JP2699770B2 - 高充填性窒化ケイ素粉末及びその製造方法 - Google Patents
高充填性窒化ケイ素粉末及びその製造方法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、充填密度が高く、この
ため成形体の成形密度を高くすることができ、また、等
軸粒子のため粘性も低く、かつ2μm以上の粗粒が少な
く高純度のため焼結体の強度を高くすることができる窒
化ケイ素粉末及びその製造方法に関する。
ため成形体の成形密度を高くすることができ、また、等
軸粒子のため粘性も低く、かつ2μm以上の粗粒が少な
く高純度のため焼結体の強度を高くすることができる窒
化ケイ素粉末及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】近年、
窒化ケイ素はその優れた耐熱性、高強度、耐食性等の特
性が注目されているが、その製品化には従来より窒化ケ
イ素と酸化物助剤等の粉末に結合剤である有機バインダ
ーを添加し、水等の媒体によりスラリー化し、顆粒化し
た後、加圧成形するか、スラリーのまま鋳込成形するこ
とにより、所定の形状に形成し、これを脱脂後焼結する
ことが行われている。
窒化ケイ素はその優れた耐熱性、高強度、耐食性等の特
性が注目されているが、その製品化には従来より窒化ケ
イ素と酸化物助剤等の粉末に結合剤である有機バインダ
ーを添加し、水等の媒体によりスラリー化し、顆粒化し
た後、加圧成形するか、スラリーのまま鋳込成形するこ
とにより、所定の形状に形成し、これを脱脂後焼結する
ことが行われている。
【0003】この場合、スラリー化の際には、高濃度で
しかもスラリーを低粘度化することがその後の物性に良
好な結果を与えることが知られている。また、焼結前の
成形の段階では、成形体の成形密度が高くなれば焼結の
際の密度が上がり、収縮が小さくなるので、焼結体の強
度や寸法精度の点で有利である。
しかもスラリーを低粘度化することがその後の物性に良
好な結果を与えることが知られている。また、焼結前の
成形の段階では、成形体の成形密度が高くなれば焼結の
際の密度が上がり、収縮が小さくなるので、焼結体の強
度や寸法精度の点で有利である。
【0004】しかしながら、従来より窒化ケイ素粉末の
製造に採用されているシリカ還元法、イミド分解法、金
属ケイ素粉末の直接窒化法によって得られた窒化ケイ素
粉末を用いて成形体を成形しても、いずれも水を媒体と
したスラリーは高濃度低粘度化が困難であり、また成形
体を成形しても、いずれも成形密度を高くすることはで
きず、更に粗粒の存在のため高強度の焼結体が得られる
窒化ケイ素粉末を得ることは困難であった。
製造に採用されているシリカ還元法、イミド分解法、金
属ケイ素粉末の直接窒化法によって得られた窒化ケイ素
粉末を用いて成形体を成形しても、いずれも水を媒体と
したスラリーは高濃度低粘度化が困難であり、また成形
体を成形しても、いずれも成形密度を高くすることはで
きず、更に粗粒の存在のため高強度の焼結体が得られる
窒化ケイ素粉末を得ることは困難であった。
【0005】本発明は上記事情に鑑みなされたもので、
スラリー化の際、高濃度低粘度化が達成され、成形体の
成形密度を高くすることができ、このため焼結体の強度
や寸法精度を向上させることができる窒化ケイ素粉末及
びその製造方法を提供することを目的とする。
スラリー化の際、高濃度低粘度化が達成され、成形体の
成形密度を高くすることができ、このため焼結体の強度
や寸法精度を向上させることができる窒化ケイ素粉末及
びその製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者らは、
上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、直接窒
化法によって得られた窒化ケイ素粉末、特に平均粒子径
1〜10μm、純度99重量%以上の金属ケイ素粉末を
例えば1350〜1450℃において水素濃度を5〜2
0容量%の窒素雰囲気中で窒素と反応させて得られた窒
化ケイ素粉末をボールを媒体とした乾式撹拌粉砕機を用
いて粉砕し、更にボールを媒体とした湿式撹拌粉砕機を
用いて粉砕した後、必要により酸処理を施すことによ
り、アスペクト比が3以下の粒子が95重量%以上で、
針状粒をほとんど含有せず、タップ密度が0.9g/c
m3以上と高充填性で成形体密度も高く、かつ粘性も良
好で2μm以上の粗粒が少なく、高純度であることから
強度を向上させることができる窒化ケイ素粉末が得られ
ることを知見した。
上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、直接窒
化法によって得られた窒化ケイ素粉末、特に平均粒子径
1〜10μm、純度99重量%以上の金属ケイ素粉末を
例えば1350〜1450℃において水素濃度を5〜2
0容量%の窒素雰囲気中で窒素と反応させて得られた窒
化ケイ素粉末をボールを媒体とした乾式撹拌粉砕機を用
いて粉砕し、更にボールを媒体とした湿式撹拌粉砕機を
用いて粉砕した後、必要により酸処理を施すことによ
り、アスペクト比が3以下の粒子が95重量%以上で、
針状粒をほとんど含有せず、タップ密度が0.9g/c
m3以上と高充填性で成形体密度も高く、かつ粘性も良
