JP2579070B2 - アレイアンテナ及び揺動補償型アンテナ装置 - Google Patents

アレイアンテナ及び揺動補償型アンテナ装置

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JP2579070B2
JP2579070B2 JP3040297A JP4029791A JP2579070B2 JP 2579070 B2 JP2579070 B2 JP 2579070B2 JP 3040297 A JP3040297 A JP 3040297A JP 4029791 A JP4029791 A JP 4029791A JP 2579070 B2 JP2579070 B2 JP 2579070B2
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    • H01QANTENNAS, i.e. RADIO AERIALS
    • H01Q3/00Arrangements for changing or varying the orientation or the shape of the directional pattern of the waves radiated from an antenna or antenna system
    • H01Q3/02Arrangements for changing or varying the orientation or the shape of the directional pattern of the waves radiated from an antenna or antenna system using mechanical movement of antenna or antenna system as a whole
    • H01Q3/08Arrangements for changing or varying the orientation or the shape of the directional pattern of the waves radiated from an antenna or antenna system using mechanical movement of antenna or antenna system as a whole for varying two co-ordinates of the orientation
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01QANTENNAS, i.e. RADIO AERIALS
    • H01Q1/00Details of, or arrangements associated with, antennas
    • H01Q1/12Supports; Mounting means
    • H01Q1/18Means for stabilising antennas on an unstable platform

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  • Variable-Direction Aerials And Aerial Arrays (AREA)
  • Details Of Aerials (AREA)
  • Burglar Alarm Systems (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、送受信する電波の波長
によってアンテナ素子の大きさが決定され、このアンテ
ナ素子が市松模様状に配置されたアレイアンテナと、船
舶等の移動体に搭載されインマルサットシステム等の衛
星通信・衛星放送に使用されるアンテナ装置、特に移動
体の揺動の影響を除去する揺動機能を備えた揺動補償型
アンテナ装置と、に関する。
【0002】
【従来の技術】(1)技術背景 従来から、船舶等において衛星通信のために指向性アン
テナが用いられている。船舶衛星通信は、歴史的には1
976年米国のマリサット衛星により開始されたもので
あり、1982年以降は国際的な組織であるインマルサ
ットに引き継がれ実施されている。このような船舶衛星
通信を行うためには、所定の指向性を有するアンテナを
必要とする。
【0003】例えば、1987年6月現在のインマルサ
ット標準A船舶地球局の技術基準によると、船舶地球局
のG/Tは−4dBK以上と規定されており、この基準
に適合するアンテナをパラボラアンテナとして構成しよ
うとする場合、直径80cm程度の寸法が求められる。
【0004】また、パラボラアンテナを降雨等から保護
し、耐候性を確保するためには、このアンテナを覆うレ
ドームが必要である。このレドームの直径は、パラボラ
アンテナの寸法が直径80cm程度であるため、例えば
1.2m程度が必要とされる。 レドームは、有底椀状
の部材であり、少なくとも衛星通信に係る波長の電波
(1.5GHz近傍)を通過するような材質で形成され
る。一般的には、FRPが用いられる。更に、その底部
には、アンテナの保守、修理等の作業のために開口たる
アクセスハッチが設けられる。
【0005】(2)追尾及び揺動補償 このような構成を有するアンテナ装置の一種として、揺
動補償型アンテナ装置が知られている。この揺動補償型
アンテナ装置は、衛星の追尾機能に加え揺動補償機能を
有する装置である。
【0006】すなわち、船舶等の移動体に搭載されたア
ンテナが衛星からの電波を良好に受信し続けるために
は、当該アンテナを駆動して衛星を追尾させる必要があ
る。また、このようなアンテナ駆動及びその制御機能
は、揺動補償を行うように構成することが可能である。
例えば、船舶は海上の波浪によって揺動し、この揺動分
を補償することにより良好な衛星追尾を実現できる。船
舶の揺動には、例えばロール、ピッチ等がある。ロール
は横揺れ、ピッチは縦揺れに相当し、両者を補償するた
めにはアンテナを機械的にまたは電子的に横、縦に駆動
する必要がある。このため、従来から、揺動補償等の目
的でアンテナを駆動する技術が各種開発されている。
【0007】(3)3軸機械軸の装置 アンテナとしてパラボラアンテナ等を用いる場合、その
駆動に係る軸を3個設け、それらを全て機械軸として構
成することが可能である。
【0008】3軸構成の一例としては、いわゆるAZ−
EL−XELマウントがある。
【0009】ここで、AZ軸とは、アジマス軸を表し、
アンテナの方位に係る軸である。また、EL軸とは、エ
レベーション軸を表し、アンテナの仰角に係る軸であ
る。更に、XEL軸とは、クロスエレベーション軸を表
し、EL軸の回動面と垂直な面内における角度に係る軸
である。
【0010】このようなマウントに代表される3軸構成
のアンテナ装置において、全ての軸を機械軸として構成
すると、機構的設計が複雑となり、装置が高価格となり
易い。このため、軸の個数を低減し、2個の機械軸で装
置を実現する提案がなされている。
【0011】(4)2軸機械軸の装置 このような装置としては、例えば「2軸Az−Elアン
テナマウントの制御方式」(結城他、電子通信学会、S
ANE83−53、pp1−6)、「海事衛星通信ディ
ジタル船舶局用アンテナシステムの小型軽量化につい
て」(塩川他、電子通信学会、SANE84−19、p
p17−24)等に開示されているAZ−ELマウント
がある。
【0012】このような構成によっても、揺動を補償し
つつ衛星を追尾することができる。しかし、このような
マウントにおいては、特異点が発生するという問題点が
ある。
【0013】特異点は、例えば天頂方向に現れ、揺動条
件下でアンテナがこの方向を向いている場合に追尾誤差
を発生させる点である。この特異点に対処するために
は、アンテナやそれを支持するフレーム等に軽量かつ堅
牢な材料を使用し、アンテナ等を駆動するモータの負荷
を低減する手段や、また、モータとして、比較的高性能
のACサーボモータを採用し、これに応じて高性能のA
Cサーボ制御回路を採用して高性能のサーボ系によりア
ンテナを駆動するという手段がある。更には、制御ソフ
トウェアの改良により、特異点近傍の追尾誤差を軽減す
る等の手段もある。 しかし、このような対策は、特別
な材料、高価格な回路を採用すること等を求めるため、
装置の高価格化をまぬがれない。また、これらの対策を
施した場合でも、特異点近傍での追尾誤差が約10°と
