JP2611140B2 - 蒸気噴霧管、および材料シートの光沢及び/又は平滑度の調整方法 - Google Patents

蒸気噴霧管、および材料シートの光沢及び/又は平滑度の調整方法

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JP2611140B2
JP2611140B2 JP6043615A JP4361594A JP2611140B2 JP 2611140 B2 JP2611140 B2 JP 2611140B2 JP 6043615 A JP6043615 A JP 6043615A JP 4361594 A JP4361594 A JP 4361594A JP 2611140 B2 JP2611140 B2 JP 2611140B2
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ハー. ヴィンハイム シュテファン
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    • D21PAPER-MAKING; PRODUCTION OF CELLULOSE
    • D21GCALENDERS; ACCESSORIES FOR PAPER-MAKING MACHINES
    • D21G1/00Calenders; Smoothing apparatus
    • D21G1/0073Accessories for calenders
    • D21G1/0093Web conditioning devices
    • DTEXTILES; PAPER
    • D21PAPER-MAKING; PRODUCTION OF CELLULOSE
    • D21FPAPER-MAKING MACHINES; METHODS OF PRODUCING PAPER THEREON
    • D21F7/00Other details of machines for making continuous webs of paper
    • D21F7/008Steam showers

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  • Paper (AREA)
  • Treatment Of Fiber Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、蒸気送り管と、ノズル
列と、送り管とノズル列との間に設けられた弁とを備え
た蒸気噴霧管、そしてかかる蒸気噴霧管を利用して、ロ
ール間隙配列内に通される材料シートの光沢及び/又は
平滑度を調整する方法であって、移動方向に見てロール
間隙配列の後方で材料シートの光沢及び/又は平滑度の
実際値を検出して目標値と比較し、蒸気噴霧管を通して
放出される蒸気流量を、目標値と実際値との間の差に依
存して帯域ごとに変更するようにした方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】米国特許公報第 5 122 232号により、蒸
気噴霧管と、この蒸気噴霧管から放出される蒸気流量を
制御する方法が知られている。そこでは、カレンダ内を
移動する材料シートの下方に蒸気噴霧管が設けられてお
り、少なくとも1本のロールが高光沢研磨表面を有す
る。蒸気噴霧管はそのノズル列を通して蒸気を放出し、
この蒸気は空気中で凝縮し、霧の形で、通過する紙シー
ト上に結露する。これによって紙シートの水分が増加
し、紙シートは後続のロール間隙において良好に平滑に
され、及び/又は、より高い光沢を獲得する。紙シート
の光沢及び/又は平滑度はカレンダの末端で測定され、
測定値が制御装置に送り返され、制御装置は蒸気噴霧管
の弁を適宜に制御する。弁はディジタル弁(Digitalven
tile)として構成されており、放出蒸気流量の限定的精
度のみ可能である。この精度を向上するために、すべて
の蒸気管に至る圧力が所定の数学的方法によって新たに
調整される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】かかる給湿において問
題は、材料シートにかなり厚い空気膜が付着し、この空
気膜が材料シートと一緒に移動し、蒸気の、又は蒸気に
よって形成された霧の、材料シートへの浸透を防止し又
は少なくともかなり妨げることである。この作用は、材
料シートの移動速度が速ければ速いほど強まる。同時
に、高速で移動する材料シートは、低速で移動する材料
シートと同じ含水量を得るために、単位時間当たりかな
り多くの蒸気負荷を必要とする。蒸気の噴出速度を高め
るために蒸気圧を高めることには、危険がなくはない。
蒸気圧が高くなり、又それに起因してノズル列からの蒸
気噴出速度が高くなると、送り管内のいずれかで生成し
又は蒸気噴霧管内自体でも生成した水滴を蒸気が連行し
て、高速で材料シート上に投げ飛ばすことが起こること
がある。この場合これらの水滴は弾丸のように働き、材
料シートを穿孔して、その品質を著しく低下させる。
【0004】そこで本発明の課題は、高いシート速度の
場合でも十分な給湿を確保することである。
【0005】
【課題を解決するための手段および作用】この課題は、
冒頭に指摘した種類の蒸気噴霧管において、蒸気の流れ
方向に見て弁の後方に、実質的に直線状に延びた加速通
路が設けられており、加速通路の末端から前方に所定の
距離を置いて加速通路からノズル通路がノズル列へと分
岐していることによって解決される。
【0006】かかる蒸気噴霧管の場合、水滴がノズル列
から噴出して材料シートを損傷することを恐れる必要も
なく、蒸気圧を、従って蒸気速度を、かなり高めること
ができる。事実上不可避的に送り管内のいずれかで生じ
又は蒸気噴霧管内に生じる水滴は、確かに蒸気と一緒に
連行される。しかしこの水滴は、弁の後方の加速通路内
で加速され、分岐したノズル通路内に噴入するために蒸
気が実行しなければならない方向変化を一緒に行うこと
ができない。むしろ水滴は加速通路の末端に達し、そこ
で水滴は何ら障害とならず、排出することができる。ノ
ズル通路の分岐部と加速通路の末端との間は、加速通路
の長さの1/4 以上に相当する距離にすることができる。
分岐部に至るまでの加速通路の長さは、水滴が、この長
さの過程で、その慣性に基づいて蒸気の方向変化にもは
や正しく追従することができない速度に加速されるよう
な大きさでなければならない。つまり、かかる蒸気噴霧
管でもって本質的に高い蒸気速度を実現することがで
き、ノズル列から噴出する蒸気はより高い圧力又はより
高い速度でも材料シートに達する。この速度は、蒸気
が、又は蒸気により形成された霧が、材料シートに付着
した空気層を剥がして材料シートにまで浸透することに
成功するような速さである。そこでは材料シートに所要
の水分量が与えられ、後続のロール間隙において材料シ
ートは希望する平滑度又は希望する光沢を獲得する。
【0007】前記加速通路は、通路ケーシング内に設け
られ且つ該ケーシングが完全に送り管の内部にあるのが
好ましい。つまり、加速通路の通路ケーシングは、常
に、供給された蒸気の温度と同じ温度に保たれる。この
場合、加速通路内に運び込まれた水滴は、逃散の可能性
がないためにそこに留まって再び蒸発し、問題なく排出
される。
【0008】好ましくは、加速通路の末端がそらせ板に
よって閉鎖されており、該そらせ板が重力方向に見て最
も低い箇所の範囲に穴を有する。加速通路内で蒸気流に
よって加速された水滴は、ノズル通路内に分岐するとき
の方向変化に追従することができないので、そらせ板に
