JP2637587B2 - 情報記録媒体及び記録・再生方法 - Google Patents

情報記録媒体及び記録・再生方法

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JP2637587B2
JP2637587B2 JP1344802A JP34480289A JP2637587B2 JP 2637587 B2 JP2637587 B2 JP 2637587B2 JP 1344802 A JP1344802 A JP 1344802A JP 34480289 A JP34480289 A JP 34480289A JP 2637587 B2 JP2637587 B2 JP 2637587B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は光によって情報の記録及び/又は再生を行う
情報記録媒体に関し、特に良好なプリフオーマツト信号
を得られる情報記録媒体に関するものである。
〔従来の技術〕
近年、コンパクトデイスクや追記型デイスクを利用し
た電子フアイルシステムあるいは消去可能な光磁気材
料、相転移型材料を用いた光デイスクシステム等の光学
式情報記録・再生装置の商品化や研究開発が盛んに行わ
れている。また、最近、携帯用光記録媒体例えばカード
形態をした光記録媒体(以下、光カードと称す)による
光カードシステムも注目されている。
光カードは、その形態から手軽に持ち運べる事、面積
の割にはデイスクより情報容量が大きい(デイスク形態
の場合、中心部は情報記録が行われない)事が特徴であ
る。
これら光記録媒体にはオーデイオ用のコンパクトデイ
スク(以後CDと略)やVideo−disc、CD−ROMのように情
報の大量流布を目的とした再生専用タイプのものと、情
報のフアイルを目的とした情報の追加書き込みができる
追記型、更には書換え可能なタイプのものがある。この
ような光記録媒体には、量的には記録密度が高いこと
と、質的には記録媒体に記録される情報はその再生に際
し、誤りが無いこと、即ちC/Nがよい事が要求される。
再生専用タイプの場合、その情報の質は基板上に複製
される情報の構造によって影響を受ける。例えば情報の
記録が光学的な濃度差によって行われていてその振幅の
差によって再生を行う振幅タイプの記録媒体の場合その
濃度差と大きさ、また、情報の記録が凹凸によって行わ
れていてその位相差を利用して再生を行う位相タイプの
記録媒体の場合にはその凹凸の3次元的な形状によって
検出される信号は影響を受ける。
また、追記可能タイプの場合も、情報を書込む為にト
ラツキング用の溝(グループ)やデータ記録管理の為の
番地や、同期信号などのフオーマツトの情報が予め基板
上に複製されている(以後、これらトラツキング用の
溝、フオーマツト用のピツトも含めた情報をプリフオー
マツトと呼ぶ)。
従来このプリフオーマツト信号を得る為に基板に反射
光がλ0/4の位相差を作るような深さ又は高さの凹凸パ
ターンを設ける方法が知られている。
例えばCDなどは情報に応じた記録ピツトをλ0/4の高
さの凹凸パターンを有するスタンパーを用いて、インジ
エクシヨン成形により、基板にパターンを転写し、その
基板上に一様な反射率を有するアルミニウム,金等の反
射金属膜を蒸着して設けることにより信号の再生を可能
にしている。
又、追記可能なタイプの記録媒体の場合、その情報の
書込みに際し記録が正確に記録トラツク上に行われる為
には、記録光の照射位置を走査方向とそれに垂直方向で
絶えず記録トラツク上に保つ制御(これをオートトラツ
キングと称して、以後ATと略す)が必要となる。
そこで基板上に前述した様にトラツク溝などのトラツ
キングトラツクを予め形成しておき、このトラツキング
トラツクをたよりにAT制御を行いながら情報を記録・再
生するのが通例である。このような従来の光記録媒体に
おけるトラツキング信号の検出の様子を以下に説明す
る。
第5図は従来の光記録媒体のトラツキングトラツクを
含む断面の模式図を表わす。図中2はプラスチツク等か
ら成る光学的に透明な基板、3は例えば酸化テルル等か
ら成る記録層、5は保護部材である。基板2には既知の
成形技術により凹凸形状を有するトラツキングトラツク
7が予め刻設され、該トラツキングトラツク7の表面上
に真空蒸着等の手段により記録層3が均一な厚さに積層
されている。
情報の記録・再生又はAT制御に用いる光は図中の矢印
Aの方向から入射する。周知のように、良好なAT制御信
号を得るためにはトラツキングトラツク7の高さ(深
さ)は正確に制御される必要がある。第6図はトラツキ
ングトラツクの高さとAT制御信号の検出系に到達する反
射光強度の関係を示すグラフであるが、トラツキングト
ラツク部による回折光とトラツキングトラツク部以外の
部分からの反射光の干渉を利用して信号を検出する場
合、トラツキングトラツクの高さがλ/4n(λは光の波
長、nは基板の屈折率)の奇数倍のとき信号強度が最大
になり、偶数倍では最小となる。
これは先のCDの場合と全く同様である。
ところで特公昭63−19939号公報には情報領域の壁と
記録担体に対する法線との間の傾斜角が30゜〜65゜の間