のデータが存在する。
【0014】(5)電子軸を有する装置 このような問題点を解決する手段としては、複数の軸の
うちいずれかを電子軸とするのが有効である。電子軸
は、いわゆるフェーズドアレイアンテナによって実現し
得るものである。
【0015】このような電子軸を有する装置としては、
例えば“PhasedArray Antenna forMARISAT Communicati
ons”,Folkebolinder,Microwave Journal,1978.12 pp3
9-42に開示されている装置がある。この装置は、この軸
は、AZ軸を機械軸とし、EL軸を2枚の平板状アンテ
ナ(アレイアンテナ)の上に形成された複数のアレイア
ンテナの移相によって実現する装置である。
【0016】すなわち、アレイアンテナ上に行列配置さ
れたアンテナ素子にそれぞれ移相器を接続し、この移相
器によって各アンテナ素子に係る信号の移相量を制御す
る。この移相量の制御により、アンテナのビーム指向特
性を所定の特性に切り替え変更することができる。
【0017】従って、この移相器制御によって仰角方向
にビーム指向特性を変化させれば、EL軸を電子軸とし
て実現することができることになる。また、この方向と
垂直な方向にビーム指向特性を変化されることができる
ため、更に1軸が電子軸で実現されることになる。
【0018】しかしながら、このように電子軸を用いた
場合でも、各アンテナ素子毎に移相器を設けなければな
らないため、装置構成が肥大・複雑化し、装置価格が高
価格化するため、用途が限定されたものとなるという問
題点が生じる。
【0019】このような問題点を解決し得る装置として
は、例えば特開昭51−110955号公報に記載され
た装置がある。この公報においては、アレイアンテナを
使用する衛星通信用船舶アンテナが数種類示されてい
る。このアレイアンテナを用いる装置のうち、一の装置
は、AZ軸及びEL軸を機械軸として構成し、複数のア
レイアンテナの出力を合成して、ビームパターンを調整
するものである。このような構成によれば、装置構成が
簡易小型になり、装置価格の低価格化、保守の容易化等
の効果が得られる。
【0020】更に、電子軸を用いたアンテナ装置の別の
例としては、本願出願人が先に「アンテナの揺動補償方
式及び揺動補償型アンテナ装置」(特願平2−3393
17号)として提案したものがある。この提案において
は、先に掲げた2個の例と異なり、AZ軸及びEL軸を
有するマウントではなく、X1−Y−X2マウントに係
る装置が示されており、X1軸及びY軸を機械軸とし
て、X2軸を電子軸として構成されている。従って、こ
の本願出願人先提案に係る技術においても、装置構成の
簡易化、装置価格の低価格化を実現できる。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
いずれの従来例においても、使用されるアレイアンテナ
はアンテナ素子を格子状に配列したものであった。この
ようなアンテナ素子配列は、いわゆるAZ−EL−XE
Lマウントにおいて、AZ軸及びEL軸を機械軸とし
て、XEL(クロスエレベーション)軸を電子軸として
実現する場合に、移相器の制御角度範囲が大きくなって
しまうという問題点が生ずる。
【0022】図17には、いわゆる(2,2,2)素子
配列のアレイアンテナの構成が示されている。
【0023】この図に示されるように、各アンテナ素子
10は、アンテナ基板12上において正方格子状に配置
されている。水平方向の各アンテナ素子10間の間隔
は、この図においてはdxで表わされており、垂直方向
はdyで表わされている。各アンテナ素子10の直径
は、原理的に約λ/2(λ:波長)に設定されており、
従ってこの図に示される配置では、アンテナ素子10同
士の重複を避けるため、dx及びdyはλ/2を越えた
値としなければならない。
【0024】一方、図18には、AZ−EL−XELマ
ウントの軸構成が示されている。この図に示されるマウ
ントは、AZ軸、EL軸及びXEL軸を有している。A
Z軸は方位方向の軸であり、EL軸は仰角方向の軸であ
る。XEL軸はEL軸に対して垂直な方向の軸である。
AZ軸及びEL軸をアレイアンテナ12を回動させる機
械軸として構成し、アレイアンテナ12上のアンテナ素
子10の送受信信号を所定量単位で移相させてEL軸の
回動方向と垂直にビームを切換えてやれば、電子制御に
よるXEL軸を有するAZ−EL−XELマウントが実
現される。例えば、図17に示されるアレイアンテナ1
2の長手方向がEL軸と平行となるように当該EL軸に
アレイアンテナ12を取り付け、縦に並ぶアンテナ素子
10の対単位で移相器(PS:Phase Shifter )を設
け、当該移相器に対して所定量の移相を切換え指示する
ことにより、ビームパターンをXEL軸について切換え
ることができる。すなわち、XEL軸が電子的に実現さ
れる。
【0025】このように、AZ軸及びEL軸を機械軸、
XEL軸を図17に示されるようなアレイアンテナ12
による電子軸としてそれぞれ実現した場合、これにより
得られるアンテナパターンは図19に示されるようなも
のとなる。
【0026】すなわち、各アンテナ素子10に係る移相
量(移相器制御量)を0°とした場合のアンテナパター
ンをA0、中心の2個のアンテナ素子10に対して左右
の各2個のアンテナ素子10の移相量を90°としたと
きのアンテナパターンはA1と、それぞれ表すことにす
る。
【0027】これら各アンテナパターンA0及びA1に
おいて、メインローブ(ビーム)を基準とするならば、
第1サイドローブは約45°ずれた位置に発生し、第2
サイドローブは約110°離れた位置に発生する。ま
た、例えばアンテナパターンA0に係る第1サイドロー
ブはメインローブに対して−15dB程度のレベルであ
り、アンテナパターンA1の場合には、−10dB程度
のレベルである。
【0028】このように顕著なサイドローブが発生する
と、アンテナの効率が低下するばかりではなく、不要な
(方向の)雑音を受信したり、望ましくない方向へ不要
な電力を放射して他のシステムへの妨害を与えること等
が懸念される。このことを避けるため、衛星通信(また
は放送)システム等に利用されるアンテナに対して一般
にそのシステム毎にアンテナのサイドローブの規定が設
けられている。
【0029】従来の格子状配列のアレイアンテナに電子
XEL軸の機能をもたせようとした場合、必ずしも衛星
システムの規定するサイドローブの基準を満たせるとは
限らない。一般に移相器の制御量が大きい場合には、サ
イドローブの発生が顕著となる。すなわち、電子XEL
軸の傾きを大きくすればするほど、サイドローブの発生
が顕著になる傾向にある。例えば、追尾目標である衛星
が船首尾方向で、かつ天頂付近にあるときに揺動が発生
すると、XEL軸を最も顕著に傾けねばならない。一般
に、揺動補償型アンテナ装置において、補償すべき移動
体の揺動としては、例えば船舶においてロール:±25
°以内、ピッチ:±15°以内にする必要があるといわ
れている(文献:INMARSAT-M SYSTEM DEFINITION MANUA
L(issue2)MODULE 2 3.6.2.2 Recommended Environmenta
lConditions for Maritime Class MESS)。先に掲げた
状況においては、このようなロール及びピッチに関する
基準の限界に近い程度、XEL軸(すなわちビーム)を
傾ける必要があり、従来の格子状配列のアレイアンテナ
では、サイドローブに関する要求基準を満たさないおそ
れがある。
【0030】本発明は、このような問題点を解決するこ
とを課題としてなされたものであり、アンテナ素子の配
列を改良することにより、サイドローブの発生が少な
く、ビームの傾きの制御が簡易に実現可能なアレイアン
テナを提供することを目的とする。また、このアレイア
ンテナを用いてより好適に衛星を追尾し、かつ移動体の
揺動を補償することが可能な揺動補償型アンテナ装置を
提供することを目的とする。
【0031】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本願出願人は、以下のような構成のアレイア
ンテナを提案する。
【0032】すなわち、本願出願人は、アンテナ素子の
配列が市松模様状であることを特徴とするアレイアンテ
ナを提案する。
【0033】また、各アンテナ素子の個数が中央列で最
大となるよう列毎に重み付け設定されたことを特徴とす
