JP2623971B2 - スロットルバルブセンサ故障時エア制御部付ドライブバイワイヤ式車両 - Google Patents

スロットルバルブセンサ故障時エア制御部付ドライブバイワイヤ式車両

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JP2623971B2
JP2623971B2 JP2337590A JP33759090A JP2623971B2 JP 2623971 B2 JP2623971 B2 JP 2623971B2 JP 2337590 A JP2337590 A JP 2337590A JP 33759090 A JP33759090 A JP 33759090A JP 2623971 B2 JP2623971 B2 JP 2623971B2
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  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、運転者(ドライバ)のアクセル操作によら
ずエンジンの出力制御が可能なドライブバイワイヤ(DB
W)式車両に関し、特にスロットルバルブセンサ故障時
エア制御部をもった、スロットルバルブセンサ故障時エ
ア制御部付DBW式車両に関する。
〔従来の技術〕
従来より、スロットルバルブのモータ駆動による電子
制御により自動車の速度を制御するDBW式速度制御装置
が提供されており、このDBW式速度制御装置ではドライ
バによるアクセルペダル操作から独立してスロットル開
度が制御されるようになっている。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、上述のようなDBW式速度制御装置において
は、スロットルバルブのアクチュエータ(モータ)が故
障した場合の対策が種々提案されているが、例えば、エ
ンジンの吸気路を2つに分岐して、各吸気路にそれぞれ
スロットルバルブをそなえたシステムにするなどの対策
がとられている。
しかし、このような手段によっても、並列に2個のス
ロットルバルブのそれぞれに対するスロットルバルブ開
度センサが共に故障してしまうと、制御を停止させる必
要が生じる。
本発明は、このような課題に鑑み創案されたもので、
全てのスロットルバルブが共に故障しても、制御を的確
に継続できるようにした、スロットルバルブセンサ故障
時エア制御部付DBW式車両を提供することを目的とす
る。
〔課題を解決するための手段〕
このため、本発明のスロットルバルブセンサ故障時エ
ア制御部付DBW式車両は、運転者のアクセル操作によら
ずエンジンの出力制御が可能なDBW式車両において、エ
ンジンの吸気系に、並列的に設けられた複数の吸気路
と、同吸気路のそれぞれに装備されたスロットルバルブ
と、同スロットルバルブのそれぞれに付設されたスロッ
トルバルブセンサと、上記吸気路の全体に供給される空
気量を検出する吸入空気センサと、上記スロットルバル
ブの目標開度を設定する目標開度設定手段と、同目標開
度を実現するスロットルバルブ駆動手段とをそなえ、上
記スロットルバルブセンサの故障を検出する故障検出手
段と、同故障検出手段の故障検出信号を受けて上記スロ
ットルバルブの目標開度を目標吸入空気量に変換する変
換手段と、上記故障検出手段の故障検出信号を受けて上
記スロットルバルブ駆動手段に上記目標吸入空気量を実
現すべく駆動信号を出力する故障時エア制御手段が設け
られ、上記故障時エア制御手段が、上記故障検出手段か
ら全てのスロットルバルブセンサが故障である旨の検出
信号を受けると、一部のスロットルバルブを全閉にし、
残りのスロットルバルブについては、上記変換手段にて
得られた目標吸入空気量を実現すべく上記スロットルバ
ルブ駆動手段に駆動信号を出力するように構成されてい
ることを特徴としている(請求項1)。
また、本発明のスロットルバルブセンサ故障時エア制
御部付DBW式車両は、運転者のアクセル操作によらずエ
ンジンの出力制御が可能なドライブバイワイヤ式車両に
おいて、エンジンの吸気系に、並列的に設けられた複数
の吸気路と、同吸気路のそれぞれに装備されたスロット
ルバルブと、同スロットルバルブのそれぞれに付設され
たスロットルバルブセンサと、上記吸気路の全体に供給
される空気量を検出する吸入空気センサと、上記スロッ
トルバルブの目標開度を設定する目標開度設定手段と、
同目標開度を実現するスロットルバルブ駆動手段とをそ
なえ、上記スロットルバルブセンサの故障を検出する故
障検出手段と、同故障検出手段の故障検出信号を受けて
上記スロットルバルブの目標開度を目標吸入空気量に変
換する変換手段と、上記故障検出手段の故障検出信号を
受けて上記スロットルバルブ駆動手段に上記目標吸入空
気量を実現すべく駆動信号を出力する故障時エア制御手
段とが設けられ、上記故障時エア制御手段が、上記故障
検出手段から全てのスロットルバルブセンサが故障であ
る旨の検出信号を受けると、全てのスロットルバルブを
全閉にしたのち、これらの全スロットルバルブに同一制
御量を与えることにより、上記変換手段にて得られた目
標吸入空気量を実現すべく上記スロットルバルブ駆動手
段に駆動信号を出力するように構成されていることを特
徴としている(請求項2)。
〔作用〕
上述の本発明のスロットルバルブセンサ故障時エア制
御部付DBW式車両では、スロットルバルブセンサの故障
が故障検出手段において検出されると、変換手段におい
て、スロットルバルブの目標開度が目標吸入空気量に変
換され、吸入空気センサにおける吸入空気量を参照し
て、目標吸入空気量を得るべく、故障時エア制御手段に
よるスロットルバルブの開閉制御が行なわれるのであ
る。
このとき、故障時エア制御手段では、故障検出手段か
ら全てのスロットルバルブセンサが故障である旨の検出
信号を受けると、一部のスロットルバルブを全閉にし、
残りのスロットルバルブについては、変換手段にて得ら
れた目標吸入空気量を実現すべくスロットルバルブ駆動
手段に駆動信号を出力したり(請求項1)、故障検出手
段から全てのスロットルバルブセンサが故障である旨の
検出信号を受けると、全てのスロットルバルブを全閉に
したのち、これらの全スロットルバルブに同一制御量を
与えることにより、変換手段にて得られた目標吸入空気
量を実現すべくスロットルバルブ駆動手段に駆動信号を
出力したりする(請求項2)。
〔実施例〕
以下、図面により本発明の一実施例について説明する
と、第1図はその要部構成を示す模式的ブロック図、第
2図(a)はその制御系の要部構成を示す模式図、第2
図(b)はその制御系の概略構成を示すブロック図、第
3図はその目標速度設定手段の概略構成を示すブロック
図であり、第4,5図はその走行負荷分補償式制御部を示
すもので、第4図はそのブロック図、第5図(a),
(b),(c)はいずれもその作動を示すフローチャー
トであり、第6〜8図はその出力トルク変化制限式速度
制御部を示すもので、第6図はそのブロック図、第7図
はそのフローチャート、第8図(a),(b),(c)
はいずれもその特性を示すグラフであり、第9,10図はそ
のトランスミッション制御部を示すもので、第9図
(a)はその模式的構成図、第9図(b)はその作動を
示すフローチャート、第10図(a),(b)はいずれも
その特性を示すグラフであり、第11〜13図はそのアクセ
ルペダル併用式速度制御部を示すもので、第11図はその
模式的ブロック図、第12図(a),(b),(c)はい
ずれもその作動を示すフローチャート、第13図(a),
(b)はいずれもその作動を示すグラフであり、第14〜
16図はその加速ショック回避制御部を示すもので、第14
図はその概略構成を示す模式図、第15図はその作動を示
すフローチャート、第16図(a),(b)はいずれもそ
の特性を示すグラフであり、第17〜19図はその車両走行
状態連係モード切換制御部を示すもので、第17図はその
概略構成図、第18図はその作動を示すフローチャート、
第19図(a),(b)はいずれもその特性を示すグラフ
であり、第20〜22図はそのアクセルペダル連係モード切
換制御部を示すもので、第20図はその概略構成図、第21
図(a),(b)はいずれもその特性を示すグラフ、第
22図はその作動を示すフローチャートであり、第23〜25
図はその車体速検出補償制御部を示すもので、第23図は
その概略構成図、第24図はその作動を示すフローチャー
ト、第25図はその特性を示すグラフであり、第26,27図
はそのアクセルペダルポジションセンサ故障時加速制御
部を示すもので、第26図はその概略構成図、第27図はそ
の作動を示すフローチャートであり、第28図(a),
(b)はそのアクセルペダルポジションセンサ故障時ブ
レーキスイッチ連係制御部を示すもので、第28図(a)
はその概略構成図、第28図(b)はその作動を示すフロ
ーチャートであり、第29,30図はそのエンジン連係イニ
シャライズ禁止制御部を示すもので、第29図はその概略
構成図、第30図はその作動を示すフローチャートであ
り、第31,32図はそのトランスミッション連係イニシャ
ライズ禁止制御部を示すもので、第31図はその概略構成
図、第32図はその作動を示すフローチャートであり、第
33,34図はそのスロットルバルブセンサ故障時エア制御
部を示すもので、第33図はその概略構成図、第34図はそ
の作動を示すフローチャートであり、第35〜37図はその
点火角・スロットル併用式回転数制御部を示すもので、
第35図はその概略構成図、第36図はその作動を示すフロ
ーチャート、第37図はその特性を示すグラフであり、第
38〜40図はその出力トルク調整式回転数制御部を示すも
ので、第38図(a),(b)はそれぞれスロットルバル
ブ配設位置を説明するための模式的構成図、第39図はそ
の概略構成ブロック図、第40図はその作動を示すフロー
チャートであり、第41〜43図はその制御モード切換制御
部を示すもので、第41図はその概略構成図、第42図はそ
の詳細構成を示すブロック図、第43図はその作動を示す
フローチャート、第44〜46図はそのスロットル閉強制機
構を示すもので、第44図はその概略構成図、第45図はそ
の模式的斜視図、第46図(a),(b),(c)はそれ
ぞれその作動を示す模式図である。
さて、本実施例にかかる自動車は、運転者によるアク
セルペダルの操作および車両の運転状態に応じてエンジ
ンの制御量を設定すると共に同制御量に基づき上記エン
ジンの出力を電気的に制御し、かつ上記アクセルペダル
操作によらず上記エンジンの出力を制御可能なドライブ
バイワイヤ式車両(DBW車)であり、このため、第2図
(a)に示すように、エアクリーナ1からエンジン本体
4へ燃焼用空気を導入する吸気路5に設けられたスロッ
トルバルブ6には、このスロットルバルブ6を開閉駆動
するためのモータ(DCモータ又はステッパモータ)7が
連結されている。すなわち、このモータ7の作動により
スロットルバルブ6が全閉位置から全開位置に至るまで
駆動されるようになっている。
なお、本実施例は、実際はV6エンジンの2つのバンク
に通じる吸気路をそなえて構成されており、各吸気路
に、モータによって開閉駆動されるスロットルバルブが
設けられているが、以下、特に個々の吸気路やスロット
ルバルブを分けて説明する必要のない場合は、単に吸気
路5,スロットルバルブ6,モータ7として説明する。
さらに、スロットルバルブ6にはスロットルバルブ
ンサ8が取り付けられており、スロットルバルブセンサ
8は、例えばポテンショメータで構成され、スロットル
バルブ6の開度に対応する電圧レベルの信号を出力する
ように構成されている。
このようにスロットルバルブ6がアクセル操作部材と
してのアクセルペダルに索を介して連結されておらず、
後述のエンジン制御用コンピュータ(ECU)14によって
制御されるモータ7に連結され、このモータ7によって
開閉駆動されるので、運転者のアクセル操作によらずエ
ンジンの出力制御が可能となるのである。
一方、エンジン本体4の出力軸には、トルクコンバー
タ9のポンプが連結されている。
そして、トルクコンバータ9のタービンには、シャフ
ト10を介しトランスミッション部11が連結され、トラン
スミッション部11には駆動軸12を介し車輪13が連結され
ている。
なお、トルクコンバータ9、シャフト10およびトラン
スミッション部11は、オートマチックトランスミッショ
ン20として構成されている。
また、トランスミッション部11は、マニュアルトラン
スミッションとして構成してもよい。
ところで、エアクリーナ1にはエレメント2の下流側
にエアフローセンサ3が装備されており、このエアフロ
ーセンサ3はECU14に接続されて、エアフローセンサ3
で検出された吸入空気量AがこのECU14に伝送されるよ
うになっている。
なお、符号5aはサージタンクを示している。
そして、前述の如く、ECU14の出力はモータ7に入力
されて、このモータ7が制御されるようになっている。
すなわち、ECU14の出力が制御量としてモータ駆動部
に伝送されるようになっており、モータ駆動部はモータ
7に所要の作動量を出力し、スロットルバルブ6の所要
量の開閉駆動が行なわれるようになっているのである。
ところで、ECU14には、第2図(b)に示すような制
御部等[符号151〜168(155は欠番)参照]が設けられ
ており、運転者のモード設定や優先度設定および自動的
なシステム上の選択により、これらの各制御部等151〜1
68が作動し、その組み合わせによる制御作動が行なわれ
るように構成されている。
これらの制御部等151〜168のうち、走行負荷分補償式
速度制御部151は次のように構成されている。
すなわち、第4図に示すように、目標駆動軸トルク実
現手段151Dに目標駆動軸トルク算出手段151Cが接続され
ており、実現すべき目標駆動軸トルクが同手段151Cより
算出され、実現手段151Dに入力されるようになってい
る。
目標駆動軸トルク算出手段151Cには、速度修正トルク
と走行負荷トルク検出手段151Gの出力が入力されるよう
になっており、速度修正トルクと走行負荷トルクとを加
算して目標駆動軸トルクを算出するようになっている。
速度修正トルクは目標車速設定手段151Aおよび車速偏
差検出手段151Bの出力として得られるようになってお
り、PI制御部101および加速度制限部102を経て算出され
るようになっている。
すなわち、目標車速設定手段151Aから出力された目標
車速Vと、実車速Vaとの偏差ΔV(=V-Va)がPI制御部
101に入力され、式 KP・ΔV+KI・∫ΔV により速度修正トルクが算出されて、この算出値がリミ
ッタ102の制限を経て速度修正トルクとして決定される