の1つの値を有し、情報領域の高さ(深さ)が0.27λ
〜N/0.427λ0/Nとの間の1つの値を有し、λが自由空
間での光学的放射ビームの波長Nが基板の屈折率である
記録担体が提案されている。
即ちピツト或はヒルの壁を現像処理によって垂直に形
成するのが難しく、又マスターを製造する際の現像処理
を容易にするためにピツト或はヒルの壁に傾斜を持たせ
た時、凹部の深さ又は凸部の高さを0.27λ0/N〜0.427λ
0/Nナノメータとすると良好な信号が得られることが記
載されている。
更に、電気通信学会論文誌J67−C2,219(1984/2)
“回折光解析による光デイスク上の案内溝形状の検討”
ではトラツク溝の壁部と光デイスクの平面のなす角度
は、許容誤差が大きく信号に与える影響は小さいという
ことが報告されている。この様に光記録媒体のプリフオ
ーマツトの断面の形状及びその信号の関係について種々
検討が行われているが、これは何れも透明基板上に均一
に反射物質例えば銀、金、アルミニウム、チタニウムな
どを真空蒸着等によって形成した光記録媒体に関してで
ありこれらの光記録媒体の信号の検出はその反射光の位
相差を用いて行っているものである。
しかし、光反射層を塗布により形成する光記録媒体の
場合、前述のような反射光の位相差によってプリフオー
マツト信号を得ることを考慮して作られた基板を用いる
と以下のような問題点があった。第3図は光学的に透明
な基板上に凹状の溝より成るトラツキングトラツクを形
成し、該トラツクを含む表面上に光反射性を有する染顔
料を含む溶液を塗布した後、該溶液を乾燥させて記録層
を形成する光記録媒体1のトラツキングトラツクを横断
する方向の断面構造を示す模式図である。図中2はプラ
スチツク等から成る透明基板、3は光反射性を有する記
録層、4は接着剤層、5は透明又は不透明のプラスチツ
ク等から成る保護部材である。情報はレーザーヘツドを
トラツキングトラツク11を頼りにAT制御を行いながら記
録トラツク12上も走査させ記録トラツクにレーザービー
ムを照射することによって記録され、再生される。その
際、情報の記録・再生に用いる光ビームは、図中の矢印
Aで示した方向から入射する。
ところで、この様な塗布型の光記録媒体は第3図に示
すように凹形状トラツキングトラツク11を有する透明基
板2上に光反射性層3を塗布により設ける際凹部に溜る
ため光反射層3の膜厚は記録トラツク12の膜厚をd2トラ
ツキングトラツク部11の膜厚d1としたときd2<d1となる
ことが避けられない。
また、染顔料を含む光反射層の場合その膜厚が100Å
〜数千Å程度の厚さの場合、その反射率が膜厚によって
変化し、従来の深さλ0/4のプリフオーマツトでは最大
の信号強度を得ることができなかった。
即ち染顔料の塗布膜厚に対する反射率は、例えば第4
−1図に示すように変化する。
尚、記録層の反射率(R)は以下の式(1)を用いて
計算することができる。
nsは透明基板の屈折率、naは接着剤層の屈折率、n
は染料層の複素屈折率(吸収の影響を考慮)、dは染料
層の膜厚、λは記録・再生に用いる光の波長を表わす。
又n=n−kiで表わされ、nは染料層の屈折率、kは
消衰係数である。
第4−1図のグラフは下記構造式で示される染料のも
ので、ns=1.49,na=1.49、n=2.1,k=1.0、従って λ=830nmとして上記の式(1)を用いて計算した結果
である。
第4−1図の結果から明らかなように前記染料の反射
率は、膜厚が800Å〜1000Åまでは急激に立上がって極
大を示した後、2000Å以上でほぼ一定の値を示す。
この様に反射率はその膜厚によって変化し、特にその
800Å〜1100Åの極大の近傍ではその変化の度合は大き
い。
従って凹形状トラツキングトラツクを有する透明基板
に光反射性物質を塗布した場合、そこからの信号は凹凸
による位相差だけではなく、位相差に反射率(振幅)の
要因が大きく加わったものとなり、この事が凹形状トラ
ツキングの高さは前述したλ/4nの奇数倍ではコントラ
ストの高いトラツキング信号が得られない原因であると
考えられる。
このような問題点を解決するものとして、例えば特開
昭60−239947号公報には、基板上に反射率の最大となる
ように設定された膜厚を有する光吸収反射性の色素膜を
設けプリフオーマツトの凹部と凸部の反射率差を最小と
し、凹凸の位相差に反射率の変動が加わらないようにし
て、安定なプリフオーマツト信号を得られる情報記録媒
体が開示されている。しかし、これは最大の反射率を示
す膜厚の範囲が広い特定の色素にしか用いることができ
ない。
又、これを解決するものとして本出願人は特願昭62−
179126号に基板上に形成されるトラツキングトラツク凹
部とそれ以外の部分の反射率差が最大となるように記録
層が形成されるように凹部の寸法を規定して良好なプリ
フオーマツト信号を得る光記録媒体を提案している。
これは凹部の反射率とそれ以外の部分の反射率がその
膜厚で決まるのを利用したもので、例えば前述の有機色
素の場合、第3図を用いて説明すると、信号のS/N比を
良くするために、記録トラツク12の反射率はできるだけ
高くすることが望ましく、従ってそのためには、記録ト
ラツクの膜厚d2は800〜1100Å程度の厚さが好適であ