好で2μm以上の粗粒が少なく、高純度であることから
強度を向上させることができる窒化ケイ素粉末が得られ
ることを知見した。
【0007】即ち、直接窒化法によって得られる窒化ケ
イ素は一般に針状粒が多く、このためじん肺等の問題の
みならず、タップ密度、成形体密度を低下させ、スラリ
ー粘度も高くなる主な原因であることを本発明者らは知
見し、このため分級によりこの針状粒を除去することを
考えたが、この方法は窒化ケイ素の収率が悪い上、この
ように針状粒を分級により除去しただけでは高充填性の
窒化ケイ素粉末は得られないものであった。
イ素は一般に針状粒が多く、このためじん肺等の問題の
みならず、タップ密度、成形体密度を低下させ、スラリ
ー粘度も高くなる主な原因であることを本発明者らは知
見し、このため分級によりこの針状粒を除去することを
考えたが、この方法は窒化ケイ素の収率が悪い上、この
ように針状粒を分級により除去しただけでは高充填性の
窒化ケイ素粉末は得られないものであった。
【0008】このため、本発明者らは窒化ケイ素粉末を
得るための反応条件、充填密度や、窒化ケイ素粒子のア
スペクト比などが成形密度等に及ぼす影響を検討した結
果、直接窒化法によって得られた針状粒を含む窒化ケイ
素粉末に対し、まず乾式撹拌粉砕機、例えば乾式アトラ
イターなどのボールを媒体とする乾式撹拌粉砕機による
粉砕を行い、その際仕込み量を変化させるなどして粉砕
能力を上げて窒化ケイ素を乾式微粉化することにより、
窒化ケイ素のアスペクト比が3以下の粒子が95重量%
以下となり、針状粒がほとんどなくなり、健康上の問題
がなくなる上、窒化ケイ素を全量回収でき、しかも充填
密度が高くなって、従来得られなかったタップ密度が
0.9g/cm3 以上という高充填性窒化ケイ素粉末が
得られること、この窒化ケイ素粉末を用いて成形した成
形体の密度は1.70g/cm3以上と極めて高く、こ
のため焼結後の焼結体の密度がアップし、また寸法精度
を向上させることができることを見い出した。ところ
が、乾式粉砕で針状粒は無くなるものの、機械の機能の
関係上、粗粒を粉砕することが困難であり、これが焼結
体の強度劣化を招くものであった。
得るための反応条件、充填密度や、窒化ケイ素粒子のア
スペクト比などが成形密度等に及ぼす影響を検討した結
果、直接窒化法によって得られた針状粒を含む窒化ケイ
素粉末に対し、まず乾式撹拌粉砕機、例えば乾式アトラ
イターなどのボールを媒体とする乾式撹拌粉砕機による
粉砕を行い、その際仕込み量を変化させるなどして粉砕
能力を上げて窒化ケイ素を乾式微粉化することにより、
窒化ケイ素のアスペクト比が3以下の粒子が95重量%
以下となり、針状粒がほとんどなくなり、健康上の問題
がなくなる上、窒化ケイ素を全量回収でき、しかも充填
密度が高くなって、従来得られなかったタップ密度が
0.9g/cm3 以上という高充填性窒化ケイ素粉末が
得られること、この窒化ケイ素粉末を用いて成形した成
形体の密度は1.70g/cm3以上と極めて高く、こ
のため焼結後の焼結体の密度がアップし、また寸法精度
を向上させることができることを見い出した。ところ
が、乾式粉砕で針状粒は無くなるものの、機械の機能の
関係上、粗粒を粉砕することが困難であり、これが焼結
体の強度劣化を招くものであった。
【0009】この点を解決するため更に検討を続けた結
果、この乾式粉砕物を湿式撹拌粉砕機、特にボールを媒
体とした湿式撹拌粉砕機を用いて更に粉砕することによ
り、粗粒がカットされ、スラリー粘度が低下し、焼結体
の強度等の物性が顕著に向上することを見い出し、本発
明をなすに至ったものである。
果、この乾式粉砕物を湿式撹拌粉砕機、特にボールを媒
体とした湿式撹拌粉砕機を用いて更に粉砕することによ
り、粗粒がカットされ、スラリー粘度が低下し、焼結体
の強度等の物性が顕著に向上することを見い出し、本発
明をなすに至ったものである。
【0010】従って、本発明は、タップ密度が0.9g
/cm3以上であり、アスペクト比が3以下の粒子を9
5重量%以上含有し、平均粒子径が0.4〜0.6μm
で、2μm以上の粒子が5重量%以下であることを特徴
とする高充填性窒化ケイ素粉末、及び、平均粒子径が1
〜10μm、純度が99重量%以上の金属ケイ素粉末の
直接窒化法により得られた窒化ケイ素粉末を乾式撹拌粉
砕機を用いてタップ密度が0.9g/cm3以上、アス
ペクト比が3以下の粒子の存在量が95重量%以上とな
るまで粉砕し、次いで湿式撹拌粉砕機を用いて2μm以
上の粗粒を粉砕することを特徴とする高充填性窒化ケイ
素粉末の製造方法を提供する。
/cm3以上であり、アスペクト比が3以下の粒子を9
5重量%以上含有し、平均粒子径が0.4〜0.6μm
で、2μm以上の粒子が5重量%以下であることを特徴
とする高充填性窒化ケイ素粉末、及び、平均粒子径が1
〜10μm、純度が99重量%以上の金属ケイ素粉末の
直接窒化法により得られた窒化ケイ素粉末を乾式撹拌粉
砕機を用いてタップ密度が0.9g/cm3以上、アス
ペクト比が3以下の粒子の存在量が95重量%以上とな
るまで粉砕し、次いで湿式撹拌粉砕機を用いて2μm以
上の粗粒を粉砕することを特徴とする高充填性窒化ケイ
素粉末の製造方法を提供する。
【0011】なお、本発明においてタップ密度とは、1
