JP2963516B2 - 光学的情報記録媒体用基板およびその製造方法 - Google Patents

光学的情報記録媒体用基板およびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はレーザ光を用いて情報の記録再生を行なう光
学的情報記録媒体用基板およびその製造方法に関し、特
に光カード媒体用基板およびその製造方法に関するもの
である。
[従来の技術] 近年、光学的情報記録媒体として、光ディスク,光磁
気ディスク,光カード等が開発され、その製品化が行な
われている。いずれの光学的情報記録媒体においても、
記録密度を大きくするために、基板表面に記録再生レー
ザ光の案内溝(プリグループ)を設けることが通常行な
われている。
このような光学的情報記録媒体には、量的には記録密
度が高いことと、質的には記録媒体に記録される情報は
その再生に際し、誤りが無いこと、即ちC/Nが良い事が
要求される。
再生専用タイプの場合、この情報の質は基板上に複製
される情報の構造によって影響を受ける。例えば、濃淡
による振幅タイプの場合は濃度差とサイズ、凹凸による
位相タイプの場合にはその凹凸の3次元的な形状によっ
て検出される信号は影響を受ける。
又、追記可能タイプの場合も、情報を書込む為にトラ
ッキング用の溝(グループ)やデータ記録管理の為の番
地や、同期信号などのフォーマットの情報が予め基板上
に複製されている(以後、これらのトラッキング用の
溝、フォーマット用のピットも含めた情報をプリフォー
マットと呼ぶ)。
従来、このプリフォーマット信号を得る為に、基板に
反射光がλ0/4の位相差を作るような凹凸パターンを設
ける方法が知られている。
例えば、CDなどは情報に応じた記録ピットを、λ0/4
の高さの凹凸パターンを有するスタンパーを用いて、イ
ンジェクション成形により、パターンを転写した基板に
一様な反射率を有するアルミニウム,金等の反射金属膜
を蒸着して設けることにより信号の再生を可能にしてい
る。又、追加可能なタイプの記録媒体の場合、その情報
の書込みに際し、記録が正確に記録トラック上に行なわ
れる為には、記録光の照射位置を走査方向とそれに垂直
方向で絶えず記録トラック上に保つ制御(これをオート
トラッキングと称して、以後ATと略す)が必要となる。
そのため基板上にトラッキングトラックを予め形成して
おき、このトラッキングトラックをたよりにAT制御を行
ないながら情報を記録・再生するのが通例である。この
ような従来の光学的情報記録媒体におけるトラッキング
信号の検出の様子を以下に説明する。
第6図は従来の光学的情報記録媒体のトラッキングト
ラックを含む断面を示す模式図である。図中、2はプラ
スチック等から成る光学的に透明な透明基板、3は例え
ば酸化テルル等から成る記録層、5は保護部材である。
透明基板2には既知の成形技術により凹凸形状を有する
トラッキングトラック7が予め刻設され、該トラッキン
グトラック7の表面上に真空蒸着等の手段により記録層
3が均一な厚さに積層されている。
情報の記録・再生又はAT制御に用いる光は図中の矢印
Aの方向から入射する。周知のように、良好なAT制御信
号を得るためには、トラッキングトラック7の高さ(深
さ)は正確に制御される必要がある。第7図は第6図の
光学的情報記録媒体の位相差による反射光量の相対比を
示すグラフであり、トラッキングトラックの高さとAT制
御信号の検出系に到達する反射光強度の関係を示すが、
トラッキングトラック部による回折光とトラッキングト
ラック部以外の部分からの反射光の干渉を利用して信号
を検出する場合、トラッキングトラックの高さがλ/4n
(λは光の波長、nは基板の屈折率)の奇数倍のとき信
号強度が最大になり、偶数倍では最小となる。
これは先のCDの場合と全く同様である。
又、特公昭63−19939号公報には情報領域の壁と記録
担体に対する法線との間の傾斜角θが30゜〜65゜の間の