ようになっている。
そして、リミッタ102では、出力トルク変化制限式速
度制御部152等を用いて、急速な速度修正により発生す
るショックを防止するため、速度修正トルク変化量を制
限された状態での修正トルクが決定され出力されるよう
になっている。
一方、走行負荷トルクは走行負荷トルク検出手段151G
により検出されるようになっている。
走行負荷トルク検出手段151Gは、駆動軸トルク検出手
段151Eの出力と加速トルク検出手段107の検出信号とを
用いて走行負荷トルクを検出するもので、具体的にはエ
ンジン回転数Neを用いて算出された駆動軸のトルクから
加速トルクを減算することにより走行負荷トルクが算出
されるようになっている。
すなわち、走行負荷トルクは車速を維持するためのト
ルクであり、 走行負荷トルク=駆動軸トルク−加速トルク で算出され、この走行負荷トルクは補償されるべきトル
クとして検出され、出力されるようになっている。
ところで、駆動軸トルクは、 式τ・C・Ne2・ρ で求められる。ここで、 C:トルクコンバータ容量係数、 τ:トルク比、 Ne:エンジン回転数、 ρ:トランスミッションの総減速比である。
一方、加速トルクは、 式W・(dV/dt)・r で求められる。ここで、 W:車両総重量、 r:タイヤ径、 V:車体速度である。
すなわち、微分部S1でdV/dtが求められ、乗算回路を
含む演算部S2でW・(dV/dt)・rが算出されるように
なっている。
なお、W,rは演算部S2にあらかじめ記憶されている。
ところで、目標車速設定手段151Aは第3図のブロック
図に示すように構成されている。
すなわち、セットスイッチ41、レジュームスイッチ49
が設けられており、これらのオンオフにより、時間管理
ロジック42、ホールド回路44、積分部46、メモリ47、ス
イッチ43,48およびリミッタ45を介し、現状車速を中心
とした目標車速設定が行なわれるようになっている。
上述の他に速度制御(オートクルーズ)作動を行なわ
せるメインスイッチとしての図示しないクルーズスイッ
チが設けられている。
なお、これらのスイッチ仕様は次のとおりである。
(1)設定スイッチの機能 セットスイッチ41:目標車速設定および目標車速減少 レジュームスイッチ49:オートクルーズ再開および目
標車速増加 ブレーキスイッチ:オートクルーズ中止 インヒビタスイッチ:オートクルーズ中止 (2)各作動の作動条件 目標速度設定 クルーズスイッチオンで、現在車速が所要の範囲にあ
ること、ブレーキスイッチオフ、インヒビタスイッチオ
フの状態で、セットスイッチ41オフ⇒オン⇒オフの作動
が行なわれ、オン時間が所要範囲にあること、セットス
イッチおよびレジュームスイッチの同時押しの場合は無
効とする。
設定車速の増加 速度制御中、レジュームスイッチ49が0.5秒以上オン
継続したとき0.5秒ごとに1km/h増加させる。
設定車速の減少 速度制御中、セットスイッチ41が0.5秒以上オン継続
したとき、0.5秒ごとに1km/h減少させる。
レジューム機能 オートクルーズ開始条件を満たし、レジュームスイッ
チ49がオンの時、前回オートクルーズ終了時の速度を目
標速度としてオートクルーズを実行する。イグニッショ
ンキースイッチがオンとなってもオートクルーズ開始前
であればオン作動は無効となる。
オートクルーズ終了 ブレーキスイッチオン、インヒビタスイッチオン、ク
ルーズスイッチオフのいずれかの作動による。
オートクルーズの中断 アクセルペダルによる指示トルクが現在のオートクル
ーズ要求トルクより大きいとき、オートクルーズを中断
しアクセルの指示トルクにより走行する。アクセルペダ
ルによる指示トルクが現在のオートクルーズ要求トルク
以下(ヒステリシスをつけて90%以下)になるかまたは
アクセル位置がアイドル相当以下になると、中断前の速
度でオートクルーズを行なう。
上述の構成により、走行負荷分補償式速度制御部151
は次のような作動を行なう。
すなわち、運転者が速度制御装置(オートクルーズ)
を作動させるべく、クルーズスイッチをオンにし、第3
図のブロック図に示すセットスイッチ41をオフからオン
にし更にオフにする。
このとき、車速Vが10km/h<V<100km/hの範囲にな
り、ブレーキスイッチおよびインヒビタスイッチがオフ
であって、上記のセットスイッチ41オン状態の長さt秒
が0.1<t<0.5の範囲にある場合には、オートクルーズ
制御が開始される。
すなわち、第3図に示すように、時間管理ロジック42
においてオン状態の時間を計測されながら連動スイッチ
43がオン状態となり、ホールド回路44において現状車速
がホールドされ、この車速が車速リミッタ45に入力され
る。
そして、車速リミッタ45の出力が第1,4図に示すエン
ジン出力制御系に目標車速Vとして入力される。
ところで、オートクルーズ(ASC)開始後、運転者が
レジュームスイッチ49をオン作動し、その状態を0.5秒
以上継続させると、レジューム用メモリ47に記憶された
車速がスイッチ48、ホールド回路44を介し車速リミッタ
45に入力されるとともに、0.5秒の継続ごとに1km/h増加
させる増加速度が積算回路46を介し車速リミッタ45に入
力される。
これにより、目標速度はレジュームスイッチ49の0.5
秒のオン継続ごとに1km/h増加される。
そして、車速リミッタ45では、所要以上の設定車速に
ついては、設定最高速Vmaxが目標車速として出力され、
所要以下の設定車速については設定最低速Vminが目標と
して出力される。
一方、目標車速を減少させる際には、セットスイッチ
41を0.5秒以上継続してオン状態にする。
これにより、スイッチ43を介し減少設定速が積算回路
46に入力され、ホールド回路44の出力としての設定車速
から積算回路46の出力である減少設定速が減算されて、
車速リミッタ45へ入力される。
したがって、車速リミッタ45からは、セットスイッチ
41のオン状態が0.5秒継続するごとに1km/h減速された目
標車速Vが出力される。
ところで、このオートクルーズ(ASC)の作動状態
は、ブレーキスイッチもしくはインヒビタスイッチのオ
ン作動またはクルーズスイッチのオフ作動により終了す
る。
そして、レジュームスイッチ49のオン作動によりオー
トクルーズが再起動されるが、このとき前回のオートク
ルーズ状態の終了時速度がレジューム用メモリ47から読
み出され目標速度としてオートクルーズの実行が行なわ
れる。
なお、イグニッションキーオン後、レジュームスイッ
チ49がオン状態となった場合であっても、レジュームス
イッチ49オン作動前にオートクルーズ作動の履歴がない
場合にはオートクルーズは起動されない。
一方、エンジン出力制御によりオートクルーズ作動を
行なうエンジン出力制御部では、第4図のブロック図お
よび第5図(a)〜(c)のフローチャートに示すよう
に、目標車速設定手段151Aから目標車速Vが入力され、
車速検出手段151Fの検出した実測車速Vaとの偏差ΔV
(=V-Va)が計算され(ステップb1)、PI制御部101へ
入力される。
PI制御部101では式KP・ΔV+KI・∫ΔV(KP,KIは定
数)により速度修正トルクが算出され(ステップb2)、
その算出値が加速度制御部102へ入力される。
加速度制限部102からは速度修正によるショックを避
けるため、所要以上の速度修正トルクに対して、ショッ
クを生じない範囲内の設定最高修正トルクTmaxが出力さ
れ、所要以下の速度修正トルクに対しては、設定最低修
正トルクTminが出力される(ステップb3)。
一方、車速検出手段151Fの検出した車速Vを受けて、
加速トルク検出手段107においては、微分により車体の
加速度が検出(あるいは推定)される(ステップa1)。
なお、車体加速度検出手段107における微分部S1は、
加速度センサで構成するようにしてもよい。
そして、加速トルク検出手段107において、現在の加
速量に対応する加速トルクがW・(dV/dt)・rにより
算出される(ステップa2)。
この式において、 W:車両総重量 V:車体速度 r:タイヤ径 を示している。
ついで、エンジン回転数センサ17aの回転数検出によ
るエンジン回転数Neを受けて、駆動軸トルク算出手段15
1Eによるエンジンの駆動軸トルクの検出(あるいは推
定)が行なわれる(ステップa3)。
すなわち、駆動軸トルクは式C・τ・Ne2・ρにより
算出される。この式において C:トルクコンバータ容量係数(別途のマップで与える) τ:トルク比(別途のマップで与える) Ne:エンジン回転数(rpm) ρ:総減速比 を示している。
なお、前述の加速度、駆動軸トルクは測定値に適切な
一次フィルタがかけられ、ノイズが除去されることによ
り瞬間的な精度より安定性を優先して決定される。
さらに、計算における誤差はPID制御で修正される。
ところで、前述の駆動軸トルクの検出に次いで、走行
抵抗トルク(走行負荷トルク)の算出が、次式 走行抵抗トルク=駆動軸トルク(C・τ・Ne2・ρ) −加速トルク{W・(dV/dt)・r} により行なわれる(ステップa4)。
そして、目標駆動軸トルク算出手段151Cにおいて上述
の走行負荷トルクと前述の速度修正トルクとが加算され
て目標駆動軸トルクが求められ、駆動軸トルク実現手段
151Dへ入力される(ステップc1)。
目標駆動軸トルク算出手段151Cでは、目標駆動軸トル
クがエンジントルクを介して吸入空気量A/Nに換算さ
れ、即ちギヤ比(トルクコンバータのトルク比も含む)
を考慮して軸トルクに対するエンジン出力トルクを計算
し、この出力トルクに必要な空気量を両者の関係を示す
ほぼ1次関数より求めてから、さらにスロットルバルブ
6の回転角に変換されて目標駆動軸トルク実現手段151D
に入力されるのである。
なお、エンジン出力トルクから吸入空気量を求める代
わりに、エンジン出力トルクから燃料量を求めてもよ
い。このようにすれば、ガソリンエンジンのほか、ディ
ーゼルエンジンにも適用できる。
即ち、ガソリンエンジンでは、吸入空気量又は燃料量を
求め、ディーゼルエンジンでは、燃料量を求めて、これ
らの吸入空気量又は燃料量を制御すれば良いのである。
これにより、スロットルバルブ6は、モータ駆動部を
介し、エンジンが目標駆動軸トルクを出力しうる状態に
回転制御される(ステップc2)。
ところで、第5図(a),(b),(c)のそれぞれ
に示すフローチャートの各動作は、並行して行なわれ、
各ステップにおける各検出値はその処理時におけるもの
が使用される。
上述のような作動により、車両が坂道等にさしかかり
負荷変動が生じた場合、その負荷変動を解消しうるよう
な走行負荷トルクの補償を行なうべくスロットルバルブ
6が制御され、負荷変動に対しても確実で迅速な対処が
行なわれる。
次に、出力トルク変化制限式速度制御部152について
説明すると、第2図(a),(b)および第6図に示す
ように構成されている。
すなわち、許容トルク変化設定手段152Aにより、速度
制御中にショックを感じさせないような駆動トルク変化
の上下限値が設定されるようになっており、この上下限
値は変換手段152Bに入力されるようになっている。
変換手段152Bは、第8図(a)に示すような、トルク
変化とA/N(エンジン1回転あたりの空気量)との対応
関係のマップをそなえており、上記のトルク変化上下限
値をA/Nの上限値ΔA/Nuおよび下限値ΔA/Nlに変換して
出力するようになっている。
そして、スロットルバルブ開閉制限手段152Cが設けら
れており、同制限手段152Cは、目標スロットル開度θ
が入力されて、最終目標スロットルバルブ開度θtが出
力されるようになっている。すなわち、制限手段152Cに
は、第6図に示すように、目標スロットル開度θを目
標空気量A/N0に変換すべくスロットル開度エア量変換部
152Dが設けられており、同変換部152Dには、第8図
(b)に示すようなスロットル開度θに対応する空気量
A/Nのマップがエンジン回転数Neをパラメータとして記
憶され、入力された目標スロットル開度θと、エンジ
ン回転数センサ17aからのエンジン回転数信号により目
標空気量A/N0が計算されて出力されるようになってい
る。
スロットル開度エア量変換部152Dの出力は、計測され
たエンジンにおける1回前のメモリ152FのA/Nを減算さ
れ、エア変化量ΔA/N0としてリミッタ152Gに入力される
ようになっており、このリミッタ152Gでは、最終目標A/
Nを算出するため、エア変化量ΔA/N0が上下限値ΔA/Nu,
ΔA/Nl以内のΔA/Ntに制限されて出力されるようになっ
ている。そして、スロットルバルブ開閉制限手段152Cに
は、エア量スロットル開度変換部152Eが設けられてお
り、同変換部152Eには、リミッタ152Gの出力としてのエ
ア変化量ΔA/Ntが、1回前の運転状態を記憶したメモリ
152Fの計測A/Nと加算されて、目標A/Ntとして入力され
るようになっている。
そして、エア量スロットル開度変換部152Eには、第8
図(c)に示すようなA/Nに対応するスロットル開度θ
のマップがエンジン回転数Neをパラメータとして記憶さ
れており、目標A/Ntが最終目標開度θtに変換されて出
力されるようになっている。
この最終目標開度θtは、走行負荷分補償式速度制御
部151が設けられている場合には、速度修正トルクとし
て換算され目標駆動軸トルク算出手段151Cに入力される
ようになっている。
また、上記制御部151が設けられていない場合には、
スロットルバルブ6の駆動モータ7に直接入力されるよ
うになっている。
上述の構成により、出力トルク変化制限式速度制御部
152では、第7図のフローチャートに沿い次のようにし
て、制御が行なわれる。
すなわち、速度制御中にショックを乗員に感じさせな
いような制御周期ごとの駆動軸トルク変化の上限ΔTtu
および下限ΔTtlが許容トルク変化設定手段152Aにおい
てあらかじめ設定される(ステップ52A)。
そして、許容トルク変化設定手段152Aでは、さらに駆
動軸トルク変化の上下限ΔTtu、ΔTtlのそれぞれが車両
の現在のギヤ比ρで除算されエンジントルクの変化上下
限ΔTeu、ΔTelのそれぞれに変換される(ステップ52
B)。
ついで、変換手段152Bにおいて、エンジントルク変化
ΔTeu、ΔTelのそれぞれが、第8図(a)に示すマップ
により空気量変化(エンジン1回転当りの)ΔA/Nu、Δ
A/Nlのそれぞれに変換される(ステップ52C)。
一方、スロットル開閉制御手段152Cでは、目標スロッ
トに開度θがスロットル開度エア量変換部152Dにおい
て目標空気量A/N0に変換される。このとき、変換は第8
図(b)に示す特性に対応するマップにより行なわれ、
スロットル開度θとエンジン回転数Neとにより目標空
