JP2833125B2 - ポリエステル組成物およびその製造方法 - Google Patents

ポリエステル組成物およびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、フィルム表面凹凸が均一で易滑性が改良さ
れた磁気媒体用フィルム、特に磁気媒体用積層複合フィ
ルムに有用なコロイダルシリカの分散性、および高速製
膜性の改良されたポリエステル組成物およびその製造方
法に関するものである。
[従来の技術] コロイダルシリカの分散性を改良し、フィルム表面突
起を均一化する試みが提案されている(例えば、特開昭
59-171623号公報など)。
また、コロイダルシリカ含有ポリエステルの重合性の
低下や着色を防止するため、アルカリ金属を含有させた
コロイダルシリカを添加する試みが提案されている(特
開昭56-47429号公報)。
一方、ポリエステルの溶融時の比抵抗を低下させるこ
とにより、製膜生産性を改良する方法が抵抗されている
(例えば、特開昭51-70269号公報など)。
しかしながら、前記した方法をもってしても、例えば
フィルム用に用いた場合、平坦性が不十分であったり、
易滑性が満足されない。さらには、製膜生産性が好まし
くない。
[発明が解決しようとする課題] 本発明の目的は、ポリエステルにコロイダルシリカを
高濃度に含有せしめても、分散性が改良されたポリエス
テル組成物およびその製造方法を提供するものである。
本発明の他の目的は、フィルムとして用いた場合、フ
ィルム表面突起が均一で、かつ走行性が改良された二軸
延伸フィルムを生産性よく製造できるポリエステル組成
物およびその製造方法を提供するものである。
[課題を解決するための手段] 本発明の目的は、次の構成により達成される。
(1) 主たる繰り返し単位が芳香族ジカルボキシレー
トからなるポリエステルであって、該ポリエステルにア
ルカリ金属を0.05〜1.0重量%含む平均粒子径50〜1000m
μのコロイダルシリカを2.0〜20重量%含有せしめ、か
つ該ポリエステルの溶融時の比抵抗が1.0×108Ω・cm未
満であることを特徴とするポリエステル組成物。
(2) 芳香族ジカルボン酸エステルとグリコールから
ポリエステルを製造するに際して、エステル交換反応が
実質的に終了した後、該反応生成物にアルカリ金属を0.
05〜1.0重量%含む平均粒子径50〜1000mμのコロイダル
シリカ および該コロイダルシリカ1部に対して5〜20
部のグリコールからなるスラリーを添加し、スラリーの
添加中または添加した後、反応系を大気圧下で保持し、
グリコールを反応系外へ除去させ、グリコールと酸成分
とのモル比が1.5〜3.0の時点に達した後、減圧下で重縮
合反応を行なうことを特徴とするポリエステル組成物の
製造方法。
本発明のポリエステルとしては、ポリエチレンテレフ
タレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレート、ポリエ
チレン−1,2−ビス(2−クロルフェノキシ)エタン−
4,4′−ジカルボキシレートなどのホモポリマーでも、
エチレンテレフタレートを主たる繰り返し単位とするコ
ポリエステル、エチエレン−2,6−ナフタレートを主た
る繰り返し単位とするコポリエステルでもよい。
コポリエステルは、共重合成分である他のジカルボン
酸成分およびグリコール成分の量が20モル%以下である
と好ましい。
このコポリエステルの共重合成分としては、イソフタ
ル酸、アジピン酸などのごとき芳香族ジカルボン酸や脂
肪族ジカルボン酸、オキシ安息香酸のごときオキシカル
ボン酸、エチレングリコールの他にプロピレングリコー
ル、トリメチレングリコール、ネオペンチルグリコー
ル、1,4−シクロヘキサンジメタノールなどのジオール
成分が挙げられる。
本発明のコロイダルシリカとは、実質的に球状の合成
シリカを意味し、例えばケイ酸ナトリウムを出発原料と
する加水分解法や、アルコキシシリケートを出発原料と
する加水分解法によって合成することができる。
本発明のポリエステル組成物の溶融比抵抗は、1.0×1