00cm3の金属製円筒容器に粉末を入れ、高さ2cm
より自然落下を180回繰り返した後の粉末の嵩密度を
いう。
00cm3の金属製円筒容器に粉末を入れ、高さ2cm
より自然落下を180回繰り返した後の粉末の嵩密度を
いう。
【0012】以下、本発明について更に詳しく説明する
と、本発明の高充填性窒化ケイ素粉末はタップ密度が
0.9g/cm3 以上、好ましくは1.0g/cm3 以上
であり、またアスペクト比が3以下の粒子を95重量%
以上含有しており、かつ平均粒子径が0.4〜0.6μ
mで2μm以上の粗粒が5重量%以下であるものであ
る。タップ密度、アスペクト比が上記範囲外のものは、
いずれもスラリー粘度、成形体密度、焼結体の強度など
が劣り、本発明の目的を達成し得ない。また、平均粒子
径が0.4μmより小さいと、微粉が多いためスラリー
粘度が増大することとなり、0.6μmより大きいと焼
結性が劣ったものとなり、不利がある。
と、本発明の高充填性窒化ケイ素粉末はタップ密度が
0.9g/cm3 以上、好ましくは1.0g/cm3 以上
であり、またアスペクト比が3以下の粒子を95重量%
以上含有しており、かつ平均粒子径が0.4〜0.6μ
mで2μm以上の粗粒が5重量%以下であるものであ
る。タップ密度、アスペクト比が上記範囲外のものは、
いずれもスラリー粘度、成形体密度、焼結体の強度など
が劣り、本発明の目的を達成し得ない。また、平均粒子
径が0.4μmより小さいと、微粉が多いためスラリー
粘度が増大することとなり、0.6μmより大きいと焼
結性が劣ったものとなり、不利がある。
【0013】また、本発明の窒化ケイ素粉末は、BET
比表面積が12〜15m2/gであることが好ましく、
12m2/g未満の場合、焼結性が劣る場合があり、1
5m2/gを超える場合は、成形体にする際のスラリー
調製時に粘度が高くなり、好ましくない。更に、窒化ケ
イ素粉末の酸素含有量は1重量%以下、特に0.8重量
%以下とすることが好ましく、1重量%を超えると焼結
体の強度が低下する場合がある。なおまた、炭素含有量
は0.2重量%以下、特に0.1重量%以下とすること
が好ましく、0.2重量%を超えると焼結体の強度が低
下する場合がある。これに加えて、炭素以外の金属不純
物、例えば鉄、アルミニウム、カルシウム等の合計量は
0.1重量%以下、特に0.08重量%以下とすること
が好ましく、0.1重量%を超えると焼結体の高温強度
が低下する場合がある。
比表面積が12〜15m2/gであることが好ましく、
12m2/g未満の場合、焼結性が劣る場合があり、1
5m2/gを超える場合は、成形体にする際のスラリー
調製時に粘度が高くなり、好ましくない。更に、窒化ケ
イ素粉末の酸素含有量は1重量%以下、特に0.8重量
%以下とすることが好ましく、1重量%を超えると焼結
体の強度が低下する場合がある。なおまた、炭素含有量
は0.2重量%以下、特に0.1重量%以下とすること
が好ましく、0.2重量%を超えると焼結体の強度が低
下する場合がある。これに加えて、炭素以外の金属不純
物、例えば鉄、アルミニウム、カルシウム等の合計量は
0.1重量%以下、特に0.08重量%以下とすること
が好ましく、0.1重量%を超えると焼結体の高温強度
が低下する場合がある。
【0014】このような窒化ケイ素粉末を得る方法及び
これに用いる原料の窒化ケイ素としては特に限定されな
いが、例えば直接窒化法によって得られた窒化ケイ素を
ボールを媒体とした乾式撹拌粉砕機を用いて粉砕し、更
にボールを媒体とした湿式撹拌粉砕機を用いて粉砕する
ことによって得る方法が好適である。この場合直接窒化
法は特に制限されず、通常の方法を採用することができ
るが、本発明の窒化ケイ素の高充填性かつ高強度を生か
すため次のような方法で高純度窒化ケイ素を製造するこ
とが好ましい。
これに用いる原料の窒化ケイ素としては特に限定されな
いが、例えば直接窒化法によって得られた窒化ケイ素を
ボールを媒体とした乾式撹拌粉砕機を用いて粉砕し、更
にボールを媒体とした湿式撹拌粉砕機を用いて粉砕する
ことによって得る方法が好適である。この場合直接窒化
法は特に制限されず、通常の方法を採用することができ
るが、本発明の窒化ケイ素の高充填性かつ高強度を生か
すため次のような方法で高純度窒化ケイ素を製造するこ
とが好ましい。
【0015】即ち、原料となる金属ケイ素粉末として
は、平均粒子径1〜10μm、純度が99重量%以上の
ものを使用することが好ましい。またこの場合、BET
比表面積は1〜5m2/gのものが好適である。
は、平均粒子径1〜10μm、純度が99重量%以上の
ものを使用することが好ましい。またこの場合、BET
比表面積は1〜5m2/gのものが好適である。
【0016】平均粒子径が1μmより小さいとコストが
高くなり、しかも取り扱いにくくなり、逆に10μmを
超えると、反応性が低下し、未反応物が増加する。ま
た、BET比表面積が5m2/gを超えるとコストが高
くなり、しかも酸素含有量が増加する場合がある。更に
純度が99重量%に満たないと焼結体の純度の点で問題
が生じる。
高くなり、しかも取り扱いにくくなり、逆に10μmを
超えると、反応性が低下し、未反応物が増加する。ま
た、BET比表面積が5m2/gを超えるとコストが高
くなり、しかも酸素含有量が増加する場合がある。更に
