JP2570030Y2 - 浄水用カートリッジ - Google Patents

浄水用カートリッジ

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JP2570030Y2
JP2570030Y2 JP9342392U JP9342392U JP2570030Y2 JP 2570030 Y2 JP2570030 Y2 JP 2570030Y2 JP 9342392 U JP9342392 U JP 9342392U JP 9342392 U JP9342392 U JP 9342392U JP 2570030 Y2 JP2570030 Y2 JP 2570030Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は浄水用カートリッジに係
り、とくに2種類の瀘過材を用いた浄水用カートリッジ
に関する。
【0002】
【従来の技術】飲料用に供される水道水には、殺菌のた
めに約1ppmの塩素が含まれている。この含有塩素は
水道水を飲む人に塩素臭による不快感を与える。また水
源の渇水期には、浄水場の通常の浄水処理では除去でき
ないアオコ臭が水道水に残り、塩素以上の不快感を与え
る。
【0003】このような塩素臭やアオコ臭を除去するた
めに、例えば実公平3−51032号公報に開示されて
いるような活性炭素繊維層と中空繊維とを用いた浄水用
フィルタを使用した浄水器が供給され、広く普及するよ
うになっている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】一般家庭において用い
られる浄水器の浄水用カートリッジは、例えば活性炭と
中空繊維とを組合わせたものであって、活性炭によって
塩素臭とアオコ臭とを除去するとともに、中空繊維によ
って浮遊物質を除去するようにしている。
【0005】このような家庭用浄水器は水道の蛇口に直
接取付けられるようにそのカートリッジをコンパクトに
しなければならない。そこで中空繊維を中心側に配する
とともに、その外周側に活性炭を配するようにする等の
工夫がなされている。
【0006】ところが単に円筒型のケース内にこのよう
な活性炭と中空繊維とを組込み、ケースの一端の開口を
通して原水をケース内に導入しても、内部における水圧
のアンバランスによって原水がまんべんなく活性炭と中
空繊維との間を通過することなく、局部的に水が偏在し
て流れるようになる。すなわちとくにケースの入口部分
に集中して水が通過し、ケースの奥の部分においては活
性炭や中空繊維が有効に利用されない問題がある。
【0007】またケースの軸線方向の両端にそれぞれフ
ランジを形成するとともに、両端のフランジ間であって
ケースの外周面上に活性炭素繊維層を形成する場合に
は、フランジと活性炭素繊維層の端面との間を水が通過
し、これによって活性炭素繊維層による瀘過が充分に行
なわれない可能性がある。
【0008】またケースの外周面上に直接密着して活性
炭素繊維層を巻装すると、活性炭素繊維層の流入口と対
応する部分においては原水が直接的に通過し易いもの
の、流入口が設けられていない領域の外周側に巻装され
ている活性炭素繊維層を原水が通過し難くなる。すなわ
ち活性炭素繊維層の流入口と対応する部分においてのみ
局部的に水が偏在して流れるようになり、これによって
活性炭素繊維層の全面の有効利用が妨げられることにな
る。
【0009】本考案はこのような問題点に鑑みてなされ
たものであって、カートリッジの内部にまんべんなく原
水が流動し、しかも原水が必ず活性炭素繊維層を透過す
るようにし、さらに活性炭素繊維層をその全域において
有効に利用し得るようにした浄水用カートリッジを提供
することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】第1の考案は、一端が開
口になっているケース内に第1の瀘過材が配されるとと
もに、前記ケースの外周面に複数の流入口が形成され、
しかも該流入口が形成されている前記ケースの外周面上
に第2の瀘過材が配され、前記ケースは一端が開口され
るとともに他端が閉塞された外筒内に収納され、前記ケ
ースの外周面であって前記外筒の内周面との間の隙間が
原水通路とされ、前記外筒の一端の開口から導入された