る。又、トラツキングトラツク部11はAT制御信号の振幅
をできるだけ大きくするために、記録トラツクとの反射
率差(コントラスト)をできるだけ大きくするのが好ま
しく、従って、第4図から膜厚d1を1500〜2000Å程度と
すれば良いことが分る。尚、2000Å以上でも反射率は約
10%を越えることはなく、反射率の膜厚依存性も少ない
ので2000Å以上の任意の膜厚に設定することも可能であ
る。
ところで、この凹形状トラツキングトラツク部の光反
射層の膜厚d1は塗布工程で凹部にたまる量によって決ま
る。従って、この膜厚d1は凹状のトラツキングトラツク
部の深さdや、幅lを変えることによって、凹部にたま
る量を変え、トラツキングトラツク11の膜厚d1を制御す
ることができる。ここで先に説明したように記録トラツ
クの膜厚d2を900〜1100Å、トラツキングトラツク11の
膜厚d1を1500〜2000Å以上とするためには、トラツキン
グトラツクの凹部の深さdは1800〜2000Å以上必要とな
り、前述の位相差によりプリフオーマツト信号を得ると
きに設定した深さ1400Åよりも深くなる。
この様に凹形状トラツキングトラツクを有する基板に
反射性物質を塗布する際に、その凹部の深さを従来のλ
/4n(但しλ:再生光の波長、n:基板の屈折率)ではな
く、塗布液が溜ることを考慮して、その凹部の深さを改
良することにより、プリフオーマツト信号のコントラス
トは優れたものとなったが、未だ充分満足できるもので
はなかった。
〔発明が解決しようとしている問題点〕
本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、光反
射層を透明基板上に塗布により形成する際に、プリフオ
ーマツト凹部に塗布液が溜り均一な厚さに塗布できない
ことを利用したもので、従来と比べより良好なプリフオ
ーマツト信号を得ることができる情報記録媒体を提供す
ることを目的とするものである。
又、本発明は従来よりも良好で且つ均一なプリフオー
マツト信号を得ることができる情報記録媒体を提供する
ことを目的とするものである。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明の情報記録媒体は、トラッキングトラックを含
む凹凸プリフォーマットを表面に具備し、該凹凸プリフ
ォーマットは該トラッキングトラック横断方向の断面形
状が2つの凸部に挟まれた凹部を含み、該凹部は平坦な
底部を有し、該凸部は平坦な頂部を有する基板、及び該
基板の表面に湿式塗布により設けられた光反射層を有
し、 光学的放射ビームによって情報の記録及び再生の少な
くとも一方を行うことのできる情報記録媒体に於て、 該反射層は該凹部と該凸部とで異なる膜厚を有しそれ
によって該凹部と該凸部とで異なる反射率を呈し、 該凹凸プリフォーマット凹部の断面形状は上底の長さ
が下底の長さよりも長い台形状であり、該台形の斜辺と
該情報記録媒体の平面のなす角度θが15゜以上35゜以下
であり、且つ該プリフォーマット凹部の深さdがλ/4n
よりも深いことを特徴とする(但しλ:光学的放射ビー
ムの波長、n:基板の屈折率)。
また本発明の記録、再生方法は、トラッキングトラッ
クを含む凹凸プリフォーマットを表面に具備し、該凹凸
プリフォーマットは該トラッキングトラック横断方向の
断面形状が2つの凸部に挟まれた凹部を含み、該凹部は
平坦な底部を有し、また該凸部は平坦な頂部を有する基
板の表面に湿式塗布により設けられた光反射層を有し、
該反射層は該凹部と該凸部とで異なる膜厚を有しそれに
よって該凹部と該凸部とで異なる反射率を呈し、 該凹部の断面形状は上底の長さが下底の長さよりも長
い台形状であり、該台形の斜辺と該情報記録媒体の平面
のなす角度θが15゜以上35゜以下であり、且つ該凹部の
深さdがλ/4nよりも深い情報記録媒体に対して、波長
λの光学的放射ビームを照射して情報の記録及び再生の
少なくとも一方を行うことを特徴とする(但しn:基板の
屈折率)。
即ち本発明は湿式塗布により形成した光反射層の凹部
と凸部の膜圧の違いに起因する反射率の差及び凹凸によ
る位相差の両方でプリフオーマツトを読み取っている情
報記録媒体に於て、プリフオーマツト凹分のエッジ部周
辺の光反射層の膜形状や膜厚が高いコントラストのプリ
フオーマツト信号の獲得に大きく寄与していることを見
出し、それに基づき種々検討を行った結果、上記の様に
プリフオーマツト凹部の断面形状を台形状としてその深
さをλ/4nよりも深くし且つその斜辺と平面のなす角度
θを35゜以下とすることによってより高いコントラスト
のプリフオーマツト信号が得られたものである。その理
由は明らかでないが塗布形成した光反射層表面にできる
緩やかなくぼみとプリフオーマツト凹部の35゜以下の角
度を有する斜辺が相乗的に高いコントラストのプリフオ
ーマツト信号の獲得に効いていると考えられる。
また光反射層が塗布乾燥工程を経て第2図に示すよう
に記録トラツク11がトラツキングトラツク12まで連続し
て形成される為、均一なプリフオーマツト信号を得られ
ると考えられる。
更に、台形状としたことによりプリフオーマツト凹部
への光反射層の塗液の溜り方が非常に均一となり、その
