JP2749865B2 - 画像形成方法及び画像形成装置 - Google Patents

画像形成方法及び画像形成装置

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JP2749865B2 JP1106603A JP10660389A JP2749865B2 JP 2749865 B2 JP2749865 B2 JP 2749865B2 JP 1106603 A JP1106603 A JP 1106603A JP 10660389 A JP10660389 A JP 10660389A JP 2749865 B2 JP2749865 B2 JP 2749865B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 本発明は、電子写真法、静電印刷法及び静電記録法な
どにおいて形成される静電荷潜像を磁性トナーを用いて
現像する工程を有する画像形成方法及びそのための画像
形成装置に関し、特に電子写真画像形成方法において、
潜像画像が単位画素により表現され、単位画素がオン−
オフの2値もしくは有限の階調により表現されるデジタ
ル潜像を反転現像方式で顕像化するための画像形成方法
及び画像形成装置に関する。
〔背景技術〕
近年、電子写真複写機等画像形成装置が広く普及する
に従がい、その用途も多種多様に広がり、その画像品質
への要求も厳しくなってきている。一般の書類,書物の
如き画像の複写では、微細な文字に至るまで、つぶれた
り、とぎれたりすることなく、極めて微細且つ忠実に再
現することが求められている。特に、画像形成装置が有
する感光体上の潜像が100μm以下の線画像の場合に細
線再現性が一般に悪く、線画像の鮮明さがいまだ充分で
はない。また、最近、デジタルな画像信号を使用してい
る電子写真プリンターの如き画像形成装置では、潜像は
一定電位のドツトが集まって形成されており、ベタ部,
ハーフトーン部およびライト部はドツト密度をかえるこ
とによって表現されている。ところが、ドツトに忠実に
トナー粒子がのらず、ドツトからトナー粒子がはみ出し
た状態では、デジタル潜像の黒部と白部のドツト密度の
比に対応するトナー画像の階調性が得られないという問
題点がある。さらに、画質を向上させるために、ドツト
サイズを小さくして解像度を向上させる場合には、微小
なドツトから形成される潜像の再現性がさらに困難にな
り、解像度及び階調性の悪い、シヤープネスさに欠けた
画像となる傾向がある。
このような微小な潜像を忠実に再現するためには、粒
径の小さいトナーが必要であり、これまでにもいくつか
提案されている。
特開昭58-129437号公報では、平均粒径が6〜10μm
であり、最多粒子が5〜8μである非磁性トナーが提案
されているが、5μm以下の粒子が15個数%以下と少な
く、鮮鋭さの欠けた画像が形成される傾向がある。
本発明者らの検討によれば、5μm以下のトナー粒子
が、潜像の輪郭を明確に再現し、且つ潜像全体への緻密
なトナーののりの主要なる機能をもつことが知見され
た。特に、感光体上の静電荷潜像においては電気力線の
集中のため、輪郭たるエツジ部は内部より電界強度が高
く、この部分に集まるトナー粒子の質により、画質の鮮
鋭さが決まる。本発明者らの検討によれば5μm以下の
粒子の量が画質の鮮鋭さの問題点の解決に有効であるこ
とが判明した。
一方、一成分磁性トナーを用いた現像装置としては、
たとえば特開昭57-66455号公報等があるが、トナー担持
体として、該表面を不定形粒子によるサンドブラスト処
理により、特定の凹凸状態の凹凸粗面となしたものを用
いることにより、そのトナー担持体表面に一様均一なム
ラのない、長期に渡って常に、良好なトナーコート状態
を維持する事が出来る優れた現像装置である。その目的
とする表面は、全域にわたって、微細な無数の切り込み
或いは突起がランダムな方向に構成されている態様のも
のである。
しかしながら、かかる特定の表面状態を有するトナー
担持体を用いる現像装置では、前記のような粒径の小さ
いトナーを用いた際、トナーまたはトナー中の成分が、
該表面に付着しやすく、そのため、いわゆるトナー担持
体表面への汚染が起こり、その結果、初期画像の濃度低
下、更に耐久によってその汚染が進行した場合、トナー
担持体の回転周期で、画像白ヌケが発生しやすい傾向が
ある。これは、トナー中の成分が、トナー担持体表面の
凸部の斜面及び凹部に付着する為、磁性トナー粒子の帯
電不良が生じ、トナー層の電荷量が低下することによっ
て生ずるものである。
一般に、磁性トナー中の成分は、結着樹脂磁性体、荷
電制御剤、離型剤等の材料から成る。トナー担持体表面
への汚染を防止する様に、材料の設計がなされるが、そ
のため、極めて材料の選択が制約されるのが現状であ
る。
磁性トナー担持体への汚染を防止あるいは、低減させ
る方法として、トナー担持体の表面をより平滑にする方
法が良いのが明らかであった。しかし、原因としては不
明であるが、トナー担持体表面が平滑であると、トナー
コート層が過剰に厚くなり、均一なトナーコート層を形
成することは困難である。
以上の様に、微細な潜像を忠実に再現した画像を安定
に供給することはこれまで極めて困難であった。
〔発明の目的〕
本発明の目的は、上述のごとき現像方法において、磁
性トナーをトナー担持体上に均一にトナーコートさせる
こと及び磁性トナー及び/または磁性トナー中の成分に
よるトナー担持体表面への汚染を防止または低減させる
ことを、長期にわたり同時に解決した画像形成方法及び
画像形成装置を提供するものである。
更に本発明の目的は、画像濃度が高く、細線再現性に
優れ、カブリがなく鮮明な高画質の画像が長期にわたっ
て得られる画像形成方法及び画像形成装置を提供するも
のである。
更に本発明の目的は、環境変動に対して性能の変化の
ない画像形成方法及び画像形成装置を提供するものであ
る。
〔発明の概要〕
本発明の画像形成方法及び画像形成装置は、上述の目
的の達成のために発明されたものであり、静電荷像を保
持する静電像保持体と、磁性トナーを表面に担持するト
ナー担持体とを現像部において一定の間隔を設けて配置
し、磁性トナーをトナー担持体上に前記間隙よりも薄い
厚さに規制して現像部に搬送し、現像部においてトナー
に交番電界をかけながら現像する画像形成方法において
該トナー担持体が定形粒子によるブラスト処理によって
複数の球状痕跡窪みによる凹凸を形成した表面を有し、
その表面状態は、球状痕跡窪みの直径Rが20〜250μm
であり凹凸のピツチPが2〜100μmであり、表面粗さ
dが0.1〜5μmである条件を満足し、トナー担持体上
のトナー層はトナー担持体面に弾性力で当接する弾性層
厚規制部材により薄層として整層化させ現像部へ搬送す
るものであり、該磁性トナーの帯電量は−10〜−20μc/
gを有し、体積平均径6〜8μmを有し、5μm以下の
粒径を有する磁性トナー粒子が17〜60個数%含有され、
6.35〜10.08μmの粒径を有する磁性トナー粒子が5〜5
0個数%含有され、12.7μm以上の粒径を有する磁性ト
ナー粒子が2.0体積%以下で含有され、5μm以下の磁
性トナー粒子群が下記式 〔式中、Nは5μm以下の粒径を有する磁性トナー粒子
の個数%を示し、Vは5μm以下の粒径を有する磁性ト
ナー粒子の体積%を示し、kは4.6乃至6.7の正数を示
す。〕 を満足することを特徴とする画像形成方法に関する。
さらに、本発明は静電荷像を保持する静電像保持体
と、磁性トナーを表面に担持するトナー担持体とを現像
部において一定の間隙を設けて配置し、磁性トナーをト
ナー担持体上に前記間隙よりも薄い厚さに規制して現像
部に搬送し、現像部においてトナーに交番電界をかけな
がら現像する画像形成装置において、該トナー担持体が
定形粒子によるブラスト処理によって、複数の球状痕跡
窪みによる凹凸を形成した表面を有し、その表面状態は
球状痕跡窪みの直径Rが20〜250μmであり凹凸のピツ
チPが2〜100μmであり、表面粗さdが0.1〜5μmで
ある条件を満足し、トナー担持体上のトナー層はトナー
担持体面に弾性力で当接する弾性層厚規制部材により薄
