JP2612278B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

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JP2612278B2 JP62201818A JP20181887A JP2612278B2 JP 2612278 B2 JP2612278 B2 JP 2612278B2 JP 62201818 A JP62201818 A JP 62201818A JP 20181887 A JP20181887 A JP 20181887A JP 2612278 B2 JP2612278 B2 JP 2612278B2
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    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/165Prevention or detection of nozzle clogging, e.g. cleaning, capping or moistening for nozzles
    • B41J2/16505Caps, spittoons or covers for cleaning or preventing drying out
    • B41J2/16508Caps, spittoons or covers for cleaning or preventing drying out connected with the printer frame

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、インクジェット記録装置に関するものであ
る。
[従来の技術] インクジェット記録装置においては、塵埃や紙粉が記
録ヘッドの吐出口に付着して目詰りを生じたり、吐出口
内側への気泡の混入が生じたり、インクの増粘によって
吐出不良が生ずる場合があった。又、オンデマンド型の
インクジェット記録装置において、記録ヘッドが多数の
吐出口を有する場合は特に、多数配置されたノズルの使
用頻度が一様でないためにインクの増粘によって吐出条
件のばらつきが生じることがあった。また、吐出口を開
口させた記録ヘッド端面にインクが残留すると、これが
形成された液滴の飛翔方向に影響を与えたり、記録媒体
に付着することもあった。
そのため、インクジェット記録装置においては、これ
ら記録品位を低下させる各要因を除去する適宜の処理
(以下これを吐出回復処理という)を行うことが必須で
ある。
このような吐出回復処理にあたっては、記録ヘッドの
吐出口を設けた面部分(以下これを吐出面という)をキ
ャップ部材で覆い、すなわち所謂キャッピングを施し
て、この状態で吐出口から記録ヘッドの駆動によるイン
ク吐出、ないしは加圧もしくは吸引によるインク排出を
行わせること等が行われている。さらに、このような吐
出回復処理や記録のための吐出処理において吐出面に残
留しうるインクや、あるいは塵埃等を除去する処理の一
形態として、キャッピングに関連して高速気流をキャッ
プ部材内において吐出面に導入し、この気流によって残
留インク等を吐出面から吹飛ばすことにより吐出面の清
掃を行うことが考えられる。
[発明が解決しようとする問題点] このように導入された空気は、適切にキャップ部材外
に排気されなければならない。そこで、キャップ部材を
吐出面から僅かに離隔させて高速気流の吹付けを行うこ
とが考えられる。しかしながら、そもそもキャップ部材
は吐出回復処理や非使用時の記録ヘッド保護のために記
録ヘッドに接合されるものであり、記録時には記録動作
を阻害しない記録ヘッドから十分に離隔した位置に設定
されるものであるので、接合位置と離脱位置とに停止が
可能な構成が採用されている。しかるに、上記のような
清掃処理を考慮すると、キャップ部材の停止位置は清掃
時の停止位置を加えて3カ所となり、位置設定のための
機構の複雑化や制御の煩雑化がもたらされることにな
る。
さらに、吐出面より剥離されたインク滴等の再付着を
防止する上で、導入された空気の流れには気流の乱れが
極端に生じないことが望ましいので、排気口の位置は適
切に選定されるべきである。
本発明の目的は、かかる問題点を解決し、清掃のため
の空気供給を行うインクジェット記録装置において、キ
ャップ部材の位置設定のための機構や制御を複雑化する
ことなく、かつ気流に乱れが生じないようにすることに
ある。
[問題点を解決するための手段] そのために、本発明は、インク吐出口が設けられた記
録ヘッド面に接合可能なキャップ部材と、該キャップ部
材が前記記録ヘッド面に接合しているときに、前記記録
ヘッド面に空気を噴射する噴射部材と、前記キャップ部
材に設けられ、前記キャップ部材の内部を大気に対して
直接開放/閉塞可能な開閉部材と、前記噴射部材が前記
記録ヘッド面に空気を噴射しているときに、前記開閉部
材を大気に対して直接開放させる前記開閉部材の制御手
段と、を具えたことを特徴とする。
[作 用] 本発明によれば、噴射部材が記録ヘッド面に空気を噴
射しているときに、キャップ部材に設けた開閉部材によ
りキャップ部材内部を大気に対して直接開放するように
したので、空気は開放部分を介して直接外部に抵抗なく
排気され、噴射された空気に乱れが生じず、記録ヘッド
前面より離脱したインク滴等が再付着することがない。
また、キャップ部材の位置制御も、接合位置と、記録処
理に際して設定される離脱位置のみとすれば足りること
になる。
[実施例] 以下、図面を参照して本発明を詳細に説明する。
(外観構成例) 第1図は本発明を適用可能なインクジェット記録装置
の外観構成の一例を示す。ここで、1は装置本体であ
り、伝送ケーブル3を介して第1図には図示しないホス
ト装置1000(第29図参照)等と結合し、これより画像デ
ータ等の供給を受けてインクジェット記録による画像出
力を行うものである。5はインクの補給等各部のメンテ
ナンスのために開放されるドアであり、把手6の操作に
伴って図中矢印方向に回動し、本体1の内部を開放す
る。
7はカットシート状の記録媒体を積載するカセット、
9は操作者による手差し形態での記録媒体の供給(給
紙)を受容する手差し口である。11は記録済の記録媒体
等が装置本体1の内部より排出される排出口、13は当該
排出された記録媒体を収容する排出トレイである。
15は装置本体1の電源のオン/オフを行う電源スイッ
チ、17はホスト装置とのオンラインスイッチ,記録媒体
ないしその給紙態様の選択を行うスイッチ等の指令手段
や、オンライン状態,選択されたモードの表示を行う表
示手段等を配置した操作パネルである。
(内部構成の概要) 第2図は第1図示の装置の側断面図であり、本図を用
いて記録媒体搬送系を中心として装置の内部構成の概要
を説明する。ここで、本例は大別して次の各部を有する
ものである。
記録系100 インクジェット記録ヘッド101およびインク供給チュ
ーブ103を介して記録ヘッド101にインクを供給するイン
クタンクを含む系であり、詳細は第14図〜第18図につき
後述する。
記録系ユニット搬送系200 記録ヘッド101を搭載し、所定方向(ここでは図面に
直交する方向)に延在させたガイドレール221に沿って
移動することにより記録ヘッド101を記録媒体に対して
走査するキャリッジ201その他を含む系であり、記録系1
00と共に第14図〜第18図につき詳述する。
記録媒体搬送系300 第2図示の記録媒体の搬送路P,PC,PR,PIおよび各部ロ
ーラの他、第19図〜第28図につき後述する記録媒体セッ
ト時に用いるガイド部等を含む系である。
空気系400 記録ヘッド101に対向するプラテン401に結合し、プラ
テン401に設けた孔を介して空気吸引を行うことにより
搬送された記録媒体の記録面を平坦に規制すると共に、
記録範囲外において記録ヘッド101と対向するキャップ
部(第2図中に図示せず)に結合して空気供給を行い、
記録ヘッド101のインク吐出口付近を清掃する系であ
り、空気吸引源と空気供給源とを同一のブロワとして構
成してある。この構成は第3図〜第13図につき詳述す
る。
制御系500(第2図中に図示せず) 装置各部の制御を行う系であり、第29図〜第31図につ
き詳述する。
第2図を参照するに、CSカットシート状の記録媒体
(例えばカット状記録用紙等)であり、カセット7上に
積層されている。RPはロール紙連続紙上の記録媒体であ
り、回転軸RPAのまわりに回転可能である。PC,PRおよび
PIは、それぞれ、カットシートCS、ロール紙PRおよび手
差し口9に挿入された記録媒体の搬送路であり、搬送ロ
ーラ301の挾持位置近傍で合流する。
搬送路PCには、ピックアップローラ311と分離爪等不
図示の分離部材との協働でカセット7より分離されたカ
ットシートCSが導入され、カットシートCSは経路上に設
けた各部ローラ316,315および314により挾持されつつ搬
送路PC上を案内されて搬送ローラ301に導かれる。搬送
路PRには、ロール部分から記録媒体を引出しつつ経路上
に導入するためのセットローラ324、搬送ローラ301に向
けて経路上を搬送するためのローラ325の他、所定寸法
にロール紙RPを裁断するためのカッタ326を設けてあ
る。また、321はロール紙RPを保持するホルダである。
各経路PC,PRまたはPIを経て搬送ローラ301に導入され
た記録媒体は、レジストローラ等プラテン401近傍の搬
送路P上の上流側にある下部搬送ローラ331を介してプ
ラテン401に導かれ、さらに搬送路Pにおけるプラテン4
01近傍の下流側にある上部搬送ローラ341に挾持されて
搬送路P上に搬送され、この過程で記録ヘッド101によ
り記録が行われて排出口11より外部に排出される。ま
た、記録に先立つ記録媒体の先端部の上部搬送ローラ34
1への挾持に際しては、第19図〜第28図につき後述する
ガイド部をプラテン401に対向させて、円滑な記録媒体
のセットを可能とする。
(空気系等) 第3図および第4図は、空気系400の概略構成例を示
すそれぞれ斜視図および説明図である。これら図におい
て、450は記録ヘッド101の吐出口を設けた面(吐出面)
を覆って接合可能なキャップ部であり、記録ヘッド101
による記録範囲外に設けてある。410はプラテン401から
の空気の吸引またはキャップ部450への空気の供給を行
うブロワである。すなわち、この単一のブロワ410を空
気吸引源と空気供給源とに兼用している。
405は用いられる記録媒体PPの幅に対応してプラテン4
01内の被吸引部分を区画する隔壁、407は当該区画され
た被吸引部分を記録媒体PPの幅に応じて選択する分配器
であり、例えば本出願人の出願に係る特願昭62−62475
号に開示されるものを用いることができる。406は各被
吸引部分に対して設けられ、吸引により当該部分内に生
じる負圧、すなわち記録媒体PPのプラテン401への密着
力を記録媒体PPの円滑な搬送を妨げない適正値に保持す
る圧力調整弁であり、例えば適切に定めたばね定数を有
するばね部材と弁体とを具え、所定値以上の負圧が生じ
たときにばね部材がたわんで被吸引部分を大気連通させ
るようにした構成とすることができる。
420および421は、ブロワ410と、分配器407およびキャ
ップ部450との間にそれぞれ配置した切換え弁である。
切換え弁420は、吸引経路を分配器407側または大気側に
切換えるもので、記録処理時には分配器407側に、吐出
面の清掃時には大気側に切換え設定される。また、切換
え弁421は、空気の供給経路をキャップ部450側または大
気側に切換えるもので、記録処理時には大気側に、吐出
面清掃時にはキャップ部450側に切換え設定される。440
は切換え弁421とキャップ部450との間に介挿したフィル
タであり、キャップ部への空気供給による吐出面清掃時
に塵埃・紙粉等がキャップ部450側へ導入されるのを阻
止するものである。
451はキャップ部450内の空気供給経路端部に設けた気
体導出用のノズルであり、記録ヘッド101の個数に応じ
て、各吐出面に高速気流を導入するに好適な位置に配置
してある。例えば、記録ヘッド101が用いるインク色に
応じて3個(インク色がイエローY、マゼンタM、シア
ンCの3個の場合等)設けられるのであれば、記録ヘッ
ド101のキャップ部450との対向時に各ヘッド101に高速
気流を導入可能に3個設けることができる。もちろん、
高速気流の噴射による効果が充分な場合には、必ずしも
記録ヘッドと1対1に対応させる必要はない。しかしな
がら、各記録ヘッドからのインクの混色が生ずる様な場
合には、各記録ヘッドもしくは同色の液体を吐出する記
録ヘッド同士毎に気体導出用のノズルを設けることが好
ましい。
さらに、第3図において331Aおよび331Bは、それぞ
れ、主ローラおよびこれに対して記録媒体PPを付勢する
付勢ローラであり、これらローラで下部搬送ローラ331
を構成する。また、同様に341Aおよび341Bはそれぞれ主
ローラおよび付勢ローラであり、上部搬送ローラ341を
構成する。また、M1は上部搬送ローラ341を駆動するた
めのモータである。なお、付勢ローラ341B,331Bは、第
4図に示すように分割ローラの形態を有し、記録媒体PP
の主ローラ341A,341Bへの付勢に係らない分割部分(分
割ローラ間のつぎ目の部分)が隔壁405とは対向しない
ようにしてある。
次に、空気系各部の詳細な構成について説明する。
第5図は切換え弁420,421の一構成例を示す。図中実
線で示す矢印は図示の切換え弁を切換え弁421としたと
きの空気の流れを、破線で矢印は図示の切換え弁を切換
え弁420として用いたときの空気の流れを示すものであ
る。
例えば円筒形状の切換え弁422は、円筒の側面に設け
たブロワ410との連通部422Cと、円筒の一端に設けた大
気との連通部422Aと、他端に設けたキャップ部450また
は分配器407との連通部422Bとを有し、両方向ソレノイ
ド424の駆動によって円筒形状の本体422の軸方向に移動
可能な軸部423の両軸端部に、軸部423の移動に伴って連
通部422Aおよび422Bをそれぞれ閉塞可能な弁体423Aおよ
び423Bを設けてある。すなわち、ソレノイド424を駆動
して軸部423を図中右方向へ移動させれば、ブロワ410と
大気との連通状態が得られ、軸部423を図中左方向に移
動させればブロワ410とキャップ部450または分配器407
との連通状態が得られることになる。
而して、記録時においては、切換え弁420の大気連通
部422Aを閉塞してブロワ410と分配器407とを連通させ、
切換え弁421のキャップ部450との連通部422Bを閉塞して
ブロワ410と大気とを連通させて、この状態でブロワ410
を駆動する。これにより、ブロワ410から切換え弁421の
大気連通部422Aを介して大気に至る気流が生じ、分配器
407によって選択されているプラテン401の被吸引部分内
に負圧が生じて記録媒体PPがプラテンに密着し、平坦に
規制された状態となる。
一方、記録ヘッド101の吐出面の清掃時には切換え弁4
20の分配器407との連通部422Bを閉塞して、ブロワ410と
大気とを連通させ、切換え弁421の大気連通部422Aを閉
塞してブロワ410とキャップ部450とを連通させて、この
状態でブロワ410を駆動する。これにより、切換え弁420
の大気連通部422Aからは空気が吸引され、ブロワ410に
より切換え弁421およびフィルタ440を介してキャップ部
材450には空気が圧送されて、ノズル451より高速気流が
吐出面に供給されることになる。
このように、本例によれば、単一のブロワ410を記録
ヘッド101の吐出面の清掃用および記録媒体PPのプラテ
ン401への吸着用に兼用したので、各別にブロワおよび
その駆動モータを設ける場合に比して、部品点数,騒音
等を小とでき、装置の小型軽量化および低廉化に資する
ことができる。
また、本例においては、ブロワ410とキャップ部450と
の間に切換え弁421を介挿して、記録時にはこの切換え
弁421を介して大気開放を行うとともにキャップ部450へ
の連通路を閉塞するようにした。これにより、ブロワ41
0とキャップ部材450とを直接に接続した場合に生じうる
問題点、すなわち、ノズル451により流路が絞られるこ
とによって排出側の負荷抵抗が大となり、プラテン401
からの引力が低下する問題点や、吸引時には常に気流が
ノズル451より噴射されるので必要以上に記録ヘッド101
やキャップ部450が乾燥し易く、インク不吐出が生じう
る問題点、あるいはこれを避けるべくブロワ410の駆動
/停止を細かく行うことによるブロワモータの寿命低下
の問題点を除去できる。
さらに、本例ではブロワ410と分配器407との間に切換
え弁420を介挿し、清掃時等非記録時にはこの切換え弁4
20を介して大気連通を行うとともに分配器407への連通
路を閉塞するようにした。これにより、ブロワ401と分
配器407とを直接接続した場合に生じ得る問題点、すな
わち、常時吸引がなされることにより後述の記録媒体PP
のセット時にその先端の滑らかな進行が妨げられうる問
題点や、あるいはこれを避けるえくセット時にブロワ41
0を停止すると清掃処理の他に待機時間を要することに
なるという問題点、さらには駆動/停止の繰返し数の増
大によるブロワモータの寿命低下という問題点を解決で
きることになる。
なお、切換え弁420,421の構成は、第5図示のものに
限られず、種々のものとすることができ、例えば、第6
図のような構成とすることもできる。
第6図示の構成は、大気連通部425A,キャップ部450ま
たは分配器407との連通部425Bおよびブロワ410との連通
部425Cを有する切換え弁本体425内に連通部425Aまたは4
25Bを閉塞可能な弁体426に設けるとともに、本体425の
外部に設けたソレノイド427と弁体426とをリンク429を
介して連結したものである。そして、大気とブロワ410
との連通を得る場合にはソレノイド427を無通電状態と
し、ばね428の付勢力によりプランジャ427Aが図示の位
置に設定されるようになし、一方ブロワ410とキャップ
部450または分配器407との連通を得る場合にはソレノイ
ドに通電してプランジャ427Aをばね428の付勢力に抗し
て後退させ、これにより大気連通部425Aが閉塞されるよ
うにする。このような構成によっても、第5図示の場合
と同様の効果を得ることができる。また、第3図および
第4図示の構成において、切換え弁420,421を共に大気
開放状態とし、この状態でブロワを駆動することによ
り、管路内の清掃を行うこともできる。
第7図はキャップ部450の一構成例を示し、記録ヘッ
ド101の前面に接合し、吐出面101Aを覆うことが可能な
形状に形成されている。452は記録ヘッド101前面との接
合部分に設けたゴム等の弾性部材であり、接合時におけ
る衝撃力の緩和および隙間のない接合状態を得るのに用
いられる。453は記録ヘッド101の前面の下部と係合すべ
くキャップ部450内に配置した端部453Aから、キャップ
部450外の廃インクタンク455に至るまで帯状に延在させ
たインク吸収体であり、キャップ部450内においてばね4
56により支持してキャップ部450のヘッド101前面への接
合時に端部453Aが矢印C方向に変位してヘッド101の前
面の係合部分に確実に当接できるようにしてある。ま
た、454はキャップ部450の内壁面に設けたインク吸収体
である。445は吐出面101Aの上方より高速気流の供給を
行うべく配置したノズル451と第3図および第4図示の
フィルタ440とを接続するチューブである。
101Bは複数本の液流路の鉛直方向に並列に配置したノ
ズル部であり、電気熱変換体等の吐出エネルギ発生素子
を設けてある。101Cは各液流路に共通にインクを供給す
るインク室であり、供給管103および104を介してインク
タンク110を接続している。そして、一方の供給管104に
はギアポンプ105を設け、供給路中やノズル部101B等に
混入した気泡や塵埃の除去処理、増粘したインクの除去
処理等の吐出回復処理に際して、記録ヘッド101へのイ
ンク供給系にインクを圧送し、吐出口よりインクを排出
させる。
このようなインク圧送による吐出回復処理によって排
出されたインクはインク吸収体453により捕集され、廃
インクタンクに導かれることになる。また一方、ノズル
451からの気流の吹付けによる清掃処理によって、吐出
面に残留していたインク滴や塵埃等もインク吸収体453
に捕集されることになる。
なお、第7図には図示していないが、清掃処理に関連
してキャップ部450の背面を開放可能となし、ノズル451
からの気流がキャップ450内で乱れないようにしてあ
る。
第8図はキャップ部450およびそのキャップ部450を記
録ヘッド101と接合/離隔させるための移動機構周辺の
一構成例を示す。ここで、450Aはキャップ部の後部壁面
に設けた開口であり、ドア456によりその開放/閉塞が
可能である。ドア456は、ピン支点458を中心に回動可能
なレバー457により支持され、そのレバー457をソレノイ
ド459のプランジャ459Aと結合する。すなわち、ソレノ
イド459への通電によりプランジャ459Aが後退し、レバ
ー457をピン支点458を中心に図中反時計方向に回動させ
て開口450Aが開放され、一方ソレノイド459への通電の
停止によりプランジャ459Aが不図示のばねの付勢力によ
り前進し、レバー457を図中時計方向に回動させてドア4
56により開口450Aを閉塞する。
460および461は、それぞれ、装置に固定した固定台お
よびキャップ送りモータ、461Aはモータ軸であり、ねじ
を刻設してある。462は移動リンクであり、モータ軸461
Aのねじと螺合し、モータ軸461Aの回転に伴い、キャッ
プガイド463に沿って図中左右方向へ移動する。464はキ
ャップ部450を載置したキャップ台であり、ばね465を介
してリンク462に結合するとともに、リンク462に設けた
ラッチ462Aに掛合している。
466および467は、それぞれ、キャップ部450が記録ヘ
ッド101と接合した前進位置(キャッピング位置)にあ
ることを検知するスイッチ、および記録ヘッド101から
離隔した後退位置(キャップオフ位置)にあることを検
知するスイッチである。
かかる構成において、キャッピングを行う場合には、
キャップ送りモータ461を正転し、モータ軸461Aおよび
移動リンク462より成るねじ送り機構を介してキャップ
台464をキャッピング位置に向け移動させる。そして、
キャッピング位置検知用スイッチ466によりキャッピン
グが検知されたときにモータ461を停止する。このと
き、キャップ台464はばね465を介してリンク462と係合
しているので、キャップ部450と記録ヘッド101との接触
に伴う衝撃力は有効に吸収される。而して、このキャッ
ピング状態で装置非使用時における記録ヘッド101の保
護や、あるいはギアポンプ105を用いた加圧による吐出
回復処理が可能となる。
吐出回復処理に関連して、吐出面101Aの清掃を行う場
合には、ソレノイド459に通電を行ってドア456を開放
し、この状態でノズル451より高速気流の供給を行う
と、噴射された空気は開口450Aを介して排出され、乱れ
のない安定した気流が形成されるので、キャップ部450
と記録ヘッド101との接合部分や記録ヘッド101前面の汚
染が防止される。
清掃処理の終了ないしキャップオフ時には、ソレノイ
ド459への通電を停止して開口450Aを閉塞し、モータ461
を逆転してリンク462を後退させる。この後退に伴って
ラッチ462Aに掛合したキャップ台464が記録ヘッド101よ
り離隔し、キャップオフ位置検知用スイッチ467が作動
する所定位置にキャップ部450が設定される。
以上のように、本例によれば、キャップ部450の設定
位置は2つで足りるので、安定気流を得るべく例えばキ
ャップ部450を記録ヘッド101から僅かに離隔させて清掃
する場合に比してその位置制御が容易となる。
なお、このようなキャップ移動機構の構成は第8図示
のものに限られることなく、種々のものとすることがで
き、例えばドア456開放のためのソレノイドを設けるこ
となく、モータ461をこの開放/閉塞に兼用してもよ
い。
第9図はかかるキャップ移動機構の他の構成例を示
す。本例においては、キャップ部450を載置したキャッ
プ台474は固定台470との間に張架した引張りばね481に
より図中右方向へ付勢されており、外力が作用しない場
合にはキャップ部450が固定台470に突き当り、記録ヘッ
ド101と当接する位置に設定される。ねじを刻設したモ
ータ軸461Aにはこれと螺合して左右方向に移動可能なリ
ンク472が設けられ、このリンク472にはキャップ台474
と、ドア支持レバー477の他端とに係合可能なローラ472
Aを配設してある。レバー477はキャップ部450に設けた
ピン支点478のまわりに回動可能であり、キャップ部450
との間に張架した引張りばね479により常時図中時計方
向への回動習性が付与されている。
486および487は、リンク472に設けた部分472Bに接合
可能なスイッチであり、それぞれ、キャッピング位置お
よびキャップオフ位置の検知に用いる。また、488はキ
ャップ部に固定したスイッチであり、レバー477と係合
してドア456の開放を検知する。
かかる構成において、キャップオフ時にはリンク472
は後退位置にあり、ローラ472Aとキャップ台474との係
合によってキャップ部450は記録ヘッド101から離隔した
位置に設定されている。そして、キャッピングを行うべ
くモータ461を正転させると、ローラ472Aは図中右方向
へ移動し、これに伴ってキャップ台474はばね481の付勢
力により同時に右方へ移動して行き、記録ヘッド101と
の当接位置において固定台470に突当たるとともにキャ
ッピング状態がスイッチ486により検知される。この状
態でモータを一時停止し、装置非使用時における記録ヘ
ッド101の保護や、加圧による吐出回復処理が可能とな
る。
吐出回復処理に関連して、この処理と共に吐出面101A
の清掃を行う場合には、モータ461をさらに正転させ
る。このとき、キャップ部450はキャッピング位置に保
持され、リンク472のみが右方に移動して行き、ローラ4
72Aがレバー477と係合してばね479の付勢力に抗して図
中反時計方向に回動せしめ、これによりドア456が開放
される。当該開放がスイッチ488により検知されたとこ
ろでモータ461を停止し、この状態で清掃処理が可能と
なる。
清掃処理の終了ないしキャップオフ時には、モータ46
1を逆転させてリンク472を図中左方向へ移動させると、
ばね479の付勢力によりレバー479が図中時計方向へ回動
し、開口450Aがドア456により閉塞されるとともに、ロ
ーラ472Aはばね481の付勢力に抗してキャップ台463を図
中左方向へ移動させ、スイッチ487の検知によりキャッ
プ部450は記録ヘッド101から離隔した位置に設定される
ことになる。
本例においても、第8図示の構成例と同様の効果が得
られるのみならず、ソレノイドが不要であるのでキャッ
プ部450の移動ないし背面の開放機構を廉価に構成でき
る。
次に、空気系に関与するプラテン401および付勢ロー
ラ331B,341Bの構成について説明する。
第10図はプラテン401の一構成例を示す。本例におい
ては、A4版、A3版、A2版およびA1版サイズの記録媒体を
選択可能とし、そのためにプラテン幅をA2版の長辺(59
2mm)に対応させて形成するとともに、1側面(搬送基
準側)よりA4版の長辺の長さ(296mm)およびA3版の長
辺の長さ(420mm)に対応した距離に隔壁405を設けてあ
る。そして、分配器407を切換えて吸引区画を選択した
記録媒体の大きさに対応させて選択することにより、す
なわちA4版の場合には、区画I、A3版の場合には区画I
およびII、A2版およびA1版の場合には区画I〜IIIを選
択することにより、記録媒体が存在する範囲外からの吸
引を行わず、記録媒体が確実な吸引力によりプラテン40
1の前面に吸着されるようにしている。
ここで、吸引孔403のピッチp1は、記録媒体の吸着力
を大とするのでできる限り小とするのが望ましい。一
方、隔壁405はシール材405Aによりプラテン401に配設さ
れるので、隔壁405の幅はシール効果等を考慮してピッ
チp1より大とするのが望ましい。また、記録媒体がある
程度斜行した状態で、あるいはさらにロール紙等連続紙
形態の記録媒体ではある程度蛇行した状態で搬送が行わ
れることも考えられ、媒体端部の左右位置がばらつくの
でその分を考慮して隔壁405の幅を大とするのが望まし
い。
そのため、本例では隔壁405の幅を大とするととも
に、この分隔壁405をはさんで隣接する吸引孔間のピッ
チp2をp1より大としてある。
このようなプラテン801と、付勢ローラ341B,331Bとの
関係を説明する。
第11図に示すように、記録ヘッド101により記録がな
された記録媒体PPは、特に紙である場合にはインクの付
着により膨潤が生じ(領域W′)、上部搬送ローラ341
A,341Bにより挾持がなされる位置まで搬送されて行く。
付勢ローラ341B,331Bは、本例装置の選択可能な記録媒
体PPのサイズに応じて3つに分割されている(図中a,b,
c)。すなわち、上述のA4版の長辺の長さおよびA3版の
長辺の長さにほぼ等しい上記搬送基準側の1側面からの
距離の部分で分割されている。このことは、プラテン40
1の1側面を基準として種々のサイズの記録媒体を選択
可能とした本例の場合、記録媒体PPの斜行を防止する上
で効果的である。しかしながら、最小サイズ(本例では
A4版)より大きいサイズの記録媒体PPに対して記録を行
いつつ搬送を行うと、付勢ローラ341Bの分割部分(ロー
ラの継ぎ目の部分)では、膨潤領域W′には吸引および
挾持による拘束力が共に作用しないので、その部分で紙
の浮き上りが生じることになる。この紙浮きWは、搬送
方向と逆方向に成長して行くが、第12図に示すようにこ
の成長の方向に隔壁による非吸引部分が存在すると、紙
浮きWはプラテン401の前面でも成長を続け、記録品位
を低下させたり、記録ヘッド101の吐出面と接触してこ
れを汚染したり、さらにはこれを破損することも考えら
れる。
そこで、本例にあっては、第13図に示すように、搬送
方向上隔壁405とはずれた位置に、すなわち対向しない
位置に付勢ローラ341Bの分割部分が存在するように少な
くとも付勢ローラ341Bの各々の分割ローラの長さ等を選
定する。これによれば、ローラのない部分で紙浮きWが
生じても、プラテン401上で吸引力によって拘束され、
紙浮きの成長が阻まれて記録媒体PPはプラテン401の面
に沿って平坦にならされることになり、従って記録品位
の低下や記録ヘッド101の破損を防止できる。
(記録系および記録系ユニット搬送系) 第14図は記録系100および記録系ユニット搬送系200の
一構成例を示す。ここで、201および203は、それぞれ、
記録ヘッド101を搭載したキャリッジおよびインク供給
系としてのインクタンク110(第7図参照)を収容した
タンクキャリッジであり、ガイドレール211に沿って走
査される。209Aおよび209Bは、それぞれ、プーリ207Aと
アイドラ208Aとの間およびプーリ207Bとアイドラ208Bと
の間に架設したワイやであり、それぞれ、キャリッジ20
1およびタンクキャリッジ203に固着してある。210Aおよ
び210Bは、それぞれ、プーリ207Aおよび207Bに結合した
モータであり、それらの回転に伴ってワイヤ209Aおよび
209Bを介し、それぞれ、キャリッジ201および203が走査
される。
211および212は、それぞれ、キャリッジ201およびタ
ンクキャリッジ203のホームポジションを検知するセン
サである。特に、ホームポジションセンサ211はキャッ
プ部450の接合に関連して、配置され、キャッピングを
正確に行うのにも用いる。213および214は、それぞれ、
記録媒体PPに対し記録ヘッドを繰返し走査されて連続的
に記録を行う場合にキャリッジ201および203の走査方向
の反転位置を設定する反転ポジションセンサである。ま
た、215は、走査を開始して記録媒体PPに対しての記録
を行うに際し、記録ヘッド101の駆動タイミングを認識
するための画像先端センサである。
さらに、第14図には図示していないが、記録ヘッド10
1とタンクキャリッジ203に収納されたインクタンク110
とは、供給管104を介して接続され、その供給管104には
加圧処理を行うべくギアポンプ105が配設される(第7
図参照)。このギアポンプ105は、キャリッジ201に搭載
してもよいし、あるいはタンクキャリッジ203に搭載し
てもよい。
本例においては、記録ヘッド101を搭載したキャリッ
ジ201と、インクタンク110を収納したタンクキャリッジ
203とを各別のモータで駆動するようにしている。この
ことは、記録ヘッドに供給するインクを貯留するタンク
を、記録装置の本体側に固定した方式や、記録ヘッドと
共に単一のキャリッジに搭載した方式に比して大きな利
点を有している。
記録ヘッドの走査距離が相当に長い場合、すなわち、
記録紙などの記録媒体において記録幅が大きい大版と称
されるA2やA1版の記録を可能とした本例のような場合に
は、前者のタンク固定方式のものでは記録ヘッドへの供
給チューブの長さが長くなり過ぎ、また供給チューブに
記録ヘッドの走査時に妨げとならない程度の柔軟性を持
たせる必要があり、余り長過ぎると管路抵抗の増大や空
気が途中に溜る虞がある等の問題がある。
一方、タンクを記録ヘッドと一体のキャリッジに搭載
して共に移動させる方式のものにおいては、タンク内に
貯留される記録液の量が多ければ多いほど補充の度数を
減らすことができるので望ましいことであるが、一方高
品位の記録を得るためには記録ヘッドによる主走査に極
めて精密な動作が要求され、かかる機能を具えた駆動モ
ータをますます高出力のものとしなければならず、この
ような点でタンクの液体貯蔵量の増大が図りにくい。
これら方式に対して、本例においては、キャリッジ駆
動モータ207Aの方は負担する重量が比較的に少ないの
で、高精度は要求されるものの高出力のものでなくてよ
く、一方のタンクキャリッジ203を移動させるための駆
動モータ207Bの方は高出力のものにしても、モータ207A
ほどの精度を要しないものですむことになる。すなわ
ち、第14図のような構成によれば記録ヘッド101と搭載
したキャリッジ201の駆動源の出力を増大させることな
く、タンク110のインク貯蔵量を十分大容量のものとす
ることができ、しかもインク供給路が短くてすむので、
記録ヘッド101にインクを円滑に供給することができ
て、大版の記録媒体に対しても高精度、高品位の記録が
可能となる。
しかしながら、インク消費に伴う慣性力の変化等の要
因によって、ワイヤ209A,209Bと、プーリ207A,207Bある
いはアイドラ208A,208Bとの間に若干のすべりがあった
り、モータ210A,210Bの動作に若干の誤差があってこれ
らが蓄積すると、記録動作中にキャリッジ201とタンク
キャリッジ203とが衝突し、記録品位を乱すことが考え
られる。また逆に、両キャリッジが著しく離隔し、イン
ク供給管103または104がはずれたり、切断されてしまう
ことが考えられる。
そこで、本例においては、1走査毎に、あるいは1枚
の記録媒体への記録毎等、複数回の走査を行う毎に、ホ
ームポジションもしくは反転ポジションで両キャリッジ
201,203の間隔を補正するようにした。すなわち、適当
なタイミングでキャリッジ201および203を、それぞれ、
ホームポジションセンサ211および212の検知位置に、も
しくは、それぞれ、反転ポジションセンサ213および214
の検知位置に再設定し、両者の間隔が適正値に保たれる
ようにした。
これによれば、ワイヤープーリ間のすべりや、モータ
動作の誤差蓄積による両キャリッジの衝突、あるいはイ
ンク供給管の切断等が防止できる。なお、この制御の態
様については第30図および第31図につき詳述する。
第15図は記録系100および記録系ユニット搬送系200の
他の構成例を示し、本例ではキャリッジ201とタンクキ
ャリッジ203とを記録媒体PPの搬送方向にずらして配置
し、それぞれ、ガイドレール221Aおよび221Bにより案内
されるようにしたものである。この構成によると、すべ
りや誤差蓄積による両キャリッジの衝突ないしそれに伴
う問題点は生じないが、インク供給管103または104の切
断は生じ得るので、第14図示の例と同様の制御を施すこ
とが有効である。
第16図〜第18図は、記録系100および記録系ユニット
搬送系200のさらに他の構成の3例を示す。第16図示の
例は、第14図示の構成に加え、長穴216Aを有する規制部
材216とキャリッジ201に配設し、これをキャリッジ203
に向けて延在させるとともに、キャリッジ203にはピン2
17に突設して長穴216Aに係合させたものである。従っ
て、キャリッジ203はキャリッジ201に対し、長穴の範囲
でのみ相対的な変位が可能となる。
また、第17図示の例は、第14図示の構成に加え、キャ
リッジ201と203とをワイヤ218により連結したものであ
り、ワイヤ218の長さ以上には両キャリッジは離隔しな
い。
さらに、第18図示の例は、第14図示の構成に加え、キ
ャリッジ201のワイヤ208Bに対する近接部分に所定の間
隔をもった間隙部220を設けるとともに、間隙部220に対
応するワイヤ208Bの所定位置に止め輪219を固定し、こ
れを係合させたものである。従って、キャリッジ203は
キャリッジ201に対し、止め輪219が間隙部220内で移動
しうる範囲でのみ相対的な変位が可能となる。
これら3例によると、ワイヤープーリ間のすべりやモ
ータの誤差蓄積、あるいはモータの故障、さらにはメン
テナンス時に一方のキャリッジのみを移動させてしまっ
たような場合等において生じうる供給管103等の切断は
生じない。
従って、これら例においても第14図示の例のように両
キャリッジの位置補正の制御を行うことは有効である。
しかも、第17図示の例では万一両キャリッジが直接衝突
したり、あるいは逆にワイヤ218が伸びきったときに、
その衝撃が印字品位を乱すことがなくなる。また、第15
図および第18図示の例で万一相対変位可能な範囲に達し
たときに、ピン217が長穴218Bの端部に衝突したり、あ
るいは止め輪219が間隙部220側壁に衝突したとしても、
この衝撃力が記録品位を乱すことがなくなる。
なお、第15図示の構成に対して両キャリッジをワイヤ
等で連結することも考えられ、これに対しても本例の如
き制御は同様に有効である。
(記録媒体搬送系) 第2図について説明したように、搬送路PC,PRまたはP
Rを経て搬送されてきた記録媒体PPは、下部搬送ローラ3
31からプラテン401を介し、上部搬送ローラ341を経て排
出される。記録媒体PPの記録装置での保持(以下、セッ
トという)は、その先端が上部搬送ローラ341A,341B間
に挾持されることによりなされ、この状態から記録ヘッ
ド101によるプラテン401上にある記録媒体PPへの記録が
開始される。
ところが、第19図に示すように、搬送ローラ331A,331
B間を通過した記録媒体が、プラテン401の下側の端縁
や、上部搬送ローラ341B等に突当ったり、あるいは自重
によるたわみによって搬送路からずれてしまうことも考
えられる。
第20図は円滑な記録媒体PPのセットを行う本例に係る
ガイド部の概略構成例を示す。ここで、350はアーム370
により回動軸380のまわりに回動可能に支持された記録
媒体PPの先端を上部搬送ローラ341間へ案内するための
ガイド部材である。而して、記録媒体PPのセット時には
記録ヘッド101を記録領域外(例えばホームポジショ
ン)に位置づけると共にガイド部材350をセット位置A
に位置づけて円滑なセットに供し、一方記録時には記録
ヘッド101の走査を阻害しないようにガイド部材350を退
避位置Bに位置づける。さらに、プラテン401の前面
(吸引孔304を設けた記録媒体PPの吸着面)を、上部お
よび下部搬送ローラの挾持位置より所定量eだめ記録ヘ
ッド101側へ偏倚させて配置すれば、記録媒体PPをプラ
テン401前面の上側および下側端縁で規制した状態で搬
送することにより、記録媒体PPの有する復元力(いわゆ
る「腰」)とあいまって微細なしわ等を除去できること
になる。
なお、図において351はガイド部材350のプラテン401
前面の記録媒体PPの搬送経路外の対向部分に設けた突当
て部であり(第27図および第28図につき後述)、ガイド
部材350とプラテン401との間隙を適正な所定値に保持す
るのに用いる。また、399はガイド部材350と一体に設け
た紙通過センサであり、記録媒体PPの通過検知に用い
る。
第21図(A)および(B)は、本例に係る記録媒体搬
送系の主要部の一構成例であり、同図(A)は紙ガイド
部材350をセット位置Aに位置づけた状態、同図(B)
は退避位置Bに位置づけた状態を示す斜視図である。
これら図において、342は例えばパルスモータ等の搬
送モータ、344は搬送モータ342の軸に固着したプーリ、
346は上部搬送ローラの主ローラ341Aの軸に固着したプ
ーリ、345はプーリ344,346間に架けられたベルトであ
り、搬送モータ342の回転を主ローラ341Aに伝達する。3
82はガイド部材350をセット位置Aと退避位置Bとに位
置づけるためのガイド駆動モータであり、その軸に設け
たウォーム384と、これに噛合し、回動軸380に固着した
ウォームギア386とを介してガイド部材350を駆動する。
かかる構成において、記録媒体PPのセット時には、第
21図(A)に示すように、ガイド部材350をプラテン401
に対向させ、この状態で記録媒体PPのf方向の搬送を行
うと、その先端は下部搬送ローラ331の主ローラ331Aお
よび付勢ローラ331B間に挾持された後、ガイド部材350
によりプラテン401上に搬送路を規制されつつ案内さ
れ、上部搬送ローラ341の主ローラ341Aおよび付勢ロー
ラ341B間に挾持される。また、この過程で搬送異常が生
じたときは、紙通過センサ399により検知できる。
かくして記録媒体PPのセットがなされると、すなわち
記録媒体PPの先端が上部搬送ローラ341間に挾持される
と、ガイド駆動モータ382を駆動してウォームギア386を
介して同図(B)に示すように、ガイド部材350を退避
位置に設定し、この状態で記録ヘッド101をS方向に走
査して行う記録処理が可能となる。
なお、第21図(B)において、150Aおよび150Bは、そ
れぞれ、記録ヘッド101の走査方向の側面およびこれに
対向する走査方向上の部位に固定した1対1のセンサで
あり、このセンサ等を含めた制御の態様については、第
30図について詳述する。
以上のようなガイド部を用いることによって記録媒体
PPのセットはこれを用いない場合に比して格段に円滑な
ものとなる。
さらに、本例にあっては、セット時においてプラテン
401前面の搬送路幅を極力小とし、浮きを防止するため
に以下の構成を採用する。
第22図および第23図は、このような構成の2例を示す
もので、ガイド部材350のプラテン401との対向面に幅方
向の全体もしくは部分的に、それぞれ、マイラより成る
規制部材353A(第22図)あるいは板ばねより成る規制部
材353B(第23図)を設けたものである。これら部材をセ
ット時において記録媒体PPの幅方向の全体にわたっても
しくは部分的にプラテン401前面に押圧させるととも
に、その押圧力を記録媒体PPの搬送を阻害しない程度に
定めておくか、あるいは記録媒体PPの厚み程度(0.1mm
程度)に近接対向させるようにすれば、記録媒体PPの浮
きが生じないセットが可能となる。
また、記録ヘッド101の配設位置等によっては、規制
部材353Cを第22図および第23図に示すようにガイド部材
350の面に設けずに、第24図に示すようにガイド部材350
とは別体に、ガイド部材350の下方に設けてもよい。こ
の場合にも規制部材353Cをアーム370と組合せて、セッ
ト位置および退避位置との間で可動とすることができ
る。
この付勢部材353Cも、マイラや板ばね等の部材とする
ことができ、セット時においてプラテン401の前面に押
圧させるとともにその押圧力を記録媒体PPの搬送を阻害
しない程度に定めておくか、あるいは記録媒体PPの厚み
程度に近接対向させるようにすれば、浮きが生じない記
録媒体PPのセットが可能となる。
次に、第25図および第26図を用いて本例において用い
た突当て部351について説明する。
突当て部351は、ガイド部材350とプラテン401との間
隔を均一なものとし、円滑なセットを行うためのもの
で、本例においては、プラテン401の両側において2カ
所ずつ突当てを行うようにするとともに、当該突当てを
コイルばねの弾性力によって弾性的に行うことにより、
上記間隔を均一に保持し、かつセット位置への設定時に
生じる衝撃力を緩和するようにする。
第25図および第26図は、それぞれ、本例に係る突当て
部351を示す斜視図および側面図であり、このような突
当て部351をプラテン401の両側に対応した部分に設けて
ある。
図において、355はガイド部材350の両側(記録媒体PP
の搬送経路外)のプラテンとの当接部位に2カ所ずつ設
けた円筒状の突当て板、356はガイド部材350をアーム37
0に弾性支持するコイルばねである。また、357は位置決
めピンであり、プラテン401に設けた位置決め孔に侵入
可能である。本例では前記3者によって突当て部351を
構成している。また本例においては、この位置決めピン
357をコイルばね356の内部および円筒状の突当て板355
の中空部を挿通するようになし、コイルばね356の保持
部材にも兼用しているが、かかる配置は必ずしも必須の
ものではなく、他の位置に配設してもよい。
このような構成によれば、ガイド部材350を記録媒体P
Pのセット位置に設定すべくアーム370を回動させたと
き、停止位置精度等によらずガイド部材350をプラテン4
01の面に従って変位するので、均一な間隔を保持するこ
とが可能となり、また衝撃力もばね356により緩和でき
ることになる。すなわち、ほぼ突当て板355の部品精度
をのみ確保すれば、他の部品精度や取付精度が多少劣る
ものであっても、均一な間隔を保持でき、従って記録媒
体PPのセットはより円滑なものとなる。
なお、このような構成は、本例のように平面状のプラ
テン401を用いる場合のみならず、例えば円筒状のプラ
テンに対して同等の曲率を有するガイド板もしくは近似
した多角形状のガイド部材を対向させる場合にも極めて
有効である。
次に、記録媒体PPの浮き(以下紙浮きという)の検知
について述べる。本例においては、第21図(B)に示し
たように1対の光センサ150Aおよび150Bを、それぞれ、
記録ヘッド101の1側面およびこれを対向する走査方向
上の部位に設けている。これらによって、何らかの要因
により紙浮きが生じた場合でも、例えば記録開始直前に
これを検知して記録媒体の汚染や記録品位の低下、ある
いは記録ヘッド101の吐出不良や破損を未然に防止する
ことができる。
このような浮きの検知は、第21図(B)に示した例の
みならず、以下のように行うこともできる。
すなわち、第27図に示すように、記録ヘッド101の走
査方向側面に接触型のセンサ160を設け、紙浮きがあっ
たときにセンサ160のアクチュエータ160aがこれと接触
することにより検知を行うようにしてもよい。あるい
は、第28図に示すように、紙浮きがあった場合、その部
分からプラテン401内に空気が吸込まれるので、吸引力
が変動することに着目して、ファン410への吸引経路の
途中に圧力センサ415を配設し、これを監視することに
より、すなわち、例えば紙浮きがない場合の検出値と比
較することにより、検知を行うこともできる。
(制御系) 第29図は本例に係る制御系500の一構成例を示す。こ
こで、501は各部を制御する制御部であり、本例に係る
インクジェット記録装置1に対して画像データ供給源を
なすホスト装置1000からのデータ伝送に応じて記録処理
を行う処理装置と兼用することができる。503は制御部
の中枢をなすマイクロコンピュータ形態のCPUであり、
第30図示の処理手順等に従って各部を制御する。505はC
PU503が実行する第30図示の処理手順に対応したプログ
ラムや、その他固定のデータを格納したROMである。507
はCPU503が処理手順実行の過程において用いるワークエ
リアや、所定量の画像データを展開する領域等を有する
RAMである。
また、図において、17Aは操作パネル17に設けた各種
設定スイッチ類を示し、記録媒体PPのサイズ選択スイッ
チ,搬送路PC,PR,PIの選択スイッチ,記録開始指令スイ
ッチ,ホスト装置1000とのオンラインスイッチ等を含
む。17Bは表示器であり、選択されたモードの表示やエ
ラーメッセージ等各種メッセージの表示部を含む。
MON1およびMON2は、それぞれ、キャリッジモータ210A
およびタンクキャリッジモータ210Bの駆動信号である。
F/Bはキャリッジ201およびタンクキャリッジ203を走査
方向に前後進させるべく、それぞれ、キャリッジモータ
210Aおよびタンクキャリッジモータ210Bを正逆転させる
制御信号である。
301は記録媒体搬送系300に設けた上部搬送ローラ341
等の各部搬送ローラ類、303は搬送ローラ類301を駆動す
るモータ342等の搬送モータ類である。また、150は紙浮
きセンサであり、第21図(B)に示した一対のセンサ15
0A,150Bから成る。あるいは、第27図示の接触センサ160
や第28図示の圧力センサ415であってもよい。359はガイ
ド部材350のセット位置および退避位置に設けたガイド
位置センサであり、ガイド駆動モータ382としてパルス
モータを用いる場合にはこのセンサ359を設ける代りに
駆動パルス数の監視により位置設定を行うこともでき
る。
第30図(A)〜(D)は、第29図示の制御部501によ
る制御手順の一例を示す。
電源スイッチ15の投入後、記録開始の指令スイッチあ
るいはホスト装置1000からの指令により本手順が起動す
ると、まずステップS1にて初期設定を行う。この初期設
定に際しては、設定スイッチ類17Aまたはホスト装置100
0により指定された記録媒体PPのサイズに応じて吸引区
画(第10図参照)を選定を行うべく分配器407の切換え
設定や、搬送経路PC,PR,PIの選定を行って当該経路の搬
送部材の駆動制御に備える等の処理を行う。また、この
ときには、ガイド部材350はセット位置に位置づけられ
ており、記録ヘッド101はホームポジションにあってキ
ャップ部450によりドア456が閉止された状態でキャッピ
ングが施されているものとする。
次に、ステップS3において、ソレノイド459に通電し
てドア456を開放し、ステップS5にて切換え弁420,421を
吹付け側、すなわちブロワ410からノズル451を介して空
気が供給されるモードに設定する。
この状態でステップS9にてギアポンプ105を駆動し、
記録ヘッド101へのインク供給経路の加圧を行い、記録
ヘッド101によりインクを強制的に排出する。これによ
って液室101Cやノズル101B内に気泡や塵埃が混入してい
た場合、あるいはインク増粘が生じていた場合には、そ
れら吐出不良要因が除去される。そして、排出されたイ
ンクは吸収体453に捕集されるとともに、吐出口端面101
Aはノズル451からの高速気流により清掃される。この加
圧ないし清掃処理をステップS11の待機手順によって所
定時間継続した後、ステップS13およびS15にて、それぞ
れ、ギアポンプ105およびブロワ410をオフとする。
次に、ステップS17にて、切換え弁420,421を吸入側、
すなわちプラテン側401側からの吸引がなされるように
切換設定し、後の記録処理に備え、ステップS19ではド
ア456を閉止する。なお、ステップS7〜S15の加圧ないし
清掃処理に関連して、例えば当該処理の後に、あるいは
ギアポンプによる加圧を行う代りに、記録ヘッド101の
吐出エネルギ発生素子の総てを駆動して吐出によるイン
ク排出処理を行うようにしてもよい。
次に、ステップS21において、搬送に係るモータ類303
を駆動し、記録媒体PPの搬送を開始する。その後、ステ
ップS23にて搬送されてきた記録媒体PPの先端部がプラ
テン401の下流の上部搬送ローラ341に挾持されたか否か
を判断し、肯定判定された場合には、ステップS25にて
モータ類303を停止する。ステップS23の判定にあたって
は、例えば紙通過センサ399を記録媒体PPが通過してか
ら所定時間経過後に挾持されたものとみなすようにして
もよいし、あるいは上部搬送ローラ341の近傍に別途セ
ンサを設け、当該検知出力により行うようにしてもよ
い。
なお、記録媒体PPの先端はガイド部材351、その他の
規制部材(第22図〜第24図参照)により円滑にローラ33
1〜341間を搬送されて行くが、軟らかの要因によりある
いはそのガイド以前に紙づまり等により搬送異常が生じ
た場合には、紙通過センサ399による検知がなされない
ので、このときは例えば表示器17Bにこの旨を表示して
操作者に対する報知を行うことができる。
ステップS25の処理後、ステップS27においてはモータ
382を駆動してガイド部材350を退避位置に設定し、ステ
ップS29にてブロワ410をオンとして記録媒体PPのプラテ
ン401の前面への吸着を行わせる。そして、ステップS31
ではキャップ送りモータ461を逆転させてキャップ部450
を記録ヘッド101から離脱させ、キャップオフ位置に設
定する。
次いで、ステップS33にて、キャリッジ201およびタン
クキャリッジ203をホームポジションに正しく位置づけ
ることにより、相対距離の補正を行う。これは、ホーム
ポジション(HP)センサ211,212の出力(HP1,HP2)を監
視しつつ、モータ駆動信号MON1,MON2の出力を制御する
ことにより、第31図に示すように行うことができる。
次に、ステップS35にてセンサ150を用いて紙浮きの有
無を判定する。ここで否定判定された場合には第30図
(C)のステップS43の記録処理に移行する。一方、紙
浮きが検知された場合には記録は移行せず、ステップS3
7にてブロワ410をオフとした後、選択されている記録媒
体PPがロール紙か否かを判定し、ロール紙の場合にはス
テップS41にてカッタ326にて裁断を行った後に、その他
の場合には直ちに第30図(D)の排出処理に進む。
ステップS43では、モータ210Aおよび210Bを正転させ
てキャリッジ201および203を走査方向に移動させつつ、
1単位、すなわち本例の場合1走査分の記録を行う。例
えば、記録ヘッド101が副走査方向に16mmにわたって吐
出口が設けられているのであれば、16mm×1走査領域の
記録が行われる。そして、この記録の過程においては記
録媒体PPはプラテン401に吸着されているので、品位の
高い記録が可能となる。この後、ステップS45にてモー
タ類303を駆動制御して所定量記録媒体PPを搬送する。
次に、ステップS47ではモータ210Aおよび210Bを逆転
させ、キャリッジ201およびタンクキャリッジ203を反転
ポジション(RP)に設定して両者の距離を補正する。こ
れは、RPセンサ213,214の出力RP1,RP2)を監視しつつ、
モータ駆動信号MON1,MON2の出力を制御することにより
行うことができる。
すなわち、第31図に示すように、モータ逆転時(F/B
信号がHレベルの期間)において、RPセンサ213の出力R
P1がHとなってキャリッジ201が反転ポジションに来た
ことが検知されたときにモータ210Aの駆動を停止し、RP
センサ214の出力がHとなってタンクキャリッジ203が反
転ポジションに来たときが検知されたときにモータ210B
の駆動を停止する。これにより、キャリッジ201,203の
間隔は適性値に保持されるので、誤差の累積による両キ
ャリッジの衝突や供給管103の切断が生じることがな
い。
なお、かかる補正は、HPセンサ211,212に関連して、
出力HP1,HP2を用いて行うこともできる。また、このよ
うに1走査毎に行うのではなく、複数回の走査毎に行う
ようにしてもよい。さらに、例えば複数回の走査毎にヘ
ッド101にキャッピングを施して、加圧もしくは吐出に
よる吐出回復処理ないし清掃処理を行うようにしてもよ
い。
当該補正の後、ステップS49にて現在用いている記録
媒体がロール紙であるか否かを判定し、否定判定の場合
には直ちにステップS55に進む。一方、肯定判定の場合
には、ステップS51にて、カッタ326の配置位置から記録
ヘッド101までの長さを考慮して、記録媒体PPのサイズ
や記録量に見合った分だけ紙送りがなされたか否かを判
定する。否定判定の場合にはステップS55に進み、肯定
判定の場合にはステップS53にてロール紙の裁断を行っ
た後にステップS55に進む。
ステップS55では、所定の記録量、すなわち1頁分の
記録が終了したか否かを判定する。ここで終了していな
ければステップS43に復帰してそれ以降の手順を繰返
し、終了判定がなされた場合には第30図(D)のステッ
プS57に移行する。
ステップS39で否定判定された場合、あるいはステッ
プS41の処理の後、またはステップS55で肯定判定された
場合には、ステップS57において、モータ類303を制御し
て記録媒体PPの排出を行う。次いで、ステップS59にて
キャリッジ201およびタンクキャリッジ203をホームポジ
ションに設定し、ステップS61にて記録ヘッド101にはキ
ャッピングを施す。
そして、ステップS63にてガイド部材350を再びセット
位置に位置づけ、ステップS65にてブロワ410等の停止処
理を行う。すなわち、ヘッド101にはドア456が閉止され
た状態でキャップが施され、またガイド部材はセット位
置に設定されるので、記録終了後のヘッド101の保護
や、記録再開時における速かな記録媒体PPのセットが可
能となる。而して、ステップS67にて各部のリセット等
必要な後処理を行った後、本手順を終了する。
(実施例の効果) 以上述べた実施例によれば、概ね次のような効果が得
られた。
まず、記録媒体PPの吸着と、吐出面101Aの清掃のため
の空気供給とを、単一のブロワ410により行うようにし
たので、部品点数の削減に伴う装置の低廉化や小型化、
並びに騒音の低減化に資することができた。また、ブロ
ワ410からキャップ部450に至る供給経路と、プラテン40
1からブロワ410に至る吸引経路とにそれぞれ切換え弁
(421,420)を設け、これらを適切に切換えて供給や吸
引を制御するようにしたので、記録ヘッド101等に必要
以上に気流が供給されることによる吐出不良、ノズル46
1を吸引時の排出口に兼用したときに高負荷抵抗により
生じる吸引力の低下、吸引/排気各別にブロワを設けた
ときに生じる起動/停止の繰返しによる駆動源の寿命低
下等を防止できた。
次に、空気噴射による吐出面101Aの清掃時において、
キャップ部材450の後部壁に設けたドアを開放可能とし
たので、噴射された気流に乱れが生じず、吐出面101Aよ
り離脱した微細なインク滴や塵埃等が再付着することが
ない。そして、キャップ部450の位置制御もキャッピン
グ位置とキャップオフ位置のみとすれば足り、例えばこ
れを僅かにヘッド101より離隔させて空気噴射を行う際
に生じる位置設定制御の煩雑さを解消できた。
また、記録時のヘッド101の位置精度等を確保すべく
ヘッド101とインクタンク110とをそれぞれ各別のキャリ
ッジ(201,203)に搭載し、各別のモータ(210A,210B)
により駆動すると共に、1走査毎にそれらキャリッジの
相対距離を補正するようにしたので、伝動部材のすべり
や誤差の累積によって、両キャリッジが衝突して記録品
位を乱したり、あるいは逆に著しく離隔してヘッドとタ
ンクとの間の供給管が切断したりする等の不都合が予防
できる。
記録媒体PPのセット時にプラテン401に対向して記録
媒体PPの先端の円滑な進行を支援するガイド部材350を
設けるとともに、記録時にはこの部材350を当該対向位
置から離隔した位置に退避させるようにしたので、用い
る記録媒体PPの種類(ロール紙,カット紙等)によら
ず、かつその記録媒体PPが撓んでいた状態であっても、
ジャム等搬送異常が生じないセットが可能となった。ま
た、紙通過センサ399等によりセットが確実になされた
ことを確認してからガイド部材350を退避させるように
したので、記録ヘッド101による走査も阻害されない。
さらに、ガイド部材350のプラテン401との対向部位に
はそれらの間の距離を狭小としてセットのための搬送時
に記録媒体PPの先端の挙動を規制する部材(353A〜353
C)を設けたので、記録媒体PPは続く吸引により記録開
始時から確実にプラテン401に吸着されて規定され、従
って記録ヘッド101と記録媒体PPとが接触せず、記録媒
体の汚損や記録ヘッド101の吐出不良、あるいは副走査
精度の悪化による記録品位の低下が未然に防止できた。
加えて、ガイド部材350を弾性的に支持し、ガイド部
材350のプラテン401の周辺部分との対向面に少なくとも
3カ所(本例では4カ所)に設けた突当て部材でプラテ
ン401と接触するようにしたので、プラテン401との対向
時にガイド部材350はプラテン401の面に追従して均一な
間隙をもって対向させることができるとともに、ガイド
部材350の停止位置精度や突当て部材以外の部品精度等
の厳格な管理を不要とできた。
記録媒体PPのサイズに応じてプラテン401内を区画す
るプラテン401の隔壁405(吸引孔403が存在しない部
分)の位置と、記録媒体PPのサイズに応じて分割した付
勢ローラ341B等の分割部分の位置とを、副走査方向にお
いて一致させないようにしたので、ローラによる付勢力
またはプラテン401の吸引孔403による吸引力の少なくと
も一方が必ず記録媒体PPに作用し、従って記録により記
録媒体PPが膨潤しても紙浮きWが記録領域に生じず、記
録媒体PPの汚損や記録ヘッド101の吐出不良ないし破壊
を防止できた。
さらに加えて記録ヘッド101の走査開始前に紙浮きを
検知するようにしたので、記録媒体PPの汚損や記録ヘッ
ド101の吐出不良の発生等を未然に防止できるようにな
った。
(変形例) 本発明は、以上述べた実施例、あるいは各所において
説明した上述の他の構成例にのみ限られることなく、種
々の構成とすることができるのは勿論である。
例えば、キャップ部450への上述の空気供給は記録ヘ
ッド101の吐出面101Aの清掃を行うためのものであった
が、キャップ部内の空気流路を適切に形成して、すなわ
ち、例えば吐出口の付近において絞り部分を有する流路
を形成することにより、ベンチュリ効果で吐出口付近の
インクを吸出して吐出回復を行い、ギアポンプ105を用
いた加圧による吐出回復処理に代えることもできる。
また、上例では連続紙形態の記録媒体としてロール紙
RPを用いたが、例えばファンホールド紙を用いてもよ
い。さらに、上例では、A4版以上の大版の記録媒体に対
して記録を行う装置について説明したが、記録媒体のサ
イズはいかなるものであってもよい。
加えて、上例では水平方向にインク滴吐出を行う記録
ヘッドに対し記録媒体PPを鉛直方向に搬送するようにし
たが、吐出方向ないし搬送方向は任意所望に定め得るの
は勿論である。また、プラテンについても上例のように
平板状のものにのみ限られず、例えば円弧状のものであ
ってもよい。
また、上例では搬送部材としてローラを用いたが(上
部搬送ローラ等)、その他の部材、例えばプーリに巻架
したエンドレスベルト等を用いて搬送部材を構成しても
よい。
さらに加えて、本発明は、上例のように記録ヘッド10
1をキャリッジ201により走査させて記録を行うシリアル
タイプのインクジェット記録装置のみならず、記録媒体
の全幅にわたって吐出口を整列させたラインプリンタ形
態の装置に対しても適用できる。この場合は、記録ヘッ
ドとプラテンとを相対的に移動させる機構を設けて、清
掃時において記録ヘッドに対しキャップ部が対向できる
ようにしたり、記録媒体PPのセット時においてプラテン
に対しガイド部材が対向できるようにすればよい。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明によれば、噴射部材が記
録ヘッド面に空気を噴射しているときに、キャップ部材
に設けた開閉部材によりキャップ部材内部を大気に対し
て直接開放するようにしたので、空気は開放部分を介し
て直接外部に抵抗なく排気され、噴射された空気に乱れ
が生じず、記録ヘッド前面より離脱したインク滴等が再
付着することがない。そして、キャップ部の位置制御も
キャッピング位置とキャップオフ位置のみとすれば足
り、例えばこれを僅かにヘッドより離隔させて空気噴射
を行う際に生じる位置設定制御の煩雑さを解消できた。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明を適用可能なインクジェット記録装置の
外観構成例を示す斜視図、 第2図は記録媒体の搬送系を中心として第1図示の装置
の内部構成例を示す側断面図、 第3図は第1図示の装置の空気系等の一構成例を示す斜
視図、 第4図は同じくその模式図、 第5図および第6図はその空気系に採用可能な切換え弁
の構成の2例を示す断面図、 第7図は空気系に結合させたキャップ部の一構成例を示
す断面図、 第8図および第9図はキャップ部およびその移動機構等
の構成の2例を示す側面図、 第10図は空気系に結合させたプラテンの一構成例を示す
横断面図、 第11図は紙浮きの発生ないしその成長を説明するための
説明図、 第12図は本実施例に対比するために紙浮きの成長が生じ
うるプラテンの構成と付勢ローラの構成との関係を示す
模式図、 第13図は本実施例におけるプラテンおよび付勢ローラの
構成の関係を示す模式図、 第14図ないし第18図は本発明を適用可能な記録系および
記録系ユニット搬送系の構成の5例を示す斜視図、 第19図は本発明に係るガイド部材を設けない場合の記録
媒体の搬送状態を説明するための説明図、 第20図は本発明に係るガイド部材の概略構成例を示す側
面図、 第21図(A)および(B)は、それぞれ、第20図示のガ
イド部材を記録媒体セット位置および退避位置に位置づ
けた状態を示す斜視図、 第22図ないし第24図は本発明に係るガイド部材に適用可
能な記録媒体規制部材の3例を示す側面図、 第25図および第26図は、それぞれ、本発明に係るガイド
部材に適用可能な突当て部の一構成例を示す斜視図およ
び側面図、 第27図および第28図は、本発明に適用可能な紙浮き検知
センサの2例を示す模式図、 第29図は本発明装置の制御系の一構成例を示すブロック
図、 第30図(A)〜(D)は第29図示の制御系による制御手
順の一例を示すフローチャート、 第31図は本例に係るキャリッジおよびタンクキャリッジ
の相対位置を補正するタイミングを説明するためのタイ
ミングチャートである。 1……インクジェット記録装置本体、 17……操作パネル、 100……記録系、 101……記録ヘッド、 101A……吐出面、 103,104……供給管、 105……ギアポンプ、 110……インクタンク、 150,160,415……紙浮きセンサ、 200……記録系ユニット搬送系、 201……キャリッジ、 203……タンクキャリッジ、 210A,210B……モータ、 211,212……ホームポジション(HP)センサ、 213,214……反転ポジション(RP)センサ、 300……記録媒体搬送系、 326……カッタ、 331……下部搬送ローラ、 331A,341A……主ローラ、 331B,341B……付勢ローラ、 341……上部搬送ローラ、 342……搬送モータ、 350……ガイド部材、 351……突当て部、 353A〜353C……規制部材、 355……突当て板、 356……ばね、 357……位置決めピン、 370……アーム、 380……回動軸、 382……ガイド駆動モータ、 399……紙通過センサ、 400……空気系、 401……プラテン、 403……吸引孔、 405……隔壁、 407……分配器、 410……ブロワ、 420,421……切換え弁、 440……フィルタ、 450……キャップ部、 451……ノズル、 453……インク吸収体、 455……廃インクタンク、 456……ドア、 459……ソレノイド、 461……キャップ送りモータ、 466,486……キャッピング位置検知スイッチ、 467,487……キャップオフ位置検知スイッチ、 488……ドアオープン検知スイッチ、 500……制御系、 501……制御部、 503……CPU、 505……ROM、 1000……ホスト装置、 PC,PR,PI,P……記録媒体搬送路、 PP……記録媒体、 RP……ロール紙、 CS……カット紙、 MON1,MON2……キャリッジモータ駆動信号、 F/B……正逆転制御信号、 HP1,HP2……HPセンサ出力、 RP1,RP2……RPセンサ出力。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】インク吐出口が設けられた記録ヘッド面に
    接合可能なキャップ部材と、 該キャップ部材が前記記録ヘッド面に接合しているとき
    に、前記記録ヘッド面に空気を噴射する噴射部材と、 前記キャップ部材に設けられ、前記キャップ部材の内部
    を大気に対して直接開放/閉塞可能な開閉部材と、 前記噴射部材が前記記録ヘッド面に空気を噴射している
    ときに、前記開閉部材を大気に対して直接開放させる前
    記開閉部材の制御手段と、 を具えたことを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第1項記載のインクジェッ
    ト記録装置において、前記キャップ部材が前記記録ヘッ
    ド面に接合しているときに、該記録ヘッド前面前方に位
    置する前記キャップ部材の後部壁面に前記開閉部材を設
    けたことを特徴とするインクジェット記録装置。
  3. 【請求項3】特許請求の範囲第1項または第2項記載の
    インクジェット記録装置において、前記噴射部材から前
    記記録ヘッド面への空気噴射は、前記インク吐出からの
    インク排出を伴う吐出回復処理に関連して行われること
    を特徴とするインクジェット記録装置。
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