JP2595934Y2 - 多段変速機 - Google Patents

多段変速機

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JP2595934Y2 JP1991104574U JP10457491U JP2595934Y2 JP 2595934 Y2 JP2595934 Y2 JP 2595934Y2 JP 1991104574 U JP1991104574 U JP 1991104574U JP 10457491 U JP10457491 U JP 10457491U JP 2595934 Y2 JP2595934 Y2 JP 2595934Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は主変速機構と副変速機構
とを有してなる多段変速機に関し、さらに詳しくは、エ
ンジンと副変速機とを係脱自在に連結するメインクラッ
チが複数個、並列配置されてなる構造の多段変速機に関
する。
【0002】
【従来の技術】車両においてエンジン出力を効率よく車
体側(車輪)に伝達するため、変速機においては変速段
の多段化が要求されている。但し、現行構造のまま多段
化を図った場合には、変速機の大型化、重量化に繋が
り、車体が大型化して重量が増加し効率がかえって低下
するという問題がある。このため、従来から変速機の小
型・軽量化を図るとともに変速段の多段化を図ることが
要求されている。
【0003】このようなことから、例えば、実開昭60
−43752号公報には、エンジンにメインクラッチを
介して係脱自在に第1遊星歯車式変速機構(第1副変速
機構)を連結するとともにこの第1遊星歯車式変速機構
の出力軸を第1カウンタ軸式変速機構(第1主変速機
構)に連結し、さらに、上記エンジンに第2遊星歯車式
変速機構(第2副変速機構)を連結するとともにこの第
2遊星歯車式変速機構の出力軸を第2カウンタ軸式変速
機構(第2主変速機構)に連結してなる多段変速機が開
示されている。
【0004】また、実開昭61−150228号公報に
は、エンジンの出力軸に2つのメインクラッチを並列に
取り付け、一方のクラッチを介してエンジン出力軸に係
脱自在に連結される第1メインシャフトと、他方のクラ
ッチを介してエンジン出力軸に係脱自在に連結される第
2メインシャフトと、1本のカウンターシャフトとを配
設し、カウンターシャフト上のギヤを共通として、第1
メインシャフトとカウンターシャフトとの間および第2
メインシャフトとカウンターシャフトとの間にそれぞ
れ、カウンター軸式変速機構を配設してなる多段変速機
が開示されている。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】上記実開昭60−43
752号公報に開示の多段変速機は、それぞれ遊星歯車
式変速機構とカウンター軸式変速機構とを直列に連結し
てなる2組の変速機構を、軸方向に並べて配設して変速
段の多段化を図るものである。このため、変速機の軸方
向長さが長くなることが避けられず、多段化を進めるこ
とはできても変速機の大型化、重量化の問題が残され
る。また、この変速機においては、メインクラッチに加
えて、遊星歯車式変速機構の変速用のクラッチ、ブレー
キが必要であり、さらに、カウンター軸式変速機構の変
速用のクラッチも必要であり、変速制御機構が複雑であ
るという問題もある。
【0006】一方、上記実開昭61−150228号公
報に開示の多段変速機の場合には、第1および第2メイ
ンシャフトおよびカウンターシャフトが互いに平行に配
設されており、第1メインシャフトとカウンターシャフ
トとの間に設けられる変速機構と第1メインシャフトと
カウンターシャフトとの間に設けられる変速機構とは、
軸と直角な方向に並列に配設されるため、変速機の軸方
向寸法の短縮化を図ることができる。しかしながら、軸
と直角な方向の寸法、すなわち変速機の幅および高さが
大きくなりこの場合でも変速機の大型化、重量化の問題
がある。
【0007】本考案は、以上のような問題に鑑みたもの
で、変速機の大型化、重量化をできる限り抑えるととと
もに、変速段の多段化を図ることができるような構成の
多段変速機を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】このような目的達成のた
め、本考案の変速機は、エンジン出力軸端部に結合配設
されたフライホイールの端面に、これを覆ってフライホ
イールハウジングを結合し、これらにに囲まれた空間内
に主変速機構の変速機入力軸を突出させ、この空間内に
複数のメインクラッチ(例えば、一対のメインクラッ
チ)を並列に配設し、さらに、この空間内に減速機構も
配設して構成される。その上で、いずれかのメインクラ