結果、従来よりも安定で均一なプリフオーマツト信号を
得ることができると思われる。
次に本発明を図を用いて詳細に説明する。
第1図及び第2図は本発明の光記録媒体の実施態様を
示す模式的断面図である。第1図に於て、1は透明基板
で、その表面には凹形状のプリフオーマツト、具体的に
はトラツキングトラツク7が形成されている。透明基板
1のプリフオーマツト形成面上には塗布によって光反射
層3が形成され、保護部材5が接着剤層4を介して接着
されている。
第2図は第1図に示す本発明に係る光記録媒体の断面
の拡大図である。第2図において、12は基板上に形成さ
れた凹状のトラツキングトラツク、11は情報の記録され
る記録トラツクである。
本発明の凹状のトラツキングトラツクは第2図に示す
ように、その断面形状が上底の長さが下底の長さよりも
長い台形状である。この台形はその台形の斜辺と情報記
録媒体の平面のなす角度〔θ〕、台形の高さ即ち凹部の
深さ〔d〕、更にその幅〔l〕によって規定される。
本発明に於ては、角度〔θ〕は35゜以下に形成し、且
つ凹部の深さ〔d〕は通常反射光の位相差が最大となる
深さであるλ/4nよりも深く形成することにより高いコ
ントラストのプリフオーマツト信号が得られ好ましい。
プリフオーマツト凹部の深さは具体的には例えばλ=83
0nmのビームを用いてn=1.49のポリメチルメタクリレ
ートを基板に使用した場合、凹部の深さは約1400Åより
も深く形成するのが好ましく、又λ=830nmのビームを
用い、n=1.58のポリカーボネートを基板に使用した場
合、凹部の深さは約1320Åよりも深く形成するのが好ま
しい。これによって凹部には実質的に最も低い反射率を
示す膜厚の光反射層が形成される。
ところでこれらの角度〔θ〕、深さ〔d〕、幅〔l〕
及びプリフオーマツト信号のコントラストは相関を示す
ことが分った。その該略図を第7図に示す。
第7図で縦軸はトラツク横断信号のコントラストを、
横軸は角度θで深さ〔d〕と幅〔l〕の各々の相関を示
したものである。但しD1及びD2は凹部の深さdの1つの
値を示しD1>D2とする。又L1,L2は凹部の幅lの1つの
値を示しL1<L2とする。
第7図から分る様に深さ〔d〕が深い程コントラスト
は上昇する。一方〔θ〕が一定の場合dを浅くするとそ
の直線の傾きが小さくなり、なるべく均一なトラツキン
グ信号を得る場合、角度〔θ〕の値の許容度が大きくな
る。
例えば、第7図でコントラストとして0.4〜0.45%の
範囲の値を得る場合、l=L2のときD1とD2の深さでは
〔θ〕の許容範囲はD1のとき約28゜〜約32゜、D2のとき
約21゜〜28゜daが小さいときの方が広くなる。従ってプ
リフオーマツトの斜面の加工精度を考慮した場合、
〔θ〕の許容範囲は広い方が好ましく且つ高いコントラ
ストを得るために〔d〕の値は1500〜3700Å、特に2000
〜3000Å、更には2500Å〜3000Åとするのが好ましい。
又、角度〔θ〕も第7図に示すように35゜以下の領域
では、角度〔θ〕が小さくなる程トラツク横断信号のコ
ントラストは増大するが、θ=15゜以上、特に20゜〜30
゜の場合角度〔θ〕の斜面を有するプリフオーマツト凹
部を安定して形成できる。この点を考慮した場合角度θ
は35゜以下で、特に好ましくは15゜以上35゜以下、更に
好ましくは20゜以上30゜以下に形成される。
又、トラツキングトラツクの幅〔l〕は記録・再生装
置の光学系に依存するものでその幅lはビームのスポツ
ト径〔φ〕に対し0.5<l<1.5の範囲であることが好ま
しい。例えば光デイスクの場合ビームのスポツト径
〔φ〕は1〜2μmで光カードの場合〔φ〕=3μmで
ある。
一方、第7図に示すようにトラツキングトラツクの幅
〔l〕はその値が小さい程高いコントラストを得られる
ことが分る。
これらを考慮すると、光デイスクの場合lは0.5〜3
μm、特に0.5〜1.0μm、更には0.5〜0.8μmとするの
が好ましい。lを小さくすることによってコントラスト
が向上すると共に記録密度も向上し記録容量を増やすこ
とができる。また光カードの様にゴミや傷が付き易くそ
の影響を防ぐ為にスポツト径〔φ〕が大きく設定される
携帯用情報記録媒体の場合lは1.5〜4.5μm、特に1.8
〜3.5μm、更には2〜3μmに形成するのが好まし
い。
このような形状を有するプリフオーマツトが形成され
た基板上には湿式塗布によって光反射層3が形成され
る。光反射層3は本発明の溝形状によって第2図に示す
ように記録トラツク11から斜面及びトラツキングトラツ
クである凹部12まで連続して形成される。
この光反射層には、基板に形成したプリフオーマツト
情報を確実に読取るために所定の反射率が要求される。
その値は再生装置との関係で決まるが、基板表面のゴミ
やキズ等の影響を受けず高精度な再生を行うためには少
なくとも記録トラツク部で15%以上の反射率を有するの
が好ましい。
このような光反射層の材料としては、本発明の情報記
録媒体が予めプリフオーマツトとして基板に形成された
情報を読み取るだけのROMタイプであるかプリフオーマ
ツトとして基板に形成されたトラツキングトラツクやア
ドレスピツト等を利用して新たな情報の追加書き込みが
