JP2882114B2 - 末端変性イミドオリゴマ−組成物 - Google Patents

末端変性イミドオリゴマ−組成物

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JP2882114B2 JP3232597A JP23259791A JP2882114B2 JP 2882114 B2 JP2882114 B2 JP 2882114B2 JP 3232597 A JP3232597 A JP 3232597A JP 23259791 A JP23259791 A JP 23259791A JP 2882114 B2 JP2882114 B2 JP 2882114B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、高分子量の芳香族ポ
リイミド(剛直な芳香族ポリイミド)、末端変性イミド
オリゴマ−(柔軟な末端変性イミドオリゴマ−)、反応
性モノマ−および末端変性イミドオリゴマ−(剛直な末
端変性イミドオリゴマ−)が主として配合されている末
端変性イミドオリゴマ−組成物に係わる。
【0002】この発明の末端変性イミドオリゴマ−組成
物は、比較的短時間で硬化することができ、その結果得
られる硬化物が、機械的強度、弾性率などを高いレベル
で有しているとともに、耐熱性、特に高温での機械的強
度及び弾性率において優れており、そして、種々の材料
を接合したりすることができる耐熱性接着剤、種々の補
強材や充填材を含有する複合材料用マトリックス樹脂、
あるいは、成形用樹脂などとしての用途を有し、航空
機、宇宙産業用機器、車両用機器などの広い用途に使用
することができる。
【0003】
【従来技術の説明】従来、低分子量の末端変性イミドオ
リゴマ−を主成分とする硬化性樹脂は、熱可塑性樹脂に
対して高い耐熱性を有することから、成形品や繊維強化
複合材料のマトリックス樹脂として提案されており、最
近でも、例えば、ピロメリット酸二無水物と、芳香族ジ
アミンと、不飽和型の反応性化合物とを重合反応させて
得られた、不飽和末端基を有するいくつかの付加硬化型
のポリイミド樹脂(イミドオリゴマ−)が、プリプレグ
用の樹脂として提案されている。
【0004】しかしながら、前記の公知のイミドオリゴ
マ−樹脂の多くは、特殊で高価な特定のジアミン化合物
を使用して製造しなければならなかったり、そのイミド
オリゴマ−の有機溶媒への溶解性が必ずしも高くなく、
補強繊維への含浸が困難であったり、また、イミドオリ
ゴマ−の調製において特殊な有機溶媒を使用しなければ
ならなかったり、あるいは、イミドオリゴマ−樹脂の融
点が高くなり過ぎて製品の成形時に製品を熱的に劣化さ
せてしまったりするという問題を有していたのである。
【0005】さらに、公知のイミドオリゴマ−樹脂は、
硬化特性が必ずしも満足のいくものではなく、ゲル化時
間が長く成り過ぎたり、未反応の架橋性末端基が残存す
るために、複合材料を形成した際に、その硬化物の機械
的強度や弾性率が本来の性能を充分に発揮できなかっ
た。また、公知のイミドオリゴマ−マトリックスと補強
繊維との親和性も充分ではなく、界面剥離が生じ易いと
いう傾向にあった。
【0006】前記の種々の問題点をかなり解決できる末
端変性イミドオリゴマ−に係わる発明が、特開平1−1
39632号公報、特開平1−247430号公報、特
開平2−64136号公報、特開平2−284923号
公報などに開示されている。しかし、前記の公知文献に
記載されている発明に係わる末端変性イミドオリゴマ−
樹脂は、上記のような問題点を一部解決できるけれど
も、その硬化物が、耐熱性、特に、高温での機械的強
度、弾性率について充分なレベルではなく、実用的に
は、さらに、それらの点についての改良が必要であっ
た。
【0007】したがって、この技術分野においては、例
えば、成形性、高温での耐熱性及び機械的強度などの全
てを同時に満足するイミドオリゴマ−樹脂が未だ具体的
に提供されていないために、そのような性能を有するイ
ミドオリゴマ−樹脂の出願が期待されていたのである。
【0008】
【発明が解決しようとする問題点】この発明の目的は、
前述のように、公知のイミドオリゴマ−樹脂が有してい
た種々の問題点が解消されており、さらに、硬化特性
や、その結果得られる硬化物が、耐熱性、特に高温での
機械的物性などにおいて優れているイミドオリゴマ−組
成物を新たに提供することである。
【0009】
【問題点を解決するための手段】この発明は、 1)対数粘度(30℃、濃度;0.5g/100ml溶
媒、溶媒;N−メチル−2−ピロリドン)が0.20〜
1.5であり、下記式〔式(1)という〕
【0010】
【化4】 〔但し、上記式中、R 1 は3,7−ジアミノジフェニレ
ンスルホンまたは2,8−ジメチル−3,7−ジアミノ
ジフェニレンスルホンである芳香族ジアミン(以下、芳
香族ジアミンaということもある。)に基づく残基であ
り、lは10以上の整数である。〕で示される単位を有
する高分子量の芳香族ポリイミド100重量部、 2)対数粘度(前記と同じ)が0.01〜0.18であ
下記式〔式(2)という〕
【0011】
【化5】 〔但し、上記式中、R 2 は3,3’−ジメトキシベンジ
ジン、3,3’−ジエチルベンジジン、4,4’−ジア