08Ω・cm未満であることが必要である。1.0×108Ω・cm
未満ならば、ポリエステル組成物を製膜するとき、キャ
スティングドラムとの密着性が改良され、高速製膜が可
能になる。0.8×108Ω・cmならば特に好ましい。
本発明におけるポリエステルの溶融時の比抵抗は、次
のようにして測定する。
第1図に示す溶融比抵抗測定装置を用い、測定しよう
とするポリエステル5中に一対の電極6を挿入した容器
7を加熱体4中に浸し、ポリエステル5をN2ガス雰囲気
下280℃で溶融貯留し、直流高電圧発生装置1から3KV電
圧を印加する。このときの電流計2および電圧計3の指
示値、および電極面積、電極間距離より、次式に従い比
抵抗を求める。
P:溶融比抵抗(Ω・cm) V:印加電圧(V) S:電極の面積(cm2) I:測定電流(A) D:電極間距離(cm) 本発明のポリエステル組成物は、平均粒子径50〜1000
mμ、好ましくは100〜500mμ、さらに好ましくは150〜5
00mμのコロイダルシリカを含有せしめる。
平均粒子径が50mμ未満の場合は、フィルムとして用
いた場合、表面突起の高さが不足し、易滑性が好ましく
ない。さらに、本発明のようにコロイダルシリカを高濃
度に添加した場合、粒子同志が凝集しやすく、ドロップ
アウトの原因になる。
一方、平均粒子径が1000nμを超えた場合には、易滑
性が改良するものの、相対的に数ミクロン(例えば2〜
10μ)の粗大粒子がコロイダルシリカ中に小量存在す
る。この粗大粒子が、ポリエステルの製造過程や製膜す
る際に用いられているフィルムーを閉塞させる。さらに
は、粗大粒子によってドロップアウトを引き起こすため
好ましくない。
本発明における平均粒子径とは、通常の遠心沈降式粒
度分布測定機(例えば、掘場式CAPA700)で測定される
全粒子の50容量%の点の粒子の相当球直径を意味する。
本発明のポリエステル組成物は、コロイダルシリカを
2.0〜20重量%、好ましくは5〜15重量%含有する。
コロイダルシリカの含有量が2.0重量%未満の場合、
積層複合フィルムとして用いたときの易滑性が好ましく
ない。
また、20重量%を超えると、フィルムとして用いた場
合、表面平均性が損われ、電磁変換特性を低下されるた
め好ましくない。
本発明のコロイダルシリカに含有されるアルカリ金属
は、リチウム、ナトリウム、カリウムなどを挙げること
ができるが、中でもナトリウムがポリマーの中での分散
性の改良効果が大きいため最も好ましい。アルカリ金属
の存在状態は明確ではないが、コロイダルシリカ内部
か、その表面に結合しているものと思われる。
本発明のコロイダルシリカに含まれるアルカリ金属の
含有量は、0.05〜1.0重量%であり、より好ましくは0.0
5〜0.2重量%である。
アルカリ金属の含有量が0.05重量%未満の場合は、コ
ロイダルシリカが凝集してしまい、磁気媒体用フィルム
として用いた場合に記録の欠点、すなわちドロップアウ
トが発生する。
一方、アルカリ金属の含有量が1.0重量%を超えた場
合は、コロイダルシリカの分散性はそれ以上に改良され
ず、むしろポリエステルの製造段階でアルカリ金属に由
来する粒子が折出してしまい好ましくない。
また、含有するアルカリ金属の量が本発明の範囲に満
たないコロイダルシリカに、分散性を改良する目的で重
縮合反応系にアルカリ金属を添加しても、分散性の改良
効果は不十分になる。
また、本発明において、コロイダルシリカに含有され
るアルカリ金属量は、コロイダルシリカのスラリーから
過・遠心分離などにより分離したり、またはコロイダ
ルシリカ含有ポリマーをオルソクロロフェノールなどの
溶媒で溶融後、遠心分離またはポリマーを灰下した後、
分離したコロイダルシリカをフッ素化水素酸などの溶媒
で溶融し、含有されるアルカリ金属量を原子吸収法によ
って定量する。
本発明のポリエステル組成物は、さらに易滑性を改善
するためや、フィルムに傷をつきにくくするために、他
の不活性粒子を含有させることもできる。
不溶性粒子としては、例えばTiO2、Al2O3、SiO2、Zn
O、MgO、CaCO3、CaSO4、BaSO4、テトラフロロエチレ
ン、架橋ポリエチレン、シリコーンなどが挙げられ、2
