JP2592140Y2 - 自動車の下部構造 - Google Patents

自動車の下部構造

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JP2592140Y2
JP2592140Y2 JP1993064828U JP6482893U JP2592140Y2 JP 2592140 Y2 JP2592140 Y2 JP 2592140Y2 JP 1993064828 U JP1993064828 U JP 1993064828U JP 6482893 U JP6482893 U JP 6482893U JP 2592140 Y2 JP2592140 Y2 JP 2592140Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、自動車の車体両側部の
下部を構成する構造に関し、とりわけ、サスペンション
リンクを接続する下部構造に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車、とりわけキャブオーバタイプの
ワンボックスカーでは、リアドアが設けられる車体の両
側下部を前後にサイドフレームが走り、これら両側のサ
イドフレーム間に車幅方向を指向する複数のクロスメン
バが結合されるようになっている。そして、前記サイド
フレームおよびクロスメンバはフロアパネルの下面に結
合されてそれぞれが閉断面を構成し、また、サイドフレ
ームの外側には車体ルーフを支持するピラーが配置さ
れ、このピラーの下端部はブラケットを介してサイドフ
レームに結合されるようになっている(実開平4−13
3985号公報参照)。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
従来の自動車の下部構造にあっては、マルチリンクタイ
プのリアサスペンションでは、コイルスプリングとかサ
スペンションリンクの前方端部が前記リアドアの下方部
分において、サイドフレームとかフロアパネルにブラケ
ットまたはガセット等を介して支持されるようになって
いる。ところが、このように単にブラケットとかガセッ
トをサイドフレームとかフロアパネルに取り付けたもの
では、ブラケット自体またはガセット自体の強度を著し
く大きくする必要があることから厚肉化が余儀なくさ
れ、車体重量の軽減が困難になってしまうという課題が
あった。
【0004】そこで、本考案はかかる従来の課題に鑑み
て、サスペンションのコイルスプリングを支持する部分
の車体剛性を、巧みに閉断面構造を取り入れることによ
り著しく増大し、かつ、車体幅方向の剛性をも増大する
ようにした自動車の下部構造を提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに本考案の第1の構成は、サイドフレームとピラーと
第1クロスメンバとフロアパネルとの間に結合されて閉
断面を構成するトルクボックスを設けると共に、このト
ルクボックスとサイドフレームとフロアパネルとの間に
結合されて閉断面を構成するブラケットを設け、このブ
ラケットをサスペンションのコイルスプリングを支持す
るストッパーブラケットとして用いる。また、前記スト
ッパーブラケットにリンクブラケットを取り付け、この
リンクブラケットにサスペンションリンクを支持させる
ことが望ましい。
【0006】更に、本考案の第2の構成は、サイドフレ
ームとピラーと第1クロスメンバとフロアパネル下面と
の間に結合されて閉断面を構成するトルクボックスを設
けると共に、このトルクボックスとサイドフレームとの
間にブラケットを結合し、このブラケットにサスペンシ
ョンリンクを支持するリンクブラケットを取り付ける。
【0007】更にまた、第1,第2の構成において車体
両側に配置される一対のブラケット間を、フロアパネル
との間に閉断面を構成する第2クロスメンバで連結する
ことが望ましい。
【0008】また、第1,第2の構成において前記トル
クボックスの上側にサイドフレームを嵌挿する凹部を形
成し、この凹部にサイドフレームを嵌合した状態で両者
を結合することにより、トルクボックスがサイドフレー
ムの下側を一体的に跨いで配置することが望ましい。