値を有し、そのときの凹形状の深さを0.27λ0/N〜0.427
λ0/Nとした記録担体が提案されている(λ0:光学的放
射ビームの波長、N:透明媒質の屈折率)。即ち、ピット
或いはヒルの壁部を垂直に形成するのが難しく、又マス
ターを製造する際の現像処理を容易にするために、ピッ
ト或いはヒルの壁部に傾斜を持たせたとき、凹部の深さ
を0.27λ0/N〜0.427λ0/Nとすると良好な信号が得られ
ることが開示されている。
更に、電気通信学会論文誌J67−C2,219(1984/2)
“回折光解析による光ディスク上の案内溝形状の検討”
ではトラック溝の壁部と光ディスクの平面のなす角度
は、許容誤差が大きく信号に与える影響は小さいという
ことが報告されている。この様に光学的情報記録媒体の
凹形状のプリフォーマットの断面の形状に関しては種々
検討が行なわれているが、これらは何れも透明基板上に
均一に反射物質、例えば銀,金,アルミニウム,チタニ
ウム,テルルおよびテルル酸化物などを真空蒸着等によ
って形成した光学的情報記録媒体に関してであり、これ
らの信号は全て位相差を考慮したものであった。
しかし、光反射層を塗布により形成する光学的情報記
録媒体の場合、前述のような反射光の位相差によってプ
リフォーマット信号を得ることを考慮して作られた基板
を用いると以下のような問題点があった。第4図は、光
学的に透明な基板上に凹状の溝より成るトラッキングト
ラックを形成し、該トラックを含む表面上に光反射性を
有する染顔料を含む溶液を塗布した後、該溶液を乾燥さ
せて記録層を形成した光学的情報記録媒体1のトラッキ
ングトラックを横断する方向の断面構造を示す模式図で
ある。図中2はプラスチック等から成る透明基板、3は
光反射性を有する記録層、4は接着剤層、5は透明又は
不透明のプラスチック等から成る保護部材である。光学
的情報記録媒体1は、表面に既知の成形技術により凹形
状を有するトラッキングトラック7と記録トラック12を
刻設した透明基板2の上に、記録層3を塗布により積層
し、該記録層3の上に接着剤層4を介して透明又は不透
明のプラスチック等から成る保護部材5を貼着して作成
される。
情報はトラッキングトラック7をたよりにAT制御を行
ないながら記録トラック12に記録され、また再生され
る。その際、情報の記録・再生に用いる光ビームは、図
中の矢印Aで示した方向から入射する。
ところで、この様な塗布型の光学的情報記録媒体は、
第4図に示すように、凹形状トラッキングトラック7を
有する透明基板2上に光反射性を有する記録層3を塗布
により設ける際、塗布溶液が凹部に溜るため光反射性を
有する記録層3の膜厚は記録トラック12の膜厚をd3,ト
ラッキングトラック7の膜厚をd4としたとき,d3<d4
なることが避けられない。
また、染顔料を含む光反射性を有する記録層におい
て、その膜厚が100Å〜数千Å程度の厚さの場合、その
反射率が膜厚によって変化し、従来の深さλ0/4n或いは
0.27λ0/N〜0.427λ0/Nのプリフォーマットでは最大の
信号強度を得ることができなかった。即ち、染顔料の塗
布膜厚に対する反射率は、例えば第5図に示すように変
化する。
尚、記録層反射率(R)は以下の式(I)を用いて計
算することができる。
但し、 であり、nsは透明基板の屈折率、naは接着剤層の屈折
率、nは染料層の複素屈折率(吸収の影響を考慮)、
dは染料層の膜厚、λは記録・再生に用いる光の波長を
表わす。又n=n−kiで表わされ、nは染料層の屈折
率、kは消衰係数である。
第5図のグラフは下記構造式(II)で示される染料の
もので、ns=1.49,n=2.1,k=1.0、従って として上記の式(1)を用いて計算した結果である。
接着剤の屈折率は、na=1.48〜1.49のものを使用し
た。
第5図の結果から明らかなように、前記染料の反射率
は、膜厚が800Å〜1000Åまでは急激に立上って極大を