原水は前記ケースの外周面上の前記第2の瀘過材中を透
過し、さらに前記ケース内の第1の瀘過材を透過し、前
記ケースの一端の開口から排出され、しかも前記ケース
の外周面に形成されている流入口の開口率が前記ケース
の軸線方向であって前記ケースの一端の開口が形成され
ている端部から反対側の端部にゆくに従って大きくなる
ようにしたことを特徴とする浄水用カートリッジに関す
るものである。
【0011】第2の考案は、一端が開口になっているケ
ース内にU字状に屈曲させた状態で中空繊維を配し、前
記中空繊維の両端の開口端が前記ケースの開口に臨んだ
状態で封入材によって固定されるとともに、前記ケース
の一端が前記封入材によって閉塞され、該ケースは一端
が開口されるとともに他端が閉塞された外筒内に収納さ
れ、前記ケースの外周側であって前記外筒の内周面との
間の隙間が原水通路とされ、前記ケースの外周面上には
活性炭素繊維層が設けられ、原水は前記活性炭素繊維層
をその厚さ方向に透過するように流動し、前記ケースの
外周面に複数の流入口が形成され、前記活性炭素繊維層
を透過して前記流入口を通して前記ケース内に導入され
る原水が前記中空繊維の壁面を通過して前記中空繊維内
に侵入し、該中空繊維の両端の開口端を通して排出され
るようにし、前記ケースの外周面に形成されている流入
口の開口率が前記ケースの軸線方向であって前記ケース
の一端の開口が形成されている端部から反対側の端部に
ゆくに従って大きくなるようにしたことを特徴とする浄
水用カートリッジに関するものである。
【0012】第3の考案は、一端が開口になっているケ
ース内にU字状に屈曲させた状態で中空繊維を配し、前
記中空繊維の両端の開口端が前記ケースの開口に臨んだ
状態で封入材によって固定されるとともに、前記ケース
の一端が前記封入材によって閉塞され、該ケースは一端
が開口されるとともに他端が閉塞された外筒内に収納さ
れ、前記ケースの外周側であって前記外筒の内周面との
間の隙間が原水通路とされ、前記ケースの外周面上には
活性炭素繊維層が設けられ、原水は前記活性炭素繊維層
をその厚さ方向に透過するように流動し、前記ケースの
外周面に複数の流入口が形成され、前記活性炭素繊維層
を透過して前記流入口を通して前記ケース内に導入され
る原水が前記中空繊維の壁面を通過して前記中空繊維内
に侵入し、該中空繊維の両端の開口端を通して排出され
るようにし、前記ケースの外周面に形成されている流入
口の開口率が前記ケースの軸線方向であって前記ケース
の一端の開口が形成されている端部から反対側の端部に
ゆくに従って大きくなるようにし、前記ケースの外周面
上に設けられている前記活性炭素繊維層はその軸線方向
の両端から少なくとも該活性炭素繊維層の厚さに相当す
る距離だけ前記ケースの外周面上に密着され、しかも前
記ケースの外周面上に前記活性炭素繊維層を前記密着さ
れた部分を除いて前記ケースの外周面から離間させる部
材を設けたことを特徴とする浄水用カートリッジに関す
るものである。
【0013】
【作用】第1の考案によれば、原水はケースと外筒の内
周面との間の隙間を通ってケースの外周面上の第1の瀘
過材を透過し、ケースの外周面に形成されている流入口
を通してケース内に侵入し、ケース内の第1の瀘過材を
透過し、ケースの開口から排出される。そして流入口の
開口率の変化によって原水の流入量が制御され、原水が
導入され難い奥の部分については、大きな開口率の導入
口を通して原水が導入されるようになり、これによって
原水のほぼ均一な流動が可能になる。
【0014】第2の考案によれば、原水はケースと外筒
の内周面との間の隙間を通してケースの外周面上の活性
炭素繊維層を透過し、ケースの外周面に形成されている
流入口を通してケース内に侵入し、ケース内の中空繊維
の壁面を通過し、中空繊維の両端の開口を通してケース
の樹脂によって封入された一端の開口から排出される。
そしてケースの流入口の開口率の変化によって原水の流
入量が制御され、原水が導入され難い奥の部分について
は、大きな開口率の導入口を通して原水が導入されるよ
うになり、これによって原水のケースの軸線方向に沿っ
たほぼ均一な流動が可能になる。
【0015】第3の考案によれば、原水はケースと外筒
の内周面との間の隙間を通してケースの外周面上の活性
炭素繊維層を透過し、ケースの外周面に形成されている