衝突して下方に流れ、そこで穴を通って流出することが
できる。
【0009】この場合、加速通路が穴を通して排出通路
と連通しているのが特に好ましい。
【0010】こうして、さまざまな水滴は送り管内に達
するのでなく、除去又は排出され、もはや障害とならな
い。
【0011】前記穴は絞りとして構成されている好まし
い。これにより、加速通路内の蒸気圧を排出通路内より
もかなり高くすることができるように保証される。こう
して、加速通路内に噴入する蒸気が実際には穴を通って
ではなく、ノズル列を通って流出することが確保されて
いる。その結果良好な効率が得られる。更に、穴の大き
さは、流出する水によって殆ど塞がれるように選定する
こともできる。
【0012】弁はその弁座及び閉鎖部材が送り管の内部
に、そしてその駆動部が送り管の外側に設けられている
のが有利である。弁座と閉鎖部材は弁の部品であり、蒸
気に曝されており、それらで蒸気は凝縮することができ
る。これら2つの部品が送り管の内部に設けられている
場合は、送り管内を流れる蒸気によって既に予熱される
ためこれらの部品で蒸気の凝縮が起きることはない。し
かし、他方で、弁の駆動機構は送り管の外側に設けられ
ている。つまりそれは冷やされ又は冷却保持することが
できる。このことは駆動機構の機能信頼性及び寿命にと
って決定的に重要である場合がある。
【0013】この場合駆動部は、少なくともそのケーシ
ングが送り管から熱的に分離されているのが好ましい。
送り管から駆動部への熱伝達は全く起きないか又はきわ
めて限定的に起きるだけであり、一方で駆動部の過熱、
他方で排熱、従ってエネルギー損失が生じることはな
い。
【0014】弁は、空気圧駆動可能なアナログ式の、特
にリニアに調整しうる弁(以下、線形弁という)として
構成されているのが好ましい。これにより、きわめて微
妙な弁調整を達成することができる。ディジタル弁の場
合に現れるような段階区分が強いられてはいない。線形
弁として構成することで駆動が容易となる。線形弁は、
その他の周囲条件に変化がない場合、通過する蒸気量と
制御信号、例えば空気圧、との間に線形関係を有する。
駆動信号が10%大きくなると、通過する蒸気量がやはり
10%増大する。これは、例えば、弁座と閉鎖部材を互い
に適宜に調整した構造措置によって達成することができ
る。
【0015】ノズル列は重力方向に見て下向きであるの
が好ましい。かかる配向は、従来、蒸気中で一緒に運ば
れて、ノズルによって直ちに連行されたのではない水滴
がノズル列の範囲に集まって遅かれ早かれ不可避的にノ
ズル内に流れ、結局そこで噴出する蒸気によってやはり
連行されるという欠点を有していた。蒸気噴霧管によっ
ていまや事実上無水の蒸気がノズル列に達するので、ノ
ズル列はいわば頭上でも運転することができるので、そ
れが必要であり又望ましいのであるなら材料シートの上
面にも蒸気を負荷することができる。
【0016】この場合、前記ノズル列に対向させて第2
蒸気噴霧管のノズル列が設けられており、ノズル列から
噴出する蒸気の方向が別のノズル列から噴出する蒸気の
方向とは実質的に逆向きであるのが特に好ましい。この
ようにして、事実上材料シートの両面を同時に負荷する
ことができる。材料シートの両面は、それぞれ、相互に
独自に希望する水分を負荷することができる。特に、ロ
ール間隙内で材料シートの両面処理を行うことができる
ように、両面は同じ水分量を負荷することもできる。
【0017】このことが特に有利であるのは、複数のロ
ール間隙を有するロール間隙配列、特にスーパーカレン
ダの第1ロール間隙の前に蒸気噴霧管が設けられている
ときである。かかるロール間隙列の単数又は複数の第1
ロール間隙において材料シートの大部分の表面加工が行
われる。既にこの箇所で材料シートの片面が、又は両面
さえもが水分で負荷されているなら、光沢又は平滑度を
本質的に向上させることができる。
【0018】特に好ましい一実施例では、ノズル列が蒸
気室を有し、該蒸気室の一方の側にノズル通路が開口
し、蒸気室がノズルを備えている。かかる蒸気室は、蒸
気がノズルを通して噴出する前に、まず一度均一に拡散
することを可能とする。蒸気室全体が実質的に同じ圧力
であり、ノズルは、それが空間的に分布しているとして
も、すべて均一に蒸気が負荷される。
【0019】この場合、ノズル通路から噴出する蒸気が
蒸気室内で少なくとも1回その運動方向を変えるのが好
ましい。これにより、蒸気から水滴を分離する別の可能
性が得られる。水滴は、特に蒸気が高速で流れる場合は
一般に連行されず、それ故にノズルへと流れる蒸気流か
ら排除される。この場合、水滴は一般に蒸気室のいずれ
かの壁に達する。
【0020】この場合、ノズル通路の延長上で蒸気室内
にそらせ板が設けられているのが好ましい。ノズル通路
内で再度加速された水滴は、そもそもそれがなお存在す
る限りで、この場合このそらせ板に投げ飛ばされる。他
方、蒸気はそらせ板の外側を流れる。
【0021】そらせ板に垂直な線がノズル通路の軸線に
対して傾いているのが好ましい。つまり蒸気は、ノズル
通路から流出するときに傾斜平面に達し、こうして適切
に蒸気室の壁の方に向けることができる。蒸気噴霧管を
頭上配置した場合、予想に反して生じる水滴はそらせ板
によって流れ落ち、この場合下方にあるノズルの外側の
範囲に向いてそこから支障なく排出されうる。
【0022】そらせ板が側壁を介してノズル通路出口の
周囲と結合されており、側壁が蒸気室壁の方向に向かっ
て開口していることも好ましい。こうして、ノズル通路
から噴出する蒸気はなお一層強く当該蒸気室壁の方に向
けられる。蒸気は、更に減圧されることになる蒸気室範
囲に達するまでに長い行程を進まねばならない。このこ
とも水滴形成を防止するのに寄与する。
【0023】その代案として、又はそれを補足して、ノ
ズル通路は蒸気室に偏心して開口させることもでき、ノ
ズルは蒸気室の外壁に投影したノズル通路の出口の外側
に設けられている。つまり、ノズル通路を流れる蒸気
は、場合によってなお存在する水滴を蒸気室壁の方向に
加速し、そこに水滴は結露することができる。但し、水
滴が直接ノズルを通って噴出することはない。
【0024】この場合、蒸気室が実質的に円形の横断面
を有し、ノズル通路が実質的に接線方向で蒸気室に開口
するのが好ましい。つまり、蒸気はノズルから噴出する
ことができるよりも前にまず一度蒸気室の壁に沿って案
内される。このことから蒸気が渦流化し、場合によって
なお蒸気中に含まれた水滴はノズル室の壁に結露するこ
とができる。
【0025】蒸気室は、加熱されたケーシング内に設け
られているのが有利である。水滴は、蒸気室の壁に結露
する場合でもきわめて迅速に再び蒸発し、障害となる水
又は水分の集合が発生することはない。この実施例は更
になお、かかる蒸気管の起動を容易とする利点を有す
る。つまり、冷たい蒸気管に蒸気が入れられると、この
蒸気はまず一度壁で凝縮してそこに水滴を形成し、この
水滴が後に蒸気と一緒にノズルを通して噴出することが
ある。しかし、既に加熱されたケーシング内に蒸気室が
設けられていると、この蒸気室は蒸気の凝縮を防止する
のに必要な温度を有する。停止後も、蒸気管は事実上直
接的に、再び運転することができる。しかし、蒸気室の
ケーシングが加熱されていることにより、蒸気室内の温
度も水の蒸発温度より高く、場合によって蒸気室内に噴
入する水滴も難なく蒸発する。
【0026】ケーシングは少なくとも部分的に送り管の
境界壁の一部によって形成されており、該一部が送り管
の内部の方向に変形されているのが好ましい。つまり蒸
気室は外周面の少なくとも一部が送り管によって取り囲
まれており、従って、送り管内を流れる蒸気によって加
