JP2579748B2 - 手書き文字入力装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 イ）産業上の利用分野 本発明は手書きの文字を入力する為の手書き文字入力
装置に関する。

ロ）従来の技術 日本語ワードプロセサやパーソナル・コンピュータが
身近になつてきている今日、キーボード操作に慣れない
人、キーボード操作を好まない人もなかにはいる。そん
な人に向けた、ほとんど熟練を必要としない日本語入力
装置として手書き文字認識装置が最近製品化され始め、
研究も活発になつており、斯様な装置については日経エ
レクトロニクス1983年12月５日号の記事「くずし字など
筆記制限を緩和する方向に進むオンライン手書き漢字認
識」に詳しい。

この様な手書き文字認識装置の入力手段として用いら
れる手書き文字入力装置は、一般に第４図に示す如く、
文字を書き込む為の入力ペン（１）と、この入力ペンの
ペンの先の移動軌跡を検出する文字軌跡検出盤（以後タ
ブレツトと称す）（２）とに依つて構成されている。

斯る第４図の手書き文字入力装置のタブレット（２）
は複数の文字に対応する如く、複数の入力エリア枠（2
1）（21）…が表示されており、該入力エリア枠（21）
（21）…毎に一文字分の入力ペン（１）のペン先の文字
跡を検出するものである。

ハ）発明が解決しようとする問題点 上述の如き従来の手書き文字入力装置に於いては、入
力エリア枠（21）（21）…の面積が固定されているの
で、大きな字を書く習慣のある筆者にとつてはこの枠
（21）（21）…内に納まるように注意を払つて文字を書
き込まなければならず、筆者の負担となる。又、逆に小
さな字を書く習慣のある筆者の場合、複数の文字列を書
き込んで行く時に文字間隔が大きくなりすぎ無駄なスペ
ースが生じる欠点があつた。

ニ）問題点を解決する為の手段 本発明の手書き文字入力装置は、手書き文字を書き込
む為の入力ペン（１）と、該入力ペンに依って１文字毎
の軌跡が書き込まれる複数の入力エリアを備えた文字軌
跡検出盤（２）とからなる手書き文字入力装置に於い
て、上記文字軌跡検出盤（２）の入力エリアの面積を可
変設定する入力エリア面積設定手段（3L,3M,3S）と、前
記文字軌跡検出盤（２）に組み合わされ、前記入力エリ
ア面積設定手段（3L,3M,3S）により設定された入力エリ
ア枠を表示する表示手段とを設けたことを特徴とする。

更に、本発明の手書き文字入力装置は、この入力エリ
ア面積設定手段（3L,3M,3S）による入力エリアの面積の
可変に応じて、前記複数の入力エリアを再配置する窓ピ
ッチ指定手段（７）を備えることも特徴とする。

ホ）作用 本発明の手書き文字入力装置によれば、入力エリア面
積設定手段（3L,3M,3S）により文字軌跡検出盤（２）の
入力エリアの面積を、著者の書き易い文字の大きさに対
応せしめて設定することができると共に、この設定され
た文字サイズの枠が表示される。

更に、本発明の手書き文字入力装置によれば、窓ピッ
チ指定手段（７）により、入力エリアは、面積に応じ
て、再配置される。

ヘ）実施例 第１図に本発明の手書き文字入力装置の外観平面図を
模式的に示し、第２図（ａ）（ｂ）（ｃ）にその動作説
明の為の模式図を示す。

第１図の本発明手書き文字入力装置が第４図の従来装
置と異なる所は、入力ペン（１）に依つて一文字毎の書
き込まれるタブレツト（２）の入力エリア（21）（21）
…の面積を可変設定する為の入力エリア面積設定スイツ
チとして、大面積設定スイツチ（3L）、中面積設定スイ
ツチ（3M）、小面積設定スチツチ（3S）を設けた点にあ
る。