ミノジフェニルエ−テル、3,3’−ジアミノジフェニ
ルエ−テル、3,4’−ジアミノジフェニルエ−テッ
ル、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−
ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェ
ニルスルホン、3,3’−ジアミノジフェニルスルホ
ン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、
1,3−ビス(3−アミノフェノキシ) ベンゼン、2,
2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プ
ロパン、2,2−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)
フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(4−アミノ
フェノキシ)フェニル〕ヘキサフルオロプロパン、ビス
〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホンま
たはビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕ス
ルホンである芳香族ジアミン、あるいは2,5−ビス
(m−アミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾ−
ル、2,2’−ビス(m−アミノフェニル)−ベンゾビ
スチアゾ−ルまたは2,2’−ビス(m−アミノフェニ
ル)−ベンゾビスオキサゾ−ルである芳香族複素環式ジ
アミン(以下、芳香族ジアミンbということもある。)
に基づく残基であり、Xは炭素−炭素不飽和結合を有す
るモノアミン化合物(以下単にモノアミン化合物cとい
うこともある。)に基づく残基であり、mは1以上の整
数である。〕で示される単位を有する末端変性イミドオ
リゴマ−20〜200重量部、 3)炭素−炭素不飽和結合を有する反応性モノマ−20
〜250重量部、および、 4)対数粘度(前記と同じ)が0.01〜0.18であ
る下記式〔式(3)という〕
【0012】
【化6】 〔但し、上記各式中、R 1 およびXは前記と同じであ
り、nは1以上の整数である。〕で示される単位を有す
る末端変性イミドオリゴマ−20〜200重量部が配合
されている末端変性イミドオリゴマ−組成物に関する。
【0013】そして、この発明の好ましい態様の一つと
しては、前記の高分子量芳香族ポリイミド(剛直な高分
子量芳香族ポリイミドということもある。)が、ビフェ
ニルテトラカルボン酸類を主として含有するテトラカル
ボン酸成分と、芳香族ジアミンaを主として含有するジ
アミン成分と、炭素−炭素不飽和結合を有するモノアミ
ン化合物cを主成分とするモノアミン成分とから重合及
びイミド化反応で得られたものであり、マクロマ−末端
に炭素−炭素不飽和結合及びマクロマ−内部にイミド結
合を有すると共に、30℃の対数粘度(前記と同じ)が
0.20−1.0である剛直な末端変性イミドマクロマ
−であるほかは、前述と同じ組成である末端変性イミド
オリゴマ−組成物を挙げることができる。
【0014】この発明の組成物は、高分子量である剛直
な芳香族ポリイミド〔前記の剛直な末端変性イミドマク
ロマ−のように末端に不飽和基を有していてもよ
い。〕、中間的な分子量を有する柔軟な末端変性イミド
オリゴマ−、低分子量である反応性モノマ−成分、及
び、中間的な分子量を有する剛直な末端変性イミドオリ
ゴマ−が、組み合わされて配合されている点に、主な特
徴があり、その結果、前記の各成分組成の組み合わせを
有する末端変性イミドオリゴマ−組成物が、マトリック
ス樹脂として優れた実用的な物性を示すのである。
【0015】この発明の組成物において使用される剛直
な高分子量芳香族ポリイミドとは、ビフェニルテトラカ
ルボン酸、その酸エステル、又はその酸二無水物である
テトラカルボン酸成分と、3,7−ジアミノジフェニレ
ンスルホンまたは2,8−ジメチル−3,7−ジアミノ
ジフェニレンスルホンである芳香族ジアミンaであるジ
アミン成分とから重合及びイミド化反応で得られるもの
であり、対数粘度(30℃、濃度;0.5g/100m
l溶媒、溶媒;N−メチル−2−ピロリドン)が0.2
0〜1.5であり、前記式(1)で示される単位を有す
る芳香族ポリイミドである。
【0016】この発明における剛直な高分子量芳香族ポ
リイミドは、好適には対数粘度(前記と同じ)が0.2
2−1.0程度であって高分子量である剛直な可溶性芳
香族ポリイミドである。また、前記の剛直な高分子量芳
香族ポリイミドは、前記の芳香族ジアミンbに基づく反
復単位を40モル%未満、特に20モル%以下含有して
いてもよい。
【0017】前記の剛直な高分子量ポリイミドは、前記
のカルボン酸成分と、前記のジアミン成分と、不飽和結
合を有するモノアミンcとから重合反応及びイミド化反
応で得られたマクロマ−であって、マクロマ−の末端に
エチレン基、又はアセチレン基の炭素−炭素不飽和結合
を有しマクロマ−の内部にイミド結合を有すると共に、
対数粘度(前記と同じ)が0.20−1.0、特に0.
