JP2605458B2 - フロントサイドメンバの結合構造 - Google Patents

フロントサイドメンバの結合構造

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JP2605458B2
JP2605458B2 JP2194044A JP19404490A JP2605458B2 JP 2605458 B2 JP2605458 B2 JP 2605458B2 JP 2194044 A JP2194044 A JP 2194044A JP 19404490 A JP19404490 A JP 19404490A JP 2605458 B2 JP2605458 B2 JP 2605458B2
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之徳 小林
賢 椛沢
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Nissan Motor Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、自動車のフロントサイドメンバの結合構造
に関する。
(従来の技術) 第3図〜第5図において従来のフロントサイドメンバ
の結合構造を示す(類似の構造として、自動車工学全書
13巻乗用車の車体、65頁、昭和55年株式会社山海堂発
行)。第3図は自動車車体のフロント部の斜視図であ
る。第3図のフロントサイドメンバをIV方向から見た図
を第4図に示す。第4図の分解図を第5図に示す。
エンジンコンパートメントの骨格を形成する部材とし
て重要なフロントサイドメンバ1は、ダッシュロア3か
ら前方に突設される断面コ字型(断面一側開口型)の部
材である。このフロントサイドメンバ1の断面コ字型の
開口を、クロージングプレート5が被い、強度を増加さ
せている。これらフロントサイドメンバ1及びクロージ
ングプレート5の後端部6は、前記ダッシュロア3に溶
接されると共に、ダッシュロア3に沿って下方から立ち
上がるエクステンションフロントサイドメンバフロント
7の前端部9に結合される。このエクステンションフロ
ントサイドメンバフロント7は断面コ字型をしており、
コ字型の開口部がダッシュロア3側に溶接されている。
この結合部において、前記前端部9はコ字型の断面を形
成する部分のうち下面13だけに成り、この下面13の左右
には接合フランジ15,17等が形成され、前記後端部6の
形状に沿った形状となっている。また、これだけでは結
合部の強度が不足するため、前記後端部6の内周に取付
けられるバルクヘッド(隔壁)19が設けられ。このバル
クヘッド19と前記前端部9の一方のフランジ15とをつな
ぐパッチクロージングプレート21が設けられている。
このようにして、フロントサイドメンバ1の結合部が
補強され、サスペンション取付部の剛性を確保し、ま
た、アイドル時の振動の低減を図るなどしている。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、このような従来のフロントサイドメン
バの結合構造によっては、バルクヘッド19やパッチクロ
ージングプレート21等の補強専用の別部材が必要とな
り、これらの別部材をフロントサイドメンバ1の内部に
入れて溶接等をせねばならず、作業が煩雑となってしま
うものであった。この作業の煩雑性のため、これら別部
材の形状や大きさに制約が生じてしまい、必要な強度の
確保が難しくなってしまうものであった。さらに部品点
数が多く、取扱い、管理が煩雑であった。
本発明は以上の問題点を解決するためになされたもの
で、組立作業を容易にし、必要な強度を確保し、しかも
部品点数を少なくすることのできるフロントサイドメン
バの結合構造を得ることを目的とする。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) 本発明は、以上の目的を達成するためになされたもの
で、エンジンコンパートメントの骨格を形成する横向き
開口型のフロントサイドメンバ及び前記開口を覆うクロ
ージングプレートの後端部をダッシュロアに前後方向に
突当て結合すると共に、該後端部におけるフロントサイ
ドメンバの側壁、クロージングプレート及びフロントサ
イドメンバの床壁の各面にキャビン下側の骨格を形成す
る上向き開口型で前端部が前記ダッシュロアの前側に回
り込みエクステンションフロントサイドメンバフロント
の前端部で上方へ延びる左右側壁の接合フランジ及び前
