JP2598581B2 - 芳香族ハロゲン化物の製造方法 - Google Patents

芳香族ハロゲン化物の製造方法

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JP2598581B2 JP3144733A JP14473391A JP2598581B2 JP 2598581 B2 JP2598581 B2 JP 2598581B2 JP 3144733 A JP3144733 A JP 3144733A JP 14473391 A JP14473391 A JP 14473391A JP 2598581 B2 JP2598581 B2 JP 2598581B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、芳香族ハロゲン化物の
製造方法に関する。さらに詳しくはパラ位に置換基を有
する芳香族ハロゲン化物を選択的に製造する方法を提供
するものである。
【0002】
【従来の技術】芳香族ハロゲン化物は、溶媒、医農薬中
間体原料、エンジニアリングプラスチックス原料として
工業的に重要な化合物である。特にパラジクロルベンゼ
ン(以下、PDCBと略す)はエンジニアリングプラス
チックの1つであるポリフェニルスルホン(以下、PP
Sと略す)の原料であり、PPSの需要の急激な伸びに
伴ない、その重要性は増々高くなっている。
【0003】PDCBは、L型ゼオライトを触媒として
ベンゼンの液相塩素化で得られることが知られている
(特開昭59−163329号公報)。この方法によれ
ば、パラジクロルベンゼンが高い選択率で得られる。
【0004】しかし、このL型ゼオライトを触媒として
使用した場合、有害なベンゼンヘキサクロライド等の塩
素付加体(以下、BHC類と略す)の副生が避けられな
い。即ち、BHC類は光照射によって発生したハロゲン
ラジカルが芳香族環に付加することによって生成するこ
とは良く知られており、従来は遮光下で反応を行えば該
BHC類の生成は避けられると考えられていたが、後述
する比較例1に示されるように、触媒単位量あたりに供
給するハロゲン化剤の量を極端に多くして加速試験を行
ったところ、驚くべきことに遮光下においてもBHC類
が生成することが確認された。そして、BHC類の触媒
活性に及ぼす影響について本発明者らが検討を行ったと
ころ、後述する参考例に示されるように、BHC類は単
に目的物の収率を低下させるばかりでなく触媒失活の原
因(触媒毒)ともなることが確認された。即ち、参考例
には、0.3モル%のBHC類含むモノクロルベンゼン
を用いて塩素化を行うと、BHC類を含まないモノクロ
ルベンゼンを用いたときに比べて触媒活性が約1/4に
低下することが示されている。従って、BHC類の生成
を抑制することは、触媒の活性劣化の防止、換言すれば
触媒寿命が長くなることを意味し、L型ゼオライト触媒
を用いた上記反応プロセスを実用化する上で極めて重要
である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この様にL型ゼオライ
トは、芳香族化合物をハロゲン化する際の触媒として、
パラ置換体を比較的高い活性で選択的に生成するという
優れた特徴を持つにも拘わらず、BHC類を副生すると
いう欠点を有していた。そこで、L型ゼオライトと同等
の活性およびパラ置換体選択性を有し、かつBHC類の
生成が極めて少ない触媒の出現が強く望まれていた。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記技術
課題を解決すべく鋭意研究を行ってきた。その結果、L
型ゼオライトをpHが1〜5の無機酸の水溶液で処理す
ると、L型ゼオライト本来の活性およびパラ置換体選択
性を維持したままBHC類の生成を抑制できることを見
いだし、本発明を提案するに至った。
【0007】即ち、本発明は、下記式
【0008】
【化3】
【0009】(但し、R1は水素原子、ハロゲン原子、
アルキル基又はフェノキシ基である。)で示される化合
物を、pHが1〜5の無機酸水溶液と接触させたL型ゼ
オライトの存在下にハロゲン化することを特徴とする下
