JP2697930B2 - 熱硬化性被覆用シート - Google Patents

熱硬化性被覆用シート

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JP2697930B2
JP2697930B2 JP1295679A JP29567989A JP2697930B2 JP 2697930 B2 JP2697930 B2 JP 2697930B2 JP 1295679 A JP1295679 A JP 1295679A JP 29567989 A JP29567989 A JP 29567989A JP 2697930 B2 JP2697930 B2 JP 2697930B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、家具、鋼板等の物品表面の保護、装飾、表
示用等として、それら物品の表面に貼付け熱硬化して用
いられる被覆用シートに関するものである。
(従来の技術) 家具、鋼板等の表面に装飾あるいは表示を施す場合に
は、一般には塗料が用いられている。ところが、溶剤系
の塗料を用いる場合には、有機溶剤が作業中に揮散する
ため作業環境を悪くし、環境衛生上の問題となつてい
る。水性塗料を用いる場合には、作業環境を損ねること
はないが、塗料の乾燥時間が長くなるか、塗料の乾燥の
ために多大なエネルギーを必要とするといつた問題があ
る。
そこで、近時では、ポリ塩化ビニルを主体とするシー
ト状貼付け材料が提案されている。この貼付け材料は、
家具、鋼板等の物品表面に貼付けるものであり、この貼
付け材料を用いるときは、作業環境への悪影響がなく、
かつ乾燥の必要もない。しかし、このシート状貼付け材
料は、主に軟質ポリ塩化ビニルから形成されており、硬
度、耐摩傷性に劣るという欠点がある。
この改善方法として、貼付け後、シート材料を硬化さ
せることにより、表面硬度の高い被膜が得られる技術が
提案されている。例えば、特公昭57−13425号公報に
は、多孔性シート状基材に、ラジカル反応開始剤を含浸
させ、その片面または両面にポリマーとラジカル反応性
モノマー等とを含有する層を積層させてなる熱硬化型複
合シートが提案されている。さらに、特開昭58−57472
号公報には、半硬化性樹脂含量に富む表面層部とホツト
メルト樹脂含量に富む裏層部より構成されてなるシート
状塗料が提案されている。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、特公昭57−13425号公報に開示された
複合シートは、ラジカル反応性不飽和化合物を有する層
と、ラジカル反応開始剤を有する層とが積層された構造
をしているため、加熱、加圧時に均一な硬化反応を行わ
せるには、両層を均一に接触させる必要があつて、加熱
及び加圧の制御が難しい。また、ラジカル反応開始剤を
含浸するシート状基材として、紙、織布、不織布等を用
いているため、複合シートを凹凸や曲面を有する物品の
表面へ被覆する場合には、複合シートが伸び難くて“し
わ”を生じ易く、物品表面に良好な被膜を形成すること
が難しいという欠点がある。さらに、上記複合シートの
加熱前の状態では物品に対する粘着性を有していないた
め、複合シートを物品表面に貼付ける場合には、機械的
に複合シートを物品に仮固定する必要があつて作業性が
悪いという欠点がある。
また、特開昭58−57472号公報に開示されたシート状
塗料では、裏面部は常温で粘着性を有していないため、
物品表面に貼付ける際の作業性が悪く、しかもシート状
塗料が貼付けられた物品が高温になると、裏面部が軟化
して粘着性が低下するという欠点がある。また、その裏
面部はホットメルト層にて形成されているので、常温あ
るいは高温において硬度不足を生じる欠点がある。
本発明は上記欠点を解決するものであり、その目的と
するところは、硬化前では良好な展延性、可撓性を有し
ていて凹凸や曲面を有する物品の表面へも良好に被覆す
ることができ、しかも被覆操作が容易であり、硬化後は
均一で耐衝撃性及び密着性に優れ、かつ硬度の高い被膜
を形成し得る熱硬化性被覆用シートを提供することにあ
る。
(課題を解決するための手段) 第1発明の熱硬化性被覆用シートは、重量平均分子量
100,000〜1,000,000の固体状反応性アクリル樹脂とブロ
