JP2574464B2 - 静電荷像現像用トナー - Google Patents

静電荷像現像用トナー

Info

Publication number
JP2574464B2
JP2574464B2 JP1165346A JP16534689A JP2574464B2 JP 2574464 B2 JP2574464 B2 JP 2574464B2 JP 1165346 A JP1165346 A JP 1165346A JP 16534689 A JP16534689 A JP 16534689A JP 2574464 B2 JP2574464 B2 JP 2574464B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
toner
image
weight
fixing
offset
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1165346A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0331857A (ja
Inventor
雅偉 井上
哲也 中野
成男 矢部
浩一 津山
義威 清水
光志 黒木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Mita Industrial Co Ltd
Original Assignee
Mita Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mita Industrial Co Ltd filed Critical Mita Industrial Co Ltd
Priority to JP1165346A priority Critical patent/JP2574464B2/ja
Priority to EP90306978A priority patent/EP0407083B1/en
Priority to ES90306978T priority patent/ES2071021T3/es
Priority to DE69016859T priority patent/DE69016859T2/de
Priority to US07/544,632 priority patent/US5110704A/en
Priority to CA002020040A priority patent/CA2020040C/en
Priority to KR1019900009678A priority patent/KR940003106B1/ko
Publication of JPH0331857A publication Critical patent/JPH0331857A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2574464B2 publication Critical patent/JP2574464B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G9/00Developers
    • G03G9/08Developers with toner particles
    • G03G9/0821Developers with toner particles characterised by physical parameters
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G9/00Developers
    • G03G9/08Developers with toner particles
    • G03G9/09Colouring agents for toner particles
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G9/00Developers
    • G03G9/08Developers with toner particles
    • G03G9/087Binders for toner particles
    • G03G9/08702Binders for toner particles comprising macromolecular compounds obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds
    • G03G9/08706Polymers of alkenyl-aromatic compounds
    • G03G9/08708Copolymers of styrene
    • G03G9/08711Copolymers of styrene with esters of acrylic or methacrylic acid

