JP2658106B2 - 多層塗被紙 - Google Patents

多層塗被紙

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JP2658106B2 JP62332108A JP33210887A JP2658106B2 JP 2658106 B2 JP2658106 B2 JP 2658106B2 JP 62332108 A JP62332108 A JP 62332108A JP 33210887 A JP33210887 A JP 33210887A JP 2658106 B2 JP2658106 B2 JP 2658106B2
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    • D21H19/00Coated paper; Coating material
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    • D21HPULP COMPOSITIONS; PREPARATION THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASSES D21C OR D21D; IMPREGNATING OR COATING OF PAPER; TREATMENT OF FINISHED PAPER NOT COVERED BY CLASS B31 OR SUBCLASS D21G; PAPER NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • D21H19/00Coated paper; Coating material
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    • D21H19/56Macromolecular organic compounds or oligomers thereof obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds
    • D21H19/58Polymers or oligomers of diolefins, aromatic vinyl monomers or unsaturated acids or derivatives thereof

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は改善された表面強度、印刷光沢、着肉性、耐
ブリスター性を有し、さらに糊付性、ブリスターパック
適性等の後加工適性を有する塗被紙に関する。
[従来技術] 紙および板紙に水性顔料塗被組成物を塗被した原料塗
被紙(コート紙)は、白色度、光沢などの性質に優れて
いるため様々な用途に大量に使用されている。
近年、オフセット印刷での高速印刷化の傾向に伴い、
オフセット用顔料塗被紙としては、一段と優れた表面強
度と印刷光沢、着肉性等の印刷適性が要求されている。
特に輪転オフセット印刷の場合には耐ブリスター性が
良好である事が求められる。即ち、印刷方式の性質上、
高速印刷の後で高温かつ高速で乾燥させるため「火ぶく
れ(ブリスター)」が発生しやすく、このブリスターが
発生すると印刷紙の商品価値が大きく損なわれることに
なる。
また、塗被紙の用途も単なる印刷用から、印刷面をニ
スで被覆して保護したり、商品を包蔵するためにプラス
チック製のカバーを塗被面にヒートシールし、カバー内
に商品を包蔵するブリスターパック加工用等へと広がっ
ており、また、板紙に対しては印刷適性だけでなく、後
加工性能としてのブリスターパック適性、糊付性も要求
されるようになってきた。
この様な様々な課題を解決する方法として、顔料、バ
インダー等の材料面や塗工条件、乾燥条件等の製造条件
面などから様々な提案がなされているが、充分に満足で