ッチによりフライホイールハウジングと変速機入力軸と
を直接係脱させる作動を行わせる。また、減速機構を、
他のメインクラッチに連結されたリングギヤと、変速機
入力軸に連結されたキャリアと、固定保持されたサンギ
ヤとからなる遊星歯車列から構成し、この他のメインク
ラッチによりフライホイールハウジングとリングギヤと
を係脱させる作動を行う。この場合に、一方のメインク
ラッチによりフライホイールハウジングとリングギヤと
を係脱させて、フライホイールハウジングと変速機入力
軸との係脱を減速機構を介して行わせ、他方のメインク
ラッチによりフライホイールハウジングとキャリアとを
係脱させて、フライホイールハウジングと変速機入力軸
との係脱をキャリアを介して行わせるように構成するの
が好ましい。
【0009】このような構成の多段変速機では、エンジ
ン出力軸の端部に位置するとともに、一体結合されたフ
ライホイールとフライホイールハウジングとに囲まれた
空間内に複数のメインクラッチが配設されるのである
が、そのうちのいずれかのメインクラッチによりエンジ
ン出力軸と変速機入力軸とを直接係脱する作動を行わ
せ、他のメインクラッチにより遊星歯車式の減速機構を
介してエンジン出力軸と変速機入力軸とを係脱する作動
を行わせる。このため、上記空間内に並列に配列された
メインクラッチは、いずれもエンジンフライホイールと
変速機入力軸との係脱を行うものであるが、このメイン
クラッチの係合を選択することにより、エンジン出力を
直接変速機入力軸に伝達させたり、減速機構を介して減
速して変速入力軸に伝達させたりすることができる。す
なわち、上記空間内に配設された複数のメインクラッチ
および減速機構により副変速機構を構成することがで
き、これにより、上記空間内に突出する一本の変速機入
力軸へのエンジン回転伝達を、複数の減速比を用いて選
択的に行うことができる。このように、複数のメインク
ラッチは、動力伝達の係脱作動のみでなく副変速機構の
作動制御も兼用するので、従来のメインクラッチに加え
て副変速機構用のクラッチを別途設ける必要がない。ま
た、減速機構を上記のように遊星歯車列から構成するこ
とにより、上記空間内にコンパクトに配設することがで
き、変速機全体構成が小型、コンパクトにすることがで
きる。さらに、エンジンフライホイールとこれに結合さ
れたフライホイールハウジング全体が、エンジンのフラ
イホイールマス(慣性質量)として作用するため、エン
ジン部品としてのフライホイールサイズを小さくできる
という利点もある。また、一方のメインクラッチにより
フライホイールハウジングとリングギヤとを係脱させ
て、他方のメインクラッチによりフライホイールハウジ
ングとキャリアとを係脱させる構成の場合には、キャリ
ア(実施例に示す直結プレート)が変速機入力軸との共
通の連結部材となるので、変速機入力軸との連結部の構
成が一層簡単となる。
【0010】
【実施例】以下、図面を参照して本考案の好ましい実施
例について説明する。本考案の一例に係る変速機を図2
に示しており、この変速機の動力伝達経路は図1に示す
ように構成される。これら両図を用いて、この変速機の
構成を説明する。この変速機はエンジンフライホイール
2に直接連結されるようになっており、変速機の先端部
分がフライホイールハウジング3により覆われるととも
に、フライホイールハウジング3にはフライホイール2
が結合されている。このフライホイール2は取付ボルト
1aによりエンジンの出力軸(クランクシャフト)1に
結合される。
【0011】フライホイールハウジング3の後端にはポ
ンプドライブギヤ4が形成されており、このポンプドラ
イブギヤ4は変速機ハウジング7により回転自在に支持
されるとともに油圧ポンプ6に繋がったポンプドリブン
ギヤ5と噛合している。このため、エンジン運転中にお
いては、ポンプドライブギヤ4が常時エンジン出力軸1
と同一回転で駆動され、ポンプドリブンギヤ5を介して
油圧ポンプ6が常時駆動される。
【0012】フライホイールハウジング3内の構造を図
3に詳細に示しており、この図も参照してこの部分の構
造を説明する。フライホイールハウジング3内には、第
1および第2メインクラッチ10,15が軸方向に並ん
で配設されている。これらメインクラッチ10,15の
径方向内方に副変速機構20が配設され、この副変速機
構20に主変速機構30のメインシャフト31が繋が
る。副変速機構20は、第1メインクラッチ10のクラ
ッチプレート11と主変速機構30のメインシャフト3
1とを直結する直結プレート21と、第2メインクラッ
チ15のクラッチプレート16と主変速機構30のメイ
ンシャフト31とを直結プレート21を介して連結する
遊星歯車式減速機構23とから構成される。このため、