ックイソシアネートとを含有する塗膜層の片面に、ヒド
ロキシル基あるいはカルボキシル基を有する飽和ポリエ
ステル樹脂とブロックイソシアネートとを含有する粘着
剤層が積層されており、そのことにより上記目的が達成
される。
第2発明の熱硬化性被覆用シートは、重量平均分子量
100,000〜1,000,000の固体状反応性アクリル樹脂、ブロ
ックイソシアネート及び重量平均分子量1,000〜10,000
の反応性アクリルオリゴマーと固体状熱可塑性樹脂の少
なくとも一方を含有する塗膜層の片面に、ヒドロキシル
基あるいはカルボキシル基を有する飽和ポリエステル樹
脂とブロックイソシアネートとを含有する粘着剤層が積
層されており、そのことにより上記目的が達成される。
以下、本発明を詳細に説明する。
第1発明の熱硬化性被覆用シートは、塗膜層の片面に
粘着剤層を積層して形成されている。塗膜層は重量平均
分子量100,000〜1,000,000の固体状反応性アクリル樹脂
とブロックイソシアネートとを含有し、粘着剤層はヒド
ロキシル基を有する飽和共重合ポリエステル樹脂とブロ
ックイソシアネートを含有している。
上記塗膜層に含有される反応性アクリル樹脂は、複数
の水酸基、アミノ基又は/及びカルボキシル基を有する
アクリル系ポリマーであり、常温(25℃)で固体状の重
合体である。このような反応性アクリル樹脂は、例え
ば、(メタ)アクリル酸エステルモノマーと、スチレン
誘導体モノマーと、2−ヒドロキシエチル(メタ)アク
リレートのような水酸基を有する(メタ)アクリル酸エ
ステルモノマー、2−アミノエチル(メタ)アクリレー
トのようなアミノ基を有する(メタ)アクリル酸エステ
ルモノマー又は/及び(メタ)アクリル酸のようなカル
ボキシル基を有するモノマーとを共重合させて得られ
る。反応性アクリル樹脂の重量平均分子量は、開始剤を
用いて重合反応を行う場合の条件により変化させること
が可能であり、第1発明に用いられる反応性アクリル樹
脂は、その重量平均分子量が100,000〜1,000,000の範囲
のものが選択される。重量平均分子量が100,000を下回
ると、得られた熱硬化性被覆用シートはシート形状を保
持することが困難となる。従って、例えば貼付け作業時
の延伸に対して充分な伸びが得られず、場合によっては
割れやヒビ割れが発生する。逆に、重量平均分子量が1,
000,000を上回ると、ブロックイソシアネートとの組成
物は成形性に劣り、熱硬化性被覆用シートを調製するこ
とが困難となる。
上記塗膜層に含有されるブロックイソシアネートは、
上記反応性アクリル樹脂を加熱の際に硬化させるための
加熱反応型硬化剤として用いられる。ここで、ブロック
イソシアネートとは、分子内に2個以上のイソシアネー
ト基を持つイソシアネート化合物のイソシアネート基
を、フェノール、オキシム、ε−カプロラクタム、マロ
ン酸エステルなどのブロック剤でブロックした化合物を
意味する。上記イソシアネート化合物としては、例え
ば、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイ
ソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソ
ホロンジイソシアネートなどの単量体、またはこれらの
トリメチロールプロパン付加体、イソシアヌレート変性
体、カルボジイミド変性体などがある。ブロックイソシ
アネートは、加熱により上記ブロック剤が脱離し、生じ
たイソシアネート基が反応性アクリル樹脂の官能基(水
酸基とアミノ基とカルボキシル基との総和。官能基価は
水酸基価とアミノ基価と酸価の総和であり、アミノ基価
は、重合時に添加するアミノ基の量を水酸基価と同様に
計算もしくは、アミノ基を亜硝酸と反応させ水酸基に変
えて定量した値。酸価は、重合時に添加するカルボキシ
ル基の量を水酸基の量と同様に計算もしくは、カルボキ
シル基をKOH基で定量した値)と架橋反応を起こす。ブ
ロックイソシアネートの含有量は、該反応性アクリル樹
脂に含まれる官能基と、該ブロックイソシアネートに含
まれるイソシアネート基との比が0.5〜1.5の範囲内とな
るように調整されるのが好ましく、より好ましくは0.8
〜1.2の範囲である。
上記固体状反応性アクリル樹脂とブロックイソシアネ
ートとの組成物にて塗膜層が形成される。この塗膜層は
