JP2681102B2 - メダル貸機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、特に、ゲーム機等で使用するメダルの貸出
しに適したメダル貸機に関するものである。

従来の技術 従来のメダル貸機は、枠体の前面に貨幣投入部及びメ
ダル排出部がそれぞれ設けられ、枠体の内部にメダル貯
留部，貨幣投入部へ投入した額に相当する数のメダルを
１枚ずつ計数しながらメダル排出部へ送出すメダル搬送
手段及び貨幣投入部へ投入した貨幣の真偽を判別する貨
幣鑑別装置がそれぞれ設けられていた。

ところが、上述したメダル貸機では、枠体の内部に設
けたメダル貯留部，メダル搬送手段及び貨幣鑑別装置に
対する点検，修理などに際し、島の一部として固定して
ある枠体全体を取外さなければ、これを行うことができ
ず、枠体の取外し作業が手数を要して面倒であった。

そこで、ケーシング内に、円板状体を収納するホッパ
ーと、円板状体を払い出す払い出し機構と、硬貨投入口
と、硬貨識別機とを一体的に着脱自在に設け、ケーシン
グの前側開口部を閉塞するカバーを、ケーシングに対し
て係脱自在な本体カバー部と、本体カバー部に対して開
閉自在に枢着される円板状体補給用カバー部とから構成
すると共に、カバーを閉止状態でケーシングに固定する
ロック具を備えさせた円板状体用払出装置が実開平１−
167289号として提案されている。

これによれば、ケーシングを外すこと無く、内部機構
のみを取り出すことができるので、詰まり解除作業や補
修作業が容易となる。

しかし、このものは、カバーが内部機構に一体に設け
られず、ケーシングに取付けられているので、ロック具
を解除し、さらにカバーをケーシングから外さないと、
内部機構を引き出すことができない。

また、基体と、この基体に対して着脱自在な着脱体と
から成り、基体の底部に紙幣投入部を設けると共に、基
体の上板に着脱体を分離不能に固定する鍵を設け、着脱
体にメダル貯留部、ホッパー及びメダル取出口を設けた
メダル貸出機が特開昭63−267378号として提案されてい
る。

しかし、このものは、紙幣投入部が着脱体に組み込ま
れていないので、着脱体を引き出しても紙幣投入部を基
体から取り出すことができず、このため、紙幣の詰まり
を解除しにくい。

また、メダルを投入する開口部が着脱体の上面に形成
されて、基体の上板により隠されているため、着脱体を
基体内に収納したままでは、メダルを補給することがで
きない。

発明が解決しようとする課題 本発明の目的は、上述する問題点に対処して、メダル
供給用ホッパの錠と外枠との係合を解放し、内枠を外枠
の前方に引き出すのみで、外枠内に収容した内枠を外枠
から容易に取外せ、内枠内の貨幣投入部，メダル排出部
及びメダル収納部の外枠に対する取出し作業を手数を要
さずに簡単に行なうことが可能であると共に、メダル供
給用ホッパのみを引き出してメダルを補給することもで
きるメダル貸機を提供することにある。

課題を解決するための手段 本発明のメダル貸機は、貨幣投入部，メダル排出部及
びメダル収納部を備えた内枠を外枠内に着脱自在に収容
し、前記内枠の前記メダル収納部に引き出し可能なメダ
ル供給用ホッパを設け、該メダル供給用ホッパに、前記
外枠に対して掛外し自在な錠を設けたことを特徴とする
構成を有するものである。

作 用 内枠のメダル収納部の引き出し可能なメダル供給用ホ
ッパに設けた錠と外枠との係合を解放した後、外枠内に
着脱自在に収容した貨幣投入部，メダル排出部及びメダ
ル収納部を備えた内枠を外枠の前方に引き出すことによ
り、内枠を外枠より取外す。