直結プレート21が第1の動力伝達経路を構成し、遊星
歯車式減速機構23が第2の動力伝達経路を構成してい
る。
【0013】第1メインクラッチ10は、ピストン12
の押圧力により係合されるクラッチプレート11を有し
ており、ピストン12は作動油室13へ供給される作動
油圧を受けて係合方向に作動される。作動油室13は油
路13a,13b,13c,13dを介して、変速機ハ
ウジング7側に連通している。油路13dは図示しない
クラッチ制御バルブに連通しており、このクラッチ制御
バルブからの作動油圧が、油路13a〜13dを介して
作動油室13に適宜供給されるようになっている。この
作動油室13にピストン12を介して対向する背圧油室
14が設けられており、この背圧油室14は油路14
a,14b,14c,14dを介して、変速機ハウジン
グ7側に連通している。この油路14dには低圧の作動
油圧(例えば、潤滑油圧)を有する作動油が常時供給さ
れており、ピストン12はこの低圧油圧と背圧油室14
内のスプリング力を受けて常時解放方向に押されるよう
になっている。
【0014】第2メインクラッチ15は、ピストン17
の押圧力により係合されるクラッチプレート16を有し
ており、ピストン17は作動油室19へ選択的に供給さ
れる油圧を受けて係合方向に作動される。作動油室19
は油路19aを介して、変速機ハウジング7に形成され
た油路(図示しないが、上記油路13dと並列に形成さ
れる)に連通している。この油路は図示しないクラッチ
制御バルブに連通しており、このクラッチ制御バルブか
らの作動油圧が、油路19aを介して作動油室19に適
宜供給されるようになっている。この作動油室19にピ
ストン17を介して対向する背圧油室18が設けられて
おり、この背圧油室18は油路18aを介して、上記油
路14dに連通している。このため、背圧油室18には
低圧の作動油圧(例えば、潤滑油圧)を有する作動油が
常時供給され、ピストン17はこの低圧油圧と背圧油室
18内のスプリング力を受けて常時解放方向に押される
ようになっている。
【0015】ここで、クラッチ制御バルブから油路13
a〜13dを介して作動油室13に作動油を供給する
と、第1メインクラッチ10のピストン12は背圧油室
14からの押力に抗して係合方向に押圧されて第1メイ
ンクラッチ10は係合される。なお、このとき、第2メ
インクラッチ15のピストン17は、背圧油室18から
の押力を受けて解放方向に押されており、第2メインク
ラッチ15は解放された状態となっている。一方、、ク
ラッチ制御バルブから油路19aを介して作動油室19
に作動油を供給すると、第2メインクラッチ15のピス
トン17は背圧油室18からの押力に抗して係合方向に
押圧されて第2メインクラッチ17は係合される。な
お、両背圧油室14,18には常時低圧の作動油が供給
されているため、このクラッチ10,15が回転された
ときに作動油室13,19内に発生する遠心油圧を、背
圧油室14,18内に発生する遠心油圧により相殺して
打ち消すようになっている。
【0016】第1動力伝達経路を構成する直結プレート
21は円盤上の部材であり、外径側において第1メイン
クラッチ10のクラッチプレート11とスプライン係合
し、内径側において主変速機構30のメインシャフト3
1の先端部31aとスプライン係合する。第2動力伝達
経路を構成する遊星歯車式減速機構23は、外径側にお
いて第2メインクラッチ15のクラッチプレート16と
スプライン係合するリングギヤ24と、このリングギヤ
24と噛合するピニオン25と、このピニオン25を回
転自在に支持するキャリア26と、ピニオン25と噛合
するとともに変速機ハウジング7に結合固定されたサン
ギヤ27とから構成される。キャリア26は直結プレー
ト21に結合されており、この結果、キャリア26は主
変速機構30のメインシャフト31に連結される。この
ため、第2メインクラッチ15が係合されリングギヤ2
7がエンジン出力軸1と同一回転で駆動されると、キャ
リア26は減速された速度で回転駆動され、このキャリ
ア26の回転がメインシャフト31に伝達される。
【0017】このため、第1メインクラッチ10を係合
させれば、エンジン出力軸1からのエンジン出力は直結
プレート21、すなわち第1動力伝達経路を介してその
まま主変速機構30に伝達され、第2メインクラッチ1
5を係合させれば、エンジン出力は遊星歯車式減速機構
23、すなわち第2動力伝達経路を介して減速されて主
変速機構30に伝達される。このように、本例の変速機
においては、第1および第2メインクラッチ10,15
を選択作動させることにより、従来のメインクラッチの
役割であるエンジンと変速機との係脱制御のみならず、
副変速機構20の作動制御を同時に行うことができこの
作動制御により副変速機のH−L変速段切換を行わせる
