JP2572106B2 - 熱硬化性被覆用シート - Google Patents

熱硬化性被覆用シート

Info

Publication number
JP2572106B2
JP2572106B2 JP63075647A JP7564788A JP2572106B2 JP 2572106 B2 JP2572106 B2 JP 2572106B2 JP 63075647 A JP63075647 A JP 63075647A JP 7564788 A JP7564788 A JP 7564788A JP 2572106 B2 JP2572106 B2 JP 2572106B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheet
oligomer
coating
thermosetting
acrylic polyol
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP63075647A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH01247413A (ja
Inventor
真 山口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
Priority to JP63075647A priority Critical patent/JP2572106B2/ja
Publication of JPH01247413A publication Critical patent/JPH01247413A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2572106B2 publication Critical patent/JP2572106B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Polyurethanes Or Polyureas (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Lining Or Joining Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は,物品に被覆した後,熱硬化させて物品に均
一な硬化被膜を形成する熱硬化性被覆用シートに関し,
詳細には硬化前には柔軟性を有しているので被覆時の作
業が容易であり,そして硬化後に耐衝撃性に優れた硬質
の被膜を形成し得る熱硬化性被覆用シートに関する。
(従来の技術) プラスチック成形体,または金属成形体などの美観向
上および防食を目的とした被覆,あるいは各種の表示に
は,一般に塗料が用いられてきた。しかしながら,塗料
を用いて塗装する際には,塗料の粘度や濃度を調節する
必要があり,その作業が煩雑となる。有機溶剤を用いた
塗料では,作業環境の汚染および安全衛生上の問題が生
じる。水性溶剤系の塗料では,乾燥に長時間を必要とす
ること,短時間で乾燥させるためには,乾燥のための設
備が必要であり,しかも加熱や送風など多くのエネルギ
ーを必要とするなどの欠点がある。
これらの問題点を解決するために,塗料に代わるシー
ト状の被覆材料が提案されている。例えば,ポリ塩化ビ
ニルを主体としたシート状の被覆材料が用いられてい
る。このようなシート材料は,作業環境の汚染や安全衛
生上の問題がなく,かつ貼付後に乾燥する必要もないた
め,作業が簡便化される。しかしながら,その素材の主
成分が軟質ポリ塩化ビニルであるため,得られた被膜が
耐衝撃性に劣り,クラックを発生しやすいという欠点が
ある。
これら軟質ポリ塩化ビニル系のシート材料に代わるも
のとして,熱または光硬化性のシート材料が提案されて
いる。このシート材料は,物品への貼り付け時または貼
り付け後に,加熱するかまたは光を照射すると硬化して
硬質の被膜を形成する。例えば,特公昭57−13425号公
報には,反応性不飽和ポリマー,オリゴマーおよびモノ
マーなどを有する層と,ラジカル反応開始剤を有する層
とが積層された構造の熱硬化型複合シートが開示されて
いる。しかし,このようなシート材料では,重合反応を
起こす成分と,反応開始剤とが異なる層中に含有されて
