JP2639858B2 - 電子部品の樹脂封止成形方法 - Google Patents

電子部品の樹脂封止成形方法

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JP2639858B2
JP2639858B2 JP3018352A JP1835291A JP2639858B2 JP 2639858 B2 JP2639858 B2 JP 2639858B2 JP 3018352 A JP3018352 A JP 3018352A JP 1835291 A JP1835291 A JP 1835291A JP 2639858 B2 JP2639858 B2 JP 2639858B2
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  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Encapsulation Of And Coatings For Semiconductor Or Solid State Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば、IC、LS
I、ダイオード、コンデンサー等の比較的に小型の電子
部品を樹脂により封止成形する方法の改良に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】電子部品を樹脂封止成形する方法として
は、トランスファモールド方法が従来より採用されてい
る。また、この方法は、例えば、図6及び図7に示すよ
うな樹脂成形用金型を用いて、通常、次のようにして行
われる。予め、ヒータ14により固定上型1及び可動下
型2を所定の樹脂成形温度に加熱すると共に、図6に示
すように、該上下両型を型開きする。次に、電子部品1
3を装着したリードフレーム12を下型2の型面に設け
たセット用凹所11の所定位置に嵌合セットすると共
に、ポット3内に樹脂タブレットRを供給する。次に、
下型2を上動して、図7に示すように、該上下両型を型
締めする。このとき、上記電子部品13及びその周辺の
リードフレームは該両型面に対設した上下両キャビティ
5・6内に嵌装されることになり、また、上記ポット3
内の樹脂タブレットRは加熱されて順次に溶融化される
ことになる。次に、上記ポット3内の樹脂タブレットR
をプランジャ4により加圧して溶融樹脂材料を該ポット
と上型キャビティ5との間に設けられた樹脂通路7を通
して該両キャビティ5・6内に注入すると、電子部品1
3及びその周辺のリードフレーム12は、該両キャビテ
ィの形状に対応して成形される樹脂成形体内に封止成形
されることになる。従って、上記溶融樹脂材料の硬化に
必要な所要時間の経過後に、上下両型を型開きすると同
時的に硬化した樹脂成形体とリードフレーム12及び樹
脂通路内の硬化樹脂をエジェクターピン15により夫々
離型させればよい。
【0003】なお、上下両型1・2の型締時において該
両型面に構成される空間部、即ち、上記ポット3と樹脂
通路7及び上下両キャビティ5・6から構成される金型
の空間部内には空気が存在しているため、この残溜空気
が溶融樹脂材料中に混入して樹脂成形体の内部や表面部
にボイドや欠損部が形成されると云った樹脂成形上の問
題がある。そこで、上記した金型空間(キャビティ5)
部と金型外部とを適宜なエアベント8にて連通させるこ
とにより、上記ポット3内の溶融樹脂材料を樹脂通路7
を通して上下両キャビティ5・6内に移送・注入・充填
させる作用を利用して、上記残溜空気を該エアベント8
を通して外部に自然に押し出すことができるように設け
られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記したよ
うに、ポット3と樹脂通路7及び両キャビティ5・6内
に存在する空気はエアベント8から外部に自然に押し出
すことができるように考慮されているが、実際には、特
に、樹脂成形体における内部ボイドの形成等を有効に阻
止することができず、従って、製品の耐湿性や外観を損
