JP2589054B2 - 熱硬化性樹脂組成物 - Google Patents

熱硬化性樹脂組成物

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典正 山谷
正博 太田
彰宏 山口
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  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は接着フィルム、積層材
料、あるいは成形材料等に用いることのできる耐熱性に
優れた熱硬化性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、ポリイミド樹脂は耐熱性、電
気絶縁性、耐薬品性に優れた性能を有するため、産業上
広く利用されている。ポリイミド樹脂の中でテトラカル
ボン酸二無水物とジアミンの反応によりポリアミド酸を
経由して得られる縮合型のポリイミド樹脂は優れた特性
を示すものが多いが、その軟化温度が高く、加工性に乏
しいという欠点を有している。また耐熱性をある程度犠
牲にして、加工性を改良した熱可塑性のポリエーテルイ
ミド(商品名「ウルテム」ゼネラル エレクトリック社
製)も知られているが、耐熱性及び耐薬品性の面で充分
なものではなかった。一方、ビスマレイミド化合物を単
独で重合させる付加型のポリイミド樹脂は熱的性質にお
いては優れているが、機械的強度に劣るため、流延して
フィルムとすることができなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこれらの欠点
を鑑みてなされたもので、熱硬化前にはフィルム等に成
形でき、硬化後は強靭で可撓性、接着性ならびに耐熱性
に優れた熱硬化性樹脂組成物を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するために鋭意研究を行なった結果、後述の熱硬
化性樹脂組成物が耐熱性、機械的特性、加工性に優れて
いることを見出し、本発明を完成したものである。
【0005】すなわち、本発明の熱硬化性樹脂組成物
は、一般式(I)
【化3】 から成る群より選ばれた少なくとも1種の基を表し、 を表し、Yは からなる群より選ばれた4価の基を表す。)で表される
繰り返し単位を有する重合体100重量部と 式(II)
【化4】 で表されるN,N′−4,4′−ジフェニルメタンビス
マレイミド5〜100重量部よりなる熱硬化性樹脂組成
物である。
【0006】
【化5】本発明において使用する重合体は式(III) に示すジアミン化合物に一種以上のテトラカルボン酸二
無水物を通常公知の方法により反応させて得られるポリ
アミド酸及び/又はこれを更に脱水環化して得られるポ
リイミドである。
【0007】重合体の一成分であるジアミン化合物は具
体的には、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベン
ゼン、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕
メタン、1,1−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)
フェニル〕エタン、1,2−ビス〔4−(3−アミノフ
ェノキシ)フェニル〕エタン、2,2−ビス〔〔4−
(3−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2
−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕ブタ
ン、2,2−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェ
ニル〕−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロ
パン、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕
スルフィド等があげられ、これらは単独あるいは二種以
上混合して用いられる。
【0008】また、もう一方の成分であるテトラカルボ
ン酸二無水物は式(IV)
【化6】 で表され、具体的には、エチレンテトラカルボン酸二無
水物、ブタンテトラカルボン酸二無水物、シクロペンタ
ンテトラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸二無水
物、1,2,3,4−ベンゼンテトラカルボン酸二無水
物、3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボ
ン酸二無水物、2,2′,3,3′−ベンゾフェノンテ
トラカルボン酸二無水物、3,3′,4,4′−ビフェ
ニルテトラカルボン酸二無水物、2,2′,3,3′−
ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス
(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、
2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)プロパ
ン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エ
ーテル二無水物、ビス(3,4−カルボキシフェニル)
スルホン二無水物、1,1−ビス(2,3−ジカルボキ
シフェニル)エタン二無水物、ビス(2,3−ジカルボ
キシフェニル)メタン二無水物、ビス(3,4−ジカル
ボキシフェニル)メタン二無水物、4,4′−(p−フ
ェニレンジオキシ)ジフタル酸二無水物、4,4′−
(m−フェニレンジオキシ)ジフタル酸二無水物、2,
3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、
1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水
物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無
水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二
無水物、2,3,6,7−アントラセンテトラカルボン
酸二無水物、1,2,7,8−フェナントレンテトラカ
ルボン酸二無水物等であり、これらテトラカルボン酸二
無水物は単独あるいは2種以上混合して用いられる。
【0009】前記式(II)で表されるN,N′−4,
4′−ジフェニルメタンビスマレイミドは、通常公知の
方法により4,4′−ジアミノフェニルメタンと無水マ
レイン酸を縮合・脱水反応して、容易に製造できる。
【0010】前記(I)式の重合体と(II)式のビスマ