るアレイアンテナを提案する。さらに、隣接する列の間
隔が動作波長で0.55波長未満であり、Nが奇数であ
り、中央の列を除く列に設けられた移相器が可変移相器
であることを特徴とするアレイアンテナを提案する。
【0034】また、レドームの側面にEL軸を取り付
け、AZ軸がレドームの底面においてアレイアンテナ、
EL軸及びレドームを支持するアレイアンテナを提案す
る。更に、アンテナに接続され、当該アンテナにより送
信及び/または受信される信号を伝達するケーブルを中
空のAZ軸を介して外部に引き出すアレイアンテナを提
案する。
【0035】更に、このようなアレイアンテナを利用し
て本願出願人が提供する揺動補償型アンテナ装置は、次
のような構成を有する。
【0036】すなわち、衛星の仰角及び相対方位を求め
る衛星情報入力手段と、移動体の揺動量を検出する揺動
検出手段と、AZ軸を回転駆動させるAZ軸モータと、
EL軸を回転駆動させるEL軸モータと、各アンテナ素
子により送信及び/または受信される信号を移相させる
複数の移相器と、衛星の相対方位に応じてAZ軸モータ
に回転角を指示し、AZ軸の回転量を制御するAZ軸制
御手段と、衛星の仰角及び相対方位並びに移動体の揺動
量に応じてEL軸モータに回転角を指示し、EL軸の回
転量を制御するEL軸制御手段と、衛星の仰角及び相対
方位並びに移動体の揺動量に応じて移相器の移相量を求
め、アレイアンテナのビーム方向を制御する電子XEL
軸制御手段と、を備え、アレイアンテナが搭載される移
動体の揺動を補償しつつ、衛星を追尾する構成を有す
る。
【0037】
【作用】本発明のアレイアンテナにおいては、アンテナ
素子間の水平方向距離及び垂直方向距離について、アン
テナ素子の寸法により発生する制限が緩和される。
【0038】すなわち、アンテナ面上におけるアンテナ
素子の配列は、通常、それぞれ隣接するアンテナ素子が
重なり合わないよう、また一般的には隣接するアンテナ
素子間の干渉をも考慮して、一定の間隔をもって配置さ
れる。しかし、本発明においては、隣接するに属する
素子が段違いに配列されることになるため、アンテナ素
子寸法によって規制される方向がアンテナ面上の水平方
向または垂直方向に対して斜めの方向となる。従って、
水平方向及び垂直方向に沿ってみれば、アンテナ素子寸
法に係る配置制限が緩和されたこととなる。
【0039】従って本発明においては、必要に応じ、隣
接する間の距離をより小さくとることが可能となる。
例えば請求項3に示されるように隣接する列間の距離を
0.55波長未満にすることが可能になる。このような
距離設定は、当然アレイアンテナにより実現すべきアン
テナパターンのサイドローブを抑制する作用を奏する。
また、同時に、ビームがより広くなるという作用を奏す
る。
【0040】すなわち、ある送受信レベルを確保しよう
とする場合、ビームの幅の拡がりにより、より広い角度
範囲をカバーすることが可能になる。また、例えば移相
器の制御によってビームの傾き変更を行おうとする場合
に、水平方向のアンテナ素子間距離を小さくできるた
め、同じ角度だけビームを傾けようとした場合でも、移
相器の制御量を小さくすることができる。すなわち、移
相器の制御量をφ、ビームの傾きをθ、波長をλとした
場合、 φ=(dx・sinθ・2π)/λ[ラジアン] … (1) となる。
【0041】従って、同じ傾きθに対する移相器制御量
φが、水平方向距離dxに比例して小さな値となる。
【0042】このように、本発明においては、サイドロ
ーブの抑制及びビームの広がりにより、XEL軸に係る
制御がより簡易に行えることとなる。
【0043】請求項2においては、各におけるアンテ
ナ素子の個数が重み付け配置されるため、この重み付け
によりビームパターンの調整が可能になる。例えば中央
に属するアンテナ素子の個数を、両端のに属する
アンテナ素子の個数より大とすることによりサイドロー
ブがより抑圧され、前述の作用がより顕著なものとな
る。
【0044】請求項3においては、アンテナ素子の個数
Nが奇数に設定され、中央の列に属するアンテナ素子の
個数が最大とされる。従って、請求項2に係る作用がよ
り顕著となる。また、素子数が最も多い中央列について
は可変移相器を設けていないため、可変移相器の個数低
減によるコスト低減に加え、可変移相器の切り替えに起
因する過渡的な位相の変動(位相ジャンプと呼称するこ
ともある)の低減という作用も得られる。この作用は、
中央列のアンテナ素子数が最大ではあるが両端の列のそ
れより多くない場合(すなわち各列のアンテナ素子数が
等しい場合)にも得られる。列毎に重み付けすることに
より、アンテナ形状を楕円形に近付けることが可能にな
り、アンテナの最大径を低減してレドーム等の小型化を
図ることができる。
【0045】更に、請求項4においては、EL軸がレド
ームにとりつけられるため、AZ軸がレドームごとアレ
イアンテナ全体を回転させる。この結果、アンテナ基板
を支持するための格別の構成、例えばフレームを省略で
きる。すなわち、レドームがこのフレームの機能を担う
ため、フレームが不要となる。これにより、より小型形
状とすることができる。 請求項5においては、AZ軸を
介してケーブルが引き出される。従って、小型な形状の
装置からも簡易なケーブル引出が可能となる。
【0046】請求項に係る揺動補償型アンテナ装置に
おいては、まず衛星情報入力手段により、衛星の仰角及
び相対方位が求められる。相対方位は、探索により求め
ても、絶体方位及び移動体方位から求めてもよい。一方
で、揺動検出手段により移動体の揺動量が検出される。
揺動量とは、例えばロール、ピッチである。このように
して得られる衛星の仰角及び相対方位並びに移動体の揺
動量は、AZ軸制御手段、EL軸制御手段及び電子XE
L軸制御手段に与えられる。これらの各手段において
は、それぞれAZ軸モータの回転角、EL軸モータの回
転角、及び移相器の移相量が求められる。このようにし
て求められた値は、それぞれAZ軸モータ、EL軸モー
タ及び移相器の指令値として与えられ、この結果、移動
体の揺動成分を補償しつつ、アレイアンテナが衛星を追
尾する。但し、この場合において、AZ軸制御手段は、
衛星の相対方位に応じてAZ軸モータに回転角を指示す
る。すなわち、AZ軸モータは専ら衛星の追尾に用いら
れ、EL軸モータ及び移相器は衛星の追尾及び移動体の
揺動補償に用いられることになる。このような動作は、
アレイアンテナのビームがブロードであることにより
り好適なものとなる。
【0047】従って、この請求項に係る揺動補償型ア
ンテナ装置においては、請求項1乃至に記載されるア
レイアンテナを用いて好適に衛星の追尾及び揺動補償が
行われる。
【0048】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例について図面に
基づき説明する。
【0049】(1)実施例のアンテナ素子配列 図1には、本発明の一実施例に係る(2,2,2)素子
配列のアレイアンテナの構成が示されている。
【0050】この図に示されるアンテナ素子配列は、各
に2個ずつのアンテナ素子10が段違いに配置される
構成である。すなわち、アンテナ基板12上には6個の
アンテナ素子10が市松模様状に配置される。この図に
示されるように、各アンテナ素子10間の水平距離をd
x、垂直距離をdyとそれぞれ表わすこととすると、水
平距離dxはそれぞれ次のような範囲で設定可能とな
る。
【0051】dx<0.55λ すなわち、アンテナ素子10間の干渉を排除して良好な
アンテナ受信特性を得るためには、このような範囲で水
平距離dxを設定することが好適である。なお、アンテ
ナ素子10間の距離(図において斜め方向の距離)d=
((dx)2 +(dy)2 1/2 はλ/2を越える値と
するのが一般的である。
【0052】このような設定が可能になることでより小
型なアレイアンテナを得ることが可能になる。例えば、
隣接するアンテナ素子10間の間隔dを0.14(m)
としたい場合、図17に示される従来例ではdx及びd
yを共に0.14(m)としなければならなかった。し
かし、本実施例では、これをより小さなdx及びdyで
実現できる。例えば、dx=0.08(m),dy=
0.11(m)とすれば、dはほぼ0.14(m)とな
る。従って、隣接するアンテナ素子10間の距離dを保
ちつつ、dx及びdyを小さくしてアレイアンテナを小
型にすることが可能になる。
【0053】なお、先に掲げた式で水平距離dxを0.