22−1.0程度であって、高分子量であり、可溶性の
剛直な末端変性イミドマクロマ−であることが、この発
明の組成物の可溶性、硬化性などにおいて、好ましい。
【0018】前記の剛直な末端変性イミドマクロマ−
は、モノアミン成分が、テトラカルボン酸成分1モルに
対して1−20モル%、特に2−15モル%程度であっ
て、さらに、テトラカルボン酸成分の合計のモル当量
(モル数×2)と、前記のジアミン成分のモル当量(モ
ル数×2)及びモノアミン成分のモル当量(モル数×
1)とを概略等しくなるようにしたモノマ−組成におい
て重合およびイミド化反応をさせて得られた、重合度
(テトラカルボン酸成分とジアミン成分とに基づく結合
をひとつの単位とした重合度)が10−100、特に1
5−50程度であるイミドマクロマ−であることが好ま
しい。
【0019】前記の剛直な高分子量ポリイミドとして
は、前記の芳香族ジアミンbに基づく反復単位を40モ
ル%未満、特に20モル%以下含有していてもよく、重
合度が10−100の高分子量であることが好ましい。
【0020】この発明の組成物において使用される前記
の剛直な高分子量芳香族ポリイミドは、赤外線吸収スペ
クトル分析法などのよる測定において、イミド化率が9
5%以上、特に96−100%程度であり、アミド酸結
合を実質的に有していない芳香族ポリイミドであること
が好ましい。
【0021】また、前記の剛直な高分子量芳香族ポリイ
ミドは、その融点又は軟化点が180−350℃、特に
200−280℃であり、N−メチル−2−ピロリドン
等の有機極性溶媒に対して3重量%以上、特に5−30
重量%程度の濃度まで均一に溶解させることができる可
溶性の芳香族ポリイミドであることが好ましい。
【0022】この発明の組成物において使用される柔軟
な末端変性イミドオリゴマ−は、ビフェニルテトラカル
ボン酸、その酸エステル、又はその酸二無水物であるテ
トラカルボン酸成分と、二価の基を介して又は直接にい
ずれも連結されている複数の芳香族環及び/又は複素環
を有する前記の芳香族ジアミンbであるジアミン成分
と、炭素−炭素不飽和結合を有する芳香族モノアミン化
合物cとから重合及びイミド化反応で得られたものであ
り、オリゴマ−末端に炭素−炭素不飽和結合およびオリ
ゴマ−内部にイミド結合を有すると共に、対数粘度(前
記と同じ)が0.01−0.18である、前記一般式
(2)で示される単位を有する柔軟な末端変性イミドオ
リゴマ−である。
【0023】この発明の組成物において使用される前記
の柔軟な末端変性イミドオリゴマ−は、赤外線吸収スペ
クトル分析法などのよる測定において、イミド化率が9
5%以上、特に96−100%程度であり、アミド酸結
合を実質的に有していない芳香族ポリイミドであるとと
もに、N−メチル−2−ピロリドン等の有機極性溶媒に
対して3重量%以上、特に5−30重量%程度の濃度ま
で均一に溶解させることができるイミドオリゴマ−であ
ることが好ましい。また、前記の柔軟な末端変性イミド
オリゴマ−は、その融点又は軟化点が100−300
℃、特に150−270℃程度であり、さらに常温で粉
末状であることが好ましい。
【0024】この発明の組成物において剛直な末端変性
イミドオリゴマ−は、ビフェニルテトラカルボン酸、そ
の酸エステル、又はその酸二無水物であるテトラカルボ
ン酸成分と、前記の芳香族ジアミンaであるジアミン成
分と、炭素−炭素不飽和結合を有する芳香族モノアミン
化合物cとから重合及びイミド化反応で得られたもので
あり、末端に炭素−炭素不飽和結合および内部にイミド
結合を有すると共に、対数粘度(前記と同じ)が0.0
1−0.18である、前記一般式(3)で示される単位
を有する末端変性イミドオリゴマ−である。前記の剛直
な末端変性イミドオリゴマ−は、N−メチル−2−ピロ
リドン等の有機極性溶媒に対して3重量%以上、特に5
−30重量%程度の濃度まで均一に溶解させることがで
きるイミドオリゴマ−であることが好ましい。
【0025】前記の剛直な末端変性イミドマクロマ−
は、その融点が、150−300℃、特に180−28
0℃程度であり、さらに常温で固体(粉末状)であるこ
とが好ましい。
【0026】前記の剛直な高分子量の芳香族ポリイミド
(剛直な末端変性イミドマクロマ−を含む)、柔軟な末
端変性イミドオリゴマ−及び剛直な末端変性イミドオリ
ゴマ−の製造において使用されるビフェニルテトラカル
ボン酸類としては、2,3,3’,4’−ビフェニルテ
トラカルボン酸又はその酸二無水物、3,3’,4,
4’−ビフェニルテトラカルボン酸又はその酸二無水
物、あるいは、それらの酸の低級アルコ−ルエステル化
物などを挙げることができ、特に2,3,3’,4’−
ビフェニルテトラカルボン酸二無水物が得られたポリマ
−などの溶解性の点において最適である。
【0027】前記の剛直な高分子の芳香族ポリイミド
(剛直な末端変性イミドマクロマ−を含む)および剛直