熱される。こうして、流れる蒸気の温度は蒸気室の温度
に対してきわめて良好に且つ正確に調整され、突然の温
度変化によって水の凝縮を生じることはない。
【0027】ノズルが拡散板内に設けられており、該板
が蒸気室を外側から閉鎖することも好ましい。かかる拡
散板は、所要の精度で容易に作製することができる。特
に、送り管によって制限された蒸気室に関連して、この
構成は、容易に作製可能であるという利点を有する。
【0028】好ましくは、拡散板が送り管の境界壁と熱
伝導可能に結合されている。つまり拡散板は送り管、よ
り正確には、送り管内を流れる蒸気によっても加熱され
る。
【0029】それにもかかわらず拡散板に衝突する水滴
はこの場合きわめて迅速に蒸発する。
【0030】これにより、蒸気室を全面で、又は少なく
とも4面で、送り管の方から加熱することが達成され
る。これにより、蒸気室の内部で比較的均一な温度分布
を実現することができる。
【0031】送り管の境界壁の材料を基準にほぼ同じ熱
膨張率を有し、且つ熱伝導率のかなり向上した材料から
拡散板及び/又はそらせ板が形成されているのが有利で
ある。熱伝導率は、送り管の境界壁の材料の熱伝導率の
10倍以上とすることが十分に可能である。この設計の利
点として、一方で、拡散板又はそらせ板と送り管の境界
壁との間の結合は熱荷重によって小さく抑えられる。し
かし他方で、高い熱伝導率によって、拡散板又はそらせ
板が常に送り管内を流れる蒸気の温度に事実上等しい比
較的高い温度に、特に100 ℃より上に保たれることが確
保される。つまり、一方で拡散板は外方に熱を放出す
る。他方で、この場合送り管の方から熱が供給される。
拡散板の熱伝導率が良好であればあるほど、この場合放
出された熱を再び迅速に補給することができ、拡散板の
温度低下は全く起きないか又は僅かに起きるだけであ
る。弁の後方にある蒸気室内での蒸気の減圧に基づき、
拡散板とそらせ板は蒸気室内の蒸気よりも高温とするこ
とさえ可能である。
【0032】この場合、拡散板及び/又はそらせ板が銅
で形成される一方、送り管の境界壁が実質的に特殊鋼か
らなるのが好ましい。銅と特殊鋼は実質的に同じ熱膨張
率(線形膨張係数αとも呼ばれる)を有する。他方、銅
の熱伝導率λは特殊鋼、例えばニッケルクロム鋼又はCr
5%のクロム鋼の熱伝導率の10倍〜37倍である。つま
り、この材料組合せでもって、一方で機械的耐久性を、
他方で希望する温度分布を確保することができる。
【0033】蒸気室のケーシングは、送り管の内部と連
通して蒸気を流すことのできる加熱通路を備えておくこ
ともできる。この構成によって、確かに付加的加熱通路
が必要とはなる。しかし、蒸気室の特定部分のきわめて
適切な加熱を実現することができる。
【0034】ノズルが少なくとも2列に設けられた穴に
よって形成されており、該列が相互にずらされており、
給湿すべき材料シートの移動方向に見て一方の列の穴が
他方の列の穴の空隙の前又は後にあるのが好ましい。こ
れにより穴は材料シートの移動方向に見て密に並置する
ことができ、その際この密な配置によって機械的強度が
不利に低下することもない。
【0035】選択的一実施例において、ノズルは溝孔ノ
ズルとして構成しておくことができる。これによって
も、材料シートの全幅にわたって均一な蒸気負荷の行わ
れることが保証される。
【0036】ノズルが帯域ごとにまとめられており、一
方の帯域のノズルが共通の蒸気室から供給され、該蒸気
室が他方の帯域の蒸気室から分離されており且つ別々に
駆動可能であるのが有利である。つまり、制御しなけれ
ばならないのは個々の蒸気室内の蒸気圧又は蒸気量だけ
であり、この制御は、或るノズル帯域からの蒸気量を変
更するために、望ましくは、蒸気室に付属した弁を介し
て行われる。蒸気量を帯域ごとに変更することにより、
材料シートの横方向において平滑度又は光沢の調節又は
制御を実行することができる。
【0037】この場合、隣接した帯域のノズル列が互い
に重ね合わせて設けられていることが好ましい。設計上
の理由から、各帯域のノズルは一般に縁間近にすること
ができず、帯域を単純に並置した場合個々の帯域間に空
隙が生じて、光沢処理又は平滑処理時にこの空隙が縞模
様として顕在化しよう。個々のノズル列が重ね合わせて
設けられていることによって、この否定的効果を防止す
ることができる。
【0038】重ね合わせは、特に、列が送り管の長手方
向に対して鋭角を成すことによって実現することができ
る。つまり、個々のノズル列は移動方向で完全に前方又
は後方にずらされてはいない。それらは、材料シートの
移動方向に対して直角ではなくある角度で傾いており、
これにより、材料シートのきわめて均一な給湿を行うこ
とができる。給湿は、材料シートの幅を基準に実質的に
ロール間隙に対して同じ間隔で行われる。
【0039】前記角度が調整可能であるのが好ましい。
これにより、隣接帯域間の重なり幅は変更して、希望す
る値に調整することができる。
【0040】ノズルは直径又は幅が長さよりも小さいの
が好ましい。こうして生成することのできるノズルから
の噴出蒸気流は比較的高速であり、更になお指向性を有
している。これにより、材料シートに付着した空気層が
なお良好に連行され、従って材料シートが給湿可能とな
ることが達成される。
【0041】 前記課題は、冒頭に指摘した種類の方法
において、材料シートの少なくとも片面の全帯域に対し
て一定の蒸気圧に調整され、機械の方向で目標値と実際
値との間に差を生じたときには全帯域の弁の開度を同じ
だけ変更され、さらに、弁が線形に制御可能な、たとえ
ばアナログ式の線形弁として構成することによって解決
しうる。
【0042】蒸気圧は、一方で、加工すべき材料とその
他の機械パラメータとに依存して調整される。従って蒸
気圧は事実上そのままとすることができる。蒸気圧は、
弁が中間開度にあるときに、通常の満足し得る結果が達
成されるように調整される。
【0043】機械の方向で光沢又は平滑度に偏差を生じ
る場合にのみすべての弁が一様に開閉され、弁挙動の線
形性によってきわめて簡単な制御を実現することができ
る。線形依存性によって、弁の駆動時に、弁の操作前の
開度に関して複雑な換算を行う必要がない。むしろ、個
々の弁用の制御信号を低減又は増大する場合、それに応
じて、即ち比例して、放出蒸気量も増減されると前提す
ることができる。弁の線形応答は、特に簡単には、線形
弁によって、即ちその流量が制御信号に直接比例したア
ナログ弁によって実現することができる。このような弁
は、等比率型弁(Gleichprozentige Ventile) とも呼ば
れる。しかし、線形弁関数は、弁特性曲線、即ち流量と
開度との依存性、を考慮した換算単位を前置することに
よっても実現することができる。この依存性は多くの場
合対数に従う。線形弁挙動によって、個々のパラメー
タ、例えば、機械方向又は機幅方向における光沢値及び
/又は平滑値は、個々のパラメータに付属した蒸気流量
が線形に重なり合うので、比較的良好に相互に減結合す
ることができる。このことで、別の帯域の依存性を考慮
することも容易となる。
【0044】 一方、機幅方向で目標値と実際値との間
に偏差を生じた場合には、個々の帯域の弁が、相互に独
自に、独自の帯域に付属した差にのみ依存して調整され
る。これにより、機幅方向、即ち材料シートの移動方向
を横切る方向でも、光沢又は平滑度の調節又は制御を達
成することができる。ここでもやはり弁の線形挙動が有
利であり、偏差に基づいて例えば5%増の上記が必要と
されるとき、まさに弁は、それまで占めていた位置の依
存性を考慮する必要もなく、それに対応して更に開制御
される。また、隣接した帯域の弁の放出蒸気量の差が所