方へ延びる底壁の接合フランジを差込み結合する結合構
造において、前記左右側壁に形成された接合フランジ前
記底壁の接合フランジ前端にわたって前記フロントサイ
ドメンバ及びクロージングプレートの内面に沿ってその
上側へ同高さに延長して該内面に結合し、前記エクステ
ンションフロントサイドメンバフロントの左右側壁及び
底壁の接合フランジ前端間を結合する前端部の閉塞板を
設けて閉塞構造とし、この閉塞改造外周囲を前記フロン
トサイドメンバ及びクロージングプレートで構成される
閉断面内周囲に接合させることを特徴とする。
(作用) 以上の発明の構成によれば、エクステンションフロン
トサイドメンバフロントの前端部の閉塞構造が従来のバ
ルクヘッドの働きをし、この閉塞構造に隣接する接合フ
ランジが従来のパッチクロージングプレートの働きをす
る。従って、バルクヘッドやパッチクロージングプレー
トの補強専門の部材が、予めエクステンションフロント
サイドメンバフロントの前端部が形成されているので、
改めて溶接をする必要がない。
(実施例) 以下、本発明の一実施例を第1図及び第2図を基に説
明する。第1図は従来例の第4図に対応する図であり、
この第1図の分解図を第2図に示す。
エンジンコンパートメントの骨格を形成する部材とし
て重要なフロントサイドメンバ1は、断面一側開口型、
例えば断面がコ字型をしている。このコ字型の開口を、
クロージングプレート5が被い、両者1,5は溶接され
る。このようにして閉断面構造とすることにより、強度
を向上させている。これらフロントサイドメンバ1及び
クロージングプレート5の後端部は、ダッシュロア3に
溶接されると同時に、エクステンションフロントサイド
メンバフロント7の前端部に溶接により接合される。こ
のエクステンションフロントサイドメンバフロント7
は、前記ダッシュロア3に沿って下方から立ち上がって
来るものであり、断面がコ字型をしており、コ字型の開
口部はダッシュロア3側に溶接される。そして、前端部
9の挿入部23が、前記フロントサイドメンバ1及びクロ
ージングプレート5の後端部6の被挿入部25に挿入され
る。
前記前端部9の挿入部23は、閉塞構造となっており、
前記後端部6の断面の内側いっぱいに挿入され得る寸法
を有する閉塞板27が設けられている。従って、エクステ
ンションフロントサイドメンバフロント7の前端閉塞構
造はその外周囲が、フロントサイドメンバ1側の閉断面
内周囲に接合される構成となっている。閉塞板27の上端
には上面接合フランジ27Aが設けられ、また、接合フラ
ンジとして左面接合フランジ29A、右面接合フランジ31A
及び下面接合フランジ13Aが隣接している。また、前記
エクステンションフロントサイドメンバフロント7の左
面接合フランジ29A、右面接合フランジ31A、下面接合フ
ランジ13A及び上面接合フランジ27Aは、フロントサイド
メンバ1側の内面として左面29B、右面31B、及び下面13
B及び上面27Bに対し、幅方向いっぱいの寸法を有してい
る。すなわち、接合フランジ29A,31Aがフロントサイド
メンバ1及びクロージングプレート5に沿ってその上端
側へ延長した構成となっている。従って、挿入部23を被
挿入部25へ挿入した状態において、ほとんどガタ付きの
ない状態にすることができる。そして、挿入部23の左面
接合フランジ29Aはフロントサイドメンバ1側の左面29B
に、右面接合フランジ31Aは右面31Bに、下面接合フラン
ジ13Aは下面13Bに、上面接合フランジ27Aは上面27Bにそ
れぞれスポット溶接で結合されている。従って、挿入部
23の右面接合フランジ31Aあるいは左面接合フランジ29A
は従来のパッチクロージングフレート21の働きをし、閉
塞板27は従来のバルクヘッド19の働きをする。
以上説明したように本実施例によれば、挿入部23を被
挿入部25に挿入し溶接を行なえば、従来のようなバルク
ヘッド19、パッチクロージングプレート21といった補強
専用の別部材をフロントサイドメンバ1の内部に入れて
溶接する必要がないので、作業を容易にする。従って、
従来のように作業が煩雑になってしまうことから補強専
用の部材の形状や大きさを制約する必要がなく、結合部
の充分な強度を確保することが出来る。また、従来はバ
ルクヘッド19やパッチクロージングプレート21はフロン
トサイドメンバ1の内部に溶接によって取付けられるこ
とにより、ある程度の肉厚などを要求されコストや重量
の面で不利であった。しかし本実施例によれば、これら
の補強専用の部材に対応する部分、すなわち閉塞板27、