いるため,硬化時の加熱および加圧制御が難しく,従っ
て,均一に硬化した被膜が得られない。さらに,上記ラ
ジカル反応開始剤を含浸させるシート状基材として,
紙,織布,不織布などを用いているため,例えば,凹凸
や曲面を有する物品を被覆する場合に,延伸しながら貼
付することが困難であり,良好な硬化被膜が得られな
い,などの欠点がある。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は上記従来の問題点を解決するものであり,そ
の目的とするところは,硬化前には柔軟性を有し,被覆
操作が容易であり,そして均一でかつ耐衝撃性に優れた
硬質の被膜を形成し得る熱硬化性被覆用シートを提供す
ることにある。
(課題を解決するための手段) 本発明の熱硬化性被覆用シートは,熱硬化性樹脂組成
物からなる未硬化状態のシートであって,該熱硬化性樹
脂組成物は,(a)常温で固体状のアクリルポリオー
ル;(b)ブロックイソシアネート架橋剤またはメラミ
ン樹脂;(c)エポキシ樹脂オリゴマー,分子末端にア
クリロイル基を有するオリゴマー,およびアクリルポリ
オールオリゴマーからなるオリゴマーの群から選択され
る少なくとも1種の常温で液状のオリゴマー;および
(d)加熱反応型硬化剤を主成分とする。
本発明の熱硬化性被覆用シートは,上記成分(a),
(b),(c)および(d)を主成分とする熱硬化性樹
脂組成物から構成され,含有されるアクリルポリオール
(a)およびオリゴマー(c)の硬化温度より低い温度
においては,未硬化状態であり,柔軟性に優れた固体ま
たは固溶体状である。
上記樹脂組成物に含有されるアクリルポリオール
(a)は,複数の水酸基を有するアクリル系ポリマーで
あり,常温で固体状の重合体である。その分子量は,1,0
00〜100,000の範囲が好ましい。このような重合体は,
例えば,(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマー
と,2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートのような
水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマーと
を共重合させて得られる。上記性質を有するアクリルポ
リオールを含有する熱硬化性樹脂組成物は,被覆用シー
トになされた際の保存時および使用時にその形状と保持
するのに必要な粘度特性を有する。つまり,熱硬化性樹
脂組成物で構成される熱硬化性被覆用シートは,硬化前
に柔軟性を有するとともに,シート形状を保持し得るだ
けの固さを有する。さらに,上記アクリルポリオールの
水酸基価(含有される水酸基を数を反映している)は,
好ましくは30〜250の範囲である。水酸基価が30を下回
ると,硬化時に架橋反応を起こし得る水酸基の数が少な
く,従って硬化後に充分硬質の被膜が得られない。水酸
基価が250を上回ると,架橋密度が高くなり,良好な高
度被膜を形成し得ない。
上記アクリルポリオールを硬化させるために,ブロッ
クイソシアネート架橋剤またはメラミン樹脂(b)が加
熱反応型硬化剤として用いられる。ここでブロックイソ
シアネート架橋剤とは,分子内に2個以上のイソシアネ
ート基を持つイソシアネート化合物のイソシアネート基
を,フェノール,オキシム,ε−カプロラクタム,マロ
ン酸エステルなどのブロック剤でブロックした化合物を
さす。上記イソシアネート化合物としては,例えば,ト
リレンジイソシアネート,ジフェニルメタンジイソシア
ネート,ヘキサメチレンジイソシアネート,イソホロン
ジイソシアネートなどの単量体,またはこれら単量体の
トリメチロールプロパン付加体,イソシアヌレート変性
体,カルボジイミド変性体などがある。メラミン樹脂と
しては,例えば,塗料用として一般に用いられるメチル
化メラミン樹脂,ブチル化メラミン樹脂などがある。ブ
ロックイソシアネート架橋剤は,加熱により上記ブロッ
ク剤が脱離し,生じたイソシアネート基がアクリルポリ
オールの水酸基と架橋反応を起こす加熱反応型硬化剤で
ある。メラミン樹脂は高温でアクリルポリオールの水酸
基と反応を起こし得るため,これもまた加熱反応型硬化
剤として作用する。ブロックイソシアネート架橋剤の含
有量は,該アクリルポリオールに含まれる水酸基と,該