定の最大値に設定されていることにより、一方でロール
間隙装置のロールの負担が軽減され、他方で光沢及び/
又は平滑度の縞模様が防止される。その結果、材料シー
トは均一な外観となる。
【0045】特に好ましい一実施例では、シートの加速
時又は減速時、放出蒸気量が、実質的に、求められた実
際値にかかわりなく、所定の関数に従って増減される。
カレンダはシートの初端で加速され、完全作業速度にさ
れ、終端で再び減速されねばならないので、例えば、材
料シートロールをカレンダ仕上げする場合には常にシー
トの加速又は減速が強制的に行われるが、こうした場
合、蒸気負荷をそのまま一定にしても光沢値又は平滑値
が希望する程度を超えて上昇する。しかしこの上昇は、
材料シート幅を横切って移動する通常のセンサによって
は検出することができず、又はきわめて不十分に検出で
きるだけである。しかしこの効果は既知であるので、こ
の運転状態のとき、センサによって求められた値に左右
されないで、単純に固定関数を利用して、単位時間当た
り放出される蒸気量を増減することができる。この場
合、当然に、現在の実状態に依存して調整された現在値
を出発点とすることができる。
【0046】所定の関数が、時間又はシート速度に対し
て線形依存性を描くのが好ましい。
【0047】最も簡単な実施態様は、時間に対する線形
依存性である。これは、シートの速度増加が厳密に線形
であるのはごく僅かな場合においてだけであるので、確
かにそんなに良好な結果をもたらさない。しかし制御支
出が比較的少ない。良好な結果は、蒸気量をシート速度
に依存させるとき達成される。しかしこの場合付加的に
速度信号の処理が必要となる。
【0048】この場合、シートの速度変化を開始させる
信号に依存して蒸気流量の変更が開始されるのが特に好
ましい。かかる信号はカレンダ制御装置から得ることが
できる。この信号は、例えば、カレンダの駆動モータに
指示を与えて、カレンダ又はロール間隙配列を加速又は
減速させる。ロール間隙列の挙動は知られているので、
つまり、この信号からいかなる時間後に速度の変化が起
きるかが知られているので、この信号は蒸気を制御する
のにも、より正確に述べるなら、放出蒸気量の変更を開
始するのにも、利用することができる。
【0049】少なくとも蒸気の一部が第1ロール間隙の
前で、特に材料シートの両側から同時に加えられるのが
有利である。単数又は複数の第1ロール間隙において表
面の最大変化が起きる。加えられた水分が、光沢値及び
/又は平滑値の向上を考慮してこの変化を促進し、第1
ロール間隙の前で水分を加えることによって全体として
良好な結果を達成することができる。
【0050】材料シート片面の蒸気負荷が少なくとも2
つの蒸気噴霧管によって行われることが好ましい。この
場合、加えられる蒸気量の制御の自由度が大きくなる。
【0051】例えば、一方の蒸気噴霧管は機械方向で目
標値と実際値との間の差を補償するように制御すること
ができ、他方の蒸気噴霧管は機幅方向で差を補償するよ
うに制御されている。このことから、特に線形に作動す
る弁の場合、蒸気流量が線形に重なり合うので、制御が
著しく容易となる。
【0052】選択的又は付加的一実施例では、一方の蒸
気噴霧管を放出蒸気流量の粗調整用、他方の蒸気噴霧管
を微調整用に使用することができる。これにより、カレ
ンダ処理中の放出蒸気量のきわめて正確な調整を達成す
ることができる。
【0053】別の選択案では、一方の蒸気噴霧管は他方
の管の能力限界に達した後に投入することができる。こ
うして、蒸気管の能力、つまり放出可能な最大蒸気量を
比較的狭い限界内に保つことができ、このことで寸法設
計が容易となる。
【0054】最後に、すべての蒸気噴霧管は並列制御す
ることもできる。この場合、蒸気をさまざまな加工部分
に分配する点に注意しなければならないだけである。
【0055】平滑度及び/又は光沢の目標値と実際値と
の間で差が求められると、まず、この差と平滑度及び/
又は光沢の最大値との商が形成され、この商に放出可能
な最大蒸気流量を掛けて得られる値だけ放出蒸気流量が
増減されるのが有利である。
【0056】つまり蒸気流量は光沢及び/又は平滑度に
いわば線形に追従される。
【0057】機幅方向で目標値と実際値との間の差を補
償するために或る帯域内で蒸気流量が変更されると、少
なくとも1つの別の帯域内では、総放出蒸気量を一定に
保つために、前置符号を適宜に反転して蒸気流量が変更
されるのが好ましい。「蒸気流量」という用語は、当
然、単位時間当たりに放出される蒸気量に関係してい
る。この補償によって、平滑度及び/又は光沢は全体と
して一定に保たれる。さもないと、或る帯域内での蒸気
流量の増減によって、光沢及び/又は平滑度の平均値の
上昇又は低下が現れるであろう。
【0058】この場合、反転した前置符号で変更された
蒸気流量が複数の帯域に分散されるのが好ましい。これ
により、極値の発生が防止される。複数の帯域に分散さ
れた蒸気流量の変化は無視できるものである。
【0059】別の好ましい一実施例では、すべての帯域
で、材料シートの材質に依存して、所定の最低蒸気流量
及び/又は最大蒸気流量が調整される。これらの蒸気流
量は、例えば、材料シートに関して設定された目標値と
一緒に記憶することができる。最低蒸気流量は起動時間
を短縮し、それに伴い材料屑を少なくする。蒸気流量
は、直ちに、希望する光沢値及び/又は平滑値をもたら
す値の近傍にもたらされる。蒸気流量を最大値に設定す
ることによって、材料が保護される。特に塗工紙の場
合、過度の蒸気流量は塗膜の剥離を生じることがある。
【0060】
【0061】以下、添付図面を参照しつつ、好ましい実
施例に基づいて本発明を詳しく説明する。
【0062】
【実施例】図1に示すように、カレンダ1は複数本の作
業ロール2を有し、その間にロール間隙3が形成されて
いる。ロール間隙3に通される材料シート4、例えば紙
シートは、各1つのロール間隙を通過後に、転向ローラ
5を介して案内される。これにより、シート移動方向6
に転向ローラ5とロール間隙3との間に、材料シート4
の実質的に直線的に延びた部分7が生じ、その下面に蒸
気噴霧管10が設けられている。別の蒸気噴霧管10a が材
料シートの反対面用に設けられている。2つの蒸気噴霧
管10,10aは同一構成とすることができる。
【0063】蒸気噴霧管10は蒸気輸送管11を介して蒸気
源12と結ばれている。更に、蒸気噴霧管10は信号線13を
介して制御装置14と結ばれている。制御装置14は更に測
定装置15と結ばれており、測定装置はカレンダ1の最後
のロールの後方で材料シート4の表面の光沢又は平滑度
を計測し、制御装置14に伝える。そして、制御装置14は
計測された材料シート4の光沢又は平滑度の実際値を所
定の目標値と比較し、実際値と目標値との差に依存して
蒸気噴霧管10から放出される蒸気量を変更する。
【0064】ダッシュ付きの符号を備えた同じ部品が別
の材料シート側面用にも設けられており、蒸気源12,12a
及び制御装置14,14aはそれぞれ2つの蒸気噴霧管10,10a
用に共通に設けておくこともできる。
【0065】更に、別の蒸気噴霧管10A,10Aa及び10B,10
Baを設けておくこともできる。ダッシュ付き符号の蒸気
噴霧管は材料シート4の上面を担当し、別の蒸気噴霧管
は材料シートの下面を負荷する。すべての蒸気噴霧管1
0,10A,10B又は10a,10Aa,10 Baはそれぞれの制御装置14,
14aによって、又はそれぞれの蒸気源12,12aによって、
供給することができる。
【0066】注意すべき点として、特に、蒸気噴霧管10
B,10Baが相対向させて設けられており、蒸気噴霧管10Ba
