JP2573491Y2

JP2573491Y2 - シャープペンシル

Info

Publication number: JP2573491Y2
Application number: JP1992064681U
Authority: JP
Inventors: 孝彦鈴木
Original assignee: Kotobuki and Co Ltd
Current assignee: Kotobuki and Co Ltd
Priority date: 1992-08-25
Filing date: 1992-08-25
Publication date: 1998-05-28
Anticipated expiration: 2007-08-25
Also published as: JPH0621982U

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この考案は、先具に着脱可能なパ
イプ状の保護ガイドを設け、例えば、製図用のシャープ
ペンシルであっても、通常のシャープペンシルとして兼
用使用できるシャープペンシルを提供することを目的と
する。

【０００２】

【従来の技術】従来の例えば、製図用のシャープペンシ
ルにおいては、芯を定規の角の面に沿うように移動させ
るのを容易にするため、先具の先端に細い延長部が設け
られ、この延長部の先端からは、これよりも細く、固定
状態の芯パイプが突出し、この芯パイプの先端から芯が
出没されている。そして、この製図用シャープペンシル
で直線等を描く際には、前記先具の延長部の先端面と、
芯パイプの外部の側面とが、定規の角の各面に当てられ
る。この結果、芯を定規の側面に沿って移動させること
が極めて容易となる。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】しかし、従来の製図用
シャープペンシルの場合、芯パイプが、先具に固定され
ているので常に、先具の延長部から鋭く突出した状態と
なるために、安全面からも問題あるのみならず、誤って
落とした場合などに芯パイプを曲げたり外圧によって、
損傷を受けたりする恐れがあった。更に、シャープペン
シルをポケット等に携帯している場合衣服等を傷つける
という問題点もあった。この考案は、上記のような問題
点を解消するためになされたもので、シャープペンシル
の先具の延長部から突出した芯パイプにより、破損され
たり、衣服等の他のものを傷つけたりするのを防止する
と共に、通常の筆記用のシャープペンシルにも兼用する
ことができるシャープペンシルを提供することを目的と
する。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本考案に係るシャープペ
ンシルは、内部に芯送出機構を装着した外筒と、外筒の
先端に設けられた先具と、保護ガイドとを有し、前記保
護ガイドが、先具に着脱自在に装着された筒体と、筒体
の内部に軸方向スライド自在に配置されたスライダと、
スライダに取り付けられた芯保護パイブとを有して成る
ものである。

【０００５】

【作用】本考案に係るシャープペンシルは、保護ガイド
の選択的な着脱によって、例えば、製図用または通常の
筆記用に兼用使用できるばかりでなく、芯保護パイプを
必要に応じて、保護ガイドの筒体より突出させ及び保護
ガイドの筒体内へ没入させることができる。

【０００６】

【実施例】以下、この考案の一実施例を図について説明
する。図１において、まず保護ガイドを着脱可能に装着
できる製図用シャープペンシルＡについて説明する。シ
ャープペンシルＡは、従来の一般的なシャープペンシル
と同様の機構を有するもので、一番外側に位置する外筒
１と、外筒１の先端に螺着された先具２と、外筒１の中
に挿入された芯送出機構Ｂ、即ち芯タンク３と、芯タン
ク３の先端部に固着されたリードチャック４と、リード
チャック４を包囲する状態で、軸方向に摺動可能でか
つ、芯タンク３の先端部に遊嵌されたスリーブ５と、リ
ードチャック４の先端部の周囲を包囲する状態で、スリ
ーブ５に締付けられているチャックリング６と、リード
チャック４の周囲で、スリーブ５を芯タンク３の先端方
向へ摺動させるように付勢するチャック締めスプリング
（弾性体）７と、スリーブ５の周囲でスリーブ５を保持
筒１の前方側へ付勢するスプリング（弾性体）８とを備
えている。

【０００７】芯タンク３の後端部には、ノック操作用キ
ャップ９が嵌着され、キャップ９は、通常、芯タンク３
の後端部に嵌着された消しゴム（図示せず）を保護する
役目もする。芯タンク３内には、芯１０が収納され、芯
１０は、筆記時には、リードチャック４および先具２を
貫通して、シャープペンシル１の前方へ突出される。１
１は芯１０に所定の摩擦圧を付与する弾性体等から成る
パッキンであって、芯１０の抜脱等を防止する。