実施例 以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。

第１図及び第２図において、１は内枠であり、外枠８
内に摺動着脱自在に収容されている。

内枠１の前面下方には貨幣投入部２が設けられ、貨幣
投入部１の上部にはメダル排出部となるメダル用受皿３
が設けられ、メダル用受皿３の上方にはコード及びメダ
ル枚数を表示するデジタル表示部４が設けられ、デジタ
ル表示部４の上部には装飾灯５が設けられる。

また、装飾灯５の上方には、メダル供給用ホッパ７と
メダル貯留部12とから成るメダル収納部６が設けられて
いる。

メダル供給用ホッパ７は、内枠１の前面に蝶番を介し
て前方に引き出し自在に設けられる。

メダル供給用ホッパ７の前面には、外枠８に対して掛
外し自在な錠９が設けられ、この錠９を操作することに
より、内枠１及びメダル供給用ホッパ７を外枠８に対し
て係脱することができるようになっている。また、錠９
の上部には把手10が設けられている。

内枠１のメダル供給用ホッパ７の内側面には、第３図
に示すように、錠９の係止片11が上下方向に移動自在に
設けられ、内枠１の内部上方にはメダル収納部６のメダ
ル貯留部12が形成され、メダル貯留部12の下部に配置さ
れたメダル収納ホッパ13がホッパ取付板14に取付けられ
る。

メダル収納ホッパ13の内部には、可撓性の合成樹脂か
らなる攪拌棒15,16がそれぞれ突出して回転自在に設け
られると共に、メダル収納ホッパ13内のメダルの量を検
出する光学式のメダル検出センサS1が設けられ、攪拌棒
15,16の外側にはコイルバネ17がそれぞれ取付けられ、
メダル収納ホッパ13の下部には回転円板18と誘導回転体
19とからなるメダル搬送手段20（第４図参照）が設けら
れている。

ホッパ取付板14の下面には支持枠21が装着され、支持
枠21には回転円板18及び誘導回転体19を回動するモータ
Ｍがメダル収納ホッパ13の下方に位置して設けられてい
る。

メダル収納ホッパ13には、第４図に示すように、メダ
ル搬送手段20の回転円板18が回転自在に設けられ、回転
円板18にはメダル収納ホッパ13内のメダルを嵌合する複
数のメダル嵌合孔22が穿設され、回転円板18下部のホッ
パ取付板14の所定位置には、突出する係合ピン23とガイ
ド片24がそれぞれ配設され、回転円板18の第４図矢印方
向の回転により回転円板18のメダル嵌合孔22に嵌合され
たメダルは係合ピン23及びガイド片24に係合しながらホ
ッパ取付板14の傾斜面に沿って誘導回転体19に向かって
送られる。

回転円板18の側部には複数の係合爪25を有する誘導回
転体19が回転円板18と反対方向に回転自在に設けられ、
回転円板18の回転軸18aに攪拌棒15が装着され、誘導回
転体19の回転軸19aに攪拌棒16が装着され、回転円板18
の回転軸18a及び誘導回転体19の回転軸19aは図示しない
回転伝達機構を介してモータＭにそれぞれ連絡されてい
る。

誘導回転体19の上方には傾斜するシュート26の上端が
設けられ、シュート26の下部にはメダル用ホッパ27が取
付けられ、メダル用ホッパ27の内部には排出ゲート28が
開閉自在に設けられ、排出ゲート28は支軸29に回転自在
に軸支され、排出ゲート28の支持ピン30には図示しない
開閉用ソレノイドが連絡され、シュート26,メダル用ホ
ッパ27及びモータＭは支持枠21にそれぞれ装着され、メ
ダル用ホッパ27の排出口の下部にメダル用受皿３が設け
られている。

メダル搬送手段20は貨幣投入部２への貨幣の投入によ
りその額に相当する数のメダルをメダル用ホッパ27に供
給するように構成されている。

シュート26の上部近傍には、誘導回転体19の回転によ
り係合爪25に引掛けて係合されたメダルを検出するメダ
ル検出スイッチSW1が設けられ、メダル検出スイッチSW1
は誘導回転体19を介してシュート26に送られるメダルの
枚数を計数する。