層として整層化させ現像部へ搬送し、該磁性トナーは少
なくとも、結着樹脂、磁性体を含有する絶縁性一成分磁
性トナーであり、該トナーの帯電量は−10〜−20μc/g
を有し、体積平均粒径6〜8μmを有し、5μm以下の
粒径を有する磁性トナー粒子が17〜60個数%含有され、
6.35〜10.08μmの粒径を有する磁性トナー粒子が5〜5
0個数%含有され、12.7μm以上の粒径を有する磁性ト
ナー粒子が2.0体積%以下で含有され、5μm以下の磁
性トナー粒子群が下記式 〔式中、Nは5μm以下の粒径を有する磁性トナー粒子
の個数%を示し、Vは5μm以下の粒径を有する磁性ト
ナー粒子の体積%を示し、kは4.6乃至6.7の正数を示
す。但し、Nは17乃至60の正数を示す。〕 を満足する粒度分布を有することを特徴とする画像形成
装置に関する。
〔発明の具体的説明〕
斯かる構成によれば、トナー担持体においては、その
表面が複数の球状痕跡窪みによる特定の凹凸を形成して
いる為に、該表面にトナー成分が付着しにくくなり、長
期にわたって汚染の防止または低減することができ、ま
た、磁性トナーをトナー担持体に均一にトナーコートさ
せる性能としては、不定形粒子によるサンドブラスト処
理による微細な無数の切り込みあるいは突起がランダム
な方向にある凹凸表面を有するトナー担持体と比較する
と特定環境下で若干劣るが、全くの平滑な表面を有する
トナー担持体と比較すれば遥かに優れ、さらに弾性層厚
規制部材を用いてトナーとトナー担持体表面上に押圧塗
布させると、塗布厚を薄く、しかもち密な表面状態で帯
電特性も高水準で且つ安定したトナー層が環境の変動に
対しても安定に得ることができる。
一方、磁性トナーにおいては、帯電量が−10〜−20μ
c/gの比較的低い帯電量を有し、体積平均粒径が6〜8
μmであり、特定の粒度分布を有するために、本発明中
のトナー担持体を用いても、トナーコート層が過剰に厚
くなる事が防止され、従ってトナーコートムラが発生せ
ず長期にわたって均一にトナーコートさせることができ
る。
その結果、画像濃度が高く、細線再現性、階調性に優
れ、カブリがなく鮮明で高画質な画像が長期にわたって
得ることができる。
以下本発明について具体的に説明する。また、トナー
担持体を以下スリーブ、層厚規制部材をブレードと称す
る。
本発明中のスリーブは、複数の球状痕跡窪みによる凹
凸を形成した表面を有するが、その表面状態を得る方法
としては、定形粒子によるブラスト処理方法が使用出来
る。定形粒子としては、例えば、特定の粒径を有するス
テレンス、アルミニウム、鋼鉄、ニツケル、真鍮等の金
属からなる各種剛体球またはセラミツク、プラスチツ
ク、グラスビーズ等の各種剛体球を使用することができ
る。特定の粒径を有する定形粒子を用いて、スリーブ表
面をブラスト処理することにより、ほぼ同一の直径Rの
複数の球状痕跡窪みを形成することができる。
本発明において、スリーブ表面の複数の球状痕跡窪み
の直径Rは20〜250μmが好ましく、直径Rが20μm未
満であると、磁性トナー中の成分による、汚染を増す為
好ましくなく、逆に直径Rが250μmを越える場合、ス
リーブ上のトナーコートの均一性が低下し好ましくな
い。従って、スリーブ表面のブラスト処理時に使用する
定形粒子も、直径が20〜250μmのものが良い。また、
本発明において、スリーブ表面の凹凸のピツチP及び表
面粗さdは、スリーブの表面を微小表面粗さ計(発売
元、テイラーホプソン社、小坂研究所等)を使用して測
定し、表面粗さdは、JIS10点平均あらさ(RZ)「JIS B
0601」によるものである。
即ち第1図に示すように、断面曲線から基準長さlだ
け抜き取った部分の平均線に平行な直線で高い方から3
番目の山頂を通るものと、深い方から3番目の谷底を通
るものの、2直線の間隔をマイクロメータ(μm)で表
わしたもので、基準長さl=0.25mmとする。又ピツチP
は凸部が両側の凹部に対して0.1μ以上の高さのもの
を、一つの山として数え基準長さ0.25mmの中にある山の
数により、下記のように求めたものである。
〔250(μ)〕/〔250(μ)に含まれる山の数(μ)〕 本発明において、スリーブ表面の凹凸のピツチPは、
2〜100μが好ましく、Pが2μ未満であると、磁性ト
ナー中の成分によるスリーブ汚染が増す為好ましくな
く、逆にPが100μを越える場合であると、スリーブ上
のトナーコートの均一性が低下し好ましくない。またス
リーブ表面の凹凸の表面粗さdは0.1〜5μmが好まし
く、dが5μmを越える場合は、スリーブと潜像保持体
との間に交番電圧を印加してスリーブ側から潜像面へ磁
性トナーを飛翔させて現像を行う方式にあっては、凹凸
部分に電界が集中して画像に乱れを生じる傾向となるの
で、好ましくなく、逆にdが0.1μ未満であると、スリ
ーブ上のトナーコートの均一性が低下して好ましくな
い。
本発明中の弾性ブレードとしてはシリコンゴムNBR等
のゴム弾性体、ポリエチレンテレフタレート等の合成樹
脂弾性体、ステレンス鋼等の金属弾性体が使用できその
上辺部側である基部は現像剤容器側に固定保持させ、下
辺部側をブレードの弾性に抗して現像スリーブの順方向
あるいは逆方向にたわめ状態にしてブレード内面側(逆
方向の場合には外面側)をスリーブ表面に適度の弾性押
圧をもって当接させる。画像形成装置の例を第2図,第
3図の略図に示す。この様な装置によると、環境の変化
に対しても安定に薄く、ち密なトナー層が得られる。そ
の理由は必ずしも明確ではないが通常用いられる金属製
のブレードをスリーブからある間隙を隔ててとり付けた
装置と比較して、トナー粒子が弾性ブレードによってス
リーブ表面と強制的に摩擦されるため、トナーの環境変
化による挙動の変化に関係なく常に同じ状態で帯電がお
こなわれるためと推測される。
第2図,第3図を参照しながら、本発明の画像形成方
法及び画像形成装置を説明する。一次帯電器2が感光体
表面15を負極性に帯電し、レーザー光5による露光によ
りイメージスキヤニングしてデジタル潜像を形成し、弾
性ブレード11及び磁石14を内包している表面に複数の球
状痕跡窪みによる凹凸を形成した現像スリーブ4を具備
する現像器の一成分磁性トナー10で該潜像を現像する。
現像部において、感光ドラム1の導電性基体16、現像ス
リーブ4との間でバイアス印加手段12により交番電界及
び/又は直流バイアスが印加されている。転写紙Pが搬
送されて転写部にくると、転写帯電器3により転写紙の
背面(感光ドラム側と反対面)から正極性の帯電をする
ことにより感光ドラム表面上の負荷電性トナー像が転写
紙上へ静電転写される。感光ドラム1から分離された転
写紙は加熱加圧ローラ定着器7により転写紙P上のトナ
ー画像は、定着される。
転写工程後の感光ドラムに残留する一成分系現像剤
は、クリーニングブレードを有するクリーニング器8で
除去される。クリーニング後の感光ドラム1は、イレー
ス露光6により除電され、再度、一次帯電器2による帯
電工程から始まる工程が繰り返される。
静電像保持体(感光ドラム)は感光層15及び導電性基
体16を有し、矢印方向に動く。現像剤担持体である非磁
性円筒の現像スリーブ4は、現像部において静電像保持
体表面と同方向に進むように回転する。非磁性円筒4の
内部には、磁界発生手段である多極永久磁石(マグネツ
トロール)14が回転しないように配されている。現像器
9内の一成分系絶縁性現像剤は弾性ブレードによって現
像スリーブ表面上に薄く塗布され、その摩擦によりトナ
ー粒子は電荷を与えられる。
現像部において現像剤担持体4と静電像保持面との間
で交番電界をかける。この交流バイアスはfが200〜4,0
00Hz、Vppが500〜3,000Vであれば良い。
現像部分におけるトナー粒子の転移に際し、静電像保
持面の静電的力及び交流バイアスの作用によってトナー
粒子は静電像側に転移する。トナー容器内には、トナー
容器内攪拌手段13を備えていることが好ましく、トナー
容器9のトナー10を積極的に現像スリーブ近傍へ送るこ
とで、トナー切れ寸前まで均一なトナー層を形成させる
のに有効である。
本発明に係る磁性トナーにおいては、帯電量が−10〜
−20μc/gを有し、窒素ガス吸着法によるBET比表面積1.