は「頭上」に設けられている。この配置は、図示実施例
の蒸気噴霧管におけるように、材料シート4への水滴の
輸送を確実に防止することができる場合にのみ実現する
ことができる。
【0067】カレンダ1の第1ロール間隙3の前で材料
シート4に水分を負荷することで、既に第1ロール間隙
3において、表面又は材料シート全体を場合によって或
る程度可塑化する水分の助けを借りて材料シート4の表
面で所要の変形作業を促進することができる。
【0068】蒸気の負荷を複数の蒸気噴霧管10,10A,10B
又は10a,10Aa,10 Ba に分配することによって、いまや
さまざまな制御法を実現することができる。一例として
挙げるなら、一方の蒸気噴霧管は機械方向、即ち材料シ
ートの移動方向6において蒸気及び/又は平滑度の調整
を担当し、他方の蒸気噴霧管は機幅方向に対して責任を
持つ。別の一実施例では、一方の蒸気噴霧管に光沢値及
び/又は平滑値の粗調整、他方の蒸気噴霧管に微調整を
担当させることができる。最後に、一方の蒸気噴霧管
は、他方の蒸気噴霧管がその能力限界に達したときに投
入することができる。しかし、すべての蒸気噴霧管を並
列駆動することもできる。
【0069】図2は、蒸気輸送管11が送り管16内に開口
した蒸気噴霧管10の第1実施例の構造詳細を示す。送り
管16は、少なくとも部分的に防熱カバー18によって取り
囲まれたケーシング17内に設けられている。
【0070】ケーシング17の内部に弁19が、より詳しく
述べるならその弁座20及びその閉鎖部材21が設けられて
いる。弁19は、ケーシング17の外側に設けられた駆動部
22を有する。駆動部は、例えば、非熱伝導性又は劣熱伝
導性プラスチックからなる円板の形の断熱材23を介設し
て、ケーシング17と結合されており、ケーシング17から
駆動部22に熱伝達が起きないか又はごく僅かに起きるだ
けである。
【0071】弁19は空気圧操作可能である。このために
弁が圧力室24を有し、該室24は駆動ケーシング25と隔膜
26とによって取り囲まれている。隔膜は圧力室24に背向
した側でばね27によって付勢されている。閉鎖部材21
は、シール29によって密封されて駆動ケーシング25内に
通された駆動棒28を介して隔膜26と結合されており、隔
膜26が動くと閉鎖部材21も移動する。圧力室24内の圧力
は、略示されただけの空気圧式弁装置30によって調整さ
れる。
【0072】弁19は、いわゆる線形弁として構成されて
いる。これは、弁19を通過する蒸気量が、駆動部22に供
給される信号、例えば駆動部22に供給される空気圧に線
形に依存することを意味する。弁操作に関係した信号の
値が10%高められると、弁19も10%増の蒸気を通し、そ
れもしかも、それまで弁19がいかなる位置を占めていた
かにかかわりなく通す。弁19の開閉がもはやそれ以上は
不可能な限界値状況は当然にそれから除外される。
【0073】ケーシング17は、材料シート4に対向した
側が内方に曲げられており、開口端が材料シートの方を
向いたU形凹部31を有し、該凹部は拡散板32によって閉
鎖されている。拡散板にはノズル33が2列に配置して設
けられており、2つのノズル列は材料シートの横方向で
互いにずらされており、一方の列のノズル33は、材料シ
ート4の移動方向6で、他方の列のノズル33間の空隙の
前又は後にある。ケーシング17と拡散板32は一緒に蒸気
室34を取り囲む。ノズル33と蒸気室34は、一緒に、ノズ
ル列を形成する。蒸気室34には弁19を介して送り管16か
ら蒸気が供給される。蒸気の流れ方向に見て弁19の後
方、及び蒸気室34の前に、実質的に直線的に延びた加速
通路が設けられており、該通路から所定の距離を置いて
その末端37に向かってノズル通路36が分岐している。加
速通路35の末端37がそらせ板38によって閉鎖されてお
り、重力方向に見てそらせ板の最も低い箇所に、絞りと
して構成された穴39が設けられており、この穴を通して
加速通路35が排出通路40と連通している。
【0074】更に、蒸気室34内に、それもしかもノズル
通路36の延長上に、そらせ板41が設けられており、こう
してノズル通路36からノズル33への直接的進路が遮断さ
れている。つまり、ノズル通路36から噴出する蒸気は、
ノズル33に達するよりも前に、少なくとも1回その運動
方向を変えねばならない。
【0075】ノズル33は長さがその直径よりも大きい。
これにより、指向性蒸気噴流を生成することができる。
【0076】拡散板32及びそらせ板41はケーシング17と
溶接してあり、又は別の方法で熱伝導可能に結合されて
いる。特に拡散板33は、またそらせ板41も、ケーシング
17と同じ線熱膨張率を有する。この熱膨張率は、例え
ば、拡散板32及びそらせ板41が17×10-6m/(mK)、ケーシ
ング17が16×10-6m/(mK)とすることができる。しかし、
拡散板32の熱伝導率はケーシング17のそれよりもかなり
大きい。熱伝導率は、例えば、拡散板32及びそらせ板41
が約380 W/(mK)、ケーシングが10〜15W/(mK)である。か
かる材料対は、例えば、拡散板32及びそらせ板41用に銅
を使用し、ケーシング17用にニッケルクロム鋼又は別の
特殊鋼を使用することによって実現することができる。
【0077】蒸気噴霧管10は以下の如くに作動する。即
ち、送り管16は永続的に蒸気が所定の圧力で流れてい
る。確かに、この蒸気をできるだけ乾燥保持するように
努められる。しかし実際には、時折小さな水滴が発生し
て蒸気と一緒に運ばれることは殆ど防止することができ
ない。弁19は、制御装置14によって設定された開度に開
かれる。蒸気はいまや送り管16から加速通路35内に流れ
ることができる。場合によって蒸気中に存在する水滴
は、この場合当然にやはり弁19を流れる。弁を通過する
ときの方向変化によって(蒸気の運動方向を基準に)か
なり減速された水滴がいまや加速通路35内で加速され
る。蒸気は直角にノズル通路36内に導かれ、又は転向さ
れる。該通路は加速通路35の末端37から前にかなり距離
を置いて、本例の場合加速通路の長さの半分弱離して、
設けられている。いまやかなりの速度を有する水滴は、
この迅速な方向変化を一緒に行うことができない。水滴
は引き続き真っすぐ飛び去り、そらせ板38に衝突する
か、又はそれ以前に加速通路35の末端37で重力方向に見
て最も低い箇所にたまる。これにより発生する集合水は
穴39を通って排出通路40内に流出することができる。そ
の際、流出水が穴39を塞ぎ、この箇所でさしたる蒸気損
失も生じない。穴39は、まさに水を排出通路40内に排出
するのに役立つのではないとしても、絞りとして構成さ
れており、即ちそれは蒸気に対して一定の流れ抵抗を加
え、こうして弁19を流れる蒸気の大部分は無視し得る残
量に至るまでノズル33からも噴出することができる。
【0078】加速通路35は、完全にケーシング17の内部
に、即ち送り管16内にあるケーシング42内に設けられて
いる。つまりケーシング42は送り管16内を流れる蒸気の
温度を有しており、従って、衝突する水滴も蒸発させる
のに十分な高温である。
【0079】ノズル通路36内を流れる蒸気になお水滴が
含まれている限りで、この水滴は、そらせ板41の周囲を
流れるために必要な蒸気の方向変化を一緒に行うことが
できないのでそらせ板41に衝突する。こうして、最終的
にノズル33から噴出する蒸気は事実上無水である。予想
に反してなお個々の水滴が存在するとしても、それらは
比較的大きな確率でノズル33に衝突するのでなく、蒸気
室34の加熱された壁に衝突してそこで蒸発する。つま
り、拡散板32も含めて蒸気室34の壁は送り管16内を流れ