55λにより制限したのは、サイドローブ抑圧の効果を
考慮したものである。
【0054】図2には、本発明におけるアンテナ素子配
列の他の一例が示されている。この図に示される素子配
列は(2,3,2)の素子配列である。すなわち、左右
には2個のアンテナ素子10が、中央のには3個
のアンテナ素子10が、それぞれ属するように配列が行
われたものである。このような配列あっても、前述の
水平距離dx、垂直距離dyに係る設定可能範囲は同様
となる。さらに、中央列のアンテナ素子数が両端の列の
それより多いため、アンテナ形状が楕円形に近付き、ア
ンテナの最大径の低減及び後述のレドームの小型化とい
う効果を得ることができる。
【0055】(2)アレイアンテナ 図3には、XEL軸を電子軸として実現するアレイアン
テナ14の回路構成が示されている。
【0056】この図に示されるアレイアンテナ14は、
アンテナ素子10を(2,3,2)配列するアンテナ基
板12を備えている。但し、(2,2,2)配列等でも
以下の説明は全く同様のものとなる。このアンテナ素子
10は、アレイアンテナ14のアンテナ基板12上に電
極として被着形成されている。アンテナ基板12は、通
常、絶縁物を介して背面の給電基板と積層されている。
各アンテナ素子10に係る回路は、この給電基板上に配
置形成される。
【0057】各アンテナ素子10は、給電基板上に設け
られている回路のうち、合成器16−1、16−2及び
16−3にそれぞれ各毎に接続されている。すなわ
ち、各合成器16は、自己の担当するに係るアンテナ
素子10の信号出力を合成する。この3個の合成器16
のうち、アンテナ素子10配列の両端のに係る合成器
16−1及び16−3は、それぞれ移相器18−1及び
18−3に接続されている。移相器18−1及び18−
3は、移相器駆動回路20から供給される信号により、
合成器16−1または16−3から供給される信号を移
相させる。移相器18−1、合成器16−2及び移相器
18−3の出力は、共に合成器22に供給される。合成
器22はこれらの出力を合成し、後述するアンテナ出力
処理部に供給する。
【0058】移相器駆動回路20は、移相器制御信号に
応じて移相器18−1及び18−3を駆動する回路であ
る。移相器制御信号は、このアレイアンテナ14におい
て実現すべきビーム指向特性に対応する値を有する信号
であり、移相器駆動回路20は、このビーム指向特性を
実現すべく移相器18−1及び18−3の制御を実行す
ることになる。
【0059】図4及び図5には、この実施例におけるア
レイアンテナ14のビーム制御の一例がアンテナパター
ンとして示されている。
【0060】図4に係る制御例は、移相器18−1及び
18−3を2ビットの移相器とした場合の例である。す
なわち、移相器18−1及び18−3は、移相器駆動回
路20から供給される2ビットのディジタル信号の値に
応じ、移相量が制御される移相器である。
【0061】このディジタル信号、すなわち移相器駆動
回路20から移相器18−1及び18−3に供給される
信号の値は、ビーム番号と1対1に対応付けられてい
る。
【0062】ビーム番号は、アレイアンテナ14の各ビ
ーム毎に付せられた番号である。例えば、ビームB0
は、ビームの傾きが0°の時に利得最大となるビームで
あり、ビームB1 は−15°近傍で利得最大となるビー
ムである。ビームB0 を実現しようとする場合、移相器
18−1には0°を示すディジタル信号を供給し、移相
器18−3にも0°を示すディジタル信号を供給する。
また、ビームB1 を実現するためには移相器18−1に
+50°を示すディジタル信号を供給し、移相器18−
3には−50°を示すディジタル信号を供給する。
【0063】このようにして得られるビームの傾きの変
化は、図3におけるの配列方向に沿った変化である。
すなわち、アンテナ素子10配列の各毎にその出力が
合成され両端のについては移相が施されるため、アン
テナ素子10の配列方向に沿ってビームの指向特性が
変化する。この方向は、後述する仰角軸の回動面と垂直
な方向に設定されているため、XEL軸が電子的に実現
されることになる。
【0064】更に、図4に示されるビームパターンは、
移相器18−1及び18−3に対する制御ビット数を2
ビットとしたときに実現されるものである。図1乃至図
3に記載される構成のアレイアンテナ14において、移
相器18−1及び8−3のビット数が小さいことは、実
現されるアンテナパターンの個数が少ないことに対応す
る。アンテナパターンの個数が少ないと、例えば、図1
7に示される従来例のように、隣接するビーム間の落ち
込みが大きく、揺動補償に必要な角度範囲(例えば±2
5°)をカバーすることが困難になる。この実施例にお
いては、(2,2,2)素子配列の場合には図4に示さ
れるように、(2,3,2)素子配列の場合には図5に
示されるように、図19に示される従来のアンテナパタ
ーンに比べ、ビームが広い範囲をカバーしているため、
このような落ち込みが特性上、影響を及ぼさなくなる。
すなわち、本実施例においては、従来に比べ、より少な
いビット数の移相器18−1及び18−3をもって、必
要な角度範囲をカバーすることができる。
【0065】なお、図4及び図5に示されるビームパタ
ーンは、ビームの切換方向、すなわち、XEL軸回動方
向に沿ったパターンである。これと垂直な方向、すなわ
ち仰角方向においては、図17に示される従来例に比
べ、よりビームが鋭くなる。これは、アレイアンテナ1
4が従来に比べ、より縦長になることに起因する。この
結果、本実施例においては、従来例に比べ、海面反射に
強くなる。海面反射とは、衛星から送信される電波が海
面において反射され、船舶に搭載されるアレイアンテナ
14に受信される現象である。
【0066】また、この実施例においては、移送器18
のロスを小さくすることができる。すなわち、移送器制
御量φが小さいため、移相器のロスを小さく抑えること
ができる。この結果、6〜7個のアンテナ素子10をア
レイにした場合、14dbi乃至15dbiの利得を実
現できる。
【0067】(3)実施例の実体構成 図6には、本発明の一実施例に係る揺動補償型アンテナ
装置の実体構成が示されている。
【0068】この図に示される実施例では、アンテナ素
子10が(2,3,2)配列されたアレイアンテナ14
を用いている。アレイアンテナ14の背面には、例えば
受信機フロントエンドや、移相器18、合成器16,2
2などが配置される(図示せず)。後述するように、ア
レイアンテナ14背面の移相器の制御によってXEL軸
が電子軸として実現される。
【0069】このアレイアンテナ14は、仰角軸24に
より方位軸フレーム26に回動可能に支持されている。
方位軸フレーム26には、仰角軸モータ28が取り付け
られており、この仰角軸モータ28は、ギヤ30及び3
2、ベルト34により仰角軸24の一端に連結されてい
る。従って、仰角軸モータ28が回転駆動すると、仰角
軸24を中心にアレイアンテナ14が回転する。すなわ
ち、仰角軸モータ28は、EL軸を機械的に実現するモ
ータである。
【0070】方位軸フレーム26は、方位軸36と一体
形成されている。方位軸36は、方位軸フレーム26の
下部に設けられており、偏心支持脚38に対し回動可能
に固定されている。すなわち、方位軸26が回転する
と、方位軸フレーム26、従ってアレイアンテナ14が
回転し、その方位が変化する。
【0071】支持脚38には、方位軸モータ40が取り
付けられている。方位軸モータ40は、ギヤ42及び4
4、ベルト46により、方位軸36に連結されている。
従って、方位軸モータ40が回転駆動すると、方位軸3
6が回転する。言い換えれば方位軸モータ40は、AZ
軸たる機械軸に係る方位軸36を駆動させるモータであ
る。
【0072】また、この実施例においては、支持脚38
がレドーム48の底面に取り付け固定されている。レド
ーム48は、アレイアンテナ14が送受信する電波を透
過可能な材質から形成される。一般的な材質とては、F
RPが挙げられる。
【0073】レドーム48は、有底椀状の形状を有して
おり、その底面(レドームベース50)のやや偏心した
位置において、支持脚38が取り付けられている。支持
脚38は、逆L字状の形状を有しており、従って、アレ
イアンテナ12及びその周辺の部材をレドームベース5
0に偏心支持する機能を有している。この偏心支持の結
果、レドームベース50の中央部(アレイアンテナ14
の直下部)には一定面積を有する空間が生ずる。この空
間において、本実施例においては、アクセスハッチ52
が設けられている。
【0074】アクセスハッチ52は、アレイアンテナ1
4の保守・点検等に係る開口である。すなわち、作業者