即ち、小面積設定スイツチ（3S）を操作すると、第２
図（ａ）に示す如く、タブレツト（２）の各入力エリア
（21S）（21S）…は最も小面積、例えば10mm×10mmとな
り、又中面積設定スイツチ（3M）を操作すると、第２図
（ｂ）に示す如く、その各入力エリア（21M）（21M）
は、同図（ａ）の場合より大きくなり、標準的な面積、
例えば15mm×15mmとなり、さらに又大面積設定スイツチ
（3L）を操作すると、第２図（ｃ）に示す如くその各入
力エリア（21L）（21L）は最も大面積、例えば20mm×20
mmとなる。

尚、上記タブレツト（２）として電磁誘導方式のもの
を採用する場合には、一般的にタブレツト（２）上に入
力エリア枠が描かれた筆記用紙が載置される事となるの
で、第２図（ａ）（ｂ）（ｃ）図示の各入力エリア（21
S）、（21M）、（21L）に対応する入力エリア枠をもつ
夫々の筆記用紙を用意しておく事となる。又、液晶表示
部上に透明なタブレツト（２）を組み合わせたものを採
用する場合には、筆記用紙は不要であり、第２図（ａ）
（ｂ）（ｃ）図示の各入力エリア（21S）、（21M）、
（21L）の枠が、上記入力エリア面積設定スイツチ（3
S）、（3M）、（3L）の操作に応答して表示される事と
なる。一方、この電磁誘導方式のタブレツト（２）を用
いる場合には、上記各面積設定スイツチ（3L）（3M）
（3S）をもタブレツト（２）内の領域として組み込み、
これを入力ペン（１）にてタツチする事に依り、スイツ
チ操作する事も可能である。

第３図に手書き文字認識装置に本発明の文字入力装置
を用いた場合の機能構成を示す。同図に於いて、（４）
はタブレツト上でのペン先の存在位置をタブレツト全面
に亘るｘ・ｙ座標にて検出するｘ・ｙ座標検出部であ
る。（５）は窓座標変換処理部、（６）は窓面積指定
部、（７）は窓ピツチ指定部であり、窓座標変換処理部
（５）は窓面積指定部（６）が指定する正方形の入力エ
リアの一辺の巾Ｗと窓ピツチ指定部（７）が指定する入
力エリアのピツチＰとに基づいて、上記ｘ・ｙ座標検出
部（４）からの値（ｘ・ｙ）に （ｎ−１）Ｐ＜ｘ＜（ｎ−１）Ｐ＋Ｗ （ｍ−１）Ｐ＜ｙ＜（ｍ−１）Ｐ＋Ｗ ただし、ｎは入力エリアの行番号 ｍは入力エリアの列番号 なる条件にて窓がけを行なう。

即ち、該処理部（５）は、特定の入力エリア、例えば
Ｎ行、Ｍ列の入力エリアの文字軌跡であるｘ・ｙ座標信
号を検出する時は、 （Ｎ−１）Ｐ＜ｘ＜（Ｎ−１）Ｐ＋Ｗ （Ｍ−１）Ｐ＜ｙ＜（Ｍ−１）Ｐ＋Ｗ を満足する値（ｘ、ｙ）のみを一文字分の文字軌跡デー
タとして描出するのである。さらには、該処理部（５）
に於いては、上述の如く抽出した値（ｘ、ｙ）を入力エ
リアに対応する窓座標（Ｘ、Ｙ）に変換する処理 Ｘ＝ｘ−（Ｎ−１）Ｐ Ｙ＝ｙ−（Ｍ−１）Ｐ を施こす事に依り、 ０＜Ｘ＜Ｗ ０＜Ｙ＜Ｗ なる範囲にある規格化された一文字分の文字軌跡データ
（Ｘ、Ｙ）系列を出力するのである。

（８）は該窓座標変換処理部（５）からの一文字分毎
の文字軌跡データ（Ｘ、Ｙ）系列に基づいて、その文字
を認識する認識処理部である。詳しくは該処理部（８）
は入力されるデータ（Ｘ、Ｙ）系列から特徴成分を抽出
してパターン化する特徴パターン生成回路（81）と、予
め複数の標準的な文字についての特徴パターンを格納し
た標準特徴パターンメモリ（82）と、該メモリ（82）の
各標準特徴パターンと上記特徴パターン生成回路（81）
からの入力特徴パターンとを比較してパターン認識を行
ない、認識結果を出力するパターン認識回路（83）とか
らなつている。