ブロックイソシアネート架橋剤に含まれるイソシアネー
ト基との比が0.8〜1.2の範囲内にあるような量に調整さ
れることが好ましい。メラミン樹脂は,上記アクリルポ
リオール100重量部に対し,好ましくは10〜40重量部の
割合で用いられる。
上記樹脂組成物に含有されるオリゴマー(c)は,エ
ポキシ樹脂オリゴマー,分子末端にアクリロイル基を有
するオリゴマー,およびアクリルポリオールオリゴマー
からなる群から選択される少なくとも1種であり,か
つ,常温で液状である。
上記エポキシ樹脂オリゴマーとしては,例えばビスフ
ェノールA型,ノボラック型,環状脂肪族型,長鎖脂肪
族型等のエポキシ樹脂オリゴマーが用いられる。
上記分子末端にアクリロイル基を有するオリゴマーと
しては,多価アルコールアクリレート類(例えば,ポリ
エチレングリコールジアクリレート,ポリプロピレング
リコールジアクリレート,トリメチロールプロパントリ
アクリレート,テトラメチロールメタンテトラアクリレ
ート),エポキシアクリレート類(例えば,ビスフェノ
ールA型エポキシアクリレート,フェノールノボラック
型エポキシアクリレート),ポリエステルアクリレート
類,ウレタンアクリレート類などが挙げられる。
また,上記アクリルポリオールオリゴマーは,主とし
てアクリレート繰り返し単位からなり,その分子鎖に水
酸基を有するオリゴマーであって,一般に分子量が3,00
0以下で液状のものが用いられる。
これらのオリゴマー(c)は,いずれも常温で液状で
あるため,それを含有する樹脂組成物からなる熱硬化性
被覆用シートは硬化前に適度な柔軟性を有する。
上記オリゴマー(c)は,アクリルポリオール(a)
100重量部に対して,好ましくは1〜300重量部,より好
ましくは20〜200重量部添加される。オリゴマー(c)
の添加量が少なくなると,熱硬化性被覆用シートの柔軟
性が乏しくなる。逆に,多くなると粘度が低下して流動
性が高くなるため,シート形状を保持することが困難と
なる。
上記加熱反応型硬化剤(d)はオリゴマー(c)を硬
化させるためのものであって使用するオリゴマー(c)
の種類に応じて適宜選択される。例えばオリゴマー
(c)としてエポキシ樹脂オリゴマーを使用する場合に
は,アミン系硬化剤(ジシアンジアミド,BF3/モノエチ
ルアミン錯化合物など)が好適に用いられる。これらア
ミン系硬化剤はエポキシ樹脂オリゴマー100重量部に対
し,好ましくは2〜15重量部の割合で用いられる。
アクリロイル基を有するオリゴマーを使用する場合に
は,高温分解型のラジカル開始剤が好適に用いられる。
ラジカル開始剤としては例えば,t−ブチルハイドロパー
オキシド,クメンハイドロパーオキシド,ジイソプロピ
ルベンゼンハイドロパーオキシド,ジ−t−ブチルパー
オキシド,t−ブチルクミルパーオキシド,2,5−ジメチル
−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3があ
る。これらラジカル開始剤は上記オリゴマー100重量部
に対し,好ましくは0.1〜5重量部の割合で用いられ
る。
アクリルポリオールオリゴマーを用いる場合には,上
記常温で固体状のアクリルポリオール(a)に対して用
いられるのと同様のブロックイソシアネート架橋剤また
はメラミン樹脂が用いられる。その量も上記場合に準じ
る。つまり,(c)のオリゴマーとしてアクリルポリオ
ールオリゴマーが使用される場合には,(a)の固体状
のアクリルポリオールおよび該(c)のオリゴマーの合
計量に対して,上記と同様の量が設定される。
これら硬化剤(d)は,被覆用シートを貼付した後の
加熱によって硬化反応を開始するため,上記のブロック
イソシアネート架橋剤またはメラミン樹脂(b)と同程
度の反応開始温度を有する硬化剤を選択することが望ま
しい。
熱硬化性樹脂組成物には,さらに必要に応じて充填
剤,老化防止剤,着色剤などが含有される。
本発明の被覆用シートは,例えば第1図から第3図に
示すように,熱硬化性被覆用シート1の片面に接着剤層
2が設けられ,および/または他面に支持層3が設けら
れていてもよい。
上記熱硬化性被覆用シート1が被覆すべき物品に対し
て充分な接着力を有していない場合には,被覆用シート
1の片面に接着剤層2を設け,接着剤層2を介して物品
に貼付することにより,硬化後の硬質被膜と物品との接