がこのアクセスハッチ52から腕等を差し入れて、アレ
イアンテナ14及びその周辺の構成の保守点検等を実行
する。アクセスハッチ52は、蝶番54により開閉可能
である。
【0075】従って、本実施例においては、アンテナと
して小型なアレイアンテナ14を用いてレドーム48を
小型化させつつ、当該アレイアンテナ14の保守、点検
等の作業をアクセスハッチ50により可能としている。
【0076】この実施例においては、先に述べたよう
に、方位軸モータ30により方位軸26が、仰角軸モー
タ28により仰角軸24が、それぞれ回転する。従っ
て、この実施例においては、いわゆるAZ軸が方位軸3
6及び方位軸モータ40により機械軸として、また、い
わゆるEL軸が仰角軸24及び仰角軸モータ28により
やはり機械軸として、それぞれ実現されている。更に、
この実施例においては、アレイアンテナ14上に行列配
置されているアンテナ素子の移相によって、XEL軸が
電子的に実現されている。すなわち、本実施例に係る装
置の軸構成はいわゆるAZ−EL−XELマウントであ
り、この図に示される3つの軸、すなわちAZ軸、EL
軸及びXEL軸の内、AZ軸及びEL軸は先に述べたよ
うに機械軸として、XEL軸は電子軸として実現されて
いる。
【0077】図7及び図8には本発明の他の実施例に係
る移動補償型アンテナ装置の実体構成が示されている。
図7はこの装置の略断面図であり、図8は背面図であ
る。これらの図に示される実体構成は、仰角軸24をレ
ドーム48の側面に固定し、レドーム48を回転式レド
ームとした構成である。
【0078】すなわち、レドーム48は、下部が方位回
転台54に固定され。方位軸モータ40によってこの方
位回転台54が回動される構成を有している。
【0079】方位回転台54は、内部に方位軸36が挿
通される管状の部材であり、方位回転台54の周囲には
方位軸モータ40により走行するベルト46が懸けられ
ている。従って、方位軸モータ40が駆動すると、方位
軸36が固定していることにより方位回転台54が回転
し、これに伴ってレドーム48が回転する。方位回転台
54の回転範囲は、例えば±100〜270°以上に設
定されており、更に回転の限界に至った場合に自動的に
反転し、必要な角度を確保する自動反転機能を有してい
る。
【0080】方位軸36は、この構成においては中空構
造を有している。すなわち、レドーム48内部には、例
えば電源ユニット(PSU)56、アンテナ制御ユニッ
ト(ACU)58、アンテナ素子10等の給電・受電が
必要な部材が配置されており、方位軸36の中空部に
は、これらに接続されるケーブルが挿通される。このた
め、方位軸36を固定支持する部材にケーブル穴が設け
られている。なお、PSU56は装置に電源電圧を供給
するユニットであり、ACU58はアンテナ素子10に
係る移相量の制御等の必要な制御動作を実行するユニッ
トである。
【0081】更に、この構成においては、仰角軸24に
係る回転を検出する仰角軸角度検出器60がアレイアン
テナ14の側面に設けられており、方位軸36に係る回
転角度を検出する方位軸角度検出器62がレドームベー
スに設けられている。仰角軸角度検出器60は、仰角軸
モータ28によるEL軸のサーボ制御のために用いら
れ、方位軸角度検出器62は方位軸モータ40によるA
Z軸のサーボ制御に用いられる。すなわち、仰角軸角度
検出器60によって検出されるアレイアンテナ14の仰
角方向の傾きに応じて仰角軸モータ28が回転駆動さ
れ、方位軸角度検出器62によって検出されるレドーム
48の角度(方位)に応じて、方位軸モータ40が回転
駆動される。
【0082】この実施例においては、アクセスハッチ5
2は、レドーム48の強化部48−2に設けられてい
る。すなわち、この実施例におけるレドーム48は、仰
角軸24の固定に係る部分近傍を境目として、上部48
−1及び強化部48−2に分離形成されており、少なく
とも上部48−1はFRP等の部材で形成され、強化部
48−2は仰角軸24の固定が可能なように構成されて
いる。強化部48−2の下部は、逆円錐台状に徐々に径
が狭まっていく構成を有しており、アクセスハッチ52
は従って、レドーム48の中心軸からみて斜め下方に開
口するハッチとして形成されることになる。
【0083】従って、このような構成によれば、図6に
示される構成に比べ、より小型にレドーム48を実現で
き、かつ、本発明の特徴に係る作用・効果を維持するこ
とができる。
【0084】(4)第1実施例の回路構成 次に、このような実体構成を有し市松模様状のアレイア
ンテナ14を備える揺動補償型アンテナ装置の実施例に
ついて説明する。図9には、本発明の第1実施例に係る
揺動補償型アンテナ装置の全体回路構成が示されてい
る。
【0085】この図に示されるように、本実施例は、先
に述べた構成を有するアレイアンテナ14と、アレイア
ンテナ14の機械軸である方位軸36及び仰角軸24を
駆動する機械軸駆動部56と、機械軸駆動部56にEL
軸制御量を供給すると共に、アレイアンテナ14におけ
る移相器18の移相量を示す移相器制御量を演算する制
御量演算部58と、ジャイロコンパス等の装置から移動
体の方位を入力し、衛星仰角及び相対方位を求めて制御
量演算部58に供給する方位・仰角入力部60と、アレ
イアンテナ14の合成器22からの出力を取り込み、所
定の処理を施してステップトラック角を出力するアンテ
ナ出力処理部62と、搭載に係る移動体、例えば船舶の
揺動を検出する揺動検出手段64と、から構成されてい
る。
【0086】以下、各部に分け説明する。
【0087】(4.1)機械軸駆動部 図10には、機械軸駆動部56の回路構成が示されてい
る。
【0088】この図に示されるように、機械軸駆動部5
6は、方位軸36を駆動するAZ軸駆動手段66と、仰
角軸24を駆動するEL軸駆動手段68と、を備えてい
る。また、方位軸36の角度を検出するAZ軸角度検出
手段70と、仰角軸24の角度を検出するEL軸角度検
出手段72と、が設けられ、それぞれAZ軸駆動手段6
6及びEL軸駆動手段68に接続されている。
【0089】AZ軸駆動手段66及びEL軸駆動手段6
8は、それぞれ方位軸モータ40及び仰角軸モータ28
を含み、方位仰角入力部60から供給されるAZ軸制御
量及び制御量演算部58から供給されるEL軸制御量に
応じて方位軸36または仰角軸24を駆動する手段であ
る。なお、AZ軸制御量は、移動体に対する衛星の相対
方位(以下、単に相対方位という)に等しい。また、A
Z軸角度検出手段70は図7において方位軸角度検出器
62として、EL軸角度検出手段72は仰角軸角度検出
器60として、それぞれ設けられている。これらは、例
えばロータリエンコーダ等の装置によって実現可能なも
のである。
【0090】AZ軸制御量が供給されると、AZ軸駆動
手段66はこれに応じてモータ40を回転駆動させ、方
位軸36を回転させる。方位軸36の角度変化はAZ軸
角度検出手段70により検出され、AZ軸駆動手段66
は、AZ軸角度検出手段70により検出された角度に基
づき方位軸36の角度を調整する。すなわち、AZ軸駆
動手段66及びAZ軸角度検出手段70は、方位軸36
に係るサーボループを形成している。
【0091】同様に、EL軸駆動手段68は、制御量演
算部58から供給されるEL軸制御量に応じて仰角軸2
4を駆動し、更にEL軸角度検出手段72は仰角軸24
の角度を検出してEL軸駆動手段68に供給する。
【0092】従って、機械軸駆動部56により、アレイ
アンテナ14に係る機械軸(AZ軸及びEL軸)が駆動
される。
【0093】(4.2)制御量演算部 図11には、制御量演算部58の構成が示されている。
【0094】この図に示されるように、制御量演算部5
8は、EL軸制御量演算手段74及び移相器制御量演算
手段76を備えている。EL軸制御量演算手段74はE
L軸制御量を、移相器制御量演算手段76は移相器制御
量を、それぞれ演算する手段である。
【0095】これらの制御量の演算は、方位・仰角入力
部60から供給される衛星仰角及び衛星方位に基づき実
行される。衛星仰角は、この実施例に係る装置が搭載さ
れる移動体、例えば船舶が存在する地点において、衛星
を仰いだ時の角度である。また、衛星方位は、移動体を
基準ととした衛星の方位、すなわち相対方位であり、例
えば経線を基準にとる絶対方位ではない。
【0096】更に、EL軸制御量演算手段74及び移相
器制御量演算手段76は、揺動検出手段64からロー
ル、ピッチに係る情報を取り込む。ここで、ロールと
は、装置が搭載される船舶等の横揺れを表す成分であ
り、ピッチは縦揺れを表す成分である。EL軸制御量演
算手段74及び移相器制御量演算手段76は、このロー