示した後、2000Å以上でほぼ一定の値を示す。
この様に反射率はその膜厚によって変化し、特に、そ
の800Å〜1100Åの極大の近傍ではその変化の度合いは
大きい。
従って、凹形状トラッキングトラックを有する透明基
板に光反射性物質を塗布した場合、そこからの信号は凹
凸による位相差だけでなく、位相差に反射率(振幅)の
要因が大きく加わったものとなり、この事が凹形状トラ
ッキングトラックの高さは前述したλ/4nの奇数倍では
最大の信号強度とはならない原因であると考えられる。
このような問題点を解決するものとして、例えば特開
昭60−239947号公報には、基板上に反射率が最大となる
ように設定された膜厚を有する光吸収反射性の色素膜を
設けてプリフォーマットの凹部と凸部の反射率差を最小
とし、凹凸の位相差に反射率の変動が加わらないように
して、安定なプリフォーマット信号が得られる情報記録
媒体が開示されている。しかし、これは最大の反射率を
示す膜厚の範囲が広い特定の色素にしか用いることがで
きない。
又、これを解決するものとして特願昭62−179126号公
報には基板上に形成されるトラッキングトラック凹部と
それ以外の部分の反射率差が最大となるように記録層が
形成されるように凹部の寸法を規定して良好なプリフォ
ーマット信号を得る光記録媒体が提案されている。
これは凹部の反射率とそれ以外の部分の反射率がその
塗布膜厚で決まるのを利用したもので、例えば、前述の
有機色素の場合、第4図を用いて説明すると、信号のS/
N比を良くするために、記録トラック12の反射率はでき
るだけ高くすることが望ましく、従ってそのためには、
記録トラックの膜厚dは900〜1100Å程度の厚さが好適
である。また、トラッキングトラック7はAT制御信号の
振幅をできるだけ大きくするために、記録トラック12と
の反射率差(コントラスト)をできるだけ大きくするの
が好ましく、従って、第5図から膜厚dを1500〜2000Å
程度、又はそれ以上とすれば良いことが分る。尚、2000
Å以上でも反射率は約10%を越えることなく、反射率の
膜厚依存性も少ないので2000Å以上の任意の膜厚に設定
することも可能である。
ところで、この凹形状トラッキングトラック部の光反
射性を有する記録層の膜厚d4は塗布工程で凹部にたまる
量によって決まる。従って、この膜厚d4は凹状のトラッ
キングトラック部の深さd1や、幅lを変えることによっ
て、凹部にたまる量を変え、トラッキングトラック7の
膜厚d4を制御することができる。ここで先に説明したよ
うに、記録トラック12の膜厚d3を900〜1100Å、トラッ
キングトラック7の膜厚d4を1500〜2000Å以上とするた
めには、トラッキングトラックの凹部の深さd1は1800〜
2000Å以上必要となり、前述の位相差によりプリフォー
マット信号を得るときに設定した深さ1400Åよりも深く
なる。
この様に凹形状トラッキングトラックを有する基板に
反射性物質を塗布する際に、その凹部の深さを従来のλ
/4n(但しλ:再生光の波長、n:基板の屈折率)ではな
く、塗布液が溜ることを考慮して、その凹部の深さを改
良することにより、プリフォーマット信号は優れたもの
となったが、未だ充分満足できるものではなかった。
[発明が解決しようとする課題] また、プリグルーブ凹部の幅が2〜3μmである光カ
ード媒体においては、プリグルーブの凸部と凹部の記録
層の反射率差から得られるトラック横断信号コントラス
トの値は下記の式(III)で表わされる。
そして、トラック横断信号コントラストの値は第6図
に示される光学的情報記録媒体の位相差だけの場合、又
は第4図に示される様な光学的情報記録媒体の溝形状で
は0.35以下となる。特に、ゴミやキズ等が光路である基
板表面上に付着しやすい光カードでは、トラック横断信
号コントラストが0.35では不十分であり、自動トラッキ
ング、又は自動フォーカスにエラーが生じやすくなる。
