JP2589794B2 - 二室式圧力ガス容器及びその製造方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は二室式圧力ガス容器、特に円筒容器体と、底
および運動の間に円筒容器の中に折り返される柱管部
（Klagen）とを有する殻状体（Balg）ならびにその製造
方法に関するものである。二室式圧力ガス容器は圧力の
かかつている液状のあるいは泥濘状の製品を装填し、取
り出すための容器を提供する。そしてこの容器は硬質の
ふつうの金属でできた外側容器−円筒容器−より成り、
その中に頑丈な底と折り返し可能な柱管部とを有する殻
状体とが、二つの部屋を形成するように固定されてい
る。そしてこれらの部屋の一方には市販製品が、他方に
は高圧の駆動ガスまたは圧力を生ずる流体が充填されて
いる。

このような容器は周知の噴霧罐に対して有利である。
つまり、製品を排出する駆動剤が容器に収納されている
ため、駆動剤は製品と接触しない。

二室式圧力ガス容器においては、内外の殻状対（バル
ク）と外側容器との結合状態に関し、またその取り扱い
において重大な問題がある。運動中に円筒容器の中で折
り返えされる柱管部はUS−PS3415425によれば、底部、
シリンダー部及び弁受け皿部の三部分より成る外側容器
の底部側のたたみ継ぎ部（Falz）におけるフランジ（Oe
ffnungsrand）によつてまとめられ、製品を入れる部屋
と駆動剤（Treibmittel）を入れる部屋との間で不可欠
の充隙（シール）を保証している。US−PS3620420によ
る類似の方法では、折り返えされる柱管部の開口部分は
他でもない弁受け皿を固定するためのふたのたたみ継ぎ
部において締めつけられているか、あるいは円筒容器の
上部において接着されている。なお、丸い支持環を折り
返えされる柱管部に装入するのが望まれるが、それによ
つて柱管部は製品の取り出し作用と殻状体の充隙作用と
が得られるようになり、また半径方向にではなく内側へ
押されるようになる。

従来技術の二室式圧力ガス容器は根本的な欠点を有し
ていた。つまり、無理な多部品円筒容器とする必要があ
り、そして／また非常に大きな摩擦力−それは部屋の間
の圧力差の不足の際に製品の取り出しを妨げる−の支持
環を装入する必要がある。それに、殻状体および少なく
とも支持環における材料が余計にいる。

本発明者らは上記欠点を有しない二室式圧力ガス容器
をつくり、そしてその製造装置を開示することを課題と
した。

課題の最初の部分は請求項１によつて示した発明の目
的に沿つた特徴および請求項１ないし７における有利な
発展態様において解決される。本発明の方法についての
課題は、少なくとも請求項８および９の本文に従つて解
決される。

本発明の二室式圧力ガス容器の特徴は、ガス室の密閉
に適した柱管部端が用いられるのみならず、柱管部が半
径方向にも収縮するということである。

従つて、少なくとも圧力ガス容器がなお多量の製品ガ
スを内蔵し、そしてまた駆動ガスの圧力が非常に高い間
は、充隙面積は大きい−−−少なくとも従来技術による
充隙よりは大きい。であるから、圧力ガス容器としての
円筒形容器の変形は殆どなく充隙物が用いられている折
り返えされる柱管部が運動する際の充隙性には何ら影響
はない。

円筒容器は周知の方法でふつうの材料を用いて製造す
ることができる。自ら折り返される柱管を有する殻状体
の製造には合成樹脂でも可塑性の金属材料および／また
はそれらの組合わせでも用いることができる。たとえ
ば、熱間成形で薄くされた壁を有する射出成形合成樹脂
管、熱間成形された合成樹脂複合材、深絞りをされ（ti
efgezogener）そして／あるいは引き抜かれた（streckg
ezogener）アルミニウム−合成樹脂複合材または特に液
圧プレスされ、焼鈍され、そして必要に応じて底に付属
部品を設けた内側の塗装されたさやが挙げられる。な
お、上記いずれかの場合にあつても、製品に向けられる
開口端は、柱管体の外側における重なりが具備される。

