JP2683052B2 - 画像形成方法及び画像形成装置 - Google Patents

画像形成方法及び画像形成装置

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JP2683052B2 JP63216907A JP21690788A JP2683052B2 JP 2683052 B2 JP2683052 B2 JP 2683052B2 JP 63216907 A JP63216907 A JP 63216907A JP 21690788 A JP21690788 A JP 21690788A JP 2683052 B2 JP2683052 B2 JP 2683052B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 本発明は、電子写真法、静電印刷法及び静電記録法な
どにおいて形成される静電荷潜像を磁性トナーを用いて
現像する行程を有する画像形成方法及びそのための画像
形成装置に関する。
〔背景技術〕
従来一成分磁性トナーを使用する現像方法としては、
米国特許第3,909,258号明細書に開示されている導電性
磁性トナーによる現像方法が知られており、又広く用い
られている。
しかし、かかる現像方法においては、トナーは本質的
に導電性であることが必要であり、導電性トナーは潜像
保持体上のトナー像を最終画像支持部材(例えば普通紙
等)に電界を利用して転写することが(その原因は充分
に解明されていないのであるが)困難であった。
本出願人は、先に従来の一成分磁性トナーによる現像
方法の、かかる問題点を解消する新規な現像方法を提案
した(例えば特開昭55−18656号公報及び特開昭55−186
59号公報)。これは内部に磁石を有する円筒状のトナー
担持体上に絶縁性磁性トナーを均一に塗布し、これを潜
像保持体に接触させることなく対向せしめ、現像するも
のである。トナー担持体上にトナー層を形成する方法と
しては、トナー容器出口に塗布用のブレードを用いる方
法があり、例えば第1図に示すものは、トナー担持体2
に内装された固定磁石4の1つの磁極N1に対向する位置
に、磁性体より成るブレード1aを設け、該磁極と磁性体
ブレード間の磁力線に沿ってトナーを穂立させ、これを
ブレード先端のエツジ部で切ることにより磁力の作用を
利用して、トナー層の厚みを規制するものである(例え
ば特開昭54−43037号公報参照)。
これを現像時に、トナー担持体と潜像保持体の基盤導
体との間に低周波交番電圧を印加し、トナーをトナー担
持体と潜像保持体の間で往復運動させることにより地カ
ブリのないかつ階調性の再現にすぐれ、画像端部の細り
のない良好な現像を行うことができる。この現像方法で
はトナーは絶縁体であるため静電気的転写が容易であ
る。
第1図において、7はトナー10を収容した現像器、9
は電子写真に於ける感光ドラム、静電記録に於ける絶縁
性ドラム等の潜像保持体(以下感光体或いは感光ドラム
という)である。
かかる現像方法において、課題:磁性トナーをトナ
ー担持体上に均一にトナーコートさせる事、課題:磁
性トナー中の成分によるトナー担持体表面への汚染を防
止または、低減させる事、が極めて重要である。しかし
ながら、課題と課題は相対立する関係にあり、両者
を両立して解決することは困難である。
すなわち、課題において、磁性トナーをトナー担持
体上に均一にトナーコートさせる方法として、本出願人
は、実用上長期にわたり、均一なトナーコート層を、ト
ナー担持体上に安定して形成し得る現像装置を提案した
(特開昭57−66455号公報)。これは第1図中、トナー
担持体として、該表面を不定形粒子によるサンドブラス
ト処理により、特定の凹凸状態の凹凸粗面となしたもの
を用いることにより、そのトナー担持体表面に一様均一
なムラのない、長期に渡って常に、良好なトナーコート
状態を維持する事が出来る優れた現像装置である。その
目的とする表面は、例えば第2図の走査型電子顕微鏡に
よる2000倍の写真に見られる様にステンレス製円筒状ト
ナー担持体の表面が全域にわたって、微細な無数の切り
込み或いは突起がランダムな方向に構成されている態様
のものである。
しかしながら、かかる特定の表面状態を有するトナー
担持体を用いる現像装置では、適用する磁性トナーによ
っては、トナーまたはトナー中の成分が、該表面に付着
しやすく、そのため、いわゆるトナー担持体表面への汚
染が起こり、その結果、初期画像の濃度低下、更に耐久
によってその汚染が進行した場合、トナー担持体の回転
周期で、画像白ヌケが発生しやすい傾向がある。これ
は、トナー中の成分が、トナー担持体表面の凸部の斜面
及び凹部に付着する為、磁性トナー粒子の帯電不良が生
じ、トナー層の電荷量が低下によって生ずるものであ
る。トナー中の成分により、トナー担持体表面が汚染さ
れた状態を、第3図の走査型電子顕微鏡による2000倍の
写真で示す。
一般に、磁性トナー中の成分は、結着樹脂、磁性体、
荷電制御剤、離型剤等の材料から成る。トナー担持体表
面への汚染を防止する様に、材料の設計がなされるが、
そのため、極めて材料の選択が制約されるのが現状であ
る。
課題において、磁性トナー担持体への汚染を防止あ
るいは、低減させる方法として、課題の逆の傾向とし
て容易に推察出来るが、事実としても、トナー担持体の
表面をより平滑にする方法が良いのが明らかであった。
しかし、かかる方法では、磁性トナーの体積平均粒径が
12μm以上であるとトナーコートは不均一になり易く顕
画像にムラを生じ良好な画像は望めない場合も、実験上
見出された。このトナーコートムラを生ずる現像を、現
像装置の空回転によって詳しく観察すると次のことが知
見された。
空回転初期において、原因としては不明であるが、ト
ナー担持体表面が平滑であると、トナーコート層が過剰
に厚くなり、徐々にブレード1aでトナー厚を規制すると
き、ブレード1aの感光体9側(第4図のA部)にトナー
がはみ出し、第4図に拡大断面図として示すように、A
部にトナー溜り10aを生ずる。そしてそのトナー溜りが
ある限界量に達すると、スリーブ2の搬送力に打ち負け
スリーブ上へと転移し、3aのような塗布ムラを生ずる。
一様にコーテイングされたトナー層3に3aのようなトナ
ー塊があるとこれが画像上にムラとなって現われる。そ
のムラは濃度の濃いムラ、ムラ状のカブリ等である。ト
ナー塗布ムラ3aの形状は矩形の斑点模様・波形の斑点模
様・波形模様等があることが判った。
以上の様に、従来の現像方法では、課題と課題の
両者を同時に解決する事が極めて困難であった。
〔発明の目的〕
本発明の目的は、上述のごとき現像方法において、現
像剤をトナー担持体上に均一にトナーコートさせること
及び磁性トナー及び/または磁性トナー中の成分による
トナー担持体表面への汚染を防止または低減させること
を、長期にわたり同時に解決した画像形成方法及び画像
形成装置を提供するものである。
更に本発明の目的は、画像濃度が高く、細線再現性、
階調性に優れ、カブリがなく鮮明な高画質の画像が長期
にわたって得られる画像形成方法及び画像形成装置を提