記式
【0010】
【化4】
【0011】(但し、R2 はハロゲン原子、アルキル基
又は4−ハロゲノフェノキシ基であり、R3 はハロゲン
原子である。)で示される芳香族ハロゲン化物の製造方
法である。
【0012】本発明で用いる原料は、前記式(I)で示
される化合物である。前記式(I)中のアルキル基は特
に限定されないが、該アルキル基がかさ高い場合には、
原料が触媒として用いるL型ゼオライトの細孔内に入ら
なくなり、活性およびパラ選択性が低下するので、炭素
数1〜3のアルキル基が好適である。
【0013】本発明において用いられる原料を具体的に
例示すると、ベンゼン、モノフルオロベンゼン、モノク
ロルベンゼン、モノブロモベンゼン、モノアイオドベン
ゼン、トルエン及びジフェニルエーテル等である。
【0014】本発明において、L型ゼオライトは、公知
のものが何ら制限されずに用いられる。L型ゼオライト
は、一般に下記式 aM2/n O・Al2 3 ・bSiO2 (但し、Mはアルカリ金属又はアルカリ土類金属であ
り、nはMの価数であり、aは0.7〜1.7、bは4
〜8の数である。)で示され、X線回折において2θで
11.8°、14.8°、22.7°および28.0°
付近にピークを有する化合物である。上記式中のMは通
常はカリウムであるが、イオン交換により他の金属、例
えば、ナトリウム、ルビジウム、セシウム、マグネシウ
ム、カルシウム、ストロンチウムおよびバリウム等に置
換可能である。本発明におけるL型ゼオライトは、カリ
ウム以外の金属でイオン交換されたものであってよく、
また、2種類以上の金属でイオン交換されたものであっ
てもよい。
【0015】本発明において、ハロゲン化反応の際に使
用されるL型ゼオライトはpHが1〜5の無機酸水溶液
と接触させたものでなければならない。ここで、L型ゼ
オライトと接触されるpHが1〜5の無機酸水溶液と
は、塩酸、硝酸、フツ酸、硫酸およびリン酸等の無機酸
を水またはアルコール等の水溶性有機溶媒と水との混合
物で希釈し、pHが1〜5となるように調節したもので
ある。L型ゼオライトと接触される無機酸水溶液のpH
が1未満の場合には、L型ゼオライトの構造が破壊され
ることがあり、また、pHが5を越える場合にはBHC
類の生成を抑制する効果が小さく、実用的でない。
【0016】L型ゼオライトと前記無機酸水溶液との接
触方法および接触の条件は特に限定されず、本質的にL
型ゼオライトの基本構造を破壊しない方法および条件が
適宜採用される。接触方法としてはpHが1〜5の無機
酸水溶液中にL型ゼオライトを浸漬する方法が好適であ
る。このときのL型ゼオライトと前記無機酸水溶液との
量比、温度、時間は、使用する無機酸水溶液のpHある
いは浸漬方法によって異なり、接触条件を一義的に定め
るのは困難である。一般的にこれら接触条件は、例え
ば、L型ゼオライトと無機酸水溶液との量比はL型ゼオ
ライト単位重量を基準として1(ml/g−ゼオラオ
ト)〜10(l/g−ゼオラオト)の範囲、さらに好適
には10〜500(ml/g−ゼオラオト)の範囲から
選ばれる。また、このときの温度は一般には0〜100
℃であるが、さらに好適には10〜70℃の範囲から選
ばれる。さらに接触時間は1分〜24時間が一般的であ
るが、さらに好適には10分〜10時間の範囲から選ば
れる。このような条件下で前記無機酸水溶液と接触させ
た後、L型ゼオライトをろ過等によって無機酸水溶液か
ら分離し、そのままもしくは無機酸の希釈に使用した溶
媒等で洗浄した後に80〜500℃で1〜24時間乾燥
すればよい。
【0017】このようにしてpHが1〜5の無機酸水溶
液と接触させたL型ゼオライトは、単独で、もしくは異
種のゼオライトと混合して用いることができる。また、
前記の無機酸水溶液と接触させたL型ゼオライトは、L
型ゼオライトの基本構造を破壊する方法でなければ、さ
らに下記のような処理をして用いることもできる。即
ち、該処理方法としては、アルカリ金属塩、アルカリ土
類金属塩、希土類金属塩またはその他金属の塩による修
飾;イオン交換;アルカリ処理;加熱処理などが挙げら
れる。また、触媒活性あるいはパラ置換体の選択性を著
しく低下させないものであれば、添加剤とともに用いる