これらの問題を改善するために、第8図に示す様に、
プリグルーブのトラッキングトラックの凹状部11の壁に
θ=20〜40゜となる様な角度をもたせ、プリグルーブの
斜面部14による光の散乱によってプリグルーブ凹状部の
反射率を低下させ、トラック横断信号コントラストを増
加させる方法が提案されている。
しかしながら、第8図に示される様なθ=20〜40゜の
プリグルーブの凹状部を有する基板をθのバラツキなし
に作成することは比較的むずかしく、量産性が低いなど
の問題点が生じている。
本発明は、この様な問題点を解決するためになされた
ものであり、凹凸形状のプリフォーマット凹状部プリフ
ォーマットの周辺部にリム状部を設けることによって、
前記の従来知られている基板よりも優れたトラック横断
信号コントラストが得られる光学的情報記録媒体を提供
することを目的とするものである。
また、本発明は良好なトラック横断信号コントラスト
が得られる光学的情報記録媒体を容易に製造する方法を
提供することを目的とするものである。
[課題を解決するための手段] 即ち、本発明は、凹凸形状のプリフォーマットを有す
る情報記録媒体用基板において、前記凹凸形状のプリフ
ォーマットの凹状部の周囲にリム状部を有することを特
徴とする光学的情報記録媒体用基板である。
また、本発明は、樹脂を凹凸形状のプリフォーマット
を有する基板に成形した後、該基板を加熱処理して前記
凹凸形状のプリフォーマットの凹状部の周囲にリム状部
を形成することを特徴とする光学的情報記録媒体用基板
の製造方法である。
以下、本発明を詳細に説明する。
第1図は本発明の光学的情報記録媒体用基板の一例を
示す断面模式図である。同図において、本発明の光学的
情報記録媒体用基板は、一方の面に凹凸形状のプリフォ
ーマットを有する透明プラスチック基板2のプリグルー
ブの凹状部11の周囲にリム状部13が形成されてなるもの
である。
リム状部13の高さd2は、100〜3000Åの範囲が好まし
い。プリグルーブの凹状部11の深さd1は記録層が無機化
合物の場合、記録再生レーザ光の波長λのλ/4×n倍
(ただし、nは整数)が好ましく、例えばλ=830nmの
ときは、d1=1900〜2100Å程度が良い。また、記録層が
塗布型の有機色素媒体の場合、d1=2400〜3300Åが好ま
しい。
プリグルーブの線幅l2は記録再生レーザ光のスポット
径の1〜1/2倍程度が良好である。例えば、光カード等
では、該スポット径が3μm程度であるので、l2=3.0
〜2.0μmが好ましい。
また、凹状部11の幅l1は2.2〜0.36μmが好ましい。
本発明の光学的情報記録媒体用基板に設けられたリム
状部13によって、トラッキング用レーザ光が散乱され、
その結果として第8図に示される様なθ=20〜35゜とな
っているプリグルーブの斜面14による光の散乱と同様の
効果が得られることが判明した。
次に、本発明の光学的情報記録媒体用基板の製造方法
を第2図に基づいて説明する。同第2図に示す様に、注
形成形、熱プレス成形またはインジェクシェン成形して
得られた基板22を加熱処理することによってプリグルー
ブの凹状部11の周辺にリム状部13が形成された本発明の
基板2が得られる。
加熱処理方法としては、各種の方法があり、以下にそ
の具体的な方法を示す。
注形成形基板の場合 注形成形基板としては、ポリメチルメタクリレート
(PMMA),ジエチレングリコールビスアリルカーボネー
ト(CR−39),PMMA誘導体などが用いられる。プリグル
ーブの凹状部11を有する基板22を熱変形温度(ASTM D−
648)よりも+5℃〜50℃高温で加熱処理する。例え
ば、PMMAの場合、熱変形温度が105℃前後であるので、
加熱処理温度は110〜150℃が適当である。また、リム状
部13の高さd2は加熱処理温度に比例する。一方、加熱処
理温度を熱変形温度よりも50℃を越えて大きくすると、
プリグルーブ全体の形状が著しく変化し実用に耐えなく