供するものである。
〔発明の概要〕
すなわち、本発明は、静電荷像を保持する静電像保持
体と、現像剤を表面に担持する現像剤担持体とを現像部
において一定の間隙を設けて配置し、現像剤を現像剤担
持体上に前記間隙よりも薄い厚さに規制して現像部に搬
送し、現像部において現像剤に交番電界をかけながら現
像する画像形成方法において、該現像剤担持が定形粒子
によるブラスト処理によって、複数の球状痕跡窪みによ
る凹凸を形成した表面を有し、該現像剤は、磁性トナー
及び帯電緩和剤微粉末を有し、該磁性トナーは、5μm
以下の粒径の磁性トナー粒子を12〜60個数%含有し、8
〜12.7μmの粒径の磁性トナー粒子を1〜33個数%含有
し、16μm以上の粒径の磁性トナー粒子の含有量が2.0
体積%以下であり、該磁性トナーの体積平均粒径が4〜
11μmであり、該帯電緩和微粉末は、鉄粉との摩擦帯電
特性が50μc/以下であり、個数平均粒径が0.5μm以下
である炭素同素体または金属酸化物であることを特徴と
する画像形成方法に関する。
さらに、本発明は、静電荷像を保持する静電像保持体
と、現像剤を表面に担持する現像剤担持体とを現像部に
おいて一定の間隙を設けて配置し、現像剤を現像剤担持
体上に前記間隙よりも薄い厚さに規制して現像部に搬送
し、現像部において現像剤を交番電界をかけながら該静
電荷像を現像する画像形成装置において、該現像剤担持
体が定形粒子によるブラスト処理によって、複数の球状
痕跡窪みによる凹凸を形成した表面を有し、該現像剤
は、磁性トナー及び帯電緩和剤微粉末を含有し、該磁性
トナーは、5μm以下の粒径の磁性トナー粒子を12〜60
個数%含有し、8〜12.7μmの粒径の磁性トナー粒子を
1〜33個数%含有し、16μm以上の粒径の磁性トナー粒
子の含有量が2.0体積%以下であり、該磁性トナーの体
積平均粒径が4〜11μmであり、該帯電緩和剤微粉末
は、鉄粉との摩擦帯電特性が50μc/g以下であり、個数
平均粒径が0.5μm以下である炭素同素体または金属酸
化物であることを特徴とする画像形成装置に関する。
斯かる構成によれば、トナー担持体においては、その
表面が複数の球状痕跡窪みによる特定の凹凸を形成して
いる為に、該表面にトナー成分が付着しにくくなり、長
期にわたって汚染の防止または低減することができ、ま
た、磁性トナーをトナー担持体に均一にトナーコートさ
せる性能としては、不定形粒子によるサンドブラスト処
理による微細な無数の切り込みあるいは突起がランダム
な方向にある凹凸表面を有するトナー担持体と比較する
と特定環境下で若干劣るが、全くの平滑な表面を有する
トナー担持体と比較すれば遥かに優れる。
一方、磁性トナーにおいては、体積平均粒径が4〜11
μmであり、特定の粒度分布を有するために、本発明中
のトナー担持体を用いても、トナーコート層が過剰に厚
くなる事が防止され、従ってトナーコートムラが発生せ
ず長期にわたって、均一にトナーコートさせることがで
きる。
その結果、画像濃度が高く、細線再現性、階調性に優
れ、カブリがなく鮮明で高画質な画像が長期にわたって
得ることができる。
以下本発明について具体的に説明する。また、トナー
担持体を以下スリーブと称する。
本発明中のスリーブは、複数の球状痕跡窪みによる凹
凸を形成した表面を有するが、その表面状態を得る方法
としては、定形粒子によるブラスト処理方法が使用出来
る。定形粒子としては、例えば、特定の粒径を有するス
テンレス、アルミニウム、鋼鉄、ニツケル、真鍮等の金
属からなる各種鋼体球またはセラミツク、プラスチツ
ク、グラスビーズ等の各種剛体球を使用することができ
る。特定の粒径を有する定形粒子を用いて、スリーブ表
面のブラスト処理することにより、ほぼ同一の直径Rの
複数の球状痕跡窪みを形成することができる。
本発明において、スリーブ表面の複数の球状痕跡窪み
に対応する球状粒子の直径Rは20〜250μmが好まし
く、直径Rが20μm未満であると、磁性トナー中の成分
による、汚染を増す為好ましくなく、逆に直径Rが250
μmを越えると、スリーブ上のトナーコートが均一性が
低下し好ましくない。従って、スリーブ表面のブラスト
処理時に使用する定形粒子も、直径が20〜250μmのも
のが良い。また、本発明において、スリーブ表面の凹凸
ピッチP及び表面粗さdは、スリーブの表面を微小表面
粗さ計(発売元、テイラーホプソン社、小坂研究所等)
を使用して測定し、表面粗さdは、JIS10点平均あらさ
(RZ)「JIS B 0601」によるものである。
即ち第5図に示すように、断面曲線から基準長さlだ
け抜き取った部分の平均線に平行な直線で高い方から3
番目の山頂を通るものと、深い方から3番目の谷底を通
るものの、2直線の間隔をマイクロメータ(μm)で表
わしたもので、基準長さl=0.25mmとする。又ピツチP
は凸部が両側の凹部に対して0.1μ以上の高さのもの
を、一つの山として数え基準長さ0.25mmの中にある山の
数により、下記のように求めたものである。
〔250(μ)〕/〔250(μ)に含まれる山の数(μ)〕 本発明において、スリーブ表面の凹凸のピツチPは、
2〜100μが好ましく、Pが2μ未満であると、磁性ト
ナー中の成分によるスリーブ汚染が増す為好ましくな
く、逆にPが100μを越える場合であると、スリーブ上
のトナーコートの均一性が低下し好ましくない。またス
リーブ表面の凹凸の表面粗さdは0.1〜5μmが好まし
く、dが5μmを越える場合は、スリーブと潜像保持体
との間に交番電圧を印加してスリーブ側から潜像面へ磁
性トナーを飛翔させて現像を行う方式にあっては、凹凸
部分に電界が集中して画像に乱れを生じる傾向となるの
で、好ましくなく、逆にdが0.1μ未満であると、スリ
ーブ上のトナーコートの均一性が低下して好ましくな
い。
本発明に用いるスリーブとして、ステンレス製スリー
ブ表面を定形粒子として80%以上の直径が53〜62μmの
ガラスビーズで、ブラスト処理したものの表面を走査型
電子顕微鏡による1000倍の写真を第6図に示す。
本発明に係る磁性トナーにおいては、体積平均粒径が
4〜11μmであることが一つの特徴である。前述した様
に、本発明に係るスリーブ(以下、本スリーブ2−1と
称す)は、複数の球状痕跡窪みによる特定の凹凸の表面
を有しているが、磁性トナーをスリーブ上に均一にコー
トさせる性能としては、不定形粒子によるサンドブラス
ト処理による凹凸表面を有するスリーブ(以下、比較ス
リーブ2−2と称す)と比較すれば、特定環境下で若干
劣る実験結果が得られた。それは、体積平均粒径が12μ
m以上の磁性トナーを温度15℃以下,湿度10%以下の特
定の環境下で、本スリーブ2−1と比較スリーブ2−2
を各々有する現像装置に適用して空回転を行うと、スリ
ーブ上の単位面積当りのトナー層の重量M/Sが、本スリ
ーブ2−1では1.6〜2.3mg/cm2で、比較スリーブ2−2
では0.6〜1.5mg/cm2であり、スリーブ2−1の方がトナ
ーコートが厚く、更に空回転を長時間続けると、スリー
ブ2−1では、第4図に示す様な、トナーコートムラが
発生する場合がある事が確認された。