きるものではなく、改善が望まれている。
[発明が解決しようとする問題点] 本発明はかかる問題点を解決したものであり、塗被層
の多層化と下塗り塗料の性質、或いは下塗り塗料と上塗
り塗料の組合せを詳細に検討した結果、下塗り塗料のバ
インダーとして特定量のトルエン不溶分を有し、かつ特
定量のシアン化ビニルが共重合された共重合体ラテック
スを用いることにより、優れた表面強度、印刷光沢、着
肉性および糊付性、ブリスターパック適性等の後加工性
を有する顔料塗被紙が得られる事を見い出し本発明に至
った。
[問題点を解決するための手段] 即ち、本発明は、原紙の表面に下記の共重合体ラテッ
クス(A)を顔料100重量部当り、固形分として3〜30
重量部含む下塗り顔料塗被層を形成し、その上に一層又
は二層以上の上塗り顔料塗被層を形成した多層塗被紙で
あり、使用する共重合体ラテックス(A)が (イ)エチレン系不飽和カルボン酸 0.5〜10重量% (ロ)シアン化ビニル 3〜20重量% (ハ)脂肪族共役ジエン 20〜40重量% (ニ)その他の共重合可能な単量体 30〜76重量% を乳化重合させて得られる共重合体ラテックスであっ
て、該共重合体ラテックスをpH=8に調整し、イソプロ
ピルアルコールで凝固乾燥したもののトルエン不溶分が
0〜40重量%であることを特徴とする多層塗被紙を提供
するものである。本発明は、好ましくは、前記の上塗り
顔料塗被層が、下記の共重合体ラテックス(B)を顔料
100重量部当り、固形分として3〜30重量部含むもので
ある多層被塗紙である。
ここで、共重合体ラテックス(B)は、 (ホ)エチレン系不飽和カルボン酸 0.5〜10 重量% (ヘ)脂肪族共役ジエン 25〜50 重量% (ト)その他の共重合可能な単量体 40〜74.5重量% を乳化重合させて得られる共重合体ラテックスであっ
て、該共重合体ラテックスをpH=8に調整し、イソプロ
ピルアルコールで凝固乾燥したもののトルエン不溶分が
20〜95重量%のものである。
以下、本発明について詳細に説明する。
共重合体ラテックス(A)を構成するエチレン系不飽
和カルボン酸〔成分(イ)〕としては、アクリル酸、メ
タクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマール酸、イ
タコン酸等のモノ又はジカルボン酸を挙げることができ
る。さらに、ジカルボン酸無水物も使用する事ができ
る。成分(イ)の使用割合は0.5〜10重量%、好ましく
は1〜7重量%、さらに好ましくは2〜7重量%であ
る。0.5重量%未満では、得られる共重合体の接着力、
機械的安定性が低く、一方10重量%を超えるとラテック
スの粘度が高くなりすぎ、ハンドリングが難しくなる。
シアン化ビニル〔成分(ロ)〕としては、アクリロニ
トリル、メタクリロニトリル等があり、そのなかでもア
クリロニトリルが好適に使用される。成分(ロ)の使用
割合は3〜20重量%、好ましくは5〜15重量%である。
この範囲の成分(ロ)を用いることで、表面強度、印刷
光沢および後加工適性の優れたものが得られる。3重量
%未満では充分な表面強度、印刷光沢および後加工適性
が得られず、一方20重量%を超えると充分な耐ブリスタ
ー性、後加工適性が得られない。
脂肪族共役ジエン〔成分(ハ)〕の代表例としては、
ブタジエン、イソプレン、2−クロル−1,3−ブタジエ
ン等を挙げることができる。この成分(ハ)の使用割合
は、共重合体に適度な弾性および膜の硬さを付与するた
めに20〜40重量%の範囲になくてはならず、好ましくは
25〜35重量%である。20重量%未満では得られる共重合
体は硬くてもろく、一方40重量%を超えると柔らかくな
り、粘着性が大きすぎて塗工作業時にダスティングトラ
ブルを生じやすい。
上記の単量体と共重合可能なその他の単量体(ニ)の
代表例としては、スチレン、α−メチルスチレン、ビニ
ルトルエン、p−メチルスチレンなどの芳香族ビニル単
量体、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル
酸ブチル、メタクリル酸メチル、2−ヒドロキシエチル
アクリレート、2−ヒドロキシメタクリレート、グリシ
ジルメタクリレートなどのアクリル酸あるいはメタクリ
ル酸のアルキルエステル類、アクリルアミド、メタクリ
ルアミド、N−メチロールアクリルアミドなどのエチレ
ン系不飽和カルボン酸のアクリルアミド類、酢酸ビニル
などのカルボン酸ビニルエステルなどを挙げることがで
きる。これらは、単独又は2種以上を組合せて使用する
ことができる。これらの共重合可能なその他の単量体
(ニ)は、共重合体に適度の硬さ、弾性および耐水性を
付与するため、全単量体中30〜76重量%の割合で使用す
る。
共重合体ラテックス(A)はpH=8に調整した後、イ
ソプロピルアルコールで凝固し、乾燥したもののトルエ
ン不溶分が0〜40重量%である。なお、pH=に調整した
共重合体ラテックス(A)を室温乾燥して作成したフィ
ルムを用いて高化式フローテスターで100℃で加熱溶融
し、50kgの荷重で測定した時の好ましい該フィルムの溶
融流動度(以下Q値と称する)は0.001ml/sec以上、特
に0.01〜5ml/secであることが好ましい。トルエン不溶
分が40重量%を超えると、耐ブリスター性や後加工適性
が得られない。Q値が0.001ml/sec以上であると、耐ブ
リスター性および後加工性が一段と優れたものが得られ
る。
本発明においては、原紙の表面に直接、共重合体ラテ
ックス(A)を顔料バインダーとして顔料100重量部に
対して固形分として3〜30重量部、好ましくは5〜25重
量部含有する下塗り顔料塗被層を設ける事で所望の目的
が達せられるが、3重量部未満では接着強度が不足し、
一方30重量部を超えると耐ブリスター性、後加工適性が
不足する。
顔料バインダーとして上記共重合体ラテックス(A)
とカゼイン、カゼイン変性物、澱粉、澱粉変性物、ポリ
ビニルアルコール、カルボキシメチルセルローズ、ヒド
ロキシエチルセルローズなどの水溶性バインダーを組合
せて使用することができる。
また、使用する顔料としては、紙塗被用に一般に使用
されている鉱物性顔料を使用することができる。その代
表例としては、クレイ、硫酸バリウム、酸化チタン、炭
酸カルシウム、サチンホワイト等を挙げることができ
る。
本発明の多層塗被紙において、好ましくは上塗り顔料
塗被層に共重合体ラテックス(B)を含有させる事によ
って一層の効果が発揮される。
共重合体ラテックス(B)を構成するエチレン系不飽
和カルボン酸〔成分(ホ)〕は、成分(イ)と同じもの
が使用できる。成分(ホ)の使用割合は0.5〜10重量
%、好ましくは1〜7重量%である。0.5重量%未満で
は、得られる共重合体の接着力、機械的安定性が低く、
一方10重量%を超えるとラテックスの粘度が高くなりす
ぎ、ハンドリングが難しくなる。
脂肪族共役ジエン〔成分(ヘ)〕は、成分(ハ)と同
じものが使用できる。この成分(ヘ)の使用割合は、共
重合体に適度な弾性および膜の硬さを付与するために25
〜50重量%の範囲、好ましくは28〜47重量%である。25
重量%未満では得られる共重合体は硬くてもろく、一方
50重量%を超えると柔らかくなり、粘着性が大きすぎて
塗工作業時にダスティングトラブルを生じやすい。
上記の単量体と共重合可能なその他の単量体(ト)の
代表例としては、スチレン、α−メチルスチレン、ビニ
ルトルエン、p−メチルスチレンなどの芳香族ビニル単
量体、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル
酸ブチル、メタクリル酸メチル、2−ヒドロキシエチル
アクリレート、2−ヒドロキシメタクリレート、グリシ
ジルメタクリレートなどのアクリル酸あるいはメタクリ
ル酸のアルキルエステル類、アクリルアミド、メタクリ
ルアミド、N−メチロールアクリルアミドなどのエチレ
ン系不飽和カルボン酸のアクリルアミド類、アクリロニ
トリル、メタクリロニトリロなどのシアン化ビニル化合