8〜3.5m2/gを有し、ゆるみ見掛け密度0.4〜0.52g/cm3
有し、真比重1.45〜1.8g/cm3を有する。
本発明の画像形成装置はトナーへの摩擦帯電付与能力
が非常に高いため、本発明に係る磁性トナーの帯電量は
低くする必要があり、−10〜−20μc/gの範囲が特に好
ましい。トナーの帯電量を前記の範囲に制御することに
より、比較的チヤージがあがりやすい5μm以下の粒径
を有するトナー粒子の必要以上のチヤージアツプを抑制
でき、スリーブ上のトナー層は常に安定した均一な層が
得られる。摩擦帯電量が−10μc/g未満であると現像剤
担持体上で現像に十分な帯電量を得られず、初期から画
像濃度が低く、また、スリーブ上のトナーがスリーブの
回転により飛散する現象が生じる。
一方、−20μc/gより大きいと画出しをくり返すこと
でスリーブ上でのスリーブ近傍の現像剤の帯電量が大き
くなって、スリーブ上のトナーの適正な帯電を阻害す
る、いわゆるチヤージアツプ現象が生じ、徐々に画像濃
度の低下を生ずる。この現象はドツト潜像の現像である
デジタル潜像を現像する際に生じやすく、さらにOPC感
光体を用いた低電位コントラストの反転現像方式におい
て顕著である。
トナーの帯電量は、トナーの内添処方及び外添処方に
より決まるが、本発明に係るトナーの帯電量を前記の範
囲に制御する方法は、前記範囲よりも高い帯電量を有す
る磁性トナー粒子を用い、外添剤によりトナー全体の帯
電量を下げて前記範囲に合わせる方法、あるいはその逆
の方法、あるいは外添剤混合前後とも前記範囲にあるも
のを用いる方法のいずれの方法であっても良いが、外添
剤添加前後のトナーの帯電量の差はあまり大きくない方
が好ましい。
また、本発明の現像剤の窒素ガス吸着法によるBET比
表面積が1.8m2/g未満であると、現像剤担持体上で現像
に十分な帯電量を得るのに時間がかかり、初期濃度が薄
くカブリの多い画像となる。また3.5m2/gより大きいと
スリーブとの鏡映力が大きくなり、現像率の低下が生じ
結果として画像濃度の低下を生じる。
また、本発明の現像剤の真比重は1.45〜1.8g/cm3であ
り、1.45未満では磁界中で交流バイアスをかけて現像す
る方式において、カブリを生じやすくまた、ライン幅が
太くなり解像力が悪化する。1.8より大きいとラインか
すれが生じやすく画像濃度も低下する。
また、本発明の現像剤のゆるみ見掛け密度は0.4〜0.5
2であり、(好ましくは0.45〜0.5)真比重の大きさに比
し、ゆるみ見掛密度が小さいことが特徴的である。真比
重とゆるみ見掛密度から計算される空隙率は62〜75%で
あることが好ましい。
空隙率(εa)は下記式で計算される。
また、固め見掛密度は0.8〜1.0の範囲が好ましく、この
際の空隙率(εp)は40〜50%が好ましい。
εaが62%未満であると、現像器内部での攪拌による
トナーのほぐしが十分でなく、75%より大きいとトナー
飛散、トナーもれを生じやすい。
εpが40%未満であると、現像器内部で現像剤づまり
を生じやすく現像剤が円滑に現像剤担持体に供給され
ず、白ヌケをおこしやすい。また、50%より大きいと同
一量の現像剤を内包するのにより大きな現像器容量が必
要となり、プリンターの小型化の障害となる。
本発明におけるトナーの帯電量は、トナー1gと200〜3
00メツシユの鉄粉キヤリア9gを50ccのポリエチレン製の
ビンにとり、ふたをして23℃,60%RH環境下で20秒間
(約100回)手で振り攪拌した混合物を少量第4図の装
置の容器にとり、電位が飽和するまで約1分間250mmH2O
の圧力で吸引する。
このときの飽和電位V、コンデンサー容量C、吸引前
後の容器の重量W1,W2から帯電量Qを以下の式により求
めた。
また、磁性トナー粒子のBET比表面積は、QUANTACHROM
E社製比表面積計オートソーブ1を使用し、BET1点法に
より求めた。
本発明におけるゆるみ見掛密度は細川ミクロン(株)
製のパウダーテスター及び該パウダーテスターに付属し
ている容器を使用して、該パウダーテスターの取扱い説
明書の手順に従って測定した。
本発明における真密度の測定は、微粉体を測定する場
合、正確かつ簡便な方法として、次の方法を採用した。
ステレンス製の内径10mm,長さ約5cmのシリンダーと、
その中に密着挿入できる外径約10mm,高さ5mmの円盤
(A)と、外径約10mm,長さ約8cmのピストン(B)を用
意する。シリンダーの底に円盤(A)を入れ、次で測定
サンプル約1gを入れ、ピストン(B)を静かに押し込
む。これに油圧プレスによって400kg/cm2の力を加え、
5分間圧縮したものをとり出す。この圧縮サンプルの重
さを秤量(wg)しマイクロメーターで圧縮サンプルの直
径(Dcm),高さ(Lcm)を測定し、次式によって真密度
を計算する。
本発明に係る磁性トナーにおいては、体積平均粒径が
6〜8μmを有し、5μm以下の粒径を有する磁性トナ
ー粒子が17〜60個数%含有され、6.35〜10.08μmの粒
径を有する磁性トナー粒子が5〜50個数%含有され、1
2.7μm以上の粒径を有する磁性トナー粒子が2.0体積%
以下で含有され、5μm以下の磁性トナー粒子群が下記
〔式中、Nは5μm以下の粒径を有する磁性トナー粒子
の個数%を示し、Vは5μm以下の粒径を有する磁性ト
ナー粒子の体積%を示し、kは4.6乃至6.7の正数を示
す。但し、Nは17乃至60の正数を示す。〕 を満足する粒度分布を有することが一つの特徴である。
上記の如き特定な粒度分布を有する絶縁性磁性トナー
は、本発明画像形成方法、及び画像形成装置との相乗的
効果によってデジタル潜像の解像力に特に優れ、さらに
画像濃度の点でも優れている。
本発明に係る磁性トナーにおいて、このような効果が
得られる理由は、必ずしも明確でないが、以下のように
推定される。
すなわち、本発明の磁性トナーにおいては、5μm以
下の粒径の磁性トナー粒子が17〜60個数%であることが
一つの特徴である。従来、磁性トナーにおいては5μm
以下の磁性トナー粒子は、帯電量コントロールが困難で
あったり、磁性トナーの流動性を損ない、また、トナー
飛散して機械を汚す成分として、さらに、画像のかぶり
を生ずる成分として、積極的に減少することが必要であ
ると考えられていた。
しかしながら、本発明者らの検討によれば、5μm以
下の磁性トナー粒子が高品質な画質を形成するための必
須の成分であることが判明した。
例えば、0.5μm〜30μmにわたる粒度分布を有する
磁性トナーを用いて、感光体上の表面電位を変化し、多
数のトナー粒子が現像され易い大きな現像電位コントラ
ストから、ハーフトーンへ、さらに、ごくわずかのトナ
ー粒子しか現像されない小さな現像電位コントラストま
で、感光体上の表面電位を変化させた潜像を現像し、感
光体上の現像されたトナー粒子を集め、トナー粒度分布
を測定したところ、8μm以下の磁性トナー粒子が多
く、特に5μm以下の磁性トナー粒子が多いことが判明
した。すなわち、現像にもっとも適した5μm以下の粒
径の磁性トナー粒子が感光体の潜像の現像に円滑に供給
される場合に潜像に忠実であり、潜像からはみ出すこと
なく、真に再現性の優れた画像がえられるものである。
この現像は、デジタル潜像の反転現像の場合も同様であ
った。