ところが、本発明者らの検討によれば、理由は必ずし
も明確ではないが、体積平均粒径が4〜11μmである磁
性トナーを用いて、同様の実験を行ったところ、本スリ
ーブ2−1の場合でもスリーブ上のM/Sが0.7〜1.5mg/cm
2で、トナーコート厚が低く押えられることが判明し、
その結果更に、空回転を長時間続けたが、スリーブコー
トムラが発生せず、トナーコート厚の低減が長期にわた
るトナーコートの均一化に極めて効果のある事実を知見
した。
本発明において、磁性トナーの体積平均粒径は4〜11
μmが好ましいが、さらに好ましくは6〜10μmが良
い。体積平均粒径4μm未満ではグラフイツク画像など
の画像面積比率の高い用途等では、転写紙上のトナーの
のり量が少なく、画像濃度が低いという問題が生じやす
く、体積平均粒径11μmを越える場合は上述の如くスリ
ーブコートの均一化の効果が減少する。
本発明において担持体上の単位面積当りのトナー層の
電荷量及びトナー層の重量はいわゆる吸引式フアラデー
ケージ法を使用して求めた。この吸引式フアラデーケー
ジ法は、その外筒をトナー担持体に押しつけて担持体上
の一定面積上のすべてのトナーを吸引し、内筒のフイル
ターに採集してフイルターの重量増加分よりトナー担持
体上の単位面積当りのトナー層の重量を計算することが
できる。それと同時に外部から静電的にシールドされた
内筒に蓄積された電荷量を測定することによってトナー
担持体上の単位面積当りの電荷量を求めることができる
方法である。
本発明に係る磁性トナーにおいては、5μm以下の粒
径の磁性トナー粒子が12〜60個数%であることが一つの
特徴である。
本発明者らの検討によれば、5μm以下の磁性トナー
粒子が画出し耐久中のスリーブ上の磁性トナーの体積平
均粒径を安定化する必須の成分であることが判明した。
例えば、0.5μm〜30μmにわたる粒度分布を有する
磁性トナーを用いて、感光体上の表面電位を変化し、多
数のトナー粒子が現像され易い大きな現像電位コントラ
ストから、ホーフトーンへ、さらに、ごくわずかのトナ
ー粒子しか現像されない小さな現像電位コントラストま
で、感光体上の表面電位を変化させた潜像を現像し、感
光体上の現像されたトナー粒子を集め、トナー粒度分布
を測定したところ、8μm以下の磁性トナー粒子が多
く、特に5μm以下の磁性トナー粒子が多いことが判明
した。すなわち、画出し耐久を行うと現像にもっとも適
した5μm以下の粒径の磁性トナー粒子が多う消費され
る為に、この量が少ないと、スリーブ上の体積平均粒径
が次第に巨大化する為に、スリーブ上M/Sが増大し、ス
リーブコートの均一化を困難にする傾向が生ずる。従っ
て5μm以下の粒径の磁性トナー粒子は、全粒子数の12
〜60個数%であることが良く、12個数%未満であると効
果がなく、また、60個数%越える場合であると、磁性ト
ナー粒子相互の凝集状態が生じやすく、本来の粒径以上
のトナー塊となるため、荒れた画質となり、解像性を低
下させ、または潜像のエツジ部と内部との濃度差が大き
くなり、中ぬけ気味の画像となりやすい。
また、本発明の磁性トナーにおいては、8〜12.7μm
の範囲の粒子が1〜33個数%であることが一つの特徴で
ある。これは、5μm以下の粒径の磁性トナー粒子の現
像性と関係があり、5μm以下の粒径の磁性トナー粒子
は、潜像を厳密に覆い、忠実に再現する能力を有する
が、潜像自身において、その周囲のエツジ部の電界強度
が中央部よりも高く、そのため、潜像内部がエツジ部よ
り、トナー粒子ののりがうすくなり、画像濃度が薄く見
えることがある。特に、5μm以下の磁性トナー粒子
は、その傾向が強い。
しかしながら、本発明者らは、8〜12.7μmの範囲の
トナー粒子を1個数%〜33個数%含有させることによっ
て、この問題を解決し、さらに鮮明にできることを知見
した。すなわち、8〜12.7μmの粒径の範囲のトナー粒
子が5μm以下の粒径の磁性トナー粒子に対して、適度
にコントロールされた帯電量をもつためと考えられる
が、潜像のエツジ部より電界強度の小さい内側に供給さ
れて、エツジ部に対する内側のトナー粒子ののりの少な
さを補って、均一なる現像画像が形成され、その結果、
高い濃度で解像性及び階調性の優れたシヤープな画像が
提供されるものである。
従って、8〜12.7μmの範囲の粒子が1〜33個数%で
あることが良く、33個数%より多いと、画質が悪化する
と共に、必要以上の現像、すなわち、トナーののりすぎ
が起こり、トナー消費量の増大をまねく。一方、1個数
%未満であると、高画像濃度が得られにくくなる。さら
に、5μm以下の粒径の粒子について、その個数%
(N)と体積%(V)との間に、 N/V=−0.04N+k (但し、4.5≦k≦6.5;12≦N≦60) なる関係を本発明の磁性トナーが満足していることが好
ましい。
本発明者らは、5μm以下の粒度分布の状態を検討す
る中で、上記式で示すような最も目的を達成するに適し
た微粉の存在状態があることを知見した。すなわち、あ
るNの値に対して、N/Vが大きいということは、5μm
以下の粒子まで広く含んでいることを示しており、N/V
が小さいということは、5μm付近の粒子の存在率が高
く、それ以下の粒径の粒子が少ないことを示していると
解され、N/Vの値が2.1〜6.02の範囲内にあり、且つNが
12〜60の範囲にあり、且つ上記関係式をさらに満足する
場合には、画出し耐久中のスリーブ上の磁性トナーの体
積平均粒径をさらに安定化することができる。
また、16μm以上の粒径の磁性トナー粒子について
は、2.0体積%以下にし、できるだけ少ないことが好ま
しい。
本発明中の磁性トナーは16μm以上の粒径の磁性トナ
ー粒子が2.0体積%以下であることが好ましい。16μm
以上の粒径の磁性トナー粒子は5μm以下の粒径の磁性
トナー粒子とは逆に、画出し耐久を行っても相対的に消
費されにくく、2.0体積%より多いと、スリーブ上の体
積平均粒径が次第に巨大化する為に、スリーブ上M/Sが
増大し好ましくない。
トナーの粒度分布は種々の方法によって測定できる
が、本発明においてはコールターカウンターを用いて行
った。
すなわち、測定装置としてはコールターカウンターTA
−II型(コールター社製)を用い、個数分布、体積分布
を出力するインターフエイス(日科機製)及びCX−1パ
ーソナルコンピユータ(キヤノン製)を接続し、電解液
は1級塩化ナトリウムを用いて1%NaCl水溶液を調製す
る。測定法としては前記電界水溶液100〜150ml中に分散
剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスル
ホン酸塩を0.1〜5ml加え、さらに測定試料を2〜20mg加
える。試料を懸濁した電解液は超音波分散器で約1〜3
分間分散処理を行い、前記コールターカウンターTA−II
型により、アパーチヤーとして100μアパチヤーを用い
て、個数を基準として2〜40μの粒子の粒度分布を測定
して、それから本発明に係るところの値を求めた。
本発明者らは、上述のごとく、磁性トナーを特定の粒
度分布とすることによって、高画質かつ高濃度をある程
度可能とした。