物、酢酸ビニルなどのカルボン酸ビニルエステルなどが
挙げられる。
これらは単独又は2種以上を組合せて使用することが
できる。これらの共重合可能なその他の単量体は、共重
合体に適度の硬さ、弾性および耐水性を付与するため全
単量体中40〜74.5重量%の割合で使用する。
共重合体ラテックス(B)はpH=8に調整した後、イ
ソプロピルアルコールで凝固し、乾燥したもののトルエ
ン不溶分が好ましく20〜95重量%である。なお、pH=8
に調整した共重合体ラテックス(B)を室温乾燥して作
成したフィルムを用いて高化式フローテスターで100℃
で加熱溶融し、50kgの荷重で測定した時の好ましいQ値
は0.2ml/sec以下が好ましい。共重合体ラテックス
(B)が、トルエン不溶分量およびQ値の両方の性質を
ともに満足すると、一段と優れた本発明の目的とする効
果が得られる。なお、トルエン不溶分が20重量%未満で
あったり、又はQ値が0.2ml/secを超えるものであると
表面強度が低下する傾向であり好ましくない。トルエン
不溶分が95重量%を超えると、耐ブリスター性や後加工
適性が低下する傾向であり好ましくない。
さらに好ましくは、下塗り用の共重合体ラテックス
(A)のQ値が上塗り用の共重合体ラテックス(B)の
Q値に等しいか或いは大きい組合せであり、この場合に
は本発明の効果が一段と大きくなる。
上塗り顔料塗被層に、共重合体ラテックス(B)は顔
料バインダーとして3〜30重量部、好ましくは5〜25重
量部含有されるが、3重量部未満では充分な接着強度が
得られず、30重量部を超えると耐ブリスター性や後加工
適性が不足する。
上塗顔料塗被層の顔料バインダーとして共重合体ラテ
ックス(B)とカゼイン、カゼイン変性物、澱粉、澱粉
変性物、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセル
ロース、ヒドロキシエチルセルローズなどの水溶性バイ
ンダーを組合せて使用することができる。
また使用する顔料としては、紙塗被用に一般に使用さ
れている鉱物性顔料を使用することができる。その代表
例としては、クレイイ、硫酸バリウム、酸化チタン、炭
酸カルシウム、サチンホワイト等を挙げることができ
る。
本発明の共重合体ラテックス(A)および(B)は、
上記の条件を満たすかぎり従来公知の方法によって製造
することができる。即ち、水性媒体中で乳化剤、重合開
始剤、重合連鎖移動剤等を用いる乳化重合により製造で
きる。
本発明を板紙として用いるときは、塗被組成物に一般
に使用されている種々の配合剤、例えば耐水性向上剤、
耐水化促進剤、顔料分散剤、粘度調節剤、着色顔料、蛍
光染料およびpH調節剤を任意に配合することができる。
顔料塗被層の形成は、水性の顔料組成物を紙に塗布し
て行なう。塗布する方法は、公知の技術、例えばエアナ
イフコーター、ブレードコーター、ゲートロールコータ
ー、ロールコーターなどの塗布機によって行なわれる。
塗布後、表面を乾燥し、カレンダーリングなどにより仕
上げる。
本発明の多層塗被紙は、アート紙、コート紙、軽量塗
工紙、微量塗工紙、コート板紙などの一般の塗工紙、印
刷塗被紙として、特に輪転オフセット印刷用紙として用
いられる。
[実 施 例] 次に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はそ
の要旨を超えない限り以下の実施例に制約されるもので
はない。なお実施例において割合を示す部および%は、
それぞれ重量部および重量%を意味する。
[共重合体ラテックスの製造] 100の撹拌付オートクレーブに (単量体) ブタジエン(ハ) 7000g(35部) スチレン(ニ) 6400g(32部) メチルメタクリレート(ニ) 4000g(20部) アクリロニトリル(ロ) 2000g(10部) イタコン酸(イ) 600g( 3部) (乳化剤) ドデシルベンゼンスルフォン酸ソーダ 160(0.8部) (連鎖移動剤) t−ドデシルメルカプタン 160g(0.8部) (開始剤) 過硫酸カリウム 200g( 1部) 水 40000g(200部) を仕込み、60℃にて10時間反応させ、重合転化率98%以