所定以上の温度で加熱することにより、硬質の被膜が形
成されるものである。
また、塗膜層には必要に応じて、充填剤、老化防止
剤、着色剤などが含有されてもよい。着色剤としては、
通常の塗装で用いられる顔料、染料等が使用できる。例
えば、顔料では、酸化チタン、酸化鉄、カーボンブラッ
ク、シアニン系顔料、キナクリドン系顔料など、染料で
はアゾ系染料、アントラキノン系染料、インジゴイド系
染料、スチルベン系染料などがあり、またアルミフレー
ク、ニッケル粉、金粉、銀粉等の金属粉などを添加して
もよい。高隠蔽性を有する着色剤を用いる場合には、総
着色剤の量は、樹脂の固形分100重量部に対して、2〜1
00重量部の範囲が好ましい。
上記粘着剤層に含有されるヒドロキシル基あるいはカ
ルボキシル基を有する飽和ポリエステル樹脂としては、
分子量5,000〜25,000、OH価あるいは酸価2〜20のもの
が好適に用いられる。この樹脂は、分子末端にヒドロキ
シル基あるいはカルボキシル基を持っているためにウレ
タン樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂などで硬化させ
ることによって硬度を高めることができる。
上記粘着剤層に含有されるブロックイソシアネート
は、粘着剤層に含まれる上記飽和ポリエステル樹脂を硬
化させるために用いられる。このブロックイソシアネー
トは上記塗膜層に用いられるものと同様のものを用いる
ことができ、その含有量は飽和ポリエステル樹脂に含ま
れるヒドロキシル基とカルボキシル基とを合わせた反応
性基とブロックイソシアネートに含まれるイソシアネー
ト基との比が0.5〜1.5の範囲内となるように調整される
のが好ましく、より好ましくは0.8〜1.2の範囲である。
上記ヒドロキシル基を有する飽和ポリエステル樹脂と
ブロックイソシアネートとを含有する組成物にて粘着剤
層が形成される。また、粘着剤層には必要に応じて、前
記塗膜層で用いた充填剤、老化防止剤、着色剤、防錆剤
などが含有されてもよい。このようにして得られる粘着
剤層は、硬化前の状態では粘着性を有し、上記した塗膜
層と良好に粘着すると共に、物品表面に良好に粘着す
る。また、粘着剤層は所定以上の温度で加熱することに
より、共重合ポリエステル樹脂とブロックイソシアネー
トとが反応して硬質の被膜が形成される。
第2発明の熱硬化性被覆用シートは、第1発明同様に
塗膜層の片面に粘着剤層を積層して形成されている。塗
膜層は重量平均分子量100,000〜1,000,000の固体状反応
性アクリル樹脂とブロックイソシアネートに、さらに重
量平均分子量1,000〜10,000の反応性アクリルオリゴマ
ーと固体状の熱可塑性樹脂の少なくとも一方を含有す
る。
上記反応性アクリルオリゴマーは、塗膜層の柔軟性及
び伸びを得るために用いられる。反応性アクリルオリゴ
マーは、主としてのアクリレート繰り返し単位からな
り、その分子鎖に水酸基アミノ基又は/及びカルボキシ
ル基を有するオリゴマーであって、重量平均分子量が1,
000〜10,000のものが用いられる。反応性アクリルオリ
ゴマーの重量平均分子量が1,000を下回ると、得られた
熱硬化性被覆用シートの柔軟性が低下し、貼付け作業時
に割れや、ヒビを生じ易い。逆に、重量平均分子量が1
0,000を上回ると、可塑化効果がでなくなる。反応性ア
クリルオリゴマーは、反応性アクリル樹脂の固形分100
重量部に対して、1〜100重量部添加されるのが好まし
く、より好ましくは1〜50重量部である。オリゴマーの
添加量が少くなると、熱硬化性被覆用シートの柔軟性が
乏しくなる。逆に、多くなると粘度が低下して流動性が
高くなるため、シート形状を保持することが困難とな
る。
上記熱可塑性樹脂は室温(25℃)で固体状のものであ
り、熱硬化性被覆用シートの可撓性を向上させてシート
の取り扱い時にヒビ割れ等の発生を減少させ、取り扱い
性を良くするために用いられ、反応性アクリル樹脂と相
溶性が良い、例えば、アクリル系、ポリエステル系、ポ
リフッ化ビニリデン系、スチレン系、ポリ塩化ビニル系
樹脂などが好適に使用される。
上記熱可塑性樹脂は、反応性アクリル樹脂の固形分10
0重量部に対して1〜30重量部添加されるのが好まし
く、より好ましくは5〜20重量部である。熱可塑性樹脂
の添加量が1重量部より少なくなるとシートの可撓性の