又、本発明に係る磁性トナーにおいては、6.35〜10.0
8μmの範囲の粒子が5〜50個数%であることが一つの
特徴である。これは、前述のごとく、5μm以下の粒径
の磁性トナー粒子の存在の必要性と関係があり、5μm
以下の粒径の磁性トナー粒子は、潜像を厳密に覆い、忠
実に再現する能力を有するが、潜像自身において、その
周囲のエツジ部の電界強度が中央部よりも高く、そのた
め、潜像内部がエツジ部より、トナー粒子ののりがうす
くなり、画像濃度が薄く見えることがある。特に、5μ
m以下の磁性トナー粒子は、その傾向が強い。しかしな
がら、本発明者らは、6.35〜10.08μmの範囲のトナー
粒子を5個数%〜50個数%含有させることによって、こ
の問題を解決し、さらに鮮明にできることを知見した。
すなわち、6.35〜10.08μmの粒径の範囲のトナー粒子
が5μm以下の粒径の磁性トナー粒子に対して、適度に
コントロールされた帯電量をもつためと考えられるが、
潜像のエツジ部より電界強度の小さい内側に供給され
て、エツジ部に対する内側のトナー粒子ののりの少なさ
を補って、均一なる現像画像が形成され、その結果、高
い濃度で解像性及び階調性の優れたシヤープな画像が提
供されるものである。
さらに、5μm以下の粒径の粒子について、その個数
%(N)と体積%(V)との間に、N/V=0.05N+k(但
し、4.6≦k≦6.7:17≦N≦60)なる関係を本発明の磁
性トナーが満足していることも特徴の一つである。第4
図にこの範囲を示すが、他の特徴と共に、この範囲を満
足する粒度分布の本発明に係る磁性トナーを含有する磁
性現像剤は微小スポツトから形成されるデジタル潜像に
対して優れた現像性を達成しうる。
本発明者らは、5μm以下の粒度分布の状態を検討す
る中で、上記式で示すような最も目的を達成するに適し
た微粉の存在状態があることを知見した。すなわち、あ
るNの値に対して、N/Vが大きいということは、5μm
以下の粒子まで広く含んでいることを示しており、N/V
が小さいということは、5μm付近の粒子の存在率が高
く、それ以下の粒径の粒子が少ないことを示していると
解され、N/Vの値が1.6〜5.85の範囲内にあり、且つNが
17〜60の範囲にあり、且つ上記関係式をさらに満足する
場合に、良好な細線再現性及び高解像性が達成される。
また、12.7μm以上の粒径の磁性トナー粒子について
は、2.0体積%以下にし、できるだけ少ないことが好ま
しい。
本発明の磁性現像剤は従来の問題点を解決し、最近の
厳しい高画質への要求にも耐えることを可能としたもの
である。
本発明の構成について、さらに詳しく説明をする。
5μm以下の粒径の磁性トナー粒子が全粒子数の17〜
60個数%であることが良く、好ましくは25〜60個数%が
良く、さらに好ましくは30〜60個数%が良い。5μm以
下の粒径の磁性トナー粒子が17個数%未満であると、高
画質に有効な磁性トナー粒子が少なく、特に、プリント
アウトをつづけることによってトナーが使われるに従
い、有効な磁性トナー粒子成分が減少して、本発明で示
すところの磁性トナーの粒度分布のバランスが悪化し、
画質がしだいに低下してくる。また、60個数%を越える
場合は、磁性トナー粒子相互の凝集状態が生じやすく、
本来の粒径以上のトナー塊となるため、荒れた画質とな
り、解像性を低下させ、または潜像のエツジ部と内部と
の濃度差が大きくなり、中ぬけ気味の画像となりやす
い。
また、6.35〜10.08μmの範囲の粒子が5〜50個数%
であることが良く、好ましくは8〜40個数%が良い。50
個数%より多いと、画質が悪化すると共に、必要以上の
現像、すなわち、トナーののりすぎが起こり、細線再現
性が低下し、トナー消費量の増大をまねく。一方、5個
数%未満であると、高画像濃度が得られにくくなる。ま
た、5μm以下の粒径の磁性トナー粒子群の個数%(N
%)、体積%(V%)の間に、N/V=−0.05N+kなる関
係があり、4.6≦k≦6.7の範囲の正数を示す。好ましく
は4.6≦k≦6.2、さらに好ましくは4.6≦k≦5.7であ
る。先に示したように、17≦N≦60、好ましくは25≦N
≦60、さらに好ましくは30≦N≦60である。
k<4.6では、5.0μmより小さな粒径の磁性トナー粒
子数が少なく、画像濃度、解像性、鮮鋭さで劣ったもの
となる。従来、不要と考えがちであった微細な磁性トナ
ー粒子の適度な存在が、現像において、トナーの最密充
填化を果たし、粗れのない均一な画像を形成するのに貢
献する。特に細線及び画像の輪郭部を均一に埋めること
により、視覚的にも鮮鋭さをより助長するものである。
すなわち、k<6.7では、この粒度分布成分の不足に起
因して、これらの特性の点で劣ったものとなる。
別の面からは、生産上も、k<4.6の条件を満足する
には分級等によって、多量の微粉をカツトする必要があ
り、収率及びトナーコストの点でも不利なものとなる。
また、k>6.7では、必要以上の微粉の存在によって、
くり返しプリントアウトをつづけるうちに、画像濃度が
低下する傾向がある。この様な現像は、必要以上の荷電
をもった過剰の微粉状磁性トナー粒子が現像スリーブ上
に帯電付着して、正常な磁性トナーの現像スリーブへの
担持および荷電付与を阻害することによって発生すると
考えられる。
また、12.7μm以上の粒径の磁性トナー粒子が2.0体
積%以下であることが良く、さらに好ましくは1.0体積
%以下であり、さらに好ましくは0.5体積%以下であ
る。2.0体積%より多いと、細線再現における妨げにな
る。また、磁性トナーの体積平均径は6〜8μmであ
り、この値は先にのべた各構成要素と切りはなして考え
ることはできないものである。体積平均粒径6μm未満
では、グラフイク画像などの画像面積比率の高いデジタ
ル潜像の用途では、転写紙上のトナーののり量が少な
く、画像濃度の低いという問題点が生じやすい。これ
は、先に述べた潜像におけるエツジ部に対して、内部の
濃度が下がる理由と同じ原因によると考えられる。体積
平均粒径8μmを越える場合では100μm以下の微小ス
ポツトの解像度が良好でなく、またプリントアウトの初
めは良くとも使用をつづけていると画質低下を発生しや
すい。
トナーの粒度分布は種々の方法によって測定できる
が、本発明においてはコールターカウンターを用いて行
った。
すなわち、測定装置としてはコールターカウンターTA
-II型(コールター社製)を用い、個数分布、体積分布
を出力するインターフエイス(日科機製)及びCX-1パー
ソナルコンピユータ(キヤノン製)を接続し、電解液は
1級塩化ナトリウムを用いて1%NaCl水溶液を調製す
る。測定法としては前記電解水溶液100〜150ml中に分散
剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスル
ホン酸塩を0.1〜5ml加え、さらに測定試料を2〜20mg
(粒子数として約3万〜約30万個)加える。試料を懸濁
した電解液は超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行
い、前記コールターカウンターTAII型により、アパチヤ
ーとして100μアパチヤーを用いて、個数を基準として
2〜40μの粒子の粒度分布を測定して、それから本発明