流入口を通してケース内に侵入し、ケース内の中空繊維
の壁面を通過し、中空繊維の両端の開口を通してケース
の樹脂によって封入された一端の開口から排出される。
【0016】そして流入口の開口率の変化によって原水
の流入量が制御され、原水が導入され難い奥の部分につ
いては大きな開口率の導入口を通して原水が導入される
ようになり、これによって原水のほぼ均一な流動が可能
になる。またケースの外周面に巻かれている活性炭素繊
維層の両端を原水が通過しても、この原水は少なくとも
活性炭素繊維層の厚さに相当する距離だけケースの外周
面上に密着される活性炭素繊維層内を通過することにな
る。そして活性炭素繊維層がケースの外周面から離間さ
せる部材によって隙間を設けて巻装されるようになって
いるために、活性炭素繊維層は流入口と対応する領域の
みならず流入口間の領域においても有効に原水が通過す
ることになる。
【0017】
【実施例】図1〜図4は本考案の一実施例に係る浄水用
カートリッジを用いた浄水器を示すものであって、この
浄水器は弁室を有するフレーム10を備えている。そし
てこのフレーム10の水道の蛇口に接続される接続部分
には接続口11を備えるアダプタリング12が設けられ
ている。アダプタリング12は図2に示すように押えナ
ット13によって締付けられるようになっている。
【0018】押えナット13の内側にはパッキン14が
配されており、このパッキン14を水道の蛇口の先端部
に圧着させるようにしている。またパッキン14の内側
にはロータリバルブ15が配されている。ロータリバル
ブ15は図1に示すように支軸16を備えるとともに、
この支軸16の先端部に切換えノブ17が取付けられて
いる。
【0019】ロータリバルブ15にはその外周側に排出
口20が設けられるとともに、ロータリバルブ15の下
側には下方通路21が垂直に延びて形成されている。そ
してこの下方通路21の出口側の部分に原水排出口22
が設けられるようになっている。そして下方通路21の
外周側にシャワー接続通路28が設けられ、このシャワ
ー接続通路28の下部にシャワー孔29が形成されてい
る。
【0020】またロータリバルブ15のハウジングは、
図1に示す排出管23に接続されている。そしてこの排
出管23の先端側は原水通路24に連通されるようにな
っている。原水通路24は環状通路25に連通されると
ともに、この環状通路25が通過孔26に連通されるよ
うになっている。また通過孔26はカートリッジ30と
の接続通路27に接続されるようになっている。
【0021】フレーム10の図1において上部に着脱可
能に取付けられるカートリッジ30は先端が閉塞された
外筒31を備えている。そしてこの外筒31内にケース
32が収納されるようになっている。
【0022】ケース32は図5〜図8に示すように、そ
の両端にフランジ33、34を備えるとともに、ケース
32の外周側には活性炭素繊維層35と不織布36とが
交互に巻装されるようになっている(図6参照)。なお
活性炭素繊維層35は活性炭素繊維のフェルトから構成
されており、このようなフェルトを構成する活性炭素繊
維はポリアクリロニトリル系、セルロース系、ピッチ
系、フェノール系等の繊維を原料として通常の方法によ
り賦活して得られものである。そしてこのような活性炭
素繊維は、原水中の有機物質や殺菌剤成分等の吸着除去
に有効であって、原水中の塩素やアオコを吸着して除去
する機能を有している。
【0023】カートリッジ30のケース32の外周部に
は図5、図7、および図8に示すようにスリット状の流
入口40が形成されている。そしてケース32内には図
5および図7に示すように、無数の中空繊維41がU字
状に屈曲された状態で収納されており、これらの中空繊
維41の端部はケース32の開口の部分に臨むように開
口されるとともに、封入樹脂42によって固定されてい
る。中空繊維41はその壁面に0.01〜0.1μの微
細な孔が無数に形成され、原水中の濁度部分や細菌を除
去するようにしている。
【0024】このような中空繊維41としては、例えば
セルロース系、ポリオレフィン系、ポリスルホン系、ポ
リビニルアルコール系等の高分子重合体から成る繊維材
料が挙げられる。
【0025】しかも上記封入樹脂42によってケース3
2の一端の開口が閉じられている。なお樹脂42で封入