ことができる。具体的には、第1メインクラッチ10を
係合させてH変速段(高速段)を設定し、第2メインク
ラッチ15を係合させてL変速段(低速段)を設定する
ことができる。
【0018】主変速機構30は、上述のように副変速機
構20に繋がるメインシャフト31と、これと平行に配
設されたカウンターシャフト34とを有し、両シャフト
31はそれぞれ一対のベアリング32a,32bおよび
35a,35bにより回転自在に支持されている。メイ
ンシャフト31には、1速ドライブギヤ41aが回転自
在に配設され、2速,3速およびリバースドライブギヤ
42a,43a,44aが固設されている。なお、1速
ドライブギヤ41aは1速クラッチ45を介してメイン
シャフト31に連結されており、この1速クラッチ45
を係合させれば、1速ドライブギヤ41aをメインシャ
フト31と結合することができるようになっている。
【0019】一方、カウンターシャフト34には、1速
ドリブンギヤ41bおよびリバースドリブンギヤ44b
が固定され、2速および3速ドリブンギヤ42b,43
bが回転自在に配設されている。但し、2速および3速
ドリブンギヤ42b,43bはそれぞれ、2速および3
速クラッチ46,47によりカウンターシャフト34に
結合することができる。
【0020】これら1速〜3速ドリブンギヤ41b,4
2b,43bはそれぞれ1速〜3速ドライブギヤ41
a,42a,43aと噛合しており、上記1速〜3速ク
ラッチ45,46,47を選択作動させることにより、
メインシャフト31の回転を各ギヤ比に応じて変速して
カウンターシャフト34に伝達することができる。リバ
ースドリブンギヤ44bは、回転自在に保持されたリバ
ースアイドラギヤ44cを介してリバースドライブギヤ
44aと噛合している。このリバースアイドラギヤ44
cは、図1において矢印Aで示すように、軸方向に摺動
可能であり、リバースドライブおよびドリブンギヤ44
a,44bと噛合する噛合位置とこれらギヤ44a,4
4bから離れる解放位置との間を移動可能となってい
る。よって、リバースアイドラギヤ44cを噛合位置に
位置せしめれば、これらギヤ44a,44b,44cを
介して動力伝達を行わせるリバース段を設定することが
できる。
【0021】カウンターシャフト34にはアウトプット
ドライブギヤ38も固設されており、このギヤ38はデ
フ機構52を有したアウトプットドリブンギヤ50と噛
合している。デフ機構52は左右のアクスルシャフト5
4,55に繋がっており、カウンターシャフト34の回
転はアウトプットギヤ組38,50およびデフ機構52
を介して左右のアクスルシャフト54,55に伝達され
る。
【0022】上記の構成の変速機においては、第1およ
び第2メインクラッチ10,15の作動制御を行うだけ
で、エンジンと変速機との係脱制御(すなわち、クラッ
チ制御)のみならず、副変速機構の作動制御を行うこと
ができる。これに加えて、主変速機構の作動制御を行え
ば、前進側6速(H−1,2,3およびL−1,2,
3)と後進側2速(H−RおよびL−R)の変速段を選
択することができる。このため、この変速機の場合は、
クラッチ制御および変速制御が簡単且つ容易である。
【0023】このように前進側6速の変速段を達成する
には、従来では、1つのメインクラッチ、6組のギヤ列
(動力伝達経路)および6つの変速用クラッチ(もしく
はブレーキ)を必要とした。しかしながら、本例の変速
機の場合には、2つのメインクラッチおよびこれに一体
に組み合わされた副変速機構と、3組のギヤ列と、3つ
の変速用クラッチを必要とするだけであり、変速機を小
型・軽量化した上で、変速段の多段化を図ることができ
る。また、この変速機の場合には、メインクラッチの径
方向内側に副変速機構を配設することができるので、ほ
ぼ2組のメインクラッチを配設するスペースがあれば、
メインクラッチおよび副変速機構を設けることができ、
変速機を小型・軽量化することができる。なお、これら
を覆うフライホイールハウジング3はフライホイール2
と結合されているため、フライホイールハウジング3が
フライホイール質量として作用する。このため、フライ
ホイール2を小さくすることかでき、その分変速機の軸
方向寸法を短縮することができる。
【0024】以上においては、主変速機構としてカウン
ター軸式変速機構を用いているが、この主変速機構はこ
のようなものに限られず、遊星歯車式の変速機構を主変
速機構として用いても良い。また、本例においては主変
速機構の変速用クラッチとしては湿式多板油圧クラッチ
を用いているが、これに限られるものではなく、例え
ば、シンクロメッシュ式クラッチや、単なるドグ歯クラ
ッチを用いても良いのは無論のことである。
【0025】
【考案の効果】以上説明したように、本考案によれば、