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
  • Developing Agents For Electrophotography (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、静電荷像現像用トナーに関し、より詳細に
は、良好な定着性、耐オフセット性、高画質形成能及び
耐久性の組合せを有する静電荷像現像用トナーに関す
る。
(従来の技術) 商業的な電子写真複写では、感光板上に静電荷像を形
成し、この静電荷像を帯電されたトナーにより現像し、
形成されるトナー像を複写紙等に転写し、転写されたト
ナー像を熱定着する画像形成システムが採用されてい
る。熱定着に際しては、作業性や安全性の点から、加熱
ロールにトナー像を有する複写紙を通す方式が一般に使
用されているが、熱定着に際して、トナーがロール表面
にオフセットすることが問題となっている。
これを防止するための手段も多数提案されており、例
えばロールにオフセット防止液を施すことや、トナー中
に離型剤を配合することが一般に行われている。
また、トナー中の定着用樹脂の分子量や粘弾性(レオ
ロジー)的特性を調節することにより、オフセットを防
止することも種々提案されており、例えば、特開昭56−
16144号公報には、GPCで分子量が103〜8×104及び分子
量105〜2×106の領域にそれぞれ一つの極大値を持つ結
着性樹脂を用いることが記載され、また特開昭59−2148
60号公報には、140〜220℃の温度において、複素弾性率
の実数部(貯蔵弾性率)が5×104〜5×106Pa、虚数部
(損失弾性率)が5×104〜2×106Paの範囲にある熱可
塑性樹脂を結着用樹脂として用いることが記載されてい
る。
(発明が解決しようとする問題点) 前者の提案では、低分子量成分が定着下限温度を低下
させ、一方高分子量成分は耐オフセット性を付与させる
作用を有するものとされているが、低分子量成分が少な
いと定着下限温度を十分に下げることが困難であり、ま
た多すぎると孔分子量成分の耐オフセット性が損なわれ
るため、両者のバランスが難しく、未だ十分に満足し得
る結果が得られていない。また、後者の提案は、樹脂の
貯蔵弾性率と損失弾性率とに着目したものとして、興味
深いものであるが、未だ実際に定着性や耐オフセット性
との間に厳密な対応が存在するというものではなかっ
た。
しかも、これらの提案は用いる定着用樹脂の選択に関
するものであるが、実際のトナーとしての性能を評価す
る場合、樹脂が選択基準に合致している場合でも、顔料
や電荷制御用染料の分散状態によって、定着温度範囲や
オフセットの発生がばらつき、未だ十分に満足し得る結
果が得られるに至っていない。
従って、本発明の目的は、溶融トナーの転写材への接
着力及び定着ローラへの耐オフセット性の組合せに優
れ、定着温度範囲が広く定着性にも優れ、しかも高画質
形成能をも有する静電荷像現像用トナーを提供するにあ
る。
(問題点を解決するための手段) 本発明によれば、定着用樹脂中に着色剤及び電荷制御
用染料を分散させた組成物から成る静電荷像現像用トナ
ーにおいて、 前記組成物が、貯蔵弾性率(G′)が104dyn/cm2のと
きの正接損失(tanδ)が、0.95乃至1.25の範囲である
レオロジー特性を有していると共に、 トナー中における表面染料濃度/全染料濃度の比が0.
30乃至0.50の範囲にあることを特徴とするトナーが提供
される。
(作用) 本発明者等は、静電荷像現像用トナーの熱ロール定着
に際して生じる現象は、定着用樹脂そのものの分子量分
布や、貯蔵弾性率や損失弾性率等のレオロジー的特性と
必ずしも対応するものではなく、定着用樹脂のみならず
配合される着色剤や電荷制御剤、更にそれらの分散状態
にも依存することから、実際のトナー組成物のレオロジ
ー的特性にむしろ依存することを見出した。
すなわち、本発明の静電荷像現像用トナーにおいて
は、このトナーを構成する組成物が、貯蔵弾性率
(G′)が104dyn/cm2のときの正接(tan δ)が0.95乃
至1.25、特に1.05乃至1.15であるレオロジー特性を有す
ることが第一の特徴である。
正接損失(tna δ)は、損失弾性率(G″)/貯蔵弾
性率(G′)の比で表わされ、これらの値は以下に説明
する方法により求められる。すなわち、トナーを熱プレ
スにて、20mm×20mm四方で厚みが2mmのシートに成形し
て試料を作成する。(株)レオロジ製のDVE型レオスペ
クトラーを測定装置として使用し、前記試料を所定の温
度に維持して、強制振動非共振法により剪断方向に正弦
振動(測定周波数1Hz)を加え、超微小変位下での応力
レスポンスを測定し、その動力と動歪とから、公知の算
出法で貯蔵弾性率(G′)、損失弾性率(G″)及び正
接損失(tan δ)を求める。
本発明において、トナー組成物のレオロジー的特性