気量A/N0が決定される(ステップ52D)。
さらに、目標空気量A/N0は、予め計測されてメモリ15
2Fに記憶されている前回制御時のA/Nを減算され、偏差
ΔA/N0の形で、リミッタ152Gに入力される(ステップ52
E)。
リミッタ152Gでは、偏差ΔA/N0が上下限ΔA/Nu、ΔA/
Nlの間にある場合、そのままの値がΔA/Ntとして出力さ
れ、上限ΔA/Nuを上まわる場合、ΔA/Nuが、下限ΔA/Nl
を下まわる場合、ΔA/NlがそれぞれΔA/Ntとして出力さ
れる(ステップ52F)。リミッタ152Gから出力されたΔA
/Ntは、メモリ152Fに記憶された前回のA/Nと加算され、
目標空気量A/Ntとしてエア量スロットル開度変換部152E
に入力される(ステップ52G)。
同エア量スロットル開度変換部152Eでは、第8図
(c)に示す特性のマツプにより目標空気量A/Ntが最終
目標開度θtに変換されて出力され(ステップ52H)、
スロットルバルブ6がモータ7を介し開度θtに向けて
駆動される(ステップ52I)。
また、この出力トルク制限式速度制御部152が走行負
荷分補償式速度制御部151に連係されている場合には、
目標開度θtは、さらに速度修正トルクに変換されて、
目標駆動軸トルク算出手段151Cに入力される。すなわ
ち、出力トルク変化制限式速度制御部152は、加速度制
限部102としての作動を行なう。
このようにして、加速ショックを回避すべく、エンジ
ン出力トルクと線形の関係にある吸入空気量または燃料
量(いずれもエンジン1回転当たりのもの)の変化を直
接制限するため、加速ショックを容易且つ確実に防止で
きるようになる。
なお、上述の出力トルク変化制限式速度制御部152で
は、スロットル開度を目標とせずに、空気量で直接制御
するように構成することもできるが、この場合は、スロ
ットル開度エア量変換部152D(θ→A/N)およびエア量
スロットル開度変換部152E(A/N→θ)は不要となる。
また、ガソリンエンジンの場合は、空気量と燃料量と
はほぼ比例するため、A/Nの代わりに燃料量で制御する
ようにしても良く、更にディーゼルエンジンの場合は、
燃料量で制御するが、このように燃料量で制御する場合
も、上記空気量で制御する場合と同様の制御要領で行な
われる。
次に、トランスミッション制御部154について説明す
ると、第9図(a)に示すように、エンジンの回転数を
検出するエンジン回転数センサ17aおよびアクセルペダ
ル15の踏込量(操作状態)を検出するアクセル操作状態
検出手段としてのアクセルペダルポジションセンサ15A
の各出力信号が、出力トルク余裕度検出手段154Aに入力
されるようになっており、同出力トルク余裕度検出手段
154Aには、第10図(b)に示すように、エンジン回転数
とスロットル位置(スロットル開度)との関係を示す特
性(太実線)がマップとして記憶され、この特性を基準
としたエンジン出力トルク余裕度のない領域(ハッチン
グ領域)が設定されている。
また、アクセルポジションセンサ15Aの出力からアク
セルペダル15がストロークエンド領域にあるかどうかを
判断するための領域が第10図(a)に斜線ハッチング部
で示すように設定されている。
さらに、エンジンの出力トルクに余裕があるかどうか
の余裕度信号は、トランスミッション制御手段154Bに入
力されるようになっており、同制御手段154Bは、余裕度
がない場合にシフトダウン信号をオートマチックトラン
スミッション20へ出力するように構成されている。
上述の構成により、トランスミッション制御部154は
第9図(b)に示すフローチャートに沿い作動を行な
う。
すなわち、出力トルク余裕度検出手段154Aにおいて、
第10図(a)の設定領域に対しアクセルペダル15がスト
ロークエンド領域まで踏み込まれ、ドライバが高い加速
要求をしているかどうかが判断される(ステップ54
A)。
ストロークエンド領域にアクセルペダル15がある場合
には、エンジン回転数Neとスロットルバルブ6の位置と
により求められるエンジンの運転状態が第10図(b)の
設定領域にあるかどうかが判断される。
すなわち、マップの斜線領域においてエンジン回転数
Neに対応する下限スロットルバルブ位置を読み出し(ス
テップ54B)、スロットルバルブセンサ8による現在の
スロットルバルブ位置が、読み出された下限スロットル
バルブ位置より大きいかどうか(より多く踏み込まれて
いるかどうか)が判断される(ステップ54C)。
同判断の結果がYESの場合には、所要以上の加速要求
があるにもかかわらず、エンジン出力に余裕がないとい
う状態を示しているものとして、トランスミッション制
御手段154Bを介しトランスミッション20にシフトダウン
信号が出力される(ステップ54D)。
これにより、トランスミッション20におけるシフトダ
ウン制御(キックダウン制御)が行なわれ、車両の加速
が十分に行なわれる。
このようにして、DBW車においてもキックダウン制御
が十分に行なえるようになる。即ち、スロットルバルブ
6とアクセルペダル15との間に機械的連係がないDBW式
車両にあって、アクセルペダルの操作量とスロットルバ
ルブ6の開閉が1対1に対応しない制御においても、キ
ックダウン制御を効果的に行なえるようになる。
また、自動的にシフトダウンが行なわれるため運転が
容易になる。
なお、上述のエンジン出力トルクの余裕度はスロット
ルバルブ開度θとエンジン回転数Neとから判断している
が、スロットルバルブ開度θのかわりにエンジン1回転
当りの空気量(A/N)を用いてもよく、さらにエンジン
1回転当りの燃料量(F/N)を用いて判定するようにし
てもよい。
この場合は、第10図(b)のグラフにおいて、横軸をA/
N又はF/Nとしたグラフからキックダウン時にエンジン出
力に余裕があるかどうかを判断する。
ついで、アクセルペダル併用式速度制御部153につい
て説明すると、このアクセルペダル併用式速度制御部15
3は、第11図に示すように構成されており、アクセルペ
ダル15の踏込量により運転者の加速要求出力を検出する
加速要求出力検出手段153Aが設けられている。この加速
要求出力検出手段153Aは、第13図(a)に示すような特
性のマップをそなえており、設定速度と、駆動軸トルク
とアクセル踏込量との関係が設定されている。
また、運転者によるオートクルーズ制御(ASC)のた
めの速度設定に対応したエンジン出力要求値と、エアフ
ローセンサ3による吸入空気量と、エンジン回転数セン
サ17aによる回転数とを入力情報として受ける目標制御
エンジン出力設定手段153Dが設けられている。
さらに、コントローラ153Bが設けられており、このコ
ントローラ153Bには、加速要求出力検出手段153Aからア
クセルペダル15による出力要求値が入力されるととも
に、目標制御エンジン出力設定手段153Dからオートクル
ーズによる目標エンジン出力が入力されるようになって
いる。
そして、コントローラ153Bは、スイッチング機能(選
択機能)をそなえており、このスイッチング機能により
上記のアクセルペダル15からの出力要求値とオートクル
ーズによる目標エンジン出力とのいずれかが選択されて
エンジンの目標出力トルクとして出力するように構成さ
れ、目標エンジン出力実現手段153Cに入力されるように
構成されている。目標エンジン出力実現手段153Cは、第
13図(b)に示す特性をマップとしてそなえており、エ
ンジン回転数Neと目標出力トルク(エンジントルク)T
とにより目標スロットル開度θが決定され出力されるよ
うになっている。
上述の構成により、アクセルペダル併用式速度制御部
153は、第12図(a),(b),(c)に示すフローチ
ャートに従い作動を行なう。
すなわち、オートクルーズ(ASC)が実行中であるか
どうかがコントローラ153D内の連動スイッチ153D2,153D
3により判断され(ステップ53A)、スイッチ153D2がON
状態にあるオートクルーズ実行中においては、エアフロ
ーセンサ3からの吸入空気量および回転数センサ17aか
らの回転数にもとづき、出力演算手段153D1において現
在の出力が演算されて、制御エンジン出力設定手段153D
から出力される(ステップ53C)。
また、スイッチ153D2がOFFでスイッチ153D3がON状態
にある場合(ASCホールド中:ステップ53B)には、オー
トクルーズの出力要求値が制御エンジン出力設定手段15
3Dから出力される(ステップ53D)。
一方、アクセルペダル15の踏込動作による運転者の加
速要求が加速要求出力検出手段153Aにより検出される。
すなわち、アクセルペダル15の踏込量がアクセルポジシ
ョンセンサ15Aにより検出され(ステップ53E)、第13図
(a)のマップにより横軸の車速と、パラメータとして
の踏込量から出力(駆動軸トルク)への変換が行なわれ
る(ステップ53F)。
この決定されたアクセル踏込量に対応する出力(駆動
軸トルク)はコントローラ153Bに入力され、減算手段15
3B1においてオートクルーズによる要求出力値からアク
セルによる要求出力値の減算が行なわれて、その偏差Δ
Pが算出される(ステップ53G)。ついで、コントロー
ラ153Bでは、偏差ΔPがスイッチャー153B2に入力さ
れ、ステップ53H,53I,53K,53L,53Nにより目標出力の決
定が行なわれる。
すなわち、偏差ΔPがあらかじめ設定されたΔPu(Δ
Pu>0)より大きい場合は、目標出力として、オートク
ルーズに対応するように設定された目標制御エンジン出
力設定手段153Dの出力がアクセルペダル15から要求され
た出力より所要量以上大きいため、目標出力として採用
され(ステップ53H,53I)、スイッチ153D3のOFF状態に
移行するとオートクルーズホールドのフラグリセット
(ステップ53J)及びスイッチ152D2のON状態に移行する
オートクルーズ実行のフラグセットが行なわれる(ステ
ップ53P)。
そして、偏差ΔPがあらかじめ設定されたΔPl(ΔPl
<0<ΔPu)より小さい場合は、アクセルペダル15から
要求された出力が、オートクルーズに対応するように設
定された目標制御エンジン出力設定手段153Dの出力より
所要量大きいため、目標出力として採用され(ステップ
53L)、スイッチ153D2におけるオートクルーズ実行フラ
グのリセット作動(ステップ53M)及びスイッチ153D3
おけるオートクルーズホールドフラグのセツト作動(ス
テップ53Q)が行なわれる。
一方、偏差ΔPがΔPuとΔPlとの間の値である場合に
は、アクセルペダル15から要求された出力とオートクル
ーズに対応する出力とがいずれも他方に対し所要量以上
大きくないため、前回の制御時における目標出力が再度
採用され(ステップ53N)、オートクルーズホールドの
セットおよびリセットが行なわれず、前回通りの制御が
行なわれる。すなわち、前回がオートクルーズの場合
は、オートクルーズ用目標エンジン出力が選択され、加
速要求の場合は、加速要求エンジン出力が選択されるた
め、制御のチャタリングが防止される。
そして、コントローラ153Bにより決定された目標出力
が、目標エンジン出力実現手段153Cに入力され、第13図
(b)に示すマップにより目標スロットル開度θが出力
される(ステップ53O)。
すなわち、第13図(b)においてエンジン回転数Neと
目標出力(エンジントルク)とにより目標スロットル開
度θが決定されるのである。
このような作動により、オートクルーズによる速度制
御状態を保ちながら、アクセルペダル15を大きく踏み込
むと、この踏込量に対応する加速が行なわれ、アクセル
ペダル15の踏込量を所要量以下に減じると、オートクル
ーズ状態に復帰する。
このようにして、ブレーキ踏込みでオートクルーズが
中断されることなく、ドライバの意志に対応した加速作
動が迅速に行なわれるため、応答が速くなるほか、オー
トクルーズへの復帰時にエンジン出力が連続した状態で
変化するため、復帰時のショックがない。
さらに、オートクルーズのキャンセル操作を行なう必
要がなくなり、操作の煩わしさがなくなって、誤操作を
招来しにくくなるものである。
なお、このアクセルペダル併用式速度制御部153の出
力は、並列的に出力された他の制御部出力との優先度や
運転者の運転モード設定に応じて選択採用され、車両の
走行制御が行なわれる。
次に、加速ショック回避制御部158について説明する
と、第14図に示すように、アクセルペダルの踏込状態が
アクセルペダルポジションセンサ(APS)15Aにより検出
され、この検出信号が同制御部158に入力されるように
なっている。
そして、加速ショック回避制御部158は、アクセルペ
ダルポジションセンサ15Aの出力信号を受けて、運転者
の加速要求を検出する加速要求検出手段158Aをそなえて
いる。また、エンジンの限界運転条件を決定する条件決
定手段158Dが設けられており、同手段158Dは加速ショッ
クを生じさせないエンジン運転領域を決定するもので、
第16図(a),(b)に示す特性に対応したマップをそ
なえている。
さらに、加速制限部158Bが設けられており、同制限部
158Bには加速要求検出手段158Aから目標加速要求信号が
入力されるとともに、条件決定手段158Dからエンジンの
限界運転条件が入力されて、この限界運転条件を超える
加速要求については、制限信号を出力するように構成さ
れている。
制限信号および目標加速要求信号は制御手段158Cに入
力されるようになっており、制御手段158Cによりスロッ
トルバルブ6がモータ7を介し制御されるようになって
いる。
上述の構成により、加速ショック回避制御部158で
は、第15図のフローチャートに沿い制御作動が行なわれ
る。
まず、各種センサの出力により条件決定手段158Dにお
いてエンジン運転状態が検出される(ステップ58A)。
ついで、第16図(a)に示す特性のマップより限界運
転条件としてのスロットル開度制限値が決定される(ス
テップ58B)。すなわち、例えば、回転数センサ17aによ
るエンジン回転数Neiとエンジントルク検出値Tiとの交
点が存在する特性の曲線、この例では実線で示す特性を
用いて限界スロットル開度θiが決定されて加速制限部
158Bに出力される。
一方、加速要求検出手段158Aでは、アクセルペダルポ
ジションセンサ15Aにより検出されたアクセルペダル15
の踏込状態が入力されることにより運転者の要求する目
標加速要求トルクが検出され、さらに目標スロットル開
度に変換されて、加速制限部158Bに伝送される。
加速制限部158Bでは、目標スロットル開度が、開度制
限値としての限界スロットル開度θiより大きいかどう
かが判断されて(ステップ58C)、大きい場合には制御
手段158Cに制限信号が伝送される。
制御手段158Cでは、開度制限値θiまでスロットルバ