しかしながら、複写機の高速化が求められと、さらに
本発明の課題は厳しいものとなる。すなわち、複写スピ
ードが増すと、複写機の定着器、感光体ドラムなど、従
来より高速で回転することとなり、それに追随して、現
像に供するためのトナーを担持する現像スリーブも従来
よりはるかに高速で回転することとなる。トナー粒子と
スリーブ表面との接触機会は増加し、帯電量が大とな
り、次第に過剰気味となりやすい。特に、低温条件下で
は、さらに帯電量は増大し、カブリの増加、ガサツキ、
飛び散り、画像濃度の低下を引き起こすことがある。ま
た、このような高速かつ低湿条件のような厳しい条件下
にあっては、トナーコートがうすく、均一であって、ス
リーブコートむらに対して有利である本発明のごとき小
径磁性トナーを用い、かつ本発明のごとく、トナーコー
ト厚を抑え、均一に安定化する特定の複数の球状痕跡窪
による凹凸を形成した表面を有する現像スリーブを用い
ても、かかる厳しい条件下では、スリーブコートむらを
発生してしまうことがある。
本発明の現像剤は上記知見に基づくもので前述した粒
度分布、材料構成を有する磁性トナーに鉄粉との摩擦帯
電特性が50μc/g(絶対値)以下で、個数平均粒径0.5μ
m以下である様な帯電緩和剤微粉末あるいはこれらの混
合物を磁性トナー粒子に配合(内添)、または磁性トナ
ー粒子と混合(外添)して用いることを特徴とするもの
である。
本発明に用いられる帯電緩和剤微粉末の含有量は、内
添の場合、結着樹脂100重量部に対し0.1〜50重量部、好
ましくは0.2〜30重量部、外添の場合には、磁性トナー1
00重量部に対し0.01〜10重量部、好ましくは0.02〜5重
量部である。
上記帯電緩和剤として具体的には以下に示すような物
質が挙げられる。カーボンブラツク、グラフアイト、等
の主に炭素原子からなる炭素同素体、酸化マグネシウ
ム、アルミナ、酸化チタン、酸化鉄、酸化ニツケル、酸
化クロム、酸化銅、酸化亜鉛、酸化すず、酸化セリウ
ム、酸化コバルト、酸化ジルコニウムなどのような主に
金属原子(一種あるいは数種)と酸素原子から成る金属
酸化物が挙げられる。これらの物質は帯電しにくいかあ
るいは空気中の水分を界し、電荷の放出を起こし易いも
のと考えられる。実際、これらの物質の鉄粉に対する帯
電量は50μc/g(絶対値)以下であり、好ましくは20μc
/g(絶対値)以下である。
これらの物質の微粉末を過度な量、磁性トナーに含有
することにより過度な摩擦帯電を抑制し、また、過剰に
帯電した電荷を放出させることができる。
つまり、これらの微粉末は、磁性トナーの摩擦帯電量
を適度な大きさに下げる帯電緩和剤として働くものと考
えられる。
一方、本発明の磁性トナーは、粒径が小さくなってお
り、帯電量が大きくなり易く、平均粒径が小さくなるほ
ど増大し、帯電コントロールがより困難となる。
これらの磁性トナーが帯電過剰となると、ガサつき、
飛び散り、濃度低下など画像欠陥を生じる。
また、磁性トナー中の粒径の小さい粒子が帯電過剰と
なり、スリーブとの鏡映力が強くなり、スリーブ表面に
付着し、現像剤の摩擦帯電を妨害し、帯電不良の粒子を
発生させ、カブリの増加や画像濃度低下を生じ、さらに
はスリーブコートむらを生じることもある。
従って、本発明の現像剤は、粒径が小さくなる程効果
は著しい。
また、本発明の磁性トナーは5μm以下の粒子が多
く、これら粒子の過剰帯電を防止し、磁性トナーの帯電
量をコントロールする為に本発明の現像剤は好ましいも
のである。
帯電緩和剤微粉末を本発明の現像剤に含有させる方法
として内添する方法と外添する方法があるが、外添する
方法の方が、磁性トナー表面に多く存在するので少量の
添加量で大きな効果が期待できる。またごく少量で効果
を発揮する場合或いは磁性トナー表面から離脱しやすい
場合には、現像剤中に良好に分散させる他添加量を多く
できるあるいは磁性トナー表面に固着させる内添による
方法も有効である。また、本発明の現像剤中の微粉末が
磁性をもつものの場合、磁性トナーに求められる所望の
磁気特性の範囲内にあれば内添による方法が利用でき
る。しかし、磁性トナーの磁気特性に大きく影響する場
合には、外添により添加量を少なくし、目的を達成する
ことができる。
摩擦帯電特性が絶対値で50μc/gを越える場合は帯電
の緩和が十分でなくなる場合もあり、磁性トナーの帯電
極性と逆極性の時には、かぶりが増加したり、濃度低下
するなどの現像性に悪影響を与える場合がある。
個数平均粒径が0.5μmを超える場合には、現像剤中
への分散性が不良となり、粒子間にバラツキができ、現
像性に悪影響を与え、かぶりが増えるなど良好な画像を
与えることができなくなることがあり、本発明の磁性ト
ナーの平均粒径が小さなる程、効果は大きくなる。
所定の含有量より多くなる場合には、高湿下等で帯電
量の低下量が大きくなり、画像濃度薄等の画像欠陥を生
じる。一方所定の含有量より小さくなる場合には帯電の
緩和効果をうまく発揮することができず、帯電過剰とな
り易く、濃度低下やスリーブコートむらを生じる事もあ
る。
ここで本発明における現像剤および帯電緩和剤微粉末
の電荷量の測定法を図面を用いて詳述する。
第5図は電荷量を測定する装置の説明図である。先
ず、底に400メツシユのスクリーン33のある金属製の測
定容器32に電荷量を測定しようとするサンプルと鉄粉キ
ヤリヤー(200〜300メツシユ)の現像剤では重量比10:9
0、帯電緩和剤微粉末では重量比2:98の混合物約1gを入
れ金属製のフタ34をする。このときの測定容器32全体の
重量を秤りW1(g)とする。次に、吸引機31(測定容器
32と接する部分は少なくとも絶縁体)において、吸引口
37から吸引し風量調節弁36を調整して真空計35の圧力を
250mmH2Oとする。この状態で充分吸引を行いサンプルを
吸引除去する。このときの電位計39の電位をV(ボル
ト)とする。ここで38はコンデンサーであり容量をC
(μF)とする。また、吸引後の測定容器全体の重量を
秤りW2(g)とする。このサンブルの電荷量(μc/g)
は下式の如く計算される。
但し、測定条件は23℃,60%RHとする。
また、測定に用いるキヤリヤー(鉄粉)は200〜300メ
ツシユのものであるが、誤差をなくすためにキヤリヤー
は上記吸引装置で充分吸引し400メツシユのスクリーン
を通過するものは除去してからサンプルと混合する。
本発明において、細線再現性は次に示すような方法に
よって測定を行った。すなわち、正確に幅100μmとし
た細線のオリジナル原稿を、適正なる複写条件でコピー
した画像を測定用サンプルとし、測定装置として、ルー
ゼツクス450粒子アナライザーを用いて、拡大したモニ
ター画像から、インジケーターによって線幅の測定を行
う。このとき、線幅の測定位置はトナーの細線画像の幅
方向に凹凸があるため、凹凸の平均的線幅をもって測定
点とする。これより、細線再現性の値(%)は、下記式
によって算出する。
本発明において、解像力の測定は次の方法によって行
った。すなわち、線幅および間隔の等しい5本の細線よ
りなるパターンで、1mmの間に2.8,3.2,3.6,4.0,4.5,5.