【0009】
【作用】以上の構成により本考案の自動車の下部構造に
あっては、サスペンションのコイルスプリングを支持す
るストッパーブラケットとして、トルクボックスとサイ
ドフレームとフロアパネルとの間に結合されて閉断面を
構成するブラケットを用いるようになっており、このス
トッパーブラケットを結合するトルクボックスが、サイ
ドフレームとピラーと第1クロスメンバとフロアパネル
との間に結合されて閉断面を構成してその剛性が大きく
なっているため、このトルクボックスに結合されたスト
ッパーブラケットの剛性を著しく増大することができ
る。従って、ストッパーブラケットの所定の剛性を得る
ためには薄肉化を達成することができ、延いては、剛性
を低下させること無く車体の軽量化を図ることができ
る。また、前記トルクボックスはサイドフレームとピラ
ーと第1クロスメンバとフロアパネルとの間に結合され
て閉断面を構成するようになっているため、ピラーの取
付剛性をも著しく増大することができ、延いては、側突
時等に入力される側方荷重に対して大きな強度を有し、
乗員の安全性を向上することができる。
【0010】また、かかる構成においてストッパーブラ
ケットにリンクブラケットを取り付け、このリンクブラ
ケットにサスペンションリンクを支持させることによ
り、大きな剛性のストッパーブラケットによってリンク
ブラケットの剛性を大きくすることができるため、サス
ペンションリンクの支持剛性を著しく増大することがで
きる。
【0011】更に、本考案の第2の構成は、リンクブラ
ケットを取り付けるブラケットをトルクボックスとサイ
ドフレームとの間に結合するようになっているが、この
トルクボックスがサイドフレームとピラーと第1クロス
メンバとフロアパネル下面との間に結合されて閉断面を
構成し、その剛性が著しく大きくなっていることから、
前記ブラケットの剛性を増大し、延いては、リンクブラ
ケットの取付剛性を著しく増大することができる。
【0012】更にまた、第1,第2の構成において車体
両側に配置される一対のブラケット間を、フロアパネル
との間に閉断面を構成する第2クロスメンバで連結する
ことにより、ブラケットの剛性を更に増大することがで
き、延いては、第1の構成に示すストッパーブラケット
および第2の構成に示すリンクブラケット取付用のブラ
ケットの剛性を更に増大することができる。
【0013】また、第1,第2の構成において前記トル
クボックスの上側にサイドフレームを嵌挿する凹部を形
成し、この凹部にサイドフレームを嵌合した状態で両者
を結合することにより、トルクボックスはサイドフレー
ムの下側を一体的に跨いで配置されることになり、この
サイドフレームの内外側に配置されるピラーとクロスメ
ンバとを連続して結合できるため、トルクボックス自体
の剛性が著しく増大され、延いては、ピラーに入力され
た側方荷重をこのトルクボックスを介して直接にクロス
メンバに入力することができるため、側方剛性の更なる
増大を達成することができる。
【0014】
【実施例】以下、本考案の実施例を添付図面を参照して
詳細に説明する。図1から図7は本考案にかかる自動車
の下部構造の一実施例を示し、図1は要部構成を示す斜
視図、図2は要部構成部分の分解斜視図、図3は図1中
のA−A線断面図、図4は図1中のB−B線断面図、図
5は図1中のC−C線断面図、図6は図1中のD−D線
断面図、図7は本考案が適用される自動車の後部を示す
斜視図である。
【0015】即ち、本実施例の自動車10は図7に示し
たようにキャブオーバタイプのワンボックスカーに適用
され、車体中央部に配置されるリアドア12はスライド
ドアとして構成され、このリアドア12は中央前方ピラ
ー14と中央後方ピラー16との間に形成される開口部
18を開閉するようになっている。また、前記中央後方
ピラー16とリアピラー20との間の下方にタイヤハウ
ス22が形成され、このタイヤハウス22内に後輪24
が配置される。
【0016】前記後輪24を支持するリアサスペンショ
ン26は図1に示したようにマルチリンクタイプとして
構成され、リアサスペンション26は図外の車軸を収納
するアクスルケース28と、このアクスルケース28に