ルブ6を通常の駆動速度で駆動すべくモータ7を介しス
ロットルバルブ6に制御信号が出力され(ステップ58
D)、伝送された制限信号に対応するスロットルバルブ
開度(制限値θi以上の開度)については、通常より所
定率だけ遅い駆動速度でのスロットルバルブ駆動を行な
うべく、制御信号が出力される(ステップ58E)。
一方、加速制御部158Bにおいて、目標スロットル開度
が、開度制限値よりも小さいか等しい場合には、目標ス
ロットル開度までのスロットルバルブ駆動を通常速度で
行なわせるべく制御信号が制御手段158Cに出力される
(ステップ58F)。
ところで上述の作動は、第16図(b)に示すスルット
ルバルブ開度と時間との関係で示され、限界運転条件
(開度θi)までは無条件の開度増加により最高駆動速
度でのスロットルバルブ開駆動が行なわれ、反応の早い
発進加速が行なわれるとともに、その後の加速ショック
を生じる加速域においてはショックを生じない限界加速
状態での走行が行なわれる。
なお、上述の加速ショックを生じさせない限界運転条
件の判断は、第16図(a)に示すように、エンジン回転
数に対する所定のエンジン出力トルクによっているが、
次のような判定条件によってもよい。
エンジン回転数に対する所定のA/N エンジン回転数に対する所定の吸気管負圧 エンジン回転数に対する所定の燃料噴射量 運転状態によらず所定のスロットル開度 そして、上述の加速ショック回避制御部158の制御出
力は、本制御と並列的に行なわれている他の制御による
出力値に対し、所定の優先順位に対応し、また運転者の
モード設定に対応してスロットルバルブ6に出力され
る。
また、上述の加速ショック回避制御部158の制御出力
は、自動車のアイドル運転状態からの加速時や変速段1
速からの加速に限定して有効な出力とするようにしても
よい。
さらに、限界運転条件に至らない前のスロットルバル
ブの開駆動速度は、ドライバのアクセル操作速度に対応
させるようにしてもよいし、最高駆動速度で駆動させる
ようにしてもよい。
このようにして、ドライバのアクセル操作が不適切な
場合であっても、不快なショックが回避され、スムーズ
な加速が行なわれる。
また、上述のような効果をソフトウェアの変更のみで
得ることができ、低コストで改良を行なえる。
次いで、車両走行状態連係モード切換制御部156につ
いて説明すると、第17図に示すように、同車両走行状態
連係モード切換制御部156は、アクセルペダル15の踏込
量がアクセルペダルポジションセンサ15Aを介して入力
され、スロットルバルブ開閉制御信号が出力されるよう
に構成されており、モード切換手段156A,走行状態検知
手段156Bおよびスロットルバルブ制御手段156Cが設けら
れている。
モード切換手段156Aはノーマルモードとエコノミモー
ドとの2つの設定モードをそなえており、それぞれのモ
ードに対応するスロットル開度をアクセルペダル15の踏
込量との関係で算出しうるように構成されている。すな
わち、ノーマルモードではアクセルペダル15の踏込量に
対し、ドライバの要求通りのスロットル開度かまたはエ
ンジンの出力特性を重視した比較的スロットル開度の大
きい状態が設定されるようになっている。
また、エコノミモードでは、アクセルペダル15の踏込
量に対し、ドライバの要求よりも小さい開度もしくは比
較的小さいスロットル開速度が設定されるようになって
おり、燃費の良い領域でのエンジン運転が行なわれるよ
うに構成されている。
そして、スロットルバルブ制御手段156Cは、入力され
た目標スロットルバルブ開度を実現するための制御信号
を出力すべく構成されている。
一方、走行状態検知手段156Bは、他の制御部で検出さ
れた車速情報およびエンジン回転数センサ17aの出力信
号が入力されて車両の走行状態が検出されるようになっ
ており、この走行状態によりモード切換手段156Aに切換
信号を出力するように構成されている。すなわち、第19
図(a)に示す特性マップが記憶されており、車速Vと
エンジン回転数Neとにより車両の走行状態がノーマルモ
ード領域にあるかエコノミモード領域にあるかが決定さ
れるようになっている。
なお、設定モードを第19図(b)に示すように、ノー
マルモード,エコノミモードの他に、その中間のモード
を複数個設けるようにして、これら複数のモードの中か
ら最適なモードを自動選択するようにしてもよい。
上述の構成により、車両走行状態連係モード切換制御
部156は、第18図に示すフローチャートに沿いその作動
を行なう。
すなわち、各車輪の速度が車輪速センサ13a,13b,13c,
13dにより検出され(ステップ56A)、走行状態検知手段
156Bにおいて、各車輪速から移動平均車速Vが算出され
る(ステップ56B)。
そして、エンジン回転数センサ17aにおいて検出され
た回転数Neと前述の算出された車速Vとに基づき、第19
図(a)に示すマップにより所定の判定値より低いかど
うかが判断されて(ステップ56C)、車両走行状態がノ
ーマル領域にあるかエコノミ領域にあるかが決定され、
そのいずれかの領域の選択による切換信号がモード切換
手段156Aに出力される。
上述の切換信号を受けて、モード切換手段156Aにおい
てはエコノミモードが設定される(ステップ56D)か、
エコノミモードが解除されてノーマルモードが設定され
る(ステップ56E)かの作動が行なわれる。
モード切換手段156Aでは、上述のようにして決定され
たいずれかのモードに対する補正が行なわれて、アクセ
ルペダル15の踏込状態とスロットルバルブ開度との対応
マップにより、アクセルペダルポジションセンサ15Aの
出力信号に対応した目標スロットルバルブ開度が決定さ
れ、スロットルバルブ制御手段156Cに出力される。
これにより、スロットルバルブ6は、モータ7を介
し、自動的に車両走行状態に対応して選択されたモード
で開閉制御される。
このようにして、従来生じていたエコノミモードから
ノーマルモードへの切り換え忘れがなくなり、期待した
出力が得られない状態や燃費を悪化させたまま走行する
という状態を回避できるようになり、ドライバにとって
の操作性および走行性を向上させる利点がある。
なお、第19図(b)に示すような中間のモードを設け
た場合には、車速Vとエンジン回転数Neとの関係により
エコノミ補正係数Kが決定される。この補正係数Kは0
≦K≦1であり、K=0でノーマルモード、K=1でエ
コノミモードを選択した状態になる。このKを用いて、
目標スロットル開度の演算が次式により行なわれる。す
なわち、 スロットル開度=f−K・g ここでfはノーマルモードにおけるアクセルペダル開
度の関数であり、gはエコノミーモードにおけるアクセ
ルペダル開度の関数であり、Kはエコノミ補正係数であ
る。このスロットル開度を得ることにより、走行状態に
対応した中間的なモード選択状態が実現される。
ところで、上述の走行状態検知手段156Bにおいては、
第19図(a),(b)に示すように、車両の移動平均車
速Vについて、運転状態が所定のエンジン回転数Ne以上
であるかどうかによりモードの切換判定が行なわれてい
るが、次のようなモード切換判定条件によってもよい。
車輪速情報から求めた所定時間内での平均車速 車輪速情報から求めた所定時間内での最大車速 車輪速情報から求めた所定時間内での平均車体加速度 車輪速情報から求めた所定時間内での最大車体加速度 エンジン回転数情報から求めた所定時間内での平均エ
ンジン回転数 エンジン回転数情報から求めた所定時間内での最大エ
ンジン回転数 エンジン回転数情報から求めた所定時間内での平均エ
ンジン回転数上昇速度 エンジン回転数情報から求めた所定時間内での最大エ
ンジン回転数上昇速度 平均車体速度と平均エンジン回転数 ここで、〜の車速,加速度,エンジン回転数等が
小さいと、エコノミモード側に切り換え、大きいと、ノ
ーマルモード側に切り換える。
なお、本実施例では、ノーマルモードとエコノミモー
ドとの自動切換が行なわれるが、この自動切換が行なわ
れるオートモードと、ドライバにモード切換を行なわせ
るマニュアルモードとのモード切換スイッチ156Dを設
け、ドライバにモード選択を行なわせ、モード切換スイ
ッチ156Dがオートモードになっているときにだけ、モー
ド自動切換を実施するようにしても良い。
次に、アクセルペダル連係モード切換制御部157につ
いて説明すると、第20図に示すように、アクセルペダル
15の踏込量がアクセルペダルポジションセンサ15Aを介
し入力され、スロットルバルブ開閉制御信号が出力され
るように構成されており、モード切換手段157B,エンジ
ン能力要求度検出手段157Aおよびスロットルバルブ制御
手段157Cが設けられている。
モード切換手段157Bはノーマルモードとエコノミモー
ドとの2つの設定モードをそなえており、それぞれのモ
ードに対応するスロットル開度をアクセルペダルの踏込
量との関係で算出しうるように構成されている。
すなわち、ノーマルモードはアクセルペダル15の踏込
量に対し、ドライバの要求通りのスロットル開度か、ま
たはエンジンの出力特性を重視した比較的スロットル開
度の大きい状態が設定されるようになっている。
また、エコノミモードはアクセルペダル15の踏込量に
対し、ドライバの要求よりも小さい開度もしくは比較的
小さい開速度が設定されるようになっており、燃費の良
い領域でのエンジン運転が行なわれるように構成されて
いる。
そして、スロットルバルブ制御手段157Cは、入力され
た目標スロットルバルブ開度を実現するための制御信号
を出力するように構成されている。
一方、エンジン能力要求度検出手段157Aは、アクセル
ペダルポジションセンサ15Aの出力信号が入力されて、
ドライバのエンジン能力要求度が検出されるようになっ
ており、この要求度によりモード切換手段157Bに切換信
号を出力するように構成されている。
すなわち、第21図(a)に示す特性のマップが記憶さ
れており、アクセルペダル15の踏込量と踏込速度とによ
りノーマルモードとエコノミモードとのいずれを選択す
べきかが決定されるようになっている。
なお、設定モードとして第21図(b)に示すように、
ノーマルモードとエコノミモードとの間の中間のモード
を複数個設けるようにして、これら複数のモードの中か
ら最適なモードを自動選択するようにしてもよい。
上述の構成により、アクセルペダル連係モード切換制
御部157は第22図に示すフローチャートに沿いその作動
を行なう。
すなわち、アクセルペダル15の位置がアクセルペダル
ポジションセンサ15Aにより検出され(ステップ57A)、
アクセルペダル15の踏込量と踏込速度とがエンジン能力
要求度検出手段157Aにおいて算出される(ステップ57
B)。
そして、第21図(a)に示す特性のマップにより上述
のアクセルペダル15の踏込量および踏込速度に対応して
ノーマルモード領域とエコノミモード領域とのいずれか
が自動選択される。
これにより、ドライバのエンジン能力要求度に応じた
モードが自動的に選択され、この選択されたモードによ
る制御が行なわれる。
すなわち、選択されたモードへの切換信号がモード切
換手段157Bに出力され、このモード切換手段157Bでは、
切換信号を受けてエコノミモードが設定される(ステッ
プ57E)か、またはエコノミモードが解除されてノーマ
ルモードが設定される(ステップ57F)かの作動が行な
われる。
モード切換手段157Bでは、上述のようにして決定され
たいずれかのモードのアクセル踏込状態とスロットルバ
ルブ開度との対応マップにより、アクセルペダルポジシ
ョンセンサ15Aの出力信号に対応した目標スロットルバ
ルブ開度が決定され、スロットルバルブ制御手段157Cに
出力される。
これにより、スロットルバルブ6は、モータ7を介
し、ドライバの要求に対応したモードで開閉制御され
る。
このようにして従来生じていたエコノミモードからノ
ーマルモードへの切り換え忘れがなくなり、期待した出
力が得られない状態や燃費を悪化させたまま走行すると
いう状態を回避できるようになり、ドライバにとっての
操作性および走行性を向上させる利点がある。
ところで、上述のエンジン能力要求度検出手段157Aに
おいては、ノーマルモードとエコノミモードとの2つの
モードのいずれをドライバが要求しているかを検出され
るが、第21図(b)に示すような中間のモードを設けた
場合には、アクセルペダル15の踏込量と踏込速度とによ
り、エコノミ補正係数K′が決定される。この補正係数
K′は0≦K′≦1であり、K′=0でノーマルモー
ド、K′=1でエコノミモードを選択した状態になる。
この補正係数K′がモード切換手段157Bに出力され、
目標スロットル開度の演算が次式により行なわれる。す
なわち、 スロットル開度=f′−K′・g′ ここで、 K′:補正係数 f′,g′:スロットル開度であってアクセル踏込量また
は踏込速度に応じて決定された値で、f′はノーマルモ
ード,g′はエコノミーモードに対応する。このスロット
ル開度を得ることにより、ドライバの要求する中間的な
モード選択状態が実現される。
また、上述のエンジン能力要求度検出手段157Aにおい
ては、第21図(a),(b)に示すように、アクセルペ
ダル15の踏込量について、アクセルペダル15の踏込速度
が所定の値以上であるかどうかによりモードの切換判定
が行なわれているが、次のようなモード切換判定条件に
よってドライバのエンジン能力要求を検出しモード判定
を行なわせるようにしてもよい。
アクセルペダルポジションセンサ15Aの出力から求め
たアクセルペダル15の踏込速度 所定時間内のアクセルペダル15の平均踏込速度 アクセルペダルポジションセンサ15Aの出力から求め
たアクセルペダル15の踏込量 所定時間内におけるアクセルペダル15の平均踏込量 ここで、〜の踏込速度,踏込量等が小さいと、エ
コノミモード側に切り換え、大きいと、ノーマルモード
側に切り換える。
また、エンジン回転数等の所定のエンジン運転状態に
対しアクセルペダル15の踏込速度が所定値以上である
と、ノーマルモード側に切り換え、小さいと、エコノミ
モード側に切り換えるようにしてもよい。
なお、本実施例では、ノーマルモードとエコノミモー
ドとの自動切換が行なわれるが、この自動切換が行なわ
れるオートモードとドライバにモード切換を行なわせる
マニュアルモードとのモード切換スイッチ157Dを設け、
ドライバにモード選択を行なわせ、モード切換スイッチ
157Dがオートモードになっているときにだけ、モード自
動切換を実施するようにしても良い。
次に、車体速検出補償制御部166について説明する
と、第23図に示すように、左右の非駆動輪13A,13Bのそ
れぞれに付設された非駆動輪速センサ13a,13bがその出