されたケース32の一端の外周側にはOリング43が装
着されており、このOリング43によって接続時のシー
ルを行なうようにしている(図1参照)。
【0026】ケース32を内部に収納したカートリッジ
30の開口端側の部分にはその中心部に図7に示すよう
に浄水排出通路44が設けられている。このような通路
44はカートリッジ30が図1に示すようにフレーム1
0に接続された際に、浄水排出管45に接続されるよう
になっている。浄水排出管45の先端側にはフロート4
6が収納されており、ばね47によって図1において上
方へ押圧されている。そしてフロート46を備える浄水
排出管45の先端側が図3に示すようにL字状に屈曲さ
れるとともに、浄水排出口48を構成している。
【0027】次に以上のような構成に係る浄水器の動作
について説明する。アダプタリング12および押えナッ
ト13によってフレーム10の接続口11を水道の蛇口
に接続することによって、この浄水器が水道の蛇口に取
付けられるようになる。このような状態において切換え
ノブ17を図4において上方位置へ回動させると、水道
の蛇口からの原水がロータリバルブ15の開口部18、
排出口20および下方通路21を通って原水排出口22
から直接排出されるようになる。従ってこの場合には水
道水は何等浄化されずにそのままの状態でフレーム10
の原水排出口22から取出されることになる。
【0028】次に切換えノブ17を図4において実線で
示す斜めの位置に回動させると、ロータリバルブ15の
排出口20が下方通路21の外側のシャワー接続通路2
8に接続されるようになる。従って上部から入ってきた
水道の水はロータリバルブ15の開口部18、排出口2
0およびシャワー接続通路28を通ってこのシャワーユ
ニットのシャワー孔29から下方へ排出されることにな
る。すなわちこの場合には、水道水が浄化されずにシャ
ワーユニットによってシャワー状に排出される。
【0029】次に切換えノブ17を図4において鎖線で
示す水平位置へ切換えると、ロータリバルブ15の開口
部18が図1に示す排出管23に接続されることにな
る。従って水道の蛇口からの原水は図1において矢印で
示すように、ロータリバルブ15の開口部18、排出管
23、原水通路24、環状通路25、通過孔26、およ
び接続通路27を通して図7に示すカートリッジ30の
外周側であってケース32との間の隙間の部分に導入さ
れる。そしてこの後に原水はケース32の外周面に巻装
されている活性炭素繊維層35をその厚さ方向に通過す
るとともに、ケース32の流入口40を通ってケース内
に導入される。
【0030】ケース32内にはU字状に屈曲した状態で
中空繊維41が配されているために、ケース32内に導
入された原水はこの中空繊維41の壁面を通過し、中空
繊維の内部へ侵入する。そして中空繊維の両端の開口で
あって封入樹脂42によって固定されている部分を通し
て排出され、これによって浄化されるようになる。
【0031】このようにして得られた浄水は浄水排出通
路44、浄水排出管45、および浄水排出口48を通し
て排出されるようになる。すなわちこの浄水器のカート
リッジ30内で浄化された浄水が浄水排出口48を通し
て得られることになる。そしてこのときの流量はばね4
7に抗して移動されるフロート46の位置から目視で検
出されることになる。
【0032】このようにして水道水を浄化する浄水器の
カートリッジ30において、そのケース32の流入口4
0は図7および図8に示すようにケース32の軸線方向
であってケース32の開口が設けられている部分におい
て最も小さな開口率を有するとともに、反対側の部分に
おいて最も大きな開口率になっている。このような開口
率の変化は図9に示されている。
【0033】このように水が流入する側から見て奥側に
ゆくほど開口率を多くしたカートリッジ30を使用する
ようにしており、その流入口40は長方形であって長さ
が20mmで一定であり、幅は1〜5mmまで順次拡大
されるように可変になっている。なおこのカーリッジ3
0は流量が2〜5l/分であって、ケース32のフラン
ジ33、34間の外周部に巻かれている活性炭素繊維層
35の厚さは7mmになっている。
【0034】図9は上記ケース32の流入口40の開口
率の変化をグラフで示したものであって、原水が外筒3