而して、前述の窓面積指定部（６）と窓ピツチ指定部
（７）には、第１図に模式的に示したものと同じ入力エ
リア面積設定スイツチ（3S）、（3M）、（3L）が連なつ
ており、これ等のスイツチ（3S）、（3M）、（3L）の各
操作に従がい、窓面積指定部（６）で指定する入力エリ
アの面積、即ち正方形の入力エリアの一辺の巾Ｗが例え
ば10mm、15mm、20mmに決定されると共に、窓ピツチ指定
部（７）で指定する入力エリアのピツチＰが例えば13m
m、18mm、23mmに決定されるのである。

従つて、上記各スイツチ（3S）、（3M）、（3L）の
内、通常は中面積設定スイツチ（3M）のみをON状態にし
て、第２図（ｂ）に示す如き例えば面積15mm×15mmの入
力エリア（21M）（21M）…を有するタブレツト（２）と
しておき、該入力エリア（21M）（21M）…では小さずる
場合には、大面積設定スイツチ（3L）のみをON状態にし
て、この入力エリア（21M）（21M）…を第２図（ｃ）に
示す如き例えば20mm×20mmの入力エリア（21L）（21L）
…に変更すればよい。又、逆に上記入力エリア（21M）
（21M）…では大きすぎる場合には、小面積設定スイツ
チ（3S）のみをON状態にして、この入力エリア（21M）
（21M）…を第２図（ａ）に示す如き例えば10mm×10mm
の入力エリア（21S）（21S）に変更すればよい。

ト）発明の効果 本発明では、手書き文字を書き込む為の入力ペンと、
該入力ペンに依って文字が書き込まれる複数の入力エリ
アを備えたタブレット（文字軌跡検出盤）とからなる手
書き文字入力装置に於いて、タブレットの入力エリアの
面積を可変設定する入力エリア面積設定手段（3L,3M,3
S）と、タブレットに組み合わされ入力エリア面積設定
手段（3L,3M,3S）により設定された入力エリア枠を表示
する表示手段とを設けている。従って、本発明によれ
ば、この入力エリア面積設定手段によりタブレットの入
力エリアの面積を適正な大きさに設定することにより、
筆者は負担が無くしかも無駄なスペースのない文字列の
書き込みが行える。更に、表示手段により設定された入
力エリア枠が表示されるので、筆者は一目で文字枠の大
きさを認識することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の手書き文字入力装置の平面模式図、第
２図（ａ）（ｂ）（ｃ）は夫々本発明装置の部分平面模
式図、第３図は本発明装置を手書き文字認識装置に用い
た場合の機能構成図、第４図は従来の手書き入力装置の
平面模式図である。 （１）……入力ペン、（２）……タブレツト、（21）
（21L）（21M）（21S）……入力エリア、（3L）（3M）
（3S）……入力エリア面積設定スイツチ、（４）……
ｘ、ｙ座標検出部、（５）……窓座標変換処理部、
（６）……窓面積指定部、（７）……窓ピツチ指定部、
（８）……認識処理部。

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】手書き文字を書き込む為の入力ペン（１）
   と、該入力ペンに依って１文字毎の軌跡が書き込まれる
   複数の入力エリアを備えた文字軌跡検出盤（２）とから
   なる手書き文字入力装置に於いて、 上記文字軌跡検出盤（２）の入力エリアの面積を可変設
   定する入力エリア面積設定手段（3L,3M,3S）と、 前記文字軌跡検出盤（２）に組み合わされ、前記入力エ
   リア面積設定手段（3L,3M,3S）により設定された入力エ
   リア枠を表示する表示手段と を設けたことを特徴とする手書き文字入力装置。
2. 【請求項２】前記入力エリア面積設定手段（3L,3M,3S）
   による入力エリアの面積の可変に応じて、前記複数の入
   力エリアを再配置する窓ピッチ指定手段（７）を備える
   ことを特徴とする請求項１の手書き文字入力装置。