ホッパ取付板14及びホッパ取付板14の下面に装着した
支持枠21は内枠１の内部にその後方より着脱自在に収納
されている。

内枠１の内部下方には貨幣の真偽を判別する貨幣鑑別
装置31が前方に引き出し自在に設けられ、貨幣鑑別装置
31の前面において、貨幣投入部２の下方に把手32が設け
られ、把手32の下部には錠33が貨幣鑑別装置31を外枠８
に対して掛外し自在にするよう設けられ、錠33には図示
しない係止片が上下方向に出入り自在に設けられてい
る。

内枠１には、貨幣投入部２への貨幣の投入により排出
ゲート28を開放してメダル用ホッパ27内に収容されたメ
ダルを排出すると共に、排出ゲート28の閉鎖後メダル用
ホッパ27内へ投入貨幣の額に相当する数のメダルをメダ
ル搬送手段20により供給する図示しない制御手段が設け
られている。

内枠１を着脱自在に収容する外枠８は、第５図に示す
ように、後壁34を有し、その両側に内枠１の両側面の一
部を嵌合する側壁35,35がそれぞれ形成される。側壁35
には、第６図に示すように、切欠凹部36が形成され、外
枠８の後壁34の上端寄りには、内枠１に装着した図示し
ない電子部品に接続したリード線を挿通する開口部37が
設けられ、外枠８の後壁34の下端寄りには内枠１に装着
した図示しない電源のコードを挿通する挿通孔38が設け
られている。

外枠８の上壁39の下面には、内枠１のメダル供給用ホ
ッパ７に設けた錠９の係止片11を係止する上部突出片40
が下方に向かって一体に設けられ、外枠８の底壁41の上
面には、内枠１の内部下方に設けた貨幣鑑別装置31の錠
33の図示しない係止片を係止する下部突出片42が上方に
向かって一体に設けられている。

外枠８内に内枠１を嵌合して収容した後、錠９を錠止
すると、第７図に示すように、外枠８の上壁39の下面に
設けた上部突出片40と内枠１のメダル供給用ホッパ７に
設けた錠９の係止片11とが係合され、内枠１の上部が外
枠８に対して固定されると共に、内枠１のメダル収納部
６の開口がメダル供給用ホッパ７の錠止によって閉鎖さ
れる。

また、内枠１の内部下方に設けた貨幣鑑別装置31は、
貨幣鑑別装置31の錠33の錠止により、その係止片が外枠
８の底壁41上面に設けた下部突出片41に係合され、貨幣
鑑別装置31の錠止によって内枠１の下部が外枠８に対し
て固定される。

次に、この実施例の作用について説明する。

外枠８に収容した内枠１の前面上方のメダル供給用ホ
ッパ７に設けた錠９にキーを差込んで回動し、錠９の係
止片11と外枠８の上壁39の下面に設けた上部突出片40と
の係合を解放すると共に、内枠１内下方の貨幣鑑別装置
31の前面に設けた錠33しキーを差込んで回動し、錠33の
図示しない係止片と外枠８の底壁41上面に設けた下部突
出片42との係合を解放した後、メダル供給用ホッパ７の
前面に設けた把手10と貨幣鑑別装置31の前面に設けた把
手32を手で掴んで、内枠１を外枠８の前方に引き出せ
ば、内枠１が外枠８に対して取外せる。

メダル収納ホッパ13内のメダルの量をメダル検出セン
サS1が検出し、メダル収納ホッパ13内のメダルの量が少
なくなった場合は、内枠１の前面上部に設けたメダル供
給用ホッパ７の錠９にキーを差込んで回動し、錠９の係
止片11と外枠８の上壁39下面に設けた上部突出片40との
係合を解放した後、メダル供給用ホッパ７の把手10を手
で掴んでメダル供給用ホッパ７を第７図の二点鎖線に示
すように内枠１の前方に引き出し、メダル供給用ホッパ
７で閉鎖した内枠１前面上方のメダル収納部６を開口さ
せ、メダル収納部６より内枠１内部上方のメダル貯留部
12内にメダルを補充する。