1とケース32の外周面に巻装されている活性炭素繊維
層35との間の隙間を通して流入し、ケース32の活性
炭素繊維層35と中空繊維41によって浄化されるよう
にした場合における最初の流入口40の開口率を0と
し、そこから最後の流入口40までの開口率を示したも
のである。なお開口率はケース32の任意の長さ方向の
幅で形成される面積中の開口面積の割合を100分率で
示したものである。
【0035】このように開口率が奥にゆくに従って大き
くなる流入口40を設けることによって、原水の水圧が
外筒31の入口部分の方が高いために、奥の方の水の通
過が低くなり、入口部分に水の流れが集中してしまうこ
とを防止することが可能になる。すなわち流入口40の
面積を奥の方を広くすることによって、原水の均一な流
動化が可能になり、これによって活性炭素繊維層35の
全面および中空繊維41の全体にまんべんなく原水が流
動することになる。
【0036】図10は変形例のケース32を示してお
り、このケース32はその外周面上であってフランジ3
3、34間の部分に円形の流入口40を形成している。
しかも流入口40の大きさを変え、軸線方向であってケ
ース32の開口が形成されている端部側を小さくし、反
対側の端部を大きくしている。これによって流入口40
の開口率が図9のように変化するようにしている。従っ
てこの変形例においても、上記実施例と同様の効果を奏
することが可能になる。
【0037】ケース32の外周面に形成される流入口4
0の形状は、上記の目的を達成するために各種の変更が
可能である。例えば図11に示すように流入口40を千
鳥状に形成してもよく、あるいはまた図12に示すよう
に流入口40を長手方向に順次幅が変化する細長い3角
形の形状のものを複数個形成してもよい。このような形
状の流入口40を用いると、開口率がスムーズに変化す
ることになる。
【0038】要するにケース32の外周面に形成される
流入口40は、ケース32の開口が形成されている部分
から奥の部分に向って順次開口率が変化するものであれ
ばよく、ケース32の強度や製作の容易さ、瀘過性能の
目標等によって任意に選択可能である。またケース32
の流入口40の開口についても任意の形状を選択するこ
とができる。
【0039】しかもこのような活性炭素繊維層35を巻
装したケース32の外周面であって流入口40が形成さ
れている外周面上には、図5、図7、図8、図10に示
すように、フランジ33、34から所定の距離Lを残し
てその軸線方向の中間部分に凹所51を形成するように
している。そしてこの凹所51内に粗い不織布52を配
するようにしている。
【0040】上記距離Lは活性炭素繊維層35の厚さD
よりも大きな値になっており、従ってケース32の外周
面に巻装される活性炭素繊維層35は、とくに図5に示
すように、この活性炭素繊維層35の厚さDよりも長い
距離Lだけは流入口40が存在せず、活性炭素繊維層3
5がケース32の外周面に密着されるようになってい
る。
【0041】従って活性炭素繊維層35の端面であって
フランジ33、34との接合面を原水が通過しても、こ
の原水はさらに軸線方向に流動する際に、距離Lの区間
は少なくとも活性炭素繊維層35内を通過しなければな
らない。すなわち活性炭素繊維層35の厚さに相当する
距離Dよりも長い距離Lだけこの活性炭素繊維層35内
を通過することになり、このときに活性炭素繊維層35
によって浄化が行なわれることになり、塩素臭やアオコ
臭が除去されることになる。なお本実施例においてはL
を8mmとし、Dを7mmとしている。
【0042】またケース32の外周面であって活性炭素
繊維層35が密着される両端の部分以外においては、ケ
ース32の外周面と活性炭素繊維層35との間に粗い不
織布52が凹所51内に収納された状態で介在される。
従って活性炭素繊維層35はケース32の外周面に直接
接触することがなくなり、その流入口40が形成されて
いる部分以外の領域においても活性炭素繊維層35を有
効に利用できるようになる。これによって活性炭素繊維
層35のほぼ全面に均一に水流を分配できるようにな
り、活性炭素繊維層35の目詰りを防止して長期間にわ
たって安定的に瀘過を行なうことが可能になる。
【0043】図13は変形例を示しており、この変形例
においてはケース32の外周面であって流入口40間の