後端部が上下回動可能にそれぞれ接続されるアッパーリ
ンク30およびロアリンク32と、ロアリンク32の上
側に載置状態で取り付けられるコイルスプリング34と
を備える。
【0017】また、前記自動車10の下部両側には断面
U字状の一対のサイドフレーム36が走り、これら一対
のサイドフレーム36間には車幅方向を指向する断面U
字状の第1,第2クロスメンバ38,40が取り付けら
れる。第1クロスメンバ38は第2クロスメンバ40よ
り車両前方に配置されると共に、この第1クロスメンバ
38は前記中央後方ピラー16の下端部位置に対応して
配置される。前記サイドフレーム36および前記第1,
第2クロスメンバ38,40の上端部を外方に折曲して
それぞれフランジ36aおよび38a,40aを形成
し、これらフランジ36a,38a,40aをフロアパ
ネル42の下面に結合することにより、それぞれのサイ
ドフレーム36およびクロスメンバ38,40は閉断面
構造とされる。尚、図示は省略したが前記一対のサイド
フレーム36間には、前記第1,第2クロスメンバ3
8,40の車体前方および後方に位置して他のクロスメ
ンバが複数設けられる。
【0018】前記中央後方ピラー16は図2に示したよ
うにリアフェンダーを構成するアウターパネル44とイ
ンナーパネル46とを結合することにより、これらアウ
ター,インナーパネル44,46の前端部に閉断面構造
として形成される。尚、前記アウター,インナーパネル
44,46の後端部には前記リアピラー20が閉断面構
造として形成される。
【0019】前記第1クロスメンバ38がサイドフレー
ム36に接続される部分にトルクボックス48が設けら
れ、このトルクボックス48を介してこれら第1クロス
メンバ38とサイドフレーム36とが結合される。トル
クボックス48は図2にも示したように、断面U字状を
もって車体前後から見た正面形状が車体外方に行くに従
って垂下量が大きくなる略三角形状となり、その上側中
央部には前記サイドフレーム36を嵌合するための凹部
48aが形成される。
【0020】前記トルクボックス48の上端部および外
方端部、そして凹部48aの両側にはそれぞれフランジ
48b,48c,48dが折曲形成される。そして、前
記フランジ48bがフロアパネル42の下面に結合され
ると共に、前記フランジ48cが前記中央後方ピラー1
6の下端部内側に結合されることにより、トルクボック
ス48は閉断面として構成される。また、トルクボック
ス48は前記凹部48aがサイドフレーム36に嵌合さ
れることにより、このトルクボックス48はサイドフレ
ーム36の下側に跨がって車幅方向内外に配置される。
このとき、前記凹部48aのフランジ48dはサイドフ
レーム36の両側に結合される。
【0021】前記トルクボックス48の車体前側には、
このトルクボックス48とサイドフレーム36との間で
閉断面を構成する第1リンクブラケット50が設けられ
る。第1リンクブラケット50は車体後方が開放される
断面コ字状となり、その後方端部にはトルクボックス4
8の前面に沿ったフランジ50aが折曲形成されると共
に、上方端部にはサイドフレーム36の両側を挟む嵌合
部50bが形成される。そして、図3に示したように前
記フランジ50aがトルクボックス48の前面に結合さ
れると共に、嵌合部50b両側がサイドフレーム36の
両側に結合される。
【0022】前記第1リンクブラケット50は下端部が
前記トルクボックス48から下方に突出しており、この
下端部に前記リアサスペンション26のロアリンク32
の前端部に設けたブッシュを嵌挿して、上下回動可能に
ピン結合される。尚、第1リンクブラケット50の下端
部には図4に示したように内側ブラケット52が嵌着さ
れ、ロアリンク32の取付部分が二重のブラケット構造
となっている。
【0023】また、前記トルクボックス48の車体内方
側端部は、前記第1クロスメンバ38の端部外側に重合
して嵌合され、この嵌合部分で結合される。従って、前
記第1クロスメンバ38はトルクボックス48を介して
サイドフレーム36に結合されると共に、前記中央後方
ピラー16の下端部に結合されることになる。
【0024】一方、前記第1クロスメンバ38の後側に