純度が99重量%に満たないと焼結体の純度の点で問題
が生じる。
【0017】次に、窒化方法については従来公知の直接
窒化法により窒化反応を行うことができる。例えば窒化
の反応条件は、反応温度が1350〜1450℃、反応
時間は1〜5時間である。また、反応時の雰囲気は、窒
素と水素の混合ガス気流下で行うことが好ましく、この
場合混合ガスの組成比は窒素ガス/水素ガス=5/95
〜20/80容積比とすることがよい。なお、反応時の
圧力は10〜100mmAqとすることが好ましい。反
応に用いる炉としては特に制限はないが、一般にトンネ
ル式プッシャー炉や箱型炉等を用いることができる。
窒化法により窒化反応を行うことができる。例えば窒化
の反応条件は、反応温度が1350〜1450℃、反応
時間は1〜5時間である。また、反応時の雰囲気は、窒
素と水素の混合ガス気流下で行うことが好ましく、この
場合混合ガスの組成比は窒素ガス/水素ガス=5/95
〜20/80容積比とすることがよい。なお、反応時の
圧力は10〜100mmAqとすることが好ましい。反
応に用いる炉としては特に制限はないが、一般にトンネ
ル式プッシャー炉や箱型炉等を用いることができる。
【0018】窒化反応により得られた窒化ケイ素は、通
常ジョークラッシャー等で解砕後、エアーサイクロンミ
ル(ACM)やローラーミルにより粉砕され、粉砕物と
されるが、この粉砕物は一般にタップ密度が0.9g/
cm3 以下であり、またアスペクト比が3以下のものが
50重量%以下で、針状粒を10〜50重量%含有し、
更に不純物として、鉄、炭素、カルシウム、アルミニウ
ム等を0.1〜0.5重量%含有するものである。この
粉砕物を成形した場合、得られる成形体の密度は1.6
0〜1.69g/cm3 であり、低い値を示す。
常ジョークラッシャー等で解砕後、エアーサイクロンミ
ル(ACM)やローラーミルにより粉砕され、粉砕物と
されるが、この粉砕物は一般にタップ密度が0.9g/
cm3 以下であり、またアスペクト比が3以下のものが
50重量%以下で、針状粒を10〜50重量%含有し、
更に不純物として、鉄、炭素、カルシウム、アルミニウ
ム等を0.1〜0.5重量%含有するものである。この
粉砕物を成形した場合、得られる成形体の密度は1.6
0〜1.69g/cm3 であり、低い値を示す。
【0019】本発明の窒化ケイ素粉末は、このような針
状粒を含む窒化ケイ素を乾式撹拌粉砕機により微粉砕
し、更に湿式撹拌粉砕機により微粉砕することにより得
ることができる。ここで乾式撹拌粉砕機としては、例え
ばローラミル、ボールミル等の媒体式、ジェット粉砕
機、圧縮摩砕式粉砕機等が挙げられるが、特に針状粒を
効果的に無くすように粉砕できるものとして、ボールを
媒体(メディア)とした乾式撹拌粉砕機、例えば乾式ア
トライター等が好適に用いられる。この乾式アトライタ
ーは固定された粉砕タンクの中に小径のボールと被処理
物を入れ、撹拌棒、回転ディスク等により強制的に撹拌
することにより粉砕を行うもので、図1に示す構造のも
のが例示される。
状粒を含む窒化ケイ素を乾式撹拌粉砕機により微粉砕
し、更に湿式撹拌粉砕機により微粉砕することにより得
ることができる。ここで乾式撹拌粉砕機としては、例え
ばローラミル、ボールミル等の媒体式、ジェット粉砕
機、圧縮摩砕式粉砕機等が挙げられるが、特に針状粒を
効果的に無くすように粉砕できるものとして、ボールを
媒体(メディア)とした乾式撹拌粉砕機、例えば乾式ア
トライター等が好適に用いられる。この乾式アトライタ
ーは固定された粉砕タンクの中に小径のボールと被処理
物を入れ、撹拌棒、回転ディスク等により強制的に撹拌
することにより粉砕を行うもので、図1に示す構造のも
のが例示される。
【0020】即ち、図1の乾式アトライター1は横型円
筒状粉砕タンク2内に軸方向に沿ってメディアを撹拌す
るための撹拌棒3を多数突設した棒状回転アーム4が組
み込まれ、タンク2内に充填されたボール5を強制的に
撹拌するものである。原料の窒化ケイ素粉末はタンク2
の一端側(入口側)の原料投入口6からタンク2内に投
入され、ボール5により微粉砕されたタンク2の他端側
(出口側)の製品取出口7から排出される。この際、必
要により入口側に設けられた窒素ガス導入管8より窒素
ガスをタンク2内に流しながら粉砕を行うこともでき
る。なお、図中9はスクリーンである。また、上記乾式
アトライターは縦型やバッチ式とすることもできる。媒
体として用いるボールは金属製、セラミック製等の耐摩
耗性、耐熱性の高硬度のものが用いられ、鉄製、窒化ケ
イ素製のボールなどが例示される。
筒状粉砕タンク2内に軸方向に沿ってメディアを撹拌す
るための撹拌棒3を多数突設した棒状回転アーム4が組
み込まれ、タンク2内に充填されたボール5を強制的に
撹拌するものである。原料の窒化ケイ素粉末はタンク2
の一端側(入口側)の原料投入口6からタンク2内に投
入され、ボール5により微粉砕されたタンク2の他端側
(出口側)の製品取出口7から排出される。この際、必
要により入口側に設けられた窒素ガス導入管8より窒素
ガスをタンク2内に流しながら粉砕を行うこともでき
る。なお、図中9はスクリーンである。また、上記乾式
アトライターは縦型やバッチ式とすることもできる。媒