なうという弊害を確実に解消することができていないの
が現状である。
【0005】樹脂成形体の内部にボイドが形成されない
ようにするためには、次のような改善策が考えられる。
例えば、両キャビティ5・6内に注入充填された溶融樹
脂材料に対して所定の樹脂圧を加えることにより、該溶
融樹脂材料中に混入した気泡を無視できる程度にまでに
圧縮し、実質的に内部ボイドが形成されていない状態と
する。しかしながら、この方法においては、上記溶融樹
脂材料中に含まれている小さな気泡を無視できる微小な
気泡にまで圧縮することはできるが、大きな気泡をその
ような微小な気泡にまで圧縮することはできないと云っ
た問題がある。
【0006】また、ポット3と樹脂通路7及び両キャビ
ティ5・6内に存在する空気を外部に強制的に排気し
て、該空気が溶融樹脂材料中に混入するのを防止するこ
とが考えられる(例えば、特開昭62−282440号
公報、特開昭64−53555号公報、特開昭64−3
9737号公報等)。この方法は、ポットと樹脂通路及
び両キャビティ内に存在する空気が溶融樹脂材料中に混
入されないという点で優れており、これらの空気を外部
へ自然に排出する従前の方法と比較すると、樹脂成形体
における内部ボイドの形成をより効果的に阻止できるも
のである。しかしながら、このように内部ボイドの形成
をより効果的に阻止できるものであるにも拘らず、この
強制排気方法は電子部品の樹脂封止成形方法として実際
には活用若しくは実施化されていない現状にあり、ま
た、これを活用・実施化しようとしても実際には上記し
たような作用効果を得ることができないというのが実情
である。
【0007】例えば、特開昭62−282440号公報
には、上記した従来の強制排気方法において、樹脂タブ
レットを金型のポット内へ供給する前に、該樹脂タブレ
ットを、予め、80℃〜100℃にまで予備加熱するこ
とが提案されている。しかしながら、このような方法に
よると、樹脂タブレットは、ポット内への供給前におい
て、既に、80℃〜100℃の高温に加熱され且つ軟化
された状態にあること、また、電子部品の樹脂封止材と
して熱硬化性樹脂材料が用いられていること等から、次
のような樹脂成形上の技術的な問題がある。即ち、予備
加熱された樹脂タブレットは加熱軟化状態にあるため、
その内部と外部とは通気性が悪くなる。そして、その表
面には硬化被膜層、若しくは、焼けた固い被膜層が形成
された状態になることとも相俟って、該樹脂タブレット
の内部と外部との通気が非常に困難な状態となり、特
に、該樹脂タブレットの中心部には空気や水分が閉じ込
められた状態で残溜することになる。従って、このよう
な状態の樹脂タブレットをポット内において加熱及び真
空引きしても、該樹脂タブレットの中心部に閉じ込めら
れた状態で残溜している空気や水分を確実に除去すると
云う作用効果を期待することができない。このため、樹
脂タブレットの中心部に残溜している空気や水分が溶融
樹脂材料中に混入した状態でキャビティ内に注入される
ことになるが、混入した溶融樹脂材料中の空気や水分等
を金型の外部へ真空引き作用を利用して吸引排除するこ
とはきわめて困難であり、そのような作用効果を得るこ
とは、事実上、不可能であるから、その結果、これらの
空気や水分等の存在が、樹脂成形体の内部や表面部にボ
イドや欠損部として形成される原因となっている。
【0008】また、樹脂による電子部品の封止成形が確
実に行われていないときや、電子部品の樹脂封止成形体
とリードフレームとの密着状態が不充分であるときも、
上記した樹脂封止成形体にボイドが形成されているとき
と同様に、製品の耐湿性を損なうことになる。更に、例
えば、樹脂封止成形体から突設されたアウターリードの
折曲加工工程時において、該アウターリードの基部に加
えられる折曲加工力によって樹脂封止成形体にクラック
が入り、或は、その部分が欠損する等の欠点があり、従
って、この種の製品に強く要請されている高品質性・高
信頼性を得ることができないという重大な問題がある。
【0009】本発明は、上記した空気の外部強制排気方
法を採用すると共に、この強制排気方法における技術的