を、貯蔵弾性率(G′)と損失弾性率(G″)との比で
ある正接損失(tan δ)で規定しているのは、貯蔵弾性
率(G′)はこの組成物の凝集力に関係するものであ
り、一方損失弾性率(G″)は組成物の粘性に関するも
のであり、しかも転写材上のトナーが熱定着ローラと接
触する際の定着性とオフセット性とは両者のバランスに
関係するからである。より詳しく説明すると、損失弾性
率が大きくなると、粘性が小さくなって、トナーの定着
性も増大するが、オフセットをも増大させる方向であ
り、一方貯蔵弾性率が大きくなると、凝集力が増大して
オフセットも減少するが、定着性も減少する方向である
ことから、両者の比には一定の公的範囲が存在するとい
うことが了解される。また、正接損失(tan δ)の値
を、貯蔵弾性率(G′)が104dyn/cm2(103Pa)のとき
を基準としているのは、貯蔵弾性率がこのように低い値
では、凝集力が小さすぎてオフセットが発生すると従来
考えられていたのに対して、本発明ではこのような厳し
い条件においてもオフセットの発生を防止しようとする
ためである。
トナー組成物のtan δが前記範囲よりも小さい場合に
は、溶融トナーの転写材への接着やくい込みが不十分な
結果として定着不良の問題を発生しやすく、一方tan δ
の値が前記範囲よりも大きい場合には、溶融トナーの凝
集不足によってその一部が加熱ローラに移転してオフセ
ットを生じることになる。本発明のトナーでは、トナー
組成物のtan δを上記範囲内に選ぶことにより、優れた
定着性能と耐オフセット性とが組合せで得られる。また
貯蔵弾性率(G′)が著しく低い場合にも、耐オフセッ
ト性が得られることから、定着温度範囲、すなわち定着
開始温度からオフセット開始温度までの温度範囲を従来
のトナーに比して著しく拡張することが可能となる。更
に、このトナーでは、tan δが比較的小さな範囲とされ
ているため、このトナーは保存安定性や流動性にも優れ
ており、また定着トナー像は光沢が少ないため、読みや
すいという利点も与える。
本発明のトナーは、トナー粒子における表面染料濃度
/全染料濃度の比が0.30乃至0.50、特に0.35乃至0.45の
一定の範囲に制御されているという付加的な特徴を有す
る。全染料濃度は、トナー粒子全体に含まれている染料
の濃度であり、表面染料濃度とはトナー粒子の表面にの
み存在する染料の濃度である。従って、濃度比が1であ
るということは、染料のすべてが表面のみに存在するこ
とを意味し、濃度比がゼロであることは粒子表面に全く
染料が存在しないことを意味する。染料濃度比は、後に
詳述する通り、トナー用組成物の混練の程度に依存す
る。
染料濃度比が上記範囲よりも小さい場合には、上記範
囲内にある場合に比して画像濃度が低下する傾向があ
り、これはトナーの電気抵抗が高くなりすぎるためと認
められる。一方染料濃度比が上記範囲よりも大きい場合
には、上記範囲内にある場合に比して、オフセットを発
生する傾向が見られる。これは、粒子表面に存在する染
料が定着ローラへの親和性を高めるか或いは静電的に吸
引されやすくするためではないかと思われる。
(発明の好適態様) 本発明において、トナー組成物のtan δを上記範囲に
調節するには、用いるトナー成分の選択とそれらの分散
の程度の調節とが必要となる。
先ず、定着用樹脂としては、GPCによる分子量分布の
ピークが2個以上あるスチレン−アクリル共重合体を使
用するのがよい。低分子量域のピークは13×103以下、
特に5〜7×103にあるのがよく、また高分子量域のピ
ークは1.5×105以上2.0×105未満の範囲にあるのがよ
い。また、GPCにおける低分子側ピーク面積と高分子側
ピーク面積の比2:1乃至4:1の範囲にあるのがよい。
共重合体中におけるスチレンとアクリル系単量体との
比率は、種々変化し得るが、一般に60:40乃至98:2、特
に75:25乃至85:15のモル比で存在するのがよい。アクリ
ル系単量体としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メ
タ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、
(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エ
チルヘキシル等の(メタ)アクリル酸アルキルエステ
ル;アクリル酸、メタアクリル酸;(メタ)アクリロニ
トリル:(メタ)アクリルアマイド;(メタ)アクリル
−2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル−3−ヒフ
ォロキシプロピル等の(メタ)アクリルヒドロキシアル
キルエステル;(メタ)アクリル−2−アミノエチル、
(メタ)アクリル−3−アミノプロピル、N−エチル
(メタ)アクリル−2−アミノエチル等の(メタ)アク