ル及びピッチに応じ、アレイアンテナ14の仰角を制御
し、更にビーム指向特性を切り替えるべく、各制御量の
演算を行う。
【0097】この実施例においては、専ら方位軸36の
回動によって衛星の相対方位に追従し、更に仰角軸24
の回動及びビーム指向特性の切換えによって、移動体の
揺動を補償するよう、各制御量の演算が行われる。この
演算は、移動体に固定されている極座標系が揺動により
他の極座標系に変化する状態に基づくオイラー変換とし
て表わされる基本計算式に基づいて行われるものであ
る。ここではその詳細は省略するが、本発明の特徴とす
るところのビームの広がりによって、AZ軸制御量とし
て衛星の相対方位を直ちに用いることができる点に注目
する必要がある。 (4.3)方位・仰角入力部 図12には、制御量演算部58に衛星仰角及び方位に係
る情報を供給する方位・仰角入力部60の構成が示され
ている。
【0098】この方位・仰角入力部60は、GPS等の
航法装置から移動体の位置を入力し格納する手段を有し
ている。すなわち、この方位・仰角入力部60において
は、移動体の緯度及び経度並びに衛星の位置を取り込ん
で衛星の仰角及び絶対方位を演算する衛星方位仰角入力
手段78が設けられている。すなわち、衛星の位置が既
知であれば、この位置と、緯度及び経度と、を用いて衛
星の仰角及び絶対方位を求めることができる。ここに、
絶対方位とは、経線を基準とした衛星の方位である。
【0099】衛星方位仰角入力手段78によって求めら
れた衛星仰角は、衛星仰角レジスタ80に供給される。
衛星仰角レジスタ80は、衛星方位仰角入力手段78か
ら供給される衛星仰角を一時記憶し、制御量演算部58
に供給する。なお、この衛星仰角レジスタ80について
は、後述のステップトラック回路よりステップトラック
が実行される。このステップトラックにより、アレイア
ンテナ14の方位・仰角及びビーム指向特性が切り替え
られ、アンテナ出力処理部62における受信レベルが良
好となるよう装置の動作が調整される。このステップト
ラック回路の構成については、本願出願人の先出願に係
る特願平2−240413号等に示されている。
【0100】一方、この方位・仰角入力部60において
は、移動体方位レジスタ82及び衛星方位レジスタ84
が設けられている。移動体方位レジスタ82は、搭載に
係る移動体の方位(移動体方位)を格納するレジスタで
ある。すなわち、ジャイロコンパス等の出力は、移動体
方位の変化を表わしており、これを逐次加算することに
より移動体方位が得られる。この逐次加算のため、コン
パス入力は、移動体方位レジスタ82に前置された加算
器86に入力される。この加算器86は、移動体方位レ
ジスタ82に格納されている移動体方位と、コンパス入
力と、を加算し、加算の結果により移動体方位レジスタ
82の内容を更新する。
【0101】移動体方位レジスタ82の後段には、加算
器88が設けられている。この加算器88には、移動体
方位レジスタ82の内容の他、衛星方位仰角入力手段7
8によって求められる衛星の絶対方位が入力される。こ
の加算器88は、衛星方位仰角入力手段78によって入
力された衛星の絶対方位から移動体方位レジスタ82の
内容すなわち移動体方位を減算し、衛星の相対方位を求
める。加算器88によって求められた衛星の相対方位
は、衛星方位レジスタ84に一時記憶され、更に制御量
演算部58及び機械軸駆動部56に供給される。従っ
て、この実施例に係る方位・仰角入力部60において
は、GPS等によって得られる緯度及び経度により、衛
星仰角及び衛星の相対方位が求められ、コンパス入力に
より移動体方位の修正を通じて衛星の相対方位が修正さ
れることとなる。
【0102】なお、移動体方位レジスタ82にも、衛星
仰角レジスタ80と同様に、ステップトラックが行われ
る。
【0103】(4.4)アンテナ出力処理部 図13には、この実施例において用いられるアンテナ出
力処理部62の構成が示されている。
【0104】アンテナ出力処理部62は、アレイアンテ
ナ14に係る無線機の一部を構成する回路である。すな
わち、本実施例に係る揺動補償型アンテナは、移動体等
の船舶において、衛星通信に係る電波の送受信、または
衛星放送に係る電波の受信に用いられる。このため、当
該揺動補償型アンテナ装置は、受信及び必要な場合には
送信に係る回路と接続されあるいは一体に構成されてい
る。図13に示される回路は、衛星通信に係る送受信装
置または衛星放送に係る受信装置の一部、特に方位誤差
の検出に関連する構成のみを示したものである。
【0105】この図に示されるアンテナ出力処理部62
は、受信機90、受信レベル信号発生手段92及びステ
ップトラック制御回路94を有している。
【0106】受信機90は、アレイアンテナ14からの
出力を取り込む装置である。受信機90は、例えばLN
A等の構成を含んでおり、その少なくとも一部構成はア
レイアンテナ14のアンテナ基板背面に配置されてい
る。通常、アンテナ出力は微小レベルの信号であるた
め、これを取り出すためには所定のレベルまで増幅して
やる必要がある。このために、少なくともLNAを含む
受信機フロントエンドがアレイアンテナ14に近接した
位置に配置される。
【0107】なお、受信機フロントエンドのみをアレイ
アンテナ14の背面に、受信機90の他の構成部分を例
えばレドーム48底面等に、それぞれ配置して行われる
信号の伝送は、一般にRF伝送と呼ばれ、一方、受信機
90の全体をアレイアンテナ14の背面に配置して行わ
れる信号の伝送は一般にIF伝送と呼ばれる。本発明
は、このいずれの伝送でも適用可能であるため、図13
においては両者を区別していない。
【0108】受信機90の後段に設けられる受信レベル
信号発生手段92は、受信機90の出力に応じて受信レ
ベル信号を発生させる手段である。受信機90は、アン
テナ出力の周波数をより低い周波数に変換し、いわゆる
IF信号として出力する。受信レベル信号発生手段92
は、このIF信号取り込んで、IF信号に含まれるキャ
リアのレベル等からC/N0 を推定し、このC/N0 に
対して単調増加となるような値の受信レベル信号を生成
する。ここで、Cは搬送波出力を、N0 は1Hz当りの
雑音電力を、それぞれ表している。従って、C/N0 は
搬送波対雑音電力比と呼ばれる。
【0109】受信レベル信号発生手段92により得られ
る受信レベル信号は、後続するステップトラック制御回
路94に入力される。ステップトラック制御回路94
は、受信レベル信号の値に応じ、仰角及び方位に係るス
テップトラック角を生成し、出力する回路である。ステ
ップトラック制御回路94から出力されるステップトラ
ック角は、衛星仰角レジスタ80及び移動体方位レジス
タ82にそれぞれ供給され、各レジスタ80及び82の
内容を微調整させる。この微調整に係る角度がステップ
トラック角であり、ステップトラック角にはプラスまた
はマイナスの符号が付されている。この符号は、受信レ
ベル信号発生手段92により得られる受信レベル信号の
値に応じ、この受信レベル信号の値をより増大させる方
向に決定されるものである。なお、このステップトラッ
ク制御回路94の構成については、例えば特願平2−1
75014号、特願平2−240413号等の本願出願
人の先提案に基本的に開示済であるので、ここでは省略
する。
【0110】(5)第1実施例の動作 次に、このような回路構成を有する本実施例の動作につ
いて説明する。
【0111】まず、方位・仰角入力部60には、ジャイ
ロコンパス等の装置から移動体方位が入力され、移動体
方位レジスタ82に格納される。移動体方位レジスタ8
2については、ステップトラックが施される。また、方
位・仰角入力部60においては、衛星方位仰角入力手段
78により衛星の仰角及び絶対方位が得られる。得られ
た情報のうち衛星の仰角は、衛星仰角レジスタ80に供
給され、必要に応じてステップトラック角による修正を
受けつつ制御量演算部58に出力される。一方、衛星の
絶対方位は加算器88に供給され、この加算器88にお
いて衛星の絶対方位から移動体方位が減算され、衛星方
位レジスタ84に相対方位として供給される。
【0112】衛星仰角レジスタ80及び衛星方位レジス
タ84に格納されている衛星仰角及び衛星の相対方位
は、共に制御量演算部58及び機械軸駆動部56に供給
される。この場合、EL軸制御量演算手段74及び移相
器制御量演算手段76は、衛星仰角及び衛星の相対方位
に基づき衛星の追尾に係る演算を実行する。また、各制
御量演算手段74及び76には、揺動検出手段64の出
力が取り込まれ、この出力に基づき揺動補償に係る制御
量演算が実行される。
【0113】この制御量演算は、専ら方位軸36によっ
て衛星方位の変化分を補償し、仰角軸24及びビーム切