な問題点を解消・改善して、両型の型締時に構成される
少なくともポットと樹脂通路及びキャビティ部から成る
空間部に残溜する水分や空気のみならず、樹脂タブレッ
ト中に含まれる空気や水分をも効率良く且つ確実に排出
することにより、ポット内で加熱溶融化される溶融樹脂
材料中に空気が混入するのを完全に防止して、成形され
る樹脂成形体の内部や表面部にボイドや欠損部が形成さ
れるのを効率良く且つ確実に防止することができる電子
部品の樹脂封止成形方法を提供することを目的とする。
【0010】また、本発明は、樹脂による電子部品の封
止成形をより効率良く且つ確実に行うことができると共
に、電子部品の樹脂封止成形体とリードフレームとの密
着性向上を図ることにより、高品質性及び高信頼性を備
えた製品を得ることができる電子部品の樹脂封止成形方
法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明に係る電子部品の
樹脂封止成形方法は、固定型及び可動型の型締時に構成
される少なくともポットと樹脂通路及びキャビティ部か
ら成る空間部を気密状態となす気密範囲を設定し、且
つ、この気密範囲内の空気を外部に排気して該気密範囲
内を真空状態に設定すると共に、上記ポット内に供給し
た樹脂タブレットを加熱溶融化してこれを上記樹脂通路
を通してキャビティ内に注入することにより、上記キャ
ビティ内に嵌装セットしたリードフレーム上の電子部品
を樹脂封止成形する方法であって、上記ポット内に予備
加熱しない常温の樹脂タブレットを供給すると共に、該
樹脂タブレットを該ポット内において加熱膨張させて
る間に、該樹脂タブレット内部の空気・水分を上記気密
範囲外に真空排出することを特徴とするものである。
【0012】
【作用】本発明方法においては、予備加熱をしていない
常温の樹脂タブレットをポット内に供給し、該常温樹脂
タブレットをポット内で初めて加熱することになる。そ
して、ポット内で加熟された樹脂タブレットは真空状態
下において膨張するので該樹脂タブレットの内外通気性
が向上し、その結果、該樹脂タブレットの中心部に残溜
している空気・水分や、このポット内での加熱作用に基
因する反応ガス類は該樹脂タブレットの外部へ自由に流
出できる状態となる。従って、これらの空気・水分・反
応ガス類は、常温樹脂タブレットをポット内において
「加熱→膨張→溶融」させる間に、真空引きによる吸引
作用を受けて、金型の外部へ真空排出されることにな
る。また、本発明方法は、予備加熱をしていない常温の
樹脂タブレットを真空状態下のポット内において初めて
加熱するものであるから、該樹脂タブレットは、前記し
たような従来方法において発生する樹脂タブレット表面
の「硬化被膜層」が形成されることがなく、スムーズに
「加熱→膨張→溶触」されることになる。
【0013】従って、本発明方法においては、両型の型
締時に構成される少なくともポットと樹脂通路及びキャ
ビティ部から成る空間部に残溜する水分や空気のみなら
ず、樹脂タブレット中に含まれる空気や水分を金型の外
部へ効率良く且つ確実に真空排出することができる。ま
た、これによって、ポット内で加熱溶融化される溶融樹
脂材料中に空気等が混入するのを確実に防止することが
できるので、成形される樹脂成形体の内部や表面部にボ
イドや欠損部が形成されるのを防止することができる。
更に、樹脂による電子部品の封止成形が確実に行われる
と共に、電子部品の樹脂封止成形体とリードフレームと
の密着性が向上する。このため、両者は確実に一体化さ
れると共に、その耐湿性が向上する。
【0014】
【実施例】図1及び図2には、本発明に係る電子部品の
樹脂封止成形方法を実施するための樹脂封止成形用金型
装置の要部が夫々示されている。この樹脂封止成形用金
型装置は、固定側の上型(固定型)1と、該上型1に対
向配置した可動側の下型(可励型)2と、該下型側に配
置した所要複数個のポット3と、該各ポットに夫々嵌合
させた樹脂タブレット加圧用のプランジャ4と、該上下
両型の型面に対設した所要複数個の上型キャビティ5及
び下型キャビティ6と、各ポット3とその周辺所定位置
に配設した一個若しくは複数個のキャビティ(図例にお