左面接合フランジ29A、あるいは右面接合フランジ31Aは
予めエクステンションフロントサイドメンバフロント7
の挿入部23側に形成しておくことができ、肉厚も薄くで
き、前記形成を行う作業も容易であり、全体として製作
コストの低減、重量軽源を図ることができる。フロント
サイドメンバ1側とエクステンションフロントサイドメ
ンバフロント7との結合の際に部品点数が少なく、組付
け、部品管理が容易である。
なお、エクステンションフロントサイドメンバフロン
ト7の挿入部23を構成する閉塞板27、これに隣接する左
面接合フランジ29A、及び右面接合フランジ31Aは、溶接
により設けてもよいし、プレス加工によって設けてもよ
い。プレス加工によれば溶接箇所を減少することがで
き、作業をより容易にすることが出来る。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明のフロントサイドメンバ
の結合構造によれば、左右側壁に形成された接合フラン
ジ前記底壁の接合フランジ前端にわたって前記フロント
サイドメンバ及びクロージングプレートの内面に沿って
その上側へ同高さに延長すると共に接合フランジ前端間
を結合する前端部の閉塞板を設けて閉塞構造としたた
め、フロントサイドメンバの後端部の結合部が確実に補
強され、サスペンション取付部の剛性を確保しながら従
来のバルクヘッドやパッチクロージングプレートといっ
た補強専用の部材が予めエクステンションフロントサイ
ドメンバフロントの前端部に形成されるのと同じなので
改めて溶接する必要がない。よって、フロントサイドメ
ンバの内部に補強専用の別部材を溶接しなければならな
いといった作業を省くことができ、作業を容易にし、ひ
いては作業の煩雑性のために存在していた形状や大きさ
の制約を排除し、必要な強度を確保することが容易とな
る。部品点数も少なく、組付け管理が容易となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示すフロントサイドメンバ
の斜視図、第2図は分解斜視図、第3図は従来の自動車
車体のフロント部を示す斜視図、第4図は従来のフロン
トサイドメンバを示す斜視図、第5図は第4図の分解斜
視図である。 1……フロントサイドメンバ 3……ダッシュロア 5……クロージングフレート 7……エクステンションフロントサイドメンバフロント 21……クロージングプレート 27……閉塞板 29A……左面接合フランジ(接合フランジ) 31A……右面接合フランジ(接合フランジ) 13B……下面(内周面) 27B……上面(内周面) 29B……左面(内周面) 31B……右面(内周面)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンコンパートメントの骨格を形成す
    る横向き開口型のフロントサイドメンバ及び前記開口を
    覆うクロージングプレートの後端部をダッシュロアに前
    後方向に突当て結合すると共に、該後端部におけるフロ
    ントサイドメンバの側壁、クロージングプレート及びフ
    ロントサイドメンバの底壁の各内面にキャビン下側の骨
    格を形成する上向き開口型で前端部が前記ダッシュロア
    の前側に回り込むエクステンションフロントサイドメン
    バフロントの前端部で上方へ延びる左右側壁の接合フラ
    ンジ及び前方へ延びる底壁の接合フランジを差込み結合
    する結合構造において、前記左右側壁に形成された接合
    フランジを前記底壁の接合フランジ前端にわたって前記
    フロントサイドメンバ及びクロージングプレートの内面
    に沿ってその上側へ同高さに延長して該内面に結合し、
    前記エクステンションフロントサイドメンバフロントの
    左右側壁及び底壁の接合フランジ前端間を結合する前端
    部の閉塞板を設けて閉塞構造とし、この閉塞構造外周胃
    を前記フロントサイドメンバ及びクロージングプレート
    で構成される閉断面内周囲に接合させることを特徴とす
    るフロントサイドメンバの結合構造。
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JP2011143794A (ja) * 2010-01-13 2011-07-28 Fuji Heavy Ind Ltd 車両の前部車体構造

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