リル−アミノアルキルエステル;グリシジル(メタ)ア
クリレート等を挙げることができるが、アクリル系単量
体の主体は(メタ)アクリル酸アルキルエステルから成
ることが好ましい。特に好適なスチレン−アクリル共重
合体は、 スチレン 75〜85重量% メチルメタクリレート 0.5〜 5重量% n−ブチルアクリレート 10〜20重量% の組成を有するものである。
本発明に用いる電荷制御用染料は、含金属錯塩染料、
特に2:1型含金属錯塩染料(染料分子:金属=2:1のも
の)であることが好ましく、このような含金属錯塩染料
は、式 式中、環AおよびBは縮合環を有することができ、また
ハロゲン原子、ニトロ基、アルキル基、アミド基の置換
基を有することができ、Mは遷移金属を表わす、 で表わすことができる。遷移金属Mとしては、Cr,Co,C
u,Fe,Ni等を挙げることができるが、Crを含有するもの
が好ましい。
着色剤としては、着色用顔料、体質顔料、磁性顔料、
導電性顔料の1種或いは2種以上の組合せを用いること
ができる。これらの顔料は勿論、上述した機能の2種以
上を兼ね備えた顔料でもよく、例えばカーボンブラック
は黒色顔料と共に導電性顔料としての機能をも兼ね備え
ており、四三酸化鉄は磁性顔料としての機能と共に、所
謂鉄黒の名称からも明らかな通り、黒色顔料としての機
能をも兼ね備えている。
着色顔料の適当な例は次の通りである。
黒色顔料 カーボンブラック、アセチレンブラック、ランブラッ
ク、アニリンブラック。
黄色顔料 黄鉛、亜鉛黄、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、ミ
ネラルファストイエロー、ニッケルチタンイエロー、ネ
ーブルスイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエ
ローG、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローG、
ベンジジンイエローGR、キノリンイエローレーキ、パー
マネントイエローNCG、タートラジンレーキ。
橙色顔料 赤口黄鉛、モリブテンオレンジ、パーマネントオレン
ジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、イン
ダスレンブリリアントオレンジRK、ベンジジンオレンジ
G、インダスレンブリリアントオレンジGK。
赤色顔料 ベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀カドミ
ウム、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾ
ロンレッド、ウオッチングレッドカルシウム塩、レーキ
レッドD、ブリリアンントカーミン6B、エオシンレー
キ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリア
ントカーミン3B。
紫色顔料 マンガン紫、ファストバイオレットB、メチルバイオ
レットレーキ。
青色顔料 紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビク
トリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フ
タロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化
物、ファーストスカイブルー、インダスレンブルーBC。
緑色顔料 クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーン
B、マライカイトグリーンレーキ、ファナルイエローグ
リーンG。
白色顔料 亜鉛華、酸化チタン、アンチモン白、硫化亜鉛。
体質顔料 バライト粉、炭酸バリウム、クレー、シリカ、ホワイ
トカーボン、タルク、アルミナホワイト。
磁性材料顔料としては、従来例えば、四三酸化鉄(Fe
3O4)、三二酸化鉄(γ−Fe2O3)、酸化鉄亜鉛(ZnFe2O
4)、酸化鉄イットリウム(Y3Fe5O12)、酸化鉄カドミ
ウム(CdFe2O4)、酸化鉄ガドリウム(Gd3Fe5O12)、酸
化鉄銅(CuFe2O4)、酸化鉄鉛(PbFe12O19)、酸化鉄ニ
ッケル(NiFe2O4)、酸化鉄ネオジウム(NdFeO3)、酸
化鉄バリウム(BaFe12O19)、酸化鉄マグネシウム(MgF
e2O4)、酸化鉄マンガン(MnFe2O4)、酸化鉄ランタン
(LaFeO3)、鉄粉(Fe)、コバルト粉(Co)、ニッケル
粉(Ni)等が知られているが、本発明においてもこれら
公知の磁性材料の微粉末の任意のものを用いることがで
きる。本発明の目的に特に好適な磁性材料顔料は四三酸
化鉄である。
導電性顔料としては、上述したカーボンブラックの他
に、導電処理を行ったそれ自体は非導電性の無機微粉末
や各種金属粉等の任意のものが使用される。
