部材4
10に対して適切に配置される。最後に、静電シールド43
0はバネ状接点部分436を備え、これは、静電シールドの
１側に延在し且つボタン部材410の対応側面を越えて延
在するタブから形成される。接点部分436は、静電シー
ルド、ボタン部材410、およびスイッチ接点部材450が定
位部材300上に組み付けられたとき、該接点部分がスイ
ッチ接点部材上の導電性パッド456に係合するように、
静電シールド430の平面下方に延在する。該導電性パッ
ド456は、スイッチ接点部材450上の導電路を介して図示
しない手段により接地される。 本実施例においては、本発明に係わる各構成要素は、
これらの全てを反転することにより組み付けるようにす
ると都合がよい。たとえば、定位部材300はカラー部分3
25が孔122内に位置づけられて、操作面部分120の裏面12
4上に適切に落とし込まれる。次に静電シールド430は、
定位部材に対して静電シールドを適切に配置ならしめる
静電シールドの多数の孔438と定位部材のピン328の間の
協働作用により、定位部材300上に配置される。次にボ
タン部材410もそこに有する孔428と定位部材300のピン3
28との間の協働作用により適切に配置される。最後に、
スイッチ接点部材450がボタン部材410上に配置され、そ
してそこに有する孔458と定位部材300のピン328の間の
協働作用により適切に位置づけられる。以上の組み付け
を容易にするために、ピン328の高さは、キーパッド400
の組み付け部材の組み立てられた全厚みより大きくなっ
ている。故に、ペデスタル210の上面214は、ピン328の
端部を収容するようにその多数の孔218を有している。 上記のように、ベース部材200がハウジング100に接合
されると、ペデスタル210の上面214は操作面部分120の
裏面124から一定距離にて隔置されている。この一定距
離とは、定位部材300のフランジ部分320、静電シールド
430、ボタン部材410のフランジ部分420、およびスイッ
チ接点部材450を組み合わせた全厚みとほぼ同等に定め
られる。従ってハウジング100とベース部材200が接合さ
れたとき、上述の如くこれらの部材は、表面部分120と
ペデスタル210の間にしっかりと保持される。 なお、本実施例においては、ピン328などの定位要素
は、ハウジング100に係わる別個の分離した部材の部分
から成っているが、それらはハウジングに係わる一体要
素であってもよい。更に、これらの定位要素は、上記の
構成の代わりに、ペデスタル上またはペデスタル上に配
置された部材上の上向きに延在する突出部などの一体的
或いは別個分離した要素のいずれかとしてペデスタルに
係わるものでもよい。これらの変形またはその他の変形
は請求の範囲に十分に包含せしめられるものである。 図面の簡単な説明 第１図は本発明による電話機組立方法の一実施例を説
明するための展開斜視図、 第２図は、第１図のライン２−２に沿った拡大断面
図、 第３図は、第１図のライン３−３に沿った拡大断面
図、 第４図は組み立てられた電話機の上面図である。 〔符号の説明〕 100……中空ハウジング 120……操作面 122……配列貫通孔 124……裏面 200……ベース部材 210……ペデスタル 214……上面 218……孔 300……定位部材 322……配列貫通孔 325……カラー部材 328……ピン 400……キーパッド 410……ボタン部材 420……平面フランジ部分 422……配列ボタン 428……孔 430……静電シールド 432……配列貫通孔 438……孔 450……スイッチ接点部材 452……スイッチ接点要素列 458……孔

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−77456（ＪＰ，Ａ) 特開 昭55−123264（ＪＰ，Ａ) 実開 昭59−90131（ＪＰ，Ｕ) 米国特許4491695（ＵＳ，Ａ) 米国特許4593159（ＵＳ，Ａ)

Claims (1)