着性を向上させることができる。
上記被覆用シート1を構成する熱硬化性樹脂組成物が
常温で液状のオリゴマー(c)を多く含む場合には,該
組成物の粘度が低下するため,被覆用シート1は,その
形状を保持することが困難となる。このような場合に
は,被覆用シート1の片面に支持層3を設けることによ
って,被覆用シート1の形状保持性を向上させることが
できる。第4図に示すように,熱硬化性樹脂シート1の
片面に接着剤層2を設け,他面に支持層3を設けてもよ
い。
上記接着剤層2は,上述のように,被覆用シート1で
物品を被覆する際に,被覆用シート1を物品に接着させ
るために形成される。従って,高い接着性と,接着状態
における優れた耐久性とを有する必要がある。このよう
な接着剤層2を形成する接着剤としては,感圧型接着
剤,ホットメルト型接着剤,後硬化型接着剤などが好適
に用いられる。これら接着剤の混合物を用いることもで
きる。また,複数の異なる種類の接着剤を順次積層させ
て,熱硬化性被覆用シート1と被覆すべき物品との両方
に対する優れた接着性を持たせることもできる。
上記接着剤のうち,感圧型接着剤としては,ゴム系,
アクリル系,ウレタン系,シリコーン系などの粘着剤が
挙げられる。ホットメルト型接着剤には,例えばエチレ
ン−酢酸ビニル共重合体系,スチレン−イソプレン−ス
チレンブロック共重合体系,アクリル系などの接着剤が
ある。後硬化型接着剤には,例えばマイクロカプセル硬
化型の接着剤がある。その素材としては,例えば未架橋
型不飽和ポリエステル系接着剤,自己架橋型アクリル系
接着剤等が包含される。
また,上記支持層3は,被覆用シート1の保存時およ
び使用時における形状保持性を向上させるために形成さ
れる。被覆用シート1は必要に応じて引き伸ばすことに
より物品に貼付される。従って,支持層3は,少なくと
も加熱下で展延性のあるフィルム(例えば,熱可塑性樹
脂のフィルムやゴムフィルム)で構成されるのが好まし
い。上記熱可塑性樹脂としては,例えば軟質ポリ塩化ビ
ニル,ポリウレタン,アクリル系樹脂,ポリエステル,
エチレン−酢酸ビニル共重合体,ポリエチレン,ポリプ
ロピレンなどが挙げられる。ゴムフィルムの素材として
は,例えば天然ゴム,スチレン−ブタジエンゴム,ニト
リル−ブタジエンゴム,イソプレンゴム,ブタジエンゴ
ム,クロロプレンゴム,ウレタンゴム,シリコンゴム,
アクリルゴムなどが挙げられる。これら熱可塑性樹脂お
よびゴムの混合物を用いることもできる。あるいは,こ
れらを積層させてフィルム層とすることもできる。熱可
塑性樹脂フィルムは,加熱下で展延性が得られる場合が
多いが,ゴムフィルムを用いれば,常温においても展延
性を得ることができる。
上記接着剤層2および支持層3には,さらに必要に応
じて,充填剤,老化防止剤,着色剤などが含有される。
本発明の被覆用シートは,例えば以下のように調製さ
れる。まず,(a)アクリルポリオール,(b)ブロッ
クイソシアネート架橋剤またはメラミン樹脂,(c)オ
リゴマー,(d)加熱反応型硬化剤,および必要に応じ
て適当な有機溶剤を混合する。上記アクリルポリオール
などは有機溶剤溶液として市販されている場合が多く,
そのときは上記有機溶剤を必要としない。得られた混合
物を離型処理されたフィルムなどの基材表面に塗布し
後,乾燥させる。
形成されたシートを基材から剥離することにより熱硬
化性被覆用シート1が得られる。熱硬化性被覆用シート
1の厚みは,典型的には10〜500μmの範囲である。
接着剤層2を積層する方法は任意の方法が採用されう
るが,例えば上記と同様の方法で剥離性基材上に熱硬化
性被覆用シート1を調製し,次いで,上記の接着剤を含
む溶液を,異なる離型性基材表面に塗布して,加熱乾燥
することにより,接着剤層2を形成し,このようにして
得られた熱硬化性被覆用シート1および接着剤層2を,
互いに対向させ,次いで,例えばロールプレスで圧力を
印加して圧着し,剥離性基材を除去することにより,積
層用シートが調製される。接着剤層2の層厚は,典型的
には30〜100μmの範囲である。
支持層3は上記基材をそのまま使用してもよいし,被
覆用シート1を形成後,支持層3を構成する上記熱可塑
性樹脂のフィルムや,ゴムフィルムを積層してもよい。
支持層3の層厚は,典型的には,10〜500μmである。
本発明は熱硬化性被覆用シートは,例えば以下のよう