換によって仰角及び揺動を補償するよう行われる。すな
わち、方位・仰角入力部60から出力される情報のう
ち、衛星の相対方位はそのままAZ軸制御量として機械
軸駆動部56のAZ軸駆動手段66に入力される。ま
た、この相対方位に加え、衛星仰角は制御量演算部58
に入力され、EL軸制御量及び移相器制御量が求められ
る。EL軸制御量は、機械軸駆動部56のEL軸駆動手
段68に入力され、移相器制御量はアレイアンテナ14
の移相器駆動回路20に移相器制御信号として入力され
る。
【0114】AZ軸駆動手段66及びEL軸駆動手段6
8は、それぞれ衛星の相対方位及びEL軸制御量に基づ
き、方位軸36及び仰角軸24を駆動制御し、アレイア
ンテナ14の移相器駆動回路20は移相器制御信号に応
じて移相器18−1及び18−3の移相量をデジタル信
号により制御して、これにより、衛星の追尾及び移動体
の揺動補償が実行されることになる。
【0115】(6)第1実施例の効果 このような構成を有する本実施例により、XEL軸に係
る制御、すなわち移相器18−1及び18−3の移相量
の制御が簡易になる。これは、本実施例に係るアレイア
ンテナ14がブロードなビームを有しているため、これ
により頻繁なビーム切換えが不要となることによる。移
相器駆動回路20から出力されるディジタル信号のビッ
ト数を低減することができる。
【0116】更に、この実施例においては、アレイアン
テナ14の構成が小型・簡易であり、装置を安価に構成
することが可能になる。すなわち、各アンテナ素子10
毎に移相器18を設けるようにしていないため、移相器
18の配置及びその制御に係る回路構成が簡易となり、
装置価格が安価になる。またアレイアンテナは、パラボ
ラアンテナ等に比べ突出した放射器がないため、この面
からも装置の小型化が可能になる。アンテナ素子10の
個数が中央列で最大となるよう重み付けした場合、すな
わち(2,3,2)配列等の場合、ビームパターンの調
整の他、中央列に係る移相が固定されているため位相ジ
ャンプの低減という効果も得られる。位相ジャンプは、
可変移相器をPINダイオード等を用いて構成した場合
に位相切換時に過渡的に生じる現象であり、顕著な場合
にはディジタルデータの送受信の際ビットエラーの原因
となる。本実施例においては、最も素子10の個数が多
い中央列について位相切り替えを行っていないため、位
相ジャンプが著しく抑制される。なお、この効果は素子
10の個数が中央列で比較的多ければ得られるものであ
り、(2,2,2)配列のように各列の素子10の個数
が等しい配列でも得られる。さらに、(2,3,2)配
列のように中央列のアンテナ素子10数が両端の列のそ
れより多い場合、アンテナ12形状が楕円形に近付き、
アンテナ12の最大径の低減及びレドーム48の小型化
という効果を得ることができる。また、中央の列におい
て可変移相器を用いない(固定移相器を用いる)こと
は、費用の低減となる。更に、このアレイアンテナ14
を偏心支持する場合には、レドーム48の底面にアクセ
スハッチ52を設けることが可能となるため、小型なア
レイアンテナ14を有するアンテナ装置においても保守
性等の高い装置が実現できる。この効果は、仰角軸24
をレドーム48に直接取り付けた場合でも同様に得られ
るものであり、この場合には更にフレーム等の省略によ
るレドーム48の小型化という効果を得ることができ
る。
【0117】(7)第2実施例の回路構成 図14には、本発明の第2実施例に係る揺動補償型アン
テナ装置の全体回路構成が示されている。
【0118】この実施例が前述の第1実施例と最も異な
る点は、方位・仰角入力部54が探索制御によって衛星
の相対方位を求める点にある。この実施例におけるアレ
イアンテナ14、機械軸駆動部56、揺動検出手段64
は、第1実施例と全く同一の構成であるため、その説明
を省略する。
【0119】(7.1)方位・仰角入力部 図15には、この実施例における方位・仰角入力部60
の構成が示されている。この図に示される方位・仰角入
力部60は、第1実施例における方位・仰角入力部60
と同様に、衛星仰角レジスタ80、衛星方位レジスタ8
4及び加算器86を有している。但し、この実施例の場
合、衛星方位レジスタ84は必要に応じてステップトラ
ックによる制御を受ける。これは、この実施例における
衛星の相対方位の更新が、移動体方位の更新としではな
く、衛星の相対方位の直接的更新によるためである。す
なわち、この実施例に係る方位・仰角入力部60におい
ては、移動体方位レジスタ82が設けられておらず、更
に衛星の絶対方位に係る情報も入力されていない。
【0120】従って、この実施例においては、衛星方位
レジスタ84の内容が、加算器86によるコンパス入力
との加算により逐次更新される。一方、衛星仰角レジス
タ80及び衛星方位レジスタ84には、探索制御によっ
て得られた衛星の仰角及び衛星の相対方位が格納される
ことになる。このため、この実施例においては、探索制
御手段96が設けられている。
【0121】探索制御手段96は、装置への電源の投
入、外部からのサーチ指令、及び後述するアンテナ出力
処理部62の復調器によって生成されるキャリア検出信
号(CD)に応じ、探索制御を実行する。この探索制御
手段96の構成は、例えば本願出願人の先提案に係る特
願平2−240413号に示されている方位探索制御回
路の構成を応用したものである。この実施例において
は、衛星の仰角と、衛星の相対方位と、の両者について
探索制御を実行する必要がある。
【0122】従って、この実施例においては、移動体の
位置に係る緯度及び経度を用いることなく、衛星の相対
方位が求められている。
【0123】(7.2)アンテナ出力処理部 図16には、アンテナ出力制御部62の構成が示されて
いる。この実施例におけるアンテナ出力処理部58は、
第1実施例における構成に加え、受信機102の出力を
取り込む復調器98を備えている。復調器98は、受信
機90の出力であるIF信号を取り込み、CDを生成す
る回路である。
【0124】この復調器98において行われるキャリア
検出動作は、一般の復調器における基本動作の1つであ
り、例えばPLLによる方法など多数の方法が開発また
は実用化されている。キャリア検出の結果であるCD
は、所望の信号を一定のレベル以上で受信できているか
どうかを表す信号であり、復調器98は、これを探索制
御手段96に供給し、探索制御の基礎となる情報として
提供する。
【0125】(8)第2実施例の動作 次に、この実施例の動作について、特に第1実施例との
動作の相違に着目して説明する。
【0126】この実施例においては、電源投入等に応
じ、探索制御手段96による探索が実行される。すなわ
ち、探索制御手段96は、探索制御角を生成し衛星仰角
または衛星の相対方位としてそれぞれ衛星仰角レジスタ
80及び84に供給する。衛星仰角レジスタ80及び衛
星方位レジスタ84に探索制御手段96から探索角が供
給されると、制御量演算部58は、衛星仰角レジスタ8
0及び衛星方位レジスタ84から衛星の仰角及び相対方
位を読み込み、追尾に係る制御量を演算する。この結果
得られた制御量に基づき、機械軸駆動部56が制御さ
れ、方位軸36及び仰角軸24が回動する。また、移相
器制御量演算手段76により求められた移相器制御量が
移相器制御信号としてアレイアンテナ14の移相器駆動
回路20に供給され、XEL軸に係る探索が実行され
る。探索は、例えば天頂から開始し、水平線で終了する
らせんに沿ってビーム方向が変化するよう行われる。
【0127】探索時においてアレイアンテナ14から得
られる出力は、受信機90及び復調器98を介してCD
として探索制御手段96に供給される。探索制御手段9
6は、所定のCDが得られるまで探索を実行し、その後
通常の動作に移行する。
【0128】通常の動作においては、ジャイロコンパス
等に係る方位入力が、加算器86に供給される。加算器
86に方位入力が供給されると、この入力が衛星方位レ
ジスタ84の内容に加算され、当該衛星方位レジスタ8
4の内容、すなわち衛星の相対方位が更新される。この
更新された相対方位及び衛星仰角レジスタ80に格納さ
れている衛星仰角は、制御量演算部58及び機械軸駆動
部56に供給され、衛星の追尾に係る制御量が演算され
る。この時、制御量演算部58には、揺動検出手段64
から移動体の揺動に係るロール、ピッチの情報が供給さ
れ、所定のアルゴリズムにより揺動補償に係る制御量が
演算される。すなわち、この場合においては、AZ−E
L−XELマウントのうちEL及びXELに係る制御量
が求められる。
【0129】このようにして求められた制御量は、EL
軸については機械軸駆動部56に供給され、XEL軸に
ついてはアレイアンテナ14の移相器駆動回路20に供