種類以上を併用することもできる。
これら不活性粒子の含有量に特に規制はないが、好ま
しくはコロイダシリカ含有量の1/50〜1/500である。
さらに、フィルムに静電性を付与するため、例えばポ
リエチレングリコールや有機スルホン酸金属塩を含有さ
せることもできる。
本発明のポリエステル組成物の製造方法について説明
する。
本発明におけるポリエステルは、芳香族ジカルボン酸
エステルとグリコールから製造するが、芳香族ジカルボ
ン酸エステルとは、テレフタル酸ジメチル、2,6−ナフ
タレンジカルホン酸ジメチル、1,2−ビス(2−クロル
フェノキシ)エタン−4,4′−ジカルホン酸ジメチルな
どを挙げることができる。
グリコールは、前記したグリコール成分であり、エチ
レングリコールが最も好ましく用いることができる。
芳香族ジカルボン酸エステルとグリコールを先ずエス
テル交換反応をするが、この際、通常、アルカリ金属化
合物やアルカリ土類金属化合物、マンガン化合物の存在
下で130〜250℃でエステル交換反応せしめ、実質的にエ
ステル交換反応が終了した後、リン化合物を添加する。
かくして得られた反応物は、さらにアンチモン化合物、
チタン化合物、ゲルマニウム化合物などの重縮合反応触
媒の存在下で重縮合反応させ、ポリエステルを得る。
本発明において、コロイダルシリカを添加するときの
状態や添加時期および添加するときの反応系内の状態
は、エステル交換反応が実質的に終了した後、この反応
生成物にアルカリ金属を0.05〜1.0重量%含む平均粒子
径50〜1000mμのコロイダルシリカ、および該コロイダ
ルシリカ1部に対して5〜20部のエチレングリコールか
らなるスラリーを添加し、スラリーの添加中または添加
した後、反応系を大気圧下で保持し、エチレングリコー
ルを反応系外へ除去させ、エチレングリコールと酸成分
とのモル比が1.5〜3.0の時点に達した後、減圧下で重縮
合反応を行なう。
ここで、エチレングリコールの量がコロイダルシリカ
1部に対して5部未満の場合は、コロイダルシリカが凝
集しやすい。
一方、エチレングリコールの量が20部を超えた場合に
は、コロイダルシリカの分散性がそれ以上に改良されな
いばかりではなく、過剰のエチレングリコールの添加に
より、軟化点の低下を引き起こしやすく、また経済的に
も好ましくない。
また、減圧開始時のモル比が1.5未満であるとコロイ
ダルシリカが重縮合反応系で凝集しやすく、モル比が3.
0を超えるとエステル交換反応器で反応物の液面変動が
大きくなり、反応器のコイルや反応器壁に付着したコロ
イダルシリカが凝集しやすくなり好ましくない。
エステル交換反応触媒として、公知のアルカリ金属化
合物、アルカリ土類金属、マンガン化合物を用いること
ができ、好ましくはマグネシウム、マンガン、アルカリ
金属化合物である。、具体的には、酢酸マンガン、酢酸
マグネシウム、酢酸リチウム、酢酸カリウム、酢酸ナト
リウム、プロピオン酸マグネシウム、プロピオン酸マン
ガン、プロピオン酸カリウム、塩化マグネシウム、塩化
リチウム、臭化マンガン、水酸化マグネシウム、水酸化
マンガン、水酸化リチウム、マグネシウムグリコラー
ト、リチウムメチラート、ブチルカリウムなどを挙げる
ことができる。なお、これらの2種以上を併用してもよ
い。
また、リン化合物としては、リン酸、亜リン酸、およ
びそれらのエステルから選ばれた少なくとも1種類を用
いることができる。具体的には、リン酸、モノメチルホ
スフェート、ジメチルホスフェート、トリメチルホスフ
ェート、トリブチルホスフェート、亜リン酸、亜リン酸
トリメチル、亜リン酸トリブチルなどを挙げることがで
きる。
[実 施 例] 以下、実施例を挙げて本発明を詳述する。
実施例中の部とは重量部であり、また各特性の測定法
は次のとおりである。
(極限粘度) o−クロロフェノールを溶媒として25℃で測定した。
(軟 化 点) ペントロメータで測定し、SP(℃)値で示した。
(溶融比抵抗) 第1図で示した溶融比抵抗測定装置を用い、ポリマー
をN2ガス雰囲気下280℃で溶融貯留し、3KV電圧を印加し
たときのポリエステルの比抵抗を測定した。