向上があまり望めず、また添加量が30重量部より多くな
るとシートの延展性、硬度に劣るようになる。
尚、上記反応性アクリルオリゴマーと熱可塑性樹脂は
単独で使用されてもよいし、併用されてもよい。
上記反応性アクリル樹脂及び反応性アクリルオリゴマ
ーを硬化させるために、ブロックイソシアネートが加熱
反応型硬化剤として用いられる。ブロックイソシアネー
トの含有量は、反応性アクリル樹脂及び反応性アクリル
オリゴマーに含まれる官能基(水酸基とアミノ基とカル
ボキシル基との総和。官能基価は水酸基価とアミノ基価
と酸価の総和であり、アミノ基価は、重合時に添加する
アミノ基の量を水酸基価と同様に計算もしくは、アミノ
基を亜硝酸と反応させ水酸基に変えて定量した値。酸価
は、重合時に添加するカルボキシル基の量を水酸基の量
と同様に計算もしくは、カルボキシル基をKOH等で定量
した値)とブロックイソシアネートに含まれるイソシア
ネート基との比が0.5〜1.5の範囲内となるように調整さ
れるが好ましく、より好ましくは0.8〜1.2の範囲であ
る。
このようにして構成される熱硬化性被覆用シートは任
意の方法で製造されて良い。例えば、上記した塗膜層成
分を均一に混合し、この混合物をシリコーン離型剤で離
型処理されたフィルム上に塗工し、乾燥して塗膜層を形
成する。次いで、この塗膜層の表面に上記粘着剤層成分
を均一に混合した粘着剤層組成物を塗工し、乾燥するこ
とにより得ることができる。上記各乾燥工程の温度は、
ブロックイソシアネートの分解温度以下で行うものであ
る。得られる熱硬化性被覆用シートの厚みは目的に応じ
て調整することができる。
(実施例) 以下に本発明を実施例に基づいて詳細に説明する。
実施例1〜4 アクリルポリオール(日本触媒(株)製、アロタン20
40−145;ガラス転移温度40℃、重量平均分子量339,00
0、OH価80)を固形分で100重量部(以下単に部と記
す)、ブロックイソシアネート(武田薬品工業(株)
製、タケネートB815N、NCO%7.3;水添ジフェニルメタン
ジイソシアネートのオキシムブロック体)固形分で49部
を撹拌しながら混合した。この混合物をシリコーン離型
処理されたポリエチレンテレフタレートフィルム(創研
化工(株)製、膜厚40μm)の離型面に乾燥後の膜厚が
100μmとなるように塗工し、70℃で1時間乾燥させて
塗膜層を得た。
一方、表1に示す飽和ポリエステル樹脂を酢酸エチル
に30重量%になるように溶かし、上記のブロックイソシ
アネートを飽和共重合ポリエステル樹脂の水酸基に対
し、1.0当量のイソシアネート基を有する量だけ加え、
撹拌しながら混合した。これを上記の塗膜層の上に乾燥
後の膜厚が30μmとなるように塗工し、70℃で1時間乾
燥させて粘着剤層を形成し、フィルム付きの熱硬化性被
覆用シートを得た。
このシートの粘着剤層を塗装鋼板に貼付けるようにし
てシートを塗装鋼板に圧着プレス及び加熱定着プレス
し、上記ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥がし
取り、次に160℃で30分間加熱硬化させた。硬化後、被
膜の鉛筆硬度試験を25℃と80℃でそれぞれ行い、また被
膜の密着性を測定した。なお、鉛筆硬度試験はJIS K540
0に準じて測定した。密着性試験は、硬化した熱硬化性
被覆用シートの表面に1mm間隔の切れ目を碁盤目状に100
個入れ、これに市販の粘着テープを貼付け、次いでテー
プを剥がして碁盤目片の残留%で表示した。その結果を
表1に示した。
表1に示すように、実施例1〜4で得られた熱硬化性
被覆用シートは、硬度、密着性共に良好であった。
実施例5〜8 アクリルポリオール(日本触媒(株)製、アロタン20
40−145)を固形分で100部、アクリルポリオールオリゴ
マー(日本カーバイド(株)製、ニカライトH870)を固
形分で30部及びブロックイソシアネート(武田薬品工業
(株)製、タケネートB−815N)固形分で86部撹拌しな
がら混合した。
この混合物をシリコーン離型処理されたポリエチレン
テレフタレートフィルム(創研化工(株)製、膜厚40μ
m)の離型面に乾燥後の膜厚が100μmとなるように塗
工し、70℃で1時間乾燥させて塗膜層を得た以外は、実
施例1と同様にして熱硬化性被覆用シートを得た。
得られた熱硬化性被覆用シートを実施例1と同様の方