体として用いるボールは金属製、セラミック製等の耐摩
耗性、耐熱性の高硬度のものが用いられ、鉄製、窒化ケ
イ素製のボールなどが例示される。
【0021】このような乾式アトライターを使用して本
発明の窒化ケイ素粉末を得る粉砕条件としては、仕込量
を粉砕機の能力容量の1/2〜1/4にし、例えば窒化
ケイ素製のボールを用いる場合、ボールの重量/窒化ケ
イ素の仕込量=2〜9の範囲として粉砕能力を上げるこ
とが好ましい。なお、粉砕時間は通常0.1〜5時間/
SN−kgである。
発明の窒化ケイ素粉末を得る粉砕条件としては、仕込量
を粉砕機の能力容量の1/2〜1/4にし、例えば窒化
ケイ素製のボールを用いる場合、ボールの重量/窒化ケ
イ素の仕込量=2〜9の範囲として粉砕能力を上げるこ
とが好ましい。なお、粉砕時間は通常0.1〜5時間/
SN−kgである。
【0022】このようにして得られた窒化ケイ素の粉末
は、針状粒をほとんど含まず、アスペクト比が3以下の
粒子を95重量%以上含有し、タップ密度が0.9g/
cm3 以上の高充填性の窒化ケイ素を得ることができ
る。この場合、アスペクト比が3以下の粒子が95重量
%に達しないと、タップ密度が0.9g/cm3 以上の
ものが得られないと共に針状粒が多くなり、成形密度が
1.70g/cm3 以上の成形体を得ることができな
い。なお、平均粒子径は測定方法や二次凝集等により正
確な測定は困難であるが、走査電子顕微鏡による測定で
0.4〜0.7μmの範囲とし、またBET比表面積で
9〜11m2/gの範囲とすることが好ましい。
は、針状粒をほとんど含まず、アスペクト比が3以下の
粒子を95重量%以上含有し、タップ密度が0.9g/
cm3 以上の高充填性の窒化ケイ素を得ることができ
る。この場合、アスペクト比が3以下の粒子が95重量
%に達しないと、タップ密度が0.9g/cm3 以上の
ものが得られないと共に針状粒が多くなり、成形密度が
1.70g/cm3 以上の成形体を得ることができな
い。なお、平均粒子径は測定方法や二次凝集等により正
確な測定は困難であるが、走査電子顕微鏡による測定で
0.4〜0.7μmの範囲とし、またBET比表面積で
9〜11m2/gの範囲とすることが好ましい。
【0023】上記で得られた乾式粉砕物は更に湿式撹拌
粉砕機にて粉砕される。ここでの目的は、乾式粉砕では
粉砕できなかった粗粒をカットすることにあり、2μm
以上の粗粒を粉砕するものである。湿式撹拌粉砕機は棒
状の回転アームにより充填されたボールを強制的に撹拌
するものであり、原料の窒化ケイ素の乾式粉砕物は水と
共にタンクに投入され、粉砕される。媒体として用いる
ボールは金属製、セラミック製等の耐摩耗性、耐熱性の
高硬度のものが用いられ、鉄製、窒化ケイ素製のボール
などが例示される。
粉砕機にて粉砕される。ここでの目的は、乾式粉砕では
粉砕できなかった粗粒をカットすることにあり、2μm
以上の粗粒を粉砕するものである。湿式撹拌粉砕機は棒
状の回転アームにより充填されたボールを強制的に撹拌
するものであり、原料の窒化ケイ素の乾式粉砕物は水と
共にタンクに投入され、粉砕される。媒体として用いる
ボールは金属製、セラミック製等の耐摩耗性、耐熱性の
高硬度のものが用いられ、鉄製、窒化ケイ素製のボール
などが例示される。
【0024】この湿式撹拌粉砕の条件は適宜選定される
が、例えば1/4インチFeボール1トン使用、媒体水
100リットル、回転数アーム68rpmとした場合に
は粉砕時間10〜16時間とすることが好ましい。な
お、粉砕機としては、媒体撹拌粉砕機等を用いることが
できる。
が、例えば1/4インチFeボール1トン使用、媒体水
100リットル、回転数アーム68rpmとした場合に
は粉砕時間10〜16時間とすることが好ましい。な
お、粉砕機としては、媒体撹拌粉砕機等を用いることが
できる。
【0025】上記粉砕後は、酸処理等の一般的な化学処
理を行って、摩耗鉄や不純物を除去することができる。
なお、酸処理に用いる酸としては、HF,HCl,HN
O3等が挙げられ、酸処理条件はHFとHNO3の混酸を
使用した場合、60〜80℃で4〜8時間を採用するこ
とができる。
理を行って、摩耗鉄や不純物を除去することができる。
なお、酸処理に用いる酸としては、HF,HCl,HN
O3等が挙げられ、酸処理条件はHFとHNO3の混酸を
使用した場合、60〜80℃で4〜8時間を採用するこ
とができる。
【0026】このようにして得られた窒化ケイ素粉末
は、常法により成形、焼結し、各種用途に使用される
が、この場合本発明の窒化ケイ素粉末は、スラリー化の
際、高濃度低粘度化が達成されるので、成形体を高密度
にすることができ、このため焼結体の強度や寸法精度が
向上し、優れた品質の窒化ケイ素製品を与えるものであ
る。
は、常法により成形、焼結し、各種用途に使用される
が、この場合本発明の窒化ケイ素粉末は、スラリー化の
際、高濃度低粘度化が達成されるので、成形体を高密度
にすることができ、このため焼結体の強度や寸法精度が
向上し、優れた品質の窒化ケイ素製品を与えるものであ
る。
【0027】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具
体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限される