(粒子の分散状態) ポリマーを過程型電子顕微鏡を用い10,000倍でコロイ
ダルシリカの単分散状態を観察し、次の基準に従って評
価した。
なお、ここで単分散状態とは、全粒子の個数のうち何
個が一次粒子の形で分散しているかをパーセントで示
し、1、2級を合格とした。
ランク 単分散数状態(%) 1 級 95以上 2 級 81〜94 3 級 51〜80 4 級 51未満 (ポリマーの過性試験) 乾燥ポリマーを290℃で溶融し、目開き5μ、過面
積19.6cm2の焼結フィルムーヘエクスルーダーを用いて5
g/分の速度で供給し、ポリマーを押し出した。
供給開始時とポリマーを2kg通過時の押出し機内の圧
力差をΔPとし、次の規準に従って評価し、A、Bを合
格とした。
ランク 過性評価ΔP(kg/cm2) A 10以下 B 11〜20 C 21〜50 D 51以上 実施例1 テレフタル酸ジメチル90部、エチレングリコール55部
を酢酸マグネシウム0.04部、三酸化アンチモン0.03部を
触媒として、150℃から230℃まで3.5時間を要して除々
に昇温し、メタノールを留出させてエステル変換反応を
完結させた。
該反応混合物にトリメチルホスフェートを0.02部添加
した後、ナトリウムがコロイダルシリカに対して、0.2
重量%含有している平均粒子径300mμのコロイダルシリ
カを10部とエチレングリコール100部からなるスラリー
を30分を要して連続的に供給した。この間の反応系の温
度は220〜230℃の間で保持し、エチレングリコールを連
続的に留出させた。さらに反応系を23℃で10分保持し
た。グリコールと酸成分のモル比は1.85であった。
次いで、重縮合反缶に移行し、常法によって3.0時間
重縮合反応を行ないポリマーを得た。ポリマーの極限粘
度は0.628、SPは261.5℃、粒子の分数状態は1級、過
性評価はA級であり、コロイダルシリカの分散性が良好
なポリエステルであった。また、該ポリエステルの溶融
時の比抵抗は0.5×108Ω・cmであった。
実施例2〜4、比較実施例1、2 実施例1において、コロイダルシリカに含有している
ナトリウム金属量を変えた以外は、実施例1と全く同様
にしてポリエステルを得た。
ナトリウムの含有量が本発明の範囲に満たない場合に
は、粒子の分散性ポリマーの過性が不良であった(比
較実施例1)。
一方、ナトリウムの含有量が本発明の範囲を超えた場
合には過性が不良であった(比較実施例2)。
実施例5、6、比較実施例3、4 実施例において、コロイダルシリカの平均粒子径を変
えた以外は、実施例1と全く同様にしてポリエステルを
得た。
コロイダルシリカの平均粒子径が本発明の範囲に満た
ない場合には、粒子の凝集が発生し、過性試験も不良
であった(比較実施例3)。
一方、コロイダルシリカの平均粒子径が本発明の範囲
を超えた場合には、粒子の分散状態は良好であったが、
過性が不良であった(比較実施例4)。
実施例7、8、比較実施例5、6 コロイダルシリカの添加量を変え、ポリエステル中の
コロイダルシリカの含有量を変えた以外は、実施例6と
全く同様にしてポリエステルを得た。
含有量が本発明の範囲に満たないときには、分散性や
過性は良好であったが、フィルムとして成形したとき
に易滑性が不良であった(比較例5)。
一方、含有量が本発明の範囲を超えたときには、粒子
の分散性、過性ともに好ましくない(比較実施例
6)。
実施例9〜13 実施例1において、コロイダルシリカのスラリーに用
いるエチレングリコールの量を変え、表−1に示したス
ラリー濃度とした。
また、スラリー添加中およびスラリー添加後に、大気
圧下でエチレングリコールを反応系外へ除去するにあた
り、除去量を変えることによって減圧開始時のグリコー
ル/酸成分のモル比を変更した。条件とポリマー特性を
表−1に示す。いずれも、粒子分散性、過性ともに好
ましい結果を得た。
実施例14 2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル90部とエチレ
ングリコール50部に、酢酸マグネシウム0.06部、三酸化
アンチモン0.01部を触媒として加え、170℃から240℃ま