はサイドフレーム36の内側に位置して、前記リアサス
ペンション26のコイルスプリング34の上端を支持す
るストッパーブラケット54が設けられる。このストッ
パーブラケット54は側壁54aが車体前後および車体
幅方向に折曲されるL字状に形成され、この側壁54a
から下方に凹設されるように底壁54bが設けられる。
前記側壁54aの上端部および両端部にはフランジ54
c,54d,54eが折曲形成され、フランジ54cが
フロアパネル42下面に、フランジ54dが第1クロス
メンバ38の後側に、フランジ54eがサイドフレーム
36の内側にそれぞれ結合される。
【0025】また、前記ストッパーブラケット54の底
壁54bはサイドメンバ36の下方まで延設され、この
サイドメンバ36の下方位置に前記コイルスプリング3
4上端の受け部分54fが形成される。そして、底壁5
4bの前方端部にフランジ54gが折曲形成され、この
フランジ54gが前記トルクボックス48の後面に結合
されると共に、図5に示したように前記受け部分54f
の車外側周縁部がブラケット56を介してサイドフレー
ム36の外側に結合されることにより、ストッパーブラ
ケット54は閉断面に構成される。更に、前記ストッパ
ーブラケット54の車両前後方向を指向する側壁54c
の後端部に、前記第2クロスメンバ40の端部が結合さ
れる。
【0026】前記ストッパーブラケット54の前方側端
部下側には、前記リアサスペンション26のアッパーリ
ンク30を支持する第2リンクブラケット58が結合さ
れる。第2リンクブラケット58はその上側面58aが
前記ストッパーブラケット54の側壁54aおよび底壁
54bの前端部形状に沿って形成され、図6に示したよ
うにこの第2リンクブラケット58はストッパーブラケ
ット54の下側に重合して結合される。前記第2リンク
ブラケット58の下側には逆U字状のリンク支持部58
bが一体に垂設され、このリンク支持部58bにアッパ
ーリンク30の前方端部のブッシュが嵌挿されて、上下
回動可能にピン結合される。
【0027】以上の構成により本実施例の自動車の下部
構造にあっては、リアサスペンション26のコイルスプ
リング34の上端を支持するストッパーブラケット54
は、側壁54cに形成したフランジ54c,54d,5
4eを介してフロアパネル42下面および第1クロスメ
ンバ38の後側、そして、サイドフレーム36の内側に
それぞれ結合されると共に、底壁54bに形成したフラ
ンジ54gがトルクボックス48の後面に結合されると
共に、前記ストッパーブラケット54はコイルスプリン
グ34の受け部分54fの車外側周縁部がブラケット5
6を介してサイドフレーム36の外側に結合されて閉断
面に構成されるようになっている。このとき、前記トル
クボックス48はサイドフレーム36と中央後方ピラー
16とフロアパネル42との間に結合されて閉断面を構
成するようになっており、閉断面構造とした前記ストッ
パーブラケット54を、閉断面構造としたトルクボック
ス48に結合するようになっているため、前記コイルス
プリング34の支持部剛性を著しく増大することができ
る。このように、コイルスプリング34の支持部剛性の
増大が図られることにより、前記ストッパーブラケット
54の所定の剛性を得るためにはその薄肉化を達成する
ことができ、延いては、剛性を低下させること無く車体
の軽量化を図ることができる。
【0028】また、前記トルクボックス48はサイドフ
レーム36と中央後方ピラー16とフロアパネル42と
の間に結合されて閉断面が構成されるため、このトルク
ボックス48を介して中央後方ピラー16をサイドフレ
ーム36に結合する部分の剛性をも著しく増大すること
ができる。従って、前記中央後方ピラー16部分の車体
の側方剛性が著しく向上され、側突された場合に車体側
方が車室内に大きく陥没されるのを防止して、乗員の安
全性を向上することができる。
【0029】また、本実施例では前記ストッパーブラケ
ット54の前方側端部下側に、リアサスペンション26
のアッパーリンク30を支持する第2リンクブラケット
58が結合されるため、大きな剛性のストッパーブラケ
ット54によって第2リンクブラケット58の剛性を大