部分に突条55を格子状に形成している。このような突
条55によってケース32の外周面であってフランジ3
3、34間に巻装されている活性炭素繊維層35は、ケ
ース32の外周面との間に隙間を有することになる。従
ってこのような変形例においても、上記実施例と同様の
作用効果を奏することが可能になる。
【0044】図14は別の変形例のケース32を示して
いる。このケース32はその外周面に目の粗いネット5
6を巻装するようにしている。このような粗いネット5
6によっても、活性炭素繊維層35とケース32の外周
面との間に隙間を形成することが可能になり、このよう
な隙間によって、流入口40が形成されていない部分に
おいても、活性炭素繊維層35内に水を均一に分配でき
るようになり、上記実施例と同様の作用効果を奏するこ
とが可能になる。
【0045】以上本考案を図示の一実施例につき述べた
が、本考案は上記実施例によって限定されることなく、
本考案の技術的思想に基いて各種の変更が可能である。
例えば上記実施例においては、ケース32の外周側に活
性炭素繊維層35を配するとともに、ケース32内に中
空繊維41を収納するようにしているが、これらの瀘過
材の内の1種または2種を他の瀘過材に置換えることが
可能である。すなわちコーラルサンド、イオン交換膜、
粒状活性炭、成形活性炭等の各種の瀘過材を使用可能で
あって、このような瀘過材を上記活性炭素繊維層35や
中空繊維41に置換えることが可能である。
【0046】
【考案の効果】第1の考案は、一端が開口になっている
ケース内に第1の瀘過材が配されるとともに、ケースの
外周面に複数の流入口が形成され、しかも該流入口が形
成されているケースの外周面上に第2の瀘過材が配さ
れ、ケースは一端が開口されるとともに他端が閉塞され
た外筒内に収納され、ケースの外周面であって外筒の内
周面との間の隙間が原水通路とされ、外筒の一端の開口
から導入された原水はケースの外周面上の第2の瀘過材
中を透過し、さらにケース内の第1の瀘過材を透過し、
ケースの一端の開口から排出され、しかもケースの外周
面に形成されている流入口の開口率がケースの軸線方向
であってケースの一端の開口が形成されている端部から
反対側の端部にゆくに従って大きくなるようにしたもの
である。
【0047】従ってこのような構成によれば、とくに流
入口の開口率をケースの軸線方向であってその一端の開
口が形成されている端部から反対側の端部にゆくに従っ
て大きくしているために、水圧が高い入口側の部分の流
量を抑えるとともに、水圧が低くなる奥の部分の流量を
増加させることができ、これによって全体としての原水
の流量のバランスをとることが可能になり、より均一に
瀘過して浄水を得ることが可能になる。
【0048】第2の考案は、一端が開口になっているケ
ース内にU字状に屈曲させた状態で中空繊維を配し、中
空繊維の両端の開口端がケースの開口に臨んだ状態で封
入材によって固定されるとともに、ケースの一端が前記
封入材によって閉塞され、該ケースは一端が開口される
とともに他端が閉塞された外筒内に収納され、ケースの
外周側であって外筒の内周面との間の隙間が原水通路と
され、ケースの外周面上には活性炭素繊維層が設けら
れ、原水は活性炭素繊維層をその厚さ方向に透過するよ
うに流動し、ケースの外周面に複数の流入口が形成さ
れ、活性炭素繊維層を透過して流入口を通してケース内
に導入される原水が中空繊維の壁面を通過して中空繊維
内に侵入し、該中空繊維の両端の開口端を通して排出さ
れるようにし、ケースの外周面に形成されている流入口
の開口率がケースの軸線方向であってケースの一端の開
口が形成されている端部から反対側の端部にゆくに従っ
て大きくなるようにしたものである。
【0049】従ってこのような構成によれば、とくに流
入口の開口率をケースの軸線方向であってその一端の開
口が形成されている端部から反対側の端部にゆくに従っ
て大きくしているために、水圧が高い入口側の部分の流
量を抑えるとともに、水圧が低くなる奥の部分の流量を
増加させることができ、これによって全体としての原水
の流量のバランスをとることが可能になり、より均一に
瀘過して浄水を得ることが可能になる。
【0050】第3の考案は、一端が開口になっているケ
ース内にU字状に屈曲させた状態で中空繊維を配し、中