な末端変性イミドオリゴマ−の製造において使用される
芳香族ジアミンaとしては、3,7−ジアミノジフェニ
レンスルホンまたは2,8−ジメチル−3,7−ジアミ
ノジフェニレンスルホンを挙げることができる。
【0028】前記の柔軟な末端変性イミドオリゴマ−に
おいて使用される芳香族ジアミンbとしては、3,3’
−ジメトキシベンジジン、3,3’−ジエチルベンジジ
ン、4,4’−ジアミノジフェニルエ−テル、3,3’
−ジアミノジフェニルエ−テル、3,4’−ジアミノジ
フェニルエ−テッル、4,4’−ジアミノジフェニルメ
タン、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’
−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジアミノジ
フェニルスルホン、1,4−ビス(4−アミノフェノキ
シ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)
ベンゼン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(3−ア
ミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス
〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕ヘキサフル
オロプロパン、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フ
ェニル〕スルホンまたはビス〔4−(3−アミノフェノ
キシ)フェニル〕スルホンを挙げることができる。
【0029】さらに、前記の芳香族ジアミンbとして
は、2,5−ビス(m−アミノフェニル)−1,3,4
−オキサジアゾ−ル、2,2’−ビス(m−アミノフェ
ニル)−ベンゾビスチアゾ−ルまたは2,2’−ビス
(m−アミノフェニル)−ベンゾビスオキサゾ−ルを挙
げることができる。
【0030】前記の剛直な末端変性イミドマクロマ−、
柔軟な末端変性イミドオリゴマ−および剛直な末端変性
イミドオリゴマ−の製造において使用される炭素−炭素
不飽和結合を有するモノアミン化合物cとしては、炭素
−炭素三重結合(アセチレン基)、炭素−炭素二重結合
(エチレン基)などの炭素−炭素不飽和結合(不飽和
基)、および、モノアミノ基(ひとつの第1級アミノ
基)を同時に有しており、前述の芳香族テトラカルボン
酸類の隣接する一対のカルボキシル基(又は酸無水基)
と反応してイミド結合を形成しうる反応性の不飽和モノ
アミン化合物であればよい。
【0031】この発明の組成物においては、モノアミン
cとして炭素−炭素三重結合(アセチレン基)を有する
モノアミン化合物を使用して製造された前記末端変性イ
ミドマクロマ−、柔軟な末端変性イミドオリゴマ−及び
剛直な末端変性イミドオリゴマ−が配合されていること
が、この発明の組成物の硬化性などの点において好適で
ある。
【0032】前記のモノアミン化合物cとしては、プロ
パルギルアミン(PA),3−アミノブチン、5−アミ
ノペンチン、6−アミノヘキシン、7−アミノヘプチ
ン、4−アミノ−3−メチルブチン、4−アミノペンチ
ンなどの炭素数−8個の脂肪族モノアミン化合物、あ
るいは、3−アミノフェニルアセチレン、4−アミノフ
ェニルアセチレンなどの芳香族モノアミン化合物などを
挙げることができ、これらが単独で使用されていてもよ
く、また、前記のモノアミン化合物が複数の種類併用さ
れていてもよい。
【0033】この発明の組成物において、前記の炭素−
炭素不飽和結合を有する反応性モノマ−としては、9,
10−ビス(フェニルエチニル)アントラセン、9,1
0−ビス(フェニルエチニル)ナフタレン、5−フェニ
ル−5−(2−プロピニルアミノ)オキサゾリン−4−
オン、トリアリルイソシアヌレ−ト、ジアリルフタレ−
ト、N−プロパギルフタル酸イミド、N−プロパギルナ
ジック酸イミド又はN−プロパギル−メチルナジック酸
イミドが使用される。
【0034】この発明の組成物においては、特に、炭素
−炭素三重結合などの炭素−炭素不飽和結合(不飽和
基)とイミド結合とを有しており、しかも有機溶媒に可
溶性であると共に常温で液状である低分子量(分子量:
500以下)の不飽和イミド化合物が好適である。
【0035】この発明の組成物は、剛直な高分子量の芳
香族ポリイミド〔好ましくは剛直な末端変性イミドマク
ロマ−〕100重量部、柔軟な末端変性イミドオリゴマ
−20−200重量部、好ましくは30−180重量
部、反応性モノマ−20−250重量部、好ましくは5
0−200重量部、および、剛直な末端変性イミドオリ
ゴマ−20−200重量部、好ましくは30−180重
量部からなる4種類の成分が配合されている末端変性イ
ミドオリゴマ−組成物であり、この組成物は、耐熱性を
