JP2698699B2

JP2698699B2 - 記録装置

Info

Publication number: JP2698699B2
Application number: JP2262286A
Authority: JP
Inventors: 時任江幡
Original assignee: Canon Inc
Current assignee: Canon Inc
Priority date: 1990-09-29
Filing date: 1990-09-29
Publication date: 1998-01-19
Anticipated expiration: 2013-01-19
Also published as: JPH04140256A

Description

【発明の詳細な説明】（イ）産業上の利用分野本発明は、記録装置に係り、詳しくは記録装置におけ
る手差し給紙機構に関する。

（ロ）従来の技術従来のインクジェット方式記録装置で、第６図及び第
７図に示すように、シートをローラ対ａにより手差し給
紙した後に、搬送ローラ対ｂにより、印字部ｃに搬送し
ながら、印字部ｃでシートに印字した後、そのシートを
ローラ対ａを給紙時に対して逆方向に回転し、シートを
排紙トレイｄに排紙する方式のものでは、第６図に示す
ように、給紙釦ｅを押すとプランジャｆがオンして、ガ
イド板ｇをローラ対ａのニップ部に向けるように持ち上
げる提案がなされている。

また、第７図に示すように、給紙釦ｅを押すと、ロー
ラａの駆動ローラとギヤｉとがクラッチｈにより所定時
間接となり、ギヤｉにより、ガイド板ｇに設けられたギ
ヤｊを介してガイド板ｇがローラａのニップ部に向くよ
うに持ち上げる提案がされている。

また、第８図に示すように、前記手差しの他に、給紙
カセットｋから給紙するシートＰにも記録する記録装置
においては、ガイド板ｇを１枚板で構成していた。

（ハ）発明が解決しようとする課題しかしながら、前記提案例では、電磁クラッチ、また
はプランジャ及びその制御回路が必要となり、コストア
ップとなるという欠点がある。

また、第８図に示す従来例では、シートＰのトレイｄ
上への排紙容量Ｔを多くしようとすると、手差し給紙位
置でのガイド板ｇが大幅に、上向きとなり、手差し給紙
しようとしたシートＰの先端が自重によって下ってしま
い、ローラａのニップ部にうまく喰い込まれないという
欠点があった。

また、ガイド板ｇをなるべく水平にして、手差し給紙
を容易にしようとして、第９図のように、ガイド板ｇの
長さｌが長くなり、記録装置自体が大型化してしまうと
いう欠点があった。

そこで、本発明は、手動操作によりガイド手段を給紙
位置に持ち上げる持上げ手段と、搬送回転体の回転を持
上げ手段に伝達してガイド手段を退避位置に戻す伝達手
段と、を設けることにより、小型で簡易かつ低コストの
記録装置を提供することを目的とするものである。

（ニ）課題を解決するための手段本発明は、上述の事情に鑑みてなされたものであっ
て、記録部と、シートを該記録部に搬送し、逆に排出す
る正逆転可能な搬送回転体と、シートを該搬送回転体に
導く給紙位置と該給紙位置から退避する退避位置との間
を移動可能なガイド手段と、を備えた記録装置におい
て、手動操作により上昇して前記ガイド手段を前記給紙
位置に持ち上げる持上げ手段を有する変位手段と、前記
搬送回転体の搬送方向回転時には該搬送回転体の回転に
は連動しないで前記持上げ手段に回転力を伝達せず、前
記搬送回転体の排出方向回転時には前記持上げ手段に回
転力を伝達して該持上げ手段を降下させて前記ガイド手
段を前記退避位置に戻す伝達手段とを備える、ことを特
徴とする。

また、前記ガイド手段は２枚以上のガイド板で構成さ
れており、前記退避位置では２枚以上のガイド板がほぼ
直線状になり、前記給紙位置では、少なくとも前記搬送
回転体に隣接するガイド板が前記搬送回転体のニップ部
に向けてほぼ平らに位置する、ことを特徴とする。

（ホ）作用以上の構成に基づき、持上げ手段は、これを手動操作
することにより、ガイド手段を給紙位置に配置する。伝
達手段は、給紙位置に配置されたガイド手段に対し、搬
送回転体の搬送方向回転時には回転力を伝達せず、搬送
回転体の排紙方向の回転時には回転力を伝達して、ガイ
ド手段を退避位置に戻す。

（ヘ）実施例以下、図面に沿って、本発明の実施例を説明する。

第１図において、１はインクジェット方式の記録装置
であり、本体1aのほぼ中央上部に、図に垂直のレール2
a,2bが設けられ、印字ヘッド3aを有する印字制御部３が
レール2a,2bに沿って、移動しながら走査し、間欠送り
されたシートＰに印字を行なう。なお、シートＰはカセ
ット４から、半月状の給紙ローラ５により、ガイド板6,
7を経て、搬送ローラ対８に導かれ、１印字幅ずつ印字
ヘッド3aの下方の印字部９へ、間欠送りするようになっ
ている。

かくして、印字が行なわれつつ排紙ローラ対（搬送回
転体）10a,10bにより、シートＰはガイド板11,12を経
て、排紙トレイ13に排出されるようになっている。

次に、本発明の要点であるガイド板（ガイド手段）11
の変位手段15について、第３図乃至第５図を参照して説
明する。

排紙ローラ10aに平行して回転棒16が配設され、この
回転棒16にはガイド板11を押し上げる回転レバー17,17
が手差し給紙しないときには水平に取付けられている。

そして、この回転軸16に回動自在にギヤ18が取付けら
れ、このギヤ18の右側に隣接してスリーブ19が回転軸16
に固着され、このスリーブ19にクラッチパッド20が挿入
され、このクラッチパッド20に近接してクラッチ板21が
スリーブ19にスプラインまたはキーを介して取付けら
れ、更に、クラッチばね22がスリーブ19に挿入され、ば
ね22に近接して、加圧板23がスリーブ19にスプライン付
けされ、この加圧板23にほぼスパイラル形状のカム23a
が取付けられている。なお、23bはストッパである。

また、カム23aのプロフィルに接触してカム23aを移動
させる固定子24が設けられている。

また、回転軸16の右側にピニオン25が固定されてお
り、このピニオン25に噛み合うラック26が、本体1aの前
壁から内側に抜き差し自在な手差し釦27の長手方向の長
孔27aに摺動自在に取付けられている。

そして、回転軸16の右端にフラッグ28が取付けられ、
このフラッグ28は手差し釦27を押し込んだときにフォト
センサ29を切り、手差し給紙モードが検知されるように
なっている。なお、30は手差し釦27の戻しばねである。

また、排紙ローラ10aの軸に取付けられたギヤ31がア
イドラ32を介して、ギヤ18に噛み合わされている。

なお、ガイド板12は軸12aで回動自在に本体1aに取付
けられ、このガイド板12の端部に軸11aによりガイド板1
1が取付けられており、11bはガイド板11の先端に対する
ストッパである。

また、軸33aにより手差し給紙用のセンサレバー33が
支持されている。なお、ばね33bはセンサレバー33の先
端を上方に付勢している。

次に、本発明に係る変位手段15の作用を説明する。

操作者が手差し釦27を押し込むと、ラック26が押され
て、ギヤ25を介して回転軸16を回転させ、回転レバー17
を第４図の状態から第５図の状態に、即ち水平状態から
垂直状態にして、ガイド板11,12を第１図に示す状態か
ら第２図に示す状態、即ち、手差しシートＰをガイド板
12,11によりトレイ13から手差し給紙ローラ（排紙ロー
ラ）10a,10bのニップ部に向け円滑に案内する状態にな
る。

一方、この回転軸16の回転により、加圧板23、カム23
aとが一体になって、時計回り方向に回動されると、固
定子24によりカム23aを介して加圧板23がクラッチばね2
2を長さL₁からL₂に圧縮する。これにより、クラッチパ
ッド20が所定圧でクラッチギヤ18を押しつける。

この際の所定圧とは、クラッチギヤ18の回転力で第４
図の状態に戻す力であり、本実施例では、クラッチパッ
ド20の径16mmに対して190g程度の加圧力に設定してい
る。これは半クラッチの状態であるため、手差し給紙の
ために、手差しローラ10aが時計回りに回転しても、ギ
ヤ18とクラッチパッド20は滑り、カム23a端のストッパ2
3bで止められ、回転レバー17を更に回そうとしても、ギ
ヤの歯が破損を起こすようなことはない。

ついで、手差しシートＰが給紙終了し、排紙ローラ10
aが反時計回り方向に回転すると、ギヤ31,32,18、パッ
ド20、クラッチ板21、スリーブ19を介して回転軸16が反
時計回り回動して、第１図及び第４図に示す水平状に、
回転レバー17が戻る。そして、カム23aが無加圧状態に
戻る。

かくして、ガイド板11,12が下がり、シートＰの排紙
が円滑に行なわれる。

同時に、フラッグ28も第４図に示したように元に戻る
ので、手差しモードは解除される。ラック26も元に戻
る。

また、印字中等に、手差し釦27が押し込まれ、クラッ
チギヤ18と、クラッチ板21とが接続状態になっても、ク
ラッチパッド20が滑るので、印字作業に支障をきたすこ
ともない。

また、ガイド板11,12が２枚に分割され、手差し給紙
ローラ対10a,10bに近いガイド板12がこのローラ対10a,1
0bのニップ部にほぼ水平に向いてセットされるので、手
差し給紙されたシートＰの先端部はガイド板11によりニ
ップ部から離れる方向に滑り落ちることがなく、円滑に
手差し給紙ができる。

なお、本実施例においてはガイド板11がほぼ水平にな
るように設定したが、ニップ部に向って下り板の斜面に
なるように設定して、更に手差しシートの給紙性を向上
するようにしてもよい。

また、本実施例は印字方式の記録装置を例示したが、
これに限るものではない。

以上説明したように、本発明の実施例によれば、排紙
トレイ13を手差し給紙トレイと兼用し、排紙ローラ対10
a,10bを手差し給紙ローラ対と兼用するための排紙トレ
イ13と排紙ローラ対10a,10bとの間のガイド板11,12を排
紙位置と手差し給紙位置との間を変位させる変位手段15
が手差し釦27の押し操作で回転レバー17を介してガイド
板11,12を手差し給紙位置に持ち上げ、排紙ローラ10aの
回転により伝達手段を介してガイド板11,12を自動的に
排紙位置に戻すようになっているので、誤って手差し釦
を押しても、排紙モードのときには、自動的にガイド板
11,12が排紙位置に戻るため、円滑・確実に作動をさせ
る記録装置を提供することができる。

また、伝達手段は手差し釦27の押し操作で半接合状態
となり、排紙ローラ10aの回転により断となることによ
っては、装置の各部材に無理な力が掛ることを防止でき
る。

また、ガイド板11,12を２枚以上設けることによって
は、手差し給紙時にガイド板11,12が手差し給紙ローラ
対10a,10bのニップ部に向かせることができ、排紙積載
量を減らすことなく、円滑な手差し給紙ができる。

以上、述べたように、ガイド板11,12を操作するの
に、従来例のような電磁クラッチや、プランジャ及び制
御回路等が省略できてコストを低減できる。

（ト）発明の効果上述発明の特徴によれば、構成が複雑化されず、か
つ、切り替えが確実になされるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明を実施したインクジェット方式記録装置
の排紙状態を示す縦断側面図、第２図はその手差し給紙
の状態を示す縦断側面図、第３図はその変位手段の縦断
正面図、第４図はその排紙状態を示す斜視図、第５図は
その手差し給紙状態を示す斜視図、第６図は従来のプラ
ンジャによりガイド板を移動する手差し用記録装置の縦
断側面図、第７図は電磁クラッチによりガイド板を移動
する手差し用記録装置の縦断側面図、第８図は従来のカ
セット給紙及び手差し給紙用で１枚のガイド板を有する
記録装置の縦断側面図、第９図は第８図の説明用縦断側
面図である。１……記録装置、８……搬送ローラ、９……記録部（印
字部）、10a,10b……搬送回転体（排紙ローラ、手差し
給紙ローラ）、11,12……ガイド手段（ガイド板）、13
……排紙トレイ、15……変位手段、16,17……持上げ手
段（回転軸、回転レバー）、18,19,20,21,22……伝達手
段（ギヤ、スリーブ、クラッチパッド、クラッチ板、ク
ラッチばね）、27……手差し釦、Ｐ……シート。

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】記録部と、シートを該記録部に搬送し、逆
に排出する正逆転可能な搬送回転体と、シートを該搬送
回転体に導く給紙位置と該給紙位置から退避する退避位
置との間を移動可能なガイド手段と、を備えた記録装置
において、手動操作により上昇して前記ガイド手段を前記給紙位置
に持ち上げる持上げ手段を有する変位手段と、前記搬送回転体の搬送方向回転時には該搬送回転体の回
転には連動しないで前記持上げ手段に回転力を伝達せ
ず、前記搬送回転体の排出方向回転時には前記持上げ手
段に回転力を伝達して該持上げ手段を降下させて前記ガ
イド手段を前記退避位置に戻す伝達手段と、を備える、ことを特徴とする記録装置。
【請求項２】前記ガイド手段は２枚以上のガイド板で構
成されており、前記退避位置では２枚以上のガイド板が
ほぼ直線状になり、前記給紙位置では、少なくとも前記
搬送回転体に隣接するガイド板が前記搬送回転体のニッ
プ部に向けてほぼ平らに位置する、ことを特徴とする請求項１記載の記録装置。