ものではない。
体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限される
ものではない。
【0028】〔実施例、比較例〕平均粒子径が5μm、
BET比表面積が2.5m2/g、純度が99.5重量
%の原料金属ケイ素粉末を用い、15容量%の水素ガス
を含む水素ガスと窒素ガスとの混合ガス雰囲気下、13
80℃で1時間保持となるようにプッシャー式反応炉で
窒化反応を行い、窒化ケイ素を得た。これをジョークラ
ッシャーにより解砕し、エアーサイクロンミルにより粉
砕した。
BET比表面積が2.5m2/g、純度が99.5重量
%の原料金属ケイ素粉末を用い、15容量%の水素ガス
を含む水素ガスと窒素ガスとの混合ガス雰囲気下、13
80℃で1時間保持となるようにプッシャー式反応炉で
窒化反応を行い、窒化ケイ素を得た。これをジョークラ
ッシャーにより解砕し、エアーサイクロンミルにより粉
砕した。
【0029】このようにして得られた窒化ケイ素粉末
は、α含有率が93重量%、BET比表面積が4.5m
2/g、酸素含有率が0.45重量%、アスペクト比が
3以下の粒子の比率が50重量%以下、針状粒の比率が
45%、平均粒子径が20μmであった。
は、α含有率が93重量%、BET比表面積が4.5m
2/g、酸素含有率が0.45重量%、アスペクト比が
3以下の粒子の比率が50重量%以下、針状粒の比率が
45%、平均粒子径が20μmであった。
【0030】次いで、この粉末を図1に示す乾式アトラ
イターを用いて窒化ケイ素製ボール(直径5mm)をメ
ディアとして3時間粉砕した。この際、窒化ケイ素の仕
込量を変え、ボール量/仕込量比を9kg/SN−kg
に基づき、BET比表面積が9〜11m2/gになるよ
うに設定した。その結果、10.9m2/gの窒化ケイ
素粉末を得た。
イターを用いて窒化ケイ素製ボール(直径5mm)をメ
ディアとして3時間粉砕した。この際、窒化ケイ素の仕
込量を変え、ボール量/仕込量比を9kg/SN−kg
に基づき、BET比表面積が9〜11m2/gになるよ
うに設定した。その結果、10.9m2/gの窒化ケイ
素粉末を得た。
【0031】次に、1/4インチの径のFeボール1ト
ン及び水100リットルを充填したバッチ式湿式撹拌粉
砕機に乾式粉砕物40kgを入れ、68rpmの回転数
で10時間粉砕した。
ン及び水100リットルを充填したバッチ式湿式撹拌粉
砕機に乾式粉砕物40kgを入れ、68rpmの回転数
で10時間粉砕した。
【0032】粉砕終了後、粉砕物スラリーに55%濃度
のフッ酸40kgと73%濃度の硝酸50kgの混酸を
1.5時間かけて滴下し、その後4時間,80℃で撹拌
した。酸処理後は、シュライバー(栗田工業製)で水洗
し、スプレードライヤーで乾燥して、本発明品を31k
g得た。
のフッ酸40kgと73%濃度の硝酸50kgの混酸を
1.5時間かけて滴下し、その後4時間,80℃で撹拌
した。酸処理後は、シュライバー(栗田工業製)で水洗
し、スプレードライヤーで乾燥して、本発明品を31k
g得た。
【0033】また比較のため、粉砕工程で乾式粉砕のみ
を行った後、上記の酸処理を施したもの(A)と、湿式
粉砕のみで16時間粉砕後、上記の酸処理を施したもの
(B)をそれぞれ調製し、本発明品と比較した。
を行った後、上記の酸処理を施したもの(A)と、湿式
粉砕のみで16時間粉砕後、上記の酸処理を施したもの
(B)をそれぞれ調製し、本発明品と比較した。
【0034】得られた窒化ケイ素微粉末のBET比表面
積、不純物(炭素及び炭素以外の金属不純物量)、タッ
プ密度、アスペクト比が3以下の粒子の割合、針状粒の
割合を測定すると共に、レーザー回折法による粒度分布
を測定(平均粒子径、2μm以上の粗粒の割合)した。
更に水を用いてスラリーを調製し、粘度の測定、成形密
度に対しては2000kg/cm2加重でCIP成形し
て得られる成形体の寸法密度を測定した。結果を表1に
示す。
積、不純物(炭素及び炭素以外の金属不純物量)、タッ
プ密度、アスペクト比が3以下の粒子の割合、針状粒の
割合を測定すると共に、レーザー回折法による粒度分布
を測定(平均粒子径、2μm以上の粗粒の割合)した。
更に水を用いてスラリーを調製し、粘度の測定、成形密
度に対しては2000kg/cm2加重でCIP成形し
て得られる成形体の寸法密度を測定した。結果を表1に
示す。
【0035】なお、アスペクト比が3以下の粒子の測定
は、走査型電子顕微鏡(SEM)写真により1000個
の粒子数を測定して行い、針状粒の測定もSEM写真に
より1000個の粒子数を測定して行った。
は、走査型電子顕微鏡(SEM)写真により1000個
の粒子数を測定して行い、針状粒の測定もSEM写真に
より1000個の粒子数を測定して行った。
【0036】また、タップ密度は細川鉄工所(株)製の
パウダーテスターを用い100cm3の金属製の円筒状
の容器に粉末を入れ、高さ2cmより180回自然落下
を繰り返した後、円筒状容器上面の余分な粉をブレード
ですり切り、重量を測定することにより求めた。
パウダーテスターを用い100cm3の金属製の円筒状
の容器に粉末を入れ、高さ2cmより180回自然落下
を繰り返した後、円筒状容器上面の余分な粉をブレード