る蒸気の温度になるのに対して、蒸気室34内の蒸気は弁
19に起因した圧力低下に基づいて一般に多少低い温度と
なる。
【0080】加速通路に基づいて、場合によってはそら
せ板41及び加熱された蒸気室34によって促進されて、蒸
気は比較的大きな圧力で蒸気室34内に供給され、蒸気室
内で均一に拡散し、この蒸気室34に付属したノズル列の
すべてのノズル33から均一な圧力で流出することができ
る。蒸気室34内の比較的高い圧力によって、蒸気はノズ
ル33から流出するとき比較的大きな速度となることがで
き、蒸気は、又は蒸気によって周囲空気中に発生した霧
は、高速又は高圧で材料シート4にも衝突する。これに
より、材料シートに付着した空気層が剥がされ、霧中に
存在する水は材料シート4上に付着することができる。
こうして材料シート4は、後続のロール間隙3において
希望する平滑度又は希望する光沢を得るのに十分な水分
が備えられる。ノズル33から水滴が噴出して材料シート
4の損傷をもたらす危険は、事実上それを無視し得るほ
どにきわめて小さい。それ故、従来の管に比べて蒸気速
度をかなり高めることができ、材料シート高速度も許容
することができる。
【0081】図5は蒸気噴霧管10の平面図である。これ
からわかるように、各蒸気噴霧管10は帯域内に設けられ
た複数のノズル列33を有する。これにより、材料シート
4の全幅にわたって異なる蒸気量を負荷することが可能
となる。ノズル33は列43上に設けられており、列は機幅
方向に対して、つまり材料移動方向を横切る方向に対し
て鋭角を成している。これにより、隣接した帯域のノズ
ル列33を互いに重ね合わせることが可能となる。その結
果、2帯域間の境界でも通過する材料シートが十分に蒸
気で負荷されるのが保証される。
【0082】やはり図5からわかるように、蒸気輸送管
11は環状に通しておくことができる。こうして、蒸気噴
霧管10内を流れる使用されない蒸気、又は凝縮した水は
再び蒸気源12へと戻される。こうして、蒸気が常に所要
温度を有することが確保される。これにより蒸気噴霧管
は、そのなかに含まれ、且つその周囲を蒸気が流れる全
部品も含め、実際の運転開始前でも加熱することができ
る。こうして運転開始時にも、例えば蒸気噴霧管10の冷
えた部品に結露した障害となる水滴が障害となることは
ない。
【0083】やはり図5からわかるように、各帯域が独
自の弁を有しており、そのうち見ることができるのは駆
動部22と弁装置30だけである。
【0084】この場合、運転のために送り管16内にある
蒸気圧力が調整される。この蒸気圧力は運転中一般に変
更されない。それはカレンダ1および処理すべき材料シ
ート4に依存する。測定装置15,15aによって光沢値又は
平滑値が計測され、制御装置14,14aに送り戻される。次
に制御装置は、弁19の開度を材料シートの希望する光沢
値又は平滑値が達成されるように調整する。達成された
結果が所定値から偏差を生じるとそれに応じて弁19が変
更され、この変更は偏差が材料シート移動方向を横切っ
て生じる場合には帯域ごとに行うことができ、又は偏差
が機械の移動方向に生じる場合にはすべての弁19につい
て共通して行うことができる。後者の場合、例えば、10
%増の蒸気量を放出するために、すべての弁を均一に10
%だけ開くことができる。これは、制御装置内に線形ア
ナログ弁を使用することによって特に簡単となる。
【0085】図4は蒸気噴霧管の第2実施例を示してお
り、同じ部品には同じ符号が、該当する部品には100 加
えた符号が付けてある。
【0086】この実施例では、ケーシング117 のU形凹
部131 が幅広であり、蒸気室134 を直接取り囲んではい
ない。蒸気室134 はむしろ分離したブロック44内に設け
られており、該ブロックはケーシング117 に、又はそれ
と結合された部品、例えば加速通路35のケーシング42等
に、ねじで固定されている。
【0087】ブロック44内に設けられている蒸気通路4
5、46は補助通路47を介して送り管16と結ばれており、
且つそこから高温の蒸気が供給される。蒸気通路45、46
によってブロック44は、蒸気室134 も全面が加熱された
壁によって取り囲まれているように加熱される。蒸気通
路45、46は持続的に蒸気が流れており、即ち末端に、図
示しない蒸気出口を有しており、そこから蒸気は場合に
よって再び蒸気源12に供給することができる。
【0088】ノズル通路36は接線方向で蒸気室134 内に
開口している。ノズル133 は横方向にずらされており、
蒸気室134 の壁に投影したノズル通路36の出口の外側に
ある。つまり、この場合にも蒸気がノズル通路36からそ
のままノズル133 に達することはできない。むしろ蒸気
は、ノズル133 から噴出し得るよりも前にまず蒸気室13
4 内に拡散する必要がある。
【0089】2つの実施例において、重力方向に見てそ
れぞれ最も低い箇所になおサイホン48、49、50が設けら
れており、周知の如く、これらを利用して集合する水を
排除することができる。
【0090】図6は別の蒸気噴霧管210 の横断面図であ
り、図2のものと同じ部品には同じ符号が、対応する部
品には200 加えた符号が付けてある。
【0091】変更されたのはそらせ板241 だけであり、
このそらせ板は中間通路36の方向に対してもはや垂直に
ではなく、傾けて設けられている。つまり、そらせ板24
1 はノズル通路36から流入する蒸気に対して傾斜平面を
形成しており、蒸気は事実上強制的に蒸気室234 の図6
に示された右壁に転向される。この壁は弁19に対向した
壁であり、この場合常に送り管16内に一定の蒸気流が存
在するように保証されている。つまりこの壁は常に高温
となる。微量の蒸気部分のみが反対側の壁に達する。
【0092】そらせ板241 は、もはや図6におけるよう
に蒸気室234 の側壁と結合してあるのでなく、独自の側
壁48を介して蒸気室234 の底、つまりノズル通路36の出
口の周囲と結合されている。図7からわかるように、側
壁48が前記蒸気室壁に向かって開口しており、ここでは
蒸気は側壁に向かって更に配向している。
【0093】ところで、図6に示された蒸気噴霧管210
が「頭上」で使用され、つまりノズル33が下向きである
と、そらせ板の傾きによって、場合によってはなおかつ
生成することのある水が拡散板32のうちノズル33の外側
にある範囲に滴下することが確保される。銅により形成
された拡散板は、常に送り管16内を流れる蒸気と同じ温
度になり、つまり100 ℃より高温であるので拡散板32上
に滴下する水は直ちに蒸発し、それ故もはやノズル33か
ら噴出することができない。
【0094】図7から、個々の帯域が分離壁49によって
互いに分離されていることも明らかとなる。図示した2
つの帯域のうち右側の帯域は2列のノズル33を有する。
図示した2つの帯域のうち左側の帯域は1個の溝孔ノズ
ル233 を有し、そこから蒸気はやはり比較的均一に噴出
することができる。溝孔の幅は拡散板32の厚さよりも小
さい。
【0095】次に、図8に基づいて蒸気流量Qがどのよ
うに制御されるかを説明する。図8には処理すべき材料
シートの長さが右方向に、そして光沢又は平滑度G、速
度v及び放出蒸気流量Qが上方向に記入されている。ま
ず、材料シートの初端がカレンダに通される。次にカレ
ンダが加速され、材料シートの速度が曲線vに従って増
加する。図8にA点で示した一定時間後に材料シートが
その作業速度に達し、そのあと速度はできるだけ一定に
保たれる。シート終端の直前に、つまりB点で処理を適
切に終了することができるように、そして危険な状況が
生じないように再び速度を下げねばならない。
【0096】実質的に一定した蒸気流量で作業する場合
には、破線GAで示したように、シートの初端と終端で光
沢値又は平滑値が許容外に高くなるであろう。この場
合、シート初端とA点との間、又はB点とシート終端と
の間で光沢及び/又は平滑度が許容範囲TBの外側にある
ので屑が生産されることになる。
【0097】それに対して、この効果を考慮して、初端
及び終端に正又は負の線形上昇部分を有する図示曲線Q
に合わせて放出蒸気流量Qを変更すると、光沢又は平滑
度は曲線GNに対応してのみ変化し、シートの大部分は光
沢又は平滑度に関してなお許容範囲TB内にある。屑が生
産されることになる前後の点は、この場合、A'又はB'に
移動する。
【0098】この場合、蒸気流量Qの調節はセンサ15,1
5aの信号に依存することなく行われる。なぜなら、セン
サは一般に材料シートの幅を横切って移動し、従って、
材料シート速度の変化に基づいて光沢及び/又は平滑度
の変化を検出し得るには低速すぎるからである。蒸気流
量は、時間又はシート速度に依存して調整することもで
きる。
【0099】
【発明の効果】本発明によれば、材料シートの移送速度
が低いときは勿論、高い場合であっても、給湿すべき材
料シートの表面から給湿を阻害する空気膜を除去して材
料シートに対して十分な給湿を確保することができる。
しかも、水滴の材料シートへの衝突を防止しうるため、
材料シートの品質の低下を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の蒸気噴霧管を備えたカレンダの一例を
示す概略図である。
【図2】本発明の蒸気噴霧管の第一実施例を示す側断面
図である。
【図3】図2のIII −III 線断面図である。
【図4】本発明の蒸気噴霧管の第二実施例を示す側断面
図である。
【図5】図一の蒸気噴霧管の平面図である。
【図6】本発明の蒸気噴霧管の第三実施例を示す要部断
面図である。
【図7】図6に示す蒸気噴霧管の平面図である。
【図8】放出蒸気流量の時間的変化を示すグラフであ
る。
【符号の説明】
16・・・・送り管 19・・・・弁 33・・・・ノズル列 35・・・・加速通路 36・・・・ノズル通路 37・・・・ノズルの末端
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−14395(JP,A) 特開 平2−242994(JP,A) 特開 平2−268863(JP,A) 特表 平4−504739(JP,A) 米国特許5122232(US,A) 米国特許3516607(US,A) 米国特許3089252(US,A)

Claims (47)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蒸気送り管と、ノズル列と、弁座を有し
    且つ送り管とノズル列との間に設けられた弁と、前記弁から蒸気の流れ方向に見て下流側 に、前記弁の弁
    座からその末端(37)まで延びる実質的に直線状の加速通
    路(35)が設けられており、それにより、該加速通路内の蒸気に混在する水滴が前記
    弁座から加速通路の末端まで加速され、 加速通路(35)の末端(37)から蒸気流れの上流方向へ所定
    の距離を置いて加速通路からノズル列(33,133)へと分岐
    しているノズル通路(36)が形成されてなることを特徴と
    する蒸気噴霧管。
  2. 【請求項2】 加速通路(35)が通路ケーシング(42)内に
    設けられており、該ケーシングが完全に送り管(16)の内
    部にあることを特徴とする請求項1に記載の蒸気噴霧
    管。
  3. 【請求項3】 加速通路(35)の末端(37)がそらせ板(38)
    によって閉鎖されており、該そらせ板が重力方向に見て
    最も低い箇所の範囲に穴(39)を有することを特徴とする
    請求項1又は2に記載の蒸気噴霧管。
  4. 【請求項4】 加速通路(35)が穴(39)を介して排出通路
    (40)と連通していることを特徴とする請求項3に記載の
    蒸気噴霧管。
  5. 【請求項5】 穴(39)が絞りとして構成されていること
    を特徴とする請求項3又は4に記載の蒸気噴霧管。
  6. 【請求項6】 弁(19)の弁座(20)及び閉鎖部材(21)が送
    り管(16)の内部に設けられ、そしてその駆動部(22)が送
    り管(16)の外側に設けられていることを特徴とする請求
    項1〜5のうちいずれか一の項に記載の蒸気噴霧管。
  7. 【請求項7】 駆動部(22)の少なくともケーシング(25)
    が送り管(16)から熱的に減結合されていることを特徴と
    する請求項6に記載の蒸気噴霧管。
  8. 【請求項8】 弁(19)が、空気圧駆動可能なアナログ式
    の、特に線形の、弁として構成されていることを特徴と
    する請求項1〜7のうちいずれか一の項に記載の蒸気噴
    霧管。
  9. 【請求項9】 ノズル列が重力方向に見て下向きである
    ことを特徴とする請求項1〜8のうちいずれか一の項に
    記載の蒸気噴霧管。
  10. 【請求項10】 前記ノズル列に対向させて第2蒸気噴
    霧管のノズル列が設けられており、ノズル列から噴出す
    る蒸気の方向が別のノズル列から噴出する蒸気の方向と
    は実質的に逆向きであることを特徴とする請求項1〜9
    のうちいずれか一の項に記載の蒸気噴霧管。
  11. 【請求項11】 複数のロール間隙を有するロール間隙
    配列、特にスーパーカレンダの第1ロール間隙の前に蒸
    気噴霧管が設けられていることを特徴とする請求項1〜
    3のうちいずれか一の項に記載の蒸気噴霧管。
  12. 【請求項12】 ノズル列が蒸気室(34,134)を有し、該
    蒸気室にノズル通路(36)がその片側に開口し、蒸気室が
    ノズル(33)を備えていることを特徴とする請求項1〜10
    のうちいずれか一の項に記載の蒸気噴霧管。
  13. 【請求項13】 ノズル通路(36)から噴出する蒸気が蒸
    気室(34,134)内で少なくとも1回その運動方向を変える
    ことを特徴とする請求項12に記載の蒸気噴霧管。
  14. 【請求項14】 ノズル通路(36)の延長上で蒸気室(34)
    内にそらせ板(41)が設けられていることを特徴とする請
    求項12又は13に記載の蒸気噴霧管。
  15. 【請求項15】 そらせ板に垂直な線がノズル通路の軸
    線に対して傾いていることを特徴とする請求項14に記載
    の蒸気噴霧管。
  16. 【請求項16】 そらせ板が側壁を介してノズル通路出
    口の周囲と結合されており、側壁が蒸気室壁の方向に向
    かって開口していることを特徴とする請求項14又は15に
    記載の蒸気噴霧管。
  17. 【請求項17】 ノズル通路(36)が蒸気室(134) に偏心
    して開口し、ノズル(133) が、蒸気室(134) の外壁に投
    影されたノズル通路(36)の出口の外側に配置されている
    ことを特徴とする請求項12〜16のうちいずれか一の項に
    記載の蒸気噴霧管。
  18. 【請求項18】 蒸気室(134) が実質的に円形の横断面
    を有し、ノズル通路(36)が実質的に接線方向で蒸気室に
    開口することを特徴とする請求項17に記載の蒸気噴霧
    管。
  19. 【請求項19】 蒸気室(34,134)が、加熱されたケーシ
    ング(17, 44)内に設けられていることを特徴とする請求
    項12〜18のうちいずれか一の項に記載の蒸気噴霧管。