これらのトナー成分の配合量は、一般に三成分基準
で、定着用樹脂が80乃至96重量%、特に85乃至93重量
%、電荷制御用染料が0.2乃至5重量%、特に0.5乃至2
重量%、及び着色剤乃至顔料が2乃至12重量%、特に3
乃至10重量%で存在するのがよい。
本発明のトナーには、それ自体公知の他のトナー用配
合剤、例えばポリエチレンワックス、ポリプロピレンワ
ックス等の離型剤を公知の処方に従って配合し得る。
前述した各トナー成分は、ヘンシェルミキサー等の混
合機で前混合したのち、二軸押出機等の混練装置を用い
て混練し、この混練組成物を冷却した後、粉砕し、分級
してトナーとする。
既に指摘した通り、トナー組成物のtan δは、混練の
程度によっても変化する。一般にトナー組成物の混練が
十分に行われ、染料や顔料の分散粒径が小さくなればな
るほど、tan δは小さな値になる傾向、すなわち貯蔵弾
性率が大、損失弾性率が小となる傾向を示す。このこと
から、各トナー成分の前混合を十分に行い、かつ混練の
よく利く二軸押出機を用いるこの重要性が理解される。
トナーの粒径は、一般にコールターカウンターによる
メジアン径が5乃至20μm,特に7乃至15μmの範囲内に
あるのがよい。
本発明のトナーを用いる静電写真複写法において、静
電潜像の形成はそれ自体公知の任意の方式で行うことが
でき、例えば導電性基板上の光導電層を一様に荷電した
後、画像露光して静電潜像を形成させることができる。
静電像の現像は、一成分系磁性トナーの場合にはその
まま、二成分系トナーの場合には磁性キャリヤーと混合
し、磁気ブラシを基板と接触させることにより容易に行
われる。現像により形成されたトナー像は複写紙上に転
写され、このトナー像を加熱ロールと接触させることに
より定着が行われる。
(発明の効果) 本発明によれば、トナー組成物として、貯蔵弾性率
(G′)が104dyn/cm2のときの正接損失(tan δ)が0.
90乃至1.40であるレオロジー特性を有するものを用いる
ことにより、溶融トナーの転写材への接触力及び定着ロ
ーラへの耐オフセット性の組合せに優れ、定着温度範囲
が広く、定着性にも優れしかも高画質形性能をも有する
静電荷像現像用トナーを提供することができた。
(実施例) 以下、本発明を実施例及び比較例によって説明する
が、本発明はこれに限定されるものではない。
実施例1 ・スチレン−アクリル共重合体 100重量部 ・着色剤としてカーボンブラック 10重量部 ・電荷制御剤としてのアゾ系クロム錯塩染料 1.5重量部 ・離型剤としての低分子量ポリプロピレン 1.5重量部 上記処方をヘンシェルミキサーで30分間混合処理し、
ついで3本ロールを用いて混練して混練物を冷却後、粉
砕分級して体積平均粒径が11μmの本発明のトナーを得
た。
このトナーの貯蔵弾性率(G′)が104dyn/cm2のとき
の正接損失(tan δ)を測定したところ、1.05であっ
た。
また、トナー100mgを精秤し、500mlのメタノールを加
え、10分間ボールにかけて、そして1日放置後、上澄液
濃度を吸光光度計によって測定し、ランベルト・ベール
則によって表面染料濃度(g/g)を測定した。そして表
面染料濃度/全染料濃度を求めたところ0.39であった。
上記トナー5重量部に対して、平均粒径90μmのフェ
ライトキャリア95重量部を混合して現像剤とし、電子写
真複写機DC−2055(三田工業社製、商品名)に適用して
1万枚の複写試験を行ったところ、1万枚を通じてオフ
セットを発生することなく、また定着ローラの汚れもな
く、定着率が90%以上の高品質の画像が得られた。1万
枚目の画像は解像度6.3本/mm、画像濃度1.39、カブリ濃
度0.001であった。
実施例2 実施例1と同様のスチレン−アクリル共重合体100重
量部に対して、着色剤としてのカーボンブラック8.5重
量部、電荷制御剤としてのアゾ系クロム錯塩染料1.0重
量部、離型剤としての低分子量ポリプロピレン2.0重量
部を用い、ヘンシェルミキサーで5分間混合し、次いで
混合物を3本ロールで混練して混練物を冷却後、粉砕、
分級し、体積平均粒径が10.5μmの本発明のトナーを得
た。
このトナーの貯蔵弾性率(G′)が104dyn/cm2のとき
の正接損失(tan δ)は1.20であった。また表面染料濃
度/全染料濃度は0.62であった。
以下実施例1と同様にしてDC−2055に適用して1万枚
の複写試験を行ったところ、1万枚を通じて定着率90%
以上の定着画像が得られ、オフセットを発生しなかっ
た。また定着ローラは若干の汚れが認められた。1万枚
目の画像は解像度が6.3本/mmで画像濃度が1.40、カブリ
濃度が0.002であった。
実施例3 ・スチレン−アクリル共重合体 100重量部 を用い、以下実施例1と同様の処方で、ヘンシェルミキ
サーで20分間混合処理し、3本ロールを用いて混練して
混練物を冷却後、粉砕分級して体積平均粒径が11μmの