上で共重合ラテックス(A1)を得た。
同様の方法で第1表に示す単量体を用いて共重合体ラ
テックス(A2)〜(A4)、(a1)〜(a7)および(B1)
〜(B3)を製造した。ラテックスの性質は第1表に示し
た。
本発明のトルエン不溶分は、次の方法によって測定し
た。ラテックスをpH8に調整し、ラテックス中の共重合
体をイソプロパノールで凝固した後、洗浄、乾燥して得
られた固形分0.3gをトルエン100ccに室温で20時間浸漬
し、その後120メッシュの金網でろ過し、乾燥して得ら
れる残存固形分の全固形分に対する重量割合をトルエン
不溶分とした。
Q値の測定は、次の方法によって測定されたものであ
る。ラテックスをpH8に調整したものを温度25℃、湿度6
5%の室内で自然乾燥して作成したフィルムを用い島津
製作所製CFT−500型高化式フローテスターで、測定温度
100℃、ノズルは直径1mm、長さ1mm、荷重50kg/cm2で測
定した。単位はml/secである。
実施例1〜5、比較例1〜6および9 共重合体ラテックス(A1)〜(A4)および(a1)〜
(a7)を用いて下記の処方により下塗り用塗料を調整し
た。
(配合) クレー 40部 重質炭酸カルシウム 60部 共重合体ラテックス 10部 酸化デンプン 6部 水は固形分濃度が60%になるように添加した。
この下塗り用塗料を次の条件で塗布した。
方法;ロッド手塗り 乾燥;ギヤーオーブン120℃、20秒 原紙;市販上質紙 次に共重合体ラテックス(B1)〜(B3)を用いて下記
の処方により上塗り用塗料を調製した。
(配合) クレー 80部 重質炭酸カルシウム 20部 共重合体ラテックス 12部 酸化デンプン 4部 水は固形分濃度が60%になるように添加した。
この上塗り用塗料を、上記の下塗り用塗料を塗布した
紙に塗布し多層塗被紙を作成した。
比較例7、8 比較例7は共重合体ラテックス(A1)を用い上記の下
塗り用塗料を塗布しただけのものであり、比較例8は共
重合体ラテックス(B1)を用い上記の上塗り用塗料のみ
を塗布したものである。
得られた塗被紙は、その特性を次の方法により測定し
た。
RIドライピック:表面強度の指標 RI印刷機で印刷した時のピッキングの程度を肉眼で4
段階にわけて判定した。
印刷光沢 RI印刷機を使用してウェブオフセット用インキをベタ
刷りし、村上式光沢計を使用して測定(75゜−75゜)
し、その程度を4段階にわけて判定した。
着肉性 RI印刷機でモルトンロールを用い、湿し水を与えた時
のインク転移の程度(濃度の高いものが良)を目視で4
段階にわけて判定する。
耐ブリスター性 両面塗工した紙を調湿(約6%)し、加熱したオイル
バスに投げ込み、ブリスターが発生する時の温度が高い
ほうが耐ブリスター性が良好である。その程度を4段階
で判定した。
ブリスターパック適性 白紙および印刷を施した塗被紙に、ブリスターパック
用接着剤#11とLジューサー(いずれも荒川塗料工業社
製)の1:1混合液をコーティングロッドで均一の厚さに
塗布し乾燥させ、この面に一定面積のブリスターパック
用硬質塩化ビニルシート片を重ね、裏面よりヒートシー
ラにより150℃で5秒間圧着する。
白紙面6枚、印刷面6枚、計12枚の試験片より塩化ビ
ニルシートを剥ぎ取り、肉眼で各試験片の塗被面と塩化
ビニルシート片の接着強さを判定した。印刷面はRI印刷
機でオフセット用蓋インクを用いてベタ刷りした面であ
る。
糊付性 塗被紙表面にライフボンドAV−650(日栄化工社製)
を幅5mm、長さ80mm、厚さが0.2mmとなる様にスペーサー
を用いて塗布し、この塗布面に同紙の非塗被面が対面す
る様に重ね、2kgの加重を1分間かけて圧着、除圧後20
℃、湿度60%の恒温恒湿下に24時間放置する。その後、
剥ぎ取り、接着強さを圧着面付近の破壊状態を肉眼で判
定した。
評価結果は第2表に示す。