【０００８】このシャープペンシルＡの動作について説
明すると、図１の状態は、リードチャック４が芯１０を
締付けて、芯の進出および後退を阻止した状態で、この
状態からキャップ９をノックして、芯タンク３を、スリ
ーブ５などの、他の部材に対して相対的に前進させる
と、リードチャック４の先端部がチャックリング６より
も前進し、この結果、リードチャック４が、自らの弾性
により広がって、芯１０を解放するとともに、芯１０を
前進させる。キャップ９のノック動作を解除すると、芯
タンク３は、チャック締めスプリング７により、スリー
ブ５内の後端位置まで後退され、この結果、リードチャ
ック４が、再び芯１０を締付けた状態となる。

【０００９】シャープペンシルＡは、この実施例では特
に製図用に使用されるため、先具２の先端部には、図２
に示すように細長い延長部２ａが形成され、この延長部
２ａの中には、芯パイプ２ｂが固定され、芯パイプ２ｂ
の先端部が、延長部２ａよりもさらに前方へ突出されて
いる。この結果、延長部２ａの先端面と、芯パイプ２ｂ
の露出した側面（普通、一般的には４mm程度露出）と
を、定規の角の各面に当てた状態とすることにより、定
規に沿って、直線等を描くことが容易となる。

【００１０】しかし、製図用シャープペンシルＡを衣服
のポケット等に装着して、携帯する際には固定された芯
パイプ２ｂの先端部が鋭く突出した状態となるので、安
全性の面で問題があると共に衣服を傷つけたり、芯パイ
プ２ｂが曲がったり、破損する等の問題が生じる。

【００１１】この考案の保護ガイド２０は、このような
問題を解決することができるもので、先具２の延長部２
ａに着脱可能に嵌着されるパイプ状の筒２１と、筒２１
の中に摺動可能に嵌挿され、芯保護パイプ２３を有する
スライダ２２と、スライダ２２の摺動範囲を規制するよ
うに、筒２１の内面に、嵌着固定されたストッパ２４
と、このストッパ２４内に装着固定された弾性体等から
成り、芯パイプ２ｂと弾発嵌合し、この保護ガイド２０
とシャープペンシルＡとを着脱可能に連結する連結部材
２５とを備えている。尚、ここで、特筆すべきは、スラ
イダ２２には芯１０に摩擦力を付与するパッキンが存在
しないことである。芯１０の抜脱防止等はすべて、シャ
ープペンシルＡ内のパッキン１１で行う。従って、スラ
イダ２２は非常にスムーズに動作し、スライダ２２の保
護パイプ２３が紙面に接触しても敏感に後退等し、筆記
時の異和感や、ごつごつした感じは全くなく、非常にレ
ベルの高い書きごこちが得られる。

【００１２】筒２１の先端部は、先細りとなっており、
スライダ２２は、筒２１の先端部と、ストッパ２４との
間で、矢印のように自由に摺動することが可能である。
スライダ２２の後端部が、ストッパ２４に当接した状態
では、芯保護パイプ２３の先端部が、筒２１の内部へ没
入される。筒２１の先端部の外面は、鋭い角を持たない
ように、面取りされている。

【００１３】次に、この考案に係る先端保護ガイド２０
の動作について説明する。まずシャープペンシルＡを文
字を書くために使用する際には、保護ガイド２０の筒２
１の後端部を、シャープペンシルＡの先具２の延長部２
ａの周囲に装着し、芯パイプ２ｂに適度な摩擦で把持す
る連結部材２５で、両者を連結する。その状態で、単
に、シャープペンシルＡのキャップ９をノックすれば、
先具２の芯パイプ２ｂの先端から突出した芯１０の先端
部が、ストッパ２４の内側を通過して、芯保護パイプ２
３を貫通し、芯保護パイプ２３の先端から外部へ突出す
ることができる。