力信号を伝送すべく接続されており、同制御部166が、
故障検出手段166A、補償制御手段166Bおよび走行制御装
置166Cをそなえている。
故障検出手段166Aは、非駆動輪速センサ13a,13bの出
力を常時監視するように構成されており、正常な領域を
超える出力や、所定時間以上の出力の無変動等により故
障を検出するように構成され、故障したセンサを識別し
て故障信号を出力するようになっている。
補償制御手段166Bは、故障検出手段166Aからの故障信
号を受けて、他のセンサからの出力信号による補正によ
り、故障した非駆動輪速センサ13a,13bの情報を補償す
るように構成されている。
すなわち、非駆動輪速センサ13a,13bのいずれか一方
が故障した場合、残りの非駆動輪速センサ13a(13b)の
出力信号に対し操舵角センサ121で検出されたステアリ
ング操作角によって旋回補正を行なうことにより車体速
Vを得、出力するように構成されている。
また、非駆動輪速センサ13a,13bのいずれもが故障し
た場合、A/T(オートマチック・トランスミッション)2
0の出力軸回転数センサ20Aからの出力信号をシフト段に
よる補正を行なって、擬似車体速として出力するように
構成されている。
そして、走行制御装置166Cは、オートスピードコント
ロール(ASC)を行ないうるように構成されており、そ
の制御は、車輪速センサ13a,13bの出力信号により得ら
れる車体速Vを用いて行なわれるようになっている。
また、走行制御装置166Cは、車輪速センサ13a,13bか
らの出力信号のほか、故障検出手段166Aからのセンサ故
障情報や補償制御手段166Bの出力する擬似車体速信号を
受けて、車輪速センサ13a,13bの故障時にもその作動を
続行するように構成されている。
上述の構成により、車体速検出補償制御部166は第24
図に示すフローチャートに沿い作動を行なう。
すなわち、故障検出手段166Aにおいて、左右の非駆動
輪速センサ13a,13bの故障が検出される(ステップ66A,6
6B)と、補償制御手段166Bにおいて、トラクションコン
トロール等、高精度の車体速を必要とする制御の中止信
号が走行制御装置166Cへ出力される(ステップ66D)。
また、補償制御手段166Bにおいては、非駆動輪速セン
サ13a,13bの片側のみが故障したかどうかが判断され
(ステップ66E)、片側のみの故障の場合には、ステア
リングの操舵角を検出する操舵角センサ121からの検出
信号により故障していない側の非駆動輪速が補償され
て、車体速が得られ(ステップ66F,66G)、走行制御装
置166Cに出力されて各種走行制御が続行される。
また、両側の非駆動輪速センサ13a,13bが故障してい
る場合には、A/T(オートマチック・トランスミッショ
ン)20の出力軸回転数センサ20Aからの検出信号を取り
入れ(ステップ66H)、A/Tのシフト位置センサ20Bの出
力信号によりシフト段を取り入れて、擬似車体速を演算
し、走行制御装置166Cに出力される。
これにより、非駆動輪速センサ13a,13bが故障した場
合であっても、走行制御装置166Cによるオートスピード
(クルーズ)コントロール(ASC)が続行される。
ところで、上述の操舵角による非駆動輪速の補償は第
25図に示す補償係数Ksを用いて行なわれる。同図におけ
るように補償係数Ksは操舵角変化ΔΘに対し一次関数的
に増加するが、操舵角変化ΔΘからΔΘの範囲にお
いてKs=0であり、この範囲は、不感帯として補償が行
なわれず、安定した運転性が確保される。
このようにして、非駆動輪センサの故障時にあって
も、車体速度を精度良く検出できるため、制御システム
の停止を回避できる利点が得られる。
次いで、アクセルペダルポジションセンサ(APS)故
障時加速制御部162について説明すると、第26図に示す
ように、アクセルペダル15の踏込量情報がアクセルペダ
ルポジションセンサ15Aを通じて入力されるとともに、
ブレーキペダル21の踏込情報がブレーキペダルセンサと
してのブレーキスイッチ21Aを通じて入力されるように
なっている。
また、同制御部162は、故障検出手段162Aと加速制御
装置162Bとをそなえており、加速制御装置162Bは故障時
制御部162Cと制御手段162Dとで構成されている。
故障検出手段162Aは、アクセルペダルポジションセン
サ15Aの出力を常時監視しており、出力が所定時間以上
変化しない場合や異常な出力を検出したとき、故障信号
を故障時制御部162Cに出力するように構成されている。
故障時制御部162Cは、故障信号が入力されたとき、故
障時におけるスロットルバルブ6の制御開度を出力する
ように構成されており、メモリカウンタ等が用いられ
て、ブレーキが操作されない状態がつづけば、故障時制
御開度をアイドル運転時よりやや大きい開度から上限開
度まで徐々に開度を増加できるように構成されている。
制御手段162Dは、DBW(ドライブ・バイ・ワイヤ)式
でスロットルバルブ6を制御するように構成されてお
り、ASC(オートスピードコントロール)式の制御構成
等が組み込まれている。
上述の構成により、アクセルペダルポジションセンサ
故障時加速制御部162は、第27図に示すフローチャート
に沿い作動を行なう。
すなわち、故障検出手段162Aでアクセルペダルポジシ
ョンセンサ15Aの故障が検出されると、フローチャート
の作動が開始され、予め設定された所定のスロットル開
度が目標開度として制御手段162Dに出力され(ステップ
62A)、スロットルバルブ6の所定のスロットル開度へ
の閉作動が行なわれる。
なお、上記の所定のスロットル開度は、アイドル運転
時より少し多目のエンジン出力が得られる開度に設定さ
れている。
そして、ブレーキペダル21の操作があったかどうか
が、ブレーキスイッチ21Aの出力信号により判断され
(ステップ62B)、ブレーキ操作がない場合はステップ6
2Cが実行される。
すなわち、上記の所定のスロットル開度に開度を更新
してから所定時間が経過したかどうかが判断され、所定
の時間を超えない場合は所定のスロットル開度によるア
イドル運転よりやや多目の出力状態が保たれる(ステッ
プ62H)。
そして、所定時間を経過すると、スロットルバルブの
目標開度が所定の増分を加えた値となり(ステップ62
D)、前回より少し大きいスロットル開度での運転が行
なわれる。
上記の増分は徐々に目標開度を増加させていくが、増
加した目標開度は所定の開度上限を超えないかどうかが
監視されており(ステップ62E)、所定の開度上限を超
える場合は常に所定の開度上限が目標開度とされる(ス
テップ62F)。
このようにして決定された目標開度が制御手段162Dへ
出力され、他の制御手段からの出力目標開度に制限され
ながら、アクセルペダルポジションセンサ15Aの故障時
にあっても中・低速での運転が、走行性の著しい低下を
伴わないで続けられる。
ところで、上記アクセルペダルポジションセンサ故障
時運転の際において、ブレーキ21の操作が行なわれブレ
ーキスイッチ21AがON状態に移行すると、ステップ62Gが
実行されて、スロットルバルブ6の目標開度が所定の所
期開度または0に変更され、スロットルバルブ6は、ア
クセルペダルポジションセンサ故障後の最低速に対応す
る開度または全閉に復帰し、事故等の防止がはかられ
る。
なお、上記のようなスロットル開度制限に際して車体
速度やステアリング操舵角でスロットル開度制限の補正
を行なうようにしてもよい。
また、上記ブレーキスイッチ21Aのオン移行のかわり
に次のような判断基準により上述のスロットルバルブ6
の閉作動を行なわせてもよい。
各車輪速より得られる車体速からの車体減速度検出に
よる。
Gセンサからの車体減速度検出による。
ブレーキ油圧による。
このようにして、アクセルペダルポジションセンサ15
Aに故障が発生した場合であっても、急に停止すること
なく中・低速での走行が行なわれるため、急停止による
危険を回避しながら、安全な停止を行なえる。
さらに、ブレーキが操作されない状態において、安全
性の確保される上限のエンジン出力まで徐々にスロット
ル開度を大きくすることができるため、走行性を著しく
低下させることなく、運転を行なえるものである。
次にアクセルペダルポジションセンサ故障時ブレーキ
スイッチ連係制御部161について説明すると、第28図
(a)に示すように、同制御部161へアクセルペダル15
の踏込量がアクセルペダルポジションセンサ15Aを介し
入力されるとともに、ブレーキ21の操作状態がブレーキ
スイッチ21Aを介し入力されるようになっている。
そして、上記制御部161は、減速要求検出手段161A
と、減速要求時制御部161Bと、加速制御装置161Cとをそ
なえて構成されている。
減速要求検出手段161Aは、ブレーキペダルの操作によ
るブレーキスイッチ21Aのオン信号を受けて減速要求を
検出し、減速要求信号を出力するように構成されてい
る。
減速要求時制御部161Bは、減速要求信号を受けて、そ
の内部の演算手段により、第28図(b)のフローチャー
トの作動を行ない、目標スロットル開度を加速制御装置
161Cへ出力するように構成されている。
加速制御装置161Cは、スロットルバルブ6の目標開度
を受け、モータ7を介しスロットルバルブ6の開閉制御
を行なうように構成されており、DBW式のオートクルー
ズ制御等の機能をそなえている。
上述の構成により、アクセルペダルポジションセンサ
故障時ブレーキスイッチ連係制御部161は、第28図
(b)のフローチャートに沿い、その作動を行なう。
すなわち、通常の運転時に際しては、加速制御装置16
1Cにおいて、アクセルペダルポジションセンサ15Aの出
力信号が読み取られ(ステップ61A)、目標スロットル
開度が演算されて(ステップ61B)出力され、スロット
ルバルブ6の駆動が行なわれて、所要の加速作動が行な
われる。
このような作動が行なわれている際に、減速要求検出
手段161Aでは、ブレーキスイッチ15Aの信号が常時読み
取られ(ステップ61C)、監視されているが(ステップ6
1D)、ブレーキスイッチ15AがON状態になると、減速要
求検出手段161Aにおいて減速要求時制御部161Bへ減速要
求信号が出力される。
減速要求時制御部161Bでは、その時点での目標スロッ
トル開度と、予め設定された所要のスロットル開度とが
比較され(ステップ61E)、目標スロットル開度が所定
のスロットル開度より大きい場合は、所定のスロットル
開度を目標スロットル開度として採用し(ステップ61
F)、この開度が加速制御装置161Cへ伝送される。
これにより、加速制御装置161Cは、スロットルバルブ
6を所定のスロットル開度へ閉作動させる。
このとき、所定のスロットル開度が、アクセルペダル
ポジションセンサ故障時においても安全な運転が行なわ
れる開度に設定されているので、アクセルペダルポジシ
ョンセンサ15Aが故障した場合であっても、安全な速度
での運転が行なわれる。
なお、上述の減速要求検出手段161Aにおける減速要求
検出は次のような判断基準によってもよい。
各車輪速から演算された車体減速度 Gセンサから得られる車体減速度 ブレーキ油圧の変化 また、減速要求時制御部161Bは、所定のスロットル開
度へのスロットルバルブ6の開度制限を行なう代わり
に、次のようにして減速要求を満足させるようにしても
よい。
吸気負圧を制限して、エンジンの運転状態を制限す
る。
A/Nを制限して、エンジンの運転状態を制限する。
燃料噴射量を制限して、エンジンの運転状態を制限す
る。
このようにして、アクセルペダルポジションセンサ15
A等の故障時にあっても、ドライバによるブレーキ操作
等の減速意志によって、エンジンの運転状態(スロット
ルバルブ開度)は所定の安全な状態に制御され、安全な
速度での走行を行なった後、停止することができる。
また、高速道路等でアクセルペダルポジションセンサ
15A等に故障が発生した場合であっても、急に停止する
ことがなく、急停止による危険を回避しながら安全な停
止を行なえる。
さらに、ブレーキ等の減速手段による所定のスロット
ル開度への移行時もしくは移行後において、ドライバが
加速要求をアクセルペダルにより行なった場合は、スロ
ットルバルブは所定の開度から加速要求に対応する作動
を行なうため、運転状態に大きな違和感は生じない。
また、ブレーキスイッチ等の従来から用いられている
ものを減速要求検出手段として用いれば、コストアップ
なしに上述の効果が得られる。
次に、エンジン連係イニシャライズ回避制御部165に
ついて説明すると、同制御部165には、第29図に示すよ
うに、イグニッションスイッチ22Aに連動して作動する
スタータ22の作動信号と、エンジンの作動状態を示す例
えばエンジン回転数情報が入力されるようになってい
る。
そして、上記のスタータ22の作動信号は、スタータ作
動検出手段165Aに伝送され、スタータ22の作動状態が検
出されるようになっている。
また、エンジン作動検出手段165Bには、エンジン回転
数センサ17aからの検出信号が入力され、エンジンの作
動状態が検出されるようになっている。
さらに、スロットルバルブ制御系165Dが設けられてお
り、オートクルーズ等の制御を行なうべく、種々の機能
をそなえ、スロットルバルブ6やモータ7の駆動を制御
するように構成されている。
そして、スロットルバルブ制御系165Dには、イニシャ
ライズ手段165Eが付設されており、同手段165Eは、スロ
ットルバルブ制御系165Dにイニシャライズ信号を出力
し、スロットルバルブ6を全閉作動あるいは全開作動さ
せて基準位置を調整したり、スロットルバルブセンサ8
やモータ7等の故障診断を確認作動により行なったりす
るように構成されている。
イニシャライズ手段165Eには、イニシャライズ禁止手
段165Cが付設されており、イニシャライズ作動を行なう
と車両の走行上好ましくない場合に、イニシャライズ手
段165Eにイニシャライズ禁止信号を出力するように構成
されている。
上述の構成により、エンジン連係イニシャライズ回避
制御部165は、第30図のフローチャートに沿いその作動
を行なう。
すなわち、エンジン回転数センサ17aの検出信号がエ
ンジン作動検出手段165Bに入力され、エンジン回転数情
報が読み取られる(ステップ65A)。
ついで、エンジン回転数Neがあらかじめ設定された所
定値以上であるかどうかが判断され(ステップ65B)、
所定値以上である場合には、エンジン4が作動中である
との判断により、イニシャライズ禁止手段165Cからイニ
シャライズ手段165Eへ禁止信号が伝送される(ステップ
65F)。
また、エンジン回転数が所定値未満である場合には、
スタータ作動検出手段165Aによりスタータ22が作動中で