きくすることができるため、前記アッパーリンク30の
支持剛性を著しく増大することができる。この点からも
第2リンクブラケット58の厚肉化を防止して車体重量
の軽量化を図ることができる。
【0030】尚、この実施例では前記第2リンクブラケ
ット58をストッパーブラケット54に結合したものを
開示したが、これに限ることなく第2リンクブラケット
58は、コイルスプリング34の支持機能の無いブラケ
ット、つまり、前記ストッパーブラケット54と同様に
トルクボックス48とサイドフレーム36との間に結合
して、フロアパネル42との間に閉断面を構成するブラ
ケットに取り付けた場合にも同様の機能を発揮すること
ができる。
【0031】更にまた、前記ストッパーブラケット54
は、車両前後方向を指向する側壁54cの後端部に第2
クロスメンバ40の端部が結合されることにより、車体
両側に配置されるこれらストッパーブラケット54間が
第2クロスメンバ40を介して互いに連結されることに
なり、前記ストッパーブラケット54の剛性を更に増大
することができる。従って、このように剛性が増大され
た前記ストッパーブラケット54に取り付けられる第2
リンクブラケット58の剛性を更に増大することができ
る。
【0032】また、本実施例では前記トルクボックス4
8にサイドフレーム36を嵌合する凹部48aを形成し
て、この凹部48a部分でトルクボックス48をサイド
フレーム36に結合すると共に、トルクボックス48は
サイドフレーム36の下側を跨いで車体内外方向に一体
的に配置し、このトルクボックス48の車体内方側端部
を第1クロスメンバ38に結合するようになっている。
従って、前記中央後方ピラー16はトルクボックス48
を介してサイドフレーム36および第1クロスメンバ3
8に連結されることになり、中央後方ピラー16部分の
車体側方剛性を著しく増大することができる。このと
き、前記トルクボックス48は2分割することなくサイ
ドフレーム36の車体内外を一体的に跨ぐようになって
いるため、トルクボックス48自体の剛性を著しく増大
することができると共に、中央後方ピラー16と第1ク
ロスメンバ38との結合力を増大できるため、側方剛性
の更なる増大を達成することができる。
【0033】
【考案の効果】以上説明したように、本考案の請求項1
に示す自動車の下部構造にあっては、サスペンションの
コイルスプリングを支持するストッパーブラケットとし
て、トルクボックスとサイドフレームとフロアパネルと
の間に結合されて閉断面を構成するブラケットを用いた
ので、トルクボックスがサイドフレームとピラーと第1
クロスメンバとフロアパネルとの間に結合されて閉断面
を構成して剛性が大きくなっていることにより、このト
ルクボックスに結合された前記ストッパーブラケットの
剛性を著しく増大することができる。従って、ストッパ
ーブラケットの所定の剛性を得るためには薄肉化を達成
することができ、延いては、剛性を低下させること無く
車体の軽量化を図ることができる。また、前記トルクボ
ックスはサイドフレームとピラーと第1クロスメンバと
フロアパネルとの間に結合されて閉断面を構成し、ピラ
ーの取付剛性をも著しく増大することができるため、側
突時等に入力される側方荷重に対して大きな強度を有
し、乗員の安全性を向上することができる。
【0034】また、本考案の請求項2にあっては、前記
ストッパーブラケットにリンクブラケットを取り付け、
このリンクブラケットにサスペンションリンクを支持さ
せることにより、大きな剛性のストッパーブラケットに
よってリンクブラケットの剛性を大きくすることができ
るため、サスペンションリンクの支持剛性を著しく増大
することができる。
【0035】更に、本考案の請求項3にあっては、サイ
ドフレームとピラーと第1クロスメンバとフロアパネル
下面との間に結合されて閉断面を構成するトルクボック
スを設けると共に、このトルクボックスとサイドフレー
ムとの間にブラケットを結合し、このブラケットにサス
ペンションリンクを支持するリンクブラケットを取り付
けたので、前記トルクボックスが閉断面を構成してその
剛性が著しく大きくなっていることから、このトルクボ
ックスに取り付けた前記ブラケットの剛性を増大し、延