に係るところの値を求めた。
本発明に係る磁性トナーに使用される結着樹脂として
は、オイル塗布する装置を有する加熱加圧ローラ定着装
置を使用する場合には、下記トナー用結着樹脂の使用が
可能である。
例えば、ポリスチレン、ポリ−p−クロルスチレン、
ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の単
重合体;スチレン−p−クロルスチレン共重合体、スチ
レン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフ
タリン共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合
体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、スチレ
ン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン
−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチル
エーテル共重合体、スチレン−ビニルエチルエーテル共
重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチ
レン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重
合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体
などのスチレン系共重合体;ポリ塩化ビニル、フエノー
ル樹脂、天然変性フエノール樹脂、天然樹脂変性マレイ
ン酸樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリ酢酸ビ
ニール、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレ
タン、ポリアミド樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、キ
シレン樹脂、ポリビニルブチラール、テルペン樹脂、ク
マロンインデン樹脂、石油系樹脂などが使用できる。
オイルを殆ど塗布しない加熱加圧ローラ定着方式にお
いては、トナー像支持体部材上のトナー像の一部がロー
ラに転移するいわゆるオフセツト現象、及びトナー像支
持部材に対するトナーの密着性が重要な問題である。よ
り少ない熱エネルギーで定着するトナーは、通常保存中
もしくは現像器中でブロツキングもくはケーキングし易
い性質があるので、同時にこれらの問題も考慮しなけれ
ばならない。これらの現象にはトナー中の結着樹脂の物
性が最も大きく関与しているが、本発明者らの研究によ
れば、トナー中の磁性体の含有量を減らすと、定着時に
トナー像支持部材に対するトナーの密着性は良くなる
が、オフセツトが起こり易くなり、またブロツキングも
しくはケーキングも生じ易くなる。それゆえ、本発明に
おいてオイルを殆ど塗布しない加熱加圧ローラ定着方式
を用いる時には、結着樹脂の選択がより重要である。好
ましい結着物質としては、架橋されたスチレン系共重合
体もしくは架橋されたポリエステルがある。
スチレン系共重合体のスチレンモノマーに対するコモ
ノマーとしては、例えば、アクリル酸、アクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸
ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸−2−エチ
ルヘキシル、アクリル酸フエニル、メタクリル酸、メタ
クリル酸メチル、メタクリルサン酸エチル、メタクリル
酸ブチル、メタクリル酸オクチル、アクリロニトリル、
メタクリニトリル、アクリルアミドなどのような二重結
合を有するモノカルボン酸もしくはその置換体;例え
ば、マレイン酸、マレイン酸ブチル、マレイン酸メチ
ル、マレイン酸ジメチルなどのような二重結合を有する
ジカルボン酸及びその置換体;例えば塩化ビニル、酢酸
ビニル、安息香酸ビニルなどのようなビニルエステル
類;例えばエチエン、プロピレン、ブチレンなどのよう
なエチレン系オレフイン類;例えばビニルメチルケト
ン、ビニルヘキシルケトンなどのようなビニルケトン
類;例えばビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテ
ル、ビニルイソブチルエーテルなどのようなビニルエー
テル類;等のビニル単量体が単独もしくは2つ以上用い
られる。
ここで架橋剤としては主として2個以上の重合可能な
二重結合を有する化合物が用いられ、例えば、ジビニル
ベンゼン、ジビニルナフタレンなどのような芳香族ジビ
ニル化合物;例えばエチレングリコールジアクリレー
ト、エチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブタ
ンジオールジメタクリレートなどのような二重結合を2
個有するカルボン酸エステル;ジビニルアニリン、ジビ
ニルエーテル、ジビニルスルフイド、ジビニルスルホン
などのジビニル化合物;及び3個以上のビニル基を有す
る化合物;が単独もしくは混合物として用いられる。
また、加圧定着方式を用いる場合には、圧力定着トナ
ー用結着樹脂の使用が可能であり、例えばポリエチエ
ン、ポリプロピレン、ポリメチレン、ポリウレタンエラ
ストマー、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、スチ
レン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重
合体、線状飽和ポリエステル、パラフインなどがある。
また、本発明の磁性トナーには荷電制御剤をトナー粒
子に配合(内添)、またはトナー粒子と混合(外添)し
て用いることが好ましい。荷電制御剤によって、現像シ
ステムに応じた最適の荷電量コントロールが可能とな
り、特に本発明では粒度分布と荷電とのバランスをさら
に安定したものとすることが可能であり、荷電制御剤を
用いることで先に述べたところの粒径範囲毎による高画
質化のための機能分離および相互補完性をより明確にす
ることができる。
本発明に用いることのできる負荷電性制御剤として
は、例えば、モノアゾ染料の金属錯体、または塩,サリ
チル酸,アルキルサリチル酸,ジアルキルサリチル酸,
またはナフトエ酸の金属錯体または塩が用いられる。
上述した荷電制御剤(結着樹脂としての作用を有しな
いもの)は、微粒子状として用いることが好ましい。こ
の場合、この荷電制御剤の個数平均粒径は、具体的には
4μm以下(更には3μm以下)が好ましい。
トナーに内添する際、このような荷電制御剤は、結着
樹脂100重量部に対して0.1〜10重量部(更には0.1〜5
重量部)用いることが好ましい。
又、その他の着色材として従来より知られている染料
顔料が使用可能であり、通常結着樹脂100重量部に対し
て0.5〜20重量部使用できる。
本発明の磁性トノーは疎水性シリカ微粉体を有してい
る。粒径は、具体的には、4μm以下(更には3μm以
下)が好ましい。
トナーに内添する際、このような荷電制御剤は、結着
樹脂100重量部に対して0.1〜10重量部(更には0.1〜5