【００１４】このように、芯１０の先端が芯保護パイプ
２３の先端から突出し、かつ芯保護パイプ２３の先端が
筒２１の先端から突出した状態で筆記を行うが、芯保護
パイプ２３は芯１０の摩耗にともなって、スムーズかつ
敏感に後退する。従って、芯保護パイプ２３が芯１０の
側面を保護するので、芯１０は折れにくくなり、筆記が
容易となる。次に、筆記を終えて、芯１０を戻す際に
は、キャップ９をノック状態にしたまま、芯１０の先端
を押し戻せば、芯１０と一緒に、スライダ２２および芯
保護パイプ２３が筒２１の中に投入される。したがっ
て、芯保護パイプ２３の先端部が、衣服や他のものを傷
つけたり、芯保護パイプ２３の先端が破損したりするお
それがなくなる。

【００１５】次に、シャープペンシルＡを製図のために
使用する際には、筒２１を先具２の芯パイプ２ｂから引
き抜き、保護ガイド２０を外しておけばよい。この結
果、先具２の延長部２ａの先端面と芯パイプ２ｂの側面
とを定規の角の各面に当てることが可能となり、製図が
し易くなる。製図作業が終えた後は、再び保護ガイド２
０を先具２の芯パイプ２ｂに嵌着させ、芯保護パイプ２
３を筒２１の内部へ没入させることにより、芯パイプ２
ｂおよび芯保護パイプ２３が衣服を傷つける等のおそれ
が、回避される。

【００１６】図２は第２の実施例を示し、シャープペン
シルＡの構成は、図１のものと全く同様である。図１の
実施例と異なるのは、保護ガイド２０の構造であり、ス
ライダ２２等を省略し、筒２１の全長を短かくした点に
ある。即ち、保護ガイド２０内に芯パイプ２ｂを連結
し、保護ガイド２０とシャープペンシルＡとを着脱自在
に連結するものであり、図１の実施例と同様にシャープ
ペンシルＡを文字を書く場合と製図用に使用する場合に
それぞれ、効果的に使い別けが可能となると共に芯パイ
プ２ｂからの衣服等の保護も図れる等の効果が得られ
る。

【００１７】

【考案の効果】以上のように、この考案によれば、保護
ガイドを先具に着脱選択することによって、例えば製図
用または通常の筆記用に兼用使用できる。即ち、保護ガ
イドを先具に装着した場合、先具から突出した芯パイプ
が衣服等を傷つけたり、破損したりするのを防止するこ
とができ、同時にこの状態で芯と一緒にスライダ芯保護
パイプを筒の内部へ没入しておけばこの芯保護パイプが
衣服等を傷つけたり、自らが破損したりするのを防止す
ることもできると共に最近、特に注意が向けられている
安全性においても優れた効果がある。

【００１８】なお、保護ガイドの筒をシャープペンシル
の先具に嵌着させた状態で、筆記を行う際には、スライ
ダの芯保護パイプが芯と一緒に自動的に前進又は後退す
るために、芯の側面を支えるので、芯が折れにくくな
り、ワンノックで長時間の筆記が可能になる。また、先
端保護ガイドの外筒をシャープペンシルの先具から外せ
ば、芯パイプとを利用して、定規による製図を行うこと
が可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の要部である保護ガイドを、製図用シ
ャープペンシルに装着した状態の断面図である。

【図２】図１の先端保護ガイドの動作を説明する断面図
である。

【符号の説明】

Ａ製図用シャープペンシル（シャープペンシル本体）２先具２ｂ芯パイプ２０保護ガイド２１筒２２スライダ２３芯保護パイプ２５連結部材

Claims

(57)【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】内部に芯送出機構（Ｂ）を装着した外筒
（１）と、外筒（１）の先端に設けられた先具（２）
と、保護ガイド（２０）とを有し、前記保護ガイド（２
０）が、先具（２）に着脱自在に装着された筒体（２
１）と、筒体（２１）の内部に軸方向スライド自在に配
置されたスライダ（２２）と、スライダ（２２）に取り
付けられた芯保護パイプ（２３）とを有していることを
特徴とするシャープペンシル。
【請求項２】芯パイプ（２ｂ）が先具（２）に取り付
けられ、スライダ（２２）のスライド範囲を規制するス
トッパ（２４）と芯パイプ（２ｂ）を把持する連結部材
（２５）とが筒体（２１）内に配置されていることを特
徴とする、請求項１に記載のシャープペンシル。