内枠１の前方よりメダル貯留部12内にメダルを供給し
た後、内枠１の前方に引き出したメダル供給用ホッパ７
を内枠１の前面に押し込めば、メダル供給用ホッパ７に
設けた錠９の係止片11が外枠８の上壁39下面に設けた上
部突出片40と係合し、メダル供給用ホッパ７がメダル収
納部６の開口を閉鎖して錠止されると共に内枠１も外枠
８に対して錠止される。

また、貨幣鑑別装置31の図示しない貨幣収納ボックス
に収容した貨幣が満杯になった場合に、貨幣鑑別装置31
の前面に設けた錠33にキーを差込んで回動し、錠33の係
止片と外枠８の底壁41に設けた下部突出片42との係合を
解放した後、貨幣鑑別装置31前面の把手32を手で掴んで
内枠１の前方に引き出せば、貨幣鑑別装置31の貨幣収納
ボックス内の貨幣が取出せ、同時に内枠１も外枠８に対
する錠止が解放される。

なお、内枠１の内部下方に設けた貨幣鑑別装置31の錠
33の係止片を内枠１のみに係止させるようにすれば、外
枠８に対する内枠１の係止は、内枠１の前面上方のメダ
ル供給用ホッパ７に設けた錠止９の係止片11を外枠８の
上部突出片40に係合させるのみで良い。

発明の効果 以上に述べたように、本発明のメダル貸機によれば、
貨幣投入部，メダル排出部及びメダル収納部を備えた内
枠を外枠内に着脱自在に収容し、内枠のメダル収納部の
引き出し可能なメダル供給用ホッパに設けた錠を外枠に
掛外し自在に設けたことにより、メダル供給用ホッパの
錠と外枠との係合を解放し、内枠を外枠から引き出すだ
けで、内枠と共に貨幣投入部，メダル排出部及びメダル
収納部を外枠から同時に、且つ、容易に取外すことがで
き、これら内部機構の外枠に対する取外し作業を手数を
要さずに簡単に行なうことが可能であり、また、内枠か
らメダル供給用ホッパのみを引き出して、メダル収納部
にメダルを供給することもできる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の実施例のメダル貸機の正面図、 第２図は、第１図の側面図、 第３図は、第１図の内枠の要部側面図、 第４図は、第１図のメダル搬送手段の平面図、 第５図は、第１図の外枠の正面図、 第６図は、第５図の側面図、 第７図は、外枠に対する内枠の掛外し状態を示す要部拡
大側断面図である。 １……内枠、２……貨幣投入部、３……メダル用受皿、
４……デジタル表示部、５……装飾灯、６……メダル収
納部、７……メダル供給用ホッパ、８……外枠、９……
錠、10……把手、11……係止片、12……メダル貯留部、
13……メダル収納ホッパ、14……ホッパ取付板、15,16
……攪拌棒、17……コイルバネ、18……回転円板、18a
……回転軸、19……誘導回転体、19a……回転軸、20…
…メダル搬送手段、21……支持枠、22……メダル嵌合
孔、23……係合ピン、24……ガイド片、25……係合爪、
26……シュート、27……メダル用ホッパ、28……排出ゲ
ート、29……支軸、30……支持ピン、31……貨幣鑑別装
置、32……把手、33……錠、34……後壁、35……側壁、
36……切欠凹部、37……開口部、38……挿通孔、39……
上壁、40……上部突出片、41……底壁、42……下部突出
片、Ｍ……モータ、S1……メダル検出センサ、SW1……
メダル検出スイッチ。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】貨幣投入部，メダル排出部及びメダル収納
   部を備えた内枠を外枠内に着脱自在に収容し、前記内枠
   の前記メダル収納部に引き出し可能なメダル供給用ホッ
   パを設け、該メダル供給用ホッパに前記外枠に対して掛
   外し自在な錠を設けたことを特徴とするメダル貸機。