重量部)用いることが好ましい。又、その他の着色材と
して従来より知られている染料,顔料が使用可能であ
り、通常、本発明の磁性結着現像剤は疎水性シリカ微粉
体を有している。本発明の特徴とするような粒度分布を
有する磁性トナーでは、比表面積が従来のトノーより大
きくなる。摩擦帯電のために磁性トナー粒子と、内部に
磁界発生手段を有した円筒状の導電性スリーブ表面と接
触せしめた場合、従来の磁性トナーよりトナー粒子表面
とスリーブとの接触回数は増大し、トナー粒子の摩耗や
スリーブ表面の汚染が発生しやすくなる。本発明に係る
磁性トナーと、シリカ微粉末を組み合せるとトナー粒子
とスリーブ表面の間にシリカ微粉末が介在することで摩
耗は著しく軽減される。これによって、磁性トナーおよ
びスリーブの長寿命化がはかれると共に、安定した帯電
性も維持することができ、長期の使用にもより優れた磁
性トナーを有する現像剤とすることが可能である。さら
に、本発明で主要な役割をする5μm以下の粒径を有す
る磁性トナー粒子は、シリカ微粉末の存在で、より効果
を発揮し、高画質な画像を安定して提供することができ
る。
シリカ微粉体としては、乾式法及び湿式法で製造した
シリカ微粉体をいずれも使用できるが、耐フイルミング
性、耐久性の点からは乾式方によるシリカ微粉体を用い
ることが好ましい。
ここで言う乾式法とは、ケイ素ハロゲン化合物の蒸気
相酸化により生成するシリカ微粉体の製造法である。例
えば四塩化ケイ素ガスの酸素水素中における熱分解酸化
反応を利用する方法で、基礎となる反応式は次の様なも
のである。
SiCl4+2H2+O2→SiO2+4HCl 又、この製造工程において例えば、塩化アルミニウ
ム、又は塩化チタンなど他の金属ハロゲン化合物をケイ
素ハロゲン化合物と共に用いる事によってシリカと他の
金属酸化物の複合微粉体を得る事も可能であり、そられ
も包含する。
本発明に用いられる、ケイ素ハロゲン化合物の蒸気相
酸化により生成された市販のシリカ微粉体として、例え
ば、以下の様な商品名で市販されているものがある。
AEROSIL 130 (日本アエロジル社) 200 300 380 OX50 TT600 MOX80 MOX170 COK84 Ca−O−SiL M-5 (CABOTO Co.社) MS-7 MS-75 HS-5 EH-5 Wacker HDK N20 V15 (WACKER-CHEMIE GMBH社) N20E T30 T40 D-C Fine Silica (ダウコーニング Co.社) Fransol (Fransil社) 一方、本発明に用いられるシリカ微粉体を湿式法で製
造する方法は、従来公知である種々の方法が適用でき
る。たとえば、ケイ酸ナトリウムの酸による分解、一般
反応式で下記に示す。
Na2O・XSiO2+HCl+H2O→SiO2・nH2O+NaCl その他、ケイ酸ナトリウムのアンモニア塩類またはア
ルカリ塩類よる分解、ケイ酸ナトリウムよりアルカリ土
類金属ケイ酸塩を生成せしめた後、酸で分解しケイ酸と
する方法、ケイ酸ナトリウム溶液をイオン交換樹脂によ
りケイ酸とする方法、天然ケイ酸またはケイ酸塩を利用
する方法などがある。
ここでいうシリカ微粉体には、無水二酸化ケイ素(シ
リカ)、その他、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸ナトリウ
ム、ケイ酸カリウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸亜鉛
などのケイ酸塩をいずれも適用できる。
上記シリカ微粉体のうちで、BET法で測定した窒素吸
着による比表面積が70〜300m2/gの範囲内のものが良好
な結果を与える。磁性トナー100重量部に対してシリカ
微粉体0.01〜8重量部、好ましくは0.1〜5重量部使用
するのが良い。
疎水性シリカ微粉体としては、負帯電性の疎水性シリ
カ微粉体が好ましい。
本発明に用いる疎水性シリカ微粉体は、帯電量が−10
〜−300μc/gを有するものが好ましく用いられる。シリ
カの帯電量が−10μc/gに満たないものはトナー自体の
帯電量を低下させ、湿度特性が低下する。また、−300
μc/gを超えるものを用いると、スリーブメモリーを促
進させ、またシリカ劣化の影響を受けやすくなり、耐久
特性に支障をきたす。また、300m2/gより細かいものは
現像剤への添加効果がなく70m2/gよりあらいものは遊離
物としての存在確率が大きく、シリカの偏積や疑集物に
よる黒ポテの発生原因となりやすい。
負帯電性のシリカ微粉体の帯電量は、前記のトナーの
帯電量測定の場合と同様であるが、シリカと鉄粉キヤリ
アの重量比は2:98で行なう。
本発明に用いられるシリカ微粉体はケイ素ハロゲン化
合物の蒸気相酸化により生成されたいわゆる乾式法また
はヒユームドシリカと称される乾式シリカ及び水ガラス
等から製造されるいわゆる湿式シリカの両方が使用可能
であるが、表面及び内部にあるシラノール基が少なく、
製造残渣のない乾式シリカの方が好ましい。
疎水化処理するには、シリカ微粉体と反応あるいは物
理吸着する有機ケイ素化合物などで化学的に処理するこ
とによって付与される。好ましい方法としては、ケイ素
ハロゲン化合物の蒸気相酸化により生成された乾式シリ
カ微粉体をシランカツプリング剤で処理した後、あるい
はシランカップリング剤で処理すると同時にシリコーン
オイルの如き有機ケイ素化合物で処理する。
疎水化処理に使用されるシランカツプリング剤として
は、例えばヘキサメチルジシラザン,トリメチルシラ
ン,トリメチルクロルシラン,トリメチルエトキシシラ
ン,ジメチルジクロルシラン,メチルトリクロルシラ
ン,アリルジメチルクロルシラン,アリルフエニルジク
ロルシラン,ベンジルジメチルクロルシラン,ブロムメ
チルジメチルクロルシラン,α−クロルエチルトリクロ
ルシラン,β−クロルエチルトリクロルシラン,クロル
メチルジメチルクロルシラン,トリオルガノシリルメル
カプタン,トリメチルシリルメルカプタン,トリオルガ
ノシリルアクリレート,ビニルジメチルアセトキシシラ
ン,ジメチルエトキシシラン,ジメチルジメトキシシラ
ン,ジフエニルジエトキシシラン,ヘキサメチルジシロ
キサン,1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン,1,3−
ジフエニルテトラメチルジシロキサンが挙げられる。
有機ケイ素化合物としては、シリコーオイルが挙げら
れる。好ましいシランカツプリング剤としては、ヘキサ
メチルジシラザン(HMDS)が挙げられる。また、好まし
いシリコンオイルとしては、25℃における粘度がおよそ
30〜1,000センチストークスのものが用いられ、例えば
ジメチルシリコンオイル,メチルフエニルシリコンオイ
ル,α−メチルスチレン変性シリコンオイル,クロルフ
エニルシリコンオイル,フツ素変性シリコンオイル等が
好ましい。本発明の目的からして、−OH基,−COOH基、
−NH2基等を多く含有するシリコンオイルは好ましくな
い。
シリコンオイル処理の方法は例えばシランカツプリン
グ剤で処理されたシリカ微粉体とシリコンオイルとをヘ
ンシエルミキサー等の混合機を用いて直接混合しても良
いし、ベースとなるシリカはシリコンオイルを噴射する