複数のメインクラッチの係合を選択的に行わせることに
より、エンジン出力を直接変速機入力軸に伝達させた
り、減速機構を介して減速して変速入力軸に伝達させた
りすること、すなわち、フライホイールとフライホイー
ルハウジングとに囲まれた空間内に配設された複数のメ
インクラッチおよび減速機構により副変速機構を構成す
ること構成することができ、これにより、上記空間内に
突出する一本の変速機入力軸へのエンジン回転伝達を、
複数の減速比で選択的に行うことができる。このよう
に、複数のメインクラッチは動力伝達の係脱作動のみで
なく副変速機構の作動制御も兼用するので、副変速機構
用のクラッチを別途設ける必要がなく、上記空間内に複
数のメインクラッチおよび副変速機構をコンパクトに配
設可能である。さらに、減速機構を上記のように遊星歯
車列から構成することにより、これを上記空間内にコン
パクトに配設することができ、変速機全体構成を小型、
コンパクト化できる。さらに、エンジンフライホイール
とこれに結合されたフライホイールハウジング全体が、
エンジンのフライホイールマス(慣性質量)として作用
するため、エンジン部品としてのフライホイールサイズ
を小さくできるという利点もある。また、一方のメイン
クラッチによりフライホイールハウジングとリングギヤ
とを係脱させて、他方のメインクラッチによりフライホ
イールハウジングとキャリアとを係脱させる構成の場合
には、キャリア(実施例に示す直結プレート)が変速機
入力軸との共通の連結部材となるので、変速機入力軸と
の連結部の構成が一層簡単となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る多段変速機の動力伝達経路を示す
スケルトン図である。
【図2】この多段変速機の構成を示す断面図である。
【図3】この多段変速機におけるフライホイールハウジ
ングに囲まれた部分を示す断面図である。
【符号の説明】
1 エンジン出力軸 2 フライホイール 3 フライホイールハウジング 10,15 メインクラッチ 20 副変速機構 23 遊星歯車式減速機構 30 主変速機構 31 メインシャフト 34 カウンターシャフト

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジン出力軸端部に結合配設されたフ
    ライホイールと、 このフライホイールの端面を覆って前記フライホイール
    に結合されたフライホイールハウジングと、 前記フライホイールと前記フライホイールハウジングに
    囲まれた空間内に突出する変速機入力軸を有した主変速
    機構と、 前記フライホイールと前記フライホイールハウジングに
    囲まれた空間内に並列に配設された複数のメインクラッ
    チと、 前記フライホイールと前記フライホイールハウジングに
    囲まれた空間内に配設された減速機構とを有し、 いずれかの前記メインクラッチは、前記フライホイール
    ハウジングと前記変速機入力軸とを直接係脱させる作動
    を行い、 前記減速機構は、他の前記メインクラッチに連結された
    リングギヤと、前記変速機入力軸に連結されたキャリア
    と、固定保持されたサンギヤとからなる遊星歯車列から
    構成され、前記他のメインクラッチにより前記フライホ
    イールハウジングと前記リングギヤとを係脱させる作動
    を行うことを特徴とする多段変速機。
  2. 【請求項2】 前記複数のメインクラッチが、前記フラ
    イホイールと前記フライホイールハウジングに囲まれた
    空間内に軸方向に並列に並んで配設された一対のメイン
    クラッチからなり、 一方の前記メインクラッチは前記フライホイールハウジ
    ングと前記リングギヤとを係脱させ、前記フライホイー
    ルハウジングと前記変速機入力軸との係脱を前記減速機
    構を介して行い、 他方のメインクラッチは前記フライホイールハウジング
    と前記キャリアとを係脱させ、前記フライホイールハウ
    ジングと前記変速機入力軸との係脱を前記キャリアを介
    して行うことを特徴とする請求項1に記載の多段変速
    機。
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JP2780809B2 (ja) * 1989-04-11 1998-07-30 日野自動車工業株式会社 自動変速装置

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JPH0545299U (ja) 1993-06-18

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