高いレベルに維持したまま、さらに、硬化性が改良され
るので好ましい。
【0036】さらに、この発明の組成物としては、前述
の成分が5−50重量%、特に10−40重量%の割合
で、有機極性溶媒に均一に溶解している液状の溶液組成
物であってもよく、また、有機極性溶媒などの有機物
が、約0.01−20重量%、特に0.05−10重量
%の割合で前述の成分に膨潤している組成物であっても
よい。
【0037】前記の溶液組成物において使用する有機極
性溶媒としては、剛直な芳香族ポリイミド(剛直な末端
変性イミドマクロマ−も含む)、柔軟な末端変性イミド
オリゴマ−及び剛直な末端変性イミドオリゴマ−を重合
反応によって製造する際に使用されうる有機極性溶媒を
好適に挙げることができる。
【0038】前記の有機極性溶媒としては、例えば、
N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホル
ムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジ
エチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N
−メチルカプロラクタム、ジメチルスルホキシド、ヘキ
サメチルスルフォルアミド、ジメチルスルホン、テトラ
メチレンスルホン、ジメチルテトラメチレンスルホン、
クレゾ−ル、フェノ−ル、ピリジン、エチレングリコ−
ル、テトラメチル尿素等を挙げることができる。
【0039】この発明の組成物において、樹脂成分の全
量に対して柔軟な末端変性イミドオリゴマ−の配合割合
が大きくなり過ぎると、そのような組成物の硬化物はガ
ラス転移温度が低下してしまうので適当ではなく、ま
た、前記の配合割合が小さくなり過ぎると、そのような
組成物は溶融粘度の上昇のために成形性が低下し、しか
も、その硬化物が低い物性となり脆くなるので実用に供
しえなくなる。
【0040】この発明の組成物において、樹脂成分の全
量に対して反応性モノマ−の配合割合が大きくなり過ぎ
ると、そのような組成物は、その溶融粘度が低下して成
形性が悪化したり、その組成物の硬化物が高いガラス転
移温度とならず耐熱性の低いものとなるので適当ではな
く、また、その配合割合が小さくなり過ぎると、そのよ
うな組成物は溶融粘度が上昇して成形性が悪化し、その
組成物から得られたプリプレッグのタック性が低下した
りするので適当ではない。
【0041】この発明の組成物は、前述の各成分を混合
することによって調製することができるが、その混合方
法としては、各成分を有機極性溶媒に均一に溶解した溶
液を混合する方法、あるいは、各成分を融点以上の温度
に加熱して溶融状態で混合する方法などを挙げることが
できるが、特に、各樹脂成分の溶液を混合する方法が、
常温付近の低温で調製することができるので、最適であ
る。
【0042】この発明の組成物は、成形品の製造、積層
品の製造などにおける原料として使用したり、接着剤と
して使用したり、あるいは、適当な強化繊維材料に含浸
させて複合材料を製造するためのマトリックス樹脂とし
て使用することができる。
【0043】この発明の組成物は、200−400℃、
特に好ましくは220−350℃の温度で、0.5−3
0時間、特に1−25時間、高温熱処理することによっ
て、熱硬化された物品を得ることができる。前述のよう
にしてこの発明の組成物を加熱硬化して得られた熱硬化
物品は、そのガラス転移温度が350℃以上であり極め
て優れた耐熱性を有している。
【0044】
【実施例】以下に実施例および比較例を示し、この発明
をさらに詳しく説明する。各実施例などにおいて、各イ
ミドオリゴマ−、又はイミドマクロマ−の対数粘度(η
inh )は、測定濃度を0.5g/100ml溶媒となる
ように、N−メチル−2−ピロリドンに試料を均一に溶
解して、ポリマ−溶液を調製し、その溶液粘度を30℃
でキャノンフェンスケ粘度計で測定し、別に、前記溶媒
のみの粘度を30℃で測定して、下記の計算式で算出さ
れた値である。対数粘度=〔ln(溶液粘度/溶媒粘
度)〕/溶液濃度
【0045】各実施例などにおいて、動的粘度(η0 )
に基づく動的粘弾性は、メカニカルスペクトロメ−タ−
(レオメトリック社製、RDS−2)を使用して、各末
端変性イミドオリゴマ−組成物の試料をプレ−ト(直
径:25mm)にのせ、特定の振動(ひずみ:20%、
周波数:1Hz)を与えて、150℃での試料の動的粘
度を測定するコ−ンプレ−ト法により、測定した。
【0046】各実施例において、ガラス転移温度(T
g)は、メカニカルスペクトロメ−タ−(レオメトリッ
ク社製)を使用して、各末端変性イミドオリゴマ−組成
物の試料が含浸されたガラスブレ−ド(直径:2mm、
長さ:50mm)を250℃で4時間加熱処理して硬化
させた硬化物に、ねじり振動(最大ひずみ:0.2%、