いては、リンクブラケットの取付剛性を著しく増大する
ことができる。更にまた、本考案の請求項4にあって
は、車体両側に配置される一対のブラケット間を、フロ
アパネルとの間に閉断面を構成する第2クロスメンバで
連結したので、ブラケットの剛性を更に増大することが
でき、延いては、このブラケットをストッパーブラケッ
トとして用いた場合にコイルスプリングの支持剛性を著
しく増大し、かつ、このブラケットをリンクブラケット
取付用のブラケットとして用いた場合にサスペンション
リンクの支持剛性を著しく増大することができる。ま
た、本考案の請求項5にあっては、前記トルクボックス
の上側にサイドフレームを嵌挿する凹部を形成し、この
凹部にサイドフレームを嵌合した状態で両者を結合した
ので、トルクボックスがサイドフレームの下側を一体的
に跨いで配置されて、このサイドフレームの内外側に配
置されるピラーとクロスメンバとを連続して結合できる
ため、トルクボックス自体の剛性を著しく増大し、延い
ては、ピラーに入力された側方荷重をこのトルクボック
スを介して直接にクロスメンバに入力することができる
ため、側方剛性の更なる増大を達成することができると
いう各種優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案にかかる自動車の下部構造の一実施例を
示す要部斜視図である。
【図2】本考案の一実施例を示す要部構成部分の分解斜
視図である。
【図3】図1中のA−A線断面図である。
【図4】図1中のB−B線断面図である。
【図5】図1中のC−C線断面図である。
【図6】図1中のD−D線断面図である。
【図7】本考案が適用される自動車の後部を示す斜視図
である。
【符号の説明】
10 自動車 12 リアドア 14 中央前方ピラー 26 リアサス
ペンション 30 アッパーリンク 32 ロアリン
ク 34 コイルスプリング 36 サイドフ
レーム 38 第1クロスメンバ 40 第2クロ
スメンバ 42 フロアパネル 48 トルクボ
ックス 50 第1リンクブラケット 48a フラン
ジ 54 ストッパーブラケット 58 第2リン
クブラケット

Claims (5)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サイドフレームとピラーと第1クロスメ
    ンバとフロアパネルとの間に結合されて閉断面を構成す
    るトルクボックスを設けると共に、このトルクボックス
    とサイドフレームとフロアパネルとの間に結合されて閉
    断面を構成するブラケットを設け、このブラケットをサ
    スペンションのコイルスプリングを支持するストッパー
    ブラケットとして用いたことを特徴とする自動車の下部
    構造。
  2. 【請求項2】 前記ストッパーブラケットにリンクブラ
    ケットを取り付け、このリンクブラケットにサスペンシ
    ョンリンクを支持させたことを特徴とする請求項1に記
    載の自動車の下部構造。
  3. 【請求項3】 サイドフレームとピラーと第1クロスメ
    ンバとフロアパネル下面との間に結合されて閉断面を構
    成するトルクボックスを設けると共に、このトルクボッ
    クスとサイドフレームとの間にブラケットを結合し、こ
    のブラケットにサスペンションリンクを支持するリンク
    ブラケットを取り付けることを特徴とする自動車の下部
    構造。
  4. 【請求項4】 車体両側に配置される一対のブラケット
    間を、フロアパネルとの間に閉断面を構成する第2クロ
    スメンバで連結したことを特徴とする請求項1または3
    に記載の自動車の下部構造。
  5. 【請求項5】 前記トルクボックスの上側にサイドフレ
    ームを嵌挿する凹部を形成し、この凹部にサイドフレー
    ムを嵌合した状態で両者を結合することにより、トルク
    ボックスがサイドフレームの下側を一体的に跨いで配置
    されることを特徴とする請求項1または3に記載の自動
    車の下部構造。
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