方法によっても良い。あるいは適当な溶剤にシリコンオ
イルを溶解あるいは分散せしめた後、ベースのシリカ微
粉体とを混合し、溶剤を除去して作成しても良い。
本発明におけるシリカ微粉体の疎水化度は、以下の方
法で測定された値を用いる。もちろん、本発明の測定法
を参照しながら他の測定法の適用も可能である。
密栓式の200mlの分液ロートにイオン交換水100mlおよ
び試料0.1gを入れ、振とう機(ターブラシエーカーミキ
サーT2C型)で90rpmの条件で10分間振とうする。振とう
後10分間静置し、シリカ粉末層と水層が分離した後、下
層の水層を20〜30ml採取し、10mmセルに入れ、500nmの
波長でシリカ微粉体を入れていないブランクのイオン交
換水を基準として透過率を測定し、その透過率の値をも
ってシリカの疎水化度とするものである。
本発明における疎水性シリカ微粉体の疎水化度は、90
%以上(より好ましくは93%以上)を有する。疎水化度
がこれ以下であると、高湿下でのシリカ微粉体の水分吸
着により高品位の画像が得られにくい。
本発明の磁性トナーは、必要に応じてシリカ微粉体以
外の外部添加剤を添加してもよい。
例えば、トナー帯電量を前記範囲に制御するためにポ
リメチルメタクリレートやフツ素樹脂等の正、あるいは
負帯電性を有する高抵抗(1010Ω以上)、あるいは中抵
抗(106Ω〜1010Ω)の樹脂微粒子や、カーボンブラツ
ク,酸化スズ等の導電性付与剤。その他例えば、ステア
リン酸亜鉛の如き滑剤、あるいは酸化セリウム,炭化ケ
イ素の如き研磨剤、あるいはアルミナの如き流動性付与
剤,ケーキング防止剤,熱ロール定着時の離型性を良く
する目的で低分子量のポリエチレンやポリプロピレン等
を添加してもよい。
本発明に係る静電荷像現像用磁性トナーを作製するに
は磁性粉及びビニル系,非ビニル系の熱可塑性樹脂、必
要に応じて着色剤としての顔料又は染料、荷電制御剤、
その他の添加剤等をボールミルの如き混合機により充分
混合してから加熱ロール,ニーダー,エクストルーダー
の如き熱混練機を用いて熔融、捏和及び練肉して樹脂類
を互いに相溶せしめた中に顔料又は染料を分散又は溶解
せしめ、冷却固化後粉砕及び厳密な分級をおこなって本
発明に係るところの絶縁性磁性トナーを得ることが出来
る。
さらに、所定の粒径及び粒度分布を有する絶縁性磁性
トナーと所定量の疎水性シリカ微粉体とを混合すること
により本発明の磁性現像剤を調製することができる。
本発明の磁性トナー及び磁性現像剤の摩擦帯電量は前
述したシリカ微粉体の場合とほぼ同様に行なわれるが量
比は異なり磁性現像剤または磁性トナー2.0gとキヤリア
鉄粉9.0gを精秤し同様に測定を行なう。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、こ
れは本発明をなんら限定するものではない。尚、以下の
配合における部数はすべて重量部である。
実施例1 直径20φの円筒状ステンレス製スリーブの表面に定形
粒子として80%以上の直径53〜62μmであるガラスビー
ズを用いブラスト処理をおこない、複数の球状痕跡窪み
の直径Rが53〜62μmである凹凸を形成させた。このス
リーブ表面の凹凸のピツチPは33μであり表面粗さdは
2.0μであった。この表面処理したスリーブをスリーブ
Aとし、ゴム製の弾性ブレードをブレードAとし、第3
図のような現像装置を作成した。
一方、負帯電性絶縁性磁性トナーとしては、下記のも
のを使用した。
上記材料をブレンダーでよく混合した後、150℃に設
定した2軸混練押出機にて混練した。得られた混練物を
冷却し、カツターミルにて粗粉砕した後、ジエツト気流
を用いた微粉砕機を用いて微粉砕し、得られた微粉砕粉
を固定壁型風力分級機で分級して分級粉を生成した。さ
らに、得られた分級粉をコアンダ効果を利用した多分割
分級装置(日鉄鉱業社製エルボジエツト分級機)で超微
粉及び粗粉を同時に厳密に分級除去して体積平均粒径6.
5μmの黒色微粉体(磁性トナー)を得た。
本実施例で用いた多分割分級機及び該分級機による分
級工程について第5図及び第6図を参照しながら説明す
る。多分割分級機40は、第5図及び第6図において、側
壁は52,54で示される形状を有し、下部壁は55で示され
る形状を有し、側壁53と下部壁55には夫々ナイフエツジ
型の分級エツジ47,48を具備し、この分級エツジ47,48に
より、分級ゾーンは3分画されている。側壁52下の部分
に分級室に開口する原料供給ノズル46を設け、該ノズル
の底部接線の延長方向に対して下方に折り曲げて長楕円
孤を描いたコアンダブロツク56を設ける。分級室上部壁
57は、分級室下部方向にナイフエツジ型の入気エツジ49
を具備し、更に分級室上部には分級室に開口する入気管
44,45を設けてある。又、入気管44,45にはダンパの如き
第1,第2気体導入調節手段50,51及び静圧計58,59を設け
てある。分級室低面にはそれぞれの分画域に対応させ
て、室内に開口する排出口を有する排出管41,42,43を設
けてある。分級粉は供給ノズル46から分級領域に減圧導
入され、コアンダ効果によりコアンダブロツク56のコア
ンダ効果による作用と、その際流入する高速エアーの作
用とにより湾曲線60を描いて移動し、粗粉41、所定の体
積平均粒径及び粒度分布を有する黒色微粉体(磁性トナ
ー)42及び超微粉43に分級された。得られた負帯電製の
黒色微粉体である磁性トナーを前述の如く100μのアパ
チヤーを具備するコールターカウンタTAII型を用いて測
定したデータを下記第1表に示す。
得られた磁性トナーA100重量部に負帯電性疎水性乾式
シリカA(BET比表面積200m2/g,帯電量−200μc/g)0.8
部と更に前記トナー粒子と逆極性である正帯電性ボリメ
チルメタクリレート樹脂微粒子(平均粒径0.4μm帯電
量+500μc/g)0.3部を加え、ヘンシエルミキサーによ
り混合し、負帯電性−成分磁性現像剤Aとした。
この現像剤の粒度分布,帯電量,BET比表面積,ゆるみ
見掛密度,真比重は第2表に示す。
前記の現像器及び現像剤を用い、キヤノン社製レーザ
ビームプリンタLBP−8AJ1の改造機を使用し、積層型に
有機光導電体(OPC)感光ドラムと現像スリーブとの最
近接間隙を300μmに設定し、感光ドラム表面に−700V
の一次帯電をおこないレーザ光の露光部における電位を
−100Vとしてデジタル潜像を形成し、感光ドラム基体と
現像スリーブとの間で直流バイアス−500V,交流バイア
ス(1800Hz,ピークトウピーク1600V)を印加して反転現
像法により常温常湿(25℃,60%RH),高温高湿(30℃,
90%RH)及び低温低湿(15℃,10%RH)の3環境におい
て、3000枚の画出しを行い。その結果を第3表に示し
た。第3表中のDmaxは一辺5mmのベタ黒正方形の濃度微
小ドツト再現性は第7図に示すような正方形の一辺がX
=80μmまたは50μmのチエツカー模様を低温低湿下で
現像した画像の再現性を顕微鏡により観察し、評価した
ものである。
第3表から明らかなように各環境とも高濃度で微小ド
ツド再現性に優れた画像が3000枚まで安定して得られ、
また、3000枚画出し後のスリーブの汚染、トナーコート
ムラは無くスリーブ上のトナーコート量は各環境とも1.