周波数:1Hz)を与え、動的粘弾性を測定するガラス
ブレ−ド法により、2回測定して、2回目に得られた剛
性率−温度曲線での力学的損失弾性率(G" )のピ−ク
温度から、ガラス転移温度(Tg)を求めた。
【0047】参考例1 〔剛直な末端変性イミドマクロマ−の製造〕 1リットルのフラスコに、 (a) 2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(a-BPDA) 30.893g (b) 3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(s-BPDA) 30.893g (c) オルソトリジンスルホン(TS) 54.86 g (d) プロパルギルアミン(PA) 1.102g (e) N−メチル−2−ピロリドン(NMP) 441.0 g を仕込み、窒素気流中、50℃で1時間攪拌して、アミ
ック酸オリゴマ−を生成させ、次いで、その反応液を1
85℃に昇温し、その温度で1時間攪拌して、剛直な末
端変性イミドマクロマ−を生成させた。
【0048】その反応液を室温(約25℃)まで冷却し
た後、水中に投じて粉末状のイミドマクロマ−を析出さ
せ、さらにその析出したイミドマクロマ−を濾過して分
離した後、25℃のメタノ−ルで2回洗浄し、減圧下に
乾燥して、剛直な末端変性イミドマクロマ−(平均重合
度:約20)の粉末を得た。その剛直な末端変性イミド
マクロマ−(1a-1 )の対数粘度を第1表に示す。
【0049】参考例2 〔剛直な末端変性イミドマクロマ−の製造〕 1リットルのフラスコに、 (a) 2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(a-BPDA) 61.786g (b) オルソトリジンスルホン(TS) 54.86 g (c) プロパルギルアミン(PA) 1.102g (d) N−メチル−2−ピロリドン(NMP) 441.0 g を使用したほかは、参考例1と同様にして、剛直な末端
変性イミドマクロマ−(平均重合度:約20)の粉末を
得た。この剛直な末端変性イミドマクロマ−(1a-2
の対数粘度を第1表に示す。
【0050】参考例3 〔剛直な末端変性イミドマクロマ−の製造〕 1リットルのフラスコに、 (a) 2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(a-BPDA) 61.786g (b) オルソトリジンスルホン(TS) 41.145g (c) 1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン(TPE−R) 14.617g (d) プロパルギルアミン(PA) 1.102g (e) N−メチル−2−ピロリドン(NMP) 441.0 g を使用したほかは、参考例1と同様にして、剛直な末端
変性イミドマクロマ−(平均重合度:約20)の粉末を
得た。この剛直な末端変性イミドマクロマ−(1a-3
の対数粘度を第1表に示す。
【0051】参考例4 〔柔軟な末端変性イミドオリゴマ−の製造〕 1リットルのフラスコに、 (a) 2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(a-BPDA) 117.688g (b) 1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン(TPE−R) 58.468g (c) オルソトリジンスルホン(TS) 27.430g (d) プロパルギルアミン(PA) 11.016g (e) N−メチル−2−ピロリドン(NMP) 467.1 g を仕込み、窒素気流中、50℃で1時間攪拌して、アミ
ック酸オリゴマ−を生成させ、次いで、その反応液を1
85℃に昇温し、その温度で1時間攪拌して、柔軟な末
端変性イミドマクロマ−を生成させた。
【0052】その反応液を室温(約25℃)まで冷却し
た後、水中に投じて粉末状のイミドオリゴマ−を析出さ
せ、さらにその析出したイミドオリゴマ−を濾過して分
離した後、25℃のメタノ−ルで2回洗浄し、減圧下に
乾燥して、柔軟な末端変性イミドオリゴマ−(平均重合
度:約3)の粉末を得た。その柔軟な末端変性イミドオ
リゴマ−(2-1)の対数粘度を第1表に示す。
【0053】参考例5 〔柔軟な末端変性イミドオリゴマ−の製造〕 1リットルのフラスコに、 (a) 2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(a-BPDA) 117.688g (b) 1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン(TPE−R) 58.468g (c) オルソトリジンスルホン(TS) 27.430g (d) プロパルギルアミン(PA) 11.016g (e) N−メチル−2−ピロリドン(NMP) 467.1 g を使用したほかは、参考例4と同様にして、柔軟な末端