できるタイプであるかによって異なるが、何れの場合
も、その膜厚によってその反射率が異なるものが好まし
い。前者のROMタイプの場合、金属の微粒子をバインダ
ーに分散させたものや耐熱性の染顔料が用いられ、又後
者のタイプの場合、記録・再生光に対して吸収と反射の
両方を有するものが好ましく、光記録材料として従来知
られている染料、顔料等例えばシアニン系、スクワリウ
ム系、フタロシアニン系、テトラヒドロコリン系、ポリ
メチン系、ナフトキノン系の染顔料及びベンゼンジチオ
ールニツケル錯体などの有機金属錯体の類が好ましく使
用できる。
更に後者の場合、プリフオーマツト部のみを塗布によ
り光反射層を設け追加書き込みする部分を金属の蒸着膜
とすることもできる。
又、光反射層の塗布の際に用いることのできる有機溶
媒としては、色素を分散状態とするかあるいは溶解状態
にするかによって異なるが、例えばメタノール、エタノ
ール、イソプロパノール、ジアセトンアルコールなどの
アルコール系、アセトン、メチルエチルケトン、シクロ
ヘキサノンなどのケトン系、更にはアミド系、エーテル
系、エステル系、脂肪族ハロゲン化炭化水素系、芳香族
系、脂肪族炭化水素系などの溶媒が挙げられる。特にア
ルコール系溶媒は光反射層の塗布の際に基板を侵さない
ため好ましい。
第2図に於て本発明の情報記録媒体の記録トラツク11
での光反射層の膜厚d2はコントラストの高い良好なプリ
フオーマツト信号を得るために光反射層の実質的に最も
高い反射率を示す膜厚となるように塗布するのが好まし
い。この膜厚d2は用いる記録層の光学常数n(屈折率)
k(消衰係数)によって決まるが、染・顔料の場合通常
400〜1500Åに塗布される。一方、凹状プリフオーマツ
トの凹部の膜厚d1は上述の記録トラツクの反射率の差が
出来るだけ大きくなるように実質的に最も低い反射率を
示す膜厚となるのが好ましく、通常1200Å以上、特に15
00〜3000Åが好ましい。本発明では凹状プリフオーマツ
トの深さdをλ/4nよりも深く、特にλ/4nの1.07〜2.7
倍、更には約1.4倍〜2.2倍に成形することによりd2の膜
厚を上述の範囲にすることによりd1の膜厚は1200Å以上
に形成される。
具体的な膜厚は光反射層材料固有の光学常数n、kに
よって決定される。例えば前出のn=2.1、k=1.0の値
をもつ下記の構造式(1)のポリメチン系染料の場合、
反射率の膜厚依存性は第4−1図に示す様に変化する。
構造式[1] 従って、この材料を使用する場合は記録トラツク部の
膜厚d2は900±100Åに形成されるのが好ましく、このと
き凹形状トラツキングトラツク部の膜厚d1が最小の反射
率を示す1800Å〜2000Åであるときに良好なコントラス
トを示す信号が期待される。この為には凹形状トラツキ
ングトラツク部の深さdを2000〜3000Å、好ましくは23
00Å〜2700Å、特に2500Å〜2700Åとすることにより上
記のd1=1800〜2000Åの値が確保される。
本発明では、これに加えて凹形状プリフオーマツトの
断面形状が上底が下底より長い台形状であり、その斜辺
と情報記録媒体の平面のなす角θが35゜以下、特荷20゜
〜30゜とすることにより特に良好なプリフオーマツト信
号を得ることができた。
ところで、本発明において透明基板に凹形状のプリフ
オーマツトを形成する方法は、予め形成された型を使用
してインジエクシヨン法、コンプレンツシヨン法、注型
成形法、2P法などが用いられる。
又、透明基板としては情報の記録及び/又は再生光に
対して透過率の高いことが要求され、ガラス、セラミツ
ク、アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリスチレン樹
脂、ポリカーボネート樹脂等からなる基板が使用され
る。
更に、凹形状プリフオーマツトの基板に光反射層を湿
式塗布により設ける際には光反射層材料の溶液や分散液
をロールコーテイング、マイヤーバーコーテイング、エ
アーナイフコーテイング、カレンダーコーテイング、デ
イツプコーテイング、スプレー等の方法で塗布する。
ところで光反射層塗布液としては用いる色素及び溶媒
によって溶解度が決まり、これを基に反射率が最大とな
る膜厚を得る為の塗布液の固形分濃度及び粘度が決定さ
れる。
例えば前記構造式[I]及び[II]で示される様な色
素を用い溶媒としてジアセトンアルコールを使用した場
合、その色素の濃度は1〜5wt%、特に2〜4wt%が好ま
しく、又粘度は2〜20cps、特に2〜8cpsが好ましい。
更に塗膜の乾燥条件としては、塗液の溶媒が蒸発しつ
つ塗膜がレベリングする過程を制御してプリフオーマツ
ト凹部に均一に塗膜が形成されることが好ましく、具体
的には、例えば塗布面に対して常温のクリーンエアーを
緩やかに吹きつけて乾燥させる。この場合クリーンエア
ーの流速は1〜5m/min、特に2.5〜3.5m/minが好ましく
乾燥時間としては10秒〜2分、特に20〜40秒が好まし
い。
この様にして光反射層が形成された透明基板は、例え
ば接着剤を介して保護部材がラミネートされる。
本発明において接着層としては、従来知られている接
着剤、例えば酢酸ビニル、アクリル酸エステル、塩化ビ
ニル、エチレン、アクリル酸、アクリルアミドなどビニ