本発明のトナーを得た。
このトナーの貯蔵弾性率(G′)が104dyn/cm2のとき
の正接損失(tan δ)は1.22であった。また表面染料濃
度/全染料濃度は0.40であった。
以下実施例1と同様にしてDC−2055に適用して1万枚
の複写試験を行ったところ、定着率90%以上の定着画像
が得られ、オフセットを発生せず、ローラの定着汚れは
若干発生した。また、1万枚目の画像は解像度が5.6本/
mmで画像濃度が1.39、カブリ濃度が0.003であった。
比較例1 ・スチレン−アクリル共重合体 100重量部 ・着色剤としてカーボンブラック 7.5重量部 ・電荷制御剤としてのアゾ系クロム錯塩染料 2.0重量部 ・離型剤としての低分子量ポリプロピレン 1.0重量部 上記処方をヘンシェルミキサーで10分間混合し、つい
で3本ロールを用いて混練して混練物を冷却後、粉砕、
分級して平均粒径が10.5μmの本発明のトナーを得た。
このトナーの貯蔵弾性率(G′)が104dyn/cm2のときの
正接損失(tan δ)は1.31であった。また表面染料濃度
/全染料濃度は0.51であった。
以下、実施例と同様にして1万枚の複写試験を行った
ところ、定着画像の定着率は90%以上確保できたもの
の、オフセットが頻繁に発生し、定着ローラの汚れもひ
どかった。1万枚目の画像は解像度が5.0本/mm、画像濃
度が1.38、カブリ濃度が0.005であった。
比較例2 比較例1において、カーボンブラックの配合割合を10
重量部、電荷制御剤の配合割合を1.0重量部としてヘン
シェルミキサーで40分間混合処理し、3本ロールで混練
し、混練物を冷却後、粉砕分級して体積平均粒径が11.5
μmのトナーを得た。このトナーの貯蔵弾性率(G′)
が104dyn/cm2のときの正接損失(tan δ)を測定したと
ころ、0.90で、表面染料濃度/全染料濃度は0.375であ
った。
以下、実施例1と同様にして1万枚の複写試験を行っ
たところ、オフセットは発生しなかったものの定着率は
90%に達することなく80%前後であった。また、1万枚
目の画像は解像度が5.0本/mm、画像濃度が1.40、カブリ
濃度が0.003であった。
比較例3 実施例3で用いたスチレン−アクリル共重合体100重
量部に対して、カーボンブラック12重量部、電荷制御剤
としてのアゾ系クロム錯塩染料3.0重量部、離型剤とし
ての低分子量ポリプロピレン1.5重量部を使用し、ヘン
シェルミキサーで5分間混合処理し、次いで3本ロール
で混練、混練物を冷却後、粉砕分級して平均粒径が11μ
mのトナーを得た。このトナーの貯蔵弾性率(G′)が
104dyn/cm2のときの正接損失(tan δ)は1.35であっ
た。また、表面染料濃度/全染料濃度は0.65であった。
以下、実施例と同様にして1万枚の複写試験を行った
ところ、定着率は殆どが90%前後であったものの、オフ
セットが頻繁に発生し、定着ローラの汚れもひどかっ
た。1万枚目の画像は解像度が5.0本/mm、画像濃度が1.
39、カブリ濃度が0.005であった。
また、上記の実施例、比較例のトナーに対して、加熱
圧ロール定着方式のDC−2055改造機の加熱ローラの設定
温度を150℃から5℃ずつ上げていき、高温オフセット
発生温度を求めたところ、実施例1のトナーは195℃、
実施例2のトナーは190℃、実施例3のトナーは190℃、
比較例1,2,3のトナーはそれぞれ165℃,180℃,165℃であ
った。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 津山 浩一 大阪府大阪市中央区玉造1丁目2番28号 三田工業株式会社内 (72)発明者 清水 義威 大阪府大阪市中央区玉造1丁目2番28号 三田工業株式会社内 (72)発明者 黒木 光志 大阪府大阪市中央区玉造1丁目2番28号 三田工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭59−214860(JP,A) 特開 昭63−259575(JP,A) 特開 昭63−296065(JP,A) 特開 昭61−26757(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】定着用樹脂中に着色剤及び電荷制御用染料
    を分散させた組成物から成る静電荷像現像用トナーにお
    いて、 前記組成物が、貯蔵弾性率(G′)が104dyn/cm2のとき
    の正接損失(tnaδ)が、0.95乃至1.25の範囲であるレ
    オロジー特性を有していると共に、 トナー中における表面染料濃度/全染料濃度の比が0.30
    乃至0.50の範囲にあることを特徴とするトナー。
JP1165346A 1989-06-29 1989-06-29 静電荷像現像用トナー Expired - Lifetime JP2574464B2 (ja)