変性イミドオリゴマ−(平均重合度:約5)の粉末を得
た。この柔軟な末端変性イミドマクロマ−(2-2)の対
数粘度を第1表に示す。
【0054】参考例6 〔柔軟な末端変性イミドオリゴマ−の製造〕 (a) 2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(a-BPDA) 58.844g (b) 3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(s-BPDA) 58.844g (c) 1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン(TPE−R) 58.468g (d) オルソトリジンスルホン(TS) 27.430g (e) プロパルギルアミン(PA) 11.016g (f) N−メチル−2−ピロリドン(NMP) 467.0 g を使用したほかは、参考例4と同様にして、柔軟な末端
変性イミドオリゴマ−(平均重合度:約3)の粉末を得
た。この柔軟な末端変性イミドマクロマ−(2-3)の対
数粘度を第1表に示す。
【0055】参考例7 〔反応性モノマ−(不飽和イミド化合物)の製造〕 1リットルのフラスコに、 (a) メチル−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物 123.30 g (b) プロパルギルアミン(PA) 39.66 g (c) N−メチル−2−ピロリドン(NMP) 582.0 g を仕込み、窒素気流中、50℃で1時間攪拌して、アミ
ック酸オリゴマ−を生成させ、次いで、その反応液を1
85℃に昇温し、その温度で1時間攪拌して、反応性モ
ノマ−であるN−プロパルギル−メチルナジック酸イミ
ド(不飽和イミド化合物)を生成させた。
【0056】その反応液を室温(約25℃)まで冷却し
た後、水中に投じて液状の不飽和イミド化合物を分離さ
せ、水を留去し、減圧下に乾燥して液状の不飽和イミド
化合物(3-1)(分子量:215)を得た。
【0057】参考例8 〔剛直な末端変性イミドオリゴマ−の製造〕 1リットルのフラスコに、 (a) 2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(a-BPDA) 105.92 g (b) オルソトリジンスルホン(TS) 82.26 g (c) プロパルギルアミン(PA) 6.67 g (d) N−メチル−2−ピロリドン(NMP) 779.0 g を仕込み、窒素気流中、50℃で1時間攪拌して、アミ
ック酸オリゴマ−を生成させ、次いで、その反応液を1
85℃に昇温し、その温度で1時間攪拌して、剛直な末
端変性イミドオリゴマ−を生成させた。
【0058】その反応液を参考例1と同様にして精製・
処理して、剛直な末端変性イミドオリゴマ−(平均重合
度:約5)の粉末を得た。その剛直な末端変性イミドオ
リゴマ−(4-1)の対数粘度を第1表に示す。
【0059】参考例9 〔剛直な末端変性イミドオリゴマ−の製造〕 (a) 2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(a-BPDA) 52.96 g (b) 3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(s-BPDA) 52.96 g (c) オルソトリジンスルホン(TS) 82.26 g (d) プロパルギルアミン(PA) 6.67 g (e) N−メチル−2−ピロリドン(NMP) 779.0 g を使用したほかは、参考例4と同様にして、柔軟な末端
変性イミドオリゴマ−(平均重合度:約5)の粉末を得
た。この柔軟な末端変性イミドマクロマ−(4-2)の対
数粘度を第1表に示す。
【0060】実施例1−6、7(参考)、8−9 前記の各参考例に示したような方法で得られた、各種の
剛直な末端変性イミドマクロマ−、柔軟な末端変性イミ
ドオリゴマ−、反応性モノマ−(不飽和イミド化合物)
および剛直な末端変性イミドオリゴマ−を第1表に示す
ような配合割合(重量部で示す)でN,N−ジメチルア
セトアミド溶媒中で混合して、25重量%の末端変性イ
ミドオリゴマ−溶液組成物をそれぞれ調製した。
【0061】それらの溶液組成物をそれぞれガラスブレ
−ドに含浸させ、減圧下、オ−ブン内で80℃の温度に
おいて、8時間乾燥して、溶媒を蒸発させて実質的に溶
媒の全量を除去した。前述のようにして得られたガラス
ベレ−ドに含浸された各末端変性イミドオリゴマ−組成
物について、前述の動的粘度の測定法(コ−ンプレ−ト
法)で、その硬化物の動的粘度(η0 )を測定し、さら
に、前述の測定法によりガラス転移温度(Tg)を測定
した。それらの各実施例の結果を第1表に示し、各比較