あるかが判断され(ステップ65C,65D)、スタータ22が
作動中である場合は、イニシャライズ禁止手段165Cから
イニシャライズ手段165Eへ禁止信号が伝送される(ステ
ップ65F)。
一方、エンジン4が作動中でないと判断され(ステッ
プ65BのNoルート)、スタータ22が作動中でないと判断
された(ステップ65DのNoルート)場合には、イニシャ
ライズ禁止信号が伝送されず、イニシャライズ手段165E
によるスロットルバルブ制御系165Dのイニシャライズが
行なわれる(ステップ65E)。
なお、例えば運転席側のドアが開かれたあとに運転席
への着座があったことが検出されることという条件を付
加して、イニシャライズを実行しても良い。
これにより、エンジン作動中やスタータ作動中はイニ
シャライズが行なわれず、ドライバがアクセルペダル15
を操作していないのにエンジン回転数が大きく変動する
というような現象が回避される。
なお、スタータ22の作動による電圧低下が小さくおさ
えられて、スロットルバルブ6を駆動するモータ7やス
ロットルバルブセンサ8およびECU14の作動が支障なく
行なわれる車両については、スタータ作動中にイニシャ
ライズを行なわせるようにしてもよい。この場合は、ス
タータ作動検出手段165Aは不要となる。
このようにして、エンジンやスタータの所定の作動状
態に対し、運転状態での速度制御部のイニシャライズ作
動が回避されるため、イニシャライズに起因する各種制
御の乱れを防止できる利点がある。
次に、トランスミッション連係イニシャライズ禁止制
御部164について説明すると、第31図に示すように、同
制御部164には、アクセルペダル15の操作量がアクセル
ペダルポジションセンサ(APS)15Aを介して入力される
とともに、トランスミッション(A/T)20のシフト位置
がシフト位置検出センサ20Bを介し入力されるようにな
っている。
また、上記制御部164は、スロットルバルブ制御系164
Cと、イニシャライズ手段164Bと、イニシャライズ禁止
手段164Aとをそなえて構成されており、スロットルバル
ブ制御系164Cおよびイニシャライズ手段164Bはそれぞれ
前述のスロットルバルブ制御系165Dおよびイニシャライ
ズ手段165Eとほぼ同様に構成されている。
そして、イニシャライズ禁止手段164Aはオートマチッ
クトランスミッション20について、シフト位置検出セン
サ20Bの出力信号を受け、シフト位置が、エンジン駆動
力がトランスミッションから車輪へ伝達されないような
シフト位置としてのニュートラル位置またはパーキング
位置のいずれにもない場合に、イニシャライズ手段164B
に禁止信号を出力するように構成されている。
上述の構成により、トランスミッション連係イニシャ
ライズ禁止制御部164は第32図に示すフローチャートに
沿いその作動が行なわれる。
すなわち、シフト位置検出センサ20Bによりトランス
ミッション20のシフト位置が検出され(ステップ64
A)、イニシャライズ禁止手段164Aに伝送される。
イニシャライズ禁止手段164Aでは、シフト位置がN
(ニュートラル)またはP(パーキング)であるかどう
かが判断され(ステップ64B)、N位置でもP位置でも
ないときには、イニシャライズ手段164Bにイニシャライ
ズ禁止信号が出力される(ステップ64D)。
これにより、シフト位置がN位置でもP位置でもない
場合は、スロットルバルブ制御系164Cのイニシャライズ
が禁止される。
一方、シフト位置がN位置であるかまたはP位置であ
る場合には、禁止信号が出力されないため、イニシャラ
イズ手段164Bによるスロットルバルブ制御系164Cのイニ
シャライズが行なわれる(ステップ64C)。
なお、マニュアルトランスミッションの場合には、そ
のシフト位置がニュートラル位置にないときには、スロ
ットルバルブ制御系のイニシャライズが中止され、ニュ
ートラル位置になったときだけ、イニシャライズが実行
される。
このようにして、電源の瞬断等に起因する望ましくな
い走行状態での速度制御装置のイニシャライズ作動が回
避されるため、イニシャライズに起因する各種制御の乱
れを防止できるものである。
次いで、スロットルバルブセンサ故障時エア制御部16
7について説明すると、第1,33図に示すように、並列的
に設けられた2つの吸気路5A,5Bには、それぞれスロッ
トルバルブ6A,6Bが配設されているが、これらのスロッ
トルバルブ6A,6Bはそれぞれ駆動モータ7A,7Bにより開閉
駆動されるようになっており、駆動モータ7A,7Bはスロ
ットルバルブ駆動手段167Bにより制御されるように構成
されている。
なお、吸気路5A,5Bの下流側は、V6エンジンの各バン
クに接続されているが、吸気路5A,5Bの下流側部分間に
は、連通弁61が介装されており、この連通弁61を開く
と、吸気路5A,5Bが相互に連通するようになっている。
ここで、連通弁61は、スロットルバルブ6A,6Bが正常
な場合は閉じていて、スロットルバルブ6A,6Bのいずれ
かが故障して全閉にされると、開くようになっている。
スロットルバルブ駆動手段167Bは、目標開度設定手段
167Aから出力された目標開度までスロットルバルブ6A,6
Bを開閉すべく駆動信号を出力するように構成されてい
る。
なお、目標開度設定手段167Aは他の制御部151〜168の
うち目標スロットル開度を出力するもので構成される。
そして、故障検出手段167Cとしてのコントローラが設
けられており、モータ7A(7B)やスロットルバルブセン
サ8A(8B)の故障が、異常な出力や所定時間以上の出力
無変動等により検出され、故障信号が変換手段167Eおよ
び故障時エア制御手段167Dに出力されるようになってい
る。
故障時エア制御手段167Dには、スイッチ23,24が付設
されており、故障信号の受信時においてスイッチ23,24
の切り換えにより、スロットルバルブ6A,モータ7Aが目
標開度制御から目標エア制御に切り換えられるように構
成されている。
すなわち、変換手段167Eが、スロットル開度をエンジ
ン1回転あたりの空気量A/Nに対応させるマップをそな
えており、変換手段167Eにおいて目標スロットル開度が
エンジン回転数をパラメータとして目標空気量に変換さ
れるように構成されている。
そして、エア制御手段167Dに、変換された目標空気量
が入力されるようになっており、この目標空気量に向け
て、モータ7Aが駆動され、スロットルバルブ6Aが開閉さ
れるように構成されている。
スロットルバルブ6Aの開閉は、吸入空気センサ3の出
力信号を用いてフィードバック制御されるように構成さ
れている。
なお、吸入空気センサとしてのエアフローセンサ3
は、吸気路5が吸気路部分5Aと吸気路部分5Bとに分岐す
る前の上流側部分(例えばエアクリーナ内)に設けられ
ており、吸気路部分5A,5Bのいずれが使用不能になって
も、吸入空気量を測定できるようになっている。
上述の構成により、スロットルバルブセンサ故障時エ
ア制御部167は、第34図に示すフローチャートに沿い、
その作動を行なう。
すなわち、スロットルバルブセンサ8A,8Bのいずれか
一方が故障した場合は、故障していない他方のセンサ8A
(8B)により、スロットルバルブ6A,6Bの両方を同一量
駆動するか、一方だけのスロットルバルブ6A(6B)を駆
動するかの制御が行なわれる。
そして、故障検出手段167Cにおいてスロットルバルブ
センサ8A,8Bの両方の故障が検出される(ステップ67A)
と、片側のスロットルバルブ6Bを駆動するモータ7Bへの
電流が打ち切られ、スロットルバルブ6Bは同バルブに付
設されたりターンスプリングにより全閉駆動される(ス
テップ67B)。
次いで、故障検出手段167Cから変換手段167Eおよび故
障時エア制御手段167Dへの故障信号の出力により、スイ
ッチ23,24が切り換えられ、スロットルバルブ6Aの制御
系が、変換手段167Eおよび故障時エア制御手段167Dを経
由する系統に切り換えられる(ステップ67C)。
そして、変換手段167Eにおいて、スロットル目標開度
が、エンジン回転数センサ17aで検出されたエンジン回
転数Neをパラメータとしてエンジン1回転当たりの目標
空気量A/Nに変換される(ステップ67D)。
エア制御手段167Dでは、吸入空気センサ(エアフロー
センサ)3の検出した実測空気量と目標空気量との偏差
に応じたフィードバック制御が行なわれ、モータ7Aの所
要量駆動により、目標空気量へ向けてのスロットルバル
ブ6Aの駆動が行なわれる(ステップ67E)。
この場合は、連通弁61を開いておく。これにより、ス
ロットルバルブ6Bが全閉でも、スロットルバルブ6A,連
通弁61を介して他のバンクへも吸気を供給することがで
きる。
なお、上述の制御手段に代えて、次のような制御を行
なわせるようにしてもよい。
すなわち、スロットルバルブセンサ8A,8B両者の故障
時には、まずスロットルバルブ6A,6Bを全閉駆動する。
そして、上述と同様のエア制御手段167Dへの切り換えを
行ない、その後に目標空気量を達成すべく、モータ7Aと
モータ7Bとを同一量駆動して、スロットルバルブ6A,6B
を同一量開かせるようにする。
そして、エアフローセンサ3の実測空気量情報を用い
ることによりスロットルバルブ6A,6Bの空気量フィード
バック制御を行なう。
この場合は、連通弁61は閉じたままでよい。
このような制御手段によっても、スロットルバルブセ
ンサ故障時の補償を前述の手段とほぼ同様に行なわせる
ことができる。
このようにして、スロットルバルブセンサ8A,8Bがす
べて故障した場合であっても、スロットルバルブ6A,6B
の制御を的確に続行できるものである。
次に、出力トルク調整式回転数制御部159について説
明すると、第39図に示すように、エンジンの回転数制御
(特にアイドル運転時)を行なうべく、目標回転数を設
定する目標回転数設定手段159Aが設けられている。
一方、エンジンの回転数Neを検出する回転数検出手段
としてのエンジン回転数センサ17aが設けられている。
そして、エンジン回転数センサ17aの出力および目標
回転数設定手段159Aの出力は、減算器で構成された回転
数偏差検出手段159Bに入力されるようになっており、同
手段159Bの出力はエンジン出力トルク算出部159Cに入力
されるようになっている。
エンジン出力トルク算出部159Cは、目標回転数を達成
するために必要な出力トルクが算出されるように構成さ
れており、回転数偏差ΔNeを解消するための修正トルク
(これは回転数偏差ΔNeの比例,積分,微分要素から求
める;PIDによる)と、エアコン負荷,ヘッドライト負
荷,AT(オートマチックトランスミッション)負荷およ
びその他のパワーステアリング等による負荷が加算され
うるように構成されている。
なお、エアコン負荷,ヘッドライト負荷,AT負荷およ
びその他の負荷はあらかじめそれぞれの所要トルクがRO
Mに記憶されており、それぞれの作動スイッチ25,26,27,
28のいずれかまたは全部がオン作動されると、オン作動
した負荷の所要トルクが読み出され加算され、作動中の
全所要トルクが回転数偏差解消用の修正トルクとともに
目標エンジン出力トルクとして出力されるようになって
いる。
そして、A/N変換部159DがエンジントルクとA/Nとの対
応特性のマップをそなえて設けられており、上記の目標
エンジン出力トルクが入力され、これに対応する目標A/
Nが出力されるようになっている。
目標A/Nは、フィードバック制御部159Eに入力される
ように構成されており、フィードバック制御部159Eは、
エアフローセンサ3の出力により実測算出される計測A/
Nをフィードバックし、目標A/Nと計測A/Nとの偏差をPID
制御により解消させるようにして、目標A/Nへ向けた制
御が行なわれるようになっている。
上述の構成により、出力トルク調整式回転数制御部15
9は、第40図に示すフローチャートに沿い、その作動が
行なわれる。
すなわち、回転数偏差検出手段159Bにおいて、目標回
転数設定手段159Aにより設定された目標回転数と、回転
数検出手段17aにより検出されたエンジン回転数Neとの
偏差ΔNeが算出される(ステップ59A)。
次いで、回転数偏差ΔNeに基づき修正トルクΔTeが演
算される(ステップ59B)。
そして、エンジン出力トルク算出部159Cにおいて、修
正用トルクΔTeに、エアコン,ヘッドライト,オートマ
チックトランスミッション等の負荷駆動トルクがROMか
ら読み出されて加算される。これにより目標トルクが算
出されたこととなる(ステップ59C)。
この目標トルクがA/N変換部159Dにおいて目標A/Nに換
算され出力される(ステップ59D)。
なお、この換算に際しては、A/Nとエンジン出力トル
クとのマップから求められるが、次のような一次式 A/N=aTe+b で求めるようにしてもよい。
そして、目標A/Nと実測算出された計測A/Nとの偏差Δ
A/Nが求められ(ステップ59E)て、このΔA/Nに応じた
スロットルバルブ駆動モータ7の制御が行なわれる(ス
テップ59F)。
このように、本構造は、第38図(a)に示すごとく、
目標回転に対する速度変動をバイパス通路123aに設けた
アイドル制御バルブ123の開度にフィードバックする手
段ではなく、第38図(b)に示すように、吸入空気量を
直接制御する手段を用いるため、口径の大きいスロット
ルバルブ6であっても、空気通路開口面積と、スロット
ルバルブ6のアクチュエータの駆動との非線形性による
影響を受けることがなく、口径の大きいスロットルバル
ブ6を回転数制御の手段として採用することができるよ
うになる。
また、吸入空気量のフィードバック制御をマイナルー
プに含ませることができるようになり、空気吸入系の応
答を改善でき、回転数制御の応答性や安定性を向上させ
うる。
さらに、吸入空気量を計測しているため、スロットル
バルブ6のアクチュエータにおける故障の発見を容易に
行なえるものである。
次に、点火角・スロットル併用式回転数制御部160に
ついて説明すると、第35図に示すように、エンジンの回
転数制御(特にアイドル運転時)を行なうべく、目標エ
ンジン回転数を設定する目標回転数設定手段160Aが設け
られている。
一方、エンジンの回転数Neを検出する回転数検出手段
としての回転数センサ17aが設けられている。
そして、回転数センサ17aの出力および目標回転数設
定手段160Aの出力は、減算器で構成された回転数偏差検
出手段160Bに入力されるようになっており、同手段160B
の出力はエンジン出力トルク算出部160Cに入力されるよ
うになっている。
エンジン出力トルク算出部160Cは、目標回転数を達成
するために必要な出力トルクが算出されるように構成さ
れており、回転数偏差ΔNeを解消するための修正トルク
(これは回転数偏差ΔNeの比例,積分,微分要素から求
める;PIDによる)がコントローラ160C1により算出さ
れ、この算出値に、エアコン負荷,ヘッドライト負荷,
オートマチックトランスミッション(AT)負荷およびそ
の他のパワーステアリング等による負荷が加算されるよ
うに構成されている。
なお、エアコン負荷,ヘッドライト負荷,オートマチ
ックトランスミッション負荷およびその他の負荷は、あ
らかじめそれぞれの所要トルクがROMに記憶されてお
り、それぞれの作動スイッチ25,26,27,28のいずれかま
たは全部がオン作動されると、オン作動した負荷の所要
トルクが読み出されて加算され、作動中の全所要トルク
が、回転数偏差解消のための修正トルクとともに目標エ
ンジン出力トルクとして出力されるようになっている。
そして、バルブ開度変換部160Dがエンジントルクとス
ロットル開度との対応特性のマップ160D1をそなえて設
けられており、上記の目標エンジン出力トルクが入力さ
れて、これに対応する目標スロットル開度が算出される
ようになっている。
目標スロットル開度は、実現可能開度設定手段160D2
に入力されるように構成されており、同手段160D2
は、スロットルバルブ6における実現可能な開度が目標
スロットル開度に対応して決定され、出力されるように
構成されている。
すなわち、スロットルバルブ6およびその駆動を行な
うモータ7は、全閉から全開にわたる広い範囲の制御を
効率良く行なうため、所定の分解能をそなえている。
そして、この分解能特性は、第37図に破線で示すよう
に開度全域にわたるなめらかな特性をそなえさせること
が理想であるが、中間的な開度で充分な分解能をもつ、
ほぼなめらかな特性を持たせるようにしても、開度の小
さい領域では同図に実線で示す階段状の特性となり、実
現可能なスロットル開度は限定される。
そこで、目標スロットル開度を要求開度とし、この要
求開度に対する可能スロットル開度がマップとして記憶
されており、このマップにより決定された実現可能スロ
ットル開度が出力されるようになっている。
すなわち、入力された目標スロットル開度より開側
で、目標スロットル開度に最も近い実線で示された特性
の実現可能なスロットル開度が実現可能スロットル開度
として決定されるようになっている。
そして、この実現可能スロットル開度は、スロットル
バルブ制御部160Eに入力され、駆動モータ7を介しスロ
ットルバルブ6が実現可能スロットル開度に調整される
ようになっている。
ところで、バルブ開度変換部160Dには調整手段160Fが
連係されており、調整手段160Fは、スロットル開度をA/
Nに変換するマップ部160F1と、サージタンクによる遅れ
等を考慮した遅れ要素160F2と、エンジントルクと点火
角との対応特性のマップ部160F3とをそなえている。
マップ部160F1には、実現可能スロットル開度とエン
ジン回転数Neとが入力されるようになっており、実現可
能スロットル開度がマップによりエンジン回転数Neをパ
ラメータとして実現開度対応A/Nに変換されるようにな
っている。
さらに、遅れ要素部160F2には、実際のエンジン作動
タイミングに同期させるべく目標出力トルクおよび実現
開度対応A/Nの出力タイミングを遅延させる機能がそな
えられている。
そして、点火角決定手段160F3には、目標出力トルク
と点火角との対応関係がA/Nをパラメータとしたマップ
の状態で装備されており、目標出力トルクと実現開度対
応A/Nから目標点火角が決定され出力されるようになっ
ている。
目標点火角は、点火角調整手段160Gに入力されるよう
になっており、所要の点火角リタード制御を行ないうる
ように構成されている。
上述の構成により、点火角・スロットル併用式回転数
制御部160は、第36図に示すフローチャートに沿い作動
を行なう。
すなわち、回転数偏差検出手段160Bにおいて、目標回
転数設定手段160Aにおいて設定された目標回転数と、回
転数検出手段17aから出力された実測のエンジン回転数N
eとの偏差が算出される(ステップ60A)。
そして、算出された速度偏差を解消すべく、PID制御
における制御量としてのトルク修正量がエンジン出力ト
ルク算出部160C1において算出される(ステップ60B)。
ついで、エンジン出力トルク算出部160Cでは、エアコ
ン負荷トルク,ヘッドライト負荷トルク,AT負荷トルク
およびその他の負荷トルクのうちON作動されたスイッチ
25,26,27,28に対応する所要トルクが更に加算され、目
標出力トルクが算出される(ステップ60C)。
そして、目標出力トルクがバルブ開度変換部160Dにお
いてマップ部160D1により目標スロットル開度に変換さ
れる(ステップ60D)。
なお、この変換に際し、エンジン回転数をパラメータ
としたマップ特性のいずれかを、実測されたエンジン回
転数Neにより選択して、変換が行なわれる。
算出された目標スロットル開度は、実現可能開度設定
手段160D2において、目標スロットル開度より開側で目
標スロットル開度に最も近い実現可能スロットル開度に
変換される(ステップ60E)。
実現可能スロットル開度は、スロットルバルブ制御部
160Eに入力されて、同制御部160Eではスロットルバルブ
6の実現可能スロットル開度への駆動が行なわれる(ス
テップ60H)。
一方、実現可能スロットル開度は、調整手段160Fにお
けるマップ部160F1において、1回転当りの空気量(A/
N)に変換される(ステップ60F)。
そして、この空気量(A/N)とエンジン出力トルク算
出部160Cからの目標エンジントルクとにより点火角制御
が行なわれるが、実際のエンジンプロセスに同期させる
ため、遅れ要素部160F2によりサージタンクを空気が満
たす遅れと吸気工程の遅れとを対応させて、点火角決定
手段160F3への目標エンジントルクおよびA/Nの出力の遅
延が行なわれる(ステップ60G)。
遅延されて点火角決定手段160F3へ入力された目標エ
ンジントルクおよび実現開度対応A/Nと同手段160F3にそ
なえられたマップとにより遅延されたリタード点火角が
決定され(ステップ60I)、点火角調整手段160Gに入力
される。
点火角調整手段160Gでは、エンジン4の点火角を決定
された点火角にリタードさせる点火角制御が行なわれ
(ステップ60J)、スロットル開度を要求スロットル開
度より開側の可能スロットル開度に制御したために生じ
る予定の、エンジン出力トルクの超過分が、点火角リタ
ードにより解消され、エンジン出力トルクの微調整が行
なわれる。
なお、第36図の,間は実測値を使っても良い。
また、目標スロットル開度は、マップ160Dの目標スロ
ットル開度をそのまま使用することもできる。このよう
にして制御効果に与える影響は少ない。
さらに、エンジン出力トルクの超過分を、点火角リタ
ードで調整する代わりに、空燃比をリーン化して調整す
るようにしても良い。この場合は、上記点火角決定手段
に代えて、目標トルク,A/N,エンジン回転数を受け、目
標トルクに対する空燃比(A/F)の関係をマップとして
有する空燃比決定手段を設け、この空燃比決定手段の出
力に基づいて空燃比をリーン化させるのである。
このようにして、アイドル制御用の小径バルブを装備
することなく、分解能の粗いスロットルバルブを用いて
も、確実な回転数制御を行なうことができ、その結果、
アイドル制御バルブ等の部品が不用となり、部品点数が
減少して、コストダウンがもたらされる。
次に、制御モード切換制御部163について説明する
と、第41,42図に示すように、まず、第1スロットル目
標開度算出手段(第1スロットル目標開度設定手段)16
3C-1と第2スロットル目標開度算出手段(第2スロット
ル目標開度設定手段)163C-2とが設けられている。
ここで、第1スロットル目標開度算出手段163C-1は、
アクセルペダルポジションセンサ15Aからの出力信号お
よび車両付のエンジン4またはトランスミッション20の
作動状態を検出すべく複数のセンサ(例えばエアフロー
センサ3,エンジン回転数センサ17a,シフト位置検出セン
サ20B等)からなる作動状態検出手段からの出力信号
(処理手段122を経由してきている)に基づき、スロッ
トルバルブ制御手段(スロットルモータ駆動手段)163D
に、第1目標開度信号を出力するもので、第2スロット
ル目標開度算出手段163C-2は、アクセルペダルポジショ
ンセンサ15Aからの出力信号に基づき、上記スロットル
バルブ制御手段(スロットルモータ駆動手段)163Dに、
第2目標開度信号(ダイレクトモードのための信号)を
出力するものである。
すなわち、第1スロットル目標開度算出手段163C-1か
らの第1目標開度信号を従う制御では、スロットルバル
ブ6はアクセルペダル15の操作通りではなくエンジント
ルクに対応して動き、第2スロットル目標開度算出手段
163C-2からの第2目標開度信号に従う制御では、スロッ
トルバルブ6はアクセルペダル15の操作通りに動く。
従って、第1目標開度信号をエンジントルクモード目
標開度信号といい、このエンジントルクモード目標開度
信号に従う制御をエンジントルク制御モードという。ま
た、第2目標開度信号をダイレクトモード目標開度信号
といい、このダイレクトモード目標開度信号に従う制御
をダイレクト制御モードという。
また、上記作動状態検出手段における各種センサのう
ち少なくとも1つのセンサの故障を例えばセンサ検出信
号の所要時間以上の無変動や異常値の検出により検出す
る故障検出手段(各種センサ故障診断手段)163Aが設け
られており、更にこの故障検出手段163Aから故障信号を
受けると、アクセルペダルポジションセンサ15Aからの
検出結果のみに基づいて得られた第2スロットル目標開
度設定手段163C-2からの第2目標開度信号をスロットル
バルブ制御手段163Dへ出力させる切換制御手段(スロッ
トル制御モード選択手段)163Bが設けられている。
上述の構成により、制御モード切換制御部163は、第4
3図に示すフローチャートに沿い作動が行なわれる。
すなわち、各種センサの出力に対し、故障検出手段16
3Aが故障を検出し(ステップ63A)、ついで、指定した
センサ(例えば上記のエアフローセンサ3,エンジン回転
数センサ17a,シフト位置検出センサ20B等)の故障であ
るかどうかが判断され(ステップ63B)、エンジントル
クモードの制御を中止すべきかどうかが判断される。
そして、判断がNoの場合は、エンジントルクモードの
目標開度が選択され(ステップ63C)、この目標開度を
最終スロットル目標開度とするエンジントルク制御モー
ドでのスロットル制御が行なわれる。
また、ステップ63Bにおいて判断がYesの場合は、エン
ジントルクモードの制御を続行すべきでない場合である
ため、切換制御手段163Bによりダイレクトモードのスロ
ットル目標開度が選択され(ステップ63D)、この開度
を目標とする制御が行なわれる。これにより、スロット
ルバルブ6はアクセルペダル5の踏込量に対し、他のセ
ンサからの出力信号に影響されない状況で開閉作動を行
ない、ワイヤリンク式のスロットル開閉作動とほぼ同様
の制御作動が行なわれる。
なお、上述の切換制御手段163Bにおける切換の対象と
なる故障は、エアフローセンサ、エンジン回転数検出セ
ンサ、A/Tシフト位置検出センサのいずれかに限定して
もよいし、アクセルペダルポジションセンサ15A以外の
各センサを対象としてもよい。
このようにして、エンジントルクモード制御に使用さ
れる各種センサのいずれかが故障した場合であっても、
アクセルペダル15の操作による走行が確実に行なわれる
ため、車両の操作性が悪化したり、制御中止による急停
車を招来したりすることがない。
また、ソフトウエアのみの対応により装備できるた
め、コストアップなしに上記の効果を得ることができ
る。
次に、スロットル閉強制機構168のスロットルバルブ
閉強制手段168Aについて説明すると、第44〜46図に示す
ように、スロットルバルブ6のスロットル軸6aに扇状部
材(遊嵌レバー部材)6bが遊嵌枢着されており、この扇
状部材6bがリンク機構を構成する索6cを介しブレーキペ
ダル21に連係接続されている。
扇状部材6bには、その弧状外周に凹溝6dが形成されて
おり、索6cは、凹溝6dに沿い延在するとともに、その先
端を扇状部材6bの端部に形成された孔6eに係止されてい
る。
また、スロットル軸6aには、ストッパ(固定レバー部
材)6fが固着されており、ストッパ6fは扇状部材6bの回
動に伴い所要の位置(スロットルバルブの全閉位置)ま
で一体となって回動されるようになっている。
なお、スロットルバルブ6は、付設されたモータ7に
より所要の制御に対応して駆動されるように構成されて
いる。
すなわち、スロットルバルブ閉強制手段168Aが、スロ
ットルバルブ6の回転軸6aに遊嵌されブレーキペダル21
の制動動作に連動して回転作動する遊嵌レバー部材とし
ての扇状部材6bと、スロットルバルブ6の回転軸6aに固
定された固定レバー部材としてのストッパ6fをそなえて
構成され、回転作動してくる扇状部材6bにストッパ6fが
係合してスロットルバルブ6を強制的に閉駆動すべく構
成されている。
上述の構成により、スロットルバルブ6は通常モータ
7の駆動に伴い所要の開閉作動を行なう。これにより、
ストッパ6fは第46図(a)[第45図のZ矢視図]に示す
全閉位置と第46図(b)に示す全開位置との間をスロッ
トルバルブ6の作動に伴い駆動される。
そして、ブレーキペダル21が所要以上踏み込まれる
と、索6cが懸引されるため扇状部材6bが索6cを介し駆動
され、第46図(c)に示す状態に達する。
このときストッパ6fも同時に駆動されるため、スロッ
トルバルブ6は全閉状態となる。
このようにして、各制御手段の故障時における場合
等、スロットルバルブ6を閉作動させたい場合、ブレー
キペダル21を所要量踏み込むことによりスロットルバル
ブ6を全閉状態にすることができる。
なお、ブレーキペダルを軽く踏んだときは作動せず強
く踏んだときに始めてスロットル開度を全閉にするよ
う、扇状部材6bとストッパ6fとの関係を設定しておく。
また、通常、スロットルバルブ6が正常に制御されて
いる場合は、第46図(a),(b)に示すような状態
で、スロットルバルブの開閉作動が支障なく行なわれ
る。
なお、上述の構造では、ブレーキペダル21に連携する
索6cを介しスロットルバルブ6が強制的に閉駆動される
が、その代わりにブレーキ操作に伴って発生するフレー
キ油圧変化や吸気負圧変化を用いる駆動手段によりスロ
ットルバルブ6を閉駆動させるようにしてもよい。
このような手段により閉駆動を行なうが、いずれの場
合も電気的な制御手段を介しての閉駆動ではなく、機械