Priority Applications (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1165346A JP2574464B2 (ja) 1989-06-29 1989-06-29 静電荷像現像用トナー
ES90306978T ES2071021T3 (es) 1989-06-29 1990-06-26 Toner para revelar imagenes cargadas estaticamente y procedimiento para su preparacion.
DE69016859T DE69016859T2 (de) 1989-06-29 1990-06-26 Entwickler für elektrostatische Bilder und Herstellungsverfahren.
EP90306978A EP0407083B1 (en) 1989-06-29 1990-06-26 Toner for developing statically charged images and process for preparation thereof
US07/544,632 US5110704A (en) 1989-06-29 1990-06-27 Toner for developing statically charged images and process for preparation thereof
CA002020040A CA2020040C (en) 1989-06-29 1990-06-28 Toner for developing statically charged images and process for preparation thereof
KR1019900009678A KR940003106B1 (ko) 1989-06-29 1990-06-29 정전하상현상용 토우너 및 그 제조방법

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1165346A JP2574464B2 (ja) 1989-06-29 1989-06-29 静電荷像現像用トナー

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0331857A JPH0331857A (ja) 1991-02-12
JP2574464B2 true JP2574464B2 (ja) 1997-01-22

Family

ID=15810603

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1165346A Expired - Lifetime JP2574464B2 (ja) 1989-06-29 1989-06-29 静電荷像現像用トナー

Country Status (7)

Country Link
US (1) US5110704A (ja)
EP (1) EP0407083B1 (ja)
JP (1) JP2574464B2 (ja)
KR (1) KR940003106B1 (ja)
CA (1) CA2020040C (ja)
DE (1) DE69016859T2 (ja)
ES (1) ES2071021T3 (ja)

Families Citing this family (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2701941B2 (ja) * 1989-08-21 1998-01-21 三田工業株式会社 電子写真用黒トナー
CA2029468C (en) * 1989-11-09 1997-01-28 Tsutomu Kukimoto Toner, image forming apparatus, apparatus unit and facsimile apparatus
US5281505A (en) * 1990-06-26 1994-01-25 Mita Industrial Co., Ltd. Toner composition
JP2690630B2 (ja) * 1991-05-17 1997-12-10 株式会社日立製作所 電子写真の定着装置および電子写真装置
JP3218404B2 (ja) * 1992-03-06 2001-10-15 キヤノン株式会社 静電荷像現像用トナー
US5258256A (en) * 1992-04-01 1993-11-02 Eastman Kodak Company Method of fusing electrostatographic toners to provide enhanced gloss
US5234784A (en) * 1992-04-01 1993-08-10 Eastman Kodak Company Method of making a projection viewable transparency comprising an electrostatographic toner image
US5256507A (en) * 1992-04-01 1993-10-26 Eastman Kodak Company Method of fusing electrostatographic toners to provide differential gloss
US5254426A (en) * 1992-04-01 1993-10-19 Eastman Kodak Company Method of making a projection viewable transparency
DE69418016T2 (de) * 1993-12-29 1999-11-18 Canon Kk Toner für die Entwicklung elektrostatischer Bilder
US5547800A (en) * 1994-06-06 1996-08-20 Konica Corporation Toner and electrophotographic image forming method using the same
TW350042B (en) * 1994-12-21 1999-01-11 Canon Kk Toner for developing electrostatic image
CA2176444C (en) * 1995-05-15 1999-10-12 Kengo Hayase Toner for developing electrostatic image, apparatus unit and image forming method
US5637433A (en) * 1995-07-21 1997-06-10 Konica Corporation Toner for developing an electrostatic latent image
US7901857B2 (en) 2005-03-15 2011-03-08 Fuji Xerox Co., Ltd. Electrostatic latent image developing toner, production method thereof, electrostatic latent image developer, and image forming method