空繊維の両端の開口端がケースの開口に臨んだ状態で封
入材によって固定されるとともに、ケースの一端が封入
材によって閉塞され、該ケースは一端が開口されるとと
もに他端が閉塞された外筒内に収納され、ケースの外周
側であって外筒の内周面との間の隙間が原水通路とさ
れ、ケースの外周面上には活性炭素繊維層が設けられ、
原水は活性炭素繊維層をその厚さ方向に透過するように
流動し、ケースの外周面に複数の流入口が形成され、活
性炭素繊維層を透過して流入口を通してケース内に導入
される原水が中空繊維の壁面を通過して中空繊維内に侵
入し、該中空繊維の両端の開口端を通して排出されるよ
うにし、ケースの外周面に形成されている流入口の開口
率がケースの軸線方向であってケースの一端の開口が形
成されている端部から反対側の端部にゆくに従って大き
くなるようにし、ケースの外周面上に設けられている活
性炭素繊維層はその軸線方向の両端から少なくとも該活
性炭素繊維層の厚さに相当する距離だけケースの外周面
上に密着され、しかもケースの外周面上に活性炭素繊維
層を密着された部分を除いてケースの外周面から離間さ
せる部材を設けたものである。
【0051】従ってこのような構成によれば、とくに流
入口の開口率をケースの軸線方向であってその一端の開
口が形成されている端部から反対側の端部にゆくに従っ
て大きくしているために、水圧が高い入口側部分の流量
を抑えるとともに、水圧が低くなる奥の部分の流量を増
加させることができ、これによって全体としての原水の
流量のバランスをとることが可能になり、より均一に瀘
過して浄水を得ることが可能になる。
【0052】また活性炭素繊維層がその軸線方向の両端
から少なくとも活性炭素繊維層の厚さに相当する距離だ
けケースの外周面上に密着されることになり、活性炭素
繊維層の軸線方向の両端の隙間を通過する原水は、少な
くともこの活性炭素繊維層の厚さに相当する長さだけ活
性炭素繊維層内を通過することになり、これによって活
性炭素繊維層による瀘過が行なわれないでケースの流入
口内に原水が導入されるのを防止することが可能にな
る。
【0053】また活性炭素繊維層とケースの外周面との
間に設けられている離間させる部材によって、活性炭素
繊維層とケースとの間に隙間が形成され、このような隙
間によってケースの流入口が設けられていない部分と対
応する領域において、活性炭素繊維層内に原水が流動
し、水流の均一な分配が可能になる。これによって活性
炭素繊維層のほぼ全領域を有効に利用して瀘過を行なう
ことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】浄水器の全体の構造を示す横断面図である。
【図2】浄水器の全体の構造を示す縦断面図である。
【図3】浄水器排出口の部分を示す縦断面図である。
【図4】ケースの外観を示す側面図である。
【図5】カートリッジの断面図である。
【図6】活性炭素繊維層と不織布とを交互に巻装したケ
ースの外観斜視図である。
【図7】カートリッジの縦断面図である。
【図8】ケースの外観斜視図である。
【図9】開口率の変化を示すグラフである。
【図10】変形例のケースを示す外観斜視図である。
【図11】変形例のケースを示す外観斜視図である。
【図12】変形例のケースを示す外観斜視図である。
【図13】別の変形例のケースを示す外観斜視図であ
る。
【図14】さらに別の変形例のケースを示す外観斜視図
である。
【符号の説明】
10 フレーム 11 接続口 12 アダプタリング 13 押えナット 14 パッキン 15 ロータリバルブ 16 支軸 17 切換えノブ 18 開口部 20 排出口 21 下方通路 22 原水排出口 23 排出管 24 原水通路 25 環状通路 26 通過孔 27 接続通路 28 シャワー接続通路 29 シャワー孔 30 カートリッジ 31 外筒 32 ケース 33、34 フランジ 35 活性炭素繊維層 36 不織布 40 流入口 41 中空繊維 42 封入樹脂 43 Oリング 44 浄水排出通路 45 浄水排出管 46 フロート 47 ばね 48 浄水排出口 51 凹所 52 不織布 55 突条 56 粗いネット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 高槻 豊彦 大阪府大阪市北区天満1丁目20番5号 象印マホービン株式会社内 (72)考案者 吉田 正弘 大阪府大阪市北区天満1丁目20番5号 象印マホービン株式会社内 (56)参考文献 実開 平4−126799(JP,U) 実開 平2−86688(JP,U)