給される。
【0130】(9)第2実施例の効果 従って、この実施例によれば、GPS等からの移動***
置入力を用いることなく、衛星の追尾及び揺動補償を実
行することができる。
【0131】(10)その他 以上の説明においては、方位入力に係る装置としてジャ
イロコンパス等を仮定しているが、これはジャイロコン
パスでなくともかまわない。また、レドーム38の支持
については何ら触れていないが、これは通常の方法、例
えば支柱により船舶の甲板上に固定するようにすれば良
い。また、実願平2−89713号に開示されている支
持構造を応用できる。
【0132】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
によれば、アンテナ基板上におけるアンテナ素子の配列
を市松模様状としたため、水平方向におけるアンテナ素
子の距離が小さくなり、従って、サイドローブが小さ
く、ビームの広がりが大きいアンテナパターンが得られ
る。この結果、アレイアンテナを小型にしつつ、かつ、
XEL軸に係る制御が簡素となり、安価なアレイアンテ
ナが得られる。
【0133】また、請求項2によれば、アンテナ素子個
数の重み付け設定により、所望のアンテナパターンを実
現できる。
【0134】更に、請求項2又は3によれば、アンテナ
素子の個数が中央列で最大となるよう重み付けされるた
め、所望のアンテナパターンを実現できる。特に、中央
列に属するアンテナ素子の個数を、両端の列に属するア
ンテナ素子の個数より大とすることによりサイドローブ
が抑圧され、前述の効果がより顕著となる。また、素子
数が最も多い中央列については可変移相器を設けずある
いは固定移相器を設けるのみで足りるため、可変移相器
の個数低減によるコスト低減、可変移相器の切り替えに
起因する位相ジャンプの低減という効果も得られる。こ
の効果は、各列のアンテナ素子数が等しい場合にも得ら
れる。中央列のアンテナ素子数が両端の列のそれより多
い場合、アンテナ形状を楕円形に近付けることが可能に
なり、アンテナの最大径を低減してレドーム等を小型化
できる。 請求項4によれば、EL軸をレドームに取り付
け、レドームごとAZ軸として回転させることとしたた
め、レドーム内の容積が小さくて足り、従って小型な装
置が得られる。
【0135】また、請求項によれば、アンテナ素子に
係る信号伝達用のケーブルを中空のAZ軸を通して外部
に引き出すことにしたため、レドームの回転に対するケ
ーブルの(張力の)影響を最少にとどめられ、また、よ
り集積性の高い装置が得られる。
【0136】更に、請求項によれば、請求項1乃至
に記載のアレイアンテナを使用して、良好な衛星の追尾
及び移動体の揺動補償を行うことができる。更に、この
場合において、アレイアンテナのビームブロードに構
成できるため、より好適に追尾及び揺動補償を実現でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るアレイアンテナの構
成、特に(2,2,2)素子配列の構成を示す平面図で
ある。
【図2】本発明の一実施例に係るアレイアンテナの構
成、特に(2,3,2)素子配列の構成を示す平面図で
ある。
【図3】本実施例におけるアレイアンテナの回路構成を
示す平面図である。
【図4】図1に示される構成でのアンテナパターンを示
す図である。
【図5】図2に示される構成でのアンテナパターンを示
す図である。
【図6】本発明の一実施例に係る揺動補償型アンテナ装
置の実体構成を示す概略断面図である。
【図7】本発明の一実施例に係る揺動補償型アンテナ装
置の構成を示す概略断面図である。
【図8】図7に示される実施例の背面構成を示す背面図
である。
【図9】本発明の第1実施例に係る揺動補償型アンテナ
装置の全体回路構成を示すブロック図である。
【図10】この実施例における機械軸駆動部の構成を示
すブロック図である。
【図11】この実施例における制御量演算部の構成を示
すブロック図である。
【図12】この実施例における方位・仰角入力部の構成
を示すブロック図である。
【図13】この実施例におけるアンテナ出力処理部の構
成を示すブロック図である
【図14】本発明の第2実施例に係る揺動補償型アンテ
ナ装置の全体回路構成を示すブロック図である。
【図15】この実施例における方位・仰角入力部の構成
を示すブロック図である。
【図16】この実施例におけるアンテナ出力処理部の構
成を示すブロック図である。
【図17】一従来例に係るアレイアンテナの構成、特に
(2,2,2)素子配列の構成を示す平面図である。
【図18】いわゆるAZ−EL−XEL軸構成を示す図
である。
【図19】図17に示されるアレイアンテナによるアン
テナパターンを示す図である。
【符号の説明】
10 アンテナ素子 14 アレイアンテナ 18−1,18−3 移相器 24 仰角軸 28 仰角軸モータ 36 方位軸 38 支持脚 40 方位軸モータ 56 機械軸駆動部 58 制御量演算部 60 方位・仰角入力部 62 アンテナ出力処理部 64 揺動検出手段 66 AZ軸駆動手段 68 EL軸駆動手段 74 EL軸制御量演算手段 76 移相器制御量演算手段 78 衛星方位仰角入力手段 80 衛星仰角レジスタ 82 移動体方位レジスタ 84 衛星方位レジスタ 86 加算器 88 加算器 90 受信機 92 受信レベル信号発生手段 96 探索制御手段 AZ アジマス EL エレベーション XEL クロスエレベーション

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数のアンテナ素子が配置されたアンテナ
    と、アンテナを仰角方向に回動可能に支持するエレベー
    ション軸と、アンテナ及びエレベーション軸を一体とし
    て方位方向に回動可能に支持するアジマス軸と、各アン
    テナ素子により送信及び/又は受信される信号を移相さ
    せるよう、仰角方向に沿うN(N:複数)のうち、N
    又はN−1のアンテナ素子群毎に設けられた複数の移
    相器と、を有する2軸機械軸のアレイアンテナにおい
    て、 アンテナにおけるアンテナ素子の配列が、市松模様状で
    あることを特徴とするアレイアンテナ。
  2. 【請求項2】請求項1記載のアレイアンテナにおいて、 仰角方向に沿う各に属するアンテナ素子の個数が、
    央列で最大となるようビームパターンに応じ重み付け設
    定されたことを特徴とするアレイアンテナ。
  3. 【請求項3】請求項1又は2記載のアレイアンテナにお
    いて、隣接する列の間隔が動作波長で0.55波長未満であ
    り、 Nが奇数であり、 中央の列を除く列に設けられた移相器が可変移相器であ
    ことを特徴とするアレイアンテナ。
  4. 【請求項4】請求項1,2又は3記載のアレイアンテナ
    において、少なくともアンテナ及びエレベーション軸を覆うよう所
    定周波数の電波を透過させる材質で形成され、側面には
    エレベーション軸が取り付けられるレドームを有し、 アジマス軸が、レドームの底面においてアレイアンテ
    ナ、エレベーション軸及びレドームを支持する ことを特
    徴とするアレイアンテナ。
  5. 【請求項5】請求項1乃至4記載のアレイアンテナにお
    いてアンテナに接続され、当該アンテナ素子により送信及び
    /又は受信される信号を伝達するケーブルを有し、 アジマス軸が中空であり、 アジマス軸を介してケーブルが外部に引き出される こと
    を特徴とするアレイアンテナ。
  6. 【請求項6】請求項1乃至5記載のアレイアンテナと、 衛星の仰角及び相対方位を求める衛星情報入力手段と、 移動体の揺動量を検出する揺動検出手段と、 アジマス軸を回転駆動させるアジマス軸モータと、 エレベーション軸を回転駆動させるエレベーション軸モ
    ータと、 衛星の相対方位に応じてアジマス軸モータに回転角を指
    示し、アジマス軸の回転量を制御するアジマス軸制御手
    段と、 衛星の仰角及び相対方位並びに移動体の揺動量に応じて
    エレベーション軸モータに回転角を指示し、エレベーシ
    ョン軸の回転量を制御するエレベーション軸制御手段
    と、 衛星の仰角及び相対方位並びに移動体の揺動量に応じて
    移相器の移相量を求め、アレイアンテナのビーム方向を
    制御する電子クロスエレベーション軸制制手段と、 を備え、 アレイアンテナが搭載される移動体の揺動を補償しつ
    つ、衛星を追尾することを特徴とする揺動補償型アンテ
    ナ装置。
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