レイミド化合物の混合割合は、重合体(I)100重量
部に対してビスマレイミド化合物(II)を5〜100重
量部、好ましくは10〜80重量部を使用する。ビスマ
レイミド化合物の配合量が5重量部より少ないと本発明
の目的とする加工性、機械的特性の改良に効果はなく、
また100重量部より多いと硬化物がもろくなり、成形
性も悪くなる。
【0011】重合体(I)とビスマレイミド化合物(I
I)の混合は粉状で行なってもよいが通常はポリアミド
酸及び/又はポリイミドのワニスあるいは懸濁液中にビ
スマレイミド化合物(II)を添加溶解することによって
行なわれる。
【0012】このようにして得た樹脂組成物はガラス
布、カーボンクロス等の基材に含浸、乾燥してプリプレ
グとして用いることもできるし、ガラス板、ステンレス
板等に流延、乾燥してフィルム状接着剤として各種用途
に用いることもできる。この場合、乾燥温度はビスマレ
イミド化合物の重合が顕著になる温度よりも低く保つ必
要があり、乾燥時間については、残存溶剤の量が本発明
の目的を損なわない程度になるようにしなければならな
い。また、粉状のまま、成形材料として用いることもで
きる。本発明の樹脂組成物を加熱硬化することによって
強靭な耐熱性成形物が得られる。
【0013】本発明の熱硬化性樹脂組成物は必要に応じ
て重合触媒を添加してもよい。該触媒の使用量は特に限
定しないが重合物全重量を基準として0.001〜10
重量%、特に0.1〜5重量%の範囲が好ましい。重合
触媒としては、過酸化ベンゾイル、t−ブチルヒドロペ
ルオキシド、ジクミルパーオキサイド、アゾビスイソブ
チロニトリル、アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル
等の公知のフリーラジカル触媒が有効である。なお重合
触媒は適宜組み合わせて用いても良い。
【0014】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明する。
【0015】実施例1A 撹拌機、還流冷却器および窒素導入管を備えた容器にビ
ス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕スルフィ
ド80.0g(0.2モル)とN,N−ジメチルアセト
アミド492.8gを装入し、室温で窒素雰囲気下にピ
ロメリット酸二無水物43.2g(0.198モル)を
溶液温度の上昇に注意しながら分割して加え、さらに室
温で約20時間かきまぜ、樹脂分20.0%、25℃で
の溶液粘度66ポイズのポリアミド酸ワニスを得た。得
られたワニスはN,N−ジメチルアセトアミドで希釈
し、ポリアミド酸の濃度0.5%、35℃で対数粘度は
0.86dl/gであった。このポリアミド酸ワニス10
0gにN,N′−4,4′−ジフェニルメタンビスマレ
イミドを表1に示す量を添加して、樹脂分で20.0%
になるようにN,N−ジメチルアセトアミドを加え、室
温にて溶解した。この樹脂組成物をガラス板上に流延
し、窒素雰囲気下130℃で1時間、さらに180℃で
2時間乾燥して厚さ25μmの柔軟な褐色透明の未硬化
フィルムを得た。この未硬化フィルムは250℃で30
分加熱することによって強靭な硬化フィルムが得られ
た。未硬化フィルムの軟化点(TMA針入法)及び未硬
化フィルムを予備加熱したスチール(冷間圧延鋼、JI
S−3141,SPEC/SD,25×100×1.6
mm)間に挿入し、250℃、20kg/cm2で30分間加
圧圧着させたものの25℃及び240℃高温下での引張
剪断力(測定方法はJIS−K−6848およびK−6
850に拠る)の値を表1に示した。
【0016】実施例2A〜8A及び比較例1A〜2A 表1および表2に示すジアミン化合物とテトラカルボン
酸二無水物を各々表1および表2に示すモル数を使用
し、実施例1Aと同様の操作をして、ポリアミド酸ワニ
スを得た。これにビスマレイミド化合物を表1および表
2に示す量溶解させ、樹脂組成物ワニスを得た。以下、
実施例1Aと同様の操作をして表1および表2の結果を
得た。
【0017】
【表1】
【表2】
【0018】実施例1B 撹拌機、還流冷却器および窒素導入管を備えた容器にビ
ス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕スルフィ
ド800g(2モル)とN,N−ジメチルアセトアミド
4928gを装入し、窒素雰囲気下において、ピロメリ
ット酸二無水物436.3g(2モル)を溶液温度の上
昇に注意しながら分割して加え、室温で約20時間かき
まぜた。斯くして得られたポリアミド酸溶液に、60.
6gのトリエチルアミンおよび61.2gの無水酢酸を
約30分かけて添加し、その後約30分かきまぜた。こ
の溶液に4000gのメタノールを加え、30℃におい
てポリイミド粉をろ別した。得られたポリイミド粉をメ
タノールおよびアセトンで洗浄したのち、窒素雰囲気下
に200℃で16時間乾燥して、1153gのポリイミ
ド粉を得た。上記ポリイミド粉10gに、N,N′−
4,4′−ジフェニルメタンビスマレイミド1.0gを
加え均一混合した後、250℃に加熱した125×1
2.5×3.2mmの金型に圧入した後、350℃×50
kg/cm2×5minで圧縮成形して曲げ試験片を得た。得ら
れた試験片をASTM D−638に準じて、室温下で
の曲げ強度及び曲げ弾性率を測定し表3の結果を得た。
【0019】実施例2B〜実施例4B及び比較例1B〜
比較例2B 表3に示すジアミン成分とテトラカルボン酸成分をそれ
ぞれ、実施例1Bと同じモル比でかつ同様の操作でポリ
イミド粉を得た。得られたポリイミド粉に対して、表3
に示すビスマレイミド成分を同表に示す重量比で実施例
1Bと全く同じ操作で混合し、かつ同じ操作で曲げ強度
及び曲げ弾性率を測定した。結果を表3に併せて示す。
但し、比較例1B及び比較例2Bについてはビスマレイ
ミド成分は混合せず、表3の原料より得られたポリイミ
ド粉の曲げ強度及び曲げ弾性率を測定した。
【0020】
【表3】
【0021】
【発明の効果】本発明の熱硬化性樹脂組成物は、接着
性、成形性、可撓性、および耐熱性に優れたもので接着
剤、積層板、成形材料として電気・電子機器等に使用さ
れるなど広くその用途が期待され、産業上の利用効果は
大きい。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 から成る群より選ばれた少なくとも1種の基を表し、 を表し、Yは から成る群より選ばれた4価の基を表す。)で表される
    繰り返し単位を有する重合体100重量部と式(II) 【化2】 で表されるN,N′−4,4′−ジフェニルメタンビス
    マレイミド5〜100重量部からなる熱硬化性樹脂組成
    物。
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