で3.5時間要して除々に昇温し、メタノールを留出させ
てエステル交換反応を完結させた。該反応生成物にトリ
メチルホスフェート0.03部を添加した後、ナトリウムが
コロイダルシリカに対して、0.15重量%含有してなる平
均粒子径450mμのコロイダルシリカ10部とエチレングリ
コール100部からなるスラリーを20分を要して連続的に
供給した。この間、反応系の温度は220〜230℃の間で保
持し、エチレングリコールを連続的に除去した。さら
に、反応系を230℃で10分保持した。保持後のグリコー
ルと酸成分のモル比は1.83であった。
次いで、重縮合に移行した後、常法によって2.5時間
重縮合してポリマーを得た。ポリマーの極限温度は0.61
0、軟化点は270.3、溶融比抵抗は0.6、粒子の分散性は
1級、過性はA級であった。
比較実施例7 実施例1において、酢酸マグネシウムに変えて酢酸亜
鉛0.03部をエステル交換反応触媒として用いた以外は、
実施例1と同様にしてエステル変換反応を完結させた。
該反応混合物にトリメチルホスフェートを0.04部添加し
た後、ナトリウムが0.2重量部含有している平均粒子径3
00mμのコロイダルシリカ10部とエチレングリコール100
部からなるスラリーを実施例1と同様にして添加した
後、重縮合反応を行ないポリエステルを得た。該ポリエ
ステルの溶融比抵抗は3.5×108Ω・cmであった。
該ポリエステルを製膜するに際して、溶融シート上面
に設置した電極から10KVの直流電圧を印加し、溶融シー
トをキャステングトラムで冷却したが、シートとキャス
ティングトラムとの密着性が好ましくなく、フィルムに
クレータ状の欠点が発生した。
[発明の効果] 本発明のポリエステル組成物は、コロイダルシリカを
高濃度に含有せしめても分散性が優れているため、配合
用ポリエステルとして有用である。
また、本発明のポリエステル組成物は、粒子の分散性
が均一であるため、実質的に粒子を含まないポリエステ
ルに極く薄く積層させてなる複合フィルムの表面突起形
成に極めて有効である。
さらに、本発明のポリエステル組成物は、溶融比抵抗
が低いため、高速製膜性に優れている。
【図面の簡単な説明】
第1図は、ポリエステルの溶融時の比抵抗を測定する装
置の概略図である。 1……直流高電圧発生装置 2……電流計 3……電圧計 4……加熱体 5……測定用ポリエステル 6……電極 7……容器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08G 63/00 - 63/91 C08L 67/00 - 67/08

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】主たる繰り返し単位が芳香族ジカルボキシ
    レートからなるポリエステルに、アルカリ金属を0.05〜
    1.0重量%含む平均粒子径50〜1000mμのコロイダルシリ
    カを2.0〜20重量%含有せしめ、かつ該ポリエステルの
    溶融時の比抵抗が1.0×108Ω・cm未満であることを特徴
    とするポリエステル組成物。
  2. 【請求項2】アルカリ金属がNaであることを特徴とする
    請求項(1)記載のポリエステル組成物。
  3. 【請求項3】芳香族ジカルボン酸エステルとグリコール
    からポリエステルを製造するに際して、エステル交換反
    応が実質的に終了した後、該反応生成物にアルカリ金属
    を0.05〜1.0重量%含む平均粒子径50〜1000mμのコロイ
    ダルシリカ および該コロイダルシリカ1部に対して5
    〜20部のグリコールからなるスラリーを添加し、スラリ
    ーの添加中または添加した後、反応系を大気圧下で保持
    し、グリコールを反応系外へ除去させ、グリコールと酸
    成分とのモル比が1.5〜3.0の時点に達した後、減圧下で
    重縮合反応を行なうことを特徴とするポリエステル組成
    物の製造方法。
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