こともできる。このような添加剤として使用可能なもの
を列挙すれば、トリアルキルホスフィンなどの有機リン
化合物;キノリン、ピリジンなどの芳香族アミン;ベン
ジルトリメチルアンモニウククロライドなどの4級アン
モニウムハライドあるいはハロゲン化硫黄などの含硫黄
化合物などである。
【0018】また、これらの前記無機酸水溶液と接触さ
れたL型ゼオライトの形状は特に限定されず、粉末状、
ペレット状など任意の形状のものが使用できる。また、
アルミナ、シリカ、シリカ−アルミナなどのバインダー
を用いて成型することもできる。一般的には、その取扱
い易さからバインダーを用いてペレット状に成型して用
いるのが好適である。この時、L型ゼオライトの前記無
機酸水溶液との接触と成型の順序は特に限定されず、バ
インダー等により成型したL型ゼオライトを無機酸水溶
液と接触させて使用することもできる。
【0019】本発明では、原料のハロゲン化にいられる
ハロゲン化剤は公知の物が何ら限定されることなく用い
ることができるが、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素などの
ハロゲン分子を用いるのが一般的である。ハロゲン化反
応は、液相、気相の区別なく行うことができるが、気相
法では反応温度が一般に高いため、高ハロゲン化物が生
成し易いので、液相法を用いるのが好ましい。液相法に
よってハロゲン化を行う場合、原料をそのまま用いるこ
とも、溶媒で希釈して用いることもできる。この時用い
ることのできる溶媒は特に限定されないが、好適に用い
ることができるものを例示すれば、四塩化炭素、クロロ
ホルム、フロン113などの含ハロゲン炭化水素類など
が挙げられる。一般的には、反応終了後の生成物の分離
等を考慮すると無溶媒で行うのが好ましい。
【0020】反応は、流通式、回分式、半回分式いずれ
の方法を用いて行うことができるが、生産性及び操作性
を考慮すれば流通式で行うのが好ましい。流通式で反応
を行う場合、触媒を固定した反応器中に原料およびハロ
ゲン化剤をそのまま、もしくはハロゲン化剤が気体であ
るときには窒素などの不活性ガスで希釈して、また、ハ
ロゲン化剤が液体である時には前記溶媒で希釈して連続
的に供給するのが一般的である。
【0021】反応器の材質についても特に限定されない
が、ハロゲン化剤と反応してルイス酸を生成するような
鉄などの物質を含む材質を用いる際には、樹脂ライニン
グ、ガスライニングあるいはメッキ等の処置をしてこれ
ら材料がハロゲン化剤と接触しないようにして用いるの
が好ましい。これは、一般にルイス酸触媒はゼオライト
触媒に比べ活性が高く、反応系内にルイス酸が微量でも
存在するとL型ゼオライトの特徴であるパラ置換体選択
性がそこなわれるためである。また、反応器材質として
ガラス等の光透過性物質を用いる場合は、光反応による
BHC類の生成を避けるために遮光の処置をして用いる
のが好ましい。
【0022】反応温度は、原料の反応圧力下での融点以
上、分解温度以下の範囲であれば良いが、反応効率等を
考慮すると30〜200℃の範囲が好適である。反応
は、加圧、常圧あるいは減圧下で行うことができるが、
装置の簡便さから考えて常圧もしくは微加圧下で行うの
が好ましい。
【0023】反応に使用する触媒量は、反応器の大き
さ、原料供給速度、あるいは触媒成型時のバインダーの
使用量、成型条件などによって異るが、反応器内の全液
容積当りのL型ゼオライト重量で表わせば0.01〜2
000g/l、さらに好適には0.1〜1000g/l
の範囲である。また、原料の供給速度は反応器の大きさ
により異るが、その滞在時間が0.1〜100時間の範
囲になるような速度から選べばよい。また、ハロゲン化
剤については、該ハロゲン化剤が液体の場合にはその滞
在時間が0.1〜100時間の範囲になる様な速度が、
また、該ハロゲン化剤が気体である場合には単位反応器
容積当りのガス供給速度が0.01〜1lガス/分・l
−反応器容積の範囲になる速度から選べばよい。
【0024】また、原料とハロゲン化剤との供給量比
は、単位時間に供給されるモル数の比で表わせば、原
料:ハロゲン化剤=1:0.001〜1:10の範囲か