[比較例の説明] 比較例1は下塗り用にトルエン不溶分が本発明の範囲
を超えるラテックス(a1)を使用したものであり、比較
例2は下塗り用にQ値が本発明の範囲未満のラテックス
(a2)を使用したものであり、いずれの場合も耐ブリス
ター性、ブリスターパック適性および糊付性に劣ってい
る。
比較例3は下塗り用にシアン化ビニルであるアクリロ
ニトリルが本発明の範囲未満のラテックス(a3)を使用
したものであり、印刷光沢に劣っている。
比較例4は下塗り用にシアン化ビニルが本発明の範囲
を超えるラテックス(a4)を使用したものであり、耐ブ
リスター性、ブリスターパック適性および糊付性に劣っ
ている。
比較例5は下塗り用にエチレン系不飽和カルボン酸が
本発明の範囲未満のラテックス(a5)を使用したもの、
比較例6は下塗り用に脂肪族共役ジエンであるブタジエ
ンが本発明の範囲未満のラテックス(a6)を使用したも
のであり、いずれも接着強度、印刷光沢が劣る。
比較例7はラテックス(A1)を用いた下塗り用顔料塗
被液のみを塗工したものであり、比較例8はラテックス
(A1)使用の上塗り用塗料のみを塗工したものである。
いずれの場合も塗被層の多層化は、実施例と比較して接
着強度と印刷光沢が劣る。
比較例9は下塗用にシアン化ビニル単量体を使用しな
いラテックス(a7)を使用したものであり、接着強度、
印刷光沢、ブリスターパックおよび糊付性に劣ってい
る。
[発明の効果] 本願発明は原紙に水性顔料塗被組成物を多段で塗被さ
れた多層塗被紙に関するもので、原紙と上塗り顔料塗被
層との間の下塗り顔料塗被層の顔料バインダーとしてゲ
ル含量が特定範囲にあり、かつ特定量のシアン化ビニル
を必須共重合成分とする共重合体ラテックスを用いるこ
とで、表面強度、印刷光沢、着肉性、耐ブリスター性お
よび糊付性ブリスターパック適性等の後加工適性のバラ
ンスが高水準にある多層塗被紙が得られるものであり、
工業的価値は極めて大きい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−59192(JP,A) 特開 昭54−11311(JP,A) 大江礼三郎「紙およびパルプ製紙の化 学と技術」4巻(S58)中外産業調査会 P.107、108

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原紙の表面に、下記の共重合体ラテックス
    (A)を顔料100重量部当たり、固形分として3〜30重
    量部含む下塗り塗被層を形成し、その上に下記の共重合
    体ラテックス(B)を顔料100重量部当たり、固形分と
    して3〜30重量部含む上塗り塗被層を一層または二層以
    上形成してなる多層塗被紙。 共重合体ラテックス(A) (イ)エチレン系不飽和カルボン酸 0.5〜10重量% (ロ)シアン化ビニル 3〜20重量% (ハ)脂肪族共役ジエン 20〜40重量% (ニ)その他の共重合可能な単量体 30〜76重量% を重合させて得られる共重合体ラテックスであって、該
    共重合体ラテックスをpH=8に調製し、イソプロピルア
    ルコールで凝固乾燥したもののトルエン不溶分が0〜40
    重量%である。 共重合体ラテックス(B) (ホ)エチレン系不飽和カルボン酸 0.5〜10 重量% (ニ)脂肪族共役ジエン 25〜50 重量% (ト)その他の共重合可能な単量体 40〜74.5重量% を重合させて得られる共重合体ラテックスであって、該
    共重合体ラテックスをpH=8に調製し、イソプロピルア
    ルコールで凝固乾燥したもののトルエン不溶分が20〜95
    重量%である。
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大江礼三郎「紙およびパルプ製紙の化学と技術」4巻(S58)中外産業調査会P.107、108

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