ルモノマーの重合体及び共重合体、ポリアミド、ポリエ
ステル、ポリエーテルなどの熱可塑性接着剤、アミノ樹
脂(ユリア樹脂、メラミン樹脂)、フエノール樹脂、エ
ポキシ樹脂、ウレタン樹脂、熱硬化性ビニル樹脂などの
化性接着剤、天然ゴム、ニトリルゴム、クロロプレンゴ
ム、シリコンゴムなどのゴム系接着剤が使用される。特
に、ホツトメルト型のものはドライプロセスであり、大
量、連続生産を考える上で好ましい。
保護部材は記録層3を機械的に保護する目的を持つも
ので、プラスチツクや金属、セラミツクス、ガラス板、
紙あるいはこれらの複合材料を使用する事が可能であ
る。
又、保護部材は上述の目的を満足すれば、それ自身は
透明、不透明は問わずいずれでもよい。
これらはむしろ光情報の読取り方式によって決まるも
ので、透過型の読取り方式であれば透明である事が必要
であり、複屈折に対する要求も基板に対するものと同様
でその材質は自づから制限される。
反射型の読取り方式であれば、保護層は不透明でも良
く、その材質は広範囲のものから選択することができ
る。
この保護部材は光記録層に対し、直接記録層3に光学
的に密着して積層してもよい。また必要に応じ空気層を
介して保護部材を設ける所謂エアギヤツプタイプの形態
でも良い。
以上説明した様に湿式塗布によって光反射層の設けら
れた情報記録媒体の基板に形成された凹形状のプリフオ
ーマツトの断面形状を上底が下底より長い台形状で台形
の斜辺と情報記録媒体の平面のなす角が35゜以下とする
ことにより、特に優れ且つ均一でばらつきの少ないプリ
フオーマツト信号を得ることができる。
又、本発明はその表面に傷やゴミが付着し易くそれに
よるトラツキングエラーを防ぐ為に記録・再生用の光ス
ポツト径が大きく設計され、そのスポツト径に応じてト
ラツキングトラツクの幅が大きく形成される携帯用情報
記録媒体の場合でも、高いコントラストのプリフオーマ
ツト信号を得ることができるため、携帯用情報記録媒体
の場合、本発明は特に好適に用いられる。
なお本発明に於て、凹凸プリフオーマツトの断面形状
及び記録層の膜厚は作成した光カードをトラツキングト
ラツクと垂直な方向に割断してその断面をSEM(倍率300
0倍)で撮影した写真から設定した。
又、コントラストの測定には光カード記録・再生機
(キヤノン製)を用いた。
〔実施例〕
以下、実施例を示し本発明を更に詳細に説明する。
実施例1 透明基板として、縦10cm×横10cm×厚さ0.4mmのポリ
メチルメタクリレート基板(n=1.49)に熱プレスによ
り凹形状のプリフオーマツトを刻設した。プリフオーマ
ツトとしてはAT用のグルーブである3μmのトラツキン
グトラツク(グルーブ)を12μmピツチで形成し2560本
の記録領域とトラツキングトラツクを設けた。
この時のトラツキングトラツクのAT用のグルーブの形
状は溝巾;l=3μm、深さ;d=2500Å、グルーブ角θ=
25゜の値である。
この凹形状プリフオーマツトを有する透明基板に光反
射層の材料として下記の構造式[I] で表わされるポリメチン系染料をジアセトアルコールに
溶解して、3wt%の溶液としてロールコーターで基板上
に塗布した後、溶媒であるジアセトンアルコールを揮発
させ、光反射層3を形成した。乾燥条件としては23℃の
クリーンエアーを流速3m/分で20秒間塗布面に吹きつけ
た。
この染料の光学定数はn=2.1、k=1.0で、その反射
率の厚み依存性は第4−1図に示すとおりである。
この図から、それぞれの光反射層の膜厚を記録領域で
の乾燥膜厚d2=1000Åとし、このとき、トラツキングト
ラツク(グルーブ)での膜厚d1=1800Åとなるように、
グルーブの深さd=2500Åに作製した。記録層を形成し
た基板はエチレン酢酸ビニル共重合体系のホツトメルト
型接着剤で、保護部材としては0.35mmのロゴ印刷された
アクリル板をラミネートし、最後にカードサイズ;86.0
×54.0mmに切断して光カードとした。
該光カードのAT制御用信号としてトラツキングトラツ
クの横断信号を測定する。再生用の光学系は、830nmの
半導体レーザーを3μmφスポツトに絞り、記録トラツ
ク−トラツキングトラツク間を横断した時のコントラス
トで評価した。
実施例2〜4 実施例1においてグルーブの角度θを30゜,15゜,12゜
とした他は全て実施例1と同様にして光カードを作成し
記録トラツク−トラツキングトラツク間を横断した時の
コントラストを測定した。
実施例5 凹凸プリフオーマツオの断面形状を斜面の角度[θ]
を25゜、又深さ[d]とを2000Åとしこの基板上に前記
構造式[I]で表わされるポリメチン系染料を実施例1
と同様にして塗布し光反射層を形成し光カードを作製し
た。但しプリフオーマツト凸部上の光反射層の膜厚d2
1000Åとし、この時プリフオーマツト凹部の膜厚d1は16
00Åであった。
この様にして作成した光カードのトラツク横断信号の
コントラストを実施例1と同様にして測定した。
実施例6 ポリメチルメタクリレート基板に形成する凹凸プリフ
オーマツトの断面形状を斜面の角度[θ]を25゜、又深
さ[d]を1500Åとしこの基板上に前記構造式[I]で
表わされるポリメチン系染料を実施例1と同様にして塗