なる。
熱プレス成形基板の場合 基板材料としては、光学的に透明でかつ熱可塑性の樹
脂であれば熱プレス成形が可能である。例えば、PMMA,
ポリカーボネート(PC),ポリビニルクロライド(PV
C),ポリスチレン(PS),ポリスルフォン(PSU)等を
用いることができる。熱プレス成形によってプリグルー
ブ付基板22を作成した場合、加熱処理温度は(基板の熱
変形温度+5℃)〜(熱プレス成形温度)の範囲に設定
する。
通常、PCの場合、熱プレス成形を160〜170℃で行な
う。また、熱変形温度が120〜125℃であるので、加熱処
理は125〜170℃で行なうことが好ましい。熱プレス成形
温度以上で加熱処理を行なうとプリグルーブの凹状部11
が消えるようになる。
インジェクション成形の場合 基板材料としては、熱プレス成形とほぼ同じ材料を
用いることができる。加熱処理温度は、基板の熱変形温
度の+5〜+50℃で行なうことが好ましい。
上記の〜のいずれの場合も、加熱処理時に基板が
変形しやすいので、鏡面ガラス基板上にプリグルーブ付
プラスチック製の基板22のプリグルーブの付いた面の反
対面を接触させて加熱処理することが好ましい。
本発明の光学的情報記録媒体用基板を用いて、光カー
ドを作成する場合には、記録層としては、TeおよびTeOx
で代表される低融点金属、およびSb−Te合金,In−Te合
金,Sb−Te−Ge合金などの相変化タイプ金属、又は有機
色素記録層を用いることができる。
通常、記録層を保護するために、第4図に示される様
に、接着剤層4を介して保護部材5を設けることが行な
われる。
本発明において接着剤層としては、従来知られている
接着剤、例えば酢酸ビニル,アクリル酸エステル,塩化
ビニル,エチレン,アクリル酸,アクリルアミドなどビ
ニルモノマーの重合体及び共重合体、ポリアミド、ポリ
エステル、ポリエーテルなどの熱可塑性接着剤、アミノ
樹脂(ユリア樹脂、メラミン樹脂)、フェノール樹脂、
エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、熱硬化性ビニル樹脂など
の熱硬化化性接着剤、天然ゴム、ニトリルゴム、クロロ
ゴム、シリコンゴムなどのゴム系接着剤が使用される。
特に、ホツトメルト型のものはドライプロセスであり、
大量、連続生産を考える上で好ましい。
保護部材は記録層3を機械的に保護する目的を持つも
ので、プラスチックや金属、セラミックス、ガラス板、
紙あるいはこれらの複合材料を使用する事が可能であ
る。
又、保護部材は上述の目的を満足すれば、それ自身は
透明、不透明は問わずいずれでもよい。透過型の読取り
方式であれば透明である事が必要であり、複屈折に対す
る要求も基板に対するものと同様でその材質は自づから
制限される。
反射型の読取り方式であれば、保護層は不透明でも良
く、その材質は広範囲のものから選択することができ
る。
この保護部材は記録層に対し、直接記録層3に光学的
に密着して積層してもよい。また、必要に応じ、空気層
を介して保護部材を設ける所謂エアギャップタイプの形
態でも良い。
[実施例] 以下、実施例を示し本発明をさらに詳細に説明する。
実施例1 第3図に示す様に、ピッチa=12μm,l1=1.7μm,d1
=2700Åの大きさのクロム蒸着部8を形成したガラス製
の注形型6、およびガラス製の鏡面注形型16をスペーサ
ー9を介して組立て、メチルメタアクリレートのモノマ
ーをモノマー注入口13より空間10に流しこみ、モノマー
キャスティング方法により、厚みb=0.4mmのポリメチ
ルメタアクリレート基板22を得た。
次に、該基板22を140℃のクリンオーブン内で10分加
熱処理して、第1図に示す基板と同様にプリグルーブの
凹状部の周囲にリム状部を有する基板2を得ることがで
きた。リム状部の高d2は約2200Åとなった。線幅l1は1.
7μmに設定したところ、加熱処理後の線幅l2は2.4〜2.