法で硬化させて、被膜の鉛筆硬度と密着性を測定した。
その結果を表2に示した。
表2に示すように、実施例5〜8で得られた熱硬化性
被覆用シートは、鉛筆硬度、密着性共に良好であった。
実施例9〜12 アクリルポリオール(日本触媒(株)製、アロタン20
40−145)を固形分で100部、ブロックイソシアネート
(武田薬品工業(株)製、タケネートB−815N)固形分
で49部、アクリル樹脂(協和ガス化学工業(株)製、パ
ラペットビーズGIP8又はパラペットビーズEH−1000P)
を10部、及び酢酸エチル100部を加え、撹拌しながら混
合した。
この混合物をシリコーン離型処理されたポリエチレン
テレフタレートフィルム(創研化工(株)製、膜厚40μ
m)の離型面に乾燥後の膜厚が100μmとなるように塗
工し、70℃で1時間乾燥させて塗膜層を得た以外は、実
施例1と同様にして熱硬化性被覆用シートを得た。
得られた熱硬化性被覆用シートを実施例1と同様の方
法で硬化させて、被膜の鉛筆硬度と密着性を測定した。
その結果を表3に示した。
表3に示すように、実施例9〜12で得られた熱硬化性
被覆用シートは、鉛筆硬度、密着性共に良好であった。
実施例13〜16 アクリルポリオール(日本触媒(株)製、アロタン20
40−145)を固形分で100部、アクリルポリオールオリゴ
マー(日本カーバイド(株)製、ニカライトH870)を固
形分で30部、ブロックイソシアネート(武田薬品工業
(株)製、タケネートB−815N)を固形分で86部、アク
リル樹脂(協和ガス化学工業(株)製、パラペットビー
ズGIP8又はパラペットビーズEH−1000P)を10部、及び
酢酸エチルを100部加え、撹拌しながら混合した。
この混合物をシリコーン離型処理されたポリエチレン
テレフタレートフィルム(創研化工(株)製、膜厚40μ
m)の離型面に乾燥後の膜厚が100μmとなるように塗
工し、70℃で1時間乾燥させて塗膜層を得た以外は、実
施例1と同様にして熱硬化性被覆用シートを得た。
得られた熱硬化性被覆用シートを実施例1と同様の方
法で硬化させて、被膜の鉛筆硬度と密着性を測定した。
その結果を表4に示した。
表4に示すように、実施例13〜16で得られた熱硬化性
被覆用シートは、鉛筆硬度、密着性共に良好であった。
比較例1〜4 実施例1、5、9、13と同様の塗膜層に、アクリル系
粘着剤(綜研化学(株)製P44の固形分100部に対して、
日本ポリウレタン工業(株)製コローネートL45を1.7部
加えたもの)のみを積層した以外は、実施例1と同様に
して得た熱硬化性被覆用シートの鉛筆硬度及び密着性の
結果を表5に示した。
表5の結果から、比較例1〜4で得られた熱硬化性被
覆用シートは密着性は上記各実施例のシートと同等であ
るが、硬度はかなり低い値を示したことがわかる。
比較例5 アクリルポリオールとして、重量平均分子量の小さい
アロタン2040−134(日本触媒(株)製、平均分子量9,3
00、OH価120)を用いた以外は、実施例1と同様にして
混合物を得、実施例1と同様な試験を行ったがシート形
状を保持することが困難であった。
比較例6 塗膜層に用いるアクリルポリオールのオリゴマーとし
て、分子量の大きいアロタン2040−144(日本触媒
(株)製、重量平均分子量103,900)を用いた以外は、
実施例1と同様にして熱硬化性被覆用シートを得、実施
例1と同様な試験を行った。得られた熱硬化性被覆用シ
ートは100%の伸びが得られなかった。
実施例17〜20 酢酸エチル300重量部に、反応性アクリル樹脂(メタ
アクリル酸メチルとメタアクリル酸とアクリル酸2−ア
ミノエチルの共重合体、Mw=492,000、Tg35℃、COOH価4
0とNH2価40)固形分100重量部に、ブロックイソシアネ
ート(武田薬品工業製、タケネートB−870N、イソホロ
ンジイソシアネートのオキシムブロックNCO=12.6%)3
4重量部(この架橋剤は上記反応性アクリル樹脂の官能
基に対し、0.9当量のイソシアネート基を有する)を加
え撹拌しながら混合した。この混合物をシリコーン離型
処理したポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム
の離型面にアプリケーターで塗工し、80℃にて5分間乾
燥し熱硬化性シートを作成した。シートの厚みは、80μ