1. (57)【特許請求の範囲】 １．電話機のケースを構成する中空ハウジング（100）
   及びベース部材（200）と、キーパッド（400）を構成す
   る静電シールド（430）、ボタン部材（410）及びスイッ
   チ接点部材（450）と、各部材を整合させるための定位
   要素（328）を有する定位手段（300）とを準備し、 中空ハウジング（100）は、配列されたボタン（422）に
   対応する配列貫通孔（122）を備えた操作面（120）を有
   し、 ベース部材（200）は、ペデスタル（210）を有し、その
   上面（214）がハウジングの操作面の裏面（124）と相応
   するように形成され、かつ定位手段の定位要素（328）
   に関連する位置決め部分（218）を設けており、 ボタン部材（410）は、平面フランジ部分（420）と、そ
   こから突出して延在する配列されたボタン（422）と、
   定位手段の定位要素（328）に関連する位置決め部分（4
   28）とを有し、 静電シールド（430）は、配列されたボタン（422）に対
   応する配列貫通孔（432）と、定位手段の定位要素（32
   8）に関連する位置決め部分（438）とを有し、 スイッチ接点部材（450）は、配列されたボタン（422）
   に対応するスイッチ接点要素列（452）と、定位手段の
   定位要素（328）に関連する位置決め部分（458）とを有
   し、 次いで、ハウジング（100）を逆さまにして操作面の裏
   面（124）を上に向けその上に定位手段（300）の定位要
   素（328）を露出させ、 次いで、静電シールド（430）の配列貫通孔（432）がハ
   ウジングの配列貫通孔（122）と整合するように静電シ
   ールドの位置決め部分（438）を定位手段の定位要素（3
   28）に関連させて静電シールド（430）をハウジングの
   操作面の裏面（124）上に配置し、 次いで、ボタン部材の配列されたボタン（422）がハウ
   ジングの配列貫通孔（122）を貫通して延在するように
   ボタン部材の位置決め部分（428）を定位手段の定位要
   素（328）に関連させてボタン部材（410）を該ハウジン
   グの操作面の裏面（124）に重ねて配置し、 次いで、スイッチ接点部材のスイッチ接点要素列（45
   2）がボタン部材のボタン列（422）と整合するようにス
   イッチ接点部材の位置決め部分（458）を定位手段の定
   位要素（328）に関連させてスイッチ接点部材（450）を
   ボタン部材のボタン（422）が設けられている側とは反
   対側の平面フランジ（420）面に重ね、 次いで、ペデスタルの上面（214）の位置決め部分（21
   8）を定位手段の定位要素（328）と関連させてスイッチ
   接点部材（450）上に該ペデスタルの上面（214）が重な
   るようにペデスタル（210）を配置し、かつ、ベース部
   材（200）をハウジング（100）に装着して、ハウジング
   の操作面の裏面（124）とペデスタルの上面（214）との
   間にキーパッド（400）を保持する 電話機組立方法。 ２．定位手段（300）は定位要素（328）によりハウジン
   グの操作面の裏面（124）に一体的に形成されている 請求の範囲第１項に記載の電話機組立方法。 ３．定位手段（300）は、独立した定位部材（300）から
   成り、定位要素（328）は定位部材に設けられた複数の
   ピン（328）であり、配列されたボタンに対応する配列
   貫通孔（322）が設けられ、配列貫通孔の各々の周囲に
   はカラー部分（325）が設けられ、 静電シールド（430）、ボタン部材（410）、スイッチ接
   点部材（450）及びペデスタル（210）の位置決め部分は
   それぞれ、ピン（328）に対応して設けられた孔（438、
   428、458、218）であり、 ハウジング（100）を逆さまにして操作面の裏面（124）
   を上に向けその上に定位手段の定位要素（328）を露出
   させることは、ハウジング（100）を逆さまにして操作
   面の裏面（124）を上に向け、ピン（328）を上向きにし
   た定位部材のカラー部分（325）をハウジングの配列貫
   通孔（122）内に落とし込むことによりハウジングの配
   列貫通孔（122）と定位部材の配列貫通孔（322）とを整
   合させることであり、 静電シールドの位置決め部分（438）を定位手段の定位
   要素（328）に関連させることは、静電シールドの孔（4
   38）を定位部材のピン（328）に導入することであり、 ボタン部材の位置決め部分（428）を定位手段の定位要
   素（328）に関連させることは、ボタン部材（410）の孔
   （428）を定位部材（300）のピン（328）に導入するこ
   とであり、 スイッチ接点部材の位置決め部分（458）を定位手段の
   定位要素（328）に関連させることは、スイッチ接点部
   材の孔（458）を定位部材のピン（328）に導入すること
   であり、 ペデスタルの上面の位置決め部分（218）を定位手段の
   定位要素（328）に関連させることは、ペデスタルの上
   面の孔（218）を定位部材のピン（328）に導入すること
   である、 請求の範囲第１項に記載の電話機組立方法。