0,5.6,6.3,7.1又は8.0本あるように描かれているオリジ
ナル画像をつくる。この10種類の線画像を有するオリジ
ナル原稿を適正なる複写条件でコピーした画像を、拡大
鏡にて観察し、細線間が明確に分離している画像の本数
(本/mm)をもって解像力の値とする。
この数字が大きいほど、解像力が高いことを示す。
本発明の磁性トナーに使用される結着樹脂としては、
オイル塗布する装置を有する加熱加圧ローラ定着装置を
使用する場合には、下記トナー用結着樹脂の使用が可能
である。
例えば、ポリスチレン、ポリ−p−クロルスチレン、
ポリビニルトルエンなどのスチレンおよびその置換体の
単重合体;スチレン−p−クロルスチレン共重合体、ス
チレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナ
フタリン共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重
合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、スチ
レン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレ
ン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチ
ルエーテル共重合体、スチレン−ビニルエチルエーテル
共重合体、スチレン−ビニルエチルケトン共重合体、ス
チレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共
重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合
体などのスチレン系共重合体;ポリ塩化ビニル、フエノ
ール樹脂、天然変性フエノール樹脂、天然樹脂変性マレ
イン酸樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリ酢酸
ビニール、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウ
レタン、ポリアミド樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、
キシレン樹脂、ポリビニルブチラール、テルペン樹脂、
クマロンインデン樹脂、石油系樹脂などが使用できる。
オイルを殆ど塗布しない加熱加圧ローラ定着方式にお
いては、トナー像支持体部材上のトナー像の一部がロー
ラに転移するいわゆるオフセツト現像、およびトナー像
支持部材に対するトナーの密着性が重要な問題である。
より少ない熱エネルギーで定着するトナーは、通常保存
中もしくは現像器中でブロツキングもしくはケーキング
し易い性質があるので、同時にこれらの問題も考慮しな
ければならない。これらの現像にはトナー中の結着樹脂
の物性が最も大きく関与しているが、本発明者らの研究
によれば、トナー中の磁性体の含有量を減らすと、定着
時にトナー像支持部材に対するトナーの密着性は良くな
るが、オフセツトが起こり易くなり、またブロツキング
もしくはケーキングも生じ易くなる。それゆえ、本発明
においてオイルを殆ど塗布しない加熱加圧ローラ定着方
式を用いる時には、結着樹脂の選択がより重要である。
好ましい結着物質としては、架橋されたスチレン系共重
合体もしくは架橋されたポリエステルがある。
スチレン系共重合体のスチレンモノマーに対するコモ
ノマーとしては、例えば、アクリル酸、アクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸
ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸−2−エチ
ルヘキシル、アクリル酸フエニル、メタクリル酸、メタ
クリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブ
チル、メタクリル酸オクチル、アクリロニトリル、メタ
クリニトリル、アクリルアミドなどのような二重結合を
有するモノカルボン酸もしくはその置換体;例えば、マ
レイン酸、マレイン酸ブチル、マレイン酸メチル、マレ
イン酸ジメチルなどのような二重結合を有するジカルボ
ン酸およびその置換体;例えば塩化ビニル、酢酸ビニ
ル、安息香酸ビニルなどのようなビニルエステル類;例
えばエチレン、プロピレン、ブチレンなどのようなエチ
レン系オレフイン類;例えばビニルメチルケトン、ビニ
ルヘキシルケトンなどのようなビニルケトン類;例えば
ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニル
イソブチルエーテルなどのようなビニルエーテル類;等
のビニル単量体が単独もしくは2つ以上用いられる。
ここで架橋剤としては主として2個以上の重合可能な
二重結合を有する化合物が用いられ、例えば、ジビニル
ベンゼン、ジビニルナフタレンなどのような芳香族ジビ
ニル化合物;例えばエチレングリコールジアクリレー
ト、エチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブタ
ンジオールジメタクリレートなどのような二重結合を2
個有するカルボン酸エステル;ジビニルアニリン、ジビ
ニルエーテル、ジビニルスルフイド、ジビニルスルホン
などのジビニル化合物;および3個以上のビニル基を有
する化合物;が単独もしくは混合物として用いられる。
また、加圧定着方式を用いる場合には、圧力定着トナ
ー用結着樹脂の使用が可能であり、例えばポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリメチレン、ポリウレタンエラ
ストマー、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、スチ
レン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重
合体、線状飽和ポリエステル、パラフインなどがある。
また、本発明中の磁性トナーには荷電制御剤をトナー
粒子に配合(内添)、またはトナー粒子と混合(外添)
して用いることが好ましい。荷電制御剤によって、現像
システムに応じた最適の荷電量コントロールが可能とな
り、特に本発明では粒度分布と荷電とのバランスをさら
に安定したものとすることが可能である。正荷電制御剤
としては、ニグロシンおよび脂肪酸金属等による変成
物;トリブチルベンジルアンモニウム−1−ヒドロキシ
−4−ナフトスルフオン酸塩、テトラブチルアンモニウ
ムテトラフルオロボレートなどの四級アンモニウム塩;
ジブチルスズオキサイド、ジオクチルスズオキサイド、
ジシクロヘキシルスズオキサイドなどのジオルガノスズ
オキサイド;ジブチルスズボレート、ジオクチルスズボ
レート、ジシクロヘキシルスズボレートなどのジオルガ
ノスズボレートを単独であるいは2種類以上組合せて用
いることができる。これらの中でも、ニグロシン系、四
級アンモニウム塩の如き荷電制御剤が特に好ましく用い
られる。
また、一般式 〔式中、R1はHまたはCH3を示し、R2およびR3は置換ま
たは未置換のアルキル基(好ましくは、C1〜C4)を示
す。〕 で表わされるモノマーの単重合体;または前述したよう
なスチレン、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステ
ルなどの重合性モノマーとの共重合体を正荷電性制御剤
として用いることができ、この場合これらの荷電制御剤
は、結着樹脂(の全部または一部)としての作用をも有
する。
本発明に用いることのできる負荷電性制御剤として
は、例えば有機金属錯体、キレート化合物が有効で、そ
の例としてはアルミニウムアセチルアセトナート、鉄
(II)アセチルアセトナート、3,5−ジターシヤリーブ
チルサリチル酸クロム等があり、特にアセチルアセトン
金属錯体、サリチル酸系金属錯体または塩が好ましく、
特にサリチル酸系金属錯体またはサリチル酸系金属塩が
好ましい。