ら選べばよいが、原料の利用率を考慮すれば、原料:ハ
ロゲン化剤=1:0.01〜1:2の範囲が好適であ
る。
【0025】ハロゲン化反応により得られた芳香族ハロ
ゲン化物は、未反応の原料との混合物として得られる。
パラ位に置換基を持つ芳香族ハロゲン化物は、一般に反
応後に蒸留あるいは晶折等の操作により分離することが
できる。
【0026】以上に述べた方法により、下記式(II)
【0027】
【化5】
【0028】(但し、R2 はハロゲン原子、アルキル基
又は4−ハロゲノフェノキシ基であり、R3 はハロゲン
原子である。)で示される芳香族ハロゲン化物が得られ
る。
【0029】前記一般式(I)中のR1 が水素原子又は
ハロゲン原子である化合物を原料として用いた場合に
は、上記一般式(II)中のR2 がハロゲン原子である
芳香族ハロゲン化物が得られる。また、前記一般式
(I)中のR1 がアルキル基又はフェノキシ基である化
合物を原料とした場合には、一般式(II)中のR2
それぞれアルキル基又は4−ハロゲノフェノキシ基であ
る化合物が得られる。
【0030】
【発明の効果】本発明で使用する、pHが1〜5の酸水
溶液と接触させたL型ゼオライトはハロゲン化反応にお
いて触媒として作用し、パラ位に置換基を持つ芳香族ハ
ロゲン化物を高選択率で生成させる。この時、後述する
実施例でも明らかなように従来のL型ゼオライトでは副
生が避けられなかった触媒毒でもあるBHC類の生成が
大巾に抑制される。これらの結果は本発明が工業的なパ
ラ位置換体を持つ芳香族ハロゲン化物の製造技術として
高く評価し得ることを明らかにしている。
【0031】
【実施例】本発明を更に具体的に説明するため、以下、
実施例及び比較例を挙げて説明するが、本発明はこれら
の実施例に限定されるものではない。
【0032】実施例1 L型ゼオライト(商品名HSZ−500KOA 東ソー
(株)製)2.0gをpH2の塩酸水溶液100ccに
加え室温で1時間攪拌後ろ別した。ろ別したL型ゼオラ
イトを用い、さらに同様の操作を2回繰り返した。最後
にイオン交換水で洗浄ろ別し、110℃で3時間、及び
400℃で2時間乾燥させた。
【0033】内容積300ccの褐色ガラス製4つ口フ
ラスコに、pH2の塩酸水溶液と接触させた上記のL型
ゼオライト0.05gおよび、モレキュラシーブで乾燥
後0.5μのフィルターでろ過した水分含有量5ppm
のモノクロルベンゼン(以下、MCBと略す)250c
cを導入し、攪拌装置、塩素吹き込みノズル、還流器お
よび温度計を接続した。光による芳香族環へのラジカル
塩素付加反応を避けるために、さらに反応器、還流器お
よび塩素導入ラインをアルミ箔で完全におおった後に1
10℃まで加熱した。反応器内の温度が安定してから塩
素ガスを75Ncc/分の流速で吹き込み反応させた。
反応開始後3時間経過した時点で反応液を一部採取し、
直ちに0.5Nの水酸化ナトリウム水溶液で処理し、有
機成分をガスクロマトグラフで分析したところ、MCB
の添加率は11.2%であり、仕込みMCB基準のPD
CBおよびBHC類の生成率はそれぞれ9.7モル%、
BHC類0.04モル%であった。なお、この時の生成
物中のPDCB選択率は86.6%であった。
【0034】比較例1 実施例1において、L型ゼオライト(商品名HSZ−5
00KOA 東ソー(株)製)を酸水溶液と接触させず
に、そのまま用いたことの他は同様にして反応および分
析を行った。その結果、MCBの転化率は10.1%、
PDCBの選択率は88.1%、BHC類の生成率は
0.28%であった。
【0035】実施例2〜6および比較例2〜3 実施例1においてl型ゼオライトと接触させる酸水溶液
の種類、pHおよび処理回数(L型ゼオライトと酸水溶
液との接触回数)を表1に示すように変えたことの他は
実施例1と同様にしてL型ゼオライトを酸水溶液と接触
させた。
【0036】さらにこれらの酸水溶液と接触させたL型
ゼオライトを用いて実施例1と同様に反応及び分析を行
った。その結果も含めて表1に示す。
【0037】
【表1】
【0038】実施例6 内容積50ccの褐色四つ口フラスコに、実施例1で用
いたのと同じL型ゼオライト(pH2の塩酸水溶液と接