ですり切り、重量を測定することにより求めた。
【0037】スラリー粘度に関しては、1リットルのポ
リエチレン製ポットに対し15mm径のナイロン被覆F
eボールを100個用い、粉末250gに対し水175
gを使用し、分散剤(東亜合成化学製A−30SL)を
粉末外掛で1%添加し、106rpmで15時間混合し
てスラリーを調製し、この調製したスラリーの粘度を東
京精機製B型粘度計にて測定した(ローターNo.3で
60rpm×30秒)。
リエチレン製ポットに対し15mm径のナイロン被覆F
eボールを100個用い、粉末250gに対し水175
gを使用し、分散剤(東亜合成化学製A−30SL)を
粉末外掛で1%添加し、106rpmで15時間混合し
てスラリーを調製し、この調製したスラリーの粘度を東
京精機製B型粘度計にて測定した(ローターNo.3で
60rpm×30秒)。
【0038】焼結体密度及び強度は、予めボールミルで
窒化ケイ素粉末90重量部、酸化イットリウム7重量
部、酸化アルミニウム3重量部をヘキサン等の媒体によ
り混合した粉末を成形し、窒素雰囲気下で1780℃を
4時間保持し、得られた焼結体を加工後、JIS−R2
205に準じて相対密度を測定し、JIS−R1601
に準じて三点曲げ強度を測定した。また、成形体密度
は、成形体の寸法をノギスで測定して得た寸法体積と成
形体重量とから求めた。
窒化ケイ素粉末90重量部、酸化イットリウム7重量
部、酸化アルミニウム3重量部をヘキサン等の媒体によ
り混合した粉末を成形し、窒素雰囲気下で1780℃を
4時間保持し、得られた焼結体を加工後、JIS−R2
205に準じて相対密度を測定し、JIS−R1601
に準じて三点曲げ強度を測定した。また、成形体密度
は、成形体の寸法をノギスで測定して得た寸法体積と成
形体重量とから求めた。
【0039】
【表1】
【0040】
【発明の効果】本発明の窒化ケイ素粉末によれば、スラ
リー化の際に高濃度低粘度化が達成され、成形体の密度
を高くすることができ、このため焼結体の強度や寸法精
度を向上させることができる。また、本発明の窒化ケイ
素粉末の製造法によれば、かかる窒化ケイ素粉末を確実
にかつ容易に製造することができる。
リー化の際に高濃度低粘度化が達成され、成形体の密度
を高くすることができ、このため焼結体の強度や寸法精
度を向上させることができる。また、本発明の窒化ケイ
素粉末の製造法によれば、かかる窒化ケイ素粉末を確実
にかつ容易に製造することができる。
【図1】本発明に用いる乾式撹拌粉砕機の一例を示す概
略断面図である。
略断面図である。
1 乾式アトライター 2 タンク 3 撹拌棒 4 アーム 5 ボール 6 原料投入口 7 製品取出口 8 窒素ガス導入管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 牧 康之 群馬県安中市磯部2丁目13番1号 信越 化学工業株式会社 精密機能材料研究所 内 (72)発明者 樫田 周 群馬県安中市磯部2丁目13番1号 信越 化学工業株式会社 精密機能材料研究所 内 (56)参考文献 特開 平3−159907(JP,A) 特開 平2−102111(JP,A)
Claims (2)
- 【請求項1】 タップ密度が0.9g/cm3以上であ
り、アスペクト比が3以下の粒子を95重量%以上含有
し、平均粒子径が0.4〜0.6μmで、2μm以上の
粒子が5重量%以下であることを特徴とする高充填性窒
化ケイ素粉末。 - 【請求項2】 平均粒子径が1〜10μm、純度が99
重量%以上の金属ケイ素粉末の直接窒化法により得られ
た窒化ケイ素粉末を乾式撹拌粉砕機を用いてタップ密度
が0.9g/cm3以上、アスペクト比が3以下の粒子
の存在量が95重量%以上となるまで粉砕し、次いで湿
式撹拌粉砕機を用いて2μm以上の粗粒を粉砕すること
を特徴とする高充填性窒化ケイ素粉末の製造方法。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4209562A JP2699770B2 (ja) | 1992-07-14 | 1992-07-14 | 高充填性窒化ケイ素粉末及びその製造方法 |
US08/077,425 US5348919A (en) | 1992-07-14 | 1993-06-15 | High-packing silicon nitride powder and method for making |
DE69302241T DE69302241T2 (de) | 1992-07-14 | 1993-07-08 | Siliciumnitridpulver mit hoher Packungsdichte und Verfahren zu seiner Herstellung |
EP93110968A EP0581080B1 (en) | 1992-07-14 | 1993-07-08 | High-packing silicon nitride powder and method for making |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4209562A JP2699770B2 (ja) | 1992-07-14 | 1992-07-14 | 高充填性窒化ケイ素粉末及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0632659A JPH0632659A (ja) | 1994-02-08 |