いては、上型キャビティ5)とを短尺で同長若しくは略
等しい長さの樹脂通路7を介して夫々連通させたマルチ
プランジャ方式の構造を備えている。
【0015】また、上記した下型2は、例えば、電動或
は油圧等の流体圧力を駆動源とする適宜な型開閉機構
(図示なし)によって上下方向へ往復移動するように設
けられている。
【0016】また、上記した各プランジャ4の上端部は
各ポット3内に常時嵌合されると共に、それらの各下端
部はプランジャホルダ(図示なし)に自在に嵌装支持さ
れている。また、該プランジャホルダは、例えば、電動
或は油圧等の流体圧力を駆動源とする上下往復駆動機構
(図示なし)によって上下方向へ往復移動するように設
けられており、該プランジャホルダを上下往復移動させ
ることによって上記各プランジャ4を上下往復移動させ
ることができるように設けられている。更に、該各プラ
ンジャ4の夫々には、プランジャホルダに内装したスプ
リング等の弾性手段や流体圧力等による適宜な等圧機構
(図示なし)を介して、上方向への弾性圧力が加えられ
るように設けられている。
【0017】また、上記した上型面には各上型キャビテ
ィ5と連通するエアベント8が形成されており、更に、
これらのエアベント8はエアベント機能を有する共通の
空気通路9に連通される(図3参照)と共に、該空気通
路9は外部に配置した真空源(図示なし)と連通されて
いる。
【0018】また、上下両型1・2の型締時に上記空気
通路9の外方周囲となる型面(図例においては下型面)
には耐熟性・耐摩耗性・所要の弾性等を有する適宜なシ
ール部材10が配設されている(図4参照)。従って、
該両型の型締時においては、少なくとも、上記ポット3
と樹脂通路7及び両キャビティ5・6部は気密状態とな
り、このシール部材10により囲まれた範囲内が気密範
囲として設定されることになる。このため、上記真空源
を作動させることにより、上記した気密範囲内の空気を
外部に強制的に排気して該気密範囲内を真空状態に設定
することが可能となる。
【0019】なお、上記した空気通路9を、図5に鎖線
にて示すように、各ポット3に連通させる構成を採用
し、或は、これらを併設してもよい。また、上記した空
気通路9を、図5に鎖線にて示すように、各樹脂通路7
に連通させる構成を採用し、或は、上記各空気通路を夫
々併設してもよい。更に、上記したシール部材10は、
必要に応じて、上下両型の型締時における嵌合面若しく
は接合面等の適当な部位に配設することができる。
【0020】図中の符号11は下型面に設けられたリー
ドフレーム12の嵌合セット用の凹所、同符号13はリ
ードフレーム12上に装着された電子部品、同符号14
は上下両型を加熱するためのヒータを夫々示している。
また、同符号15は離型機構(図示なし)における各エ
ジェクターピンを示している。該各エジェクターピンは
離型機構によって、図2に示す型締時においては、その
各先端面を両キャビティ5・6及び樹脂通路7の内底面
にまで夫々後退させると共に、図1に示す型開時におい
ては、逆に、それらの各先端面を前進させて上記両キャ
ビティ内の樹脂成形体(及び、リードフレーム)と樹脂
通路内の硬化樹脂を夫々突き出すことができるように設
けられている。また、同符号16は上型面に形成したシ
ール部材10との嵌合用溝部である。
【0021】以下、上記金型装置を用いて実施する本発
明に係る電子部品の樹脂封止成形方法について説明す
る。従来の場合と同様に、予め、ヒータ14により固定
上型1及び可動下型2を所定の樹脂成形温度(例えば、
約175℃)に加熱する。次に、型開閉機構により下型
2を下動させて上下両型1・2の型開きを行う(図1参
照)。次に、下型2の型面に設けたセット用凹所11の
所定位置に電子部品13を装着したリードフレーム12
を供給セットすると共に、各ポット3内に樹脂タブレッ
トRを供給する。次に、型開閉機構により下型2を上動
して上下両型1・2を型締めする(図2参照)。
【0022】このとき、空気通路9の外方周囲に配設し
たシール部材10によって、各ポット3と樹脂通路7及
び上下両キャビティ5・6部は気密状態となり、このシ
ール部材10により囲まれた範囲内は気密範囲として設
定されることになる。また、上記電子部品13及びその
周辺のリードフレームは該両型面に対設された両キャビ
ティ5・6内に嵌装されることになり、また、各ポット
3内の樹脂タブレットRは加熱されて順次に溶融化され
ることになる。更に、この状態で、真空源を作動させる
と、上記気密範囲内の空気は外部に強制的に排気されて
該気密範囲内を真空状態に設定することができる。この
真空状態としては、例えば、約1〜10−3Torr程
度の中真空状態を得ることができれば充分であるが、そ
れ以上の高真空状態を得ることができるように設定して
もよく、その設定条件等は真空源の調整等により適宜に
且つ任意に行うことができる。
【0023】ところで、上記した樹脂タブレットRの内
部には、樹脂パウダーを固形化する樹脂タブレットの成
形工程時や、該成形後において、大気中の空気及び水分
を少なからず含有しているのが通例である。このため、
ポット3内に供給された該樹脂タブレットRは金型によ
る加熱により熱膨張することになる。
【0024】本発明方法は、ポット内に予備加熱しない
常温の樹脂タブレットを供給すると共に、該樹脂タブレ
ットを該ポット内において加熱膨張させて、該樹脂タブ
レット内部の空気・水分を上記気密範囲外に真空排出す
ることを特徴としている。即ち、ポット3内における常
温樹脂タブレットRの加熱溶融化工程において、真空源
を作動させると、上記した気密範囲内における該ポット
3と溶融樹脂材料の移送用樹脂通路7と樹脂成形用両キ
ャビティ5・6内の空気・水分のみならず、常温樹脂タ
ブレットRの熱膨張時に該樹脂タブレットRの外部へ自
由に流出した該樹脂タブレット中心部の空気・水分やこ
のポット内での加熱作用に基因する反応ガス類をも強制
的に上記気密範囲外に真空排出することができる。しか
も、該ポット3と樹脂通路7と両キャビティ5・6及び
常温樹脂タブレットRの内部から空気・水分等が除去さ
れた状態で、該常温樹脂タブレットRを加熱且つ加圧し
て完全に溶融化することができるものである。
【0025】次に、上記ポット3内の樹脂タブレットR
をプランジャ4により加圧して溶融樹脂材料を該ポット
と上型キャビティ5との間に設けた樹脂通路7を通して
該両キャビティ5・6内に注入すると、電子部品13及
びその周辺のリードフレーム12は、該両キャビティの
形状に対応して成形される樹脂成形体内に封止成形され
ることになる。従って、上記溶融樹脂材料の硬化に必要
な所要時間の経過後に、上下両型を型開きすると同時的
に硬化した樹脂成形体とリードフレーム12及び樹脂通
路内の硬化樹脂をエジェクターピン15により夫々離型
させればよい。
【0026】上記したように、気密範囲内におけるポッ
ト3と樹脂通路7と両キャビティ5・6内の空気・水分
のみならず、樹脂タブレットR中心部の空気・水分をも
効率良く且つ確実に、しかも、強制的に該気密範囲外に
排出することができるので、溶融樹脂材料中に上記空気
・水分が混入するのを完全に防止することができる。即
ち、上記空気・水分が除去された状態で樹脂タブレット
Rの加熱溶融化を行うことができるので、上記した各工
程を経て成形された電子部品の樹脂封止成形体の内部や
表面部にはボイドや欠損部が形成されることがない。
【0027】また、上記したように、気密範囲内を真空
状態に設定することに加えて、樹脂タブレットR中心部
の空気・水分を強制的に該気密範囲外に排出して溶融樹
脂材料中に上記空気・水分が混入するのを完全に防止す
ることができるので、樹脂による電子部品の封止成形を
より効率良く且つ確実に行うことができると共に、該溶
融樹脂材料とリードフレーム12とを強力に接着させる
ことができる。更に、溶融樹脂材料とリードフレーム1
2との接着状態は、両者の接着面に空気層やボイド等を
介在させない完全な密着状態である。従って、樹脂封止
成形体から突設されたアウターリードの折曲加工工程時
等においても、該アウターリードの基部に加えられる折
曲加工力によって樹脂封止成形体にクラックが入った
り、或は、その部分が欠損する等の弊害を未然に解消す
ることができる。
【0028】本発明は、上述した実施例のものに限定さ
れるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内
で、必要に応じて、任意に且つ適宜に変更・選択して採
用できるものである。
【0029】
【発明の効果】本発明方法によれば、予備加熱をしてい
ない常温の樹脂タブレットをポット内に供給し、該常温
樹脂タブレットをポット内で初めて加熱することによ
り、該常温樹脂タブレットをポット内で「加熱→膨張→
溶融」させる間に、その中心部に残溜している空気・水
分等を金型の外部へ真空排出させることができるので、
成形される電子部品の樹脂封止成形体の内部や表面部に
ボイドや欠損部が形成されるのを効率良く且つ確実に防
止することができる電子部品の樹脂封止成形方法を提供
することができると云った優れた実用的な効果を奏する
ものである。本発明方法によるこのような効果は永年の
実験結果から初めて得られたものであり、また、本発明
方法によって前記した空気の外部強制排気方法を電子部
品の樹脂封止成形方法として効率よく且つ有効に実施化
することができる。
【0030】また、本発明方法によれば、樹脂による電
子部品の封止成形をより効率良く且つ確実に行うことが
できると共に、電子部品の樹脂封止成形体とリードフレ
ームとの密着性を向上させることができるので、該樹脂
封止成形体とリードフレームとの確実な一体化と製品の
耐湿性向上を図ることができる。従って、高品質性及び
高信頼性を備えた製品を得ることができる電子部品の樹
脂封止成形方法を提供することができると云った優れた
実用的な効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法を実施する電子部品の樹脂封止成形
用金型装置の要部を示す縦断面図であり、その上下両型
の型開き状態を示している。
【図2】図2の上下両型の型締め状態を示す縦断面図で
ある。
【図3】図1の上型面を示す一部切欠底面図である。
【図4】図3の上型面に対応する下型面を示す一部切欠
平面図である。
【図5】他の上型面の構成例を示す一部切欠底面図であ
る。
【図6】トランスファ方式を採用した樹脂封止成形用金
型装置例の要部を示す縦断面図で、その上下両型の型開
き状態を示している。
【図7】図6の上下両型の型締め状態を示す縦断面図で
ある。
【符号の説明】
1 上型(固定型) 2 下型(可動型) 3 ポット 4 プランジャ 5 キャビティ 6 キャビティ 7 樹脂通路 8 エアベント 9 空気通路 10 シール部材 11 セット用凹所 12 リードフレーム 13 電子部品 14 ヒータ 15 エジェクターピン 16 嵌合用溝部 R 樹脂タブレット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−282440(JP,A) 特開 昭64−53555(JP,A) 特開 昭64−39787(JP,A) 特開 昭53−93782(JP,A) 特開 平1−175744(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定型及び可動型の型締時に構成される
    少なくともポットと樹脂通路及びキャビティ部から成る
    空間部を気密状態となす気密範囲を設定し、且つ、この
    気密範囲内の空気を外部に排気して該気密範囲内を真空
    状態に設定すると共に、上記ポット内に供給した樹脂タ
    ブレットを加熱溶融化してこれを上記樹脂通路を通して
    キャビティ内に注入することにより、上記キャビティ内
    に嵌装セットしたリードフレーム上の電子部品を樹脂封
    止成形する方法であって、 上記ポット内に予備加熱しない常温の樹脂タブレットを
    供給すると共に、該樹脂タブレットを該ポット内におい
    て加熱膨張させている間に、該樹脂タブレット内部の空
    気・水分を上記気密範囲外に真空排出することを特徴と
    する電子部品の樹脂封止成形方法。
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