例の結果を第2表に示す。
【0062】
【表1】
【0063】
【表2】
【0064】
【発明の作用効果】この発明は、ビフェニルテトラカル
ボン酸類と縮合環に直接に結合しているアミノイ基を有
する芳香族ジアミンとから得られた剛直な高分子量の芳
香族ポリイミド(1)、前記テトラカルボン酸成分と、
複数の芳香族環及び/又は芳香族複素環を有する芳香族
ジアミンと、不飽和結合を有するモノアミン化合物とか
ら得られた柔軟な末端変性イミドオリゴマ−(2)、不
飽和結合を有する反応性モノマ−(3)、および剛直な
末端変性イミドオリゴマ−(4)からなる樹脂成分が主
として配合されている末端変性イミドオリゴマ−組成物
(溶液組成物)であり、その末端変性イミドオリゴマ−
組成物は、樹脂成分が比較的短時間で容易に硬化させる
ことができ、その結果得られる硬化物が、耐熱性、特に
高温での機械的強度などにおいて優れており、そして、
種々の材料を接合したりすることができる耐熱性接着
剤、種々の補強材や充填材を含有する複合マトリックス
樹脂、あるいは、成形用樹脂などとしての用途を有し、
航空機、宇宙産業用機器、車両用機器などの広い用途に
使用することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08G 73/12 C08L 79/08 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対数粘度(30℃、濃度;0.5g/1
    00ml溶媒、溶媒;N−メチル−2−ピロリドン)が
    0.20〜1.5であり、下記式 【化1】 (但し、上記式中、R 1 は3,7−ジアミノジフェニレ
    ンスルホンまたは2,8−ジメチル−3,7−ジアミノ
    ジフェニレンスルホンである芳香族ジアミンに基づく残
    基であり、lは10以上の整数である。)で示される単
    位を有する高分子量の芳香族ポリイミド100重量部、 対数粘度(前記と同じ)が0.01〜0.18である
    記式 【化2】 (但し、上記式中、R 2 は3,3’−ジメトキシベンジ
    ジン、3,3’−ジエチルベンジジン、4,4’−ジア
    ミノジフェニルエ−テル、3,3’−ジアミノジフェニ
    ルエ−テル、3,4’−ジアミノジフェニルエ−テッ
    ル、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−
    ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェ
    ニルスルホン、3,3’−ジアミノジフェニルスルホ
    ン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、
    1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、2,
    2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プ
    ロパン、2,2−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)
    フェニル〕プロパン、2,2−ビ ス〔4−(4−アミノ
    フェノキシ)フェニル〕ヘキサフルオロプロパン、ビス
    〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホンま
    たはビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕ス
    ルホンである芳香族ジアミン、あるいは2,5−ビス
    (m−アミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾ−
    ル、2,2’−ビス(m−アミノフェニル)−ベンゾビ
    スチアゾ−ルまたは2,2’−ビス(m−アミノフェニ
    ル)−ベンゾビスオキサゾ−ルである芳香族複素環式ジ
    アミンに基づく残基であり、Xは炭素−炭素不飽和結合
    を有するモノアミン化合物に基づく残基であり、mは1
    以上の整数である。)で示される単位を有する末端変性
    イミドオリゴマ−20〜200重量部、 炭素−炭素不飽和結合を有する反応性モノマ−20〜2
    50重量部、および、対数粘度(前記と同じ)が0.01〜0.18である下
    記式 【化3】 (但し、上記各式中、R 1 およびXは前記と同じであ
    り、nは1以上の整数である。)で示される単位を有す
    る末端変性イミドオリゴマ−20〜200重量部が配合
    されている末端変性イミドオリゴマ−組成物。
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