2mg/cm2程度で初期とほとんど変化がなかった。
比較例1 実施例1で使用したガラスビーズの代わりに、不定形
粒子である#300のカーボランダムを用いて作成したス
リーブBを用い、ゴム製の弾性ブレートAの代わりに弾
性のない鉄製のブレードBをスリーブと250μmの間隙
をあけて用いる以外は実施例1と同様にして評価したと
ころ第3表に示す通り3000枚後のスリーブの汚染が非常
に多く、画像濃度も初期と比較して大巾に低下した。
比較例2 実施例1で使用したブレードAの代わりにブレードB
をスリーブと250μmの間隙をあけて用いる以外は実施
例1と同様にして評価したところ第3表に示す通り、低
温低湿環境下でスリーブ端部にトナーコートムラが発生
し、他の環境においてもスリーブ上のトナーコート量が
増加し環境安定性に欠ける。
実施例2 実施例1で使用した現像剤Aの代わりに、外添剤を疎
水性シリカB(BET比表面積300m2/g帯電量−30μc/g)
1.2部に変えた現像剤Bを使用する以外は、実施例1と
同様にして評価したところ、実施例1同様良い結果が得
られた。現像剤Bの物性値は第2表、評価結果は第3表
にそれぞれ示した。
実施例3 実施例1と同様にして、体積平均粒径7.8μm、第2
表に示すような粒度分布を有するトナーCを作成し、更
に疎水性シリカA0.6部正帯電性のポリメチルメタクリレ
ート0.3部を混合して現像剤Cを得た。実施例1で使用
した現像剤Aの代わりに現像剤Cを使用する以外は実施
例1と同様にして評価したところ実施例1同様良い結果
が得られた。
現像剤Cの他物性値は第2表、評価結果は第3表にそ
れぞれ示した。
比較例3 実施例1で用いた正帯電性ポリメチルメタクリレート
樹脂微粒子を添加しない以外は実施例1と同様にして現
像剤Dを得た。実施例1の現像剤Aの代わりに現像剤D
を用いる以外は実施例1と同様にして評価し第3表に示
した。その結果、画出し枚数が進むにしたがって濃度が
薄くなり、ラインも細くなる。また、3000枚後のトナー
コート量は初期に比べて少なくなっていた。
比較例4 実施例1の四三酸化鉄を60部にする以外は実施例1と
同様にして体積平均粒径11.4μm,第2表に示すような粒
度分布を有するトナーEを作成し、更に疎水性シリカA
0.4部,正帯電性ポリメチルメタクリレート0.3部を混合
して現像剤Eを得た。現像剤Aの代わりに現像剤Eを用
いる以外は実施例1と同様にして評価し第3表に示し
た。その結果画像濃度は高くコート状態も良かったが、
微小ドツトの再現性が悪く、画像のトビチリ、カブリが
目立ち、満足な結果は得られなかった。
【図面の簡単な説明】
第1図は、表面粗さとピツチの定義説明図である。 第2図は、本発明に係る画像形成装置の概略的説明図で
あり、第3図は第2図の現像部の拡大図である。 第4図は、本発明に係るトナーの帯電量測定装置の略図
である。 第5図,第6図は実施例で、トナーの分級に使用した多
分割分級機の概略的説明図である。 第7図は、実施例及び比較例で用いた画像パターンを示
す部分図である。 第8図は、本発明に係るトナーの5μm以下の粒子の含
有比率の範囲を示す図である。
フロントページの続き (72)発明者 久木元 力 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭58−57165(JP,A) 特開 昭60−87345(JP,A) 特開 昭57−86869(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】静電荷像を保持する静電像保持体と、磁性
    トナーを表面に担持するトナー担持体とを現像部におい
    て一定の間隙を設けて配置し、磁性トナーをトナー担持
    体上に前記間隙よりも薄い厚さに規制して現像部に搬送
    し、現像部においてトナーに交番電界をかけながら現像
    する画像形成方法において、該トナー担持体が定形粒子
    によるブラスト処理によって、複数の球状痕跡窪みによ
    る凹凸を形成した表面を有し、その表面状態は、球状痕
    跡窪みの直径Rが20〜250μmであり凹凸のピツチPが
    2〜100μmであり、表面粗さdが0.1〜5μmである条
    件を満足し、トナー担持体上のトナー層はトナー担持体
    面に弾性力で当接する弾性層厚規制部材により薄層とし
    て整層化させ現像部へ搬送し、該磁性トナーは少なくと
    も、結着樹脂、磁性体を含有する絶縁性一成分磁性トナ
    ーであり、該トナーの帯電量は−10〜−20μc/gを有
    し、体積平均粒径6〜8μmを有し、5μm以下の粒径
    を有する磁性トナー粒子が17〜60個数%含有され、6.35
    〜10.08μmの粒径を有する磁性トナー粒子が5〜50個
    数%含有され、12.7μm以上の粒径を有する磁性トナー
    粒子が2.0体積%以下で含有され、5μm以下の磁性ト
    ナー粒子群が下記式 〔式中、Nは5μm以下の粒径を有する磁性トナー粒子
    の個数%を示し、Vは5μm以下の粒径を有する磁性ト
    ナー粒子の体積%を示し、kは4.6乃至6.7の正数を示
    す。但し、Nは17乃至60の正数を示す。〕 を満足する粒度分布を有することを特徴とする画像形成
    方法。
  2. 【請求項2】静電荷像を保持する静電像保持体と、磁性
    トナーを表面に担持するトナー担持体とを現像部におい
    て一定の間隙を設けて配置し、磁性トナーをトナー担持
    体上に前記間隙よりも薄い厚さに規制して現像部に搬送
    し、現像部においてトナーに交番電界をかけながら現像
    する画像形成装置において、該トナー担持体が定形粒子
    によるブラスト処理によって、複数の球状痕跡窪みによ
    る凹凸を形成した表面を有し、その表面状態は、球状痕
    跡窪みの直径Rが20〜250μmであり凹凸のピツチPが
    2〜100μmであり、表面粗さdが0.1〜5μmである条
    件を満足し、トナー担持体上のトナー層はトナー担持体
    面に弾性力で当接する弾性層厚規制部材により薄層とし
    て整層化させ現像部へ搬送し、該磁性トナーは少なくと
    も、結着樹脂、磁性体を含有する絶縁性一成分磁性トナ
    ーであり、該トナーの帯電量は−10〜−20μc/gを有
    し、体積平均粒径6〜8μmを有し、5μm以下の粒径
    を有する磁性トナー粒子が17〜60個数%含有され、6.35
    〜10.08μmの粒径を有する磁性トナー粒子が5〜50個
    数%含有され、12.7μm以上の粒径を有する磁性トナー
    粒子が2.0体積%以下で含有され、5μm以下の磁性ト
    ナー粒子群が下記式 〔式中、Nは5μm以下の粒径を有する磁性トナー粒子
    の個数%を示し、Vは5μm以下の粒径を有する磁性ト
    ナー粒子の体積%を示し、kは4.6乃至6.7の正数を示
    す。但し、Nは17乃至60の正数を示す。〕 を満足する粒度分布を有することを特徴とする画像形成
    装置。
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