的な駆動を強制的に行なわせるため、電気的な制御装置
の補完が確実に行なわれる。
このようにして、通常は、スロットルバルブ6の作動
を拘束しないため、DBW式制御の機能を制限することが
ない。また、故障などの異常発生時には、ブレーキペダ
ルを踏み込むことにより、スロットルバルブが強制的に
閉駆動され、自動車は安全に停止することができる。さ
らに、電気的な作動を伴わない単純な機構であるため、
信頼性が向上するとともに低コストで装備することがで
きる。
〔発明の効果〕
以上詳述したように、請求項1又は2記載の発明のス
ロットルバルブセンサ故障時エア制御部付DBW式車両に
よれば、運転車のアクセル操作によらずエンジンの出力
制御が可能なDBW式車両において、エンジンの吸気系
に、並列的に設けられた複数の吸気路と、同吸気路のそ
れぞれに装備されたスロットルバルブと、同スロットル
バルブのそれぞれに付設されたスロットルバルブセンサ
と、上記吸気路の全体に供給される空気量を検出する吸
入空気センサと、上記スロットルバルブの目標開度を設
定する目標開度設定手段と、同目標開度を実現するスロ
ットルバルブ駆動手段とをそなえ、上記スロットルバル
ブセンサの故障を検出する故障検出手段と、同故障検出
手段の故障検出信号を受けて上記スロットルバルブの目
標開度を目標吸入空気量に変換する変換手段と、上記故
障検出手段の故障検出信号を受けて上記スロットルバル
ブ駆動手段に上記目標吸入空気量を実現すべく駆動信号
を出力する故障時エア制御手段(この故障時エア制御手
段は、上記故障検出手段から全てのスロットルバルブセ
ンサが故障である旨の検出信号を受けると、一部のスロ
ットルバルブを全閉にし、残りのスロットルバルブにつ
いては、上記変換手段にて得られた目標吸入空気量を実
現すべく上記スロットルバルブ駆動手段に駆動信号を出
力するように構成されるか、故障検出手段から全てのス
ロットルバルブセンサが故障である旨の検出信号を受け
ると、全てのスロットルバルブを全閉にしたのち、これ
らの全スロットルバルブに同一制御量を与えることによ
り、上記変換手段にて得られた目標吸入空気量を実現す
べく上記スロットルバルブ駆動手段に駆動信号を出力す
るように構成される)が設けられるという簡素な構成
で、複数のスロットルバルブセンサがすべて故障した場
合であっても、スロットルバルブの制御を的確に続行で
きる利点がある。
【図面の簡単な説明】
第1〜46図は本発明の一実施例を示すもので、第1図は
その要部構成を示す模式的ブロック図、第2図(a)は
その制御系の要部構成を示す模式図、第2図(b)はそ
の制御系の概略構成を示すブロック図、第3図はその目
標速度設定手段の概略構成を示すブロック図であり、第
4,5図はその走行負荷分補償式制御部を示すもので、第
4図はそのブロック図、第5図(a),(b),(c)
はいずれもその作動を示すフローチャートであり、第6
〜8図はその出力トルク変化制限式速度制御部を示すも
ので、第6図はそのブロック図、第7図はそのフローチ
ャート、第8図(a),(b),(c)はいずれもその
特性を示すグラフであり、第9,10図はそのトランスミッ
ション制御部を示すもので、第9図(a)はその模式的
構成図、第9図(b)はその作動を示すフローチャー
ト、第10図(a),(b)はいずれもその特性を示すグ
ラフであり、第11〜13図はそのアクセルペダル併用式速
度制御部を示すもので、第11図はその模式的ブロック
図、第12図(a),(b),(c)はいずれもその作動
を示すフローチャート、第13図(a),(b)はいずれ
もその作動を示すグラフであり、第14〜16図はその加速
ショック回避制御部を示すもので、第14図はその概略構
成を示す模式図、第15図はその作動を示すフローチャー
ト、第16図(a),(b)はいずれもその特性を示すグ
ラフであり、第17〜19図はその車両走行状態連係モード
切換制御部を示すもので、第17図はその概略構成図、第
18図はその作動を示すフローチャート、第19図(a),
(b)はいずれもその特性を示すグラフであり、第20〜
22図はそのアクセルペダル連係モード切換制御部を示す
もので、第20図はその概略構成図、第21図(a),
(b)はいずれもその特性を示すグラフ、第22図はその
作動を示すフローチャートであり、第23〜25図はその車
体速検出補償制御部を示すもので、第23図はその概略構
成図、第24図はその作動を示すフローチャート、第25図
はその特性を示すグラフであり、第26,27図はそのアク
セルペダルポジションセンサ故障時加速制御部を示すも
ので、第26図はその概略構成図、第27図はその作動を示
すフローチャートであり、第28図(a),(b)はその
アクセルペダルポジションセンサ故障時ブレーキスイッ
チ連係制御部を示すもので、第28図(a)はその概略構
成図、第28図(b)はその作動を示すフローチャートで
あり、第29,30図はそのエンジン連係イニシャライズ禁
止制御部を示すもので、第29図はその概略構成図、第30
図はその作動を示すフローチャートであり、第31,32図
はそのトランスミッション連係イニシャライズ禁止制御
部を示すもので、第31図はその概略構成図、第32図はそ
の作動を示すフローチャートであり、第33,34図はその
スロットルバルブセンサ故障時エア制御部を示すもの
で、第33図はその概略構成図、第34図はその作動を示す
フローチャートであり、第35〜37図はその点火角・スロ
ットル併用式回転数制御部を示すもので、第35図はその
概略構成図、第36図はその作動を示すフローチャート、
第37図はその特性を示すグラフであり、第38〜40図はそ
の出力トルク調整式回転数制御部を示すもので、第38図
(a),(b)はそれぞれスロットルバルブ配設位置を
説明するための模式的構成図、第39図はその概略構成ブ
ロック図、第40図はその作動を示すフローチャートであ
り、第41〜43図はその制御モード切換制御部を示すもの
で、第41図はその概略構成図、第42図はその詳細構成を
示すブロック図、第43図はその作動を示すフローチャー
ト、第44〜46図はそのスロットル閉強制機構を示すもの
で、第44図はその概略構成図、第45図はその模式的斜視
図、第46図(a),(b),(c)はそれぞれその作動
を示す模式図である。 1……エアクリーナ、2……エレメント、3……エアフ
ローセンサ、4……エンジン本体、5,5A,5B……吸気
路、5a……サージタンク、6,6A,6B……スロットルバル
ブ、7,7A,7B……モータ、8,8A,8B……スロットルバルブ
センサ、9……トルクコンバータ、10……シャフト、11
……トランスミッション部、12……駆動軸、13……車
輪、13a〜13d……車輪速センサ、14……エンジン制御用
コンピュータ(ECU)、17a……エンジン回転数センサ、
20A……出力軸回転数センサ、20B……シフト位置セン
サ、21……ブレーキペダル、21A……ブレーキスイッ
チ、22……スタータ、22A……イグニッションスイッ
チ、23〜28……スイッチ、41……セットスイッチ、42…
…時間管理ロジック、43……スイッチ、44……ホールド
回路、45……リミッタ、46……積分部、47……メモリ、
48……スイッチ、49……レジュームスイッチ、61……連
通弁、101……PI制御部、102……リミッタ、121……操
舵角センサ、123……アイドル制御バルブ、123a……バ
イパス通路、151……走行負荷分補償式速度制御部、151
A……目標車速設定手段、151B……車速偏差検出手段、1
51C……目標駆動軸トルク算出手段、151D……目標軸ト
ルク実現手段(エンジン出力調整手段)、151E……駆動
軸トルク検出手段、151F……車速検出手段、152……出
力トルク変化制限式速度制御部、152A……許容トルク変
化設定手段、152B……変換手段、152C……スロットルバ
ルブ開閉制限手段、153……アクセルペダル併用式速度
制御部、153A……加速要求出力検出手段、153B……コン
トローラ、153C……目標エンジン出力実現手段、153D…
…目標制御エンジン出力設定手段、154……トランスミ
ッション制御部、154A……出力トルク余裕度検出手段、
154B……トランスミッション制御手段、156……車両走
行状態連係モード切換制御部、156A……モード切換手
段、156B……走行状態検知手段、156C……スロットルバ
ルブ制御手段、157……アクセルペダル連係モード切換
制御部、157A……エンジン能力要求度検出手段、157B…
…モード切換手段、157C……スロットルバルブ制御手
段、158……加速ショック回避制御部、158A……加速要
求検出手段、158B……加速制限部、158C……制御手段、
158D……条件決定手段、159……出力トルク調整式回転
数制御部、159A……目標回転数設定手段、159B……回転
数偏差検出手段、159C……エンジン出力トルク算出部、
159D……A/N変換部、159E……フィードバック制御部、1
60……点火角・スロットル併用式回転数制御部、160A…
…目標回転数設定手段、160B……回転数偏差検出手段、
160C……エンジン出力トルク算出部、160D……A/N変換
部、160E……スロットルバルブ制御部、160F……調整手
段、160G……点火角調整手段、161……APS故障時ブレー
キスイッチ連係制御部、161A……減速要求検出手段、16
1B……減速要求時制御部、161C……加速制御装置、162
……APS故障時加速制御部、162A……故障検出手段、162
B……加速制御装置、162C……故障時制御部、162D……
制御手段、163……制御モード切換制御部、163A……故
障検出手段、163B……切換制御手段、163C-1……第1ス
ロットル目標開度設定手段、163C-2……第2スロットル
目標開度設定手段、163D……制御手段、164……トラン
スミッション連係イニシャライズ禁止制御部、164A……
イニシャライズ禁止手段、164B……イニシャライズ手
段、164C……スロットルバルブ制御系、165……エンジ
ン連係イニシャライズ禁止制御部、165A……スタータ作
動検出手段、165B……エンジン作動検出手段、165C……
イニシャライズ禁止手段、165D……スロットルバルブ制
御系、165E……イニシャライズ手段、166……車体速検
出補償制御部、166A……故障検出手段、166B……補償制
御手段、166C……走行制御装置、167……スロットルバ
ルブセンサ故障時エア制御部、167A……目標開度設定手
段、167B……スロットルバルブ駆動手段、167C……故障
検出手段、167D……故障時エア制御手段、167E……変換
手段、168……スロットル閉強制機構、168A……スロッ
トルバルブ閉強制手段、S1……微分部、S2……演算部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 島田 誠 東京都港区芝5丁目33番8号 三菱自動 車工業株式会社内 (72)発明者 上田 克則 東京都港区芝5丁目33番8号 三菱自動 車工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−224951(JP,A) 特開 昭63−159644(JP,A) 特開 平2−207148(JP,A) 特開 平2−221658(JP,A) 特開 平4−203245(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】運転者のアクセル操作によらずエンジンの
    出力制御が可能なドライブバイワイヤ式車両において、 エンジンの吸気系に、並列的に設けられた複数の吸気路
    と、 同吸気路のそれぞれに装備されたスロットルバルブと、 同スロットルバルブのそれぞれに付設されたスロットル
    バルブセンサと、 上記吸気路の全体に供給される空気量を検出する吸入空
    気センサと、 上記スロットルバルブの目標開度を設定する目標開度設
    定手段と、 同目標開度を実現するスロットルバルブ駆動手段とをそ
    なえ、 上記スロットルバルブセンサの故障を検出する故障検出
    手段と、 同故障検出手段の故障検出信号を受けて上記スロットル
    バルブの目標開度を目標吸入空気量に変換する変換手段
    と、 上記故障検出手段の故障検出信号を受けて上記スロット
    ルバルブ駆動手段に上記目標吸入空気量を実現すべく駆
    動信号を出力する故障時エア制御手段とが設けられ、 上記故障時エア制御手段が、 上記故障検出手段から全てのスロットルバルブセンサが
    故障である旨の検出信号を受けると、一部のスロットル
    バルブを全閉にし、残りのスロットルバルブについて
    は、上記変換手段にて得られた目標吸入空気量を実現す
    べく上記スロットルバルブ駆動手段に駆動信号を出力す
    るように構成されていることを特徴とする、スロットル
    バルブセンサ故障時エア制御部付ドライブバイワイヤ式
    車両。
  2. 【請求項2】運転者のアクセル操作によらずエンジンの
    出力制御が可能なドライブバイワイヤ式車両において、 エンジンの吸気系に、並列的に設けられた複数の吸気路
    と、 同吸気路のそれぞれに装備されたスロットルバルブと、 同スロットルバルブのそれぞれに付設されたスロットル
    バルブセンサと、 上記吸気路の全体に供給される空気量を検出する吸入空
    気センサと、 上記スロットルバルブの目標開度を設定する目標開度設
    定手段と、 同目標開度を実現するスロットルバルブ駆動手段とをそ
    なえ、 上記スロットルバルブセンサの故障を検出する故障検出
    手段と、 同故障検出手段の故障検出信号を受けて上記スロットル
    バルブの目標開度を目標吸入空気量に変換する変換手段
    と、 上記故障検出手段の故障検出信号を受けて上記スロット
    ルバルブ駆動手段に上記目標吸入空気量を実現すべく駆
    動信号を出力する故障時エア制御手段とが設けられ、 上記故障時エア制御手段が、 上記故障検出手段から全てのスロットルバルブセンサが
    故障である旨の検出信号を受けると、全てのスロットル
    バルブを全閉にしたのち、これらの全スロットルバルブ
    に同一制御量を与えることにより、上記変換手段にて得
    られた目標吸入空気量を実現すべく上記スロットルバル
    ブ駆動手段に駆動信号を出力するように構成されている
    ことを特徴とする、スロットルバルブセンサ故障時エア
    制御部付ドライブバイワイヤ式車両。
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