5μmとなった。ただし、プリグルーブの深さd1は2700
Åとした。プリグルーブのピッチは12μmであった。
実施例2 厚さ0.4mmのPC(帝人化成パンライトPC−251)シート
を用いて、その表面に170℃の熱プレス成形により、深
さd1=2700Å、線幅l1=1.7μmのプリグルーブを12μ
mピッチで形成した。
この基板を150℃のクリンオーブン内で15分間熱処理
したところ、第1図に示される基板と同様に、プリグル
ーブの周辺部にリム状部を有する基板2を得ることがで
きた。
リム状部の高さd2は1500Åであった。また、線幅l2
2.4μmであった。
比較例1 キャスティング成形により、従来例の第4図に示す様
なPMMA基板を作成した。
プリグルーブの深さd1=2700Å、l1=2.4μmであっ
た。
比較例2 キャスティング成形により、従来例の第8図に示す様
なPMMA基板を作成した。
プリグルーブの深さd1=2700Å、l1=2.4μm、θ=3
0゜であった。
次に、プリグルーブの凹部から得られるトラッキング
トラックの信号のコントラストを評価するために、実施
例1,2および比較例1,2の各基板だけのプリグルーブ構成
表面を凹状プリグルーブに垂直に、波長830nm,パワー0.
2mWの再生レーザ光を横断させ、各基板のプリグルーブ
の性能を比較した。その結果を表1に示す。
表1の結果から、本発明のプリグルーブの凹状部の周
囲にリム状部を有する基板((実施例1,2)はリム状部
による再生レーザ光の散乱によって、比較例2と同等も
しくはそれ以上のトラック横断信号コントラストが得ら
れる。比較例1では、プリグルーブ斜面14又はリム状部
13が存在しないためにコントラストは低くなっている。
なお、通常の光学的情報記録媒体においては、基板上
に記録層が設けられるために、記録層の凹状溝部と凸状
記録部の位相差および振幅差によって、さらにプリグル
ーブトラック横断信号コントラストは高くなる。
[発明の効果] 以上説明した様に、本発明によれば、凹凸形状のプリ
フォーマットの凹状部プリフォーマットの周辺部にリム
状部を設けることによって、従来知られている基板より
も優れたトラック横断信号コントラストを得ることがで
きる。
また、本発明の基板の製造方法によれば、加熱処理の
温度を一定に保てば良く、第8図に示される様にプリグ
ルーブの斜面部14を得るために、角度θをコントロール
するよりは容易に良好なプリグルーブトラック横断信号
コントラストが得られる光学的情報記録媒体用基板を製
造することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の光学的情報記録媒体用基板の一例を示
す断面模式図、第2図は本発明の光学的情報記録媒体用
基板の製造方法の一例を示す概略図、第3図は本発明の
基板の製造方法の実施例を示す説明図、第4図は従来の
光学的情報記録媒体の説明図、第5図は有機色素薄膜の
反射率と膜厚の相関性を示すグラフ、第6図は従来の無
機反射層を用いた光学的情報記録媒体の説明図、第7図
は第6図の光学的情報記録媒体の位相差による反射光量
の相対比を示すグラフおよび第8図は従来の第4図に示
される基板を改良した光学的情報記録媒体用基板の説明
図である。 1……光学的情報記録媒体 2……透明基板 3……記録層・光反射層 4……接着剤層 5……保護部材 6……注形型 7……トラッキングトラック 8……クロム蒸着部 9……スペーサー 10……スペース 11……凹状部 12……記録トラック 13……リム状部 14……斜面部 15……壁 16……鏡面注形型 22……基板(未加熱処理)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】凹凸形状のプリフォーマットを有する情報
    記録媒体用基板において、前記凹凸形状のプリフォーマ
    ットの凹状部の周囲にリム状部を有することを特徴とす
    る光学的情報記録媒体用基板。
  2. 【請求項2】樹脂を凹凸形状のプリフォーマットを有す
    る基板に成形した後、該基板を加熱処理して前記凹凸形
    状のプリフォーマットの凹状部の周囲にリム状部に形成
    することを特徴とする光学的情報記録媒体用基板の製造
    方法。
JP2263841A 1990-10-03 1990-10-03 光学的情報記録媒体用基板およびその製造方法 Expired - Fee Related JP2963516B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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