  20. 【請求項20】 ケーシングが少なくとも部分的に送り
    管(16)の境界壁(17)の一部によって形成されており、該
    一部が送り管(16)の内部の方向に変形されていることを
    特徴とする請求項19に記載の蒸気噴霧管。
  21. 【請求項21】 ノズル(33)が拡散板(32)内に設けられ
    ており、該板が蒸気室(34)を外側から閉鎖することを特
    徴とする請求項12〜20のうちいずれか一の項に記載の蒸
    気噴霧管。
  22. 【請求項22】 拡散板(32)が送り管(16)の境界壁(17)
    と熱伝導可能に結合されていることを特徴とする請求項
    21に記載の蒸気噴霧管。
  23. 【請求項23】 送り管(16)の境界壁(17)の材料を基準
    に、ほぼ同じ熱膨張率を有し且つ熱伝導率のかなり向上
    した材料から拡散板(32)及び/又はそらせ板(41)が形成
    されていることを特徴とする請求項22に記載の蒸気噴霧
    管。
  24. 【請求項24】 拡散板(32)及び/又はそらせ板(41)が
    銅から形成される一方、送り管(16)の境界壁(17)が実質
    的に特殊鋼からなることを特徴とする請求項23に記載の
    蒸気噴霧管。
  25. 【請求項25】 蒸気室(134) のケーシング(44)が加熱
    通路(45, 46)を備えており、該通路が送り管(16)の内部
    と連通しており且つ蒸気を流すことができることを特徴
    とする請求項19〜24のうちいずれか一の項に記載の蒸気
    噴霧管。
  26. 【請求項26】 ノズル(33,133)が、少なくとも2列に
    設けられた穴によって形成されており、該列が相互にず
    らされており、給湿すべき材料シート(4) の移動方向
    (6) に見て一方の列の穴が他方の列の穴の空隙の前又は
    後にあることを特徴とする請求項12〜25のうちいずれか
    一の項に記載の蒸気噴霧管。
  27. 【請求項27】 ノズルが溝孔ノズルとして構成されて
    いることを特徴とする請求項12〜25のうちいずれか一の
    項に記載の蒸気噴霧管。
  28. 【請求項28】 ノズル(33,133)が帯域ごとにまとめら
    れており、一方の帯域のノズル(33,133)が共通の蒸気室
    (34,134)から供給され、該蒸気室が他方の帯域の蒸気室
    から分離されており且つ別々に駆動可能であることを特
    徴とする請求項12〜27のうちいずれか一の項に記載の蒸
    気噴霧管。
  29. 【請求項29】 隣接した帯域のノズル列(33,133)が互
    いに重ね合わせて設けられていることを特徴とする請求
    項28に記載の蒸気噴霧管。
  30. 【請求項30】 列(43)が送り管の長手方向に対して鋭
    角を成していることを特徴とする請求項26〜29のうちい
    ずれか一の項に記載の蒸気噴霧管。
  31. 【請求項31】 前記角度が調整可能であることを特徴
    とする請求項30に記載の蒸気噴霧管。
  32. 【請求項32】 ノズル(33,133)は直径又は幅が長さよ
    りも小さいことを特徴とする請求項12〜30のうちいずれ
    か一の項に記載の蒸気噴霧管。
  33. 【請求項33】 ール間隙配列内に通される材料シー
    トの光沢及び/又は平滑度を調整する方法であって、制御信号に対して線形関係の出力流量を呈する弁が配設
    された蒸気噴霧管に定圧の蒸気を供給し、 材料シートの移動方向に見てロール間隙配列の後方で材
    料シートの光沢及び/又は平滑度の実際値を検出し、 該実際値を目標値と比較し、 材料シートの 移動方向におい前記目標値と実際値との
    に差を生じると、蒸気噴霧管から供給される蒸気の量
    調節するために、それと同量だけ個々の弁に対する制
    御信号を変更することにより、全帯域における個々の帯
    域の弁を調節する方法であり、全帯域における隣接した
    帯域の放出蒸気量の差が所定の最大値に限定されてお
    り、前記制御信号の変化が材料シートにおける1点での
    目標値と実際値との差異の関数である方法。
  34. 【請求項34】 機幅方向で目標値と実際値との間に偏
    差を生じると、個々の帯域の弁が、相互に独自に、独自
    の帯域に付属した差にのみ依存して調整されることを特
    徴とする請求項33に記載の方法。
  35. 【請求項35】 シートの加速時又は減速時、放出蒸気
    量が、実質的に求められた実際値にかかわりなく所定の
    関数に従って増減されることを特徴とする請求項33又は
    34に記載の方法。
  36. 【請求項36】 所定の関数が時間又はシート速度に対
    して線形依存性を描くことを特徴とする請求項35に記載
    の方法。
  37. 【請求項37】 シートの速度変化を開始させる信号に
    依存して蒸気流量の変更が開始されることを特徴とする
    請求項35又は36に記載の方法。
  38. 【請求項38】 少なくとも蒸気の一部が、第1ロール
    間隙の前において特に材料シートの両側から同時に加え
    られることを特徴とする請求項33〜35のうちいずれか一
    の項に記載の方法。
  39. 【請求項39】 材料シート片面の蒸気負荷が少なくと
    も2つの蒸気噴霧管によって行われることを特徴とする
    請求項33〜38のうちいずれか一の項に記載の方法。
  40. 【請求項40】 一方の蒸気噴霧管が、機械方向で目標
    値と実際値との間の差を補償するように制御され、他方
    の蒸気噴霧管が、機幅方向で差を補償するように制御さ
    れることを特徴とする請求項39に記載の方法。
  41. 【請求項41】 一方の蒸気噴霧管が放出蒸気量の粗調
    整用、他方の蒸気噴霧管が微調整用に使用されることを
    特徴とする請求項39又は40に記載の方法。
  42. 【請求項42】 一方の蒸気噴霧管は、他方の管の能力
    限界に達した後に投入されることを特徴とする請求項3
    9、40のいずれかに記載の方法。
  43. 【請求項43】 すべての蒸気噴霧管が並列制御される
    ことを特徴とする請求項39又は40に記載の方法。
  44. 【請求項44】 平滑度及び/又は光沢の目標値と実際
    値との間で差が認められると、まず、この差と平滑度及
    び/又は光沢の最大値との商が形成され、この商に放出
    可能な最大蒸気流量を掛けて得られる値だけ放出蒸気量
    が増減されることを特徴とする請求項33〜43のうちいず
    れか一の項に記載の方法。
  45. 【請求項45】 機幅方向で目標値と実際値との間の差
    を補償するために或る帯域内で蒸気流量が変更される
    と、少なくとも1つの別の帯域内では、総放出蒸気流量
    を一定に保つために前置符号を適宜に反転して蒸気量が
    変更されることを特徴とする請求項33〜44のうちいずれ
    か一の項に記載の方法。
  46. 【請求項46】 反転した前置符号で変更された蒸気量
    が複数の帯域に分散されることを特徴とする請求項45に
    記載の方法。
  47. 【請求項47】 すべての帯域で、材料シートの材質に
    依存して、所定の最低蒸気流量及び/又は最大蒸気流量
    が調整されることを特徴とする請求項33〜46のうちいず
    れか一の項に記載の方法。
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