上述した荷電制御剤(結着樹脂としての作用を有しな
いもの)は、微粒子状として用いることが好ましい。こ
の場合、この荷電制御剤の個数平均粒径は、具体的に
は、4μm以下(更には3μm以下)が好ましい。
トナーに内添する際、このような荷電制御剤は、結着
樹脂100重量部に対して0.1〜20重量部(更には0.2〜10
重量部)用いることが好ましい。
本発明に係る磁性トナーは、必要に応じて種々の添加
剤を内添あるいは外添混合してもよい。着色剤としては
従来より知られている染料、顔料が作用可能であり、通
常、結着樹脂100重量部に対して0.5〜20重量部使用して
も良い。他の添加剤としては、例えばステアリン酸亜鉛
の如き滑剤;炭化ケイ素の如き研磨剤がある。
また、熱ロール定着時の離型性を良くする目的で低分
子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、マイクロ
クリスタリンワツクス、カルナバワツクス、サゾールワ
ツクス、パラフインワツクス等のワツクス状物質を結着
樹脂を基準にして0.5〜5wt%程度磁性トナーに加えるこ
とも本発明の好ましい形態の1つである。
さらに本発明に係る磁性トナーは、着色剤の役割を兼
ねても良いが、磁性材料を含有している。本発明の磁性
トナー中に含まれる磁性材料としては、マグネタイト,
γ−酸化鉄,フエライト,鉄過剰型フエライト等の酸化
鉄;鉄,コバルト,ニツケルのような金属或はこれらの
金属とアルミニウム,コバルト,銅,鉛,マズネシウ
ム,スズ,亜鉛,アンチモン,ベリリウム,ビスマス,
マドミウム,カルシウム,マンガン,セレン,チタン,
タングステン,バナジウムのような金属との合金および
その混合物等が挙げられる。
これらの強磁性体は平均粒径が0.1〜1μm、好まし
くは0.1〜0.5μmのものが望ましく、磁性トナー中に含
有させる量としては樹脂成分100重量部に対し60〜200重
量部、好ましくは樹脂成分100重量部に対し60〜150重量
部、さらに好ましくは樹脂成分100重量部に対し65〜110
重量部である。
本発明に係る静電荷像現像用磁性トナーを作製するに
は磁性粉及びビニル系、非ビニル系の熱可塑性樹脂、必
要に応じて着色剤としての顔料又は染料、荷電制御剤、
その他の添加剤等をボールミルの如き混合機により充分
混合してから加熱ロール、ニーダー、エクストルーダー
の如き熱混練機を用いて熔融、捏和及び練肉して樹脂類
を互いに相溶せしめた中に顔料又は染料を分散又は溶解
せしめ、冷却固化後粉末及び厳密な分級をおこなって本
発明に係るところの磁性トナーを得ることが出来る。
また、本発明に係る磁性トナーにはシリカ微粉末を内
添あるいは外添混合しても良いが、外添混合することが
より好ましい。本発明の特徴とするような粒度分布を有
する磁性トナーでは、比表面積が従来のトナーより大き
くなる。摩擦帯電のために磁性トナー粒子と、内部に磁
界発生手段を有した円筒状の導電性スリーブ表面と接触
せしめた場合、従来の磁性トナーよりトナー粒子表面と
スリーブとの接触回数は増大し、トナー粒子の摩耗が発
生しやすくなる。本発明に係る磁性トナーと、シリカ微
粉末を組み合せるとトナー粒子とスリーブ表面の間にシ
リカ微粉末が介在することで摩耗は著しく軽減される。
これによって、磁性トナーの長寿命化がはかれると共
に、安定した帯電性も維持することができ、長期の使用
にもより優れた磁性トナーを有する現像剤とすることが
可能である。
シリカ微粉体としては、乾式法および湿式法で製造し
たシリカ微粉体をいずれも使用できるが、耐フイルミン
グ性、耐久性の点からは乾式法によるシリカ微粉体を用
いることが好ましい。
一方、本発明に用いられるシリカ微粉体を湿式法で製
造する方法は、従来公知である種々の方法を適用でき
る。
ここでいうシリカ微粉体には、無水二酸化ケイ素(シ
リカ)、その他、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸ナトリウ
ム、ケイ酸カリウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸亜鉛
などのケイ酸塩をいずれも適用できる。
上記シリカ微粉体のうちで、BET法で測定した窒素吸
着による比表面積が30m2/g以上(特に50〜400m2/g)の
範囲内のものが良好な結果を与える。磁性トナー100重
量部に対してシリカ微粉体0.01〜8重量部、好ましくは
0.1〜5重量部使用するのが良い。
また、本発明に係る磁性トナーを正荷電性磁性トナー
として用いる場合には、トナーの摩耗防止のために添加
する。リカ微粉体としても、負荷電性であるよりは、正
荷電性シリカ微粉体を用いた方が帯電安定性を損うこと
なく、好ましい。
正帯電性シリカ微粉体を得る方法としては、上述した
未処理のシリカ微粉体を、側鎖に窒素原子を少なくとも
1つ以上有するオルガノ基を有するシリコンオイルで処
理する方法、あるいは窒素含有のシランカツプリング剤
で処理する方法、またはこの両者で処理する方法があ
る。
尚、本発明において正電荷性シリカとは、ブローオフ
法で測定した時に、鉄粉キヤリアーに対しプラスのトリ
ボ電荷を有するものをいう。
シリカ微粉体の処理に用いる、側鎖に窒素原子を有す
るシリコンオイルとしては、少なくとも下記式で表わさ
れる部分構造を具備するシリコンオイルが使用できる。
(式中、R1は水素、アルキル基、アリール基またはアル
コキシ基を示し、R2はアルキレン基またはフエニレン基
を示し、R3およびR4は水素、アルキル基、またはアリー
ル基を示し、R5は含窒素複素環基を示す)尚、上記アル
キル基、アリール基、アルキレン基、フエニレン基は窒
素原子を有するオルガノ基を有していても良いし、また
帯電性を損ねない範囲で、ハロゲン等の置換基を有して
いても良い。
また、本発明で用いる含窒素シランカツプリング剤
は、一般に下記式で示される構造を有する。
Rm−Si−Yn (Rは、アルコキシ基またはハロゲンを示し、Yはアミ
ノ基または窒素原子を少なくとも1つ以上有するオルガ
ノ基を示し、mおよびnは1〜3の整数であってm+n
=4である。) 窒素原子を少なくとも1つ以上有するオルガノ基とし
ては、有機基を置換基として有するアミノ基または含窒
素複素環基または含窒素複素環基を有する基が例示され
る。含窒素複素環基としては、不飽和複素環基または飽
和複素環基があり、それぞれ公知のものが適用可能であ
る。不飽和複素環基としては、例えば下記のものが例示
される。
飽和複素環基としては、例えば下記のものが例示され
る。
本発明に使用される複素環基としては、安定性を考慮
すると五員環または六員環のものが良い。
そのような処理剤の例としてはアミノプロピルトリメ
トキシシラン、アミノプロピルトリエトキシシラン、ジ
メチルアミノプロピルトリメトキシシラン、ジエチルア
ミノプロピルトリメトキシシラン、ジプロピルアミノプ
ロピルトリメトキシシラン、ジブチルアミノプロピルト
リメトキシシラン、モノブチルアミノプロピルトリメト
キシシラン、ジオクチルアミノプロピルトリメトキシシ
ラン、ジブチルアミノプロピルジメトキシシラン、ジブ
チルアミノプロピルモノメトキシシラン、ジメチルアミ
ノフエニルトリエトキシシラン、トリメトキシシリル−
γ−プロピルフエニルアミン、トリメトキシシリル−γ
−プロピルベンジルアミン等があり、さらに含窒素複素
環としては前述の構造のものが使用でき、そのような化
合物の例としては、トリメトキシシリル−γ−プロピル
ピペリジン、トリメトキシシリル−γ−プロピルモルホ
リン、トリメトキシシリル−γ−プロピルイミダゾール
等がある。
これらの処理された正電荷性シリカ微粉体の適用量
は、正電荷性磁性トナー100重量部に対して、0.01〜8
重量部のときに効果を発揮し、特に好ましくは0.1〜5
重量部添加した時に優れた安定性を有する正の帯電性を
示す。添加形態については好ましい態様を述べれば、正
荷電性磁性トナー100重量部に対して、0.1〜3重量部の
処理されたシリカ微粉体がトナー粒子表面に付着してい