発明のさらに別の特徴と詳細は図面から明らかにな
る。

第１図：二室式圧力ガス容器の断面図。

第２図：絞り工程における圧力容器の部分的断面図。

第３図：拡張心棒を使用する製造工程における圧力容器
の部分的断面図。

第４図：心棒とローラーを使用する製造工程における圧
力容器の部分的断面図。

第５図：柱管部の折り返し部分における圧力容器の部分
的断面図。

本発明に係る二室式圧力ガス容器は、弁５を有する底
６と、巻き縁７によつて補強され、しかも製品取出し弁
８を保持する弁受け皿９とから成る。

本発明の二室式圧力ガス容器は、弁５を有する底６
と、巻き縁７によつて補強され、しかも製品取出し弁８
を保持する弁受け皿９とから成る。

二室式圧力ガス容器10には耐変形性の底23を有する殻
状体20と柱管部21とが包含される。この底には円環状の
あるいは成形された付属部品２を形成してもよい。可撓
性の材料よりなる柱管部21はその円筒面全体で二室式容
器10の内壁11に固定されている。この固定は、たとえば
拡孔錐（Reibschluss）および／または成形具（Formsch
luss）によりまたは接着剤30によつて行なわれる。二室
式容器10−それには二つの部屋、すなわち殻状体20の底
23と円筒容器10の底６との間に存在する部屋が設けられ
ている−の内側空間には、燃料ガスを保持するための部
屋12と、殻状体20の底６と二室式容器10の弁受け皿９と
の間の製品を入れるための部屋22とが設けられている。
柱管部21を円筒容器10の内壁11に測定する方法はつぎの
とおりである。すなわち、弁８を作動させる際、過剰圧
で部屋12に込められている駆動ガス（あるいは燃料ガ
ス、Treibgas）は圧力解放のために殻状体20の底23を弁
８の方へ圧する。それは柱管部21と内壁11の間の結合
が、はがれ、また柱管部21の成形部24における折り返し
が底23と柱管部21から離脱する迄行われる。この領域で
のしわ（Falten）の形成を防ぐには、結局しわ防止具26
を殻状体20の中に入れなければならない（第５図）。

殻状体20の二室式容器内への固定は、本発明の二室式
圧力容器において大きな意味を有する。第２図に一つの
可能な固定法を示す。円筒容器10の内径に対してごくわ
ずか小さい外径を有する殻状体20は円筒容器10の中に挿
入され、そして円筒容器10に密着して、少なくも柱管部
21の円筒面において、円錐状の入口61を有する引き抜き
環60によつてその直径を減じられ、そして円筒容器10の
上に締り嵌めされる。この特に好都合な方法は、円筒容
器10と柱管部とが金属、就中アルミニウムよりできてい
るときにうまく適用できる。

さらに柱管部20を次のようにして円筒容器10の内壁に
結合することもできる。すなわち、弁受け皿９の取り付
けの全の円筒容器の中に押し込まれた拡張心棒45の腔壁
46−これは導体21の内側で作用する−へ送られる適当な
供給物47によつて与えられる圧力衝撃により、柱管部21
は円筒容器10の内壁に押しつけられる。

本発明の二室式圧力容器の製造はつぎのようにして行
つてもよい。柱管部21と円筒容器の内壁11との相互結合
は、柱管部21の範囲において殻状体20の内径よりごくわ
ずか小さい径を有する心棒40の上に殻状体を装着するこ
とにより行われる。その際、これらの物は、接触式接着
剤（Kontaktkleber）を用いる場合には室温以上にさ
れ、熱融着剤（Hotmelt）の場合には加熱される。また
この方法においては、弁受け皿９を円筒容器10の中へ取
り付ける前に、回転軸51の上で回転する密着ローラー50
が円筒容器10の外壁13の上でしかも柱管部21の外周部に
配置される。

Claims (3)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】円筒容器（10）と、寸法的に安定した底
   （23）及び同底が前記円筒容器内で移動するときに前記
   円筒容器の内壁から剥がれて同円筒容器の内側へと折り
   返る可撓性の柱管部（21）とよりなる殻状体（20）と、
   を含む二室式圧縮ガス容器であって、 前記柱管部の前記円筒容器の円筒形の内壁（11）と重な
   る部分全体が同内壁に固定されており、 前記殻状態における前記柱管部から前記底へ移行する部
   分に寸法的に安定した変形部（24）が設けられている、
   ことを特徴とする二室式圧縮ガス容器。
2. 【請求項２】前記柱管部が接着剤（30）によって前記円
   筒容器の内壁に固定されており、同接着剤が熱可塑性の
   又は熱溶融型の接着剤であることを特徴とする、請求項
   １に記載の圧縮ガス容器。
3. 【請求項３】請求項１又は２に記載の二室式圧縮ガス容
   器を製造する方法であって、 前記殻状体における前記柱管部の外側面及び／又は前記
   円筒容器の内壁を接着剤でコーティングし、次いで、前
   記円筒形容器を加熱することによって、前記殻状体を前
   記円筒容器の内壁に接合させる、ことからなる方法。