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5616144A (en) * 1979-07-17 1981-02-16 Canon Inc Developing powder
GB2105051B (en) * 1981-07-13 1985-02-27 Konishiroku Photo Ind Electrostatic image developer
JPH0715594B2 (ja) * 1983-05-23 1995-02-22 株式会社東芝 静電荷像現像用トナー
JPS6126757A (ja) * 1984-07-17 1986-02-06 Kawasaki Steel Corp 焼付硬化性を有する深絞り用冷延鋼板
JPH0619593B2 (ja) * 1984-07-30 1994-03-16 三田工業株式会社 二成分系磁性現像剤
US4806635A (en) * 1986-09-26 1989-02-21 Hercules Incorporated New cross-linking system for making toners that are useful in electrophotography using polyfunctional azide
JPS63183453A (ja) * 1987-01-27 1988-07-28 Kyocera Corp 電子写真用現像剤
US4913991A (en) * 1987-04-17 1990-04-03 Ricoh Company, Ltd. Electrophotographic process using fluorine resin coated heat application roller
JP2595239B2 (ja) * 1987-04-17 1997-04-02 株式会社リコー 電子写真現像用トナー
JP2614615B2 (ja) * 1987-05-28 1997-05-28 株式会社リコー カラー電子写真方法

Also Published As

Publication number Publication date
CA2020040A1 (en) 1990-12-30
KR910001471A (ko) 1991-01-30
EP0407083B1 (en) 1995-02-15
CA2020040C (en) 1995-09-05
DE69016859T2 (de) 1995-06-08
JPH0331857A (ja) 1991-02-12
ES2071021T3 (es) 1995-06-16
US5110704A (en) 1992-05-05
DE69016859D1 (de) 1995-03-23
EP0407083A1 (en) 1991-01-09
KR940003106B1 (ko) 1994-04-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2574464B2 (ja) 静電荷像現像用トナー
JP2747126B2 (ja) 電子写真用トナー
JP2701941B2 (ja) 電子写真用黒トナー
JPH0772809B2 (ja) 高速複写用熱定着性トナ−
JPH02176668A (ja) 電子写真用トナー及びその製法
JP2652874B2 (ja) 静電荷像現像用トナー
EP1096327B1 (en) Resin composition for toner and toner
JP3467663B2 (ja) 電子写真用トナー及びトナー画像定着方法
JPH11125931A (ja) 非磁性トナー
JP2698469B2 (ja) 電子写真用トナー
JP3302171B2 (ja) 節エネルギー熱定着用トナー
JP4132597B2 (ja) 静電荷像現像用トナー、それを用いた静電荷像現像剤及び画像形成方法
JP2604893B2 (ja) 電子写真用現像剤
JP3034759B2 (ja) 電子写真用現像剤
US5837415A (en) Electrophotographic toner
JP3215899B2 (ja) 現像用トナー及び定着方法
JP3411175B2 (ja) トナー用樹脂組成物およびトナー
JPH0350266B2 (ja)
JP2645503B2 (ja) トナー
JP4259629B2 (ja) 電子写真用トナー及び電子写真用トナー画像定着方法
JP3034371B2 (ja) 静電荷像現像用トナ−
JP3577275B2 (ja) フルカラー現像用トナー
JP2595269B2 (ja) 静電潜像現像用トナー
JPH08262798A (ja) 電子写真用トナーのバインダー樹脂およびトナー
JP2595244B2 (ja) 静電潜像現像用トナー

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081024

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091024

Year of fee payment: 13

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091024

Year of fee payment: 13