mであった。
一方、表6に示す飽和ポリエステル樹脂を酢酸エチル
に30重量%になるように溶かし、上記のブロックイソシ
アネートを飽和共重合ポリエステル樹脂の水酸基に対
し、1.0当量のイソシアネート基を有する量だけ加え、
撹拌しながら混合した。これを上記の塗膜層の上に乾燥
後の膜厚が30μmとなるように塗工し、70℃で1時間乾
燥させて粘着剤層を形成し、フィルム付きの熱硬化性被
覆用シートを得た。
このシートの粘着剤層を塗装鋼板に貼付けるようにし
てシートを塗装鋼板に圧着プレス及び加熱圧着プレス
し、上記ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥がし
取り、次に160℃で30分間加熱硬化させた。硬化後、被
膜の鉛筆硬度試験を25℃と80℃でそれぞれ行い、また被
膜の密着性を測定した。なお、鉛筆硬度試験はJIS K54
00に準じて測定した。密着性試験は、硬化した熱硬化性
被覆用シートの表面に1mm間隔の切れ目を碁盤目状に100
個入れ、これに市販の粘着テープを貼付け、次いでテー
プを剥がして碁盤目片の残留%で表示した。その結果を
表6に示した。
表6に示すように、実施例17〜20で得られた熱硬化性
被覆用シートは、硬度、密着性共に良好であった。
実施例21〜24 酢酸エチル300重量部に、反応性アクリル樹脂(メタ
アクリル酸メチルとメタアクリル酸とアクリル酸2−ア
ミノエチルの共重合体、Mw=565,000、Tg35℃、COOH価4
0とNH2価40)を固形分100重量部に、反応性アクリルオ
リゴマー(アクリル酸メチル、メタアクリル酸2−ヒド
ロキシエチル、アクリル酸ブチル、メタアクリル酸の共
重合体、Mw=4,000、Tg−10℃、OH価100、COOH価40)を
固形分30重量部、ブロックイソシアネート(武田薬品工
業製、タケネートB−815N、水添ジフェニルメタンジイ
ソシアネートのケトオキシムブロックNCO7.3%)75重量
部(この架橋剤は上記反応性アクリル樹脂と反応性アク
リルオリゴマーとの官能基に対し、1.0当量のイソシア
ネート基を有する)をよく撹拌しながら混合した。この
混合物をシリコーン離型処理したポリエチレンテレフタ
レート(PET)フィルムの離型面にアプリケーターで塗
工し、80℃にて5分間乾燥し熱硬化性シートを作成し
た。シートの厚みは、80μmであった。
得られた熱硬化性被覆用シートを実施例1と同様の方
法で硬化させて、被膜の鉛筆硬度と密着性を測定した。
その結果を表7に示した。
表7に示すように、実施例5〜8で得られた熱硬化性
被覆用シートは、鉛筆硬度、密着性共に良好であった。
(発明の効果) 本発明の熱硬化性被覆用シートの構成は上記の通りで
あり、硬化温度以下の状態では、展延性、可撓性に優れ
ており、平面はもちろん、多少の凹凸や曲面を有する物
品表面へ“しわ”を生じることなく良好に被覆すること
ができる。しかも、粘着剤層を物品の表面に粘着させる
ことができるので、被覆操作も容易である。また、熱硬
化性被覆用シートは、加熱することによって塗膜層及び
粘着剤層が共に硬化することにより、硬度、耐摩傷性に
優れた強固で均一な被膜を形成することができる。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重量平均分子量100,000〜1,000,000の固体
    状反応性アクリル樹脂とブロツクイソシアネートとを含
    有する塗膜層の片面に、ヒドロキシル基あるいはカルボ
    キシル基を有する飽和ポリエステル樹脂とブロツクイソ
    シアネートとを含有する粘着剤層が積層されている熱硬
    化性被覆用シート。
  2. 【請求項2】重量平均分子量100,000〜1,000,000の固体
    状反応性アクリル樹脂、ブロツクイソシアネート及び重
    量平均分子量1,000〜10,000の反応性アクリルオリゴマ
    ーと固体状熱可塑性樹脂の少なくとも一方を含有する塗
    膜層の片面に、ヒドロキシル基あるいはカルボキシル基
    を有する飽和ポリエステル樹脂とブロツクイソシアネー
    トとを含有する粘着剤層が積層されている熱硬化性被覆
    用シート。
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