る状態にあるのが良い。なお、前述した未処理のシリカ
微粉体も、これと同様の適用量で用いることができる。
また、本発明に用いられるシリカ微粉体は、必要に応
じてシランカツプリング剤、疎水化の目的で有機ケイ素
化合物などの処理されていても良く、シリカ微粉体と反
応あるいは物理吸着する上記処理剤で処理される。その
ような処理剤としては、例えばヘキサメチルジシラザ
ン、トリメチルシラン、トリメチルクロルシラン、トリ
メチルエトキシシラン、ジメチルジクロルシラン、メチ
ルトリクロルシラン、アリルジメチルクロルシラン、ア
リルフエニルジクロルシラン、ベンジルジメチルクロル
シラン、ブロムメチルジメチルクロルシラン、α−クロ
ルエチルトリクロルシラン、β−クロルエチルトリクロ
ルシラン、クロルメチルジメチルクロルシラン、トリオ
ルガノシリルメチルカプタン、トリメチルシリルメルカ
プタン、トリオルガノシリルアクリレート、ビニルジメ
チルアセトキシシラン、ジメチルエトキシシラン、ジメ
チルジメトキシシラン、ジフエニルジエトキシシラン、
ヘキサメチルジシロキサン、1,3−ジビニルテトラメチ
ルジシロキサン、1,3−ジフエニルテトラメチルジシロ
キサン、および1分子当り2から12個のシロキサン単位
を有し、末端に位置する単位にそれぞれ1個宛のSiに結
合した水酸基を含有するジメチルポリシロキサン等があ
る。これら1種あるいは2種以上の混合物で用いられ
る。
また、本発明に係る磁性トナーにおいて、フツ素含有
重合体の微粉末を内添あるいは外添混合してもよい。フ
ツ素含有重合体微粉末としては、例えば、ポリテトラフ
ルオロエチレン、ポリビニリデンフルオライド等および
テトラフルオロエチレン−ビニリデンフルオライド共重
合体の微粉末等があるが、特に、ポリビニリデンフルオ
ライド微粉末が流動性および研磨性の点で好ましい。ト
ナーに対する添加量は0.01〜2.0wt%、特に0.02〜1.0wt
%が好ましい。
特に、シリカ微粉末と上記微粉末と組み合わせ外添混
合した磁性トナーにおいては、理由は明確ではないが、
トナーに付着したシリカの存在状態を安定化せしめ、例
えば、付着したシリカがトナーから遊離して、トナー摩
耗やスリーブ汚損への効果が減少するようなことがなく
なり、かつ、帯電安定性をさらに増大することが可能で
ある。
本発明の現像剤は、従来公知の手段で電子写真、静電
記録及び静電印刷等における静電荷像を顕像化する為の
一成分現像用には全て使用可能なものである。
また、本発明の現像剤は、円筒スリーブの如きトナー
担持体から感光体の如き潜像担持体へトナーを飛翔させ
ながら潜像を現像する画像形成方法に適用するのが好ま
しい。すなわち、現像剤は主にスリーブ表面との接触に
よってトリボ電荷が付与され、スリーブ表面上に薄層状
に塗布される。現像剤の薄層の層厚は現像領域における
感光体とスリーブとの間隙よりも薄く形成される。感光
体上の潜像の現像に際しては、感光体とスリーブとの間
に交互電界を印加しながらトリボ電荷を有する現像剤を
スリーブから感光体へ飛翔させるのが良い。
交互電界としては、パルス電界、交流バイアスまたは
交流と直流バイアスが相乗ものが例示される。
以下本発明を実施例により具体的に説明するが、これ
は、本発明をなんら限定するものではない。尚、以下の
配合における部数はすべて重量部である。
実施例1 添付図面の第1図に示す現像装置を参照にして、本発
明の現像条件および装置条件を説明する。
内部に固定磁石4を有する円筒状のステンレススリー
ブ(SUS 304)の表面に、定形粒子として80%以上の直
径が53〜62μmのガラスビーズを用い、吹きつけノズル
径7φ,距離100mm,エアー圧4Kg/cm2,2分間の条件で、
ブラスト処理を行い、複数の球状痕跡窪みの直径Rが53
〜62μmである凹凸を形成させた。このスリーブ表面の
凹凸のピツチPは33μであり、表面粗さdは2.0μであ
った。一成分現像剤10は、矢印の方向に390mm/秒の周速
で回転するステンレス製円筒スリーブ7表面上に磁性ブ
レード1aを介して薄層に塗布され、スリーブ2とブレー
ド1aの間隙は約250μmに設定した。スリーブ2は磁界
発生手段として固定磁石4を有し、負荷電性潜像を有す
る有機光導電性層を具備するOPC感光ドラム9と近接す
る現像領域におけるスリーブ表面近傍では磁界950ガウ
スを固定磁石は形成していた。260mm/秒の周速で矢印の
方向に回転するOPC感光ドラム9とスリーブ2の最近接
距離は約300μmに設定した。尚、OPC感光ドラム9とス
リーブ2との間で、交流バイアスと直流バイアスを相乗
した2000Hz/1350Vppのバイアスを印加した。
一方、磁性トナーとしては、下記のものを使用した。
上記材料をブレンダーでよく混合した後、150℃に設
定した2軸混練押出機にて混練した。得られた混練物を
冷却し、カツターミルにて粗粉砕した後、ジエツト気流
を用いた微粉砕機を用いて微粉砕し、得られた微粉砕粉
を固定壁型風力分級機で分級して分級粉を生成した。さ
らに、得られた分級粉をコアンダ効果を利用した多分割
分級装置(日鉄鉱業社製エルボジエツト分級機)で超微
粉及び粗粉を同時に厳密に分級除去して体積平均粒径8.
20μmの黒色微粉体(磁性トナー)を得た。
得られた正帯電性の黒色微粉体である磁性トナーを前
述の如く100μのアパチヤーを具備するコールターカウ
ンタTA II型を用いて測定したデータを下記第1表に示
す。
得られた黒色微粉体の磁性トナー100重量部に乾式酸
化アルミニウム/酸化チタニウム混合微粉末(重量比4:
96,個数平均粒径0.08μm,帯電量+4.1μc/g)0.5重量部
をターボミルミキサーにて強混合して、強く付着させ、
次に、正荷電性疎水性シリカ(BET比表面積200m2/g)0.
5重量部を加え、ヘンシエルミキサーで混合した磁性ト
ナーをトナーAとした。このトナーAの粒度分布は、第
2表に示すとおりであった。
前述したスリーブ設置した高速電子写真複写機にトナ
ーAを投入し画出し試験を実施した。画出し試験を特
に、ブロツチムラなどの発生しやすい低温低湿条件下
(15℃,10%)で5,000回連続して行った結果を第3表に
示す。第3表から明らかなように、初期において、スリ
ーブ上の単位面積当りのトナー層の重量M/Sが、1.0mg/c
m2で適度の値を示すとともに、5000枚の耐久後に於いて
もM/S=1.0mg/cm2と安定しており、スリーブ上のトナー
コートも極めて均一であった。また5,000枚耐久後のス
リーブ表面をエアー清掃後走査型電子顕微鏡により観察
したが、表面の凹凸にトナーの成分は付着しておらず、
スリーブ汚染が実質的に全く起こっていなかった。その
ため、初期画像及び5,000枚耐久画像とも、画像濃度Dma
xが高く、カブリがなく、鮮明で、高画質なものであっ
た。
実施例2 上記材料を用いて、実施例1と同様にして、体積平均
粒径4.5μmの黒色微粉体をえた。
黒色微粉体の磁性トナー100重量部に疎水性乾式シリ
カ0.5重量部を加え、ヘンシエルミキサーで混合して一
成分磁性現像剤とした。
実施例1と同じ現像装置を用い、15℃,10%の厳しい
低湿条件下で実施例1と同様に評価を行った。第3表に
明らかなように、初期画像及び5,000枚耐久後画像と
も、画像濃度が高く、カブリがなく、鮮明で、高画質な
ものが得られ、スリーブ汚染も、スリーブのトナーコー
トムラも認められなかった。
また、スリーブ上の単位面積当りのトナー層の重量
も、初期、耐久後共に1.1mg/cm2,1.2mg/cm2と均一かつ
安定していた。また、このときのスリーブ上のトナーの
帯電量Q/Sは8.0μc/gと適切であった。
実施例3 実施例2で用いた原材料でカーボンブラツクを除く他
は、実施例2と同じ材料構成と製造方法で体積平均粒径
10.3μmの磁性トナーを得た。粒度分布を第1表に示
す。鉄粉キヤリアとの摩擦帯電量は、+14μc/gであっ
た。得られた磁性トナー100重量部に以下の材料をヘン
シエルミキサーで混合して一成分現像剤とした。
この現像剤の諸特性は、第2表に示すとおりであっ
た。この現像剤を実施例1と同様の5,000枚の複写テス
トを行った結果を第3表に示す。
第3表から明らかなように、優れた画像が得られた。
実施例4 上記材料を用いて、実施例1と同様にして体積平均粒
径9.2μmの磁性トナーをえた。
この磁性トナー100重量部に乾式酸化チタン微粉末
(個数平均粒径0.02μm,帯電量−2.8μc/g)0.8重量部
を加え、ヘンシエルミキサーで混合して負帯電性の一成
分磁性現像剤を調製した。正荷電性の静電荷像を形成す
るアモルフアスシリコン感光ドラムを具備する高速複写
機(A4サイズ70枚/分)に、実施例1と同様のブラスト
処理をした現像スリーブ具備する現像機(スリーブ周速
410mm/秒)を設置して、上記一成分磁性現像剤を適用し
て、実施例1と同様に評価をした。第3表に結果を示す
ように、鮮明で、安定した高画質な画像をえることがで
き、ムラの発生もなかった。
比較例1 実施例1の装置を用いて、実施例1の黒色微粉体の磁
性トナー100重量部に疎水性シリカ(BET200m2/g)0.5重
量部をヘンシエルミキサーで混合して得た一成分現像剤
を実施例1と同様にして評価を行った。
15℃,10%の低温低湿条件で、耐久が進むにつれて画
像濃度は1.42から5,000枚で1.28と低下し、ガサツキ、
とびちりによる画質劣化が見られた。また、斑点状のス
リーブ・ムラが徐々に増していった。このとき、スリー
ブ上のトナー帯電量Q/Sは初期は13nc/cm2で、ブロツク
発生時には17〜19nc/cm2と高かった。
比較例2 実施例1において、スリーブ表面を定型粒子によるブ
ラスト処理をせずに、研摩剤として、酸化セリウムの微
粉末を用いてスリーブ表面を摺擦し、平滑な鏡面状態に
仕上げた。このスリーブをスリーブBとし、実施例1で
使用したスリーブAの代わりに、スリーブBを用いる以
外は実施例1と同様にして高速機、低温低湿条件にて評
価を行った。
初期画像は高濃度で、カブリのない鮮明な画像が得ら
れたが、スリーブ上のM/Sが2.3mg/cm2と大きく、5,000
枚の画出し後は、スリーブ両端からスリーブトナーコー
トムラが発生しており、得られた画像は両端部の画像が
欠損し、ムラ状のカブリが見られた。またスリーブ上の
M/Sは、トナーコートムラ部も含む値の為3.8mg/cm2と高
かった。
比較例3 実施例1で使用したガラスビーズの代わりに、不定形
粒子である#300のカーボランダムを用いた以外は実施
例1と同様にして、スリーブの表面処理を行い、スリー
ブCを得た。実施例1で使用したスリーブAの代わりに
スリーブCを用いる以外は、実施例1と同様な評価を行
った。
初期画像は、高濃度でカブリのない鮮明な画像が得ら
れたが、5000枚の画出し後の画像では画像濃度0.42と顕
著な画像濃度の低下が認められた。また、耐久後のスリ
ーブをエアー清掃して、走査型電子顕微鏡で観察したと
ころスリーブ表面には多量のトナー成分の付着物が見ら
れ、スリーブが汚染していることが判明した。
比較例4 上記材料を用いて、実施例1と同様にして、体積平均
粒径12.5μmの磁性トナーをえた。粒度分布を第2表に
示す。この磁性トナー100重量部に疎水性シリカ0.5重量
部を加え、ヘンシエルミキサーで混合して現像剤とし
た。
実施例1と同様の現像装置を用いて、実施例1と同様
に評価を行った。画出し開始直後から、スリーブ上には
トナーコートムラが発生し、数10枚で全面ムラが画像に
あらわれた。スリーブ上の帯電量Q/Sは21nc/cm2と非常
に高かった。
【図面の簡単な説明】
第1図は、磁性ブレードを使用した現像装置の断面図を
示し、第2図は、不定形粒子によるサンドブラスト処理
したスリーブの金属組織の表面の走査型電子顕微鏡写真
を示し、第3図は、不定形粒子によるサンドブラスト処
理したスリーブが、現像中に磁性トナー成分によって汚
染されたスリーブの金属組織の表面の走査型電子顕微鏡
写真を示し、第4図は、トナーコートムラを生ずる原因
説明図を示し、第5図は、表面粗さとピツチの定義説明
図を示し、第6図は、本発明に係る定形粒子によるブラ
スト処理したスリーブの金属組織の表面の走査型電子顕
微鏡写真を示す。第7図は、微粉末の摩擦帯電量を測定
する装置の概略的説明図を示す。 1a……磁性ブレード 2……スリーブ 3……塗布磁性トナー 4……固定磁石ローラ 7……現像容器 9……感光ドラム 10……磁性トナー 11……交番電圧電源 32……測定容器 33……スクリーン(400メツシユ) 37……吸引口 39……電位計
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03G 9/08 374 (72)発明者 吉田 聡 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−35763(JP,A) 特開 昭63−314571(JP,A) 特開 昭62−279352(JP,A) 特開 昭62−286070(JP,A)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】静電荷像を保持する静電像保持体と、現像
    剤を表面に担持する現像剤担持体とを現像部において一
    定の間隙を設けて配置し、現像剤を現像剤担持体上に前
    記間隙よりも薄い厚さに規制して現像部に搬送し、現像
    部において現像剤に交番電界をかけながら現像する画像
    形成方法において、該現像剤担持体が定形粒子によるブ
    ラスト処理によって、複数の球状痕跡窪みによる凹凸を
    形成した表面を有し、該現像剤は、磁性トナー及び帯電
    緩和剤微粉末を有し、該磁性トナーは、5μm以下の粒
    径の磁性トナー粒子を12〜60個数%含有し、8〜12.7μ
    mの粒径の磁性トナー粒子を1〜33個数%含有し、16μ
    m以上の粒径の磁性トナー粒子の含有量が2.0体積%以
    下であり、該磁性トナーの体積平均粒径が4〜11μmで
    あり、該帯電緩和剤微粉末は、鉄粉との摩擦帯電特性が
    50μc/g以下であり、個数平均粒径が0.5μm以下である
    炭素同素体または金属酸化物であることを特徴とする画
    像形成方法。
  2. 【請求項2】現像剤担持体の表面状態は、球状痕跡窪み
    の直径Rが20〜250μmであり、凹凸のピッチPが2〜1
    00μmであり、表面粗さdが0.1〜5μmである条件を
    満足する特許請求の範囲第1項記載の画像形成方法。
  3. 【請求項3】静電荷像を保持する静電像保持体と、現像
    剤を表面に担持する現像剤担持体とを現像部において一
    定の間隙を設けて配置し、現像剤を現像剤担持体上に前
    記間隙よりも薄い厚さに規制して現像部に搬送し、現像
    部において現像剤を交番電界をかけながら該静電荷像を
    現像する画像形成装置において、該現像剤担持体が定形
    粒子によるブラスト処理によって、複数の球状痕跡窪み
    による凹凸を形成した表面を有し、該現像剤は、磁性ト
    ナー及び帯電緩和剤微粉末を含有し、該磁性トナーは、
    5μm以下の粒径の磁性トナー粒子を12〜60個数%含有
    し、8〜12.7μmの粒径の磁性トナー粒子を1〜33個数
    %含有し、16μm以上の粒径の磁性トナー粒子の含有量
    が2.0体積%以下であり、該磁性トナーの体積平均粒径
    が4〜11μmであり、該帯電緩和剤微粉末は、鉄粉との
    摩擦帯電特性が50μc/g以下であり、個数平均粒径が0.5
    μm以下である炭素同素体または金属酸化物であること
    を特徴とする画像形成装置。
  4. 【請求項4】現像剤担持体の表面状態は、球状痕跡窪み
    の直径Rが20〜250μmであり、凹凸のピッチPが2〜1
    00μmであり、表面粗さdが0.1〜5μmである特許請
    求の範囲第3項記載の画像形成装置。
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