触させたもの)0.625g、ジフェニルエーテル1
7.0gを入れた。撹拌機、吹き込みノズル、還流器、
温度計を接続した後、窒素ガスを吹き込みながら80℃
に加熱した。その後、窒素ガスを塩素ガスに切り換え、
塩素ガスを37Ncc/分の流速で吹き込み反応を行っ
た。13時間後に反応液を一部採取し、ガスクロマトグ
ラフィーで分析したところ、ジフェニルエーテルの転化
率は100%、4,4’−ジクロルジフェニルエーテル
の選択率は79.8%、BHC類の生成量は0.35%
であった。
【0039】比較例4 実施例5において、酸水溶液と接触させなかったL型ゼ
オライトを用いたこと以外は実施例5と同様にして反
応、分析を行った。その結果、ジフェニルエーテルの転
化率は100%、4,4′−ジクロルジフェニルエーテ
ルの選択率は79.6%、BHC類の生成率は2.9%
であった。
【0040】実施例7 内容積200ccの褐色四つ口フラスコに、実施例1で
用いたのと同じL型ゼオライト(pH2の塩酸水溶液と
接触させたもの)5g、トルエン92.1gを入れた。
撹拌機、吹き込みノズル、還流器、温度計を接続した
後、窒素ガスを吹き込みながら70℃に加熱した。その
後、窒素ガスを塩素ガスに切り換え、塩素ガスを110
Ncc/分の流速で吹き込み反応を行った。4時間後に
反応液を一部採取し、ガスクロマトグラフィーで分析し
たところ、トルエンの転化率は98.1%、4−クロル
トルエンの選択率は65.8%、BHC類の生成量は
0.06%であった。
【0041】比較例5 実施例6において、酸水溶液と接触させなかったL型ゼ
オライトを用いたこと以外は実施例6と同様にして反
応、分析を行った。その結果、トルエンの転化率は9
7.9%、4−クロルトルエンの選択率は66.5%、
BHC類の生成率は0.33%であった。
【0042】参考例 光照射下で無触媒で含水量5ppmのMCB中に塩素ガ
スを吹き込みBHC類を3.1モル%含むMCB溶液を
調製した。
【0043】次に、内容積300ccの褐色四つ口フラ
スコに400℃で乾燥したL型ゼオライト(商品名HS
Z−500KOA 東ソー(株)製)0.05gおよび
含水量5ppmのMCB225ccを導入した。攪拌
機、塩素吹き込みノズル、還流器、温度計を接続後、ア
ルミ箔で遮光し、110℃に加熱した。溶液温度が11
0℃に達したら、先に調製したBHC類を3.1モル%
含むMCB25ccを滴下ロートで約10分かけて添加
した。110℃で添加したのは、室温で添加するとBH
C類がL型ゼオライトに不可逆吸着し、殆ど反応が進行
しなくなるからである。添加終了後、攪拌下110℃で
一晩放置した後、塩素ガスを75cc/分の流速で吹き
込んだ。3時間後に反応液を一部採取し、ガスクロマト
グラフィーで分析したところ、MCBの転化率はわずか
に2.6%にすぎず、PDCBの選択率は88.2%、
BHC類濃度は0.42モル%であった。また、反応終
了後、L型ゼオライトを回収し、MCBで洗浄して、B
HC類を含むMCBを添加しない他は上記と同様にして
反応を行ったが活性の回復は見られなかった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 25/13 7106−4H C07C 25/13 41/22 7419−4H 41/22 43/225 7419−4H 43/225 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式 【化1】 (但し、R1は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基又
    はフェノキシ基である。) で示される化合物を、pHが1〜5の無機酸水溶液と接
    触させたL型ゼオライトの存在下にハロゲン化すること
    を特徴とする下記式 【化2】 (但し、R2はハロゲン原子、アルキル基又は4−ハロ
    ゲノフェノキシ基であり、R3はハロゲン原子であ
    る。) で示される芳香族ハロゲン化物の製造方法。
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