JP2699770B2 true JP2699770B2 (ja) | 1998-01-19 |
Family
ID=16574888
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4209562A Expired - Lifetime JP2699770B2 (ja) | 1992-07-14 | 1992-07-14 | 高充填性窒化ケイ素粉末及びその製造方法 |
Country Status (4)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5348919A (ja) |
EP (1) | EP0581080B1 (ja) |
JP (1) | JP2699770B2 (ja) |
DE (1) | DE69302241T2 (ja) |
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JP3314554B2 (ja) * | 1993-12-10 | 2002-08-12 | 宇部興産株式会社 | 窒化珪素粉末及び窒化珪素含有水系スラリー |
JP3279128B2 (ja) * | 1994-08-12 | 2002-04-30 | 宇部興産株式会社 | 窒化珪素粉末 |
DE102005050364A1 (de) * | 2005-10-20 | 2007-06-06 | Wacker Chemie Ag | Verfahren zur Herstellung von hochreinen Si3N4-Pulvern |
WO2009012455A1 (en) | 2007-07-18 | 2009-01-22 | Oxane Materials, Inc. | Proppants with carbide and/or nitride phases |
CN112138835B (zh) * | 2020-09-02 | 2023-09-26 | 郑州中南杰特超硬材料有限公司 | 一种立方氮化硼的整形方法及其应用 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5860677A (ja) * | 1981-09-30 | 1983-04-11 | 日本特殊陶業株式会社 | 高靭性窒化珪素焼結体の製造法 |
JPS5921506A (ja) * | 1982-07-27 | 1984-02-03 | Ube Ind Ltd | 結晶質窒化ケイ素粉末の製法 |
US4521358A (en) * | 1982-08-12 | 1985-06-04 | Agency Of Industrial Science & Technology | Process for the production of silicon nitride sintered bodies |
US4716133A (en) * | 1986-03-31 | 1987-12-29 | Kyocera Corporation | Method for production of silicon nitride sintered body |
JPS63185864A (ja) * | 1986-09-05 | 1988-08-01 | 株式会社日立製作所 | 複合セラミツクスおよびその製法 |
US4970057A (en) * | 1989-04-28 | 1990-11-13 | Norton Company | Silicon nitride vacuum furnace process |
-
1992
- 1992-07-14 JP JP4209562A patent/JP2699770B2/ja not_active Expired - Lifetime
-
1993
- 1993-06-15 US US08/077,425 patent/US5348919A/en not_active Expired - Fee Related
- 1993-07-08 DE DE69302241T patent/DE69302241T2/de not_active Expired - Fee Related
- 1993-07-08 EP EP93110968A patent/EP0581080B1/en not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
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EP0581080B1 (en) | 1996-04-17 |
JPH0632659A (ja) | 1994-02-08 |
EP0581080A1 (en) | 1994-02-02 |
US5348919A (en) | 1994-09-20 |
DE69302241T2 (de) | 1996-12-12 |
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