にして使用することによって,所望の物品に硬質の被膜
を形成し得る。被覆用シートは,常温である程度の柔軟
性を有するので加熱することなく引き伸ばし,物品の形
状に合わせてその表面に貼付し得る。次いで,被覆用シ
ートを貼付した物品の少なくとも貼付部分を,シートに
含有されるアクリルポリオールおよびオリゴマーの硬化
温度以上に加熱し,被覆用シートを完全に硬化させる。
こうして物品の表面に硬質の被膜が形成される。あるい
は,物品に嵌合する型を用いてホットプレスすることに
より,物品に被覆用シートを貼り付けると同時に被覆用
シートを硬化させてもよい。このような方法によれば,
凹凸のある三次元の立体であっても,容易に被覆するこ
とが可能である。
上記熱硬化性被覆用シートが,被覆すべき物品に対し
て接着性に劣る場合にも,接着剤層2を有するシートを
使用すれば,物品に対して充分な接着力が得られる。
熱硬化性被覆用シートが固溶体状である場合にも,支
持層3を有するシートを使用すれば,上記物品の表面に
シートを貼付もしくは加熱する際に,シートの形状が必
要以上に変形するのが阻止される。支持層3を有するシ
ートの貼付時には,支持層3に柔軟性を付与し,所望の
展延性を確保するため,必要に応じて加熱が行われる。
被覆用シートを物品に貼り付け,加熱硬化させた後に,
支持層3は剥離して除去されてもよい。
(実施例) 以下に本発明の実施例について述べる。なお,以下
「部」とあるのは,重量部を意味する。
実施例 (A)熱硬化性被覆用シートの調製:熱硬化性のアクリ
ルポリオール(日本触媒(株)製,アロタン2060,固型
分60重量%,水酸基価48)100部;ブロックイソシアネ
ート架橋材(武田薬品工業(株)製,タケネートB−81
5N,固型分60重量%)49部(この架橋剤は上記アクリル
ポリオールの水酸基と当量のイソシアネート基を有す
る);エポキシ樹脂オリゴマーとして,4官能型エポキシ
樹脂(三菱ガス化学(株)製,テトラッド−D)25部お
よびビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェルエポ
キシ(株)製,エピコート828)25部;そしてジシアン
ジアミド5部を攪拌しながら混合した。この混合物をシ
リコーン離型処理されたポリウレタンフィルム(膜厚50
μm)の離型面に塗工し,80℃にて5分間乾燥させ,未
硬化状態の被覆用シートを調製した。得られた被覆用シ
ートの層厚は,約50μmであった。
(B)熱硬化性被覆用シートの性能評価:このようにし
て得られら被覆用シートから短冊状の試験片(20×100m
m)を裁断して得,80℃にて長さ方向に引張り試験を行っ
た。200%の延伸に対しても,割れやヒビが発生せず,
均一な伸びを示した。
次に,上記被覆用シートの被覆試験を行った。凸レン
ズ状に彎曲した鋼板(曲率半径50cm;底面の直径は30c
m)の凸面上に,被覆用シート(20×20cm)を80℃にて
延伸しながら,その樹脂層を対向させて圧着した。皺が
発生することなく,良好に被覆することができた。次い
で,この被覆鋼板を160℃にて30分間加熱し,アクリル
ポリオールおよびオリゴマーを硬化させた後,ポリウレ
タンフィルムを剥離することにより,強固な被膜(膜厚
約40μm)を得た。被膜の鉛筆硬度は2Hを示した。
(発明の効果) 本発明の熱硬化性被覆用シートを用いると,このよう
に,熱硬化性に優れ,均一で耐衝撃性に優れた硬質の被
膜が容易に形成される。該シートに含まれる熱硬化性樹
脂が未硬化状態にあり,かつ該シートが常温で液状のオ
リゴマーを含むため,このシートは,室温または少なく
とも硬化温度以下において柔軟性を有する。従って,貼
付作業性に優れ,凹凸のある三次元の立体にも均一な硬
質の被膜を容易に形成し得る。このような被覆用シート
は,家具,プラスチック成形体,鋼板などの表面に貼付
される装飾または表示用のシート材料などとして幅広い
用途に応用される。
【図面の簡単な説明】
第1図から第3図は,本発明の熱硬化性被覆用シートの
一例を示す断面図である。 1……熱硬化性被覆用シート,2……接着剤層,3……支持
層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 61/28 LNN C08L 61/28 LNN