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端が開口になっているケース内に第1
    の瀘過材が配されるとともに、 前記ケースの外周面に複数の流入口が形成され、しかも
    該流入口が形成されている前記ケースの外周面上に第2
    の瀘過材が配され、 前記ケースは一端が開口されるとともに他端が閉塞され
    た外筒内に収納され、前記ケースの外周面であって前記
    外筒の内周面との間の隙間が原水通路とされ、 前記外筒の一端の開口から導入された原水は前記ケース
    の外周面上の前記第2の瀘過材中を透過し、さらに前記
    ケース内の第1の瀘過材を透過し、前記ケースの一端の
    開口から排出され、 しかも前記ケースの外周面に形成されている流入口の開
    口率が前記ケースの軸線方向であって前記ケースの一端
    の開口が形成されている端部から反対側の端部にゆくに
    従って大きくなるようにしたことを特徴とする浄水用カ
    ートリッジ。
  2. 【請求項2】 一端が開口になっているケース内にU字
    状に屈曲させた状態で中空繊維を配し、前記中空繊維の
    両端の開口端が前記ケースの開口に臨んだ状態で封入材
    によって固定されるとともに、前記ケースの一端が前記
    封入材によって閉塞され、 該ケースは一端が開口されるとともに他端が閉塞された
    外筒内に収納され、前記ケースの外周側であって前記外
    筒の内周面との間の隙間が原水通路とされ、 前記ケースの外周面上には活性炭素繊維層が設けられ、
    原水は前記活性炭素繊維層をその厚さ方向に透過するよ
    うに流動し、 前記ケースの外周面に複数の流入口が形成され、前記活
    性炭素繊維層を透過して前記流入口を通して前記ケース
    内に導入される原水が前記中空繊維の壁面を通過して前
    記中空繊維内に侵入し、該中空繊維の両端の開口端を通
    して排出されるようにし、 前記ケースの外周面に形成されている流入口の開口率が
    前記ケースの軸線方向であって前記ケースの一端の開口
    が形成されている端部から反対側の端部にゆくに従って
    大きくなるようにしたことを特徴とする浄水用カートリ
    ッジ。
  3. 【請求項3】 一端が開口になっているケース内にU字
    状に屈曲させた状態で中空繊維を配し、前記中空繊維の
    両端の開口端が前記ケースの開口に臨んだ状態で封入材
    によって固定されるとともに、前記ケースの一端が前記
    封入材によって閉塞され、 該ケースは一端が開口されるとともに他端が閉塞された
    外筒内に収納され、前記ケースの外周側であって前記外
    筒の内周面との間の隙間が原水通路とされ、 前記ケースの外周面上には活性炭素繊維層が設けられ、
    原水は前記活性炭素繊維層をその厚さ方向に透過するよ
    うに流動し、 前記ケースの外周面に複数の流入口が形成され、前記活
    性炭素繊維層を透過して前記流入口を通して前記ケース
    内に導入される原水が前記中空繊維の壁面を通過して前
    記中空繊維内に侵入し、該中空繊維の両端の開口端を通
    して排出されるようにし、 前記ケースの外周面に形成されている流入口の開口率が
    前記ケースの軸線方向であって前記ケースの一端の開口
    が形成されている端部から反対側の端部にゆくに従って
    大きくなるようにし、 前記ケースの外周面上に設けられている前記活性炭素繊
    維層はその軸線方向の両端から少なくとも該活性炭素繊
    維層の厚さに相当する距離だけ前記ケースの外周面上に
    密着され、 しかも前記ケースの外周面上に前記活性炭素繊維層を前
    記密着された部分を除いて前記ケースの外周面から離間
    させる部材を設けたことを特徴とする浄水用カートリッ
    ジ。
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