布して光反射層を形成し光カードを作製した。但しプリ
フオーマツト凸部上の光反射層の膜厚(d2)は800Åと
し、このときプリフオーマツト凹部の膜厚d2は1200Åで
あった。
この様にして作成した光カードのトラツク横断信号の
コントラストを実施例1と同様にして測定した。
比較例1 (1)グルーブの角度θを40゜とした以外は実施例1と
同様にして作成した光カード、 (2)トラツキングトラツクのグルーブの角度θを90゜
とし、又深さを位相差タイプλ/4nに相当する1400Åと
した他は実施例1と同様に作成した光カード、 (3)θを90゜とし、グルーブの深さを光反射層の塗布
液の溜る厚さを考慮した値、即ち2500Åとした他は実施
例1と同様にして作成した光カード、 (4)θ=25゜としグルーブの深さを位相差が最大とな
るλ/4nに相当する1400Åとした他は実施例1と同様に
作成した光カード、 上記の各々の光カードについてコントラストを測定し
た。
以上の結果を表−1に示す。
実施例7 光反射層材料として下記の構造式[II]の染料を用い
た。
構造式[II] 第4−2図は上記構造式[II]で表わされる有機染料
を用いた場合の光反射層の膜厚と反射率の関係を表わす
グラフである。上記染料の屈折率nは3.0の消衰係数k
=0.8で表わされ、同グラフは該定数を用い、前出の式
(1)を用いて計算した。グラフから反射率は染料層の
膜厚600〜700Å付近で最大値26%、1300〜1400Å付近で
最小値10%を得る。また、3000Å以上でほぼ一定の反射
率14%となることが分る。
従って、記録トラツク上に膜厚(d2)が600Åとなる
ように塗布し、このときトラツキングトラツク(グルー
ブ)での膜厚d1が1300Åとなるようにグルーブの深さ30
00Åとし、更にθ=25゜に成形した。
本実施例に於て光反射層の塗布液としては上記構造式
[II]に示される色素をジアセトンアルコールに3wt%
溶解させたものを用いた。
更に基板上に塗布した光反射層は23℃のクリーンエア
ーを流速3.5m/分で30秒間塗布面に吹きつけて乾燥させ
た。
その他は実施例1と同様にして光カードを作成し実施
例1と同様に評価した。
実施例8〜10 実施例7に於てθを30゜,15゜,11゜とした以外は実施
例7と同様にして光カードを作成した。この光カードに
ついて記録トラツク−トラツキングトラツク間を横断し
たときのコントラストを測定した。
実施例11 凹凸プリフオーマツトの断面形状を斜面の角度〔θ〕
を25゜、又深さ〔d〕とを2000Åとしこの基板上に前記
構造式[II]で表わされる系染料を実施例7と同様にし
て塗布し光反射層を形成し光カードを作製した。但しプ
リフオーマツト凸部上の光反射層の膜厚d2は600Åとし
この時プリフオーマツト凹部の膜厚d1は1200Åであっ
た。
この様にして作成した光カードのトラツク横断信号の
コントラストを実施例7と同様にして測定した。
実施例12 凹凸プリフオーマツトの断面形状を斜面の角度〔θ〕
=20゜、深さ〔d〕=1500Åとしこの基板上に前記構造
式[II]で表わされる染料を実施例7と同様にして塗布
し光反射層を形成して光カードを作製した。但しプリフ
オーマツト凸部上の光反射層の膜厚(d2)は600Åと
し、このときのプリフオーマツト凹部の膜厚d2は1100Å
であった。
この光カードのトラツク横断信号のコントラストを測
定した。
比較例2 (1)θの角度を40゜とした以外は実施例7と同様にし
て光カードを作成した。
(2)トラツキングトラツクのグルーブの角度θを90゜
とし、又深さを位相差タイプのλ/4nに相当する1400Å
とした他は実施例7と同様に作成した光カード、 (3)θを90゜とし、グルーブの深さを光反射層の塗布
液の溜る厚さを考慮した値、即ち3000Åとした他は実施
例7と同様にして作成した光カード、 (4)θ=20゜としグルーブの深さを位相差が最大とな
るλ/4nに相当する1400Åとした他は実施例7と同様に
して作成した光カード、 上記の各々の光カードについてコントラストを測定し
た。
以上の結果を第2表に示す。
表1及び表2から分る様に本発明によれば常に良好が
コントラストを有し且つバラつきの少ないプリフオーマ
ツト信号を得ることができ、安定したトラツキングを行
うことができた。
これに対し比較例ではプリフオーマツト信号のコント
ラストが低くまた比較例1(3),(4)、比較例2
(3),(4)では、部分的に高いコントラストのプリ
フオーマツト信号が得られるがそのバラつきが大きく、
安定したトラツキングを行うことができなかった。
〔発明の効果〕
以上説明した様に湿式塗布によって光反射層の設けら
れた情報記録媒体の基板に形成された凹形状のプリフオ
ーマツトの断面形状を上底が下底より長い台形状で台形
の斜辺と情報記録媒体の平面のなす角35゜以下とし、且
つ該プリフオーマツト凹部の深さをλ/4nよりも深くす
ることにより、特に優れた且つ均一でばらつきの少ない
プリフオーマツト信号を得ることができ安定したトラツ
キングを行うことができた。
【図面の簡単な説明】
第1図,第2図は本発明の実施態様の情報記録媒体の断
面構造を表わす模式図、 第3図は従来の光記録媒体の断面構造を表わす模式図、 第4−1図,第4−2図は光反射層の膜厚と反射率の関
係を示すグラフ、 第5図は従来の光記録媒体の断面構造を表わす模式図お
よび第6図はトラツキングトラツクの高さとAT制御信号
の検出系に到達する反射光強度の関係を示すグラフであ
る。 第7図は凹凸プリフオーマツトの断面の角度〔θ〕、深
さ〔d〕、及び凹部の幅〔l〕とプリフオーマツト信号
のコントラストの値の相関を示す該略図である。 1……情報記録媒体 2……透明基板 3……光反射層 4……接着剤層 5……保護部材 6,11……記録トラツク 7,12……トラツキングトラツク A……記録、再生光

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トラッキングトラックを含む凹凸プリフォ
    ーマットを表面に具備し、該凹凸プリフォーマットは該
    トラッキングトラック横断方向の断面形状が2つの凸部
    に挟まれた凹部を含み、該凹部は平坦な底部を有し、該
    凸部は平坦な頂部を有する基板、及び該基板の表面に湿
    式塗布により設けられた光反射層を有し、 光学的放射ビームによって情報の記録及び再生の少なく
    とも一方を行うことのできる情報記録媒体に於て、 該反射層は該凹部と該凸部とで異なる膜厚を有し、それ
    によって該凹部と該凸部とで異なる反射率を呈し、 該凹凸プリフォーマット凹部の断面形状は上底の長さが
    下底の長さよりも長い台形状であり、該台形の斜辺と該
    情報記録媒体の平面のなす角度θが15゜以上35゜以下で
    あり、且つ該プリフォーマット凹部の深さdがλ/4nよ
    りも深いことを特徴とする情報記録媒体(但しλ:光学
    的放射ビームの波長、n:基板の屈折率)。
  2. 【請求項2】該プリフォーマット凹部における光反射層
    の膜厚が該プリフォーマット凸部における膜厚よりも大
    きい請求項1の情報記録媒体。
  3. 【請求項3】該光反射層のプリフォーマット凸部での膜
    厚が実質的に最大の反射率を示す厚さであり、プリフォ
    ーマット凹部での膜厚が実質的に最も低い反射率を示す
    厚さである請求項1の情報記録媒体。
  4. 【請求項4】該プリフォーマット凹部の深さが1500−37
    00オングストロームである請求項1の情報記録媒体。
  5. 【請求項5】該プリフォーマット凹部の深さが2000−30
    00オングストロームである請求項4の情報記録媒体。
  6. 【請求項6】該プリフォーマット凹部の深さが2500−30
    00オングストロームである請求項5の情報記録媒体。
  7. 【請求項7】該プリフォーマット凹部の斜面と該情報記
    録媒体の平面のなす角度[θ]が20゜以上30゜以下であ
    る請求項1の情報記録媒体。
  8. 【請求項8】該光反射層が有機色素を含有する請求項1
    の情報記録媒体。
  9. 【請求項9】該有機色素がポリメチン系色素である請求
    項8の情報記録媒体。
  10. 【請求項10】トラッキングトラックを含む凹凸プリフ
    ォーマットを表面に具備し、該凹凸プリフォーマットは
    該トラッキングトラック横断方向の断面形状が2つの凸
    部に挟まれた凹部を含み、該凹部は平坦な底部を有し、
    また該凸部は平坦な頂部を有する基板の表面に湿式塗布
    により設けられた光反射層を有し、 該反射層は該凹部と該凸部とで異なる膜厚を有し、それ
    によって該凹部と該凸部とで異なる反射率を呈し、 該凹部の断面形状は上底の長さが下底の長さよりも長い
    台形状であり、該台形の斜辺と該情報記録媒体の平面の
    なす角度θが15゜以上35゜以下であり、且つ該凹部の深
    さdがλ/4nよりも深い情報記録媒体に対して、波長λ
    の光学的放射ビームを照射して情報の記録及び再生の少
    なくとも一方を行うことを特徴とする情報の記録・再生
    方法(但しn:基板の屈折率)。
  11. 【請求項11】該プリフォーマット凹部における光反射
    層の膜厚が該プリフォーマット凸部における光反射層の
    膜厚よりも大きい請求項10の記録・再生方法。
  12. 【請求項12】該情報記録媒体の光反射層のプリフォー
    マット凸部での膜厚が実質的に最大の反射率を示す厚さ
    であり、プリフォーマット凹部での膜厚が実質的に最も
    低い反射率を示す厚さである請求項10の記録・再生方
    法。
  13. 【請求項13】該情報記録媒体のプリフォーマット凹部
    の深さが2000−3000オングストロームである請求項10の
    記録・再生方法。
  14. 【請求項14】該情報記録媒体のプリフォーマット凹部
    の深さが2500−3000オングストロームである請求項13の
    記録・再生方法。
  15. 【請求項15】該情報記録媒体の該プリフォーマット凹
    部の斜辺と該情報記録媒体の平面のなす角度[θ]が20
    ゜以上30゜以下である請求項10の記録・再生方法。
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