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)常温で固体状のアクリルポリオー
    ル;(b)ブロックイソシアネート架橋剤またはメラミ
    ン樹脂;(c)エポキシ樹脂オリゴマー,分子末端にア
    クリロイル基を有するオリゴマー,およびアクリルポリ
    オールオリゴマーからなるオリゴマーの群から選択され
    る少なくとも1種の常温で液状のオリゴマー;および
    (d)加熱反応型硬化剤を主成分とする熱硬化性樹脂組
    成物からなり,未硬化状態であることを特徴とする熱硬
    化性被覆用シート。
JP63075647A 1988-03-28 1988-03-28 熱硬化性被覆用シート Expired - Fee Related JP2572106B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63075647A JP2572106B2 (ja) 1988-03-28 1988-03-28 熱硬化性被覆用シート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63075647A JP2572106B2 (ja) 1988-03-28 1988-03-28 熱硬化性被覆用シート

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH01247413A JPH01247413A (ja) 1989-10-03
JP2572106B2 true JP2572106B2 (ja) 1997-01-16

Family

ID=13582259

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63075647A Expired - Fee Related JP2572106B2 (ja) 1988-03-28 1988-03-28 熱硬化性被覆用シート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2572106B2 (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2688092B2 (ja) * 1988-11-16 1997-12-08 積水化学工業株式会社 熱硬化性被覆用シート
JPH03157414A (ja) * 1989-07-25 1991-07-05 Sekisui Chem Co Ltd 熱硬化性被覆用シートと被覆物の製造方法
JP2688105B2 (ja) * 1990-04-27 1997-12-08 積水化学工業株式会社 熱硬化性被覆用シート
JPH0433833A (ja) * 1990-05-30 1992-02-05 Sekisui Chem Co Ltd 化粧部材の製造方法
JPH10176126A (ja) * 1996-12-18 1998-06-30 Matsui Shikiso Kagaku Kogyosho:Kk 建装材塗工用水性組成物及び該水性組成物を塗工して なる建装材
JP4540801B2 (ja) * 2000-05-24 2010-09-08 リンテック株式会社 マーキングフィルム
JP5082345B2 (ja) * 2006-08-31 2012-11-28 横浜ゴム株式会社 硬化性樹脂組成物
KR101984338B1 (ko) * 2011-11-22 2019-05-30 닛본 페인트 홀딩스 가부시키가이샤 하드 코팅 조성물
CN108047645B (zh) * 2017-12-22 2020-02-07 合肥工业大学 一种以封端的异佛尔酮二异氰酸酯为固化剂制备的密胺泡沫

Also Published As

Publication number Publication date
JPH01247413A (ja) 1989-10-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0259094B1 (en) Unified pressure-sensitive adhesive tape
US4818610A (en) Unified pressure-sensitive adhesive tape
JP2610296B2 (ja) 感圧接着剤
US4199646A (en) Heat-activatable, pressure-sensitive adhesive tape or sheet
US4404246A (en) Storable, crosslinkable pressure-sensitive adhesive tape
US20060019069A1 (en) Pressure-sensitive adhesive tape
EP0305161B1 (en) Unified pressure-sensitive adhesive tape
JP2572106B2 (ja) 熱硬化性被覆用シート
JPH1058895A (ja) 転写材と転写材の保護層に用いる活性エネルギー線硬化性樹脂組成物、および転写材を用いた耐磨耗性および耐薬品性に優れた成形品の製造方法
JP2003518153A (ja) 酸性ポリマーをベースとする熱硬化性psa、その使用方法、およびそれによる熱硬化性接着剤
US4895738A (en) Method of making a unified pressure-sensitive adhesive tape
JP2636886B2 (ja) 熱硬化性被覆用シート
JP2697930B2 (ja) 熱硬化性被覆用シート
JPH0741629B2 (ja) 被覆体の製造方法
JP2688092B2 (ja) 熱硬化性被覆用シート
JPH089198B2 (ja) 被覆体の製造方法
JPH03155939A (ja) 熱硬化性被覆用シート
JPH08295856A (ja) 粘着テープもしくはシート
JPH03155938A (ja) 熱硬化性被覆用シート
JP2688105B2 (ja) 熱硬化性被覆用シート
JP3659796B2 (ja) 粘着シート
JP2697931B2 (ja) 熱硬化性被覆用シート
JP2697929B2 (ja) 熱硬化性被覆用シート
JPH0735095B2 (ja) 被覆体の製造方法
JPH04139227A (ja) 光硬化性被覆用シート

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees